JP2001223426A - 半導体レーザ装置およびこれを用いた光通信システム - Google Patents

半導体レーザ装置およびこれを用いた光通信システム

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JP2001223426A
JP2001223426A JP2000038149A JP2000038149A JP2001223426A JP 2001223426 A JP2001223426 A JP 2001223426A JP 2000038149 A JP2000038149 A JP 2000038149A JP 2000038149 A JP2000038149 A JP 2000038149A JP 2001223426 A JP2001223426 A JP 2001223426A
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Takeshi Kitatani
健 北谷
Koji Nakahara
宏治 中原
Masahiro Aoki
雅博 青木
Kazuhisa Uomi
和久 魚見
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本願発明は、高温動作特性を確保したビ−ム
拡大器集積型レーザダイオ−ド(BEX−LD)を提供
することにある。ビ−ム拡大器集積型レーザダイオ−ド
を、GaAs基板上にGaInNAsを活性層に用いた
構成とすると、GaAs基板上に作製することや、従来
材料より屈折率が格段に大きい等の為、これまでの素子
構造をそのまま採用することに難点があった。 【解決手段】 本半導体レーザ装置はGaAs基板の上
部に、活性層領域とクラッド層とを含むレーザ共振器領
域と、当該レーザ光の出射面側にレーザ光のスポット径
を拡大する領域とを有し、前記レーザ光のスポット径を
拡大する領域が、GaAsとの格子定数差が−0.5%
から+0.5%の範囲に有る半導体材料より構成する。
前記活性層領域における主発光層がGaInNAsなる
ことが好ましい。本願発明は発振波長の1.3μmより
1.55μm帯の優れた高温動作特性と共にBEX−L
D特有なる光伝送路との高い結合効率を確保する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は半導体レーザ装
置、および、これを用いた光システム、ないしは光通信
システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在の光通信には、モ−ド分散が無く長
距離伝送が可能な石英系シングルモ−ドファイバーが主
として用いられている。そして、光ファイバーにおける
伝送損失が低い点から、1.3μm および1.55μ
m 帯の光が主として利用されている。光源としては、
ガリウムインジウム砒素燐(GaInAsP)系の半導体
レーザ装置が広く実用化されている。
【0003】そして、光通信システムの高信頼化、高性
能化のためには、半導体レーザ装置とファイバー間の光
結合損失を低減させることは非常に重要である。しかし
ながら、シングルモ−ドファイバーのコア径は、8 μ
m 〜10μm と非常に小さいため、そのアライメン
トは1μm 程度の細かい精度を必要としていた。
【0004】近年、半導体レーザ装置の共振器先端に膜
厚がテ−パ−状に減少する領域を設けて、レーザ光のス
ポット径を拡大することでその放射角を狭め、アライメ
ントの許容度を高めるビ−ム拡大器集積型レーザダイオ
−ド(BEX−LD:Beam Expansion―I
ntegrated Laser Diode)が開発さ
れている。その一例が、IEEE;ジャ−ナル・オブ・
セレクティッドトピックス・イン・カンタムエレクトロ
ニクス 1997年 第3巻 968頁誌(記事1)上
に記載されている。
【0005】図1に、その断面構造図を簡略化して記述
した。図において401は下部電極、402はInP基
板、403は下部InPクラッド層、404は活性層領
域、405はInGaAsP障壁層、406はInGaA
sP井戸層、407は上部InPクラッド層、408は
InGaAsコンタクト層、409は上部電極、410
はビーム拡大領域(BEX領域)を示す。又、符号1で
示す点線はいわゆるバットジョイント界面を示してい
る。尚、図中に示しているように、本願明細書ではBE
X−LDを電流を注入するレーザ(LD)部とビ−ム拡大
(BEX)部の2つの領域に分割して記述する。LD部
は、組成の異なるGaInPAsを井戸層、および、障
壁層とする量子井戸型構造であり、井戸数は8程度であ
る。また、クラッド層としてインジウム燐(InP)が用
いられている。一方、BEX部にも、GaInPAsが
用いられている。先述のように、BEX部の膜厚は、L
D部との結合界面から先端部まで、テ−パ−状に減少す
るように形成される。
【0006】記事1の例では、結合部が300μm、先
端部が100μmである。本テ−パ−状の領域の形成方
法には、幾つかの手法がある。この例の場合は、LD部
を形成したあと、適切なパタ−ンが形成された窒化シリ
コン(SiNx)等のマスクを用いたウエットエッチング
で不必要な領域を除去し、その後、マスク上に有機金属
化学気相成長(MOCVD)法で選択的に結晶成長を行う
ことで、テ−パ−領域を形成している。このように、活
性層を一度除去した後にBEX部を形成する手法を、バ
ット・ジョイントと呼んでいる。以上の手法で形成した
BEX−LDの性能においては、遠視野(FFP:FA
R FIELD PATERN)像の水平方向×垂直方
向の半値幅において、7度×9度を可能にしている。こ
れは、同時に作製したファブリぺロ−型レーザダイオ−
ド(FP−LD)の28度×30度に比べて非常に小さ
い。その結果、 光結合損失において2dBを達成して
いる。また、1dBの光結合低下を引き起こすアライメ
ントの許容度を±2μmまで高めることに成功してい
る。
【0007】他方、ジャパニ−ズ・ジャ−ナル・オブ・
アプライド・フィジックス 1996年 第35巻 1
273頁誌(記事2)上に、半導体レーザ装置の活性層
に新材料ガリウムインジウム窒素砒素(GaInNAs)
を用いることで、350meV以上の非常に大きなΔE
cが得られ、150K以上のT0が実現可能で、光通信
用半導体レーザ装置の高温動作特性を画期的に改善でき
る可能性があることが示された。その後、フォトニック
・テクノロジ−・レタ−ズ 1998年第10巻487
頁誌(記事3)上に、本材料を用いた1.3μm帯での
室温連続でのレーザ発振が実際に報告され、実用化に向
けて本材料系の研究が活発化している。よって、本材料
を活性層に用いることで、高温動作特性に優れた光通信
用BEX−LDの作製が可能になると考えられる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本願発明は、良好な高
温動作特性を確保したビ−ム拡大器集積型レーザダイオ
−ドを提供することにある。
【0009】更には、本願発明は、高温動作特性を確保
した GaInNAs活性層領域を有するビ−ム拡大器
集積型レーザダイオ−ドを提供することにある。発振波
長1.3μmより1.55μm帯を実現すると共に、優
れた高温動作特性とBEX−LD特有なる光伝送路、例
えば光ファイバーとの高い結合効率を与えんとするもの
である。
【0010】一般に、GaInAsP系の半導体レーザ
装置は、活性層領域がGaInAsP系化合物半導体材
料を有する為、物性的に当該活性層の伝導帯におけるバ
ンドオフセット(ΔEc)が小さい。従って、高温での
動作時には、高いエネルギ−状態に分布する電子を、十
分に活性層内に閉じ込めることができなくなる。そのた
め、本半導体レーザ装置を高温下で動作させると、しき
い値電流やスロ−プ効率といったレーザ特性が大幅に劣
下する。前述のBEX−LDにおいても、GaInAs
P系の半導体レーザ装置を用いる限り、例外では無い。
従って、GaInAsP系のBEX−LDでも、半導体
レーザ装置の高温動作特性の指標の一つである特性温度
(T0)が、58Kと低い値が記載されている。
【0011】これまでの GaInAsP系のBEX−
LDに代えて、GaInNAs化合物半導体材料を用い
ることも検討されている。しかし、GaInNAs化合
物半導体材料は、従来から用いられているGaInAs
P系の半導体材料とは幾つかの点を異にする。
【0012】第1は、用い得る半導体基板の違いであ
る。GaInAsPがInP基板上に形成されるのに対
して、GaInNAsは主として砒化ガリウム(GaA
s)基板上に形成される。InP、および、GaAsの
格子定数は、それぞれ5.87Å、および、5.65Å
であり、InP基板と前述のGaInNAsとの間に、
4%近くの大きな格子定数差が有る。そのため、従来の
GaInASP系のBEX−LDに用いられていた半導
体材料やその組成比を、GaInNAs系BEX−LD
にそのまま適用し、レーザ特性を維持すること困難であ
る。
【0013】第2は、 GaInNAs化合物半導体材
料は、従来から用いられているGaInAsP系の半導
体材料と屈折率が大きく異なることである。GaInN
Asは同じバンドギャップを有する従来材料のガリウム
インジウム砒素(GaInAs)と比較して、屈折率が格
段に大きくなる傾向に有る。このことは、例えば、ジャ
パニ−ズ・ジャ−ナル・オブ・アプライド・フィジック
ス 1998年 第37巻 753頁誌(記事4)上に
報告されている。そのため、ビ−ム拡大器(BEX)部
に用いる半導体材料についても、改めて検討を要する。
【0014】以上の事実を鑑みると、GaInNAsの
物性を仔細に考慮した新しいBEX−LD構造を開発す
る必要があることが十分理解されるであろう。
【0015】
【課題を解決するための手段】本願発明の主な形態を列
挙すれば、次の通りである。
【0016】第1の形態は、GaAs基板の上部に、活
性層領域とクラッド層とを含むレーザ共振器領域と、当
該レーザ光の出射面側にレーザ光のスポット径を拡大す
る領域とを有し、前記レーザ光のスポット径を拡大する
領域が、GaAsとの格子定数差が−0.5%から+
0.5%の範囲に有る半導体材料より成ることを特徴と
する半導体レーザ装置である。
【0017】本形態は、装置の基板として、GaAs基
板を用い、且つビ−ム拡大器領域をGaAsとの格子定
数差が−0.5%から+0.5%の範囲に有る半導体材
料を用いて構成するものである。本願発明は、高温動作
特性を確保したビ−ム拡大器集積型レーザダイオ−ド
(BEX−LD)を提供することが出来る。ビ−ム拡大
器領域をGaAs基板に搭載しても、これまで難点とさ
れてきたレーザの発振特性の低下を回避することが出来
る。
【0018】第2は、前記第1の形態の活性層領域にお
ける主発光層がGaInNAsである形態である。
【0019】本例は、装置の基板としてGaAs基板
を、活性層領域における主発光層としてGaInNAs
を用い、且つビ−ム拡大器領域をGaAsとの格子定数
差が−0.5%から+0.5%の範囲に有る半導体材料
を用いて構成するものである。活性層領域における主発
光層としてGaInNAsを用いることは、発光波長と
して1.3μmおよび1.55μm 帯を実現するに好
適である。且つ、本形態は高温での良好な動作特性を確
保したビ−ム拡大器集積型レーザダイオ−ドを提供する
ことが出来る。本願発明では、これまでの代表的なGa
InAsP系レーザ装置にみられた高温での動作特性の
難点は解消される。
【0020】第3は、前記第1および第2の半導体レー
ザ装置において、レーザ光のスポット径を拡大する領域
が、GaAsより成る形態である。
【0021】第4は、前記第1、第2および第3の半導
体レーザ装置において、レーザ光のスポット径を拡大す
る領域が、窒素(N)を含むIII−V族化合物半導体
材料より成る形態である。そして、窒素(N)を含むI
II−V族化合物半導体材料の代表的な例は、前述のG
aInNAsである。この材料が本願発明の目的達成に
最も好ましい材料である。
【0022】また、本半導体レーザ装置を形成する全て
の半導体材料が、Alを含まない半導体材料、なかんず
く化合物半導体材料であることが好ましい。酸化されや
すいAlを全く含んでいないことは、高品質な再成長層
を得ることが出来る。
【0023】更に、本願発明の半導体レーザ装置は、発
光領域を構成する光共振器領域を、その光の進行方向に
並行な側面を、光共振器領域を構成する半導体材料より
屈折率の小さい半導体材料で埋め込んだ、いわゆる埋め
込み型(BH型:Buried Hetero Typ
e)構造を、所望に採用することが出来る。本願発明の
実施にはこうした埋め込みヘテロ構造を必ずしも必要と
しないが、レーザ発振の横モード制御に有効な埋め込み
ヘテロ構造を用いることは実用的に有用である。更に、
レーザ発振の横モード制御の為のその他の構造、手段を
上述の本願発明と合わせ用いることは有用である。
【0024】
【発明の実施の形態】より具体的な実施の形態を説明す
るに先だって、本願発明の諸形態について一般的な詳細
説明をする。
【0025】本願発明の半導体レーザ装置は、GaAs
基板の上部に、光を発生する活性層領域と光を閉じこめ
るクラッド層とを少なくとも含むレーザ共振器領域と、
当該レーザ光の少なくとも一方の出射面側にレーザ光の
スポット径を拡大する領域とを有する。活性層領域とク
ラッド層とを含むレーザ共振器領域の構成は、本願発明
の材料選択を除く他の構成は通例の構成を用いて十分で
ある。又、本願明細書では、通例のファブリペロー型の
共振器が例示されるが、光帰還手段として、いわゆるD
FB(Distributed Feedback)
型、DBR(Distributed Bragg Re
flector)型等の形態を用いることも出来る。
【0026】ここで、活性層領域の化合物半導体材料
は、発振波長1.3μmより1.55μm帯を実現する
のが、本願の更なる狙いである。この観点で、活性層領
域の主要構成材料として、GaInNAs(より具体的
には GaxIn1-xyAs1-y、0≦x≦1、0≦y≦
1と表わすことが出来る)をあげることが出来る。この
材料によるレーザ発振については、既に報告がある。こ
の報告の例は、例えば、前述の記事3である。こうした
構成を本願発明に用いて十分である。当然、具体的結晶
組成は発振波長の1.3μm より1.55μm 帯を実
現べく選択されることは言うまでもない。
【0027】当該活性層領域は、バルク状でも可能であ
るが、実用的には単一量子井戸構造、あるいは多重量子
井戸構造を用いることが多い。こうした各種量子井戸構
造自体は、所望の特性要請に従って、通例の技術を用い
て十分である。当該活性層領域の主発光層となる井戸層
にGaInNAsを用いることは言うまでもない。障壁
層はGaInNAsと量子井戸構造を構成出来る材料を
選択して十分である。
【0028】レーザ光のスポット径を拡大する領域は、
GaAsが用いられることが好ましい。更には、窒素
(N)を含むIII−V族化合物半導体材料より成る形
態も好ましい。そして、窒素(N)を含むIII−V族
化合物半導体材料の代表的な例は、前述のGaInNA
s(より具体的には GaxIn1-xyAs1-y、0≦x
≦1、0≦y≦1と表わすことが出来る)である。この
材料が本願発明の目的達成に最も好ましい材料である。
レーザ光のスポット径を拡大する領域に適用可能な化合
物半導体材料として、この他に、GaInAs、GaA
sP、GaAlAs、GaInAsPなどをあげること
が出来る。
【0029】そして、前記レーザ光のスポット径を拡大
する領域が、結晶成長用の基板となるGaAsとの格子
定数差が−0.5%から+0.5%の範囲に有る半導体
材料となす。格子定数差がこれより小さいと格子欠陥を
増大するし、一方、これより大きいと成長層での転位が
増大する。こうした結晶の難点は装置の光学損失を大な
らしめる。
【0030】図2に、その場合の具体的構造の例を示
す。図2は光の進行方向に並行な面での断面図である。
【0031】本例の主要部の構成は次の通りである。L
D部における活性層105は、例えば、GaInNAs
を井戸層107、GaAsを障壁層106とする1.3
μm帯の発光波長を有する量子井戸構造である。クラッ
ド層104、及び108は、GaAsと格子整合する組
成比の例えば、ガリウムインジウム燐(Ga0.51In
0.49P)である。BEX領域111は、例えば、GaA
sである。尚、図2において、符号102はGaAs基
板、103はバッファー層、104は基板側(下部と通
称する)のクラッド層、108は上部のクラッド層、1
09はコンタクト層、101は基板側(下部と通称す
る)の電極、110はLD部の上部電極である。図2に
は活性層領域の拡大図が小円内に例示されている。
【0032】上述の例では、活性層におけるΔEcは3
50meVが得られ、高温動作時の電子の溢れ出しを抑
制可能である。これにより、150K以上のT0が可能
となる。図2に示した例の変形として、クラッド層20
4、及び、208にアルミニウムガリウム砒素(AlG
aAs)を用いることもできる。但し、この場合には、
図3に示すように、BEX部形成の際のメサエッチング
の歩留まりを向上させるため、エッチングストップ層2
11としてGaInAsP等の燐(P)を含む半導体材
料を、例えば活性層の下側に一層以上挿入することが有
効である。
【0033】ここで、BEX領域212に用いたGaA
sは、バンドギャップ波長が0.87μmと非常に短
く、1.3μmの光に対してほぼ透明である。よって、
従来BEX−LDでBEX部に用いられている1.1μ
m前後のバンドギャップ波長のGaInAsPと比較し
て、BEX部での吸収損失を無視できるため、高性能な
BEX−LDの形成が可能となる。
【0034】尚、図4も光の進行方向に並行な面での断
面図である。同図において、符号202はGaAs基
板、203はバッファー層、204は基板側(下部と通
称する)のクラッド層、208は上部のクラッド層、2
09はコンタクト層、201は基板側(下部と通称す
る)の電極、210はLD部の上部電極である。図4に
も活性層領域の拡大図が小円内に例示されている。
【0035】次に、さらに高性能なGaInNAs系B
EX−LDを得るため、LD部とBEX部の界面である
バット・ジョイント界面を伝搬する光の影響について考
察する。
【0036】バット・ジョイント界面の光の影響を考慮
すると、対象とする光導波路を構成する半導体材料の等
価屈折率とバンドギャップの関係は下記の関係がより良
好である。即ち、等価屈折率では、BEX部とLD部の
等価屈折率の差が0.1より小さく、一方、バンドギャ
ップはBEX部>LD部である。以下、この関係につい
て考察する。
【0037】ここで、LD部での活性層領域における等
価屈折率(nact)を、以下の式で定義した。
【0038】nact=((Lw×nw2+Lb×nb2)
/(Lw+Lb))0.5…(1) ここで、Lw、及び、L
bは井戸層、及び、障壁層の膜厚である。nw、及び、n
bは井戸層、及び、障壁層の屈折率である。LwとLb
典型値として、それぞれ6nmと10nmを適用する
と、GaInPAs系LDのnactが3.4前後と求ま
るのに対し、GaInPAs系LDでは3.54と格段
に大きくなる。これは、GaInNAs井戸層のnw
大きいためである。図2の構造においては、BEX部に
GaAsを用いていることから、その屈折率(nBEX)は
3.41となる。従って、バット・ジョイント界面での
屈折率差(Δn=nact−nBEX)は、約0.1となり、非
常に大きい。よって、バット・ジョイント界面を伝搬す
る光に対して反射の影響が無視できなくなり、レーザ特
性の劣化を引き起こす可能性がある。
【0039】そこで、GaInNAs系BEX−LDの
さらなる高性能化のためには、 GaAsに格子整合
し、かつ、GaAsよりも屈折率の大きな材料をBEX
部に用いることが好ましい。そのためには、レーザ光の
スポット径を拡大する領域に、Nを含むIII−V族化
合物半導体材料が用いられることが好ましい。特に、G
aAsに格子整合する組成のGaInNAsが用いられ
ることが好ましい。
【0040】図5に、GaAsに格子整合するGaIn
NAsのバンドギャップエネルギ−、および、1.3μ
mにおける屈折率を示した。N組成が1%、In組成が
3%程度のGaInNAsを用いれば、nBEXとして約
3.5を得ることが可能となり、Δnを0近くまで低減
することが可能である。よって、レーザ内部を伝搬する
光への反射の影響を大幅に低減することが可能となる。
また、そのときのバンドギャップエネルギ−は1.3e
V〜1.4eVであり、依然として1.3μmの光に対
してほぼ透明である。よって、BEX部での吸収損失も
無視できる。
【0041】図2の例では、Alを含む半導体層が全く
用いられていない。本装置構造の作製においては、一度
プロセス加工した層上に、再び結晶成長を行う再成長工
程が必須である。よって、酸化されやすいAlを全く含
んでいないことは、高品質な再成長層を形成する上で、
非常に大きな利点である。
【0042】以上により、本発明構造を用いることで、
優れた高温動作特性と光ファイバーとの高い結合効率を
有するGaInNAsを活性層領域に用いたBEX−L
Dの作製が可能となる。
【0043】尚、本半導体レーザ装置の製造に際して
は、化学線エピタキシ−法(CBE:Chemical
Beam Epitaxy)、分子線エピタキシ−法(M
BE:Morecular Beam Epitaxy)
または有機金属気相エピタキシ−法(MOCVD:Mo
lecular Organic ChemicalDe
position)のいずれかにより作製されるのが好
ましい。これらについての具体的な適用例は、以下の実
施の形態の欄で詳しく説明される。
【0044】[発明の実施の形態1]発明の実施の形態
例1は、レーザ光のスポット径を拡大する領域にGaA
sを用いたGaInNAs系BEX−LDの例である。
本例の基本構造は前述の図2の例と基本的の同様であ
る。図2は前述の通り光に並行な面でのに断面図であ
る。尚、図3に本例の斜視図を示す。本例は、いわゆる
埋め込みヘテロ構造を有する半導体レーザ装置の例であ
る。
【0045】本素子構造の作製には、精密な膜厚制御や
材料の瞬時の切り替えが必要であること、また、GaI
nNAsにおける窒素(N)の導入には、非平衡状態で
の成長法が適しているという点で分子線エピタキシー法
や有機金属化学気相成長法、化学ビームエピタキシ−法
等が適している。
【0046】本例の半導体レーザ装置の活性層領域は、
井戸層107にGa0.75In0.250.01As0.99(膜厚:
7nm)、障壁層106にGaAs(膜厚:10nm)
を用いた多重量子井戸構造である。多重量子井戸構造の
周期数は3である。また、クラッド層104、及び、1
08にはGa0.51In0.49Pである。本装置構造の作製
にはMOCVD法を用いる。ここで、III族元素であ
るガリウム(Ga)、インジウム(In)の供給源として、
それぞれ有機金属のトリメチルガリウム(TEG)、トリ
メチルインジウム(TMI)を用い、V族元素の供給源と
して、アルシン(AsH3)、フォスフィン(PH3)を用い
た。また、n型不純物としてシラン(SiH4)、p型不
純物としてジエチルジンク(DEZn)を用いた。Nの
供給源としては、ジメチルヒドラジン(DMHy)を使
用した。
【0047】作製する半導体基板はn型のGaAs基板
102(n型不純物濃度=1×1018cm-3)を用い
る。AsH3供給下の砒素(As)雰囲気において、基
板を昇温し、最初に厚さ0.5μmのn型GaAsバッ
ファ−層103(n型不純物濃度=1×1018cm-3
を成長する。続いて、 厚さ1.5μmのn型ガリウムイ
ンジウム燐(Ga0.51In0.49P)による下部クラッド
層104を形成した。次に、活性層領域105を成長す
る。最初にAsH3とTEGを供給し、厚さ10nmの
ノンド−プGaAs障壁層106を成長する。次に、A
sH3とTEGと共にDMHyとTMIの供給を開始し、
膜厚7nmのノンド−プGa0.75In0.250.01As
0.99井戸層107を形成する。続いて、DMHyとTM
Iの供給を停止し、厚さ10nmのノンド−プGaAs
障壁層106を成長する。Ga0.75In0.250.01As
0.99/GaAsの積層をさらに2回繰り返し、井戸数3
の多重量子井戸活性層領域105を作製した。本ウエハ
を一度大気中に取り出した後、SiNx膜を蒸着する。
【0048】次に、通例のフォトエッチング工程により
SiNx膜の任意の部分を除去して、選択成長工程用の
マスクパタ−ンを形成する。これをエッチングマスクに
して、ウエットエッチングにより、BEX部を形成する
領域を除去した。GaAs/GaInP間においては選
択エッチングが容易であるので、下部GaInPクラッ
ド層104直上まで、分留り良く除去することができ
た。その後、再びMOCVD装置内に導入し、SiNx
マスク上にAsH3とTEGを供給することで、GaA
sの膜厚がテ−パ−状に変化するBEX領域111を形
成した。その後、本多層成長ウエハを再び大気中に取り
出し、SiNxを完全に除去した後、再度MOCVD装
置内に導入し、LD、及び、BEX部上部に、厚さ1.
5μmのp型Ga0.51In0.49Pによる上部クラッド層
108(p型不純物濃度=7×1017cm-3)、p型G
aAsコンタクト層109(p型不純物濃度=5×10
19cm-3)の順に成長した。
【0049】その後、ウエハを大気中に取り出し、スト
ライプ状の酸化シリコン(SiO2)マスク(幅約5μm)
によりメサエッチングを行い、リッジ型の構造を形成し
た後、再度MOCVD装置内に導入し、p型Ga0.51
0.49P112、n型Ga0.51In0.49P113、p型
Ga0.51In0.49P114の順に成長し、埋め込み層を
形成した。
【0050】その後、 SiO2マスクを除去して、LD
部直上部にp型電極110を形成した。さらに、基板裏
面にn型電極101を形成した後、両端面の劈開工程を
経て、素子長600μmのBEX−LD装置を得た。続
いて、素子後面に反射率95%の高反射膜を形成した。
【0051】このような作製工程を経て試作した装置
は、閾値電流値約10mAで室温連続発振した。発振波
長は1.3μmである。25℃から80℃の範囲におけ
るT0は140Kと非常に高い値が得られた。また、本
装置のFFP像の水平方向×垂直方向の半値幅は、10
°×10°が得られた。尚、図4に示すように、上部ク
ラッド層208、及び、下部クラッド層204として、
AlGaAsを用いることもできる。この場合には、先
述のウエットエッチング工程での分留りを良くするた
め、下部AlGaAsクラッド層直上に、GaInAs
P等のPを含む材料からなる膜厚10nm程度のエッチ
ングストップ層211を導入することが有効である。
【0052】[発明の実施の形態2]発明の実施の形態
例2は、レーザ光のスポット径を拡大する領域にGaI
nNAsを用いたBEX−LD構造を有する例である。
図2を用いて具体的に説明する。本例は、前述のいわゆ
る埋め込みヘテロ構造を有する半導体レーザ装置の例で
ある。
【0053】活性層領域の成長方法をガスソ−スMBE
(GS−MBE)法とし、それ以外の再成長をMOCVD
法によって行った。GS−MBE法では、III族元素
の供給源として、Ga、Inを用い、V族元素の供給源
として、Asに関してはAsH3、Pに関してはPH3
用いた。また、n型不純物としてシリコン(Si)、p型
不純物として四臭化炭素(CBr4)用いた。なお、p型
不純物としてベリリウム(Be)を用いても良い。Nにつ
いては窒素(N2)ガスをRF(Radio Frequ
ency)プラズマ励起した窒素(N)ラジカルを使用
した。なお、窒素プラズマの励起は、その他にECR
(Electron CycrotronResona
nce:電子サイクロトロン共鳴)プラズマを用いても
行うことができる。MOCVD法におけるIII族、お
よび、V族元素の供給源は、発明の実施の形態1と同じ
材料を使用した。
【0054】作製する半導体基板はn型のGaAs基板
102(n型不純物濃度=1×1018cm-3)を用い
る。AsH3供給下のAs雰囲気において基板を昇温
し、最初に厚さ0.5μmのn型GaAsバッファ−層
103(n型不純物濃度=1×1018cm-3)を成長す
る。続いて、厚さ1.5μmのn型Ga0.51In0.49
による下部クラッド層104を形成した。次に、活性層
領域105を成長する。最初にAsH3とGaを供給し、
厚さ10nmのノンド−プGaAs障壁層106を成長
する。次に、窒素(N)ラジカルとInの供給を開始
し、膜厚6nmのノンド−プGa0.75In0.250.01
0.99井戸層107を形成する。続いて、Nラジカルと
Inの供給を停止し、厚さ10nmのノンド−プGaA
s障壁層106を成長する。Ga0.75In0.250.01
0.99/GaAsの積層をさらに2回繰り返し、井戸数
3の多重量子井戸活性層領域を作製した。本ウエハを一
度大気中に取り出した後、SiNx膜を蒸着する。
【0055】次に、フォトエッチング工程によりSiN
x膜の任意の部分を除去して、選択成長工程用のマスク
パタ−ンを形成する。これをエッチングマスクにして、
RIE法によるドライエッチングで、BEX部を形成す
るための領域を除去した。その後、今度はMOCVD装
置内に導入し、SiNxマスク上にTEG、TMI、DM
Hy、AsH3を供給することで、Ga0.75In0.25
0.01As0.99の膜厚がテ−パ−状に変化するBEX領域
111を形成した。その後、本多層成長ウエハを再び大
気中に取り出し、SiNxを完全に除去した後、再度M
OCVD装置内に導入し、LD、及び、BEX部上部
に、厚さ1.5μmのp型Ga0.51In0.49Pによる上
部クラッド層108(p型不純物濃度=7×1017cm
-3)、p型GaAsコンタクト層109(p型不純物濃
度=5×1019cm-3)の順に成長した。その後、ウエ
ハを大気中に取り出し、ストライプ状のSiO2マスク
(幅約5μm)によりメサエッチングを行い、リッジ型の
構造を形成した後、再度MOCVD装置内に導入し、p
型 Ga0.51In0.49P、n型Ga0.51In0.49P、p型
Ga0.51In0.49Pの順に成長し、埋め込み層を形成し
た。尚、この埋め込み層の基本考え方は前述の実施の形
態1のものと同様である。本図ではこれらの埋め込み層
は省略した。
【0056】その後、SiO2マスクを除去して、LD
部直上部にp型電極110を形成した。さらに、基板裏
面にn型電極101を形成した後、劈開工程を経て、素
子長600μmのBEX−LD装置を得た。続いて、素
子後面に反射率95%の高反射膜を形成した。このよう
な作製工程を経て試作した装置は、閾値電流値約6mA
で室温連続発振した。発振波長は1.3μmである。2
5℃から80℃の範囲におけるT0は150Kと非常に
高い値が得られた。また、本装置のFFP像の水平方向
×垂直方向の半値幅は、7°×9°が得られた。
【0057】[発明の実施の形態3]発明の実施の形態
例3は、レーザ光のスポット径を拡大する領域にGaI
nNAsを用いたGaInNAs系BEX−LDの別の
形態の例である。
【0058】本形態例では、クラッド層にGaAsを用
いる。図6は本例の光に並行な面での断面図である。本
例は埋め込みヘテロ構造を有する半導体レーザ装置の例
である。
【0059】この例では素子の成長方法はCBE法とす
る。III族元素の供給源としては、TEG、および、
TMIを用い、V族元素の供給源としては、AsH3、P
3、DMHyを用いた。これらの原料は、MOCVD
法と全く同じである。しかしながら、成長中の真空度が
MOCVD法に比べ、CBE法においては1〜2桁低い
ため、原料の急峻な切り替えが可能で、良好な半導体界
面の形成に有利である。
【0060】作製する半導体基板はn型のGaAs基板
302(n型不純物濃度=1×1018cm-3)を用い
る。AsH3供給下のAs雰囲気において基板を昇温
し、最初に厚さ2μmのn型GaAs下部クラッド層3
03(n型不純物濃度=1×1018cm-3)を形成し
た。次に、GaInAsPからなるエッチングストップ
層310(膜厚10nm)を形成した。続いて、活性層3
04を成長する。TMIとDMHyを同時に供給するこ
とによって、最初に厚さ10nmのノンド−プGa0.97
In0.030.01As0.99障壁層305を成長する。次
に、TMIとDMHyの供給量を変化させ、膜厚7nm
のノンド−プGa0.75In0.250.01As0.99井戸層3
06を形成する。続いて、再び、厚さ10nmのノンド
−プGa0.97In0.030.01As0.99障壁層305を成
長する。 Ga0.75In0.250.01As0.99/Ga0.97
0.030.01As0.99の積層をさらに2回繰り返し、井
戸数3の多重量子井戸活性層を作製した。
【0061】本多層成長ウエハを一度大気中に取り出し
た後、SiNxを蒸着する。次に、フォトエッチング工
程によりSiNx上に選択成長用のマスクパタ−ンを形
成した。これをマスクにして、ウエットエッチングによ
り、BEX部を形成する領域を一度除去した。 本エッ
チング工程は、エッチングストップ層の導入により分留
り良く行うことができた。その後、再びCBE装置内に
導入し、AsH3とTEGと共にDMHyとTMIを供給
し、Ga0.97In0.030.01As0.99を選択成長法によ
り形成し、テ−パ−上に膜厚が変化するBEX領域を作
製した。
【0062】その後、本多層成長ウエハを再び大気中に
取り出し、SiNxを完全に除去した後、再度CBE装
置内に導入し、LD、及び、BEX部上部に、厚さ1.
5μmのp型GaAsによる上部クラッド層307(p
型不純物濃度=7×1017cm-3)、p型GaAsコン
タクト層308(p型不純物濃度=5×1019cm-3
の順に成長した。その後、ウエハを大気中に取り出し、
ストライプ状のSiO2マスク(幅約3μm)によりメサ
エッチングを行い、リッジ型の構造を形成した後、再度
MOCVD装置内に導入し、 p型GaAs、n型Ga
As、p型GaAsの順に成長し、埋め込み層を形成し
た。尚、この埋め込み層の基本的な考え方は、材料選択
に差はあるが、前述の実施の形態1および2のものと同
様である。
【0063】その後、SiO2マスクを除去して、LD
部直上部にp型電極309を形成した。さらに、基板裏
面にn型電極301を形成した後、劈開工程を経て、素
子長600μmのBEX−LD装置を得た。続いて、素
子後面に反射率95%の高反射膜を形成した。
【0064】このような作製工程を経て試作した装置
は、閾値電流値約8mAで室温連続発振した。発振波長
は1.3μmである。25℃から80℃の範囲における
T0は135Kと高い値が得られた。また、本装置のF
FP像の水平方向×垂直方向の半値幅は、9°×10°
が得られた。
【0065】
【発明の効果】本願発明は、良好な高温動作特性を確保
したビ−ム拡大器集積型レーザダイオ−ドを提供するこ
とにある。
【0066】更には、本願発明は、高温動作特性を確保
したGaInNAs活性層領域なるビ−ム拡大器集積型
レーザダイオ−ドを提供することが出来る。
【0067】本願発明は、優れた高温動作特性と共にビ
−ム拡大器集積型レーザダイオ−ドに特有なる光伝送路
との高い結合効率を有する。本願発明は、光通信用ビ−
ム拡大器集積型レーザダイオ−ドとして好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は従来例なる半導体レーザ装置の光の進行
方向に並行な面での断面図である。
【図2】図2は本願発明の半導体レーザ装置の光の進行
方向に並行な面での断面図である。
【図3】図3は本願発明の半導体レーザ装置の斜視図で
ある。
【図4】図4は本願発明の別な半導体レーザ装置の光の
進行方向に並行な面での断面図である。
【図5】図5はGaAsに格子整合するGaInNAs
のバンドギャップエネルギ−、および、1.3μmにお
ける屈折率を示す図である。
【図6】図6は本願発明の更に別な半導体レーザ装置の
光の進行方向に並行な面での断面図である。
【符号の説明】
1−バットジョイント界面、101−下部電極、102
−GaAs基板、103−バッファ−層、104−下部
クラッド層、105−活性層領域、106−障壁層、1
07−井戸層、108−上部クラッド層、109−コン
タクト層、110−上部電極、111−BEX領域、2
01−下部電極、202−GaAs基板、203−バッ
ファ−層、204−下部クラッド層、205−活性層、
206−障壁層、207−井戸層、208−上部クラッ
ド層、209−コンタクト層、210−上部電極、21
1−エッチングストップ層、212−BEX領域、30
1−下部電極、302−GaAs基板、303−下部G
aAsクラッド層、304−活性層、305−障壁層、
306−井戸層、307−上部GaAsクラッド層、3
08−コンタクト層、309−上部電極、310−エッ
チングストップ層、311−BEX領域、401−下部
電極、402−InP基板、403−下部InPクラッ
ド層、404−活性層、405−InGaAsP障壁層、
406−InGaAsP井戸層、407−上部InPクラ
ッド層、408−InGaAsコンタクト層、409−上
部電極、410−BEX領域、112、113、114
−埋め込み層である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 青木 雅博 東京都国分寺市東恋ヶ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 魚見 和久 東京都国分寺市東恋ヶ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 Fターム(参考) 5F073 AA53 AA55 AA74 AA87 CA17 CB02 CB07 DA05 DA25 EA19 EA29 HA10 5K002 BA13 CA11

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 GaAs基板の上部に、活性層領域とク
    ラッド層とを含むレーザ共振器領域と、当該レーザ光の
    出射面側にレーザ光のスポット径を拡大する領域とを有
    し、前記レーザ光のスポット径を拡大する領域が、Ga
    Asとの格子定数差が−0.5%から+0.5%の範囲
    に有る半導体材料より成ることを特徴とする半導体レー
    ザ装置。
  2. 【請求項2】 前記活性層領域における主発光層がGa
    InNAsであることを特徴とする請求項1に記載の半
    導体レーザ装置。
  3. 【請求項3】 前記レーザ光のスポット径を拡大する領
    域がGaAsより成ることを特徴とする請求項1又請求
    項2に記載の半導体レーザ装置。
  4. 【請求項4】 前記レーザ光のスポット径を拡大する領
    域が窒素を含むIII−V族化合物半導体材料より成る
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の半導体
    レーザ装置。
  5. 【請求項5】 前記レーザ光のスポット径を拡大する領
    域がGaInNAsより成ることを特徴とする請求項4
    に記載の半導体レーザ装置。
  6. 【請求項6】 当該半導体レーザ装置を形成する半導体
    材料が、Alを含まない半導体材料より成ることを特徴
    とする請求項1より請求項5のいずれかに記載の半導体
    レーザ装置。
  7. 【請求項7】 前記活性層領域の等価屈折率と前記レー
    ザ光のスポット径を拡大する領域の等価屈折率との屈折
    率差が0.1より小さく、且つ前記活性層領域のバンド
    ギャップが前記レーザ光のスポット径を拡大する領域の
    バンドギャップより小さいことを特徴とする請求項第
    1、2、4、5、および6項のいずれかに記載の半導体
    レーザ装置。
  8. 【請求項8】 光源として、請求項1より請求項7のい
    ずれかに記載の半導体レーザ装置が少なくとも1つ用い
    られた光通信システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016127131A (ja) * 2014-12-26 2016-07-11 富士通株式会社 光半導体装置及びその製造方法

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