JP2001221244A - ヨークとシャフトの結合構造 - Google Patents
ヨークとシャフトの結合構造Info
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Abstract
できると共に、シャフトのセンタリングを行うことがで
きる、ヨークとシャフトの結合構造を提供すること。 【解決手段】 ヨーク手前側のボルト孔から挿入したボ
ルトに外嵌されたカム部材は、ボルト先端部をヨークね
じ孔にねじ込む際にはボルト上をボルト軸方向に移動自
在であり、該ボルトをねじ孔にねじ込み締め付ける際ボ
ルトの摩擦係合部がカム部材に摩擦係合して該カム部材
を回転させ、そのまま締め上げることができる。
Description
ング装置等に用いられ、一端に自在継手を連結した横入
れヨークとシャフトとを結合させるための、横入れヨー
クとシャフトの結合構造に関するものである。
るためのステアリング装置においては、ステアリングホ
イールの操作に伴って回転するステアリングシャフトの
動きを十字軸式の自在継手(ユニバーサルジョイント)
を介して、ステアリングギヤの入力軸に伝達する構成で
ある。
十字軸を介して互いに軸支したものである。このような
自在継手を使用してステアリング装置を組み付ける場合
は、例えば一方のヨークをステアリングシャフト等の一
方のシャフトの端部に溶接、あるいはねじ止めにより予
め結合・固定し、他方のヨークを他方のシャフトの端部
に結合する。通常、このような組み付け作業を行うの
に、前記一方のシャフトを車体側に支持した後、このシ
ャフトと他方のシャフトとを自在継手により結合する。
したがって、自在継手の2つのヨークの内、少なくとも
一方のヨークはシャフトを軸方向に動かすことなく固定
作業を行うことができる、いわゆる横入れ式のものが好
ましい。
を構成する部分と、この部分と一体的に設けられ、軸方
向と直交する平面内での断面がU字形の結合部とから成
っており、このU字形の凹部分に、該凹部分に適合する
断面形状のシャフトの端部を開口部から横入れで挿入し
て、U字形の平行に延びた両端部を、ボルトで貫通及び
螺合して締め付けることにより、シャフトを当該横入れ
ヨークに結合させる。この際、ボルトと一体的に、又は
所定の摩擦抵抗力を付与して設けたカム(カム部材)に
より、シャフトの前記結合部内における位置決め(セン
タリング)を行うのが、一般的である。
トのセンタリングを行う、従来の横入れヨークとシャフ
トの結合構造における組み付け方式には、大きく分けて
2つのタイプがある。その一つは、例えば、特開平10
―318272号公報に開示されているように、カムボ
ルトを使用し、ナットの方を締め上げるタイプである。
もう一つは、特開平10―169664号公報、特開平
10―148215号公報等に開示されているように、
ボルトの方を締め上げるというものである。
上記横入れヨークとシャフトの結合構造における組み付
け方式の内、前者においては、組み付け作業はナットを
締め上げる都合上、ボルトを後ろ側から差し込んでボル
トの先端を手前に出すか、手前側からボルトを差し込ん
でから、自在継手を180°回転させ、ナットを手前側
にする必要があるが、ボルトを後側から押し込むのは、
目で確認できない手探り作業であって容易でない場合が
ある。また、自在継手を180°回転させるのには、手
間が掛かり作業工程を増やす結果になる。さらに、ナッ
トがボルトの先端部に1,2回ねじ込まれるまで、ボル
トが後側に押されないように支持するための、ボルトの
仮保持機構が必要となり、これを用いない場合は、後側
に手を廻してボルトの頭部を押さえなければならず、両
手作業になって容易ではない、等のいくつかの問題点が
あった。
前側からボルトを挿入して、そのまま締め上げ作業をす
るため、前者の方法のように、ボルトを後ろ側から差し
込んだり、自在継手を180°回転させる必要はない
が、組み付け時は、工具による締め付けを確実なものと
するため、手でボルトを差し込んでから、ボルトの螺条
部の先端をヨークに固定したナット又はヨークのねじ部
(螺条形成部)に1,2回軽くねじ込んでから本締めを
する必要がある。しかし、上記の如く、ボルトには予
め、カム部材が螺条部に対して所定の摩擦抵抗力を持っ
て嵌合されており、ボルトを回転させる際の負荷抵抗が
大きいため、ボルトの頭を指でつまんで螺条部先端をナ
ット又はヨークのねじ部に軽くねじ込むことができない
という問題点があった。
点を解消して、手前側からボルトを挿入して、そのまま
締め上げる構成において、簡単な操作でボルトをナット
にねじ込むことができると共に、シャフトのセンタリン
グを行うことができる、ヨークとシャフトの結合構造を
提供することを課題としている。
ために、本発明では、先端部外周面に互いに平行な一対
の平坦面を形成したシャフトを結合するための結合部を
一端部に有し、他端部を自在継手に連結するヨークであ
って、前記結合部は、前記シャフトの平坦面を挟持し、
その軸方向に直交する平面内の断面形状がU字形の挟持
部と、このU字形状の一方の端部近傍に設けられたねじ
孔と、他方の端部近傍に設けられ、前記ねじ孔と同心で
ねじ孔より大きい径のボルト孔とから成っており、前記
シャフトを前記挟持部に挿入して、嵌合孔を有するカム
部材を外嵌したボルトを、前記ボルト孔から挿入して前
記ねじ孔に螺合させることにより前記シャフトを前記結
合部に結合させると共に、前記カム部材の回転によりシ
ャフトのセンタリングを行う、ヨークとシャフトの結合
構造において、前記カム部材は、前記シャフトの少なく
とも一部に対向するボルト部分上をボルト軸方向に移動
自在であり、前記ボルトには該ボルトを前記ねじ孔にね
じ込み締め付ける際前記カム部材に摩擦係合して該カム
部材を回転させる摩擦係合部が設けてあることを特徴と
する。さらに本発明では、前記シャフトの前記一部には
前記ボルトの螺状部を含み、前記ボルトの摩擦係合部は
該螺状部とボルト頭部間に形成された前記カム部材の前
記嵌合孔の径よりも大きな大径部を含み、該ボルトを前
記ねじ孔にねじ込み締め付ける際該大径部は前記嵌合孔
に圧入されるようにすることが出来る。さらにまた、本
発明では、先端部外周面に互いに平行な一対の平坦面を
形成したシャフトを結合するための結合部を一端部に有
し、他端部を自在継手に連結したヨークであって、前記
結合部は、前記シャフトの平坦面を挟持し、その軸方向
に直交する平面内の断面形状がU字形の挟持部と、この
U字形状の一方の端部近傍に設けられたねじ孔と、他方
の端部近傍に設けられ、前記ねじ孔と同心でねじ孔より
大きい径のボルト孔とから成っており、前記シャフトを
前記挟持部に挿入して、嵌合孔を有するカム部材を螺条
部に外嵌したボルトを、前記ボルト孔から挿入して前記
ねじ穴に螺合させることにより前記シャフトを前記結合
部に結合させると共に、カム部材の回転によりシャフト
のセンタリングを行う、横入れヨークとシャフトの結合
構造において、前記カム部材の嵌合孔の内径は、前記ボ
ルトの螺条部に対して移動自在な大きさで、前記ボルト
には、前記螺条部と頭部との間に、前記カム部材の嵌合
孔の内径よりも大きく、当該嵌合孔に圧入可能で、圧入
後、前記センタリングが可能な摩擦抵抗力を生じさせる
ような外径と長さを有する大径部が設けられ、且つ、前
記螺条部は、当該螺条部の先端部を前記ねじ孔に始めに
螺合させるまでは、少なくとも前記大径部が前記嵌合孔
に圧入しない長さに設定されていることを特徴とするこ
とも出来る。
螺条部の先端部を挟持部のねじ孔に始めに螺合させる時
は、カム部材はまだボルト上をボルト軸方向に移動自在
であるので、ボルトの頭を指でつまんで2,3回軽くね
じ込むことができる。その後、さらにボルトをねじ込み
締め付けて行くと、ボルトの摩擦係合部がカム部材に摩
擦係合することにより摩擦抵抗力が生じるため、指でね
じ込むことはできず工具でねじ込んで行く。これによ
り、ボルトの回転と共にカム部材も回転して、カム部材
がシャフトをU字形の挟持部の凹部へ押し込み、センタ
リングが行われる。
いて説明する。図1は本発明の第1の実施形態を示す横
入れヨークと締め付けボルトの断面構成図、図2は横入
れヨークを含む自在継手を示す全体構成図、図3は締め
付けボルトの構成を示す側面図、図4はカム部材を示す
上面図、図5〜図8は横入れヨークとシャフトの結合手
順を示す説明図である。
図中右方のシャフト5の先端部に、溶接又はねじ止め等
により固定したヨーク4と、図中左方のシャフト3を結
合したヨーク1とが十字軸6を介して連結されている。
この十字軸6の4つの端部は、それぞれ各ヨーク1,4
の先端部に、軸受カップ6a内に設けたニードル軸受
(図示しない)を介して揺動自在に連結されている。ヨ
ーク1には、ヨーク4との連結側とは反対側端部に、シ
ャフト3を結合するための結合部11が形成されてお
り、この結合部11にシャフト3を挿入して、締め付け
ボルト2により締め付けることによりシャフト3を結合
部11に結合させる。
に示すように、シャフト3の軸方向に直交する平面内で
の断面形状がU字形(同図では逆U字の配置で示す)に
形成されており、U字形の平行に延びている部分である
挟持部11a,11bとU字型の凹部分である曲面部1
1cとから成っている。挟持部11a,11bは、シャ
フト3の側面側(図中、下面側)に開口部11fを形成
している。挟持部11a,11bのそれぞれの先端近傍
には、ボルト孔11d,11eが設けられている。その
一方のボルト孔11dには、ねじ孔7aを有するナット
7が内嵌固定されており、他方のボルト孔11eはナッ
ト7と同心であってボルト孔11dの内径よりやや大き
目の内径を有している。シャフト3は、その先端部の外
周面に互いに平行な一対の平坦面3aが形成されてお
り、同図に示すようにU字型の凹み部分に適合する断面
形状を有している。
1d,11eに貫通させる締め付けボルト2(以後、単
にボルト2と言う)は、図3に示すように、締め付け部
分である頭部2aと、螺条が形成された部分と螺条は形
成されていないが前記螺条部分と同一の外径R1を有す
る基部から成る螺条部2cと、この螺条部2cと頭部2
aの中間部分であり螺条部2cの径R1よりやや大きい
径R2を有する(R1<R2)大径部2bとから成り立っ
ている。この大径部2bの螺条部2c側の端部は先細り
のテーパ形状とされている。
示すように、頭部2aに隣接するようにワッシャー8
が、ワッシャー8に隣接するようにカム部材9がそれぞ
れ外嵌されている。ワッシャー8のカム部材9側の面に
は、カム部材9の掛止部9cが嵌合する大きさの凹部8
aが形成されている。ワッシャー8の内径は、ボルト2
の大径部2bの外径R2よりやや大きく、ワッシャー8
が大径部2bに対して移動自在とされている。
偏心して形成されたカム部9a(図8参照)と、上記ボ
ルト孔11eに移動自在に内嵌する大きさの外径を有す
るボルト孔嵌合部9bと、ボルト孔11eの内径よりも
大きい外径を有し、挟持部11bの外側面に掛止する掛
止部9cとから成っており、ボルト2に外嵌するための
嵌合孔9d(図1(B)参照)が設けられている。この
カム部材9が回転する際にカム部9aがシャフト3の側
面を押す。図3にも示すように、カム部材9の嵌合孔9
d(図中、破線で位置を示す)の内径rは、ボルト2の
螺条部2cの外径R1よりやや大きく(r>R1)、カム
部材9は螺状部2c上を軸方向に移動自在であるが、ボ
ルト2の大径部2bの外径R2よりもやや小さく(r<
R2)設定されており、大径部2bがカム部材9の嵌合
孔9dに嵌合する際には摩擦抵抗力を持って圧入するよ
うにされている。このため、カム部材9は、この圧入が
可能なように所定の弾性を有する材料で形成されてい
る。
に、厚みが比較的薄くなっている個所(図8の矢印Bで
示す部分)に、軸方向に2つの切り込みを入れ、この部
分を内側、即ちボルト2側に曲げたストッパー部9eを
設けても良い。このストッパー部9eは、その先端がボ
ルト2のねじ山に引っ掛かり、カム部材9がボルト2か
ら抜けないようにストッパーの機能を有する。
にシャフト3を挿入して固定する手順について図5〜図
7を参照して説明する。図5に示すように、シャフト3
を結合部11の曲面部11cに開口部11fより横入れ
で挿入した後、ワッシャー8とカム部材9とを外嵌した
ボルト2を挟持部11bのボルト孔11eの外側(図中
右側)から挿入し、その螺条部2cの先端部を他方のボ
ルト孔11dからナット7の螺条孔7aに当てる。この
時、図示するように、カム部材9は厚さの薄い部分(図
8の矢印Bで示す)がシャフト2の側面に接触するか、
あるいは接触しない状態で図示する位置で止まってい
る。実際には、シャフト2を挿入した時のシャフト2の
位置は一定ではないので、カム部材9は、もしシャフト
2の側面に接触していれば、その摩擦抵抗力によりこの
位置で止まる。それと同時に、ボルト2の大径部2b
は、カム部材9のワッシャー8側の嵌合孔9dの開口端
にまだ至っておらず(接触していない)、そこまで間隔
dが有り、螺条部2は嵌合孔9dに対して移動自在であ
るため、ボルト2の回転には負荷が掛からない。したが
って、指で頭部2aをつまんでボルト2を回転させ、そ
の先端部をナット7の螺条孔に2,3回うまく螺合させ
る(ねじ込む)ことができる。
ていくと、図6に示すように、ボルト2の大径部2bの
先端部がカム部材9の嵌合孔9dに入ってその開口端に
当たり、大径部2bがカム部材9を押すので、カム部材
9が螺条部2cと共に矢印X方向に移動する。この時、
カム部材9がシャフト2の側面(図中、下面側)に接触
していれば、その摩擦抵抗力があり、カム部材9の矢印
X方向の移動に負荷が掛かるため、ボルトの回転に工具
を要する可能性がある。そして、カム部材9の掛止部9
cが挟持部11bの外側面で掛止されることにより、カ
ム部材9の矢印X方向への移動は停止する。
状態から、さらに、指で頭部2aをつまんでボルト2を
回転させようとしても、ボルトの大径部2bの外径はカ
ム部材9の内径より大きいため、大径部2bが嵌合孔9
dに無理に入ろうとするので、摩擦抵抗力のために負荷
が大きく指で回転させることはできない。そこで、イン
パクトレンチ等の工具を使ってボルト2を回転させ締め
付けていくと、大径部2bの先端部はテーパ形状である
ので、図7の矢印Cで示すように、大径部2bが嵌合孔
9dに圧入されて行き、図8にも示すように、カム部材
9がボルト2の回転と共に矢印D方向に回転するように
なる。このカム部9aの回転により、シャフト3の側面
が押し上げられて曲面部3cに隙間なく押し付けられ、
センタリング(軸中心への位置決め)が行われる。同図
において、一点鎖線はシャフト3の側面(図中、下面
側)の位置を示している。
3が限界まで押し上げられると、カム部9aの回転はこ
こで停止し、それ以後は、ボルト2のみが前記摩擦抵抗
力に抗して回転する。このようにして、さらにボルト2
を回転させて行き、図7に示すように、最終的にワッシ
ャー8の凹部8aがカム部9aの掛止部9cに嵌合する
と共に、ワッシャー8が挟持部11bの外側面に当たる
までボルト2をねじ込むことにより、シャフト3のヨー
ク1への固定が完了する。
条部2cの先端部をナット7に始めに螺合させるまで
は、たとえ大径部2bが嵌合孔9dに接触していても、
圧入しないような長さを少なくとも有していなければな
らない。且つ、ボルト2の大径部2bの外径R2及びそ
の軸方向の長さの、カム部材9の嵌合孔9dの内径r及
びその長さに対する相対的な大きさは、当該大径部2b
が嵌合孔9dに圧入してカム部材9を回転させ、シャフ
ト3のセンタリングが可能な程度の摩擦抵抗力を生じさ
せるような大きさに設定されていなければならない。例
えば、大径部2bの外径R2が小さく、その長さが短い
と、センタリングが可能な程度にシャフト3を押し上げ
る摩擦抵抗力が生じず、ボルト2だけが回転してねじ込
まれて行く。
ト3の側面側に沿って押し込まれて行く時は、図8に示
すように、カム部9aの作用量が最も小さい部分(矢印
Bで示す)、言い替えると、ストッパー部9eが設けら
れている部分が前記シャフト3の側面に対向する位置に
なるように、カム部材9がボルト2に対して位置決めさ
れているのが好ましい。例えば図5においては、ボルト
2は、カム部材9をそのストッパー部9eが上側になる
ように外嵌した状態で、ねじ込むのが理想的である。
尚、カム部材9がボルト2の回転と共に回転して、カム
部9aがシャフト3を限界まで押し上げ、カム部9aの
回転が停止した後は、ボルト2のみが回転するが、この
時、ボルト2の大径部2bが嵌合孔9dのより小さい内
径の高圧力(摩擦抵抗力)に抗して回転しなければなら
ないため、ボルト2をねじ込むためにより大きな力が必
要となる。
ト7にねじ込む時には、カム部材9はボルト2の大径部
2bに接触していないので、ボルト2の回転に負荷がな
く、指で頭部2aを2,3回回転させて容易にねじ込む
ことができる。その後、さらにボルト2がねじ込まれて
行くと、カム部材9の嵌合孔9dに大径部2bが強圧で
圧入するようになるので、ボルト2の回転と共にカム部
材9のカム部2aが回転してシャフト3を曲面部11c
へ押し上げ、シャフト3のセンタリングが行われる。
を参照して説明する。図9に示す第2の実施形態は、上
記第1の実施形態と略同様であり、同一部材には同一番
号を付している。異なっているのは、カム部材90に、
第1実施形態における掛止部9cとワッシャー8(図1
参照)の機能を兼ね備えたワッシャ部90bを設け、ワ
ッシャー8を無くした点である。したがって、このカム
部材90は、カム部90aとワッシャ部90bとから成
っており、金属で形成されている。この構成において、
ワッシャ部90bが挟持部11bの外側面に掛止され、
ボルト2は、頭部2aがワッシャ部90b外側面(図
中、右端面)に当たるまでねじ込まれる。シャフト3を
結合部11にボルト2で締め付け固定する他の手順につ
いては、第1の実施形態と同様であるので説明を省略す
る。
の実施形態と略同様であり、同一部材には同一番号を付
している。異なっているのは、挟持部11bの外側面
に、カム部材9の掛止部9c(図1参照)が嵌合する大
きさの座ぐり11gを形成し、且つボルト2の頭部2a
の大径部2b側にワッシャ部2dを頭部2aと一体的に
設けて、ワッシャー8(図1参照)を無くした点であ
る。この構成において、カム部材9の掛止部9cが座ぐ
り11gに嵌合して掛止され、ボルト2は、そのワッシ
ャ部2dが掛止部9cの外側面(図中、右端面)に当た
るまでねじ込まれる。シャフト3を結合部11にボルト
2で締め付け固定する他の手順については、第1の実施
形態と同様であるので説明を省略する。
の実施形態と略同様であり、同一部材には同一番号を付
している。異なっているのは、カム部材9の掛止部9c
を無くして、代わりに、外径が掛止部9cよりやや小さ
く、ボルト孔嵌合部9bの外径よりやや大きいボルト孔
嵌合部91bをカム部材91に設け、ボルト孔11hの
内径をボルト孔11e(図1参照)の内径よりやや大き
くした点である。カム部材91はカム部91aとボルト
孔嵌合部91bから成っている。但し、ボルト孔嵌合部
91bの幅kは挟持部11bのボルト軸方向の幅mと同
じ(k=m)に形成されている。この構成において、ボ
ルト孔嵌合部91bがボルト孔11hに嵌合するまでボ
ルト2がねじ込まれると、ボルト孔嵌合部91bの先端
側端部(図中、左端部)がシャフト3の対向面に当たる
ため、ここで掛止される。その後、ボルト2はワッシャ
部2dが挟持部11bの外側面(図中、右端面)に当た
るまでねじ込まれる。シャフト3を結合部11にボルト
2で締め付け固定する他の手順については、第1の実施
形態と同様であるので説明を省略する。
カム部材は、ヨークの挟持部に挿入されたシャフトの少
なくとも一部に対向するボルト部分でボルト軸方向に移
動自在であり、ボルトの螺条部の先端部をねじ孔に当て
る時は、カム部材はボルト上を移動自在であるので、始
めに指でボルトの頭を摘んで、2,3回容易にねじ込む
ことができると共に、ボルトには該ボルトをねじ孔にね
じ込み締め付ける際カム部材に摩擦係合して該カム部材
を回転させる摩擦係合部が設けてあり、その後のボルト
ねじ込み締め付けによるカム部材の回転によりシャフト
のセンタリングを行うことできる。このように本発明に
よれば、ボルトの螺条部の先端部を挟持部のねじ孔に始
めに螺合させる時は、カム部材はまだボルト上をボルト
軸方向に移動自在であるので、ボルトの頭を指でつまん
で2,3回軽くねじ込むことができる。その後、工具を
用いさらにボルトをねじ込み締め付けて行くと、ボルト
の摩擦係合部がカム部材に摩擦係合することにより摩擦
抵抗力が生じるため、これにより、ボルトの回転と共に
カム部材も回転して、カム部材がシャフトをU字形の挟
持部の凹部へ押し込み、センタリングが行われる。した
がって、手前側のボルト孔からボルトを挿入してそのま
ま締め上げることができ、シャフトと自在継手の結合作
業がやり易くなり、作業の確実性、信頼性を向上させる
ことができる。
締め付けボルトの断面構成図
図
図
図
締め付けボルトの断面構成図
と締め付けボルトの断面構成図
と締め付けボルトの断面構成図
Claims (3)
- 【請求項1】 先端部外周面に互いに平行な一対の平坦
面を形成したシャフトを結合するための結合部を一端部
に有し、他端部を自在継手に連結するヨークであって、
前記結合部は、前記シャフトの平坦面を挟持し、その軸
方向に直交する平面内の断面形状がU字形の挟持部と、
このU字形状の一方の端部近傍に設けられたねじ孔と、
他方の端部近傍に設けられ、前記ねじ孔と同心でねじ孔
より大きい径のボルト孔とから成っており、前記シャフ
トを前記挟持部に挿入して、嵌合孔を有するカム部材を
外嵌したボルトを、前記ボルト孔から挿入して前記ねじ
孔に螺合させることにより前記シャフトを前記結合部に
結合させると共に、前記カム部材の回転によりシャフト
のセンタリングを行う、ヨークとシャフトの結合構造に
おいて、 前記カム部材は、前記シャフトの少なくとも一部に対向
するボルト部分上をボルトの軸方向に移動自在であり、
前記ボルトには該ボルトを前記ねじ孔にねじ込み締め付
ける際前記カム部材に摩擦係合して該カム部材を回転さ
せる摩擦係合部が設けてあることを特徴とするヨークと
シャフトの結合構造。 - 【請求項2】 前記シャフトの前記一部には前記ボルト
の螺状部を含み、前記ボルトの摩擦係合部は該螺状部と
ボルト頭部間に形成された前記カム部材の前記嵌合孔の
径よりも大きな大径部を含み、該ボルトを前記ねじ孔に
ねじ込み締め付ける際該大径部は前記嵌合孔に圧入され
ることを特徴とするヨークとシャフトの結合構造。 - 【請求項3】 先端部外周面に互いに平行な一対の平坦
面を形成したシャフトを結合するための結合部を一端部
に有し、他端部を自在継手に連結するヨークであって、
前記結合部は、前記シャフトの平坦面を挟持し、その軸
方向に直交する平面内の断面形状がU字形の挟持部と、
このU字形状の一方の端部近傍に設けられたねじ孔と、
他方の端部近傍に設けられ、前記ねじ孔と同心でねじ孔
より大きい径のボルト孔とから成っており、前記シャフ
トを前記挟持部に挿入して、嵌合孔を有するカム部材を
螺条部に外嵌したボルトを、前記ボルト孔から挿入して
前記ねじ孔に螺合させることにより前記シャフトを前記
結合部に結合させると共に、前記カム部材の回転により
シャフトのセンタリングを行う、横入れヨークとシャフ
トの結合構造において、 前記カム部材の嵌合孔の内径は、前記ボルトの螺条部に
対して移動自在な大きさであり、前記ボルトには、前記
螺条部と頭部との間に、前記嵌合孔の内径よりも大き
く、当該嵌合孔に圧入可能で、圧入後、前記センタリン
グが可能な摩擦抵抗力を生じさせるような外径と長さを
有する大径部が設けられ、且つ、前記螺条部は、当該螺
条部の先端部を前記ねじ孔に始めに螺合させるまでは、
少なくとも前記大径部が前記嵌合孔に圧入しない長さに
設定されていることを特徴とする横入れヨークとシャフ
トの結合構造。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000026701A JP3797054B2 (ja) | 2000-02-03 | 2000-02-03 | ヨークとシャフトの結合構造 |
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