JP2001220854A - ユニットルームの側壁パネル - Google Patents

ユニットルームの側壁パネル

Info

Publication number
JP2001220854A
JP2001220854A JP2000247758A JP2000247758A JP2001220854A JP 2001220854 A JP2001220854 A JP 2001220854A JP 2000247758 A JP2000247758 A JP 2000247758A JP 2000247758 A JP2000247758 A JP 2000247758A JP 2001220854 A JP2001220854 A JP 2001220854A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
side wall
surface material
wall panel
sheet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000247758A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuichi Ishino
裕一 石野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bridgestone Corp filed Critical Bridgestone Corp
Priority to JP2000247758A priority Critical patent/JP2001220854A/ja
Publication of JP2001220854A publication Critical patent/JP2001220854A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Bathtubs, Showers, And Their Attachments (AREA)
  • Residential Or Office Buildings (AREA)
  • Finishing Walls (AREA)
  • Panels For Use In Building Construction (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、前記従来技術に鑑みてなされたもの
であり、作業環境にすぐれ、生産時の不良率の発生が少
なく、さらに耐用年数が長い側壁パネルを提供すること
を目的とするものである。 【解決手段】透明樹脂シートからなる表面材と、当該表
面材の裏側に形成した加飾層と、前記表面材の加飾層側
に加熱溶融した熱可塑性樹脂を射出しかつこれを前記表
面材に接触しつつ圧縮成形した外面材と、からなること
を特徴とするユニットルームの側壁パネル。1‥PET
系樹脂シート(表面材)、1a‥加飾層、10‥表面
材、20‥外面材、21‥突条。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ユニットルームの
側壁パネルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ユニットバスルームにて代表されるユニ
ットルームの側壁パネルは、従来より鋼板パネルが採用
されている。鋼板の場合、その表面に塩化ビニル層を形
成する等の表面処理を行っている。しかしながら、鋼板
であるために重量が重いことは避けられず、施工時(組
立時)には重いだけでなく、面積も大きいことから、そ
の取扱いは難しく、しかも表面にコーティングされてい
る樹脂が剥れた際にはこれが直接錆の発生に繋がり、商
品価値を大きく低下させる原因となっている。またユニ
ットバスル−ムの側壁には従来からかびなどの汚れが付
着することが問題になっており、汚れの付着しにくいか
若しくは汚れが付着しても容易に取ることができる側壁
が求められている。
【0003】そして、何よりもユニットルームの側壁パ
ネルの成形型面にごみ等が付着している場合にはこれが
直接成形体の表面に食い込み、成形体表面のいわゆる鏡
面を荒らすだけでなく成形歪みをもたらすこととなって
いた。このため、製造作業をクリーンルーム内で行って
いるが、製造工程が複雑になり、コストアップに繋がる
ことは避けられなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術に鑑みてなされたものであり、作業環境にすぐれ、生
産時の不良率の発生が少なく、汚れが付着しにくくかつ
取れ易く、さらに耐用年数が長い側壁パネルを提供する
ことを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、透明樹脂シー
トからなる表面材と、当該表面材の裏側に形成した加飾
層と、前記表面材の加飾層側に加熱溶融した熱可塑性樹
脂を射出しかつこれを前記表面材に接触しつつ圧縮成形
した外面材と、からなり、通常は加飾層を表面材に耐熱
性のインキにてプリントされたものであり、好ましくは
外面材の周囲及び表面に格子状の突条を形成したユニッ
トルームの側壁パネルにかかるもので、好ましくは、表
面材が撥水性を示す透明樹脂シートである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明は透明樹脂シートを表面材
としたもので、これに加飾層を付加して見栄えを良好に
したもので、例えば耐熱インキを用いたグラビア印刷に
て印刷層を形成することも好ましい形態の一つである。
【0007】本発明において、透明樹脂シ−トからなる
表面材の最表面が撥水性を示すことが汚れの付着を防止
し、また汚れを取れ易くするという意味で好ましい。撥
水性としては水の接触角が90°以上であることが好ま
しい。透明樹脂シ−トの表面に撥水性を発現させる手段
としては、透明樹脂シ−トの表面にシリコ−ン系化合物
を塗布するか、またはシリコ−ン系化合物が配合された
撥水性樹脂シ−トをさらにラミネ−トするか、または透
明樹脂シ−トの表面にフッ素系化合物を塗布するかまた
はフッ素系化合物からなるまたは配合された撥水性樹脂
シ−トをさらにラミネ−トすることにより達成される。
【0008】透明樹脂シ−トの表面を撥水性にするため
にはシリコ−ン系化合物、例えば、ポリジメチルシロキ
サン、ポリフェニルメチルシロキサン、ポリジフェニル
シロキサンのようなポリオルガノシロキサンを主鎖とす
るものが用いられる。PETやアクリル樹脂の透明樹脂
表面にシリコ−ン系化合物を塗布する方法としては、熱
縮合型または熱付加型のシリコ−ン系化合物のエマルジ
ョンまたは溶剤溶液をバ−コ−ト法、ドクタ−ブレ−ド
法、ロ−ルコ−ト法、フロ−コ−ト法などで塗布し、熱
風オ−ブンの中で乾燥架橋させるか、若しくは、放射線
または紫外線硬化型反応性ポリオルガノシロキサンのエ
マルジョンまたは溶剤溶液をバ−コ−ト法、ドクタ−ブ
レ−ド法、ロ−ルコ−ト法、フロ−コ−ト法などで塗布
し放射線または紫外線を照射して、ポリオルガノシロキ
サンを架橋硬化する。熱縮合型としては、両末端シラノ
−ル官能性ジメチルポリシロキサンとメチルハイドロジ
ェンポリシロキサンあるいはメチルメトキシシロキサン
とを有機錫系触媒の存在下で反応させたものが挙げられ
る。また熱付加反応型としては分子両末端あるいは両末
端及び側鎖にビニル基を有するメチルビニルポリシロキ
サンと、メチルハイドロジェンポリシロキサンとを白金
系触媒の存在下で反応させたものが挙げられる。紫外線
硬化型はアルケニル基とメルカプト基を含有するポリオ
ルガノシロキサンに光重合剤を加えたもの、(メタ)ア
クリル基を含有するポリオルガノシロキサンに光重合剤
を加えたもの、エポキシ基を含有するポリオルガノシロ
キサンにオニウム塩光開始剤を添加したものなどが例示
され、電子線硬化型はラジカル重合性基含有ポリオルガ
ノシロキサンが例示される。
【0009】PETやアクリル樹脂の透明樹脂表面にシ
リコ−ン系化合物が配合された撥水性樹脂シ−トをさら
にラミネ−トする方法としてはアクリル樹脂、PET樹
脂、AS樹脂、PVC樹脂、PP樹脂、PE樹脂、AB
S樹脂などの熱可塑性樹脂にアクリロイル基、メタクリ
ロイル基、ビニル基、メルカプト基などを片末端または
両末端、あるいは側鎖に有する重合性のあるポリオルガ
ノシロキサン、あるいはこれに必要に応じた多官能性化
合物を添加した撥水性フィルムまたはアクリルシリコ−
ン共重合体などのそれ自身で撥水性を示すシリコ−ン系
樹脂からなるフィルムを熱融着、または接着剤や接着用
フィルムを介して押し出しラミネ−ト法、共押し出し
法、ドライラミネ−ション法などでラミネ−トする。必
要があれば電子線などの放射線照射または紫外線照射に
よって固定化する。
【0010】透明樹脂シ−トの表面をフッ素系化合物で
撥水性にするためにはフルオロアルキルアクリレ−トや
フルオロアルキル基含有のポリオルガノシロキサンなど
のフッ素化合物で透明樹脂シ−ト表面を処理するか、エ
チレン−テトラフルオロエチレン共重合体、テトラフル
オロエチレン−パ−フルオロアルキルビニルエ−テル共
重合体、PTFE、FEP、PCTFE、ECTFE、
PVdF、PVFなどのフッ素系化合物からなる撥水性
樹脂シ−トを透明樹脂シ−トに熱融着や接着剤または接
着用フィルムを介して押し出しラミネ−ト法、共押し出
し法、ドライラミネ−ション法などでラミネ−トする。
必要があれば電子線などの放射線照射または紫外線照射
によって固定化する。
【0011】そして、この側壁パネルの表面となる透明
樹脂シートに対し、射出・圧縮成形によって前記透明樹
脂シートを外側より補強し、かつ透明樹脂シートとの間
の接着性を高めて接着不良や樹脂間の剥離を防止したも
のであり、成形時の生産効率にすぐれ、かつ熱可塑性樹
脂を用いることで環境にも易しく、さらに低圧成形法で
あるため成形歪が生じにくく、経年変化も少ないという
特徴を備えたものである。特に、外面材の周囲及び表面
に格子状の突条を形成したものにあっては、側壁パネル
の強度を付加し、あるいはユニット枠材との取り付け部
位を構成するものである。
【0012】製造工程上から見ると、作業者の手作業に
よる製造工程がほとんどなく、主として金型内で成形作
業が行なわれるため、作業環境面、安全衛生面にすぐ
れ、しかも表面材側の熱可塑性樹脂シートと射出圧縮成
形樹脂側(外面材側)の熱可塑性樹脂との間での接着不
良や剥離の発生もなく、生産効率にもすぐれたものであ
り、得られた側壁パネルにあっても、表面材と外面材と
の接着を確実なものとし、かつ熱膨張係数の差が小さい
ので、温度変化によって表面材のプレートに歪みを生じ
て劣化することが少なくなるため耐用年数が長くなるも
のである。
【0013】本発明で用いられる表面材としての透明樹
脂シートにあっては、例えばアクリル樹脂、PET樹
脂、AS樹脂、PVC樹脂、PP樹脂、PE樹脂、AB
S樹脂、PS樹脂から選択されたシートが用いられる
が、中でもアクリル樹脂シートあるいはPET樹脂シー
トが好適に用いられる。
【0014】アクリル樹脂シートは、光沢でソフト感の
ある材料であって、汚れにくく、傷が付きにくいという
特徴などがあり、また修理の点でもメリットがあり、表
面材としてはすぐれたものである。なお、透明感のある
ままで用いることも可能であるが、必要に応じて選択さ
れる顔料などの着色剤あるいは無機質鉱物などが配合さ
れたものであってもよい。また、アクリル樹脂シートの
裏側に例えばアクリル系塗料で模様を付してデザイン性
を向上させることも可能である。
【0015】このアクリル樹脂シートは、例えばポリメ
チルメタクリレートのアクリル系樹脂製のキャストシー
トなどであり、これは未架橋のままでも用いられるが、
部分架橋のアクリル樹脂シートは表面硬度や耐薬品性に
すぐれ、また成形時にすぐれた特性を持つもので本発明
に好んで使用される。なお、このアクリル樹脂シートの
熱可塑性樹脂との接触する面に例えば耐熱インキを用い
たグラビア印刷にて印刷層を形成することも好ましい形
態の一つである。
【0016】また、表面材としてはPET樹脂シートも
好んで用いられ、これはテレフタル酸ジメチルとエチレ
ングリコールを縮重合させたものであり、機械的強度に
優れ、耐摩耗性にも優れた樹脂シートである。勿論、例
えば耐熱インキを用いたグラビア印刷にて印刷層を形成
することができることは言うまでもない。
【0017】なお、表面材を構成する透明樹脂シートの
厚さは夫々適宜選択されるものであり、プレート状、シ
ート状、フィルム状のものがあるが、本発明ではこれら
を総称して単にシートと称する。本発明の表面材の厚さ
は特に限定がないが2μm〜20mm程度、好ましくは
5μm〜500μm、更に好ましくは10μm〜250
μmのものが使われる。なお、表面材としての透明樹脂
シートは平板状のものを使用することができるが、予め
真空成形機(図示せず)にセットし、これを加熱軟化さ
せ、その後真空引きすることにより賦形させたものであ
ってもよい。
【0018】尚、表面材への加飾手段としては、特に限
定するものはないが、透明樹脂シートの裏面に例えばグ
ラビア印刷、シルク印刷等の方法で加飾する。
【0019】なお、透明樹脂シートの表面に保護シート
を粘着材にてラミネートしたものにあっては、保護シー
トが成形時の金型内に存在するごみ等から透明樹脂シー
トを守り、表面の鏡面状態を守ることとなり、製造上で
多大のメリットをもたらすものである。
【0020】透明樹脂シートにラミネートする保護シー
トにあっては、透明樹脂シートより柔軟なシートである
のがよく、これによって金型内のごみ等に対して容易に
変形してこれを包み込んでしまうからである。保護シー
トの代表的なものとしてはPE樹脂シートがあるが、こ
の他にもPP、軟質PVC等が用いられる。なお、この
保護シートには粘着材をコーティングしておき、透明樹
脂シートとのラミネートに供されるものである。
【0021】射出圧縮に用いられる熱可塑性樹脂として
は、前記表面材と融着させることができるものであれば
特に限定されないが、かかる熱可塑性樹脂の代表例とし
ては、例えば、アクリル樹脂、PET樹脂、AS樹脂、
PVC樹脂、PP樹脂、PE樹脂、ABS樹脂、PS樹
脂などから選択される。なお、表面材を構成する透明樹
脂シートと同一の樹脂であることが好ましく、両者の熱
溶着が可能となり、異種材料であれば、接着剤等を介在
させることも行われる。
【0022】なかでも、耐衝撃性にすぐれ、高温域で高
い剛性を有するABS樹脂は特に好ましいものである。
かかる熱可塑性樹脂には各種添加剤を添加することがで
きることは言うまでもなく、ガラス繊維、タルク、マイ
カなどの無機系充填剤、難燃剤、着色剤、銀錯体系抗菌
剤などの抗菌・防黴剤、アゾジカルボンアミンなどの発
泡剤などがある。発泡剤を配合した場合にはかかる熱可
塑性樹脂層(外面材)が多孔質となり断熱性に優れたも
のとなる。また、ガラス繊維を添加した場合には剛性に
すぐれたものとなるので好ましい。この場合、ガラス繊
維長や配合量は任意に選択されるが、通常は1〜6mm
程度で、5〜30重量%程度となるように調整される。
【0023】かかる熱可塑性樹脂は比較的大型の金型内
にあって射出工程と圧縮工程を経るため、メルトフロー
レートは重要なファクターであり、メルトフローレート
が2以上、好ましくは5以上、更に好ましくは15以上
のものがよい。
【0024】上記の熱可塑性樹脂はあらかじめ加熱溶融
されるものであり、金型内に射出させた後圧縮させる際
の圧力は、金型の投影面積が大きいこと、および表面材
が破損するのを避けるため、できるだけ低い圧力で圧縮
成形することが好ましく、50〜150kg/cm2程
度である。
【0025】かかる金型内に加熱溶融された熱可塑性樹
脂が射出され、次いで(あるいは同時に)圧縮を開始す
るが、表面材をセットされた状態の金型をもってかかる
樹脂を圧縮するものであり、これによって金型の隅々に
まで樹脂を行きわたらせ、かつセットされている表面材
と完全に接触させ、ここに両者を加飾層を挟んで一体化
するものである。なお、用いられる射出成形機は縦型あ
るいは横形のいずれでもよいが、縦型すなわち金型が相
対的に縦方向に解放され、また閉じられる構造のものが
好んで用いられる。
【0026】なお、両者の接着効果を更に増すため、適
宜接着剤が使用されることは当然であり、接着剤の1例
を示せば、2液性のウレタン系接着剤を塗布する方法が
あるが、両者の樹脂の性状によって接着剤は適宜選択さ
れる。
【0027】本発明のユニットルームの側壁パネルの製
法について言えば、透明樹脂シートを表面材とし、これ
にグラビア印刷を施し、次いでこの透明樹脂シートを射
出圧縮成形機の金型にセットし、このグラビア印刷側に
加熱溶融した熱可塑性樹脂を射出し、次いで前記表面材
をセットした状態で射出された熱可塑性樹脂を圧縮し、
前記透明樹脂シートと当該熱可塑性樹脂を接着して外面
材を成形する方法で、前記射出成形機が縦型または横型
である製法である。
【0028】ここで射出圧縮成形法とは対向する複数の
金型にて成形されるキャビテイ内にゲートを通じて溶融
樹脂が供給され、型移動を行って充填し、加圧、冷却す
ることによって成形体を得る方法である。充填時の樹脂
の剪断応力が低いことと、充填後にほぼ均等な圧力をも
って冷却できるため、残留歪は小さく変形も少ないとい
う特徴をもっている。一方、通常の射出成形によれば樹
脂の剪断速度が速くなるため成形時の残留歪が大きく、
成形後における変形はそれだけ大きくなる。
【0029】
【実施例】以下、本発明を更に詳細に説明する。図1は
かかる工程の概念図であり、表面材10としての片面
(最終製品表面)のみ撥水性を示すPET樹脂シート1
は厚み100μmのものを用いた。PET樹脂シ−トの
片面を撥水性にするために、両末端シラノ−ル官能性ジ
メチルポリシロキサンとメチルハイドロジェンポリシロ
キサンを有機錫系触媒の存在下で反応させたもののME
K溶液をロ−ルコ−ト法で塗布し乾燥した。
【0030】次いで、撥水性を示さない面にかかる表面
(ラミネートする面)に耐熱性のインクを用いてグラビ
ア印刷を行い加飾層1aを形成した後、ウレタン系接着
剤を塗布した。そして、縦型の射出圧縮成形機(300
0トンプレス)の雌側金型3に前記の表面材10の接着
剤層側を内側としてセットし、両金型3、5を閉じた
後、予め加熱溶融された熱可塑性樹脂(ここではABS
樹脂)4をゲート6から表面材1と固定側金型5とで囲
まれた金型内へ射出する。すなわち、250℃に加熱溶
融されたABS樹脂4を金型内に射出させる。なお、メ
ルトフローレートは48であった。
【0031】ABS樹脂4を金型内に溶融射出後、表面
材10をセットしたままの雌側金型3にてかかるABS
樹脂4を62.5kg/cm2で圧縮し、これを冷却し
て表面材10としてのPET樹脂シート1と外面材20
としてのABS樹脂4を一体化して側壁パネルを得た。
この側壁パネルには外面材20の周囲及び表面に前記A
BS樹脂4製の格子状の突条21(高さ20mm、幅3
mm)が形成されたものである。
【0032】図2は得られた側壁パネルの一部拡大断面
図である。なお、大きさは幅800mm、高さ2000
mm、格子の形状は400mm×400mmであった。
撥水性シ−トの表面の水の接触角は110°であり、十
分な撥水性を示し、またマジック(登録商標)インクの
拭き取り性は良好で防汚性を示した。
【0033】透明樹脂シートについてさらにいえば、こ
れに保護シートをラミネートすることもよく、例えばP
ET樹脂シート(100μ)に対し、保護シートとして
PE樹脂シート(100μ)をラミネートしたものであ
る。粘着材層としては例えばホットメルト粘着剤を用い
るのがよい。そして、上記した側壁パネルの成形時にあ
って、金型の表面にごみ等が付着していた場合、通常の
保護シートがない場合には直接PET樹脂シート1が接
触して傷付いてしまうが、前記した例の場合にはPET
樹脂シート1の外側にラミネートした柔らかい保護シー
トがこれに接触し、ごみを保護シート内に吸収した状態
で成形体が得られ、この保護シートを剥離すれば鏡面
(表面)に傷のない成形体が得られることとなる。従っ
て、製造作業をクリーンルーム内で行う必要もなくなる
というメリットがある。なお、ごみの許容される大きさ
は保護シートの厚みの30%程度であればこの保護シー
トに吸収される。
【0034】成形法についてさらにいえば、表面材は雄
雌の金型にて完全にはさまれてしまうよりも、樹脂の流
れに追従できるように配備するのが好ましく、このた
め、雄雌の金型の縁部の間で表面材の外側の位置に所定
の厚みのスペーサーを挟んで縁部間にやや隙間を持たせ
るのがよい。かかるスペーサーの材質は雄雌の金型を閉
じる油圧クランプの力に抗するものであれば特に限定は
なく、厚さや柔軟性は任意に選択され、例えば、スペー
サーの厚みが余り大きくなると表面材の動きは緩やかに
なりすぎ、スペーサーの役目が低下すると共に、成形時
にこの間に樹脂が入り込み、いわゆるバリの発生があ
り、これをカットするという作業が伴うからである。ま
た、スペーサーの厚みが薄過ぎると表面材の動きが拘束
され、しわが発生してしまうという欠点が生じる。従っ
て、好ましくは若干弾力性があり、フィルムよりもやや
厚い(1〜2倍程度)ものが用いられ、例えば、PEテ
ープ、PPテープ、アルミの粘着テープ等が一層又は複
数層重ねられて用いられる。具体的には、スペーサーの
厚みは表面材の厚みの1/2から表皮材の厚み+1mm
程度の厚みを有するもので、樹脂圧によって表面材が動
き得るようにするのがよい。
【0035】
【発明の効果】本発明の側壁パネルによれば、表面材と
して透明樹脂シートを用い、加飾層を挟んで熱可塑性樹
脂を一体化したもので、表面材を通して加飾層が常に見
えることから見栄えの優れたものとなったものである。
さらに表面が防汚性を有し、しかも、生産工程での不良
の発生も少なく、かつ従来のように鋼板の錆も発生せ
ず、重量も軽いという特徴がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明のユニットルームの側壁パネルの
製法を示す工程図である。
【図2】図2は得られた側壁パネルの一部拡大断面図で
ある。
【符号の説明】
1‥PET系樹脂シート(表面材)、 1a‥加飾層、 3‥射出圧縮成形機の雄側金型(移動金型)、 4‥熱可塑性樹脂(外面材)、 5‥射出圧縮成形機の雌側金型(固定金型)、 6‥射出圧縮成形機のゲート、 10‥表面材、 20‥外面材、 21‥突条。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) E04B 2/00 E04C 2/52 Z E04C 2/52 E04F 13/18 A E04F 13/18 E04H 1/12 301 E04H 1/12 301 B29L 31:10 // B29L 31:10 E04C 2/46 Z Fターム(参考) 2D032 GA00 2E025 BA01 BC01 2E110 AA26 AA42 AA65 AB04 AB23 AB42 BA02 BA12 BB02 BB03 BB04 GA03X GA32W GA33X GB43W GB43X GB44W GB44X GB52W GB52X 2E162 CD04 CD05 CD09 CD14 4F206 AA04C AA11C AA13C AA15C AA21C AA24C AB11 AB16 AB25 AD08 AD20 AG03 AG20 AG28 AH49 JA03 JA07 JB13 JB19 JF05 JN33

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明樹脂シートからなる表面材と、当該
    表面材の裏側に形成した加飾層と、前記表面材の加飾層
    側に加熱溶融した熱可塑性樹脂を射出しかつこれを前記
    表面材に接触しつつ圧縮成形した外面材と、からなるこ
    とを特徴とするユニットルームの側壁パネル。
  2. 【請求項2】 加飾層が表面材に印刷されたものである
    請求項1記載のユニットルームの側壁パネル。
  3. 【請求項3】 外面材の周囲及び表面に格子状の突条を
    形成した請求項1記載のユニットルームの側壁パネル。
  4. 【請求項4】 透明樹脂シートが、アクリル樹脂、PE
    T樹脂、AS樹脂、PVC樹脂、PP樹脂、PE樹脂、
    ABS樹脂、PS樹脂から選択されたシートである請求
    項1記載のユニットルームの側壁パネル。
  5. 【請求項5】 外面材を形成する熱可塑性樹脂が、アク
    リル樹脂、PET樹脂、AS樹脂、PVC樹脂、PP樹
    脂、PE樹脂、ABS樹脂、PS樹脂から選択された樹
    脂である請求項1記載のユニットルームの側壁パネル。
  6. 【請求項6】 外面材を形成する熱可塑性樹脂のメルト
    フローレートが、2以上である請求項1又は5記載のユ
    ニットルームの側壁パネル。
  7. 【請求項7】 外面材を形成する熱可塑性樹脂が無機質
    フィラーにて着色加飾された請求項1又は5記載のユニ
    ットルームの側壁パネル。
  8. 【請求項8】 外面材を形成する熱可塑性樹脂が多孔構
    造をなしている請求項1又は5記載のユニットルームの
    側壁パネル。
  9. 【請求項9】 外面材を形成する熱可塑性樹脂がガラス
    繊維にて強化されている請求項1又は5記載のユニット
    ルームの側壁パネル。
  10. 【請求項10】 透明樹脂シートと熱可塑性樹脂の間に
    接着剤層を介在させた請求項1記載のユニットルームの
    側壁パネル。
  11. 【請求項11】 透明樹脂シ−トの表面が撥水性を示す
    請求項1記載のユニットルームの側壁パネル。
  12. 【請求項12】 撥水性を示す透明樹脂シ−トが表面に
    シリコ−ン系化合物が塗布されるかまたはシリコ−ン系
    化合物が配合された透明樹脂シ−トがさらにラミネ−ト
    されたものである請求項11記載のユニットル−ムの側
    壁パネル。
  13. 【請求項13】 撥水性を示す透明樹脂シ−トが表面に
    フッ素系化合物が塗布されるかまたはフッ素系化合物が
    配合された透明樹脂シ−トがさらにラミネ−トされたも
    のである請求項11記載のユニットル−ムの側壁パネ
    ル。
  14. 【請求項14】 透明樹脂シートに粘着材にて保護フィ
    ルムを積層してなる請求項1記載のユニットル−ムの側
    壁パネル。
  15. 【請求項15】 保護シートが透明樹脂シートよりも柔
    らかい樹脂である請求項14記載のユニットル−ムの側
    壁パネル。
  16. 【請求項16】 保護シートがPE樹脂である請求項1
    5記載のユニットル−ムの側壁パネル。
JP2000247758A 1999-09-24 2000-08-17 ユニットルームの側壁パネル Pending JP2001220854A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000247758A JP2001220854A (ja) 1999-09-24 2000-08-17 ユニットルームの側壁パネル

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26963799 1999-09-24
JP11-269637 1999-11-30
JP11-340082 1999-11-30
JP34008299 1999-11-30
JP2000247758A JP2001220854A (ja) 1999-09-24 2000-08-17 ユニットルームの側壁パネル

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001220854A true JP2001220854A (ja) 2001-08-17

Family

ID=27335737

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000247758A Pending JP2001220854A (ja) 1999-09-24 2000-08-17 ユニットルームの側壁パネル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001220854A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012137139A (ja) * 2010-12-27 2012-07-19 Toray Ind Inc 樹脂部材の締結構造

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012137139A (ja) * 2010-12-27 2012-07-19 Toray Ind Inc 樹脂部材の締結構造

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11130263B2 (en) Decorative sheet, decorative resin molded article, and method for producing same
JP4702863B2 (ja) 建材用化粧シート
JP2009234159A (ja) 成形用加飾フィルム
KR20100106714A (ko) 고광택 곡면 장식 패널 및 그 제조방법
JP3953804B2 (ja) 加飾シートの製造方法及び加飾成形品の製造方法
JP4463919B2 (ja) 絵付シート及び射出成形同時絵付方法
JP2001220854A (ja) ユニットルームの側壁パネル
JP2001220855A (ja) ユニットルームの側壁パネル
JPH091586A (ja) 表面装飾樹脂成形品及び成形同時装飾方法
JP2002070434A (ja) 収納扉
JP2002070432A (ja) 収納扉
JP2001220853A (ja) ユニットルームの側壁構造
JP2002070433A (ja) 収納扉
JP2001173152A (ja) ユニットルームの天井パネル
JP2001219455A (ja) 合成樹脂製成形体およびその製法
JP2001219444A (ja) 合成樹脂製成形体およびその製法
JP2001173151A (ja) ユニットルームの収納パネル
JP2001164693A (ja) ユニットルームの天井パネル
JP2001182117A (ja) ユニットルームの床パン
JP2001164697A (ja) ユニットルームの収納パネル
CN114311889A (zh) 木质材料片和木质材料片的制造方法、以及成形品和成形品的制造方法
JP2001182215A (ja) ユニットルームの天井パネル
JP2001219505A (ja) 合成樹脂製成形体およびその製法
JP2001164628A (ja) ユニットルームの床パン
JP2001173059A (ja) ユニットバスルームの床パン