JP2001223017A - 燃料電池用燃料ガスの生成システム - Google Patents

燃料電池用燃料ガスの生成システム

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JP2001223017A
JP2001223017A JP2000031501A JP2000031501A JP2001223017A JP 2001223017 A JP2001223017 A JP 2001223017A JP 2000031501 A JP2000031501 A JP 2000031501A JP 2000031501 A JP2000031501 A JP 2000031501A JP 2001223017 A JP2001223017 A JP 2001223017A
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steam
hydrogen
unit
fuel cell
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Satoshi Aoyama
智 青山
Satoru Iguchi
哲 井口
Toshihide Nakada
俊秀 中田
Hiromichi Sato
博道 佐藤
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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    • Y02P20/129Energy recovery, e.g. by cogeneration, H2recovery or pressure recovery turbines

Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃料電池用の燃料ガス生成システムにおい
て、改質用水蒸気、パージ用水蒸気を効率的に生成す
る。 【解決手段】 炭化水素化合物を改質して水素リッチな
燃料ガスを生成するシステムを構成する。この際、改質
時における炭素析出を回避するため、部分酸化部11に
おいて高温下で部分酸化を行い、その後、改質部16に
おいて水蒸気改質を行う。改質反応で生じた水素は水素
分離膜18を利用して分離する。分離部20にパージガ
スとして水蒸気を供給することにより水素分圧を下げ、
水素の分離効率を向上する。改質用水蒸気、パージ用水
蒸気を、部分酸化部11から排出される高温の生成ガス
と水との熱交換によって生成する。または、その他の高
温部との熱交換、排気されるべき可燃性ガスの燃焼熱を
利用して水蒸気を生成する。こうすることにより廃熱・
廃棄物を有効活用して水蒸気を生成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、炭化水素化合物か
ら燃料電池に供給される水素ガスを生成する燃料ガス生
成システムに関し、詳しくはその生成工程において水素
を分離する分離機構を有する燃料ガス生成システムに関
する。
【0002】
【従来の技術】水素イオンを透過する電解質層を挟んで
水素極と酸素極とを備え、陰極(水素極)と陽極(酸素
極)でそれぞれ次の反応式で表される反応を生じさせる
ことによって、起電力を発生する燃料電池が提案されて
いる。 陰極(水素極):H2→2H+ + 2e- 陽極(酸素極):(1/2)O2+2H++2e-
2
【0003】こうした燃料電池を電源として利用するシ
ステムにおいては、水素極側に水素ガスを供給する必要
がある。水素ガスの供給には、燃料として用意されたメ
タノールおよび天然ガスなどの炭化水素化合物から改質
反応により取り出された水素を利用する方法がある。天
然ガスなどの燃料は、次式に示す複数の反応によって段
階的に水素リッチな燃料ガスに分解される。
【0004】第1段階の反応は、改質反応と呼ばれ、次
式(1)(2)で表される。式(1)の反応を水蒸気改
質、式(2)の反応を部分改質と呼ぶこともある。 Cnm+nH2O →nCO+(n+m/2)H2 …(1); Cnm+n/2O2 →nCO+m/2H2 …(2); 改質反応では、一酸化炭素が生成される。
【0005】第2段階の反応は、改質反応で生成された
一酸化炭素を水蒸気を利用して酸化するとともに水素を
生成する反応である。この反応は、シフト反応と呼ば
れ、次式(3)で表される。 CO+H2O→H2+CO2 …(3);
【0006】このように化学反応を経て生成された水素
を用いる燃料電池システムでは、供給される燃料ガス中
の水素分圧を高めるとともに、燃料ガス中に水素以外の
有害成分が含まれることを回避する目的から、水素を分
離する機構を備えるシステムが提案されている。例え
ば、水素を選択的に透過する水素透過膜を介して水素を
分離する機構を利用したシステムである。水素分離膜は
膜の表面と裏面における水素分圧の差を利用して水素を
分離するため、水素が抽出される側に水素運搬用のガス
(以下、「パージガス」と呼ぶ)を供給すれば、抽出側
の水素分圧が低下し、分離効率を向上することができ
る。パージガスとして、水蒸気を利用する技術として
は、例えば、特許第2955040号記載の技術が挙げ
られる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
燃料ガス生成システムでは、パージガスとしての水蒸気
を効率的に生成するための機構について十分な検討がな
されていなかった。また、炭化水素の原料を改質反応や
シフト反応にも水蒸気が利用されることがあるが、この
ための水蒸気を効率的に生成する機構についても十分な
検討がなされていなかった。通常、水蒸気は蒸発器を利
用して生成することができるが、蒸発器に供給する燃料
を別途用意する必要がある、水蒸気を発生するための水
タンクを別途用意する必要がある、改質用およびパージ
用の水蒸気を大量に発生するためには蒸発器が非常に大
型化するなどの種々の課題があった。これらの原因によ
り、従来の構成では、燃料ガス生成システムの大型化を
招いていた。
【0008】近年では、燃料電池を車両などに搭載する
ことも検討されている。かかる観点からは、装置の大型
化、複雑化は特に看過し得ない課題と言える。本発明
は、上述の課題を解決するためになされたものであり、
燃料電池用の燃料ガス生成装置において、パージ用およ
び改質用の水蒸気を効率的に発生し、水素の分離効率お
よび燃料ガスの生成効率を向上する技術を提供すること
を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
記課題の少なくとも一部を解決するために、本発明で
は、炭化水素化合物を原料とする化学的工程により水素
を含有する混合ガスを生成する化学反応部と、一方の面
側を前記混合ガスを供給する混合ガス室、他方の面側を
前記水素が抽出される抽出室として備えられた水素分離
膜を用いて前記混合ガスから水素を分離するための分離
機構とを備え、少なくとも該分離機構によって分離され
た水素を用いて燃料電池に供給する水素リッチな燃料ガ
スを生成する燃料ガス生成システムにおいて、前記化学
反応部で生成されたガスの顕熱、前記燃料電池の排出ガ
スの顕熱、前記燃料電池の廃熱、前記分離機構で水素が
分離された後の未透過ガスの燃焼熱、前記燃料電池の排
出ガスの燃焼熱の少なくとも一部を利用して水蒸気を発
生する水蒸気発生部と、該水蒸気を前記抽出室に導入す
る導入部とを備えるものとした。化学反応部で生成され
たガスには、水素を含む混合ガス、化学反応部から分離
機構に供給され、該分離機構で分離された水素ガス、該
分離機構で水素が分離された残りのガス(以下、「未透
過ガス」と呼ぶ)、が含まれる。なお、水蒸気発生部で
発生された水蒸気は、必ずしも全てが抽出室に導入され
る必要はない。
【0010】一般に化学反応部での化学反応および燃料
電池の運転は摂氏数百度という高温で行われるため、水
蒸気の発生に活用可能である。通常、前記化学反応部で
生成されたガスの顕熱、前記燃料電池の排出ガスの顕
熱、前記燃料電池の廃熱は、未利用のまま外部に放出さ
れることが多いが、本発明では、これを利用することに
より、効率的に水蒸気を発生することができる。また、
化学反応部では、先に式(1)〜(3)に示した反応が
行われるから未透過ガス中には一酸化炭素などの可燃成
分が含まれる。燃料電池の排出ガス中にも発電に利用さ
れなかった残水素が可燃成分として含まれる。通常、こ
れらのガスは可燃成分を外部に放出可能な状態に処理し
た上で排出されることが多いが、本発明では、この可燃
成分を有効に活用することにより効率的に水蒸気を発生
することができる。
【0011】また、本発明では、要求される水蒸気の量
が増加する際に、水蒸気発生部で利用する顕熱、廃熱、
燃焼熱の熱量も増加する傾向にある利点がある。例え
ば、燃料ガスが多量に要求された場合を考える。このと
きは、多量に生成された水素を効率的に分離するために
運搬ガスとしての水蒸気も多量に要求されることにな
る。また、水蒸気を利用した改質反応で水素を生成して
いる場合には、改質反応用の水蒸気も多量に要求される
ことになる。一方、多量の水素が生成される場合には、
化学反応部で生成されるガスが有する総熱量も多くな
る。また、燃料電池での発電力も多くなるため、燃料電
池からの廃熱も多くなる。従って、水蒸気の発生に利用
可能な熱量も多くなる。燃料ガスの要求量が減少した場
合には、この逆の現象により、水蒸気の発生に利用可能
な熱量も少なくなる。このように本発明では、水蒸気発
生部で利用可能な熱量が、要求された水蒸気の量と同じ
傾向で増減するため、極端な過不足なく熱を利用可能と
なる利点もある。
【0012】本発明の水蒸気発生部は、種々の構成を採
ることができ、前記燃料電池の排出ガスの燃焼熱を利用
するユニット、前記未透過ガスの燃焼熱を利用するユニ
ットというように、先に列挙した熱源のいずれか一つを
利用する機構として構成することができる。こうすれ
ば、システムの全体構成を簡略化することができる利点
がある。また、燃焼熱を利用する場合には、システムの
運転を開始した始動当初の昇温性に優れ、運転開始後、
速やかに水蒸気を発生することができる利点がある。
【0013】一方、本発明の水蒸気発生部は、複数の熱
源を利用する態様で構成することも可能であり、例え
ば、前記化学反応部で生成されたガスの顕熱、前記燃料
電池の廃熱の少なくとも一部と水との熱交換を行う熱交
換部と、前記分離機構で水素が分離された後の未透過ガ
スの燃焼熱、前記燃料電池の排出ガスの燃焼熱の少なく
とも一部を利用して、該熱交換部を経た後の水を更に加
熱する加熱部とを備える構成を採ることができる。こう
すれば、燃焼に先立って熱交換により水の温度を高めて
おくことができるため、燃焼器の小型化を図るととも
に、水蒸気の生成効率を向上することができる。
【0014】ここで、熱交換部は、前記化学反応部で生
成されるとともに前記分離機構で分離された水素ガスと
の熱交換を行うものとすることも好ましい。一般に化学
反応部で生成された水素ガスは燃料電池の運転温度に比
べて非常に高く、ある程度温度を低下させないと燃料電
池に供給できないことが多い。上記構成により、分離さ
れた水素ガスと水との熱交換を行うものとすれば、水素
ガスの温度を燃料電池への供給に適した温度に低下させ
るとともに、水の温度を上昇させることができ、熱の有
効活用を図ることができる。
【0015】複数の熱源を利用した態様として、前記水
蒸気発生部は、前記化学反応部で生成されたガスの顕
熱、前記燃料電池の排出ガスの顕熱、前記燃料電池の廃
熱のうち複数を利用し、かつ、該複数の熱交換を温度の
低い順に行って水を加熱する熱交換部を備えるものとす
ることもできる。温度の低い順に熱交換することによ
り、それぞれの熱交換を効率的に行うことができる。熱
交換のみで水蒸気を発生するものとしてもよいし、熱交
換後に燃焼による過熱を行って水蒸気を発生するものと
してもよい。
【0016】複数の熱源との熱交換を行う具体例を示
す。例えば、燃料電池の排出ガス、および化学反応部の
未透過ガスを利用する場合には、前者の温度の方が低い
のが津状であるから、燃料電池の排出ガスと熱交換を行
った後、未透過ガスとの熱交換を行うことが望ましい。
【0017】化学反応部が、前記炭化水素を原料として
水蒸気を用いた水素生成を行うユニットである場合に
は、前記水蒸気発生部は、該水素生成に用いられる水蒸
気をも併せて生成するユニットとし、前記導入部は、前
記水蒸気発生部により生成された水蒸気を前記抽出室の
みならず前記化学反応部にも導入可能なユニットとして
もよい。つまり、水蒸気発生部で発生された水蒸気を改
質と水素の抽出の双方に利用する構成である。こうすれ
ば、単一の水蒸気発生部で双方の水蒸気を賄うことがで
き、システム構成が簡略化できる利点がある。
【0018】これに対し、水素生成用水蒸気と抽出用の
水蒸気とを別個に発生する構成を採ることもできる。つ
まり、前記水蒸気発生部および導入部とは別に、前記化
学反応部で生成されたガスの顕熱、前記燃料電池の廃
熱、前記分離機構で水素が分離された後の未透過ガスの
燃焼熱、前記燃料電池の排出ガスの燃焼熱の少なくとも
一部を利用して前記水素生成に用いるための水蒸気を発
生する水素生成用水蒸気発生部と、該水素生成用水蒸気
発生部により生成された水蒸気を前記化学反応部に導入
する水素生成用水蒸気導入部とを備えるものとすること
もできる。水素生成用水蒸気と抽出用の水蒸気とを別個
に発生するため、それぞれに必要な量を無駄なく生成す
ることができる。
【0019】水素生成用水蒸気とパージ用水蒸気とを別
個に発生するシステムにおいて、前記未透過ガスおよび
燃料電池の排出ガスの燃焼熱を利用する場合は、これら
のガスを水蒸気発生部と水素生成用水蒸気発生部に1対
1の関係で供給する構成を採ることもできるが、これら
のガスの少なくとも一方が、前記水蒸気発生部と水素生
成用水蒸気発生部の両者に供給される構成とすることが
望ましい。こうすることにより、未透過ガスおよび排出
ガス内の可燃成分の量にムラが生じた場合でも、それぞ
れ安定して水蒸気を生成することができる。また、水蒸
気発生部と水素生成用水蒸気発生部のそれぞれで利用可
能なガスの量が増えるため、上記ガスを水蒸気発生部と
水素生成用水蒸気発生部とに1対1の関係で供給する場
合に比較して、水蒸気量を制御する際の制御幅を広げる
ことができる。なお、水素生成用水蒸気とパージ用水蒸
気とを別個に発生するシステムでは、水蒸気発生部と水
素生成用水蒸気発生部とを同じ機構としてもよいし、異
なる機構としてもよい。
【0020】水素生成用水蒸気発生部としては、熱交換
器を利用した構成、蒸発器を利用した構成など種々の構
成を適用可能であり、一例としてバブラーを備えるもの
とすることもできる。バブラーとは、原料ガスまたは空
気を温水中に通過させることにより、水蒸気を含んだ原
料ガスまたは空気を生成する周知の機構である。バブラ
ーを利用することにより、熱交換器、蒸発器が不要とな
り、コスト低減を図ることができる。この場合、バブラ
ーに原料ガスと空気を混合して通過させる構成を採るも
のとしてもよいし、原料ガスと空気とを個別に通過させ
る構成を採るものとしてもよい。前者によれば、バブラ
ーの構成を簡略化することができる利点がある。後者に
よれば、燃料と空気の混合の割合を、比較的高い応答性
で精度良く制御することができる利点がある。
【0021】ここで、バブラーは種々の熱源により運転
可能であるが、例えば、前記分離機構で分離された透過
水素を熱源とすることが望ましい。こうすれば、透過水
素の温度を燃料電池への供給に適した温度に低下させる
ことができる。
【0022】また、バブラーから前記化学反応部に供給
されるガスと、前記化学反応部で生成されたガスとの熱
交換を行う熱交換器を備えるものとしてもよい。こうす
れば、化学反応部に供給されるガスの温度を、化学反応
部の温度により近づけることができ、化学反応部の極端
な温度変動を抑制することができる。また、上記熱交換
を通じて、化学反応部で生成されたガス中に含まれる水
蒸気を凝縮水として回収することができ、水素生成用水
蒸気またはパージ用水蒸気の生成などに有効活用するこ
とが可能となる。
【0023】バブラーは、前記分離機構で水素が分離さ
れた後の未透過ガスの燃焼熱、前記燃料電池の排出ガス
の燃焼熱の少なくとも一部を熱源とするものとしてもよ
い。燃焼熱は運転開始当初の昇温特性が良いため、これ
を利用することにより、速やかに水蒸気を生成すること
ができる。
【0024】なお、水素生成用水蒸気の生成にバブラー
を利用する場合には、パージ用水蒸気を生成する水蒸気
発生部を、該バブラーに蓄積された温水を加熱して水蒸
気を発生する機構としてもよい。こうすることにより、
パージ用水蒸気発生のための熱交換器、蒸発器を小型化
することができるとともにバブラーの熱を有効活用する
ことができる。
【0025】ここでは、水素生成用水蒸気発生部として
バブラーを適用した場合を示したが、パージ用水蒸気を
発生する部位にバブラーを利用することも可能である。
また、水素生成用水蒸気とパージ用水蒸気とを同時に生
成するシステム構成において、水蒸気発生部としてバブ
ラーを適用するものとしてもよい。
【0026】本発明の燃料ガス生成システムでは、前記
化学反応部に供給される前の原料を、前記分離機構で水
素が分離された後の未透過ガスの燃焼熱、前記燃料電池
の排出ガスの燃焼熱の少なくとも一つを利用して加熱す
る原料加熱部を備えるものとしてもよい。こうすれば、
原料ガスの加熱も効率的に行うことができる。
【0027】本発明の燃料ガス生成システムにおいて
は、前記燃料電池の水素極の排出ガスを、該燃料電池の
水素極に環流する流路を備えることも好適である。水素
極の排出ガス中には、発電に利用されなかった水素が含
まれるため、これを有効に活用することができる。ま
た、燃料電池から排出されたガスを環流させることによ
り、燃料電池に供給される燃料ガスの温度を燃料電池の
運転温度に比較的容易に近づけることができる利点もあ
る。
【0028】本発明の燃料ガス生成システムにおいて、
前記化学反応部として前記原料の部分酸化反応を併用し
た改質部とし、前記水蒸気発生部は、前記改質部から排
出されたガスと水との熱交換を行う熱交換部を備えるも
のとすることも望ましい。
【0029】一般に化学反応部では、炭素析出を防ぐた
めに所定以上の高温状態で反応を行う必要があることが
知られている。改質反応として発熱反応である部分酸化
反応を多く利用した場合、外部からの熱の供給が不要と
なる。従って、上記構成によれば、炭素析出なく燃料ガ
スを生成することができるとともに、部分酸化反応によ
って生じた熱を水蒸気の発生に有効活用することもでき
る。
【0030】本発明の燃料ガス生成システムでは、水蒸
気生成用の水タンクを備えるものとしてもよいが、前記
燃料電池の生成水を抽出する生成水抽出部を備え、前記
水蒸気発生部は、前記生成水を含む水を用いて水蒸気を
発生するユニットとすることが望ましい。必要な水蒸気
を全て生成水で賄うものである必要はなく、生成水を利
用することにより、水タンクのサイズを低減することが
できる。もちろん、生成水のみならず、パージ用ガスや
未透過ガス中に含まれる水蒸気を凝縮水として回収する
機構を設け、再利用することも望ましい。
【0031】本発明の燃料ガス生成システムにおいて、
前記化学反応部は、水蒸気を用いた改質反応またはシフ
ト反応を行うユニットである場合には、前記生成水を前
記化学反応部に噴霧する噴霧部を備えるものとしてもよ
い。一般に化学反応部は高温に維持されているから、こ
うすることにより、熱交換器や蒸発器なく改質用、シフ
ト反応用の水蒸気を生成することができる。つまり、シ
ステムの構成を簡略化することができ、コスト低減を図
ることができる。
【0032】本発明は、上述した燃料ガス生成システム
の他、種々の態様で構成可能である。例えば、上述の燃
料ガス生成システムと、該燃料ガス生成システムで生成
された燃料ガスの供給を受けて発電を行う燃料電池とを
備える燃料電池システムとして構成してもよい。また、
別の態様として、燃料電池用の燃料ガスを生成するシス
テムにおいて、前記化学反応部で生成されたガスの顕
熱、前記燃料電池の排出ガスの顕熱、前記燃料電池の廃
熱、前記分離機構で水素が分離された後の未透過ガスの
燃焼熱、前記燃料電池の排出ガスの燃焼熱の少なくとも
一部を利用して水蒸気を発生する水蒸気発生方法として
構成してもよいし、こうして発生された水蒸気を利用し
て水素分離を行う水素分離方法として構成することもで
きる。
【0033】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について、実
施例に基づき以下の項目に分けて説明する。 A.第1実施例: A1.第1実施例の変形例: B.第2実施例: C.第2実施例における変形例: C1.第2実施例の第1変形例: C2.第2実施例の第2変形例: C3.第2実施例の第3変形例: C4.第2実施例の第4変形例: C5.第2実施例の第5変形例: C6.第2実施例の第6変形例: C7.第2実施例の第7変形例: C8.第2実施例の第8変形例: C9.第2実施例の第9変形例: C10.第2実施例の第10変形例: C11.第2実施例の第11変形例: C12.第2実施例の第12変形例: C13.第2実施例の第13変形例: C14.第2実施例の第14変形例: C15.第2実施例の第15変形例: C16.第2実施例の第16変形例: C17.第2実施例の第17変形例: C18.第2実施例の第18変形例: C19.第2実施例の第19変形例: D.第3実施例: E.第3実施例における変形例: E1.第3実施例における第1変形例: E2.第3実施例における第2変形例: E3.第3実施例における第3変形例: E4.第3実施例における第4変形例: E5.第3実施例における第5変形例: E6.第3実施例における第6変形例: E7.第3実施例における第7変形例: E8.第3実施例における第8変形例: E9.第3実施例における第9変形例: E10.第3実施例における第10変形例: E11.第3実施例における第11変形例:
【0034】A.第1実施例:図1は第1実施例として
の燃料電池システムの概略構成を示す説明図である。こ
の燃料電池システムは、原料タンク10に蓄えられた原
料を、分解して水素リッチな燃料ガスを生成する燃料ガ
ス生成システムと、生成された燃料ガス中の水素と、空
気中の酸素とを用いた電気化学反応により起電力を得る
燃料電池28とから構成される。
【0035】燃料電池28は、リン酸型や溶融炭酸塩型
など種々のタイプの燃料電池を適用可能であるが、本実
施例では、比較的小型で発電効率に優れる固体高分子膜
型の燃料電池を適用した。燃料電池28は、電解質膜、
カソード、アノード、およびセパレータとから構成され
るセルを複数積層して構成されている。電解質膜は、フ
ッ素系樹脂などの固体高分子材料で形成されたプロトン
伝導性のイオン交換膜である。カソードおよびアノード
は、共に炭素繊維を織成したカーボンクロスにより形成
されている。セパレータは、カーボンを圧縮してガス不
透過とした緻密質カーボンなどガス不透過の導電性部材
により形成されている。カソードおよびアノードとの間
に燃料ガスおよび酸化ガスの流路を形成する。酸化ガス
は圧縮した空気が用いられ、燃料ガスは原料タンク10
に貯蔵された原料から以下に説明する燃料ガス生成シス
テムにより生成される。
【0036】原料から燃料ガスを生成するための燃料ガ
ス生成システムの概略構成は、次の通りである。原料と
しては、アルコールや炭化水素などが用いられる。原
料、空気、および水または水蒸気は、化学的工程を施す
改質部11に供給される。改質部11では、原料ガスに
応じて改質反応を促進する触媒が担持されており部分酸
化反応、即ち、先に式(2)で示した改質反応および水
蒸気改質反応が並行して行われる。ここでは、約700
〜1000℃の高温状態で改質反応が行われる。このよ
うに高温下で改質反応を行うことにより、改質時の炭素
析出を抑制することができる利点がある。また、部分酸
化反応は発熱反応であるため、改質部11を高温状態に
維持するのに適した反応である。
【0037】改質部11では、式(2)で示した通り、
水素、一酸化炭素が生成される。これらのガスは、熱交
換器12を介してシフト部16に供給される。シフト部
16では、先に式(1)で示したシフト反応が行われ
る。シフト部16には、シフト改質を促進するシフト触
媒が担持されている。シフト触媒の例としては、Cu系
触媒、Fe系触媒などが知られている。熱交換器12で
は、図中に一点鎖線で示す通り、改質部11で生成され
た高温のガスと、燃料電池28で生成された生成水との
熱交換が行われる。この熱交換によって、高温ガスは、
シフト部16での反応に適した温度、本実施例では約3
00〜400℃まで冷却される。これと同時に生成水は
加熱されて水蒸気となる。この水蒸気は、一部がシフト
部16、残りが後述する分離部20に供給される。な
お、シフト部16は、水蒸気改質を行う改質部として構
成することも可能である。この場合は、改質部11で反
応しなかった原料の改質が可能となる。水蒸気改質を行
う場合に用いられる触媒の例としては貴金属、Niなど
であり、焼く400〜800℃で反応が行われる。
【0038】本実施例の燃料ガス生成システムには、生
成過程のガスから水素を分離するための機構が設けられ
ている。この機構は、シフト部16と一体的に構成され
ており、水素分離膜18をシフト部16と分離部20で
挟んだ構成となっている。水素分離膜18は、パラジウ
ムなどの水素選択透過性を有する金属で構成された膜で
ある。シフト部16で改質反応によって生成された水素
は、分離部20との水素分圧差によって水素分離膜18
を分離部20側に通過する。水素以外のガスは水素分離
膜18を通過し得ないため、浄化部22に供給される。
本実施例では、分離部20には、熱交換器12で生成さ
れた水蒸気がパージガスとして供給され、水素の抽出を
助けている。改質反応は平衡反応であり、その反応速度
は、生成物の濃度に影響を受ける。本実施例では、シフ
ト部16から水素を分離することにより、シフト部16
の水素濃度を低下させることができるため、改質反応を
促進することができる利点がある。これと同時に燃料ガ
ス中の水素分圧を向上することができる利点もある。
【0039】図2は分離機構の概略構成を示す説明図で
ある。図中にハッチングを付して示した水素分離膜18
を挟んで、上方にシフト部16、下方に分離部20を示
した。シフト部16には、図示する方向に原料ガスが供
給され、内部で改質反応が生じる。その過程で生成され
た水素は、逐次、水素分離膜18を通って分離部20側
に抽出される。下流側に排出された未透過ガスは、シフ
ト部16の下流に位置する浄化部22に供給される。
【0040】パージガスは、シフト部16の全圧よりも
分離部20の全圧が高くなる条件下で加圧して供給して
もよい。但し、パージガスは水蒸気であるため、分離部
20の水素分圧はシフト部16よりも低い。このような
圧力条件でパージガスを供給することにより、水素分離
膜18にピンホールが存在する場合でも、シフト部16
で発生した一酸化炭素が分離部20側にリークするのを
抑制することができる。また、このようなピンホールが
存在すると、分離部20側からシフト部16側に水蒸気
が通過し、改質反応に供される利点もある。もちろん、
シフト部16の全圧>パージガスの全圧という条件でパ
ージガスを供給するものとしても構わない。
【0041】図2に示す通り、本実施例では、原料ガス
の流れ方向と、パージガスの流れ方向とを対向させるも
のとした。一般に水素分離膜18での水素透過性能は、
改質ガスの供給面となるシフト部16側の面と、分離部
20側の面との水素分圧差に依存する。シフト部16で
は、下流に行くほどシフト反応が進むため、水素分圧が
高くなる。一方、分離部20では、上流ほどパージガス
中の水素が低くなる。従って、両者の流れを対向させ、
シフト部16を流れる原料ガスの下流側と分離部20を
流れるパージガスの上流側とを近傍に位置させることに
よって、この部位での水素分圧差を非常に大きくするこ
とができる。この結果、水素の分離を効率的に行うこと
が可能となる。シフト部16は、改質反応を行う改質部
として構成することもでき、この場合も同様の水素分離
効率の向上効果が得られる。
【0042】図1に戻り、燃料ガス生成システムの概略
構成について引き続き説明する。シフト部16から分離
部20に分離された水素は、凝縮器26で余分の水蒸気
を凝縮水として取りだした後、燃料ガスとして燃料電池
28に供給される。分離部20で分離されずに残った未
透過ガスは、シフト部16から浄化部22に供給され
る。先に式(1)(2)で示した通り、改質反応では水
素の他に一酸化炭素が生成される。未透過ガスには分離
されずに残った水素の他、一酸化炭素が多く含まれるこ
とになる。浄化部22は、この未透過ガスを燃焼または
酸化処理して水素を水に、一酸化炭素を二酸化炭素に変
換する。未透過ガスは、浄化部22で外部環境に悪影響
を与える成分が浄化された後、排気される。
【0043】本実施例では、さらに、燃料電池28の水
素極の排出ガス、即ち、アノードオフガスもシフト部1
6に環流させる流路を備えている。アノードオフガスに
は、燃料電池28での発電反応に利用されなかった水素
が若干とはいえ残留している。また、固体高分子型の燃
料電池では、水素極の加湿が通常行われるため、アノー
ドオフガスには、水蒸気も含まれている。これらのガス
をシフト部16に環流すれば、水蒸気をシフト反応に利
用することができる利点がある。また、分離膜18を介
してアノードオフガス中の水素を分離して再び燃料電池
28に供給することができ、水素を無駄なく利用するこ
とができる利点もある。
【0044】以上で説明した燃料電池システムによれ
ば、炭素析出を抑制して改質を行いつつ、改質後の高温
ガスが有する熱を有効に活用することができる利点があ
る。一般にガソリンなどの炭化水素系の燃料を改質して
水素を生成する場合、炭素析出を抑制するためには、非
常な高温環境下で改質反応を行う必要があることが知ら
れている。本実施例の燃料電池システムでは、改質反応
を行う化学反応部の一つとして発熱反応を利用した改質
部11も用いることにより、比較的容易に高温環境下で
の改質を実現することができる。一方、このように高温
環境下で生成された高温ガスは、十分に温度を低下させ
なくては燃料電池28に供給できない欠点があるが、本
実施例では、高温ガスと生成水との熱交換を行うことに
より、高温ガスの温度低下を行う。改質反応、水蒸気の
抽出に利用する水蒸気を生成することができる。また、
シフト反応ではなく、水蒸気改質を行う場合には、この
水蒸気を用いて改質部11を通過したガスに対して水蒸
気改質反応を施すことにより、改質部11で反応しなか
った原料ガスから更に水素を生成することができ、水素
の生成効率を向上することができる。上述の通り、高温
ガスとの熱交換で水蒸気を生成することができるため、
水蒸気の生成機構を簡略化することができ、システム全
体の小型化を図ることができる。
【0045】A1.第1実施例の変形例:図3は第1実
施例の変形例としての燃料電池システムの概略構成を示
す説明図である。第1実施例と各ユニット自体の構成は
同一であるが、生成水の供給先、供給方法およびアノー
ドオフガスの供給先が第1実施例と相違する。
【0046】変形例では、アノードオフガスを分離部2
0にパージガスとして供給する。パージガスによる作用
は、第1実施例と同じである。生成水は図示する通り、
改質部11、改質部11から排出された高温ガス中、お
よび分離部20に供給されるアノードオフガス中にそれ
ぞれ噴霧される。既に説明した通り、改質部11、高温
ガスはそれぞれ約800℃であり、分離部20は約30
0〜400℃である。従って、これらの中に噴霧された
生成水は、直ちに蒸発して水蒸気となる。改質部11お
よび高温ガス中で生成された水蒸気はシフト部16での
反応に利用され、分離部20で生成された水蒸気はパー
ジガスの一部として利用される。
【0047】変形例の燃料電池システムによれば、熱交
換器12を用いることなく水蒸気を生成することができ
る。従って、システムを更に簡略化するとともに、小型
化を図ることができる。水蒸気を生成する際の気化熱に
よって改質部11から排出される高温ガスを冷却するこ
ともできる他、第1実施例における利点と同等の利点が
ある。
【0048】B.第2実施例:図4は第2実施例として
の燃料電池システムの概略構成を示す説明図である。第
1実施例では、改質部11から排出される高温ガスの熱
を利用して水蒸気を発生する場合を例示した。第2実施
例では、蒸発器によって水蒸気を生成する場合のシステ
ム構成を例示する。
【0049】この燃料電池システムは、第1実施例と同
様、炭化水素などの原料ガスから改質反応によって水素
を生成するシフト部16を備える。シフト部16は、原
料ガス、空気および水蒸気の供給を受けて、先に式
(1)で示した水蒸気改質および部分酸化改質を行う。
これと並行して、シフト反応も一部で生じる。シフト部
16で生成された水素は水素分離膜18によって分離さ
れ分離部20に抽出される。シフト部16、水素分離膜
18、分離部20の各構成は、第1実施例と同様であ
る。分離部20にはパージガスとして水蒸気が供給され
る。改質およびパージ用の水蒸気の生成については後述
する。
【0050】分離部20に抽出された水素は、凝縮器2
6で余剰の水分が凝縮水として除去されるとともに燃料
ガスへの供給に適した温度にまで冷却された後、燃料ガ
スとして燃料電池28に供給される。燃料電池28は、
第1実施例と同様、固体高分子型の燃料電池を適用し
た。その他、種々の形式の燃料電池を適用可能であるこ
とは言うまでもない。
【0051】第2実施例において改質用およびパージ用
水蒸気を生成する構成について説明する。第2実施例で
は、水タンク30から供給された水を蒸発器32で気化
させて水蒸気を生成する。蒸発器32からは、生成され
た水蒸気をシフト部16,分離部20にそれぞれ供給す
るための流路が形成されている。第2実施例では、改質
用およびパージ用の水蒸気を単一の蒸発器32で発生す
るのである。蒸発器32の加熱は、燃焼器34により行
う。燃焼器34には、シフト部16で生成されたガスの
うち分離部20に分離されなかった未透過ガス、および
燃料電池28のアノードオフガスが供給される。未透過
ガスにはシフト部16で生成された一酸化炭素や原料中
に含まれるメタンなどの炭化水素が可燃成分として含ま
れている。アノードオフガスには発電に利用されなかっ
た残水素が可燃成分として含まれている。燃焼器34で
はこれらの可燃成分を含むガスを燃焼することにより、
蒸発器32を加熱することができる。
【0052】以上で説明した第2実施例の燃料電池シス
テムによれば、アノードオフガスや未透過ガスに含まれ
る可燃成分を有効活用することにより改質用およびパー
ジ用の水蒸気を効率的に生成することができる。未透過
ガスやアノードオフガスのように可燃成分、特に一酸化
炭素を含むガスは、環境への影響や安全性を考慮して可
燃性の成分を不燃性の成分に変換する浄化処理を施した
後、排気されるのが通常である。本実施例では、かかる
浄化処理に伴って発生する熱を水蒸気の発生に利用する
ことにより、水蒸気の効率的な生成を可能としている。
【0053】第2実施例のシステムは、アノードオフガ
スと未透過ガスの双方を燃焼器34に供給することによ
り、未透過ガス中の成分を効率的に燃焼し、十分に浄化
することができる利点もある。先に説明した通り、未透
過ガスには可燃成分としてメタンなどの炭化水素が含ま
れているが、一般には、これらの可燃成分は、水素など
に比較して燃焼しにくい性質がある。炭化水素が不完全
燃焼した場合、有害な一酸化炭素が発生することがあ
る。本実施例では、未透過ガスに併せて非常に燃焼しや
すい水素を燃焼器34に供給することにより、炭化水素
の燃焼を助け、一酸化炭素などの有害な成分が発生する
ことを回避するとともに、未透過ガスの燃焼効率を向上
することができる。
【0054】本実施例では、単一の蒸発器32で改質用
およびパージ用の水蒸気を生成する構成を適用してい
る。このため、蒸発器32の数を低減することができ、
流路構成を簡素化できる利点もある。
【0055】C.第2実施例における変形例:第2実施
例では、蒸発器32、燃焼器34を用いて水蒸気を発生
する場合を例示した。燃焼熱を利用して水蒸気を発生す
るシステム構成は、これにとどまらず、種々の変形例が
可能である。以下、こうした変形例について説明する。
【0056】図5は第2実施例における変形例の一覧を
示す説明図である。水素生成用水蒸気とパージ用水蒸気
を生成する態様を横方向に、水蒸気の生成に用いられる
熱源による分類を縦方向にとって示した。水蒸気を生成
する態様としては、水素生成用水蒸気とパージ用水蒸気
を同時に生成する場合、個別に生成する場合が挙げられ
る。個別に生成する場合においては更に、水素生成用水
蒸気を生成するための蒸発器および燃焼器に個別のガス
を供給する場合、共通のガスを供給する場合が挙げられ
る。
【0057】水蒸気の生成に用いられる熱源として、こ
こでは最終的に燃焼器で加熱される蒸発器を用いて水蒸
気を生成する場合を例示した。第2実施例では、水を蒸
発器で直接気化させる場合を例示したが、この他、何ら
かの熱源との熱交換により、蒸発器に供給される水の温
度を事前に加熱しておくシステムも考えられる。従っ
て、変形例では、蒸発器での加熱前の熱交換の有無、さ
らに熱交換を行う場合にはその熱源の種類によってシス
テム構成を分類した。
【0058】以上の分類に従えば、第2実施例に例示し
たシステムは燃焼前の熱交換を伴わないシステムにおい
て、水素生成用水蒸気とパージ用水蒸気を同時に生成す
るシステムという分類になる。この他、燃焼前の熱交換
を伴わないシステムについては、水素生成用水蒸気、パ
ージ用水蒸気を個別に生成するシステムが考えられ、そ
れぞれの蒸発器に個別のガスを供給するシステム(第1
変形例)、共通のガスを供給するシステム(第2変形
例)とが考えられる。
【0059】また、第2実施例のシステムに対し、蒸発
器への供給前に何らかの熱交換によって水を加熱してお
くシステムが変形例として考えられる。この場合、熱交
換を行う熱源として、燃料電池のオフガス(第3変形
例)、改質部の未透過ガス(第4変形例)、燃料ガス
(第5変形例)、燃料電池の冷却水(第6変形例)など
が考えられる。また、これらの熱源のうち複数との熱交
換を伴うシステムも考えられる(第7変形例〜第9変形
例)。さらに、これらの変形例について、水素生成用水
蒸気とパージ用水蒸気とを個別に生成する各変形例を構
成することができることはもちろんである(図中の○で
示した構成に相当する)。
【0060】以下、各変形例について説明する。 C1.第2実施例の第1変形例:図6は第2実施例の第
1変形例としての燃料電池システムの概略構成を示す説
明図である。第1変形例のシステムは、蒸発器での加熱
前における熱交換を伴わず、水素生成用水蒸気とパージ
用水蒸気とを2つの蒸発器で個別に生成するシステムに
おいて、双方の蒸発器に個別のガスを供給するシステム
に相当する。
【0061】第1変形例としての燃料電池システムは、
水蒸気を生成するための蒸発器、燃焼器を2組有する点
で第2実施例のシステムと相違する。パージ用水蒸気を
生成するための蒸発器32A、燃焼器34Aと、水素生
成用水蒸気を生成するための蒸発器33,燃焼器35の
二組である。蒸発器32Aで生成された水蒸気は分離部
20に供給され、蒸発器33で生成された水蒸気はシフ
ト部16に供給されるよう流路が構成されている。2つ
の燃焼器34A、35には別々の可燃性ガスが供給され
る。ここでは、燃焼器34Aには、シフト部16から排
出される未透過ガスが供給され、燃焼器35にはアノー
ドオフガスが供給される場合を例示した。もちろん、未
透過ガスを燃焼器35に供給し、アノードオフガスを燃
焼器34Aに供給するものとしても構わない。
【0062】第1変形例の燃料電池システムによれば、
未透過ガス、アノードオフガスといういわゆる廃棄物を
有効活用して水蒸気を生成することができる点で第2実
施例と同様の利点を有している。第1変形例の燃料電池
システムでは、蒸発器、燃焼器が二組必要であるもの
の、これによって、水素生成用水蒸気とパージ用水蒸気
の量をそれぞれ精度良く制御することが可能となる利点
がある。空気の混合比率などの燃焼条件を、各燃焼部に
供給されるガスの種類、可燃成分の含有量などに応じて
個別に制御することができ、各燃焼器の燃焼効率を向上
しやすいという利点もある。
【0063】C2.第2実施例の第2変形例:図7は第
2実施例の第2変形例としての燃料電池システムの概略
構成を示す説明図である。第2変形例のシステムは、蒸
発器での加熱前における熱交換を伴わず、水素生成用水
蒸気とパージ用水蒸気とを2つの蒸発器で個別に生成す
るシステムにおいて、双方の蒸発器に共通のガスを供給
するシステムに相当する。
【0064】第2変形例の各構成要素は、第1変形例と
同じである。蒸発器および燃焼器を二組備える点でも第
1変形例と共通である。第2変形例では、2つの燃焼器
34A、35に可燃性のガスを供給する流路構成が第1
変形例と相違する。第2変形例では、シフト部16から
排出される未透過ガス、燃料電池28のアノードオフガ
スのそれぞれが燃焼器34A,35の双方に供給される
よう流路が構成されている。
【0065】第2変形例の燃料電池システムによれば、
第1変形例と同様の利点に加えて、水素生成用水蒸気、
パージ用水蒸気の量の制御範囲が広くなる利点を有して
いる。水素生成用水蒸気の量を一定に保ちつつ、パージ
用水蒸気の量を制御する場合を例にとって説明する。パ
ージ用水蒸気を大量に発生するためには、燃焼器34A
への可燃性ガスの供給量を増大し、加熱量を増大する必
要がある。ここで、第2変形例では、燃焼器34Aに未
透過ガス、アノードオフガスの2種類が供給されてい
る。従って、水素生成用水蒸気を発生するために必要と
されるアノードオフガスの量に対し、実際に供給可能な
アノードオフガスの量に余裕がある場合には、余剰のア
ノードオフガスをパージ用水蒸気の生成に利用すること
ができる。これに対し、第1変形例のように燃焼器34
Aには未透過ガスのみを供給するシステム構成を採った
場合には、未透過ガスの最大供給量の範囲でパージ用水
蒸気の生成量が制限されることになる。このように第2
変形例では、水素生成用水蒸気、パージ用水蒸気の要求
量に応じて、燃焼器34A,35に供給される可燃性ガ
スの供給量を幅広く制御することができる。
【0066】C3.第2実施例の第3変形例:図8は第
2実施例の第3変形例としての燃料電池システムの概略
構成を示す説明図である。第3変形例のシステムは、蒸
発器での加熱前に燃料電池のオフガスとの熱交換を伴う
とともに、水素生成用水蒸気とパージ用水蒸気とを一つ
の蒸発器で同時に生成するシステムに相当する。
【0067】第3変形例は、熱交換器40を備える点を
除いて、第2実施例とほぼ同じシステム構成である。水
蒸気を生成するための蒸発器32,燃焼器34は第2実
施例と同様、一組だけ備えられている。蒸発器32で生
成された水蒸気は、シフト部16および分離部20にそ
れぞれ供給される。
【0068】熱交換器40では、水タンク30の水と燃
料電池28のアノードオフガスとの熱交換が行われる。
燃料電池28の運転温度は数百℃であるため、この顕熱
を利用して水を加熱することができる。加熱された水は
蒸発器32に供給され、気化されて水蒸気が発生する。
熱交換された後のアノードオフガスは、第2実施例と同
様、燃焼器34に供給される。燃焼器34には、第2実
施例と同様、未透過ガスも供給される。熱交換器40で
アノードオフガスは冷却されるため、その中に含まれて
いる水蒸気は凝縮水として抽出される。この凝縮水は水
タンク30に供給され、水蒸気発生に利用される。
【0069】第3変形例の燃料電池システムによれば、
第2実施例における利点に加えて、熱効率を向上するこ
とができる利点がある。燃料電池28のオフガスが有す
る顕熱は通常、廃熱として外部に放出されてしまうが、
第3変形例では、この顕熱を水蒸気の発生に有効活用す
ることができる。この結果、第3変形例では、蒸発器3
2での加熱量を低減することができるため、蒸発器3
2,燃焼器34を小型化することができ、システム全体
の小型化を図ることができる。
【0070】なお、ここでは、アノードオフガスと熱交
換するものとして説明したが、カソードオフガスと熱交
換するものとしてもよい。燃料電池28において、カソ
ードオフガス中には発電時の反応によって生成された生
成水が含有されているため、カソードオフガスと熱交換
するものとすれば、より多くの水蒸気を凝縮水として抽
出することができる利点がある。この場合でも、燃焼器
34には可燃性成分を含むアノードオフガスを供給する
必要がある。カソードオフガスと水との熱交換を行うシ
ステムにおいては、アノードオフガスを熱交換器40を
経て燃焼器34に供給するものとしてもよいし、熱交換
器40を経ないで供給するものとしてもよい。
【0071】第3変形例において、蒸発器、燃焼器およ
び可燃性ガスを供給する流路の構成として第1変形例、
第2変形例に準じた構成を適用することも可能である。
【0072】C4.第2実施例の第4変形例:図9は第
2実施例の第4変形例としての燃料電池システムの概略
構成を示す説明図である。第4変形例のシステムは、蒸
発器での加熱前に未透過ガスとの熱交換を伴うととも
に、水素生成用水蒸気とパージ用水蒸気とを一つの蒸発
器で同時に生成するシステムに相当する。
【0073】第4変形例は、熱交換器41を備える点を
除いて、第2実施例とほぼ同じシステム構成である。水
蒸気を生成するための蒸発器32,燃焼器34は第2実
施例と同様、一組だけ備えられている。蒸発器32で生
成された水蒸気は、シフト部16および分離部20にそ
れぞれ供給される。
【0074】熱交換器41では、水タンク30の水と未
透過ガスとの熱交換が行われる。改質反応は訳300〜
400℃で行われ、未透過ガスも同程度の高温ガスであ
るため、この顕熱を利用して水を加熱することができ
る。こうして加熱された水が蒸発器32に供給され、気
化されて水蒸気が生成される。燃焼器34には、第2実
施例と同様、燃料電池28のアノードオフガスおよび未
透過ガスが供給される。熱交換器41で未透過ガスは冷
却されるため、その中に含まれている水蒸気は凝縮水と
して抽出される。この凝縮水は水タンク30に供給さ
れ、水蒸気発生に利用される。
【0075】第4変形例の燃料電池システムによれば、
第3変形例と同様、未透過ガスの顕熱を有効活用するこ
とにより、熱効率を向上することができる利点がある。
この結果、第4変形例では、蒸発器32での加熱量を低
減することができるため、蒸発器32,燃焼器34を小
型化することができ、システム全体の小型化を図ること
ができる。
【0076】第4変形例において、蒸発器、燃焼器およ
び可燃性ガスを供給する流路の構成として第1変形例、
第2変形例に準じた構成を適用することも可能である。
【0077】C5.第2実施例の第5変形例:図10は
第2実施例の第5変形例としての燃料電池システムの概
略構成を示す説明図である。第5変形例のシステムは、
蒸発器での加熱前に燃料ガスとの熱交換を伴うととも
に、水素生成用水蒸気とパージ用水蒸気とを一つの蒸発
器で同時に生成するシステムに相当する。
【0078】第5変形例は、熱交換器42を備える点を
除いて、第2実施例とほぼ同じシステム構成である。水
蒸気を生成するための蒸発器32,燃焼器34は第2実
施例と同様、一組だけ備えられている。蒸発器32で生
成された水蒸気は、シフト部16および分離部20にそ
れぞれ供給される。
【0079】熱交換器42では、水タンク30の水と分
離部20に抽出された水素ガス、即ち、燃料ガスとの熱
交換が行われる。改質反応は約400〜700℃で行わ
れ、分離された燃料ガスも同程度の高温ガスであるた
め、この顕熱を利用して水を加熱することができる。こ
うして加熱された水が蒸発器32に供給され、気化され
て水蒸気が生成される。燃焼器34には、第2実施例と
同様、燃料電池28のアノードオフガスおよび未透過ガ
スが供給される。熱交換器42で燃料ガスは冷却される
ため、その中に含まれている水蒸気は凝縮水として抽出
される。この凝縮水は水タンク30に供給され、水蒸気
発生に利用される。
【0080】第5変形例の燃料電池システムによれば、
第4変形例と同様、燃料ガスの顕熱を有効活用すること
により、熱効率を向上することができる利点がある。固
体高分子型の燃料電池28は運転温度が80℃程度であ
るため、約400〜700℃で生成された燃料ガスを、
燃料電池28の運転温度近くまで冷却することもでき
る。つまり、冷却の必要性がある燃料ガスの熱を利用し
て水を加熱する点で非常に効率的に水蒸気を生成するこ
とができる。第5変形例では、蒸発器32での加熱量を
低減することができるため、蒸発器32,燃焼器34を
小型化することができ、システム全体の小型化を図るこ
とができる。
【0081】第5変形例において、蒸発器、燃焼器およ
び可燃性ガスを供給する流路の構成として第1変形例、
第2変形例に準じた構成を適用することも可能である。
【0082】C6.第2実施例の第6変形例:図11は
第2実施例の第6変形例としての燃料電池システムの概
略構成を示す説明図である。第6変形例のシステムは、
蒸発器での加熱前に燃料電池の冷却水との熱交換を伴う
とともに、水素生成用水蒸気とパージ用水蒸気とを一つ
の蒸発器で同時に生成するシステムに相当する。
【0083】第6変形例は、熱交換器43を備える点を
除いて、第2実施例とほぼ同じシステム構成である。水
蒸気を生成するための蒸発器32,燃焼器34は第2実
施例と同様、一組だけ備えられている。蒸発器32で生
成された水蒸気は、シフト部16および分離部20にそ
れぞれ供給される。
【0084】熱交換器43では、水タンク30の水と燃
料電池28の冷却水との熱交換が行われる。燃料電池2
8は80℃程度で運転され、冷却水も相当高温となって
いるため、この熱を利用して水を加熱することができ
る。こうして加熱された水が蒸発器32に供給され、気
化されて水蒸気が生成される。燃焼器34には、第2実
施例と同様、燃料電池28のアノードオフガスおよび未
透過ガスが供給される。
【0085】第6変形例の燃料電池システムによれば、
燃料電池28の廃熱を有効活用して水蒸気を生成するた
め、熱効率を向上することができる利点がある。この結
果、第6変形例では、蒸発器32での加熱量を低減する
ことができるため、蒸発器32,燃焼器34を小型化す
ることができ、システム全体の小型化を図ることができ
る。
【0086】ここでは冷却水との熱交換を伴う場合を例
示したが、燃料電池28の廃熱を利用して水を加熱した
後、蒸発器32に供給する種々の構成が適用可能であ
る。例えば、水タンク30からの水を利用して燃料電池
28を冷却し、その冷却水を直接蒸発器32に供給する
構成を採ってもよい。なお、第6変形例において、蒸発
器、燃焼器および可燃性ガスを供給する流路の構成とし
て第1変形例、第2変形例に準じた構成を適用すること
も可能である。
【0087】C7.第2実施例の第7変形例:図12は
第2実施例の第7変形例としての燃料電池システムの概
略構成を示す説明図である。第7変形例のシステムは、
蒸発器での加熱前に燃料電池のオフガスおよび未透過ガ
スとの熱交換を伴うとともに、水素生成用水蒸気とパー
ジ用水蒸気とを一つの蒸発器で同時に生成するシステム
に相当する。
【0088】第7変形例は、熱交換器40、41を備え
る点を除いて、第2実施例とほぼ同じシステム構成であ
る。水蒸気を生成するための蒸発器32,燃焼器34は
第2実施例と同様、一組だけ備えられている。蒸発器3
2で生成された水蒸気は、シフト部16および分離部2
0にそれぞれ供給される。
【0089】熱交換器40では、第3の変形例と同様、
水タンク30の水と燃料電池28のアノードオフガスと
の熱交換が行われる。熱交換器41では、第4変形例と
同様、未透過ガスとの熱交換が行われる。これらの熱交
換器40,41を経た後、水は蒸発器32に供給され、
気化されて水蒸気が発生する。これらの熱交換器40,
41で抽出された凝縮水は、第3変形例および第4変形
例と同様、水タンク30に供給され、水蒸気の生成に利
用される。
【0090】蒸発器32への供給前に2段階の熱交換に
より水を加熱するとともに、熱交換は熱源の温度が低い
順に行われる点が第7変形例の特徴である。固体高分子
型の燃料電池においては、燃料電池28のオフガスの温
度の方が未透過ガスの温度よりも低い。従って、オフガ
ス、未透過ガスの順に水との熱交換を行うことにより、
それぞれの熱交換を効率的に行うことができ、オフガス
および未透過ガスの顕熱を有効活用することができる。
このように第7変形例の燃料電池システムによれば、水
蒸気の生成効率を更に向上することができる利点があ
る。また、蒸発器32,燃焼器34を更に小型化するこ
とができ、システム全体の小型化を図ることができる。
【0091】第7変形例において、蒸発器、燃焼器およ
び可燃性ガスを供給する流路の構成として第1変形例、
第2変形例に準じた構成を適用することも可能である。
【0092】C8.第2実施例の第8変形例:図13は
第2実施例の第8変形例としての燃料電池システムの概
略構成を示す説明図である。第8変形例のシステムは、
蒸発器での加熱前に燃料電池のオフガスおよび燃料ガス
との熱交換を伴うとともに、水素生成用水蒸気とパージ
用水蒸気とを一つの蒸発器で同時に生成するシステムに
相当する。
【0093】第8変形例は、熱交換器40、42を備え
る点を除いて、第2実施例とほぼ同じシステム構成であ
る。水蒸気を生成するための蒸発器32,燃焼器34は
第2実施例と同様、一組だけ備えられている。蒸発器3
2で生成された水蒸気は、シフト部16および分離部2
0にそれぞれ供給される。
【0094】熱交換器40では、第3の変形例と同様、
水タンク30の水と燃料電池28のアノードオフガスと
の熱交換が行われる。熱交換器42では、第5変形例と
同様、燃料ガスとの熱交換が行われる。これらの熱交換
器40,42を経た後、水は蒸発器32に供給され、気
化されて水蒸気が発生する。これらの熱交換器40,4
2で抽出された凝縮水は、第3変形例および第5変形例
と同様、水タンク30に供給され、水蒸気の生成に利用
される。また、二つの熱交換器40,42における熱交
換は、第7変形例と同様、熱源の温度が低い順に行われ
る。第8変形例では、アノードオフガス、燃料ガスの順
に熱交換が行われる。
【0095】第8変形例の燃料電池システムによれば、
アノードオフガス、燃料ガスの熱を有効活用して効率的
に水蒸気を生成することができる。第5変形例と同様、
燃料ガスの温度を燃料電池の運転温度に近づけることも
できる利点もある。第7変形例と同様、2つの熱交換器
を有することにより、熱をより有効活用できるととも
に、熱源の温度が低い順に熱交換することにより、効率
的に熱交換をすることができる利点もある。この結果、
第8変形例のシステムでは、蒸発器32,燃焼器34を
更に小型化することができ、システム全体の小型化を図
ることができる。
【0096】第8変形例において、蒸発器、燃焼器およ
び可燃性ガスを供給する流路の構成として第1変形例、
第2変形例に準じた構成を適用することも可能である。
第7変形例および第8変形例に示した以外に、未透過ガ
スおよび燃料ガスとの熱交換を行う場合、燃料電池の冷
却水と未透過ガス、または燃料ガスとの熱交換を行う場
合など、顕熱を利用可能な2つの熱源を種々の組み合わ
せで熱交換に利用することが可能である。
【0097】C9.第2実施例の第9変形例:図14は
第2実施例の第9変形例としての燃料電池システムの概
略構成を示す説明図である。第9変形例のシステムは、
蒸発器での加熱前に燃料電池のオフガス、燃料ガス、お
よび未透過ガスとの熱交換を伴うとともに、水素生成用
水蒸気とパージ用水蒸気とを一つの蒸発器で同時に生成
するシステムに相当する。
【0098】第9変形例は、熱交換器40,41,42
を備える点を除いて、第2実施例とほぼ同じシステム構
成である。水蒸気を生成するための蒸発器32,燃焼器
34は第2実施例と同様、一組だけ備えられている。蒸
発器32で生成された水蒸気は、シフト部16および分
離部20にそれぞれ供給される。
【0099】熱交換器40では、第3の変形例と同様、
水タンク30の水と燃料電池28のアノードオフガスと
の熱交換が行われる。熱交換器42では、第5変形例と
同様、燃料ガスとの熱交換が行われる。熱交換器41で
は、第4変形例と同様、未透過ガスとの熱交換が行われ
る。これらの熱交換器40,41,42を経た後、水は
蒸発器32に供給され、気化されて水蒸気が発生する。
これらの熱交換器40,41,42で抽出された凝縮水
は、第3ないし第5変形例と同様、水タンク30に供給
され、水蒸気の生成に利用される。
【0100】熱交換器40,41,42における熱交換
は、第7および8変形例と同様、熱源の温度が低い順に
行われる。第9変形例では、アノードオフガス、燃料ガ
ス、未透過ガスの順に熱交換が行われる。燃料ガスと未
透過ガスとは、ともにシフト部16で生成されるため、
同程度の温度ではあるが、燃料ガスはパージ用の水蒸気
を供給して抽出されるため、未透過ガスよりも若干温度
が低い。従って、未透過ガスよりも先に燃料ガスとの熱
交換を行う方が効率が良い。また、燃料ガスの冷却とい
う観点からも燃料ガスとの熱交換を未透過ガスよりも先
に行う方が好ましい。先に説明した通り、燃料ガスは燃
料電池28の運転温度に近づけるため、冷却する必要が
ある。第9変形例では、熱交換器42で燃料ガスの冷却
を行うのであるが、熱交換の対象となる水の温度が低い
方が冷却効率が高くなるのは当然である。かかる観点か
ら、未透過ガスとの熱交換による水の温度上昇を避ける
ため、未透過ガスよりも燃料ガスを先に熱交換する方が
好ましい。
【0101】第9変形例の燃料電池システムによれば、
アノードオフガス、燃料ガス、未透過ガスの熱を有効活
用して効率的に水蒸気を生成することができる。それぞ
れ第3変形例ないし第5変形例で説明した利点もある。
熱源の温度が低い順に熱交換することにより、効率的に
熱交換をすることができる利点もある。この結果、第9
変形例のシステムでは、蒸発器32,燃焼器34を更に
小型化することができ、システム全体の小型化を図るこ
とができる。
【0102】第9変形例において、蒸発器、燃焼器およ
び可燃性ガスを供給する流路の構成として第1変形例、
第2変形例に準じた構成を適用することも可能である。
第9変形例に加えて、燃料電池の冷却水との熱交換を行
うものとしてもよい。
【0103】第3変形例ないし第9変形例では、蒸発器
での加熱に先立って熱交換により水を加熱するシステム
構成を例示した。これらのシステムにおいて熱交換のみ
で十分に水蒸気を生成可能である場合には、蒸発器を省
略しても構わない。なお、第3ないし第9変形例に示し
たシステム構成は、例示に過ぎない。熱交換の効率を若
干、犠牲にしても構わない場合には、上述の例示と異な
る順序で熱交換するものとしても差し支えない。
【0104】C10.第2実施例の第10変形例:以上
で説明した種々の変形例では、シフト部16、分離膜1
8、分離部20の構成および未透過ガス、アノードオフ
ガスを燃焼器に供給する流路構成がほぼ共通していた。
これらの構成要素について様々な変形例を適用した燃料
電池システムを構成することも可能である。以下、最初
に上記構成のバリエーションの分類について概要を説明
した後、各システム構成を第10ないし第19変形例と
して説明する。なお、水素生成用水蒸気とパージ用水蒸
気とを個別の蒸発器で生成する構成を基本構成として変
形例を説明する。
【0105】図15は第10ないし第19変形例の燃料
電池システムの一覧を示す説明図である。上述の通り、
ここでは改質部近傍の構成、および未透過ガス、アノー
ドオフガスの流路構成、即ち、これらのガスの供給先を
観点として分類した。図示する通り、改質部近傍の構成
としては、大きく分けて2つの構成が考えられる。即
ち、改質部と分離部とが一体的に構成されている場合
と、改質部と分離部とが独立のユニットとして構成され
ている場合である。先に説明した第2実施例および第1
〜第9変形例は、シフト部16、分離膜18、分離部2
0が一体的に構成されている場合に相当する。
【0106】一方、未透過ガスの供給態様としては、凝
縮器を経て燃焼系に供給される場合、凝縮器を経ること
なく直接燃焼系に供給される場合、燃料ガスに合流され
る場合の3つが考えられる。燃焼系とは、蒸発器に備え
られた燃焼器および改質部を加熱するための燃焼器など
の総称である。アノードオフガスの供給態様としては、
燃焼系に供給される場合、燃料ガスに環流される場合、
改質部に供給される場合が考えられる。なお、第10〜
第19変形例では、これらの複数の燃焼器に共通のガス
を供給する場合を例示するが、先に第1変形例で示した
ように各燃焼器に個別のガスを供給する態様を採ること
も可能である。従って、実際には未透過ガスおよびアノ
ードオフガスをいずれの燃焼器に供給するかによって、
更に多様なシステム構成が可能である。以下、第10〜
第19変形例の各システム構成について具体的に説明す
る。
【0107】図16は第2実施例の第10変形例として
の燃料電池システムの概略構成を示す説明図である。分
離部が一体的に構成された場合において、未透過ガスは
凝縮器を経て燃焼系に供給され、アノードオフガスも燃
焼系に供給されるシステム構成に相当する。
【0108】第10変形例の燃料電池システムは、原料
タンク10に蓄えられた炭化水素系の原料、および水タ
ンク30に蓄えられた水を蒸発器33で気化させた後、
シフト部16に供給する。シフト部16では、水蒸気改
質反応が行われる。生成された水素は、水素を選択的に
透過する分離膜18で分離され、分離部20に抽出され
る。分離部20には水タンク30の水を用いて蒸発器3
2Aで生成された水蒸気がパージ用ガスとして供給され
ている。シフト部16、分離膜18、分離部20の構成
は、第2実施例と同じである。なお、シフト部16の温
度を反応に適した温度に維持するために、シフト部16
には燃焼部14が隣接して備えられている。第2実施
例、第1〜第9変形例では改質部の改質反応は、部分酸
化改質と水蒸気改質反応の2つを行い、外部加熱を必要
としない場合で示した。これに対し、第10変形例で
は、水蒸気改質のみを行う場合で示した。つまり、改質
部の加熱用に燃焼部14を備えている場合を例示した。
【0109】分離部20に抽出された水素は、第2実施
例と同様、凝縮器26で余分な水蒸気が凝縮水として抽
出された後、燃料電池28に供給される。抽出された凝
縮水は水タンク30に供給され、水素生成用水蒸気およ
びパージ用水蒸気の生成に利用される。
【0110】シフト部16で分離されずに残った未透過
ガスは、燃料電池28から排出されるアノードオフガス
とともに凝縮器17で含有されている水蒸気が凝縮水と
して抽出された後、燃焼系、即ち、蒸発器33,32A
に隣接して設けられている燃焼器および燃焼部14に供
給される。凝縮器17で抽出された凝縮水は、水タンク
30に供給される。
【0111】第10変形例の燃料電池システムによれ
ば、未透過ガスおよびアノードオフガスを利用して効率
的に水素生成用水蒸気、パージ用水蒸気の生成およびシ
フト部16の加熱を行うことができる。即ち、先に説明
した第2変形例と同等の利点を有している。蒸発器33
では原料も併せて加熱・気化するため、第10変形例の
システムでは、原料の加熱も効率的の行うことができ
る。かかる利点に加えて、第10変形例では、未透過ガ
スについて凝縮器17を経た後に燃焼系に供給するた
め、未透過ガスなかの水蒸気を凝縮水として抽出し、水
素生成用水蒸気およびパージ用水蒸気の生成に有効活用
することができる利点もある。このため、第10変形例
の燃料電池システムでは、水タンク30の容量をより小
型化でき、システム全体の小型化を図ることができる利
点がある。なお、第10変形例では、アノードオフガ
ス、カソードオフガスについても凝縮器を設け、凝縮水
を抽出する構成を採ることも望ましい。
【0112】C11.第2実施例の第11変形例:図1
7は第2実施例の第11変形例としての燃料電池システ
ムの概略構成を示す説明図である。分離部が一体的に構
成された場合において、未透過ガスは凝縮器を経て燃焼
系に供給され、アノードオフガスは燃料ガスに環流され
るシステム構成に相当する。
【0113】第11変形例の燃料電池システムの構成
は、アノードオフガスの供給先を除いて第10変形例の
燃料電池システムの構成と同じである。第11変形例の
システム構成は、アノードオフガスを燃焼系ではなく、
燃料ガスに環流する点で第10変形例のシステム構成と
相違する。
【0114】アノードオフガスには、既に説明した通
り、燃料電池28での発電反応に利用されなかった残水
素が残っている。第11変形例のシステム構成によれ
ば、アノードオフガスを燃料ガスに環流することによ
り、残水素を再び燃料電池28に供給することができ、
水素を有効活用することができる。第11変形例のシス
テムは、燃料ガスの温度を燃料電池28の運転温度に比
較的容易に近づけることができる利点もある。分離部2
0に抽出された燃料ガスは、かなりの高温状態にあるた
め、燃料電池28に供給する前に冷却する必要がある
が、燃料電池28から排出されたオフガス、即ち、燃料
電池28の運転温度に近い温度にあるガスを混合するこ
とにより、燃料ガスの温度を燃料電池28の運転温度に
近づけることができる。第11変形例のシステム構成で
は、燃料ガスの温度が十分に低減できない場合を考え
て、凝縮器26を設けたが、アノードオフガスの混合に
よって十分に冷却可能である場合には、凝縮器26を省
略したシステム構成も可能である。
【0115】なお、第11変形例では、図示の都合上、
アノードに供給されたガスは一切排出されないかのよう
な構成となっているが、実際にはアノード側の圧力の過
度な上昇を回避するため、水素分離膜を通過させること
によって水素のみを燃料ガスに環流する構成や、所定以
上の圧力で開くバルブを設けた構成を適用することはい
うまでもない。
【0116】C12.第2実施例の第12変形例:図1
8は第2実施例の第12変形例としての燃料電池システ
ムの概略構成を示す説明図である。分離部が一体的に構
成された場合において、未透過ガスは凝縮器を経て燃焼
系に供給され、アノードオフガスは改質部に供給される
システム構成に相当する。
【0117】第12変形例の燃料電池システムの構成
は、アノードオフガスの供給先を除いて第10変形例の
燃料電池システムの構成と同じである。第12変形例の
システム構成は、アノードオフガスを燃焼系ではなく、
シフト部16に供給する点で第10変形例のシステム構
成と相違する。
【0118】アノードオフガス中には発電に利用されな
かった残水素および水蒸気が含まれている。アノードオ
フガスをシフト部16に供給すれば、残水素を分離膜1
8で分離して再び燃料電池28に供給することができ
る。また、アノードオフガス中に含まれる水蒸気を改質
反応に有効活用することができる。このように第12変
形例のシステム構成によれば、アノードオフガスの成分
を有効に活用し、燃料ガスの生成および利用の効率を向
上することができる。
【0119】C13.第2実施例の第13変形例:図1
9は第2実施例の第13変形例としての燃料電池システ
ムの概略構成を示す説明図である。分離部が一体的に構
成された場合において、未透過ガスは凝縮器を経ずに直
接燃焼系に供給され、アノードオフガスも燃焼系に供給
されるシステム構成に相当する。
【0120】第13変形例の燃料電池システムの構成
は、凝縮器を介さずに未透過ガスを燃焼系に供給する点
を除いて第10変形例の燃料電池システムの構成と同じ
である。かかるシステム構成とすることにより、未透過
ガス中の水蒸気を凝縮水として抽出することはできない
ものの、システム構成が簡素化し、システム全体の小型
化を図ることができる利点がある。
【0121】C14.第2実施例の第14変形例:図2
0は第2実施例の第14変形例としての燃料電池システ
ムの概略構成を示す説明図である。分離部が一体的に構
成された場合において、未透過ガスは凝縮器を経ずに直
接燃焼系に供給され、アノードオフガスは燃料ガスに環
流されるシステム構成に相当する。
【0122】第14変形例の燃料電池システムの構成
は、凝縮器を介さずに未透過ガスを燃焼系に供給する点
を除いて第11変形例の燃料電池システムの構成と同じ
である。かかるシステム構成とすることにより、未透過
ガス中の水蒸気を凝縮水として抽出することはできない
ものの、システム構成が簡素化し、システム全体の小型
化を図ることができる利点がある。
【0123】C15.第2実施例の第15変形例:図2
1は第2実施例の第15変形例としての燃料電池システ
ムの概略構成を示す説明図である。分離部が一体的に構
成された場合において、未透過ガスは凝縮器を経ずに直
接燃焼系に供給され、アノードオフガスは改質部に供給
されるシステム構成に相当する。
【0124】第15変形例の燃料電池システムの構成
は、凝縮器を介さずに未透過ガスを燃焼系に供給する点
を除いて第12変形例の燃料電池システムの構成と同じ
である。かかるシステム構成とすることにより、未透過
ガス中の水蒸気を凝縮水として抽出することはできない
ものの、システム構成が簡素化し、システム全体の小型
化を図ることができる利点がある。
【0125】C16.第2実施例の第16変形例:図2
2は第2実施例の第16変形例としての燃料電池システ
ムの概略構成を示す説明図である。分離部が一体的に構
成された場合において、未透過ガスは燃料ガスに合流さ
れ、アノードオフガスが燃焼系に供給されるシステム構
成に相当する。
【0126】第16変形例の燃料電池システムの構成
は、未透過ガスおよびアノードオフガスの供給先を除い
て第10変形例の燃料電池システムの構成と同じであ
る。第16変形例では、未透過ガスが燃料ガスに合流さ
れ、アノードオフガスが燃焼系に供給されるシステム構
成を採る。
【0127】こうすることにより、未透過ガス中に含ま
れる水蒸気を凝縮器26で抽出することができ、簡略な
システム構成で水の有効活用が可能となる。なお、シフ
ト部16で生成されたガスを、分離することなく直接凝
縮器26に供給する構成を採ることも可能ではあるが、
先に説明した通り、分離膜18で生成された水素を分離
することにより、シフト部16での改質反応を促進する
ことができ、水素を効率的に生成することができる利点
がある。
【0128】なお、改質反応では先に式(1)(2)に
示した通り、一酸化炭素が併せて生成される。一酸化炭
素は、燃料電池28の電極に悪影響を与える成分として
知られている。燃料ガスへの合流前に未透過ガス中の一
酸化炭素を浄化するユニットをシフト部16の下流側に
設ける構成を採ることも望ましい。
【0129】C17.第2実施例の第17変形例:図2
3は第2実施例の第17変形例としての燃料電池システ
ムの概略構成を示す説明図である。分離部が独立ユニッ
トとして構成された場合において、未透過ガスは凝縮器
を経ずに直接燃焼系に供給され、アノードオフガスも燃
焼系に供給されるシステム構成に相当する。
【0130】第17変形例における燃料電池システムの
構成は、シフト部16A、およびそこで生成されたガス
から水素を分離する機構を除いて第13変形例と同じ構
成である。第17変形例では、シフト部16Aは独立し
たユニットとして構成されている。即ち、シフト部16
Aには水蒸気改質反応に適した触媒が担持されている点
では第10変形例のシフト部16と同じであるが、シフ
ト部16Aには第10変形例における分離膜18は設け
られていない点で第13変形例の構成と相違する。第1
7変形例では、シフト部16Aで生成された混合ガス
は、全て下流側に位置する改質ガス室19に供給され
る。この混合ガス中には、改質反応で生成された水素、
一酸化炭素、二酸化炭素、水蒸気などが含まれる。
【0131】図示する通り、改質ガス室19には隣接し
て分離膜18Aおよび分離部20Aが設けられている。
改質ガス室19、分離膜18A、分離部20Aの構成
は、第1実施例における分離機構(図2参照)と同じで
ある。改質ガス室19に供給されたガス中の水素は、分
離膜18Aで分離されて分離部20Aに抽出される。改
質ガス室19では、水素を生成する反応を行う構成とは
なっておらず、分離に適した圧力、速度で混合ガスが流
れる構成となっている。分離部20Aには、水素の抽出
を助けるパージガスとして水蒸気が供給されている。パ
ージガス用の水蒸気は、第13変形例と同様、水タンク
30の水を利用して蒸発器32Aで生成される。
【0132】改質ガス室19で水素が分離された残りの
未透過ガスは、第13変形例と同様、燃焼系に供給され
る。第10変形例のように凝縮器を介して水を抽出した
後、燃焼系に供給する構成としてもよい。分離部20A
に分離された水素は、凝縮器26で水が抽出されるとと
もに、冷却されて燃料電池28に供給される。その他の
構成については、第13変形例と同じであるため説明を
省略する。
【0133】第17変形例の燃料電池システムは、第1
3変形例とほぼ同等の利点を有している。シフト部16
Aと分離機構とを独立のユニットとして構成することに
より、各ユニットの設計自由度が高くなる利点もある。
第17変形例では、分離機構における改質ガス室19で
何ら反応が起きない場合を例示した。改質ガス室19に
触媒を担持し、シフト反応を行う構成を採ることも可能
である。
【0134】C18.第2実施例の第18変形例:図2
4は第2実施例の第18変形例としての燃料電池システ
ムの概略構成を示す説明図である。分離部が独立ユニッ
トとして構成された場合において、未透過ガスは凝縮器
を経ずに直接燃焼系に供給され、アノードオフガスは燃
料ガスに環流されるシステム構成に相当する。
【0135】第18変形例における燃料電池システムの
構成は、シフト部16A、およびそこで生成されたガス
から水素を分離する機構が独立したユニットとして構成
されている点を除いて第14変形例におけるシステム構
成と同じである。シフト部16Aの構成、および分離機
構、即ち、改質ガス室19、分離膜18A、分離部20
Aの構成は、第17変形例と同じである。第11変形例
と同様、改質ガス室19から排出された未透過ガスにつ
いて凝縮器を介した後、燃焼系に供給する構成を採るこ
とも可能である。
【0136】第18変形例の燃料電池システムによれ
ば、第14変形例とほぼ同等の利点を有している。シフ
ト部16Aと分離機構とを独立のユニットとして構成す
ることにより、各ユニットの設計自由度が高くなる利点
もある。第18変形例では、分離機構における改質ガス
室19で何ら反応が起きない場合を例示した。改質ガス
室19に触媒を担持し、シフト反応を行う構成を採るこ
とも可能である。
【0137】C19.第2実施例の第19変形例:図2
5は第2実施例の第19変形例としての燃料電池システ
ムの概略構成を示す説明図である。分離部が独立ユニッ
トとして構成された場合において、未透過ガスは凝縮器
を経ずに直接燃焼系に供給され、アノードオフガスは改
質部に供給されるシステム構成に相当する。
【0138】第19変形例における燃料電池システムの
構成は、シフト部16A、およびそこで生成されたガス
から水素を分離する機構が独立したユニットとして構成
されている点を除いて第15変形例におけるシステム構
成と同じである。シフト部16Aの構成、および分離機
構、即ち、改質ガス室19、分離膜18A、分離部20
Aの構成は、第17変形例と同じである。第12変形例
と同様、改質ガス室19から排出された未透過ガスにつ
いて凝縮器を介した後、燃焼系に供給する構成を採るこ
とも可能である。
【0139】第19変形例の燃料電池システムによれ
ば、第15変形例とほぼ同等の利点を有している。シフ
ト部16Aと分離機構とを独立のユニットとして構成す
ることにより、各ユニットの設計自由度が高くなる利点
もある。第19変形例では、分離機構における改質ガス
室19で何ら反応が起きない場合を例示した。改質ガス
室19に触媒を担持し、シフト反応を行う構成を採るこ
とも可能である。
【0140】第10〜第19変形例では、水素生成用水
蒸気、パージ用水蒸気を個別に生成するとともに、各蒸
発器に備えられた燃焼器には共通の可燃性ガスを供給す
る場合を例示した。また、水を直接蒸発器に供給する場
合を例示した。これらの要素については、第2実施例お
よび第1〜第9変形例で示した種々の構成を適用可能で
ある。第10〜第19変形例では、図15に示した一覧
の一部を例示した。この他にも図15中に「○」で示し
た構成など、種々の態様で燃料電池システムを構成する
ことが可能である。なお、未透過ガスおよびアノードオ
フガスのいずれも燃焼系に供給されない構成は、可燃性
ガスを別途供給することを避けるため、熱交換によって
水素生成用水蒸気およびパージ用水蒸気を十分に生成可
能な場合に適用することが望ましい。
【0141】D.第3実施例:第1実施例、第2実施例
および変形例では、蒸発器を利用して水蒸気を生成する
システム構成を例示した。水蒸気を生成する基本的なユ
ニットとしては、蒸発器の他にバブラーが知られてい
る。バブラーとは、容器に蓄えられた温水中に空気ある
いは特定のガスをバブリングすることにより、水蒸気を
含んだガスを生成する機構である。
【0142】図26は第3実施例としての燃料電池シス
テムの概略構成を示す説明図である。第3実施例のシス
テムでは、燃料電池28の冷却系の熱によって加熱され
るバブラー50が設けられている。バブラーには、燃料
電池28の廃熱で加熱された温水が蓄えられている。そ
の他の構成は、第2実施例とほぼ同じである。
【0143】炭化水素系の原料および空気をバブラー5
0にバブリングすることにより、原料および空気は水蒸
気を含んだ原料ガスとなる。この原料ガスはシフト部1
6に供給される。シフト部16は第2実施例と同様、水
蒸気改質反応を促進する触媒が担持されており、水蒸気
改質反応が生じる。シフト部16には、第2実施例と同
様、分離膜18および分離部20が設けられており、シ
フト部16で生成された水素のみが分離膜18によって
分離部20に抽出される。分離部20にはパージガスと
しての水蒸気が供給される。パージ用の水蒸気は、第2
実施例と同様、蒸発器32で生成される。蒸発器32
は、シフト部16で水素が分離された残りの未透過ガス
および燃料電池28のアノードオフガスを燃焼器34で
燃焼させて得られる熱で加熱される。分離部20に分離
された水素は、第2実施例と同様、凝縮器26で水分が
抽出されるとともに冷却されて燃料電池28に供給され
る。抽出された凝縮水はパージ用水蒸気の生成に利用さ
れる。なお、炭化水素系燃料が液体の場合には、バブラ
ーを通さず燃料は別途改質部に供給される構成を採る必
要がある。さらに、この場合、改質部には空気を混合す
ることになるため、改質部16では発熱反応である部分
酸化反応が生じることになる。従って、改質部の外部加
熱を行う燃焼器が不要となる。
【0144】以上で説明した第3実施例の燃料電池シス
テムによれば、バブラーを利用して水蒸気を生成する際
において、燃料電池28の廃熱を利用することができ、
効率よく水素生成用水蒸気を生成することができる。ま
た、バブラーを利用することにより、水素生成用水蒸気
を生成するための蒸発器が不要となり、システムのコス
トを低減させることができる。第3実施例では、水素生
成用水蒸気とパージ用水蒸気とを個別に生成するシステ
ムに相当するため、水素生成用水蒸気、パージ用水蒸気
の量を必要に応じて制御しやすい利点、蒸発器32の小
型化を図ることができる利点など、先に説明した第2実
施例の第1変形例、第2変形例と同様の利点もある。
【0145】E.第3実施例における変形例:第3実施
例において、パージ用ガスを生成する機構の構成は、第
2実施例で説明した種々の変形例を適用可能である。例
えば、蒸発器32に供給される水を事前に熱交換で加熱
するものとしてもよい。第3実施例では、凝縮器26を
一カ所に設けた場合を例示したが、未透過ガスの水分を
抽出する凝縮器など、複数箇所に凝縮器を設けるものと
してもよい。第3実施例では、水素生成用水蒸気をバブ
ラーで生成し、パージ用水蒸気を蒸発器32で生成する
場合を例示した。これに対し、両者を共通または個別の
バブラーで生成するものとしてもよいし、パージ用水蒸
気をバブラーで、水素生成用水蒸気を蒸発器で生成する
ものとしてもよい。第2実施例およびその変形例に示さ
れたいずれかの蒸発器をバブラーに置換することによ
り、第3実施例は種々の変形例を構成することができ
る。
【0146】こうして考えられる種々の変形例の他に、
バブラーの加熱方法の相違による変形例も構成可能であ
る。以下では、かかる変形例について、最初に加熱方法
の相違による構成の分類について概要を説明し、その
後、各変形例について具体的に説明する。なお、以下で
は第3実施例におけるシステム構成、即ち、水素生成用
水蒸気をバブラーで生成し、パージ用水蒸気を蒸発器3
2で生成する場合を基本構成として変形例を示す。
【0147】図27は第3実施例の変形例の一覧を示す
説明図である。バブラーを加熱する熱源としては、燃料
電池の冷却系、未透過ガス、燃料ガス、燃焼器が挙げら
れる。また、これらの熱源を複数組み合わせて加熱する
構成も可能である。図27の縦方向には、バブラーを加
熱する熱源による分類を示した。それぞれの構成におい
ては、バブラーの温水を水素生成用水蒸気の生成にのみ
利用する場合と、水素生成用水蒸気のみならずパージ用
水蒸気の生成にも利用する場合とが挙げられる。図27
の縦方向には熱源の分類ごとに、温水の利用態様による
分類も示した。
【0148】図27の横方向にはバブラーの加熱方法に
よる分類を示した。加熱方法としては、大きく熱交換器
を介して加熱する場合と熱交換器を介さずに加熱する場
合とが挙げられる。さらに、それぞれの加熱方法につい
て、燃料と空気とを混合してバブリングする場合と、個
別にバブリングする場合とが挙げられる。燃料が液体の
場合には、先に説明した通り、バブラーを介さずに燃料
を別途改質部に供給する構成を適用する必要がある。
【0149】第3実施例(図26)に示した構成は、熱
源を介さずに加熱する構成において、燃料、空気を混合
してバブリングする構成に相当する。また、熱源として
は燃料電池の冷却系を利用し、温水は水素生成用水蒸気
の生成にのみ利用される場合に相当する。第3実施例に
ついては、図27に示す通り、上述の分類に従って、種
々の変形例を構成することができる。以下、第3実施例
について、図27中に示す第1〜第11変形例について
説明する。第1〜第11変形例は例示に過ぎず、この
他、図27中に「○」で示したシステム構成を適用する
ことももちろん可能である。
【0150】E1.第3実施例における第1変形例:図
28は第3実施例における第1変形例としての燃料電池
システムの概略構成を示す説明図である。燃料電池の冷
却系を熱源とし、熱交換器を介さずに加熱するシステム
構成において、燃料、空気を個別にバブリングし、バブ
ラーの温水を水素生成用水蒸気の生成にのみ利用するシ
ステム構成に相当する。
【0151】第1変形例の燃料電池システムの構成は、
バブラーの構成およびバブラーを通過したガスをシフト
部16に供給する流路構成を除いて第3実施例の燃料電
池システムの構成と同じである。第1変形例のバブラー
50Aは、図示する通り、原料をバブリングする第1バ
ブリング室51Aと、空気をバブリングする第2バブリ
ング室52Aとに分けられている。第1バブリング室5
1Aと第2バブリング室52Aとを区切る壁53Aは、
温水部分と気相部分で異なる構造を有している。温水部
分は、二つのバブリング室の温水が相互に行き来可能な
多孔質体で形成されている。気相部分は、二つのバブリ
ング質の気体が混合されない材質で形成されている。
【0152】原料は第1バブリング質51Aにバブリン
グされ、水蒸気を含んだ状態でシフト部16に供給され
る。空気は、原料とは別に第2バブリング質52Aに供
給され、水蒸気を含んだ状態でシフト部16に供給され
る。原料と空気とをシフト部16に供給する流路は、そ
れぞれ個別に形成されている。
【0153】第1変形例によれば、バブラーを利用する
ことにより、第3実施例と同様の利点を有する。第1変
形例では、第3実施例よりも若干バブラーの構造が複雑
になるものの、原料と空気とを別々にバブリングし、シ
フト部16に供給することにより、シフト部16に供給
されるまでの過程において原料と空気との間で不要な反
応が生じることを抑制できる利点がある。第1変形例で
は、原料と空気とを個別にバブリングするため、原料、
空気の混合比率を運転状態に応じて柔軟に、かつ精度良
く制御することが可能となる利点もある。この結果、第
1変形例のシステム構成によれば、改質反応を効率的に
行うことが可能となる。
【0154】E2.第3実施例における第2変形例:図
29は第3実施例における第2変形例としての燃料電池
システムの概略構成を示す説明図である。燃料電池の冷
却系を熱源とし、熱交換器を介さずに加熱するシステム
構成において、燃料、空気を個別にバブリングし、バブ
ラーの温水を水素生成用水蒸気のみならずパージ用水蒸
気の生成にも利用するシステム構成に相当する。
【0155】第2変形例における燃料電池システムの構
成は、蒸発器32への水の供給経路を除いて第3実施例
における燃料電池システムの構成と同じである。第2変
形例では、水タンク30の水をバブラー50の中に供給
し、パージ用水蒸気を生成するための蒸発器32には、
バブラー50の温水を供給する。
【0156】第2変形例によれば、第3実施例の有する
利点に加えて、バブラーの温水、即ち、比較的高温の状
態で水を蒸発器32に供給することにより、パージ用水
蒸気を効率的に生成することができる利点がある。蒸発
器32での加熱量が少なくて済むため、蒸発器32の小
型化、ひいてはシステム全体の小型化を図ることができ
る利点もある。
【0157】E3.第3実施例における第3変形例:図
30は第3実施例における第3変形例としての燃料電池
システムの概略構成を示す説明図である。第3変形例以
降は、バブラーの温水を水素生成用水蒸気の生成にのみ
利用するシステム構成を例示する。第3変形例は、かか
る構成において、未透過ガスを熱源とし、熱交換器を介
して加熱するシステム構成において、燃料、空気を混合
してバブリングするシステム構成に相当する。
【0158】第3変形例の燃料電池システムの構成は、
バブラーを加熱するユニットの構成を除いて第3実施例
におけるシステムの構成とほぼ同様の構成である。第3
変形例では、水タンク30の水を熱交換器40で燃料電
池のオフガスと熱交換して加熱した後、蒸発器32に供
給される場合を例示した。蒸発器32に水を供給する機
構の構成は必ずしも熱交換器40を備える必要はなく、
先に第2実施例で示した種々の構成が適用可能である。
熱交換器40を一切経由しないで蒸発器32に水を供給
する構成としてもよいし、燃料電池28のオフガスの
他、未透過ガスなどとの熱交換を伴う構成としてもよ
い。
【0159】第3変形例におけるバブラー50Bは原料
および空気をバブリングするバブリング室51Bとバブ
ラー50Bを加熱するための熱交換器52Bとを備え
る。熱交換器52Bでは、シフト部16から排出される
未透過ガスの熱でバブラー50Bを加熱する熱交換が行
われる。シフト部16での改質反応は約300℃以上の
高温状態で行われるから、バブラー50Bを十分加熱す
ることができる。
【0160】第3変形例では、第3実施例と同様、原料
および空気はまとめてバブリングされる。原料、空気は
所定の混合比でバブリング室51Bに供給された後、水
蒸気を含んだ状態でシフト部16に供給される。
【0161】第3変形例によれば、未透過ガスの顕熱を
利用してバブラー50Bを加熱することができ、水素生
成用水蒸気を効率的に生成することができる。第3変形
例によれば、バブラー50Bとシフト部16とを近接し
て配置しやすくなるため、熱の損失を抑制しやすくなる
とともにシステム構成の簡略化、小型化を図りやすいと
いう利点もある。
【0162】E4.第3実施例における第4変形例:図
31は第3実施例における第4変形例としての燃料電池
システムの概略構成を示す説明図である。第4変形例も
第3変形例と同様、未透過ガスを熱源とし、熱交換器を
介して加熱するシステム構成において、燃料、空気を混
合してバブリングするシステム構成に相当する。
【0163】第4変形例の燃料電池システムの構成は、
バブラーを除いて第3変形例のシステム構成と同じであ
る。第4変形例では、水タンク30の水を熱交換器40
で燃料電池28のオフガスと熱交換した後、蒸発器32
に供給する場合を例示したが、熱交換器の有無、および
位置について、第2実施例で例示した種々の構成が適用
可能である点も第3変形例と同じである。
【0164】第4変形例のバブラー50Cは、原料およ
び空気をバブリングする第1バブリング室51Cと、未
透過ガスをバブリングする第2バブリング室53Cとを
備え、二つのバブリング室に挟まれた状態で熱交換器5
2Cを備える。未透過ガスは、非常に高温のガスである
ため、未透過ガスをバブリングすることにより、第2バ
ブリング室53Cの温水は加熱される。この熱は熱交換
器52Cを介して第1バブリング室51Cの温水を加熱
する。原料および空気は、第1バブリング室51Cにバ
ブリングされることによって、水蒸気を含んだガスとな
ってシフト部16に供給される。第2バブリング室53
Cにバブリングされた未透過ガスは水蒸気を含んだ状態
でパージ用水蒸気を生成するための蒸発器32を加熱す
る燃焼器34に供給される。
【0165】第4変形例の燃料電池システムによれば、
未透過ガスの熱を利用して効率的に水素生成用水蒸気を
生成することができる。第4変形例では、バブリングす
ることによって未透過ガスの熱を回収するため、第3変
形例のように熱交換器のみで熱を回収する場合に比較し
て、そうちの小型化が可能となる利点もある。なお、第
4変形例では、燃焼器34に供給される未透過ガス中に
は多量の水蒸気が含まれることになるから、燃焼器34
への供給経路に凝縮器を設け、水蒸気を凝縮水として抽
出する構成を適用することも好ましい。
【0166】E5.第3実施例における第5変形例:図
32は第3実施例における第5変形例としての燃料電池
システムの概略構成を示す説明図である。第5変形例
は、未透過ガスを熱源とし、熱交換器を介さずに加熱す
るシステム構成において、燃料、空気を混合してバブリ
ングするシステム構成に相当する。
【0167】第5変形例の燃料電池システムの構成は、
バブラーを除いて第3変形例のシステム構成と同じであ
る。第5変形例では、水タンク30の水を熱交換器40
で燃料電池28のオフガスと熱交換した後、蒸発器32
に供給する場合を例示したが、熱交換器の有無、および
位置について、第2実施例で例示した種々の構成が適用
可能である点も第3変形例と同じである。
【0168】第5変形例のバブラー50Cは、原料およ
び空気をバブリングする第1バブリング室51Dと、未
透過ガスをバブリングする第2バブリング室52Dとを
備える。二つのバブリング室の間は、第1変形例で示し
たのと同様、温水は互いに行き来可能であり、気相は十
分に隔離された壁で仕切られている。未透過ガスをバブ
リングすることにより加熱された第2バブリング室53
Cの温水は、この壁を通って第1バブリング室51Dと
行き来するため、バブラー50Dの温水全体が未透過ガ
スによって加熱される。原料および空気は、第1バブリ
ング室51Dにバブリングされることによって、水蒸気
を含んだガスとなってシフト部16に供給される。第2
バブリング室52Dにバブリングされた未透過ガスは水
蒸気を含んだ状態でパージ用水蒸気を生成するための蒸
発器32を加熱する燃焼器34に供給される。
【0169】第5変形例の燃料電池システムは、第4変
形例と同様の利点を有する。未透過ガスの熱を利用して
効率的に水素生成用水蒸気を生成することができる。第
5変形例では、未透過ガスの熱が熱交換器を介さずに第
1バブリング室51Dに供給されるため、加熱の効率を
より向上することができる利点もある。バブラー50D
の構成が、第4変形例のように熱交換器を有する場合に
比較して簡略化される利点もある。なお、第4変形例で
は、燃焼器34に供給される未透過ガス中には多量の水
蒸気が含まれることになるから、燃焼器34への供給経
路に凝縮器を設け、水蒸気を凝縮水として抽出する構成
を適用することも好ましい。
【0170】E6.第3実施例における第6変形例:図
33は第3実施例における第6変形例としての燃料電池
システムの概略構成を示す説明図である。第6変形例も
第5変形例と同様、未透過ガスを熱源とし、熱交換器を
介さずに加熱するシステム構成において、燃料、空気を
混合してバブリングするシステム構成に相当する。
【0171】第6変形例の燃料電池システムの構成は、
バブラー50Dを通過した後の未透過ガスを燃焼器34
に供給する経路の構成を除いて第5変形例における構成
と同じである。第6変形例では、バブラー50Dを通過
した未透過ガスが、凝縮器26で、分離部20に分離さ
れた燃料ガスとの熱交換が行われ、凝縮器46で蒸発器
32に供給される水との熱交換を行われた後、燃焼器3
4に供給される。シフト部16から排出された状態での
未透過ガスと燃料ガスとは同等の温度であるが、バブラ
ー50Dによって未透過ガスの温度は低下するため、凝
縮器26で燃料ガスとの熱交換が十分可能である。凝縮
器26では燃料ガス中の水蒸気が凝縮水として抽出さ
れ、凝縮器46では未透過ガス中の水蒸気が凝縮水とし
て抽出される。得られた凝縮水はそれぞれ水タンク30
に供給され、パージ用水蒸気の生成に利用される。
【0172】第6変形例によれば、未透過ガスの顕熱で
バブラー50Dの加熱を行う点について第5変形例と同
様の利点を有している。第6変形例では、燃料ガスに含
まれる水蒸気、およびバブラー50Dを通過した後の未
透過ガスに含まれる水蒸気を凝縮器で抽出するため、水
分を有効活用することができ、水タンク30の小型化を
図ることができる利点もある。第6変形例では、凝縮器
26で燃料ガスを燃料電池28への供給に適した温度に
冷却することができる利点もある。
【0173】E7.第3実施例における第7変形例:図
34は第3実施例における第7変形例としての燃料電池
システムの概略構成を示す説明図である。第7変形例
は、燃料ガスを熱源とし、熱交換器を介して加熱するシ
ステム構成において、燃料、空気を混合してバブリング
するシステム構成に相当する。
【0174】第7変形例の燃料電池システムの構成は、
バブラーを加熱するユニットの構成を除いて第3実施例
におけるシステムの構成とほぼ同様の構成である。第7
変形例では、水タンク30の水を熱交換器40で燃料電
池のオフガスと熱交換し、熱交換器41で未透過ガスと
熱交換して加熱した後、蒸発器32に供給する場合を例
示した。蒸発器32に水を供給する機構の構成は必ずし
も熱交換器40、41を備える必要はなく、先に第2実
施例で示した種々の構成が適用可能である。熱交換器4
0、41を一切経由しないで蒸発器32に水を供給する
構成、いずれか一方と熱交換する構成、燃料ガスや燃料
電池の冷却系統とも熱交換を伴う構成など種々の構成を
適用可能である。
【0175】第7変形例におけるバブラー50Eは原料
および空気をバブリングするバブリング室51Eとバブ
ラー50Eを加熱するための熱交換器52Eとを備え
る。熱交換器52Eでは、燃料ガスの熱でバブラー50
Eを加熱する熱交換が行われる。シフト部16での改質
反応は約400℃以上の高温状態で行われ、分離部20
に分離された燃料ガスも同等の温度であるから、バブラ
ー50Eを十分加熱することができる。
【0176】第7変形例では、第3実施例と同様、原料
および空気はまとめてバブリングされる。原料、空気は
所定の混合比でバブリング室51Eに供給された後、水
蒸気を含んだ状態でシフト部16に供給される。
【0177】第7変形例によれば、未透過ガスの顕熱を
利用してバブラー50Eを加熱することができ、水素生
成用水蒸気を効率的に生成することができる。第7変形
例では、熱交換器52Eで燃料ガスが冷却されるため、
燃料ガスの熱を有効活用しつつ、燃料ガス自体を燃料電
池28に供給するのに適した温度にすることができる利
点がある。第7変形例では、水タンク30の水を、熱交
換器40,41で加熱した後、蒸発器32に供給してい
るため、蒸発器32の小型化を図ることができる利点、
未透過ガス、燃料電池28のオフガス中の水蒸気を凝縮
水として抽出することができる利点も有している。
【0178】E8.第3実施例における第8変形例:図
35は第3実施例における第8変形例としての燃料電池
システムの概略構成を示す説明図である。第8変形例
は、燃料ガスを熱源とし、熱交換器を介さずに加熱する
システム構成において、燃料、空気を混合してバブリン
グするシステム構成に相当する。
【0179】第8変形例の燃料電池システムの構成は、
バブラーを除いて第7変形例のシステム構成と同じであ
る。第8変形例では、水タンク30の水を熱交換器40
で燃料電池28のオフガスと熱交換した後、蒸発器32
に供給する場合を例示したが、熱交換器の有無、および
位置について、第2実施例で例示した種々の構成が適用
可能である点も第7変形例と同じである。
【0180】第8変形例のバブラー50Fは、原料およ
び空気をバブリングする第1バブリング室51Fと、燃
料ガスをバブリングする第2バブリング室52Fとを備
える。二つのバブリング室の間は、第1変形例で示した
のと同様、温水は互いに行き来可能であり、気相は十分
に隔離された壁で仕切られている。燃料ガスをバブリン
グすることにより加熱された第2バブリング室53Fの
温水は、この壁を通って第1バブリング室51Dと行き
来するため、バブラー50Dの温水全体が燃料ガスによ
って加熱される。原料および空気は、第1バブリング室
51Dにバブリングされることによって、水蒸気を含ん
だガスとなってシフト部16に供給される。第2バブリ
ング室52Dにバブリングされた燃料ガスは水蒸気を含
んだ状態で燃料電池28に供給される。
【0181】第8変形例の燃料電池システムは、第7変
形例と同様の利点を有する。第7変形例では、燃料ガス
の熱が熱交換器を介さずに第1バブリング室51Dに供
給されるため、加熱の効率をより向上することができる
利点もある。バブラー50Dの構成が、第7変形例のよ
うに熱交換器を有する場合に比較して簡略化される利点
もある。なお、第8変形例では、バブラー50Fを通過
した燃料ガス中には多量の水蒸気が含まれることになる
から、燃料電池28への供給前に凝縮器を設け、水蒸気
を凝縮水として抽出する構成を適用することも好まし
い。
【0182】E9.第3実施例における第9変形例:図
36は第3実施例における第9変形例としての燃料電池
システムの概略構成を示す説明図である。第9変形例も
第8変形例と同様、燃料ガスを熱源とし、熱交換器を介
さずに加熱するシステム構成において、燃料、空気を混
合してバブリングするシステム構成に相当する。
【0183】第9変形例における燃料電池システムの構
成は、バブラー50Fを通過した後の原料および空気を
シフト部16に供給する経路を除いて第8変形例の構成
と同じである。第9変形例では、バブラー50Fを通過
した後の原料および空気について、熱交換器47で未透
過ガスとの熱交換を行った後、シフト部16に供給す
る。 未透過ガスは、熱交換器41で熱交換された後、
蒸発器32を加熱する燃焼器34に供給される。
【0184】第9変形例によれば、熱交換器47での熱
交換により、バブラー50Fを通過した後の原料を更に
加熱することができ、シフト部16での反応を促進する
ことができる。このように原料を十分に加熱した状態で
シフト部16に供給することにより、シフト部16の温
度を反応に適した温度に維持しやすくなる利点もある。
【0185】E10.第3実施例における第10変形
例:図37は第3実施例における第10変形例としての
燃料電池システムの概略構成を示す説明図である。第1
0変形例は、燃料ガスと未透過ガスとを熱源とし、熱交
換器を介さずに加熱するシステム構成において、燃料、
空気を混合してバブリングするシステム構成に相当す
る。
【0186】第10変形例におけるバブラー50Gは、
原料および空気をバブリングする第1バブリング室51
G、燃料ガスをバブリングする第2バブリング室52
G、未透過ガスをバブリングする第3バブリング室53
Gを備える。バブラー50Gの3つのバブリング室は、
それぞれ第1変形例と同じ構成の壁で仕切られている。
即ち、温水部分は各バブリング室同士で互いに行き来可
能であり、気相部分は十分に隔離された壁で仕切られて
いる。
【0187】燃料ガスおよび未透過ガスは高温のガスで
あるため、これらのガスを第2バブリング室52G、第
3バブリング室53Gにバブリングすることにより、バ
ブラー50Gの温水全体を加熱することができる。原料
および空気はこうして加熱された温水を蓄えた第1バブ
リング室51Gにバブリングされ、水蒸気を含んだ状態
でシフト部16に供給される。バブラー50Gを通過し
た燃料ガスは燃料電池28のアノードに供給され発電に
利用された後、パージ用水蒸気を生成する蒸発器32を
加熱するための燃焼器34に供給される。未透過ガスは
凝縮器26Gにより含有されている水蒸気が凝縮水とし
て抽出された後、燃焼器34に供給される。抽出された
水は水タンク30に供給され、パージ用水蒸気の生成に
利用される。
【0188】なお、バブラー50Gを通過した後の燃料
ガス中の水分を凝縮器で抽出する構成を適用してもよ
い。凝縮器26Gに代えて水タンク30から蒸発器32
に供給される水と未透過ガスとの熱交換を行う熱交換器
を備える構成を採ることも望ましい。
【0189】第10変形例によれば、燃料ガス、未透過
ガスの熱を有効活用して水素生成用水蒸気を効率的に生
成することができる。第10変形例は、燃料ガスをバブ
ラー50Gに通過させることにより、燃料ガスの温度を
燃料電池28への供給に適した温度に冷却することがで
きる利点もある。特に、第10変形例では、バブラー5
0Gにおいて第1バブリング室51Gと第2バブリング
室52Gとを隣接させることによって燃料ガスの冷却を
効率的に行うことができる。原料および空気がバブリン
グされる第1バブリング室51Gはバブラー50Gに備
えられる3つのバブリング室の中で最も温水の温度が低
くなる部位であり、燃料ガスがバブリングされる第2バ
ブリング室52Gとの温度差を大きくすることができる
からである。なお、第10変形例では、第1バブリング
室51G、第2バブリング室52G、第3バブリング室
53Gの順に隣接して配置された状態を例示したが、各
バブリング室はこれと異なる順序で配置してもよい。こ
の際、燃料ガスの冷却効率を向上するためには、第10
変形例と同様、第1バブリング室51G、第2バブリン
グ室52Gが隣接する状態とすることが望ましい。
【0190】E11.第3実施例における第11変形
例:図38は第3実施例における第11変形例としての
燃料電池システムの概略構成を示す説明図である。第1
1変形例は燃焼器によってバブラーを加熱し、熱交換器
を介さずに加熱するシステム構成において、燃料、空気
を混合してバブリングするシステム構成に相当する。
【0191】第11変形例はバブラー50Hを備え、原
料および空気はバブラー50Hにバブリングされ、水蒸
気を含んだ状態でシフト部16に供給される。シフト部
16は第3実施例と同じ構成を有しており、水蒸気改質
反応によって水素を生成する。生成された水素は、第3
実施例と同様、分離膜18によって分離部20に分離さ
れる。分離部20にはパージガスとして水蒸気が供給さ
れている。分離された水素を含む燃料ガスは、凝縮器2
6で冷却され、水分を抽出された後、燃料電池28のア
ノードに供給される。アノードから排出されたオフガス
は、パージ用の水蒸気を生成するための蒸発器32を加
熱する燃焼器34に供給される。パージ用の水蒸気生成
に利用される水は、熱交換器40で燃料電池28のオフ
ガスと熱交換され、熱交換器41で未透過ガスと熱交換
されて加熱された後、蒸発器32に供給される。
【0192】バブラー50Hは、燃料電池28の冷却系
統によって加熱される他、隣接して備えられた燃焼器5
1Hによって加熱される。燃焼器51Hには、可燃性ガ
スである未透過ガスが供給される。
【0193】第11変形例によれば、燃料電池28の廃
熱および未透過ガスの燃焼熱を利用して効率的に改質用
の水蒸気を生成することができる。バブラー50Hの加
熱用に燃焼器51Hを備えることにより、水蒸気生成の
応答性を向上することができる利点もある。燃焼器51
Hを利用してバブラー50Hを速やかに加熱することが
できるからである。
【0194】第11変形例において、パージ用水蒸気を
生成する燃焼器34にはアノードオフガスに代えて未透
過ガスを供給し、バブラー50Hを加熱するための燃焼
器51Hには未透過ガスに代えてアノードオフガスを供
給するものとしてもよい。また、二つの燃焼器34,5
1Hに個別の可燃性ガスを供給するのではなく、両者に
共通の可燃性ガスを供給するものとしてもよい。即ち、
アノードオフガス、未透過ガスを燃焼器43,51Hの
それぞれに供給するものとしてもよい。
【0195】第2〜第11の変形例では、それぞれ原料
と空気を混合してバブリングする場合を例示した。各変
形例において、第1変形例に示したように原料と空気と
を個別にバブリングする構成を採ることも可能である。
第2〜第11変形例では、水素生成用水蒸気のみをバブ
ラーで生成する場合を例示したが、パージ用水蒸気のみ
をバブラーで生成する構成、水素生成用水蒸気とパージ
用水蒸気の両者をバブラーで生成する構成なども適用可
能である。
【0196】F.その他の変形例:以上で説明した第1
〜第3実施例およびその変形例は、それぞれ適宜組み合
わせて適用可能である。例えば、改質部11とシフト部
16とを備える第1実施例において、水素生成用水蒸気
またはパージ用水蒸気の少なくとも一方を第2実施例、
第3実施例およびそれらの変形例で例示した構成により
生成するものとしてもよい。以上、本発明の種々の実施
例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定
されず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の構成を採る
ことができることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例としての燃料電池システムの概略構
成を示す説明図である。
【図2】分離機構の概略構成を示す説明図である。
【図3】第1実施例の変形例としての燃料電池システム
の概略構成を示す説明図である。
【図4】第2実施例としての燃料電池システムの概略構
成を示す説明図である。
【図5】第2実施例における変形例の一覧を示す説明図
である。
【図6】第2実施例の第1変形例としての燃料電池シス
テムの概略構成を示す説明図である。
【図7】第2実施例の第2変形例としての燃料電池シス
テムの概略構成を示す説明図である。
【図8】第2実施例の第3変形例としての燃料電池シス
テムの概略構成を示す説明図である。
【図9】第2実施例の第4変形例としての燃料電池シス
テムの概略構成を示す説明図である。
【図10】第2実施例の第5変形例としての燃料電池シ
ステムの概略構成を示す説明図である。
【図11】第2実施例の第6変形例としての燃料電池シ
ステムの概略構成を示す説明図である。
【図12】第2実施例の第7変形例としての燃料電池シ
ステムの概略構成を示す説明図である。
【図13】第2実施例の第8変形例としての燃料電池シ
ステムの概略構成を示す説明図である。
【図14】第2実施例の第9変形例としての燃料電池シ
ステムの概略構成を示す説明図である。
【図15】第10ないし第19変形例の燃料電池システ
ムの一覧を示す説明図である。
【図16】第2実施例の第10変形例としての燃料電池
システムの概略構成を示す説明図である。
【図17】第2実施例の第11変形例としての燃料電池
システムの概略構成を示す説明図である。
【図18】第2実施例の第12変形例としての燃料電池
システムの概略構成を示す説明図である。
【図19】第2実施例の第13変形例としての燃料電池
システムの概略構成を示す説明図である。
【図20】第2実施例の第14変形例としての燃料電池
システムの概略構成を示す説明図である。
【図21】第2実施例の第15変形例としての燃料電池
システムの概略構成を示す説明図である。
【図22】第2実施例の第16変形例としての燃料電池
システムの概略構成を示す説明図である。
【図23】第2実施例の第17変形例としての燃料電池
システムの概略構成を示す説明図である。
【図24】第2実施例の第18変形例としての燃料電池
システムの概略構成を示す説明図である。
【図25】第2実施例の第19変形例としての燃料電池
システムの概略構成を示す説明図である。
【図26】第3実施例としての燃料電池システムの概略
構成を示す説明図である。
【図27】第3実施例の変形例の一覧を示す説明図であ
る。
【図28】第3実施例における第1変形例としての燃料
電池システムの概略構成を示す説明図である。
【図29】第3実施例における第2変形例としての燃料
電池システムの概略構成を示す説明図である。
【図30】第3実施例における第3変形例としての燃料
電池システムの概略構成を示す説明図である。
【図31】第3実施例における第4変形例としての燃料
電池システムの概略構成を示す説明図である。
【図32】第3実施例における第5変形例としての燃料
電池システムの概略構成を示す説明図である。
【図33】第3実施例における第6変形例としての燃料
電池システムの概略構成を示す説明図である。
【図34】第3実施例における第7変形例としての燃料
電池システムの概略構成を示す説明図である。
【図35】第3実施例における第8変形例としての燃料
電池システムの概略構成を示す説明図である。
【図36】第3実施例における第9変形例としての燃料
電池システムの概略構成を示す説明図である。
【図37】第3実施例における第10変形例としての燃
料電池システムの概略構成を示す説明図である。
【図38】第3実施例における第11変形例としての燃
料電池システムの概略構成を示す説明図である。
【符号の説明】
10…原料タンク 11…改質部 12…熱交換器 14…燃焼部 16、16A…改質部 17…凝縮器 18,18A…分離膜 19…改質ガス室 20,20A…分離部 22…浄化部 26…凝縮器 26G…凝縮器 28…燃料電池 30…水タンク 32,32A…蒸発器 33…蒸発器 34,34A…燃焼器 35…燃焼器 40,41,42,43…熱交換器 46…凝縮器 47…熱交換器 50,50A〜50H…バブラー 51A…第1バブリング質 51B…バブリング室 51C…第1バブリング室 51D…第1バブリング室 51E…バブリング室 51F…第1バブリング室 51G…第1バブリング室 51H…燃焼器 52A…第2バブリング質 52B…熱交換器 52C…熱交換器 52D…第2バブリング室 52E…熱交換器 52F…第2バブリング室 52G…第2バブリング室 53A…壁 53C…第2バブリング室 53G…第3バブリング室 53F…第2バブリング室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中田 俊秀 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 佐藤 博道 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 4G040 EA03 EA06 EB04 EB14 EB33 5H027 AA06 BA01 BA09 BA16 BA17 BA19 CC06

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭化水素化合物を原料とする化学的工程
    により水素を含有する混合ガスを生成する化学反応部
    と、一方の面側を前記混合ガスを供給する混合ガス室、
    他方の面側を前記水素が抽出される抽出室として備えら
    れた水素分離膜を用いて前記混合ガスから水素を分離す
    るための分離機構とを備え、少なくとも該分離機構によ
    って分離された水素を用いて燃料電池に供給する水素リ
    ッチな燃料ガスを生成する燃料ガス生成システムであっ
    て、 前記化学反応部で生成されたガスの顕熱、前記燃料電池
    の排出ガスの顕熱、前記燃料電池の廃熱、前記分離機構
    で水素が分離された後の未透過ガスの燃焼熱、前記燃料
    電池の排出ガスの燃焼熱の少なくとも一部を利用して水
    蒸気を発生する水蒸気発生部と、 該水蒸気を前記抽出室に導入する導入部とを備える燃料
    ガス生成システム。
  2. 【請求項2】 前記水蒸気発生部は、前記燃料電池の排
    出ガスの燃焼熱を利用するユニットである請求項1記載
    の燃料ガス生成システム。
  3. 【請求項3】 前記水蒸気発生部は、前記未透過ガスの
    燃焼熱を利用するユニットである請求項1記載の燃料ガ
    ス生成システム。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の燃料ガス生成システムで
    あって、 前記水蒸気発生部は、 前記化学反応部で生成されたガスの顕熱、前記燃料電池
    の廃熱の少なくとも一部と水との熱交換を行う熱交換部
    と、 前記分離機構で水素が分離された後の未透過ガスの燃焼
    熱、前記燃料電池の排出ガスの燃焼熱の少なくとも一部
    を利用して、該熱交換部を経た後の水を更に加熱する加
    熱部とを備える燃料ガス生成システム。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の燃料ガス生成システムで
    あって、 前記熱交換部は、前記化学反応部で生成されるとともに
    前記分離機構で分離された水素ガスとの熱交換を行う機
    構である燃料ガス生成システム。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の燃料ガス生成システムで
    あって、 前記水蒸気発生部は、前記化学反応部で生成されたガス
    の顕熱、前記燃料電池の排出ガスの顕熱、前記燃料電池
    の廃熱のうち複数を利用し、かつ、該複数の熱交換を温
    度の低い順に行って水を加熱する熱交換部を備える燃料
    ガス生成システム。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の燃料ガス生成システムで
    あって、 前記化学反応部は、前記炭化水素を原料として水蒸気を
    用いた水素生成を行うユニットであり、 前記水蒸気発生部は、該水素生成に用いられる水蒸気を
    も併せて生成するユニットであり、 前記導入部は、前記水蒸気発生部により生成された水蒸
    気を前記抽出室のみならず前記化学反応部にも導入可能
    なユニットである燃料ガス生成システム。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の燃料ガス生成システムで
    あって、 前記化学反応部は、前記炭化水素を原料として水蒸気を
    用いた水素生成を行うユニットであり、 前記水蒸気発生部および導入部とは別に、前記化学反応
    部で生成されたガスの顕熱、前記燃料電池の廃熱、前記
    分離機構で水素が分離された後の未透過ガスの燃焼熱、
    前記燃料電池の排出ガスの燃焼熱の少なくとも一部を利
    用して前記水素生成に用いるための水蒸気を発生する水
    素生成用水蒸気発生部と、 該水素生成用水蒸気発生部により生成された水蒸気を前
    記化学反応部に導入する水素生成用水蒸気導入部とを備
    える燃料ガス生成システム。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の燃料ガス生成システムで
    あって、 前記未透過ガスおよび燃料電池の排出ガスの少なくとも
    一方が、前記水蒸気発生部と水素生成用水蒸気発生部の
    両者に供給されることを特徴とする燃料ガス生成システ
    ム。
  10. 【請求項10】 前記水素生成用水蒸気発生部は、バブ
    ラーを備える請求項8記載の燃料ガス生成システム。
  11. 【請求項11】 前記バブラーは、前記分離機構で分離
    された透過水素を熱源とする請求項10記載の燃料ガス
    生成システム。
  12. 【請求項12】 前記バブラーから前記化学反応部に供
    給されるガスと、前記化学反応部で生成されたガスとの
    熱交換を行う熱交換器を備える請求項11記載の燃料ガ
    ス生成システム。
  13. 【請求項13】 前記バブラーは、前記分離機構で水素
    が分離された後の未透過ガスの燃焼熱、前記燃料電池の
    排出ガスの燃焼熱の少なくとも一部を熱源とすることを
    特徴とする請求項10記載の燃料ガス生成システム。
  14. 【請求項14】 前記水蒸気発生部は、前記水素生成用
    水蒸気発生部に備えられた前記バブラーに蓄積された温
    水を加熱して水蒸気を発生する機構を備える請求項10
    記載の燃料ガス生成システム。
  15. 【請求項15】 請求項1記載の燃料ガス生成システム
    において、 前記化学反応部に供給される前の原料を、前記分離機構
    で水素が分離された後の未透過ガスの燃焼熱、前記燃料
    電池の排出ガスの燃焼熱の少なくとも一つを利用して加
    熱する原料加熱部を備える燃料ガス生成システム。
  16. 【請求項16】 請求項1記載の燃料ガス生成システム
    であって、 前記燃料電池の水素極の排出ガスを、該燃料電池の水素
    極に環流する流路を備える燃料ガス生成システム。
  17. 【請求項17】 請求項1記載の燃料ガス生成システム
    であって、 前記化学反応部として前記原料の部分酸化反応を併用し
    た改質部を備え、 前記水蒸気発生部は、前記改質部から排出されたガスと
    水との熱交換を行う熱交換部を備える燃料ガス生成シス
    テム。
  18. 【請求項18】 請求項1記載の燃料ガス生成システム
    であって、 前記燃料電池の生成水を抽出する生成水抽出部を備え、 前記水蒸気発生部は、前記生成水を含む水を用いて水蒸
    気を発生するユニットである請求項1記載の燃料ガス生
    成システム。
  19. 【請求項19】 請求項18記載の燃料ガス生成システ
    ムであって、 前記化学反応部は、水蒸気を用いた改質反応またはシフ
    ト反応を行うユニットであり、 前記生成水を前記化学反応部に噴霧する噴霧部を備える
    燃料ガス生成システム。
  20. 【請求項20】 請求項1ないし請求項19いずれか記
    載の燃料ガス生成システムと、該燃料ガス生成システム
    で生成された燃料ガスの供給を受けて発電を行う燃料電
    池とを備える燃料電池システム。
  21. 【請求項21】 炭化水素化合物を原料とする化学的工
    程により水素を含有する混合ガスを生成する化学反応部
    と、一方の面側を前記混合ガスを供給する混合ガス室、
    他方の面側を前記水素が抽出される抽出室として備えら
    れた水素分離膜を用いて前記混合ガスから水素を分離す
    るための分離機構とを備え、少なくとも該分離機構によ
    って分離された水素を用いて燃料電池に供給する水素リ
    ッチな燃料ガスを生成する燃料ガス生成システムにおい
    て、前記分離機構で水素を分離するための水素分離方法
    であって、(a) 前記化学反応部で生成されたガスの
    顕熱、前記燃料電池の排出ガスの顕熱、前記燃料電池の
    廃熱、前記分離機構で水素が分離された後の未透過ガス
    の燃焼熱、前記燃料電池の排出ガスの燃焼熱の少なくと
    も一部を利用して水蒸気を発生する工程と、(b) 前
    記抽出室に分離された水素を運搬するためのガスとし
    て、該水蒸気を前記抽出室に導入する工程とを備える水
    素分離方法。
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