JP2001220365A - フマル酸モノエステル類及びそのアルカリ金属塩類の製造方法 - Google Patents
フマル酸モノエステル類及びそのアルカリ金属塩類の製造方法Info
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Abstract
どの医薬品添加剤化合物の原料等として有用なフマル酸
モノアルキルエステル類及びそのアルカリ金属塩類の製
造方法の提供。 【解決手段】無水マレイン酸類を、溶媒中、脂肪族アル
コールでモノエステル化し、ついで異性化してフマル酸
モノアルキルエステルとする反応において、無水ハロゲ
ン化水素の存在下で異性化する一般式Iのフマル酸モノ
アルキルエステル類の製造方法。 (R1、R2は独立に水素、C1〜C4の低級アルキル
基、フェニル基又はハロゲン、R3はC1〜C18のア
ルキル基を示す。)
Description
エステル類及びそのモノアルカリ金属塩類の新規な製造
方法に関する。さらに詳しくは、食品添加剤原料あるい
は錠剤の固化剤などの医薬品添加剤化合物の原料等とし
て有用なフマル酸モノアルキルエステル類及びそのアル
カリ金属塩類の製造方法に関する。
及びそのアルカリ金属塩類の製造方法に関しては、いく
つかの合成方法が知られている。具体的には、マレイン
酸モノアルキルエステルを原料とし、臭素(Br2 )ある
いは沃素(I2)をシス−トランス異性化触媒として使用
し、フマル酸モノアルキルエステルを得る製法、更に、
得られたフマル酸モノステアリルエステルをアセトン溶
剤に溶解して10〜20%NaOH水溶液で中和しフマル酸ステ
アリルモノナトリウム塩とする製造方法が知られている
(イギリス特許1143115 号(1969))。
リルアルコールをトルエン溶剤中で還流下反応して、マ
レイン酸モノステアリルエステルを得、さらに四塩化炭
素溶媒中、異性化触媒として臭素を使用して、フマル酸
モノステアリルエステルを製造する方法、更に、得られ
たフマル酸モノステアリルエステルをアセトン溶剤に溶
解して10〜20%NaOH 水溶液で中和し、フマル酸ステアリ
ルモノナトリウム塩とする製造方法(米国特許3953616
号(1976))、或いは、マレイン酸のモノエステル化反
応時に異性化触媒として沃素を存在させ、エステル化と
同時に異性化を行う製造方法も知られている(特開昭58
-18335(1983))。上記公知の方法によるフマル酸モノ
アルキルエステル及びそのモノアルカリ金属塩類の製造
方法においては、マレイン酸モノアルキルエステルをフ
マル酸モノアルキルエステル類に異性化する反応の異性
化触媒として臭素(Br2 )もしくは沃素(I2 )等のハ
ロゲンを四塩化炭素に溶解するか、もしくは沃素を芳香
族炭化水素類に溶解して異性化触媒として使用する。
ブロム化する性質があり使えないので、反応溶剤として
は、四塩化炭素等の脂肪族ハロゲン化物を使用するが、
これらの溶剤は取扱い上、好ましくないという問題点が
ある。一方、沃素は反応速度が遅いという問題点があ
る。上記の方法のほかに、異性化触媒として塩化アンモ
ニウム、炭酸アンモニウムを使用する製造方法(ドイツ
特許2130300 号(1972))が知られている。しかしなが
ら、塩化アンモニウムないし炭酸アンモニウムは、低温
では反応が遅く、高温での使用となりそのためシス−ト
ランス異性化触媒使用量が多くなるという問題点があ
る。一方、フマル酸モノアルキルエステルをモノアルカ
リ金属塩類とする反応工程に関しては、上記公知の方法
では、アセトン溶液中にアルカリ金属水酸化物水溶液を
添加する方法であるため、ろ液がアセトン水溶液となっ
て廃油の排出量が多くなること、また、中和(塩生成)
の際、10〜20% の比較的高い濃度のアルカリ金属水酸化
物水溶液を使用するため、モノアルキルエステル基が加
水分解して目的物であるフマル酸モノアルキルエステル
・モノアルカリ金属塩類の純度が低下しやすいなどの問
題点がある。
状況に鑑み、廃棄物の発生等の環境への負荷が少なく、
しかも高純度、高収率のフマル酸モノアルキルエステル
類及びそのモノアルカリ金属塩類の製造方法を提供する
ことにある。
に、無水マレイン酸類を、溶媒中、脂肪族アルコールで
モノエステル化し、ついでトランス異性化してフマル酸
モノアルキルエステル類とする反応において、無水ハロ
ゲン化水素の存在下で異性化することを特徴とする一般
式(I)で表されるフマル酸モノアルキルエステル類の
製造方法が提供される。更に、本発明によると、第二
に、上記一般式(I)で表されるフマル酸モノアルキル
エステル類を、低濃度アルカリ水溶液で中和し、モノア
ルカリ金属塩とすることを特徴とする一般式(II)で表
されるフマル酸モノアルキルエステル・モノアルカリ金
属塩類の製造方法が提供される。
C4の低級アルキル基、フェニル基、又はハロゲン原子
を示し、R3はC1〜C18のアルキル基を示す。)
C4の低級アルキル基、フェニル基、又はハロゲン原子
を示し、R3はC1〜C18のアルキル基を示し、Mは
アルカリ金属原子を示す)
水マレイン酸類としては、一般式(III )で表される化
合物である。
C4の低級アルキル基、フェニル基、又はハロゲン原子
を示す)
マレイン酸、無水モノエチルマレイン酸、無水モノフェ
ニルマレイン酸、無水ジクロロマレイン酸、無水モノブ
ロモマレイン酸などである。これらのなかでも置換基を
持たない無水マレイン酸が好ましい。本発明において用
いられる、エステル化剤としての脂肪族アルコールは、
炭素数1〜18の直鎖状ないし分岐状の飽和脂肪族一価
アルコールが好ましく、具体的には、メチルアルコー
ル、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルア
ルコール、アミルアルコール、ヘキシルアルコール、オ
クチルアルコール、ノニルアルコール、ラウリルアルコ
ール、セチルアルコール、ステアリルアルコールなどが
挙げられる。なかでも炭素数8〜18の脂肪族一価アル
コールが好ましく、とくにオクチルアルコール、ステア
リルアルコールが好ましい。
に係わるエステル化反応において、無水マレイン酸と脂
肪族アルコールのモル比(無水マレイン酸/脂肪族アル
コール)は、通常1.0〜2.0の範囲、とくに1.0
2〜1.05が好ましい。モル比が1より小さいとジア
ルキルエステルが多くなり、一方モル比が1を大きく越
えると未反応の無水マレイン酸が多くなるので、本発明
に係わる第一の発明における目的物であるフマル酸モノ
アルキルエステルの純度及び収率が低下する。またエス
テル化反応溶媒としては、脂肪族ケトン及び脂肪族炭化
水素ないし芳香族炭化水素の混合溶媒を用いることが精
製が容易である等の理由により好ましい。脂肪族ケトン
溶媒としては、水に任意に溶解しない脂肪族飽和ケトン
が好ましく、具体的には、メチルエチルケトン、メチル
プロピルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルブ
チルケトン、メチルイソブチルケトン、ピナコロン、ジ
エチルケトン、ジイソプロピルケトンなどが挙げられ、
とくにメチルイソブチルケトンが好ましい。脂肪族ケト
ンと共に用いられる脂肪族炭化水素溶媒としては、エス
テル化剤としての脂肪族アルコールを溶解させ且つ上記
の脂肪族ケトンとの沸点温度において差異がある炭素数
5〜8の飽和脂肪族炭化水素が望ましい。具体的には、
ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、シクロヘキサ
ン、シクロヘプタンが挙げられ、とくにシクロヘキサン
が好ましい。
族炭化水素としては、エステル化剤としての脂肪族アル
コールを溶解させ且つ上記の脂肪族ケトンとの沸点温度
において差異がある芳香族炭化水素が望ましい。具体的
には、ベンゼン、トルエン、O-、m-、P-キシレン、メシ
チレン、エチルベンゼン、プロピルベンゼン、クメンな
どが挙げられ、とくにトルエン、キシレンが好ましい。
脂肪族ケトンと脂肪族炭化水素ないし芳香族炭化水素の
混合割合は精製が容易である理由で1.5/1〜1/1
の割合、好ましくは1/1程度の割合で用いられる。本
発明に係わるエステル化反応は、通常、無水マレイン酸
を脂肪族ケトンと脂肪族炭化水素ないし芳香族炭化水素
よりなる混合溶媒に溶解した反応混合液に、同じく混合
溶媒に溶解した脂肪族アルコールを滴下し、攪拌下に反
応することによって行われる。使用する混合溶媒の量
は、特に制限はないが、通常、無水マレイン酸、又は脂
肪族アルコールの2.5 重量倍程度が好ましい。
℃、好ましくは80〜100℃の反応温度で、通常大気
圧下の反応圧力下に行われる。反応時間は反応温度と圧
力にもよるが、通常1〜20時間程度の範囲である。エ
ステル化反応の終点は、ゲルパーミエイションクロマト
グラフィ(GPC分析)あるいはガスクロマトグラフィ
(GC分析)により、反応液中の未反応の脂肪族アルコ
ール量を追跡し、殆ど消費された時点を終点とするのが
好ましい。反応収率は通常75〜90%程度である。反
応終了後に、反応終了混合液はそのまま、或いは常法に
よりマレイン酸モノアルキルエステルを濾過分離し、粗
結晶あるいは精製結晶として、次工程の異性化反応原料
に用いられる。
ス異性化反応は、マレイン酸モノアルキルエステルを含
む溶液にシス−トランス異性化反応触媒である無水ハロ
ゲン化水素を添加することにより行われる。マレイン酸
モノアルキルエステルを含む溶液としては、エステル化
反応で得られた反応終了後の反応混合液をそのまま用い
てもよいし、マレイン酸モノアルキルエステルを溶媒に
溶解した溶液を用いてもよい。この場合、溶媒として
は、通常脂肪族炭化水素あるいは芳香族炭化水素が用い
られ、特にシクロヘキサン又はトルエンが好ましい。ま
た、溶媒の量は異性化反応触媒である無水ハロゲン化水
素類としては弗化水素、塩化水素、臭化水素、沃化水素
などが挙げられるが、特に経済上の理由で塩化水素ガス
が好ましい。異性化反応触媒の使用量については特に制
限はないが、通常、マレイン酸モノアルキルエステル類
に対し5〜50重量部、塩化水素ガスの場合には、反応
液に対して飽和量程度が好ましい。
0℃、好ましくは65〜80℃の範囲の反応温度で、通
常大気圧下で行われる。反応時間は反応温度と反応圧力
及び反応系内の酸濃度にもよるが、通常塩化水素ガスが
飽和量となった後3〜15時間の範囲である。異性化反
応の終点は液体クロマトグラフィ(HPLC分析)によ
り、反応液中のマレイン酸モノアルキルエステル類を追
跡し、殆ど消費された時点を終点とするのが好ましい。
反応終了後に、反応終了混合液は、そのまま次のアルカ
リ金属塩生成反応原料として用いてもよい。また必要に
応じて、常法により反応終了混合液を冷却、晶析、濾別
し、目的とするフマル酸モノアルキルエステルの粗結晶
を得ることが出来る。このようにして得られるフマル酸
モノアルキルエステルは、そのまま製品として供しても
よいが、また必要に応じて、例えば再結晶などにより更
に精製してもよい。これらの濾別品は次のアルカリ金属
塩生成反応原料に用いることもできる。
発明に係わるにフマル酸モノアルキルエステルのモノア
ルカリ金属塩生成反応は、フマル酸モノアルキルエステ
ルを含む溶液に、アルカリ金属水酸化物の水溶液を滴下
添加することにより行われる。フマル酸モノアルキルエ
ステルを含む溶液としては、好ましくは、上記のエステ
ル化工程で得られたフマル酸モノアルキルエステルを含
む反応終了後の溶液が用いられる。しかしながら、フマ
ル酸モノアルキルエステルを溶媒に溶解した溶液を用い
てもよい。この場合、溶媒としては脂肪酸ケトン、脂肪
酸炭化水素又は芳香族炭化水素が用いられる。フマル酸
モノアルキルエステルのモノアルカリ金属塩生成反応に
用いられるアルカリ金属水酸化物としては、具体的には
水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどが挙げられる。
水溶液として用いられ、好ましくは2.5〜10重量%
の範囲、より好ましくは5.0〜7.5重量%の範囲、
もっとも好ましくは5%程度の水溶液として用いられ
る。このような低い濃度の水溶液とすることにより、フ
マル酸モノアルキルエステルのモノエステル基の加水分
解を抑制しつつ、モノカルボキシル基を中和し塩生成す
ることが出来る。また、アルカリ金属水酸化物の低濃度
水溶液の添加量としては、原料のフマル酸モノアルキル
エステルを中和し塩生成するに必要な理論モル量程度、
もしくはやや過剰に添加するのが好ましい。アルカリ金
属水溶液の添加モル量を求めるための具体的な方法とし
ては、例えば、トランス異性化反応で得られた異性化反
応終了混合液を、電位差滴定することにより、中和し塩
生成するに必要なアルカリ金属水溶液の添加モル量を求
めることができる。
酸モノアルキルエステルのモル量と等モル量程度より少
ないと、フマル酸モノアルキルエステルのカルボキシル
基が、中和し塩生成されないで残り、また添加モル量が
多すぎるとフマル酸モノアルキルエステルのアルキルエ
ステル基が加水分解を受けるため、いずれの場合も、フ
マル酸モノアルキルエステル・モノアルカリ金属塩の純
度、収率が低下する。反応は、通常、大気圧下で温度5
0〜70℃で時間2〜5程度で行われる。このようにし
て得られた反応終了後の、反応混合液は、必要に応じて
精製される。精製方法は、特に限定されないが、生成物
のフマル酸モノアルキルエステル・モノアルカリ金属塩
が結晶として析出する場合には、析出した結晶を濾過分
離した後、乾燥し、粗結晶として得ることが出来る。ま
た必要に応じて、例えば再結晶などにより更に精製して
もよい。
マル酸モノアルキルエステルの製造方法に含まれるエス
テル化反応とトランス異性化反応、及び第2の発明に係
わるフマル酸モノアルキルエステル・モノアルカリ金属
塩の製造方法に含まれる中和し塩生成反応の3つの反応
工程は、各々の反応工程毎に別々の反応容器を用いて、
あるいは同一の反応容器内で行ってもよい。また3つの
反応は、逐次にあるいは連続して行ってもよい。
本発明は、これらの実施例により何ら限定されるもので
はない。なお、以下の実施例及び比較例において、反応
終点の確認、生成物の同定及び反応収率の確認は、液体
クロマトグラフィー分析(HPLC分析)、ゲルパ−ミュエ
−ションクロマトグラフィ−分析(GPC 分析)あるいは
ガスクロマトグラフィ−分析(GC分析)により行った。
HPLC分析では、マレイン酸モノアルキルエステル類、フ
マル酸モノアルキルエステル類及びジアルキルエステル
類、ジカルボン酸類(無水物含む)の分析を行った。GP
C 分析では、脂肪族アルコール類、ジエステル類の分析
を行った。GC分析では、脂肪族アルコール類の分析を行
った。
( エステル化反応工程) 温度計、滴下ロ−ト、逆流コンデンサ−、攪拌装置を取
り付けた3000ml四口フラスコに無水マレイン酸200.3
g、メチルイソブチルケトン328.9 g、シクロヘキサン
328.9 gを仕込んだ。その後、反応容器内を窒素ガスで
置換し、87〜88℃に昇温し、そこに、ステアリルアルコ
−ル526.2 gをメチルイソブチルケトン328.9 g、シク
ロヘキサン328.9gに加熱溶解した溶液を、2.0 時間かけ
て滴下した。滴下終了後、7.0 時間、後攪拌を行った。
反応終了後、反応液を冷却し、47.5℃で種晶を添加して
結晶を析出させた。反応液温が15℃となったところで濾
過し、マレイン酸モノステアリルエステルの白色湿潤結
晶655.6 gを得た。(仕込みステアリルアルコールに対
する収率:87.2mol%)
異性化反応工程) 温度計、滴下ロ−ト、逆流コンデンサ−、攪拌装置を取
り付けた3000ml四口フラスコに、工程1で得られたマ
レイン酸モノステアリルエステルの湿潤結晶226.8 gと
シクロヘキサン567.0 gを仕込んだ。反応容器内を窒素
ガスで置換後、75〜80℃に昇温し、塩化水素ガスを2時
間吹き込み、飽和させた。その後、11.0時間、後攪拌を
行いマレイン酸モノステアリルエステルのフマル酸モノ
ステアリルエステルへのトランス異性化反応を完結させ
た。(マレイン酸モノステアリルエステルの変化率:9
9.9%、フマル酸モノステアリルエステルの選択率:
97.8%)反応終了後、反応液温を65℃に下げながら
窒素ガスパ−ジを2.0 時間行った。その後、反応液温を
65〜70℃に保ちながらメチルイソブチルケトン567.0 g
を添加した。(仕込みマレイン酸モノステアリルエステ
ルに対する収率:97.7mol%)
トリウム塩の合成(中和・塩生成反応工程) 実施例1で生成した異性化反応工程の反応終了液を、65
〜70℃に保ちながら、この反応終了液中のHcl量とカ
ルボン酸基の合計量を電位差滴定により測定した。その
後、この反応終了液に、測定したHcl量とカルボン酸
量の各々1.00モル倍と1.05モル倍に相当する水
酸化ナトリウム量の5%水容液511.8gを、2.0
時間かけて滴下した。その後、同温度で0.5時間、後
攪拌を行い、中和・塩生成反応を完結させた。反応終了
後、反応液を冷却し、晶析を行い、反応液温が25℃とな
った所で濾過を行い、乾燥後、フマル酸モノステアリル
エステル・モノナトリウム塩の白色結晶198.7 gを得
た。(フマル酸モノステアリルエステルに対する収率:
86.9mol%)
性化反応工程) 温度計、滴下ロ−ト、逆流コンデンサ−、攪拌装置を取
り付けた3000ml四口フラスコに、マレイン酸モノオク
チルエステル210.0 gとシクロヘキサン525.0gを仕込
んだ。反応容器内を窒素ガスで置換した後、75〜80℃に
昇温し、塩化水素ガスを2.0時間吹き込み、飽和させ
た。飽和後、9.0時間、後攪拌を行い、マレイン酸モ
ノオクチルエステルのフマル酸モノオクチルエステルへ
の異性化反応を完結させた。反応終了後、反応液温度を
65℃に下げながら窒素ガスパ−ジを2.0時間行っ
た。その後、反応液温度を65〜70℃に保ちながらメチル
イソブチルケトン525.0 gを添加した。(仕込みマレイ
ン酸モノオクチルエステルに対する収率:88.8mo
l%)
リウム塩の合成(中和・塩生成反応工程) 実施例3で生成した異性化反応の反応終了液を、65〜70
℃に保ちながら、この反応終了液中のHcl量とカルボ
ン酸基の量を電位差滴定により測定した。その後、この
反応終了液に測定したHcl量とカルボン酸量の各々
1.00モル倍と1.05モル倍に相当する水酸化ナト
リウム量の5%水容液725.4gを、2.0時間かけ
て滴下した。その後、同温度で0.5時間、後攪拌を行
い、中和・塩生成反応を完結させた。反応終了後、反応
液を冷却し、反応液温が25℃となった所で静置し、分液
を行い、濃度14.62 %の無色透明なフマル酸モノオクチ
ルエステル・モノナトリウム塩の水溶液1022.3gを得
た。(フマル酸モノオクチルエステルに対する収率:7
3.1mol%)
り付けた四口フラスコに、乾燥したマレイン酸モノステ
アリルエステル 20.0 gとトルエン 50.3gを仕込んだ。
反応容器内を窒素ガスで置換した後、55℃に昇温し、そ
れにマレイン酸モノステアリルエステルの0.04モル倍量
の24%塩酸水0.46g を1.0 時間かけて滴下した。滴下終
了後、同温度で3.0時間、後攪拌を行った。(マレイ
ン酸モノステアリルエステル変化率:7.60%) 反応終了後、分液を行い、生成したフマル酸モノステア
リルエステルの同定と生成量を確認した。(フマル酸モ
ノステアリルエステル選択率:82.91%、ジカルボ
ン酸選択率:14.08%)
エステル及びそのモノアルカリ金属塩類の製造方法によ
れば、無水マレイン酸と脂肪族アルコール類を出発原料
として、廃棄物の発生等の環境への負荷が少なく、しか
も高純度、高収率のフマル酸モノアルキルエステル及び
そのモノアルカリ金属塩の製造方法が提供される。
Claims (2)
- 【請求項1】 無水マレイン酸類を、溶媒中、脂肪族ア
ルコールでモノエステル化し、ついでトランス異性化し
てフマル酸モノアルキルエステルとする反応において、
無水ハロゲン化水素の存在下で異性化することを特徴と
する一般式(I)で表されるフマル酸モノアルキルエス
テル類の製造方法。 一般式(I) 【化1】 (式中、R1、R2はそれぞれ独立に水素原子、C1〜
C4の低級アルキル基、フェニル基、又はハロゲン原子
を示し、R3はC1〜C18のアルキル基を示す。) - 【請求項2】 上記一般式(I)で表されるフマル酸モ
ノアルキルエステル類を低濃度アルカリ水溶液で中和し
モノアルカリ金属塩とすることを特徴とする一般式(I
I)で表されるフマル酸モノエステル・モノアルカリ金
属塩類の製造方法。 一般式(II) 【化2】 (式中、R1、R2はそれぞれ独立に水素原子、C1〜
C4の低級アルキル基、フェニル基、又はハロゲン原子
を示し、R3はC1〜C18のアルキル基を示し、Mは
アルカリ金属原子を示す)
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