JP2001222049A - 撮像装置、撮像制御方法およびコンピュータ読取り可能な記録媒体 - Google Patents

撮像装置、撮像制御方法およびコンピュータ読取り可能な記録媒体

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JP2001222049A
JP2001222049A JP2000033253A JP2000033253A JP2001222049A JP 2001222049 A JP2001222049 A JP 2001222049A JP 2000033253 A JP2000033253 A JP 2000033253A JP 2000033253 A JP2000033253 A JP 2000033253A JP 2001222049 A JP2001222049 A JP 2001222049A
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emission
light emission
photographing
control
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JP2000033253A
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English (en)
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Michitaka Nakazawa
通隆 中沢
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ストロボ撮影可能な条件を広げる。 【解決手段】 撮影時の本発光より前に、ストロボ36
にプリ発光を行わせる。プリ発光に対する被写体からの
反射光を調光センサ208が検出する。検出された反射
光に応じて撮影制御パラメータが、ストロボ撮影制御部
220の撮影制御パラメータ設定部226により設定さ
れる。例えば、撮影感度、絞りまたは焦点距離が、プリ
発光を利用して調整される。設定された撮影制御パラメ
ータに従ってストロボ撮影が行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はストロボ撮影を行う
撮像装置に関し、特に、調光センサを用いてストロボ発
光を制御する撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、調光センサを用いてストロボ発光
を制御するオートストロボ装置を備えたカメラが周知で
ある。撮影時にストロボが発光すると、ストロボ発光に
対する被写体からの反射光が調光センサに検出され、検
出信号を用いてストロボ発光が制御される。一般には、
被写体からの反射光を示す信号が積分され、積分出力が
規定値になった時点で発光が停止される。この種のスト
ロボ装置は、従来の銀沿カメラはもちろん、デジタルカ
メラにも適用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ストロボ撮影におい
て、適正露光が得られる距離、すなわちストロボ到達距
離は、ストロボの最大発光量、撮像側感度および被写体
輝度等により決まる。F値が変化するズームレンズを使
用する場合、F値が暗くなるズーム域にて光量が少なく
なり、その結果、適正露光が得られるストロボ到達距離
が短くなる。撮影感度を高く設定すればストロボ到達距
離を延ばせるが、逆にF値が明るい領域でのS/N劣化
を招く可能性がある。
【0004】また、オートストロボ撮影では、被写体が
近くにあるときには、発光量を減らすことで適正な露光
が得られる。しかし、発光量の最小値に限界があり、発
光量を最小にしても露光オーバーが生じることがある。
【0005】また、被写体画像を基に焦点調整を行うパ
ッシブオートフォーカス(AF)機能付きのカメラの場
合、ストロボ撮影を行うような暗い条件では、被写体ま
での距離を測定できないことがある。通常、測距不能な
ときは焦点位置が一律に固定される。そのため、焦点位
置前後の撮影可能範囲に被写体が存在しなければ、ピン
トがぼけてしまう。特に、ズームレンズの望遠側のよう
に焦点距離が長い場合、被写界深度が浅いので、ピンぼ
けが生じやすい。
【0006】上記に例示されるように、従来のストロボ
撮影では撮影可能な条件が比較的狭く限られており、そ
のため、より広範囲の条件下で撮影を可能にすることが
望まれる。
【0007】また本発明に関連する技術として、特公平
5−44654号公報に記載のデジタルカメラは、撮影
時の本発光より前にストロボをプリ発光させる。そして
プリ発光に対するCCDの受光量に基づいて、本発光
量、具体的には本発光の発光時間を制御する。さらに、
特開平8−201871号公報のデジタルカメラは、プ
リ発光に対するCCDの受光量に基づいて、撮影時の光
学系の絞りを制御する。
【0008】これらの従来技術では、調光センサが設け
られていないので、本発光時に光量をリアルタイムに検
出できない。そこで代わりに、プリ発光で得た情報に基
づいて本発光の発光時間を制御することにより、発光量
が間接的に制御される。しかし、発光量の少ないプリ発
光で得た情報のみに頼って本発光を制御しなければなら
ず、調光精度の面で不利である。
【0009】本発明は上記課題に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、調光センサを利用して広範囲な条件
下で適切なストロボ撮影を可能にすることにある。この
目的は特許請求の範囲における独立項に記載の特徴の組
合せにより達成される。また従属項は、本発明の具体的
かつ有用な形態を規定する。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のある形態は、ス
トロボ発光に対する被写体からの反射光を検出する調光
センサを用いてストロボ撮影を行う撮像装置である。こ
の撮像装置は、撮影時の本発光より前にストロボをプリ
発光させるプリ発光制御部と、プリ発光に対する被写体
からの反射光を前記調光センサが検出すると、検出され
た前記反射光に応じて撮影制御パラメータを設定するパ
ラメータ設定部と、を含み、設定した前記撮影制御パラ
メータに従ってストロボ撮影を行う。
【0011】撮像装置は、撮影時に前記ストロボに本発
光を行わせる本発光制御部を含んでもよく、前記本発光
制御部は、前記調光センサが検出する被写体からの反射
光が所望の光量に達するまで前記ストロボに本発光を行
わせる。設定された前記撮影制御パラメータに応じて、
前記所望の光量が変更されてもよい。
【0012】前記パラメータ設定部は、前記撮影制御パ
ラメータとして撮影感度を設定してもよい。また前記パ
ラメータ設定部は、前記撮影制御パラメータとして撮影
光学系の絞りを設定してもよい。また前記パラメータ設
定部は、前記撮影制御パラメータとして撮影光学系の焦
点位置を設定してもよい。
【0013】前記パラメータ設定部は、プリ発光に対す
る被写体からの前記反射光に応じて、複数種類の撮影制
御パラメータを選択的に調整してもよい。典型的には、
前記パラメータ設定部は、前記反射光が弱いときは撮影
感度を高くし、前記反射光が強いときには撮影光学系の
絞りを大きくする。
【0014】プリ発光のタイミングとしては、前記プリ
発光と前記本発光が一度に行われたと被撮影者が感じる
程度に、前記プリ発光と前記本発光の間隔が短く設定さ
れてもよい。
【0015】また、プリ発光のタイミングに関し、撮像
装置が、赤目軽減用発光を前記ストロボ発光部に行わせ
る赤目軽減発光制御部を含み、前記赤目軽減用発光を前
記プリ発光として利用してもよい。
【0016】本発明の別の形態は、ストロボ発光に対す
る被写体からの反射光を検出する調光センサを用いてス
トロボ撮影を制御する撮像制御方法である。この方法
は、撮影時の本発光より前にストロボをプリ発光させる
ステップと、プリ発光に対する被写体からの反射光を前
記調光センサが検出すると、検出された前記反射光に応
じて撮影制御パラメータを設定するステップと、設定し
た前記撮影制御パラメータに従ってストロボ撮影を行う
ステップと、を含む。
【0017】本発明のさらに別の形態は、ストロボ撮影
が可能な撮像装置のコンピュータにて実行可能なプログ
ラムを格納した記録媒体である。前記プログラムは、撮
影時の本発光より前にストロボをプリ発光させるステッ
プと、調光センサを用いてプリ発光に対する被写体から
の反射光を検出するステップと、検出された前記反射光
に応じて撮影制御パラメータを設定するステップと、設
定した前記撮影制御パラメータに従ってストロボ撮影を
行うステップと、を前記コンピュータに実行せしめる。
【0018】以上のように、本発明によれば、調光セン
サが、本発光に対する被写体からの反射光の検出に加え
て、プリ発光に対する被写体からの反射光の検出にも利
用される。プリ発光での調光センサの検出結果に基づい
て、撮影感度や絞りなどの撮影制御パラメータが設定さ
れ、これにより撮影可能な条件を広げられる。調光セン
サを用いているので比較的高精度な制御が可能である。
また本発光用の調光センサをプリ発光にも利用している
ので、コスト増や装置の大型化を回避できる。また、プ
リ発光段階では撮影制御パラメータを妥当に設定してお
き、本発光段階で調光センサで発光量を制御しており、
比較的高い調光精度が得られる。
【0019】なお、以上の発明の概要は、本発明に必要
なすべての特徴を列挙したものではなく、これらの特徴
群のサブコンビネーションもまた発明となりうる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、発明の実施の形態を通じて
本発明を説明する。ただし、以下の実施の形態は特許請
求の範囲に記載された発明を限定するものではなく、ま
た実施の形態の中で説明されている特徴の組合せのすべ
てが発明の解決手段に必要であるとは限らない。
【0021】本実施の形態では、本発明が、ストロボ装
置を内蔵するデジタルカメラへと適用される。
【0022】図1は、実施の形態に係るデジタルカメラ
10の全体的な構成を示す。本発明に関連する主な構成
については、図2を参照して後に説明する。
【0023】図1のデジタルカメラ10は、主に撮像ユ
ニット20、撮像制御ユニット40、処理ユニット6
0、表示ユニット100、および操作ユニット110を
含む。
【0024】撮像ユニット20は、撮影および結像に関
する機構部材および電気部材を含む。撮像ユニット20
はまず、映像を取り込んで処理を施す撮影レンズ22、
絞り24、シャッタ26、光学LPF(ローパスフィル
タ)28、CCD30、および撮像信号処理部32を含
む。撮影レンズ22は、フォーカスレンズやズームレン
ズ等からなる。この構成により、被写体像がCCD30
の受光面上に結像する。結像した被写体像の光量に応
じ、CCD30の各センサエレメント(図示せず)に電
荷が蓄積される(以下その電荷を「蓄積電荷」とい
う)。蓄積電荷は、リードゲートパルスによってシフト
レジスタ(図示せず)に読み出され、レジスタ転送パル
スによって電圧信号として順次読み出される。
【0025】デジタルカメラ10は一般に電子シャッタ
機能を有するので、シャッタ26のような機械式シャッ
タは必須ではない。電子シャッタ機能を実現するため
に、CCD30にシャッタゲートを介してシャッタドレ
インが設けられる。シャッタゲートを駆動すると蓄積電
荷がシャッタドレインに掃き出される。シャッタゲート
の制御により、各センサエレメントに電荷を蓄積するた
めの時間、すなわちシャッタスピードが制御できる。
【0026】CCD30から出力される電圧信号、すな
わちアナログ信号は撮像信号処理部32でR、G、B成
分に色分解され、まずホワイトバランスが調整される。
つづいて撮像信号処理部32はガンマ補正を行い、必要
なタイミングでR、G、B信号を順次A/D変換し、そ
の結果得られたデジタルの画像データ(以下単に「デジ
タル画像データ」とよぶ)を処理ユニット60へ出力す
る。
【0027】撮像ユニット20はさらに、ファインダ3
4とストロボ36を有する。ファインダ34には図示し
ないLCDを内装してもよく、その場合、後述のメイン
CPU62等からの各種情報をファインダ34内に表示
できる。ストロボ36は、コンデンサ(図示せず)に蓄
えられたエネルギが放電管36aに供給されたときそれ
が発光することで機能する。
【0028】撮像制御ユニット40は、ズーム駆動部4
2、フォーカス駆動部44、絞り駆動部46、シャッタ
駆動部48、それらを制御する撮像系CPU50、測距
センサ52、および測光センサ54をもつ。ズーム駆動
部42などの駆動部は、それぞれステッピングモータ等
の駆動手段を有する。後述のレリーズスイッチ114の
押下に応じ、測距センサ52は被写体までの距離を測定
し、測光センサ54は被写体輝度を測定する。測定され
た距離のデータ(以下単に「測距データ」という)およ
び被写体輝度のデータ(以下単に「測光データ」とい
う)は撮像系CPU50へ送られる。撮像系CPU50
は、ユーザから指示されたズーム倍率等の撮影情報に基
づき、ズーム駆動部42とフォーカス駆動部44を制御
して撮影レンズ22のズーム倍率とピントの調整を行
う。
【0029】撮像系CPU50は、1画像フレームのR
GBのデジタル信号積算値、すなわちAE情報に基づい
て絞り値とシャッタスピードを決定する。決定された値
にしたがい、絞り駆動部46とシャッタ駆動部48がそ
れぞれ絞り量の調整とシャッタ26の開閉を行う。
【0030】撮像系CPU50はまた、測光データに基
づいてストロボ36の発光を制御し、同時に絞り24の
絞り量を調整する。ユーザが映像の取込を指示したと
き、CCD30が電荷蓄積を開始し、測光データから計
算されたシャッタ時間の経過後、蓄積電荷が撮像信号処
理部32へ出力される。
【0031】処理ユニット60は、デジタルカメラ10
全体、とくに処理ユニット60自身を制御するメインC
PU62と、これによって制御されるメモリ制御部6
4、YC処理部70、オプション装置制御部74、圧縮
伸張処理部78、通信I/F部80を有する。メインC
PU62は、シリアル通信などにより、撮像系CPU5
0との間で必要な情報をやりとりする。メインCPU6
2の動作クロックは、クロック発生器88から与えられ
る。クロック発生器88は、撮像系CPU50、表示ユ
ニット100に対してもそれぞれ異なる周波数のクロッ
クを提供する。
【0032】メインCPU62には、キャラクタ生成部
84とタイマ86が併設されている。タイマ86は電池
でバックアップされ、つねに日時をカウントしている。
このカウント値から撮影日時に関する情報、その他の時
刻情報がメインCPU62に与えられる。キャラクタ生
成部84は、撮影日時、タイトル等の文字情報を発生
し、この文字情報が適宜撮影画像に合成される。
【0033】メモリ制御部64は、不揮発性メモリ66
とメインメモリ68を制御する。不揮発性メモリ66
は、EEPROM(電気的消去およびプログラム可能な
ROM)やFLASHメモリなどで構成され、ユーザー
による設定情報や出荷時の調整値など、デジタルカメラ
10の電源がオフの間も保持すべきデータが格納されて
いる。不揮発性メモリ66には、場合によりメインCP
U62のブートプログラムやシステムプログラムなどが
格納されてもよい。一方、メインメモリ68は一般にD
RAMのように比較的安価で容量の大きなメモリで構成
される。メインメモリ68は、撮像ユニット20から出
力されたデータを格納するフレームメモリとしての機
能、各種プログラムをロードするシステムメモリとして
の機能、その他ワークエリアとしての機能をもつ。不揮
発性メモリ66とメインメモリ68は、処理ユニット6
0内外の各部とメインバス82を介してデータのやりと
りを行う。
【0034】YC処理部70は、デジタル画像データに
YC変換を施し、輝度信号Yと色差(クロマ)信号B−
Y、R−Yを生成する。輝度信号と色差信号はメモリ制
御部64によってメインメモリ68に一旦格納される。
圧縮伸張処理部78はメインメモリ68から順次輝度信
号と色差信号を読み出して圧縮する。こうして圧縮され
たデータ(以下単に「圧縮データ」という)は、オプシ
ョン装置制御部74を介してオプション装置76の一種
であるメモリカードへ書き込まれる。
【0035】処理ユニット60はさらにエンコーダ72
をもつ。エンコーダ72は輝度信号と色差信号を入力
し、これらをビデオ信号(NTSCやPAL信号)に変
換してビデオ出力端子90から出力する。オプション装
置76に記録されたデータからビデオ信号を生成する場
合、そのデータはまずオプション装置制御部74を介し
て圧縮伸張処理部78へ与えられる。つづいて、圧縮伸
張処理部78で必要な伸張処理が施されたデータはエン
コーダ72によってビデオ信号へ変換される。
【0036】オプション装置制御部74は、オプション
装置76に認められる信号仕様およびメインバス82の
バス仕様にしたがい、メインバス82とオプション装置
76の間で必要な信号の生成、論理変換、または電圧変
換などを行う。デジタルカメラ10は、オプション装置
76として前述のメモリカードのほかに、例えばPCM
CIA準拠の標準的なI/Oカードをサポートしてもよ
い。その場合、オプション装置制御部74は、PCMC
IA用バス制御LSIなどで構成してもよい。
【0037】通信I/F部80は、デジタルカメラ10
がサポートする通信仕様、たとえばUSB、RS−画像
縮小部232C、イーサネットなどの仕様に応じたプロ
トコル変換等の制御を行う。通信I/F部80は、必要
に応じてドライバICを含み、ネットワークを含む外部
機器とコネクタ92を介して通信する。そうした標準的
な仕様のほかに、例えばプリンタ、カラオケ機、ゲーム
機等の外部機器との間で独自のI/Fによるデータ授受
を行う構成としてもよい。
【0038】表示ユニット100は、LCDモニタ10
2とLCDパネル104を有する。それらはLCDドラ
イバであるモニタドライバ106、パネルドライバ10
8によってそれぞれ制御される。LCDモニタ102
は、例えば2インチ程度の大きさでカメラ背面に設けら
れ、現在の撮影や再生のモード、撮影や再生のズーム倍
率、電池残量、日時、モード設定のための画面、被写体
画像などを表示する。LCDパネル104は例えば小さ
な白黒LCDでカメラ上面に設けられ、画質(FINE
/NORMAL/BASICなど)、ストロボ発光/発
光禁止、標準撮影可能枚数、画素数、電池容量などの情
報を簡易的に表示する。
【0039】操作ユニット110は、ユーザーがデジタ
ルカメラ10の動作やそのモードなどを設定または指示
するために必要な機構および電気部材を含む。パワース
イッチ112は、デジタルカメラ10の電源のオンオフ
を決める。レリーズスイッチ114は、半押しと全押し
の二段階押し込み構造になっている。一例として、半押
しでAFおよびAEがロックし、全押しで撮影画像の取
込が行われ、必要な信号処理、データ圧縮等の後、メイ
ンメモリ68、オプション装置76等に記録される。操
作ユニット110はこれらのスイッチの他、回転式のモ
ードダイヤルや十字キーなどによる設定を受け付けても
よく、それらは図1において機能設定部116と総称さ
れている。操作ユニット110で指定できる動作または
機能の例として、「ファイルフォーマット」、「特殊効
果」、「印画」、「決定/保存」、「表示切換」等があ
る。ズームスイッチ118は、ズーム倍率を決める。
【0040】以上の構成による主な動作は以下のとおり
である。まずデジタルカメラ10のパワースイッチ11
2がオンされ、カメラ各部に電力が供給される。メイン
CPU62は、機能設定部116の状態を読み込むこと
で、デジタルカメラ10が撮影モードにあるか再生モー
ドにあるかを判断する。
【0041】カメラが撮影モードにあるとき、メインC
PU62はレリーズスイッチ114の半押し状態を監視
する。半押し状態が検出されたとき、メインCPU62
は測光センサ54および測距センサ52からそれぞれ測
光データと測距データを得る。得られたデータに基づい
て撮像制御ユニット40が動作し、撮影レンズ22のピ
ント、絞りなどの調整が行われる。調整が完了すると、
LCDモニタ102に「スタンバイ」などの文字を表示
してユーザーにその旨を伝え、つづいてレリーズスイッ
チ114の全押し状態を監視する。レリーズスイッチ1
14が全押しされると、所定のシャッタ時間をおいてシ
ャッタ26が閉じられ、CCD30の蓄積電荷が撮像信
号処理部32へ掃き出される。撮像信号処理部32によ
る処理の結果生成されたデジタル画像データはメインバ
ス82へ出力される。デジタル画像データは一旦メイン
メモリ68へ格納され、この後YC処理部70と圧縮伸
張処理部78で処理を受け、オプション装置制御部74
を経由してオプション装置76へ記録される。記録され
た画像は、フリーズされた状態でしばらくLCDモニタ
102に表示され、ユーザーは撮影画像を知ることがで
きる。以上で一連の撮影動作が完了する。
【0042】一方、デジタルカメラ10が再生モードの
場合、メインCPU62は、メモリ制御部64を介して
メインメモリ68から最後に撮影した画像を読み出し、
これを表示ユニット100のLCDモニタ102へ表示
する。
【0043】この状態でユーザーが機能設定部116に
て「順送り」、「逆送り」を指示すると、現在表示して
いる画像の前後に撮影された画像が読み出され、LCD
モニタ102へ表示される。
【0044】以上にデジタルカメラ10の全体的な概要
を説明した。次に、本実施の形態の特徴的な構成につい
て説明する。
【0045】図2は、本実施の形態の特徴に関連する主
要な構成を、図1から抽出して示している。図1にすで
に示されている構成には、同じ符号が付けられており、
これらの部材の説明は省略する。
【0046】図2において、ストロボ36はオートスト
ロボ装置であり、デジタルカメラ10に内蔵されてい
る。ストロボ36は発光部200と発光制御回路202
を有する。発光制御回路202のコンデンサにエネルギ
が蓄えられ、そのエネルギが発光部200の放電管に供
給され、発光部200がストロボ発光を行う。
【0047】発光制御回路202は、プリ発光制御回路
204と本発光制御回路206を有する。撮影時の本発
光の前に、プリ発光制御回路204によりエネルギが発
光部200に供給され、所定のプリ発光量のストロボ光
を発するプリ発光が行われる。本発光のときは、本発光
制御回路206によりエネルギが発光部200に供給さ
れる。プリ発光量は、本発光量が少なくなってしまうの
を避けるため、比較的少ない適当な大きさに予め定めら
れている。
【0048】ストロボ36は、さらに、調光センサ20
8、積分回路210および比較回路212を有する。調
光センサ208は、光電変換素子を有し、ストロボ発光
に対する被写体からの反射光を検出する。積分回路21
0は、調光センサ208の出力信号を積分する。発光お
よび反射光検知に対して、積分結果はリアルタイムに得
られる。比較回路212は、積分回路210の積分出力
を、所定の積分規定値と比較する。本発光のとき、積分
出力が所定の積分規定値に達すると、比較回路212か
ら発光制御回路202へ、発光停止が指示される。この
ように、調光センサ208を用いて、被写体からの反射
光が所望の光量に達するまでストロボ発光が行われる。
上記の調光センサ208、積分回路210および比較回
路212には、従来のオートストロボ装置用の構成をそ
のまま適用できる。積分回路210は、受光量を積分す
るためのコンデンサを含む回路である。
【0049】ストロボ撮影制御部220は、ストロボ撮
影時に、ストロボ36を含む撮像系を制御する。ストロ
ボ撮影制御部220は、図1の撮像系CPU50に設け
られてもよい。すなわちストロボ撮影制御部220の機
能が撮像系CPU50にてソフトウエアの実行より実現
されてもよい。あるいは、同様の機能が他の構成により
実現されてもよく、また複数の構成により実現されても
よい。他の構成は、ハードウエアであってもよい。さら
に、ストロボ撮影制御部220の一部がハードウエアに
より実現されてもよい。
【0050】ストロボ撮影制御部220は、プリ発光制
御部222、本発光制御部224、撮影制御パラメータ
226および本発光量調整部228を有する。
【0051】プリ発光制御部222は、撮影前に発光制
御回路202にプリ発光を指示して、ストロボ36にプ
リ発光を行わせる。プリ発光の指示に応え、プリ発光制
御回路204が発光部200に所定の光量のストロボ光
を発生させる。プリ発光制御部222が発光制御回路2
02に、プリ発光の光量を指示してもよい。
【0052】プリ発光が行われると、プリ発光に対する
被写体からの反射光が調光センサ208に検出される。
調光センサ208の検出した反射光は積分回路208で
積分される。積分結果が比較回路212を経由してスト
ロボ撮影制御部220に送られる。
【0053】撮影制御パラメータ設定部226は、入力
された積分値、すなわち反射光に応じて撮影制御パラメ
ータを設定する。本実施の形態では、撮影制御パラメー
タ設定部226は、撮影感度設定部230、絞り設定部
232および焦点位置設定部234を有する。
【0054】図3(a)は、プリ発光で得られる反射光
を示し、図3(b)〜図3(d)は、各撮影制御パラメ
ータを設定するためのマップを示している。
【0055】図3(a)において、横軸は時間であり、
縦軸は反射光(電流値で表される)を示している。図中
の曲線より下の部分の面積が、反射光の積分値に相当す
る。一般に被写体が近いほど、反射光が強くなる。また
被写体の反射率が高いほど反射光が強くなる。
【0056】図3(b)は、撮影制御パラメータとして
の撮影感度を設定するためのマップである。反射光の積
分値Qが大きいほど撮影感度が低く設定され、反射光の
積分値Qが小さいときは撮影感度が高く設定される。実
際には、撮像信号処理におけるゲイン量が撮影感度に応
じて変更される。
【0057】具体例としては、撮影感度の標準値がIS
O100に設定されている。反射光の積分値が第1しき
い値Ti1以下であれば撮影感度がISO200に設定
される。ここで、プリ発光の反射光が弱いと、撮影時の
本発光量を最大にしても、標準の撮影感度では露光が不
足する。第1しきい値Ti1は、標準の撮影感度では本
発光にて適切な露光が得られなくなるような反射光積分
値に対応して設定されている。
【0058】一方、反射光の積分値が第2しきい値Ti
2以上であれば撮影感度がISO50に設定される。プ
リ発光の反射光が強いと、撮影時の本発光を最小にして
も、標準の撮影感度では露光がオーバーする。そこで、
第2しきい値Ti2は、標準の撮影感度では本発光の露
光がオーバーするような反射光積分値に対応して設定さ
れている。
【0059】上記の撮影感度の設定により、ストロボ到
達距離を延ばすことができる。例えば、ズームレンズの
ズーム域ではF値が暗くなり、ストロボ到達距離が短く
なる。このようなとき、プリ発光の反射光に応じて撮影
感度を上げることで、ストロボ到達距離を延ばせる。撮
影感度を一律に増大しているわけではないので、十分な
反射光が得られるときには標準の撮影感度が使用され、
ノイズ増大が防止される。また、自動焦点装置を用いて
被写体距離を算出し、被写体が近いときには撮影感度を
変えない、といったような制御を行わなくともすむ。
【0060】次に、図3(c)は、撮影制御パラメータ
としての撮影光学系の絞りを設定するためのマップを示
している。反射光の積分値Qが大きいほど絞りが大きく
(暗く)設定され、反射光の積分値Qが小さいときは絞
りが小さく(明るく)設定される。
【0061】具体例としては、絞りの標準値がF5.6
に設定されている。反射光の積分値が第1しきい値Tf
1以下であれば絞りがF2.8に設定される。ここで、
プリ発光の反射光が弱いと、撮影時の本発光量を最大に
しても、標準の絞りでは露光が不足する。第1しきい値
Tf1は、標準の絞りでは本発光にて適切な露光が得ら
れなくなるような反射光積分値Qに対応して設定されて
いる。
【0062】一方、反射光の積分値が第2しきい値Tf
2以上であれば絞りがF8に設定される。プリ発光の反
射光が強いと、撮影時の本発光を最小にしても、標準の
撮影感度では露光がオーバーする。そこで、第2しきい
値Tf2は、標準の撮影感度では本発光の露光がオーバ
ーしてしまうような反射光積分値に対応して設定されて
いる。
【0063】上記の絞りの設定により、露光オーバーを
効果的に防止できる。この設定は、被写体までの距離が
短いときに効果的である。従来一般には、ストロボ撮影
の絞りは開放に設定される。そのため、被写体が近いと
きは、制御可能な範囲で本発光量を最小にしても、露光
オーバーが生じやすい。上記の設定によって絞りを大き
くすれば、このような露光オーバーを回避できる。自動
焦点装置により距離を算出して絞りを切り換える、とい
ったことも不要である。
【0064】次に、図3(d)は、撮影制御パラメータ
としての撮影光学系の焦点位置を設定するためのマップ
を示している。反射光の積分値Qが小さいほど焦点位置
が遠くに設定され、反射光の積分値Qが大きいときは焦
点位置が近くに設定される。
【0065】具体例としては、反射光の積分値Qが第1
しきい値Tl1以下であれば、被写界深度の範囲が1m
〜5mになるように焦点位置が設定される。積分値Qが
第1しきい値Tl1より大きく、第2しきい値Tl2以
下であれば、被写界深度の範囲が0.6m〜1.5mに
なるように焦点位置が設定される。さらに、積分値Qが
第2しきい値Tl2より大きければ、被写界深度の範囲
が0.3〜0.8mになるように焦点位置が設定され
る。これらの設定に対応して、必要に応じて絞りも調整
されてよい。
【0066】ここで、被写体が遠くにある場合は、プリ
発光に対する被写体からの反射光が弱くなる。この場
合、上記の設定に従って焦点位置が遠くに設定される。
逆に被写体が近くにある場合は、プリ発光に対する被写
体からの反射光が強くなる。この場合は、上記の設定に
従って焦点位置が近くに設定される。したがって焦点位
置をより適切に設定し、ピンぼけ発生を低減することが
できる。
【0067】上記の焦点位置の設定に関し、本実施の形
態では、測距センサを含むAF装置として、パッシブA
F装置やコントラストAF装置などを想定している。こ
れらのAF装置は、被写体の画像に基づいて、被写体ま
での距離を測定する。そのため、ストロボ撮影を行うよ
うな暗い条件では被写体までの距離を測定できないこと
がある。この場合、焦点位置の設定が不適切になり、ピ
ントがぼけてしまう可能性が高い。これに対し、本実施
の形態によれば、プリ発光の反射光を利用して、大規模
なピンぼけが発生しにくくなるように焦点位置が可変設
定される。これにより、ピンぼけを極力減らすことがで
きる。
【0068】以上にプリ発光結果に基づく撮影制御パラ
メータの設定処理を説明した。本実施の形態では、プリ
発光の反射光を利用して3種類のパラメータが調整され
た。しかし、これらのうちの一つまたは二つのパラメー
タのみが調整されてもよい。この場合、不要なパラメー
タ設定部は廃止されてよい。
【0069】また、パラメータの設定値は、予めテーブ
ルの形式で記憶しておくことが好ましい。プリ発光の反
射光の積分値に対応するパラメータがテーブルから読み
出される。
【0070】図2に戻り、撮影制御パラメータ設定部2
26が撮影制御パラメータを設定すると、設定されたパ
ラメータに従ってストロボ撮影、すなわち撮影と本発光
が行われる。撮影感度が調整された場合には、その調整
値(信号処理のゲイン)が撮像信号処理部32へ伝えら
れる。また絞り設定は、絞り駆動部46を制御すること
により絞り24に反映される。また焦点位置は、フォー
カス駆動部44を制御することにより、撮影レンズ22
の位置に反映される。
【0071】本発光制御部224は、発光制御回路20
2に本発光を指示する。このとき、比較回路212に
は、本発光を停止するときの積分規定値が送られる。こ
の積分規定値は、本発光量調整部228により設定され
る。本発光量調整部228は、撮影感度の設定値に応じ
て積分規定値を適当に変更する。また、本発光量調整部
228は、絞り設定値に応じて積分規定値を適当に変更
する。例えば、撮影感度を上げたときは、積分規定値が
下げられる。
【0072】本発光の指示を受けて、発光制御回路20
2の本発光制御回路206が発光部200にエネルギを
供給すると、発光部200が本発光を行う。前述したよ
うに、調光センサ208が受ける反射光の積分値が上記
の規定値に達するまで本発光が行われる。このようにし
て、撮影制御パラメータに応じて、本発光の光量が適切
に制御される。参考として、特開平10−170993
号公報では、プリ発光を行って本発光の調光レベルを設
定するが、この調光レベルは上記の積分規定値であっ
て、すなわち発光量制御パラメータであり、上述した感
度等の撮影制御パラメータではない。
【0073】図4は、ストロボ撮影の制御動作を示すフ
ローチャートである。測光センサ(図2、符号52)の
検出信号に基づいて、ストロボ発光が必要と判断される
と、ストロボ撮影が行われる。あるいは、ユーザの指示
に従ってストロボ撮影が強制的に行われる。まず、プリ
発光制御部222の指示に従ってプリ発光が行われ(S
10)、被写体からの反射光が読み込まれる(S1
2)。反射光は、調光センサ208による検出信号の積
分値であり、A/D変換後のデジタルデータである。反
射光情報に基づいて、撮影制御パラメータ設定部226
により、図3のマップに従って撮影制御パラメータ(感
度、絞り、焦点位置)が設定される(S14)。設定さ
れたパラメータに応じて、本発光量調整部228によ
り、本発光の反射光の積分規定値が設定される(S1
6)。この規定値は、調光センサを用いた本発光の停止
制御に用いられる。そして、撮影制御パラメータと積分
規定値に従い、ストロボ本発光および撮影制御が行われ
る(S18)。CCD30により画像が取り込まれ、画
像データは撮像信号処理部32で処理されて、処理ユニ
ット60(図1)へと送られる。
【0074】以上に説明したように、本実施の形態によ
れば、プリ発光に対する被写体からの反射光に基づいて
撮影制御パラメータ(撮影感度、絞り、焦点位置)を設
定するので、F値、撮影距離、被写体輝度などの違いに
適応した撮影ができ、より多様な条件下でストロボ撮影
を適切に行える。従来は撮影が困難であった状況、例え
ば被写体までストロボ光が届かない状況や被写体が近す
ぎる状況、の救済が可能となる。
【0075】また本実施の形態によれば、自動的に適切
な撮影制御パラメータが設定される。同様の設定をユー
ザが手動で行わなくてもよく、この点では、操作の煩雑
さを軽減できるという利点も得られる。
【0076】本実施の形態によれば、本発光制御用の既
存の調光センサがプリ発光での情報取得に用いられる。
すなわち調光センサが本発光とプリ発光で機能してお
り、コスト増や装置の大型化を招くことなく、上記の利
点が得られる。
【0077】また本実施の形態では、以下に説明するよ
うに、比較的高い調光精度が得られる。プリ発光の光量
は比較的少ないので、調光センサを使ってプリ発光から
得られるのは、被写体からの反射光の大まかなレベルに
とどまる。このレベルから、撮影制御パラメータを妥当
な範囲で決める。本発光の発光量は、再度、調光センサ
を使ってリアルタイムに検出し、制御する。これにより
全体として高い調光精度で適切な撮影ができる。
【0078】一方、前出の特公平5−44654号公報
では、プリ発光に対する反射光から本発光の発光時間が
決められ、本発光では発光時間のみが管理され、実際の
光量は管理されない。発光量が少ないプリ発光で得た情
報に頼って本発光を制御しているので、最適な発光量か
らのずれが大きくなりやすい。これに対し、本実施の形
態によれば、調光センサが巧みに利用されており、高い
調光精度を得ることができる。
【0079】「撮影制御パラメータの選択的な調整」本
実施の形態では、プリ発光に対する被写体からの反射光
に応じて、複数の撮影制御パラメータが選択的に調整さ
れてもよい。好適な処理の例としては、反射光が弱いと
きは撮影感度が高く変更され、反射光が強いときには絞
りが大きく(暗く)変更される。
【0080】図5は、上記の処理の具体例を示してい
る。撮影感度および絞りの標準値はISO100、F
5.6である。プリ発光に対する反射光の積分値Qが第
1しきい値T1以下であれば、撮影感度が調整され、I
SO200に上げられる。一方、積分値Qが第2しきい
値T2以上であれば、絞りが調整され、F8に変更され
る。T1およびT2は、それぞれ図3(b)のTi1お
よび図3(c)のTf2に相当する。
【0081】上記の処理によれば、被写体が暗いとき
は、撮影感度を高くすることで、効果的にストロボ到達
範囲を広げられる。逆に被写体が明るいときにおいて、
感度を下げる制御がカメラ仕様にとって好ましくないこ
ともあり得る。このとき、感度を下げるのではなく、絞
りを大きくすることで、色とびを防ぎ、適切な露光が得
られる。
【0082】以上より、本実施の形態によれば、プリ発
光を利用して、被写体の反射光に応じて複数の撮影制御
パラメータを選択的に調整することで、効果的に適切な
調光状態が得られ、撮影可能な条件を極力広くすること
が可能となる。
【0083】「プリ発光のタイミング」図6は、プリ発
光と本発光のタイミングを示している。横軸は時間であ
り、縦軸はストロボの発光量である。本実施形態では、
プリ発光と本発光の間隔Pが非常に短く設定されてい
る。両発光の間隔Pは、被写体が人間である場合に、被
撮影者が2つの発光を識別できない程度に、言い換えれ
ば、両発光が一度に行われたと感じる程度に短く設定さ
れている。
【0084】このような発光間隔の設定により、被撮影
者に違和感を与えることなく、複数回の発光を行える。
すなわち、一度の撮影で複数回の発光が行われるのは不
自然であるという印象を被撮影者に与えずにすむ。ま
た、プリ発光と本発光の間に被撮影者が動かないように
図ることができる。
【0085】この効果を、前出の特公平5−44654
号公報および特開平8−201871号公報と比べて説
明する。これらの従来技術では、CCDを用いて、プリ
発光に対する被写体からの反射光が検出される。CCD
の蓄積信号を取り込むためには、ある程度の時間がかか
る。そのため、プリ発光と本発光の間隔もある程度以上
に長く設定される。一方、本発明によれば、上記のよう
な発光間隔の制限を受けないので、間隔を自由に短く設
定できる。
【0086】「赤目軽減用発光の利用」図7は、図2の
構成の変形例である。この変形例では、赤目軽減用の発
光が、撮影制御パラメータを設定するためのプリ発光と
して利用される。周知のように、赤目軽減用の発光と
は、被撮影者の目が赤色に写るのを防止するための手法
である。
【0087】図8(a)は、赤目軽減用発光の様子を示
している。赤目軽減用発光は、本発光よりも適当な時間
だけ前もって行われる。赤目軽減発光と本発光の間隔
は、例えば1秒弱に設定されている。発光間隔は、発光
を見た人間の瞳孔が閉じるのに要する時間に対応するよ
うに設定されている。したがって、赤目軽減用発光を見
た人間の瞳孔が閉じてから本発光が行われ、その結果、
人間の目が赤く写るのを回避できる。図8(b)は、赤
目軽減用発光の第2の例を示している。この場合、赤目
軽減用発光が、複数回、行われる。
【0088】図7に戻り、本実施の形態では、ストロボ
36の発光制御回路202に、プリ発光制御回路204
(図2)に代えて赤目軽減用発光制御回路304が設け
られている。またストロボ撮影制御部222(図2)に
代えて、赤目軽減用発光制御部322が設けられてい
る。これらの構成が赤目軽減のための発光を行うと、そ
の発光が上述のプリ発光として利用される。すなわち、
赤目軽減用発光のための構成が、プリ発光用の構成とし
ても機能する。
【0089】具体的には、ストロボ撮影制御部220の
赤目軽減用発光制御部222は、撮影時の本発光の前
に、発光制御回路202に赤目軽減用発光を指示する。
この指示を受けて、赤目軽減用発光制御回路204が発
光部200にエネルギを供給し、図8に従った発光が行
われる。
【0090】赤目軽減用の発光に対する被写体からの反
射光が調光センサ208により検出される。反射光が積
分され、積分値がストロボ撮影制御部220に送られ
る。赤目低減用発光の回数が複数であっても、1回分の
発光に対する反射光が求められればよい。撮影制御パラ
メータ設定部226は、入力された反射光量に応じて、
上述した処理により撮影制御パラメータを設定する。以
降の処理は、図2の実施の形態と同様である。
【0091】以上のように、本実施の形態によれば、赤
目軽減用のストロボ発光が、撮影制御パラメータを設定
するためのプリ発光としても利用される。特別にプリ発
光を行わなくともよい点で有利である。
【0092】以上、実施の形態を説明したが、本発明の
技術的な範囲はこれらの記載には限定されない。これら
の実施の形態に多様な変更または改良を加えうることは
当業者には理解されるところである。
【0093】第1の変形例として、図3の各種マップは
例であり、本発明を限定するものではない。他の例で
は、反射光量に応じてリニアに感度等が変更されてもよ
い。ただし、プリ発光の発光量が少ないことなどを考慮
すると、プリ発光段階で細かな設定を行うよりも、図3
に示されるようなラフな設定を行う方が適当であると考
えられる。
【0094】第2の変形例として、上述の実施の形態で
は調光センサの出力信号の積分が、被写体からの反射光
を表す情報として用いられた。反射光の強さを示す他の
値が反射光情報として用いられてもよい。そのような値
を求めるために必要な構成が図2または図8に追加され
る。
【0095】第3の変形例として、ストロボ装置はカメ
ラに内蔵されていなくてもよい。ストロボ装置がカメラ
に対して着脱可能であってもよい。この場合、調光セン
サは、カメラ側に設けられてもよく、ストロボ装置側に
設けられてもよい。
【0096】第4の変形例として、本発明はデジタルカ
メラに限らず、銀塩カメラにも適用可能である。この場
合、撮影感度の調整は困難なので、主に絞りが調整され
ればよい。
【0097】第5の変形例として、本実施の形態では、
自動焦点装置として、パッシブAFやコントラストAF
を想定していた。しかし、アクティブAFを備えたカメ
ラにも本発明を適用可能である。この場合、被写体が暗
くても被写体位置が分かれば、プリ発光に基づく焦点位
置調整を廃止してもよい。
【0098】第6の変形例として、本発明は、プログラ
ム記録媒体のかたちで実現されてもよい。記録媒体は、
上記の実施の形態のストロボ撮影処理をコンピュータに
実行させるプログラムを格納している。
【0099】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、プリ発光時の調光センサの出力に応じて撮影制御パ
ラメータが設定されるので、より広範囲な条件下で適切
なストロボ撮影を可能にすることができる。
【0100】本発明によれば、本発光量を調整するため
の既存の調光センサを利用しているので、コスト増や装
置の大型化を回避できる。また、プリ発光段階での撮影
制御パラメータを適切に設定し、さらに本発光の発光量
は調光センサで制御することにより、ストロボ撮影を適
切に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係るデジタルカメラの全体構成図
である。
【図2】図1のデジタルカメラのうち、ストロボ撮影関
係の主要な構成を示す図である。
【図3】図2のストロボ撮影制御部が撮影制御パラメー
タを設定するために用いるマップを示す図である。
【図4】図2の構成によるストロボ撮影の動作を示すフ
ローチャートである。
【図5】撮影制御パラメータの設定の変形例を示す図で
ある。
【図6】ストロボの本発光とプリ発光のタイミングを示
す図である。
【図7】図2のストロボ撮影装置の変形例であって、赤
目軽減用発光をプリ発光として利用する構成を示す図で
ある。
【図8】ストロボの本発光と赤目軽減用発光のタイミン
グを示す図である。
【符号の説明】
10 デジタルカメラ、20 撮像ユニット、22 撮
影レンズ、24 絞り、30 CCD、32 撮像信号
処理部、36 ストロボ、40 撮像制御ユニット、4
4 フォーカス駆動部、46 絞り駆動部、50 撮像
系CPU、52測距センサ、54 測光センサ、60
処理ユニット、100 表示ユニット、110 操作ユ
ニット、200 発光部、202 発光制御回路、20
4 プリ発光制御回路、206 本発光制御回路、20
8 調光センサ、210 積分回路、212 比較回
路、220 ストロボ発光制御部、222 プリ発光制
御部、224 本発光制御部、226 撮影制御パラメ
ータ設定部、228 本発光量調整部、230 撮影感
度設定部、232 絞り設定部、234 焦点位置設定

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ストロボ発光に対する被写体からの反射
    光を検出する調光センサを用いてストロボ撮影を行う撮
    像装置において、 撮影時の本発光より前にストロボをプリ発光させるプリ
    発光制御部と、 プリ発光に対する被写体からの反射光を前記調光センサ
    が検出すると、検出された前記反射光に応じて撮影制御
    パラメータを設定するパラメータ設定部と、 を含み、設定した前記撮影制御パラメータに従ってスト
    ロボ撮影を行うことを特徴とする撮像装置。
  2. 【請求項2】 撮影時に前記ストロボに本発光を行わせ
    る本発光制御部を含み、前記本発光制御部は、前記調光
    センサが検出する被写体からの反射光が所望の光量に達
    するまで前記ストロボに本発光を行わせることを特徴と
    する請求項1に記載の撮像装置。
  3. 【請求項3】 設定された前記撮影制御パラメータに応
    じて、前記所望の光量を変更することを特徴とする請求
    項2に記載の撮像装置。
  4. 【請求項4】 前記パラメータ設定部は、前記撮影制御
    パラメータとして撮影感度を設定することを特徴とする
    請求項1〜3のいずれかに記載の撮像装置。
  5. 【請求項5】 前記パラメータ設定部は、前記撮影制御
    パラメータとして撮影光学系の絞りを設定することを特
    徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の撮像装置。
  6. 【請求項6】 前記パラメータ設定部は、前記撮影制御
    パラメータとして撮影光学系の焦点位置を設定すること
    を特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の撮像装
    置。
  7. 【請求項7】 前記パラメータ設定部は、プリ発光に対
    する被写体からの前記反射光に応じて、複数種類の撮影
    制御パラメータを選択的に調整することを特徴とする請
    求項1〜6のいずれかに記載の撮像装置。
  8. 【請求項8】 前記パラメータ設定部は、前記反射光が
    弱いときは撮影感度を高くし、前記反射光が強いときに
    は撮影光学系の絞りを大きくすることを特徴とする請求
    項7に記載の撮像装置。
  9. 【請求項9】 前記プリ発光と前記本発光が一度に行わ
    れたと被撮影者が感じる程度に、前記プリ発光と前記本
    発光の間隔が短く設定されていることを特徴とする請求
    項1〜8のいずれかに記載の撮像装置。
  10. 【請求項10】 赤目軽減用発光を前記ストロボ発光部
    に行わせる赤目軽減発光制御部を含み、前記赤目軽減用
    発光を前記プリ発光として利用することを特徴とする請
    求項1〜8のいずれかに記載の撮像装置。
  11. 【請求項11】 ストロボ発光に対する被写体からの反
    射光を検出する調光センサを用いてストロボ撮影を制御
    する撮像制御方法において、 撮影時の本発光より前にストロボをプリ発光させるステ
    ップと、 プリ発光に対する被写体からの反射光を前記調光センサ
    が検出すると、検出された前記反射光に応じて撮影制御
    パラメータを設定するステップと、 設定した前記撮影制御パラメータに従ってストロボ撮影
    を行うステップと、 を含むことを特徴とする撮像制御方法。
  12. 【請求項12】 ストロボ撮影が可能な撮像装置のコン
    ピュータにて実行可能なプログラムを格納した記録媒体
    であって、前記プログラムは、 撮影時の本発光より前にストロボをプリ発光させるステ
    ップと、 調光センサを用いてプリ発光に対する被写体からの反射
    光を検出するステップと、 検出された前記反射光に応じて撮影制御パラメータを設
    定するステップと、 設定した前記撮影制御パラメータに従ってストロボ撮影
    を行うステップと、 を前記コンピュータに実行せしめることを特徴とする、
    コンピュータにて読取可能な記録媒体。
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