JP2001224926A - フッ素含有化合物の分解処理方法、触媒及び分解処理装置 - Google Patents

フッ素含有化合物の分解処理方法、触媒及び分解処理装置

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JP2001224926A JP2001016497A JP2001016497A JP2001224926A JP 2001224926 A JP2001224926 A JP 2001224926A JP 2001016497 A JP2001016497 A JP 2001016497A JP 2001016497 A JP2001016497 A JP 2001016497A JP 2001224926 A JP2001224926 A JP 2001224926A
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周一 菅野
Shinzo Ikeda
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Takeshi Yasuda
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寿生 山下
Shigeru Azuhata
茂 小豆畑
Shin Tamada
玉田  慎
Kazuyoshi Irie
一芳 入江
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Abstract

(57)【要約】 【課題】CF4 ,C26などのようにハロゲンとしてフ
ッ素のみを含有するフッ素化合物を効率良く分解処理す
る。 【解決手段】ハロゲンとしてフッ素のみを含有するフッ
素化合物を含むガス流を、水蒸気の存在下でAlとN
i,AlとZn,AlとTiからなる触媒のようにAl
を含んでなる触媒と約200〜800℃で接触させて、
前記ガス流中のフッ素をフッ化水素に転化する。 【効果】ハロゲンとしてフッ素のみを含有するフッ素化
合物を効率良く分解処理することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、CF4 ,C26
SF6,NF3などのようにハロゲンとしてフッ素を含有
する化合物を低温で効率良く分解処理する方法及び触媒
並びに分解処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】CF4 ,C26,SF6,NF3などのよ
うにハロゲンとしてフッ素のみを含有するフッ素化合物
ガスは、半導体エッチング剤,半導体洗浄剤などに大量
に使用されている。しかし、これらの物質は大気中に放
出されると、地球の温暖化を引き起こすことが判明し
た。
【0003】CF4 ,C26,SF6,NF3などのガス
は、分子構成成分としてフッ素(F)を多く含有してい
る。フッ素はすべての元素の中でもっとも電気陰性度が
高く、化学的に非常に安定な物質を形成する。特にCF
4 ,C26などは分子内力が強く、反応性に乏しい物質
である。この性質から、燃焼などで分解するには高温に
加熱する必要があり、大量のエネルギを消費する。ま
た、高温での分解反応は生成するフッ化水素などのガス
による装置材料の腐食速度が大きく、適切な分解処理方
法がないのが現状である。
【0004】分解処理方法として、現在、提案されつつ
あるのは、高温での燃焼技術である。しかしながらこの
方法では、プロパンなどの可燃ガスを使用するため、燃
焼により大量のCO2 及び有害物質であるNOxが生成
する。また、プロパンなどの可燃ガスを使用するため爆
発の危険性がある。また、1000℃近くで燃焼するた
め、ハロゲン化合物の分解で生成する腐食性ガスによっ
て炉壁が損傷し、メンテナンスの頻度が高くなり運転コ
ストが大きくなる。従って、より低温でかつ有害物質を
生成しないで分解できる技術が必要である。
【0005】ハロゲン化合物の分解触媒について、これ
までに様々な特許が出願されているが、本発明の対象ガ
スであるハロゲンとしてフッ素のみを含有するハロゲン
化合物を分解したという報告は少ない。特開平3−66388
号公報には、チタニアを含む触媒によるハロゲン化合物
の加水分解について記載されているが、ハロゲンとして
フッ素のみを含有するCF4 に対しては分解性能を示さ
ないと記述されている。また、Chem.Lett. (1989)pp.19
01−1904に記載されているように、岡崎らは、Fe23
/活性炭を用いてCFC−14(CF4)を加水分解する
ことを試みたが、分解しなかった。ハロゲンとしてフッ
素のみを含有するフッ素化合物の分解については、特開
平7−116466 号公報に、フッ化水素処理無機酸化物から
なる分解剤を用いた例が報告されている程度である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、CF
4 ,C26,SF6,NF3などのようにハロゲンとして
フッ素のみを含有するフッ素化合物を低温で効率良く分
解する分解処理方法、及び高い分解率と長い触媒寿命を
持つ分解触媒及び分解処理装置を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、CF4
26,SF6,NF3などのようにハロゲンとしてフッ
素のみを含有する化合物を低温でかつ高効率で分解が可
能であり、また分解ガス中の腐食性ガスによる装置の腐
食が生じにくい分解処理方法の検討を詳細に進めた結
果、本発明に至った。
【0008】即ち、ハロゲンとしてフッ素のみを含有
し、該フッ素を炭素,硫黄及び窒素から選ばれた元素と
の化合物にて含むガス流を、水蒸気の存在下でAlを含
んでなる触媒と約200〜800℃で接触させ前記フッ
素化合物を加水分解して、ガス流中の前記フッ素化合物
をフッ化水素に転化する方法を見いだした。
【0009】対象ガスであるCF4 ,C26等のように
ハロゲンとしてフッ素のみを含有するハロゲン化合物
は、電気陰性度の高いフッ素の性質から分子内力が強
く、反応性の乏しい物質であり、酸素との反応ではほと
んど分解しない。すなわちH2Oを添加して初めて高い
分解率が得られる。
【0010】本発明の対象とするフッ素化合物は、ハロ
ゲンとしてフッ素のみを含有するハロゲン化合物であ
る。化合物の構成成分としては、フッ素,炭素,酸素,
硫黄,窒素などであり、化合物の一例としてはCF4
CHF3,CH22,CH3F,C26,C2HF5,C2
24,C233,C242,C25F,C38,C
3OCF2CF3,C48,C58,SF6,NF3等で
ある。
【0011】本発明のフッ素化合物分解処理方法におい
ては、Alを含んでなる触媒を用いる。Alは酸化物の
形で用いられる。Alは単独で用いることができるが、
そのほかに、Zn,Ni,Ti,Fe,Sn,Pt,C
o,Zr,Ce,Siのうちの少なくとも一成分と組合
せて用いることが出来る。さらに、これらの触媒にSを
添加して触媒の分解活性を高めることができる。
【0012】触媒性能として必要なのは、高い分解率と
長い触媒寿命を持つことである。これらの性能を示す触
媒を詳細に検討した結果、Al23単体でも使用する原
料によって高い分解性能を持たすことができることを見
出した。
【0013】Alと、Zn,Ni,Ti,Fe,Sn,
Pt,Co,Zr,Ce,Siのうちの少なくとも一成
分とからなる触媒を用いることによって、Alを単独で
使用する場合よりも分解率を高めることができる。これ
らの触媒中では、AlはAl23、または添加した金属
成分と複合酸化物の状態で存在する。Zn,Ni,T
i,Fe,Sn,Co,Zr,Ce,Siは酸化物、ま
たはAlとの複合酸化物の状態で存在する。これらの触
媒では、Al:M(=Zn,Ni,Ti,Fe,Sn,
Co,Zr,Ce,Siの少なくとも1つ)の原子比が
Alが50〜99モル%でMが50〜1モル%であるこ
とが好ましい。またはAlとPtからなる触媒において
は、Ptを0.1 〜2wt%含有することが好ましい。
Al以外の添加成分の量を前記範囲内にすることによっ
て高い分解率が得られる。
【0014】長い触媒寿命を得るには触媒中のAl23
の結晶化を抑制することが有効であり、Ni,Znなど
を含有してNiAl24,ZnAl24などのように、
添加した金属成分とAlとを複合酸化物化することが望
ましい。触媒性能向上の方法としては、触媒中にSを添
加する方法がある。Sの添加方法としては、触媒調製時
に硫酸塩を使用する、あるいは硫酸を使用する、などの
方法を適用できる。触媒中のSはSO4 イオンの形など
で存在し、触媒の酸性質を強める働きをする。Sの量は
0.1 〜20重量%が好ましい。
【0015】本発明の分解処理方法では、CF4 ,C2
6などのフッ素化合物を含むガス流中に酸素を添加し
てもよい。分解ガス中のCOなどの酸化反応に使うこと
ができる。
【0016】フッ素化合物の分解反応の代表的な反応に
は次のようなものがある。
【0017】 CF4+2H2O→CO2+4HF …(式1) C26+3H2O→CO+CO2+6HF …(式2) CHF3+H2O→CO+3HF …(式3) (式2)及び(式3)の反応ではCOが生成するが、本
発明の触媒はCO酸化性能も有するため、酸素が存在す
ればCOをCO2 にすることができる。
【0018】添加する水蒸気の量は、処理するフッ素化
合物中のF数と少なくとも同等の水素分子が存在するよ
う調節する必要がある。これにより、化合物中のフッ素
をフッ化水素に転化することができ、後処理しやすい形
態にできる。
【0019】フッ素化合物を加水分解する反応温度は、
約200〜800℃が好ましい。炭素とフッ素と水素か
ら少なくとも構成されるフッ素化合物を処理する場合の
反応温度は、約500〜800℃が好ましい。これ以上
の高温で使用すると、高分解率は得られるが、触媒の劣
化が速い。また、装置材料の腐食が進みやすくなる。
【0020】ハロゲンとしてフッ素のみを含有し該フッ
素を炭素,硫黄及び窒素から選ばれた元素との化合物に
て含むガス流を触媒と接触させるに当たっては、ガス流
中のフッ素化合物の含有量を0.1〜10vol%とするこ
とが好ましく、さらに好ましくは0.1〜3vol%であ
る。また、空間速度は、100毎時〜10,000 毎時
が好ましく、さらに好ましくは100毎時〜3,000
毎時である。空間速度(h-1)は反応ガス流量(ml/
h)/触媒量(ml)で求められる。
【0021】本発明によるフッ素化合物分解処理方法に
おいては、分解生成物としてフッ化水素,二酸化炭素な
どが生成する。このほかにSO2,SO3等の硫黄酸化物
及びNO,NO2 等の窒素酸化物が生成する場合もあ
る。これらの分解生成物を除去するためにアルカリ溶液
で洗浄したり或いは水で洗浄することが好ましい。水で
洗浄する方法は、装置の腐食を抑制しつつフッ化水素を
除去する方法として好ましい。ただし、水洗浄の場合に
は、その後、フッ化水素を含む水をアルカリで中和する
ことが望ましい。アルカリとしては、水酸化カルシウム
や水酸化ナトリウムの水溶液,スラリ液などの一般のア
ルカリ試薬を使用することができる。
【0022】本発明の触媒を調製するためのAl原料と
しては、γ−アルミナ,γ−アルミナとδ−アルミナの
混合物などを使用することができる。特にベーマイトを
Al原料として用い、焼成により酸化物を形成したもの
は高い分解活性を示す。
【0023】本発明の触媒を調製するための各種金属成
分の原料としては、硝酸塩,硫酸塩,アンモニウム塩,
塩化物などを用いることができる。Ni原料としては硝
酸ニッケルや硫酸ニッケルなどを使用することができ
る。これらの水和物も使用できる。Ti原料としては、
硫酸チタン,チタニアゾルなどを使用することができ
る。
【0024】本発明の触媒の製造法は通常の触媒の製造
に用いられる沈殿法,含浸法,混練法、などいずれも使
用できる。
【0025】また、本発明における触媒は、そのまま粒
状,ハニカム状などに成形して使用することができる。
成形法としては、押し出し成形法,打錠成形法,転動造
粒法など目的に応じ任意の方法を採用できる。また、セ
ラミックスや金属製のハニカムや板にコーティングして
使用することもできる。
【0026】本発明の処理方法を実施するために使用さ
れる反応器は、通常の固定床,移動床あるいは流動床型
のものでよいが、分解生成ガスとしてHFなどの腐食性
のガスが発生するので、これらの腐食性のガスによって
損傷しにくい材料で反応器を構成すべきである。
【0027】本発明の処理方法を実施するために使用さ
れる処理装置は、前述の反応器の他に、ガス流中のフッ
素化合物の濃度を調節する手段例えばガス流に対して窒
素あるいは空気あるいは酸素を供給する手段、ガス流と
前記触媒とを200〜800℃の温度で接触させるため
に少なくとも一方を加熱する手段、前記フッ素化合物を
分解するために水蒸気あるいは水を前記ガス流に対して
添加する手段、前記反応器に充填された触媒に前記ガス
流が接触することによって生成した分解生成物を水及び
/あるいはアルカリ水溶液で洗浄して該分解生成物中の
二酸化炭素の一部とSO2,SO3等の硫黄酸化物の一部
とNO,NO2 等の窒素酸化物の一部とフッ化水素とを
除去する排ガス洗浄槽とを具備する。排ガス洗浄槽の後
段に除去されなかった前記分解生成物中の一酸化炭素,
硫黄酸化物,窒素酸化物を吸着剤などによって吸着する
手段を設けることは更に好ましい。
【0028】既設の半導体工場へ本発明のフッ素化合物
含有ガスの処理方法を適用することもできる。半導体工
場には一般に酸成分ガスの排ガス処理装置があるため、
これを利用し、本発明の触媒のみをCF4 などのフッ素
化合物の排ガスラインに設置し、水蒸気を添加して加熱
すれば、フッ素化合物を分解処理することができる。
【0029】また、本発明の装置全体あるいは一部をト
ラック等に積載し、廃棄されたフッ素化合物詰めボンベ
を貯蔵している場所へ移動して、含有されているフッ素
化合物を抜き出し、直接処理することもできる。また、
排ガス洗浄槽内の洗浄液を循環する循環ポンプや、排ガ
ス中の一酸化炭素などを吸着する排ガス吸着槽を同時に
搭載してもよい。また、発電機などを搭載してもよい。
【0030】本発明のフッ素化合物の分解処理方法によ
れば、低温でフッ素化合物を分解することができ、運転
コストを低減できる。
【0031】フッ素化合物含有ガスを処理する場合、分
解して生成するHFなどの酸成分による装置材料の腐食
が問題となるが、本発明によれば、使用する温度が低温
であるため腐食速度が小さく、装置のメンテナンス頻度
を減少できる。
【0032】本発明のフッ素化合物の分解処理方法は、
フッ素化合物を分解する触媒反応工程と分解生成ガス中
の酸成分を中和除去する排ガス洗浄工程とからなり、装
置を小型化できる。
【0033】フッ素化合物の分解は水蒸気との反応によ
るため、分解処理方法としての安全性が高く、可燃ガス
を使用した場合のように爆発などの危険性がない。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、実施例にて本発明をさらに
詳細に説明する。本発明は、これら実施例にのみ限定さ
れるものではない。
【0035】図1は、半導体エッチング工程で用いる場
合のハロゲン化合物の分解処理プロセスの一例を示す。
【0036】エッチング工程では、減圧したエッチング
炉内にCF4 などのフッ素化合物1を入れて、プラズマ
で20分間励起し、半導体と反応させる。その後チャン
バ内をN2 2で置換し、ハロゲン化合物の濃度を数%に希
釈して約10l/minでエッチング炉内から排出してい
る。
【0037】この排出ガスに空気3を添加しCF4 など
のハロゲン化合物を希釈した。このとき窒素を添加して
希釈してもよい。また、窒素と酸素を添加して希釈して
もよい。この希釈ガスに、さらに水添加器4により水蒸
気を添加した反応ガス5を分解工程に送る。分解工程
は、触媒を充填した反応器を用いて行う。反応ガス中の
ハロゲン化合物の濃度は約0.5 〜1%である。分解工
程では、反応ガス5を、空間速度1,000毎時(空間
速度(h-1)=反応ガス流量(ml/h)/触媒量(m
l))の条件でAlを含んでなる触媒と約200〜80
0℃で接触させる。この場合、反応ガスを加熱してもよ
く、電気炉などにより触媒を加熱してもよい。分解ガス
6は、排ガス洗浄工程に送られる。排ガス洗浄工程で
は、分解ガス6に水7がスプレーされ、分解ガス中の酸
成分が除去された排ガス8が系外に放出される。酸性ガ
スを含んだ酸性排水9は、半導体工場既設の排水処理設
備で処理される。CF4 などのハロゲン化合物の分解率
は、反応ガス5と分解ガス6をFID(Flame Ionization
Detector の略称)ガスクロマトグラフ,TCD(Therm
alConductivity Detector の略称)ガスクロマトグラフ
を用いて分析し、入口及び出口の物質収支により求め
る。
【0038】図10に、本発明の処理装置の一例を示
す。エッチング工程からのフッ素化合物ガスは、入口ス
プレー10で水がスプレーされ、ガス中のSiF4 等の
不純物が除去される。このガスと、空気3及びイオン交
換樹脂11等で精製された水7とが予熱器12内でヒー
ター13により加熱されるようになっている。反応器1
5はAlを含む触媒14を充填したものである。又、反
応器15の後段に、水のスプレー手段16を有する冷却
室17及び水のスプレー手段18を有し、充填材19を
含む排ガス洗浄槽20を備えている。排ガス8はブロワ
ー21により引かれ、酸性排水9はポンプ22で引かれ
る。なお、排ガス洗浄槽のフッ化水素を含む水は、イオ
ン交換処理して、純水原料として再利用することが可能
である。
【0039】(実施例1)本実施例は、各種フッ素化合
物分解触媒の活性を調べた例である。
【0040】純度99%以上のC26ガスに空気を添加
して希釈した。この希釈ガスに、さらに水蒸気を添加し
た。水蒸気は純水を約0.2ml/minで反応管上部へマイ
クロチューブポンプを用いて供給しガス化させた。反応
ガス中のC26濃度は約0.5%であった。この反応ガス
を、電気炉により反応管外部から所定温度に加温した触
媒と空間速度2,000 毎時で接触させた。
【0041】反応管は内径32mmのインコネル製の反応
管で、触媒層を反応管中央に有しており、内部に外径3
mmのインコネル製の熱電対保護管を有している。触媒層
を通過した分解生成ガスはフッ化カルシウム溶液中にバ
ブリングさせ、系外に放出した。C26の分解率は、F
IDガスクロマトグラフ,TCDガスクロマトグラフに
より、次式で求めた。
【0042】
【数1】
【0043】以下に上記条件において試験に供した各触
媒の調製法を示す。
【0044】触媒1;市販のベーマイト粉末を120℃
で2時間乾燥した。この乾燥粉末200gを300℃で
0.5 時間焼成し、さらに焼成温度を700℃にあげ2
時間焼成した。得られた粉末を金型に入れ、500kgf
/cm2の圧力で圧縮成型した。成型品を粉砕,篩い分け
して0.5−1mm 粒径として試験に供した。完成後の触
媒はAl23からなる。
【0045】触媒2;市販のベーマイト粉末を120℃
で1時間乾燥した。この乾燥粉末200gに、硝酸亜鉛
6水和物85.38g を溶かした水溶液を添加し、混練
した。混練後、250〜300℃で約2時間乾燥し、7
00℃で2時間焼成した。焼成物を粉砕,篩い分けして
0.5−1mm 粒径として試験に供した。完成後の触媒組
成は原子比でAl:Zn=91:9(モル%)であっ
た。この触媒は、Al酸化物,Zn酸化物のほかにZn
Al24の複合酸化物を含む。
【0046】触媒3;市販のベーマイトを120℃で1
時間乾燥した。この乾燥粉末200gに、硫酸ニッケル
6水和物50.99g を溶かした水溶液を添加し、混練
した。混練後、250〜300℃で約2時間乾燥し、7
00℃で2時間焼成した。焼成物を粉砕,篩い分けして
0.5−1mm 粒径として試験に供した。完成後の触媒組
成は原子比でAl:Ni=91:9(モル%)であっ
た。この触媒は、Al酸化物,Ni酸化物,NiAl2
4の複合酸化物及びS酸化物を含む。
【0047】触媒4;市販のベーマイト粉末を120℃
で1時間乾燥した。この乾燥粉末300gに、硝酸ニッ
ケル6水和物125.04g を溶かした水溶液を添加
し、混練した。混練後、250〜300℃で約2時間乾
燥し、700℃で2時間焼成した。焼成物を粉砕,篩い
分けして0.5−1mm 粒径として試験に供した。完成後
の触媒組成は原子比でAl:Ni=91:9(モル%)
であった。この触媒は、Al酸化物,Ni酸化物及びN
iAl24の複合酸化物を含む。
【0048】触媒5;市販のベーマイト粉末を120℃
で1時間乾燥した。この乾燥粉末300gと30%硫酸
チタン溶液354.4g を純水約300gを添加しなが
ら混練した。混練後、250〜300℃で約5時間乾燥
し、700℃で2時間焼成した。焼成物を粉砕,篩い分
けして0.5−1mm 粒径として試験に供した。完成後の
触媒組成は原子比でAl:Ti=91:9(モル%)で
あった。
【0049】触媒6;市販のベーマイト粉末を120℃
で1時間乾燥した。この乾燥粉末200gに、硝酸鉄9
水和物115.95g を溶かした水溶液を添加し、混練
した。混練後、250〜300℃で約2時間乾燥し、7
00℃で2時間焼成した。焼成物を粉砕,篩い分けして
0.5−1mm 粒径として試験に供した。完成後の触媒組
成は原子比でAl:Fe=91:9(モル%)であっ
た。
【0050】触媒7;市販のベーマイト粉末を120℃
で1時間乾燥した。この乾燥粉末200gに、塩化第二
すず水和物95.43g を溶かした水溶液を添加し、混
練した。混練後、250〜300℃で約2時間乾燥し、
700℃で2時間焼成した。焼成物を粉砕,篩い分けし
て0.5−1mm 粒径として試験に供した。完成後の触媒
組成は原子比でAl:Sn=91:9(モル%)であっ
た。
【0051】触媒8;市販のベーマイト粉末を120℃
で1時間乾燥した。この乾燥粉末200gに、ジニトロ
ジアンミンPt(II)硝酸溶液(Pt濃度4.5wt
%)22.2gを純水200mlで希釈した水溶液を添加
し、混練した。混練後、250〜300℃で約2時間乾
燥し、700℃で2時間焼成した。焼成物を粉砕,篩い
分けして0.5−1mm 粒径として試験に供した。完成後
の触媒はAl23100重量%に対してPtを0.68
重量%含んでいた。
【0052】触媒9;市販のベーマイト粉末を120℃
で1時間乾燥した。この乾燥粉末300gに、硝酸コバ
ルト6水和物125.87g を溶かした水溶液を添加
し、混練した。混練後、250〜300℃で約2時間乾
燥し、700℃で2時間焼成した。焼成物を粉砕,篩い
分けして0.5−1mm 粒径として試験に供した。完成後
の触媒組成は原子比でAl:Co=91:9(モル%)
であった。
【0053】触媒10;市販のベーマイト粉末を120
℃で1時間乾燥した。この乾燥粉末200gに、硝酸ジ
ルコニル2水和物76.70g を溶かした水溶液を添加
し、混練した。混練後、250〜300℃で約2時間乾
燥し、700℃で2時間焼成した。焼成物を粉砕,篩い
分けして0.5−1mm 粒径として試験に供した。完成後
の触媒組成は原子比でAl:Zr=91:9(モル%)
であった。
【0054】触媒11;市販のベーマイト粉末を120
℃で1時間乾燥した。この乾燥粉末200gに、硝酸セ
リウム6水和物124.62g を溶かした水溶液を添加
し、混練した。混練後、250〜300℃で約2時間乾
燥し、700℃で2時間焼成した。焼成物を粉砕,篩い
分けして0.5−1mm 粒径として試験に供した。完成後
の触媒組成は原子比でAl:Ce=91:9(モル%)
であった。
【0055】触媒12;市販のベーマイト粉末を120
℃で1時間乾燥した。この乾燥粉末300gに、20w
t%シリカゾル129.19g を溶かした水溶液を添加
し、混練した。混練後、250〜300℃で約2時間乾
燥し、700℃で2時間焼成した。焼成物を粉砕,篩い
分けして0.5−1mm 粒径として試験に供した。完成後
の触媒組成は原子比でAl:Si=91:9(モル%)
であった。
【0056】上記触媒1〜12の反応温度700℃での
試験結果を図2に示す。AlとZnからなる触媒及びA
lとNiからなる触媒の分解活性が他にぬきんでて高
い。次いでAlとTiからなる触媒の分解活性が高い。
触媒3が触媒4よりも高活性を有するのは、Sの効果と
思われる。
【0057】(実施例2)本実施例は、実施例1の触媒
4と同じAl原料,Ni原料を用い、AlとNiの組成
を変化させた触媒を調製し、C26の分解活性を調べた
結果である。
【0058】触媒4−1;市販のベーマイト粉末を12
0℃で1時間乾燥した。この乾燥粉末200gに、硝酸
ニッケル6水和物8.52g を溶かした水溶液を添加
し、混練した。混練後、250〜300℃で約2時間乾
燥し、700℃で2時間焼成した。焼成物を粉砕,篩い
分けして0.5−1mm 粒径とした。完成後の触媒組成は
原子比でAl:Ni=99:1(モル%)であった。
【0059】触媒4−2;市販のベーマイト粉末を12
0℃で1時間乾燥した。この乾燥粉末300gに、硝酸
ニッケル6水和物66.59g を溶かした水溶液を添加
し、混練した。混練後、250〜300℃で約2時間乾
燥し、700℃で2時間焼成した。焼成物を粉砕,篩い
分けして0.5−1mm 粒径とした。完成後の触媒組成は
原子比でAl:Ni=95:5(モル%)であった。
【0060】触媒4−3;市販のベーマイト粉末を12
0℃で1時間乾燥した。この乾燥粉末200gに、硝酸
ニッケル6水和物210.82g を溶かした水溶液を添
加し、混練した。混練後、250〜300℃で約2時間
乾燥し、700℃で2時間焼成した。焼成物を粉砕,篩
い分けして0.5−1mm 粒径とした。完成後の触媒組成
は原子比でAl:Ni=80:20(モル%)であっ
た。
【0061】触媒4−4;市販のベーマイト粉末を12
0℃で1時間乾燥した。この乾燥粉末200gに、硝酸
ニッケル6水和物361.16g を溶かした水溶液を添
加し、混練した。混練後、250〜300℃で約2時間
乾燥し、700℃で2時間焼成した。焼成物を粉砕,篩
い分けして0.5−1mm 粒径とした。完成後の触媒組成
は原子比でAl:Ni=70:30(モル%)であっ
た。
【0062】触媒4−5;市販のベーマイト粉末を12
0℃で1時間乾燥した。この乾燥粉末200gに、硝酸
ニッケル6水和物562.1g を混ぜ、水を添加しなが
ら混練した。混練後、250〜300℃で約2時間乾燥
し、700℃で2時間焼成した。焼成物を粉砕,篩い分
けして0.5−1mm 粒径とした。完成後の触媒組成は原
子比でAl:Ni=60:40(モル%)であった。
【0063】触媒4,触媒4−1から触媒4−5の活性
を、C26濃度を2%とし、供給する純水の量を約0.
4ml/minとした以外は実施例1と同様の方法で調べ
た。試験開始6時間後の分解率を図3に示す。Ni/
(Ni+Al)のモル%が20−30モル%のときに最
も活性が高く、次いで5〜40モル%のときに活性が高
い。
【0064】(実施例3)本実施例は、実施例1の触媒
2と同じAl原料,Zn原料を用い、AlとZnの組成
を変化させた触媒を調製し、活性を調べたものである。
【0065】触媒2−1;市販のベーマイト粉末を12
0℃で1時間乾燥した。この乾燥粉末200gに、硝酸
亜鉛6水和物215.68g を溶かした水溶液を添加
し、混練した。混練後、250〜300℃で約2時間乾
燥し、700℃で2時間焼成した。焼成物を粉砕,篩い
分けして0.5−1mm 粒径とした。完成後の触媒組成は
原子比でAl:Zn=80:20(モル%)であった。
【0066】触媒2−2;市販のベーマイト粉末を12
0℃で1時間乾燥した。この乾燥粉末200gに、硝酸
亜鉛6水和物369.48g を溶かした水溶液を添加
し、混練した。混練後、250〜300℃で約2時間乾
燥し、700℃で2時間焼成した。焼成物を粉砕,篩い
分けして0.5−1mm 粒径とした。完成後の触媒組成は
原子比でAl:Zn=70:30(モル%)であった。
【0067】触媒2−3;市販のベーマイト粉末を12
0℃で1時間乾燥した。この乾燥粉末126.65gに、硝酸
亜鉛6水和物96.39g を溶かした水溶液を添加し、
混練した。混練後、250〜300℃で約2時間乾燥
し、700℃で2時間焼成した。焼成物を粉砕,篩い分
けして0.5−1mm 粒径とした。完成後の触媒組成は原
子比でAl:Zn=85:15(モル%)であった。
【0068】触媒2,触媒2−1から触媒2−3の活性
を、C26濃度を2%とし、供給する純水の量を約0.
4ml/minとした以外は実施例1と同様の方法で調べ
た。試験開始6時間後の分解率を図4に示す。Ni/
(Ni+Al)のモル%が10−30モル%のときに最
も活性が高い。
【0069】(実施例4)本実施例は、CF4,CH
3,C26の分解を反応温度を変えて行った結果であ
る。試験条件は、空間速度1,000 毎時とし、ハロゲ
ン化合物を空気の代わりに窒素で希釈した以外は、実施
例1と同様である。触媒は実施例2中の触媒4−3を用
いた。各反応温度での試験の結果を図5に示す。Alと
Niからなる触媒は、CHF3,CF4に対しても高い分
解活性を有する。又、これらのフッ素化合物に対しては
600℃程度の低い温度でも高い活性を有し、特にCH
3 に対しては、反応ガス中のCHF3濃度が0.1%の
場合、300℃でも35%分解した。
【0070】(実施例5)本実施例は、C26の分解に
おける水蒸気の影響を調べた結果である。試験条件は、
空間速度1,000 毎時とした以外は、実施例1と同様
である。触媒は実施例1中の触媒4を用い、反応温度は
700℃とした。試験は反応開始から2時間後まで水蒸
気を供給し、その後、水蒸気の供給を停止した。5時間
後再び水蒸気を供給し始めた。試験の結果を図6に示
す。水蒸気の添加時に分解率が高まりC26の分解は加
水分解によることが明らかとなった。
【0071】(実施例6)本実施例は、AlとNiから
なる触媒4−3を用いて、SF6 ,C38の分解を行っ
た結果である。SF6 の試験条件は、純度99%以上の
SF6 ガスを用い、空間速度1,000毎時とし、SF6
を空気の代わりに窒素で希釈した以外は、実施例1と同
様である。C38の試験条件は実施例1と同じである。
試験結果を図7に示す。反応管入口の反応ガス中のSF
6 量とアルカリ吸収槽通過後の分解ガス中のSF6 量を
TCDガスクロマトグラフにより測定し、次式により分
解率を求めた結果、反応温度550−700℃でのSF
6 分解率は99%以上であった。C38の分解試験で
は、700℃以上の反応温度で高い反応率が得られた。
【0072】
【数2】
【0073】(実施例7)本実施例は、AlとNiから
なる触媒4−3を用いてNF3 の分解を行った結果であ
る。試験条件は、純度99%以上のNF3ガスを用いた
以外は実施例6と同様である。反応温度を700℃とし
た。反応管入口の反応ガス中のNF3 量とアルカリ吸収
槽通過後の分解ガス中のNF3 量をTCDガスクロマト
グラフにより測定し、次式により分解率を求めた結果、
分解率は99%以上であった。また、700℃以下の分
解率を図8に示す。400℃でも分解率99.9% が得
られた。
【0074】
【数3】
【0075】(実施例8)AlとZnを原子比でAl:
Zn=85:15(モル%)含む触媒を用いて、CF
4 ,C48,CHF3 の分解を行った。
【0076】CF4 の分解は、純度99%以上のCF4
ガスに空気を添加して希釈し、更に水蒸気を添加し、所
定の反応温度で触媒と接触させることによって行った。
空間速度は1,000 毎時である。
【0077】反応ガス中のCF4 濃度は約0.5% であ
る。水蒸気はCF4 ガスの約50倍となるように流量を
調節した。
【0078】CHF3 及びC48の分解も同様にして行
った。
【0079】図9の試験結果を示す。AlとZnからな
る触媒はCHF3,CF4に対しても高い分解活性を示
す。C48に対しては、700℃前後あるいはそれ以外
の温度にすれば高い分解活性を示すことが明らかにされ
た。
【0080】
【発明の効果】本発明によれば、CF4 ,C26などの
ようにハロゲンとしてフッ素のみを含有するハロゲン化
合物を効率良く分解処理することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の処理プロセスを示す図であ
る。
【図2】本発明の各触媒の性能を示す図である。
【図3】本発明のAl−Ni触媒のC26分解性能を示
す図である。
【図4】本発明のAl−Zn触媒のC26分解活性を示
す図である。
【図5】本発明のAl−Ni触媒のC26,CHF3
CF4の分解活性を示す図である。
【図6】本発明のAl−Ni触媒のC26分解における
水蒸気の影響を示す図である。
【図7】本発明のAl−Ni触媒のSF6 ,C38の分
解活性を示す図である。
【図8】本発明のAl−Ni触媒のNF3 分解活性を示
す図である。
【図9】本発明のAl−Zn触媒のCF4 ,C48,C
HF3 の分解活性を示す図である。
【図10】本発明の一実施例による分解処理装置の概略
構成図である。
【符号の説明】
1…CF4 などのフッ素化合物、2…N2 、3…空気、
4…水添加器、5…反応ガス、6…分解ガス、7…水、
8…排ガス、9…酸性排水、10…入口スプレー、11
…イオン交換樹脂、12…予熱器、13…ヒーター、1
4…触媒、15…反応器、16,18…スプレー手段、
17…冷却室、19…充填材、20…排ガス洗浄槽、2
1…ブロワー、22…ポンプ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01J 23/10 B01J 23/14 A 23/14 23/42 A 23/42 27/043 A 23/745 C01B 7/19 A 23/75 17/45 G 23/755 21/083 27/043 B01D 53/36 ZABG C01B 7/19 B01J 23/74 301A 17/45 311A 21/083 321A (72)発明者 安田 健 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 山下 寿生 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 小豆畑 茂 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 玉田 慎 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 入江 一芳 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハロゲンとしてフッ素を含み該フッ素を炭
    素,窒素及び硫黄から選ばれた元素との化合物にて含む
    ガス流を、水蒸気の存在下で、Alを含んでなる触媒と
    約200〜800℃の温度で接触させて前記ガス流中の
    フッ素化合物を加水分解してフッ化水素に転化すること
    を特徴とするフッ素含有化合物の分解処理方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記フッ素化合物を含
    むガス流を、Alを含み、Zn,Ni,Ti,Fe,S
    n,Co,Zr,Ce,Si及びPtのうちから選ばれ
    た少なくとも1つを含む触媒と触接させることを特徴と
    するフッ素含有化合物の分解処理方法。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の方法において、前記触媒
    が更にSを含むことを特徴とするフッ素含有化合物の分
    解処理方法。
  4. 【請求項4】請求項2に記載の方法において、前記触媒
    を構成する成分が各成分単独の酸化物或いはAlと他の
    成分との複合酸化物の状態で含まれていることを特徴と
    するフッ素含有化合物の分解処理方法。
  5. 【請求項5】請求項1に記載の方法において、前記フッ
    素化合物を含むガス流がCF4 ,CHF3 ,C26,C
    38,C48,C58よりなるフッ素化合物の少なくと
    も1つを含み、該フッ素化合物をCOとCO2 の少なく
    とも一方及びHFとに分解することを特徴とするフッ素
    含有化合物の分解処理方法。
  6. 【請求項6】請求項1において、前記フッ素化合物を含
    むガス流がSF6 よりなるフッ素化合物を含み、該SF
    6 をSO2とSO3の少なくとも一方及びHFとに分解す
    ることを特徴とするフッ素含有化合物の分解処理方法。
  7. 【請求項7】請求項1において、前記フッ素化合物を含
    有するガス流がNF3 よりなるフッ素化合物を含み、該
    NF3 をNOとNO2とN2Oの少なくとも一方及びHF
    とに分解することを特徴とするフッ素含有化合物の分解
    処理方法。
  8. 【請求項8】ハロゲンとしてフッ素を含み該フッ素を炭
    素,窒素及び硫黄から選ばれた元素との化合物にて含む
    ガス流を、水蒸気の存在下で、Alを含んでなる触媒と
    約200〜800℃の温度で接触させて前記ガス流中の
    フッ素化合物を加水分解してフッ化水素に転化し、その
    後、該フッ化水素を含むガス流を水と接触させてフッ化
    水素を除去し、このフッ化水素を含む水をアルカリによ
    り中和することを特徴とするフッ素含有化合物の分解処
    理方法。
  9. 【請求項9】ハロゲンとしてフッ素のみを含有するハロ
    ゲン化合物を加水分解するために使用する触媒であっ
    て、Al酸化物を含んでなることを特徴とするフッ素含
    有化合物の分解処理用触媒。
  10. 【請求項10】請求項9において、Alと、Zn,N
    i,Ti,Fe,Sn,Co,Zr,Ce,Si及びP
    tのうちから選ばれた少なくとも1つとからなり、A
    l:M(MはZn,Ni,Ti,Fe,Sn,Co,Z
    r,Ce,Siの少なくとも1つ)の原子比がAlが5
    0〜99モル%で、Mが50〜1モル%であることを特
    徴とするフッ素含有化合物の分解処理用触媒。
  11. 【請求項11】請求項10に記載の触媒において、更に
    Sを0.1 〜20重量%含むことを特徴とするフッ素含
    有化合物の分解処理用触媒。
  12. 【請求項12】請求項10に記載の触媒において、前記
    各成分が各成分単独の酸化物或いはAlと他の成分との
    複合酸化物の状態で存在することを特徴とするフッ素含
    有化合物の分解処理用触媒。
  13. 【請求項13】請求項10に記載の触媒において、Al
    とPtからなり、Ptを0.1 〜2重量%含むことを特
    徴とするフッ素含有化合物の分解処理用触媒。
  14. 【請求項14】Alを含んでなる触媒を充填した反応器
    と、該反応器で処理されるフッ素と炭素,硫黄,窒素の
    1つとの化合物を含むガス流に水蒸気を添加する水添加
    器と、該反応器に充填された触媒及び該反応器に導入さ
    れるフッ素化合物含有ガス流の少なくとも一方をフッ素
    化合物が加水分解しうる温度まで加熱するための加熱手
    段とを備えたことを特徴とするフッ素含有化合物の分解
    処理装置。
  15. 【請求項15】請求項14に記載の装置において、前記
    反応器の後段に該反応器より排出されたガス流を水で洗
    浄するための排ガス洗浄槽を備えたことを特徴とするフ
    ッ素含有化合物の分解処理装置。
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