JP2001220354A - 頭蓋内出血後の予後改善薬 - Google Patents

頭蓋内出血後の予後改善薬

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JP2001220354A JP2000027778A JP2000027778A JP2001220354A JP 2001220354 A JP2001220354 A JP 2001220354A JP 2000027778 A JP2000027778 A JP 2000027778A JP 2000027778 A JP2000027778 A JP 2000027778A JP 2001220354 A JP2001220354 A JP 2001220354A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 頭蓋内出血手術、特にクモ膜下出血手術後に
おこる脳血管攣縮に関して有効な予防薬及び/又は治療
薬を提供する。 【解決手段】 リポカリン型プロスタグランジンD合成
酵素(L-PGDS)を有効成分として含有することを特徴と
する頭蓋内出血後の予後改善薬。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はリポカリン型プロス
タグランジンD合成酵素(以下においてL-PGDSというこ
ともある)を有効成分として含有することを特徴とする
頭蓋内出血後の予後改善薬に関し、詳しくは、L-PGDSを
投与することを特徴とする頭蓋内出血後の脳血管攣縮予
防法及び予防薬に関するものである。
【0002】
【従来の技術】クモ膜下出血の原因のほとんどは脳動脈
瘤の破裂によるもので、初回破裂時に約1/3は死に至
り、1/3は後遺症を残す重篤な疾患である。一度破裂し
た動脈瘤は再破裂する危険性が高く、また一旦クモ膜下
腔に出てしまった血液が遅発性の脳障害を引き起こすた
め、治療はこの2点に対して集中的に行われる。
【0003】第1の再破裂に対しては、主に急性期に開
頭して脳動脈瘤にクリップを施す、或いは血管内からカ
テーテルを介して動脈瘤の内側にコイルをつめてしまう
ことにより再出血を防止する方法があり、どちらもほぼ
確立した技術として普及している。
【0004】第2の遅発性の脳障害は、脳血管がクモ膜
下出血発症後1〜2週間後に収縮してしまうことにより引
き起こされ、脳は虚血状態となり脳梗塞に至る。これを
脳血管攣縮と呼び、クモ膜下出血の予後を大きく左右す
る因子である。しかしながら多くの研究努力にもかかわ
らず、未だにこの脳血管攣縮の機序は完全に解明され
ず、大きな課題となっている。
【0005】したがって現在行われている治療は、全て
のはじまりであるクモ膜下腔にある血腫をできる限り早
く除去しようとするもの(血腫の洗浄や血腫溶解剤の使
用)、血管を収縮させないまたは拡張させようとするも
の(血管拡張剤の投与)、脳血流を少しでも増加させよ
うとするもの(血圧上昇剤、大量の輸液、輸血、血液粘
稠度低下剤などの投与、血管拡張術)、脳血流低下から
脳を守ろうとするもの(脳保護物質の投与、脳低温療
法)、クモ膜下出血後に脳で誘導される種々の神経障害
性物質の阻害剤の投与などを全て組み合わせて集学的に
行われている。
【0006】こうしてクモ膜下出血後の脳血管攣縮の治
療成績は最近向上しつつあるが、まだ完全な予防法は見
つかっていない。
【0007】これまでの研究で、脳血管攣縮の発生機序
には多くの因子が関与しており、何か一つの特効薬の開
発を目標とするよりは、より低侵襲でかつ効果的な治療
法・治療薬を開発し、従来の治療技術に付加して、総合
的に治療成績を向上させようとするのが現実的である。
また、起きてしまった脳血管攣縮を治療するより、脳血
管攣縮の予防法の開発の方が重要であろう。
【0008】プロスタグランジンD合成酵素(PGDS)に
は、主として脳に局在するリポカリン型と脾臓やマスト
細胞に存在する造血器型があり、脳脊髄液中に見出され
るタンパク質のPDGSはリポカリン型であると同定されて
いる。リポカリン型プロスタグランジンD合成酵素(L-
PGDS)は種々の哺乳動物の中枢神経系(CNS)における
プロスタグランジンD2の生合成を行う酵素である。こ
の酵素は、脳の軟膜(leptomeninges)、クモ膜(arach
noid membrane)で主として産生され、脳脊髄液(cereb
rospinal fluid:以下においてCSFということもある)
に分泌される。近年、このL-PGDSが、CSF中に多量に存
在することが知られていたβトレースと同一であること
が明らかにされた(Hoffmann A et al., J. Neuroche
m., 61:451-456, 1993; Zahn M. et al., Neurosci. Le
t., 154:93-95, 1993; Watababe, K.et al., Biochem.
Biophys. Res. Commun., 203:1110-1116, 1994)。βト
レースはヒトCSFタンパク質の主要な構成成分であるの
で、様々な中枢神経系疾患におけるこのタンパク質の臨
床上の用途が研究されてきた。しかしながら、この点に
ついては相反する結果が出されており、未だに結論が出
ていない。例えば、Melegosたちは、CSF中のPGDS濃度は
脳血管性疾患などの中枢神経系疾患の診断に有用ではな
い、と結論した(Melegos et al., Prostaglandins, 5
4:463-474, 1997)が、一方Tunamiたちは、細菌性髄膜
炎患者のCSF中のPGDS濃度が有意に低いことを報告し
ている(Tunami et al., Neurosci. Lett., 242:5-8, 1
998)。従って、中枢神経系疾患においてL-PGDSは重要
と考えられるが、現在のところ、PGDSあるいはL-PGDSの
種々の脳、神経疾患における関与及び役割は解明されて
いない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、頭蓋内出血
手術、特にクモ膜下出血手術後におこる脳血管攣縮に関
して有効な予防薬及び/又は治療薬を提供するものであ
る。
【0010】
【発明を解決するための手段】本発明者らは上記の課題
を解決するために、脳血管攣縮に代表される頭蓋内出血
手術後の予後悪化現象とL-PGDSの関連性について鋭意検
討し、クモ膜下出血手術後にL-PGDSを投与することによ
り脳血管攣縮を予防することができることを発見して本
発明を完成した。
【0011】すなわち、本発明は、L-PGDSを有効成分と
して含有することを特徴とする頭蓋内出血後の予後改善
薬を提供する。
【0012】本発明の頭蓋内出血後の予後改善薬は、特
に頭蓋内出血後の脳血管攣縮の予防薬又は治療薬として
有用である。
【0013】また、本発明の予後改善薬は、頭蓋内出血
が脳内出血、クモ膜下出血、脳室内出血である場合、特
にクモ膜下出血である場合の脳血管攣縮の予防薬又は治
療薬として有用である。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明において、予後改善薬とは
頭蓋内出血が起きた後の経過において、あらゆる面での
症状を軽減、改善し、あるいは続いて起こる脳血管攣縮
などの予後悪化現象を予防又は治療する医薬をいう。
【0015】本発明において、頭蓋内出血とは脳内出
血、クモ膜下出血、脳室内出血を含むがこれに限定され
ず、頭蓋内に起きるあらゆる出血をいう。
【0016】本発明者は、クモ膜下出血手術後の脳脊髄
液(以下CSF)及び末梢血中のL-PGDS濃度を追跡し、脳
血管攣縮との関係を検討した。
【0017】その結果、クモ膜下出血手術後のCSF中L-P
GDS濃度の変化は、術直後から術後3日目にかけて急激に
上昇し、回復に伴い低下していくことを見出した(図
1)。一方、血清中L-PGDS濃度(図2)はCSF中の濃
度よりもはるかに低かった。また、血清中L-PGDS濃度は
1日目から17日目まで徐々に上昇した。従って、クモ膜
下出血後のCSF中のL-PGDS濃度の上昇は、脳動脈瘤破裂
によってクモ膜下腔に血液が漏出したことによるもので
はないと思われた。次に、クモ膜下出血による脳損傷の
指標として、CSF中のニューロン特異的エノラーゼ(NS
E)濃度を測定した結果、CSF中L-PGDSの上昇は損傷した
脳組織によるものではなく、クモ膜下出血後にL-PGDSの
合成が増強したことによるものであることが示唆された
(図3)。
【0018】さらに、クモ膜下出血手術後に脳血管攣縮
を起こした患者と起こさなかった患者を比較した。術後
脳血管攣縮を生じなかった症例では、CSF中L-PGDS濃度
の変化は、術直後から術後3日目にかけて急激に上昇
し、回復に伴い低下していくことを見出した。一方、脳
血管攣縮を生じた症例においては、脳血管攣縮を生じな
かった症例に比べ上昇の度合いが有意に小さいことも見
出した。また、その間のCSF中のビリルビン濃度は、L-P
GDSと逆相関的に増減していくことも明らかとなった。
ビリルビンはヘムタンパク質が分解されて生じるビリベ
ルジンがさらに還元されて生成する有害な疎水性産物で
ある。
【0019】一方、術後経時的なサンプリングにより得
られたCSF中L-PGDSを精製し、その吸収スペクトルを調
査した結果、すべてのサンプリングポイントに共通して
390nm付近にピークをもつ吸収曲線が得られた。この経
時変化も濃度変化同様、3日目辺りをピークに徐々に下
降していくことが明らかとなり、L-PGDSは頭蓋内出血に
より産生が亢進され、血液から派生したビリルビンと結
合し、それを排除する役割を担っていることが示唆され
た。
【0020】また一方、イヌ頭部からの摘出動脈を用い
てビリルビン添加による収縮試験を行った結果、ビリル
ビンが血管を収縮させる作用を持つことも明らかとなっ
た。また、ビリルビンによる血管収縮は、L-PGDSにより
抑制されることも明らかとなった。
【0021】以上の結果より、本発明者らは特定の機構
に拘束されるものではないが、本発明の機構について以
下のように推測している: 1)クモ膜下出血後、脳室内に残存した血液から派生す
るビリルビンはその後脳血管に対して攣縮を起こさせる
作用に関与している。 2)一方、L-PGDSは頭蓋内出血をきっかけに産生が亢進
され、CSF中に存在する多量のビリルビン、ビリベルジ
ンと結合する。これらと結合したL-PGDSはその後血中に
移行し、頭蓋内より排除される。 3)以上のような機作により脳血管攣縮を予防する機構
が働いていると考えられる。
【0022】本発明の予後改善薬に使用するL-PGDSは天
然型、又は組換え体が挙げられるが、簡便に且つ多量の
L-PGDSを確保する必要性からは組換え体を用いるのが好
適である。天然型 天然型L-PGDSを得るには、例えば脳脊髄液、血液、尿、
精漿、羊水などからK.Watanabe et al., Biochemical a
nd Biophysical Research Communications, 203(2):199
4に記載の方法により得ることができる。組換え型 組換え型L-PGDSは、L-PGDS遺伝子(Nagata et al., Pro
c. Natl. Acad. Sci.USA, 88:4020-4024, 1991)を組み
込んだベクターを宿主細胞にトランスフェクションし
て、L-PGDSタンパク質を発現させることにより得ること
ができる。
【0023】当業界で公知の種々の形質転換方法、宿主
細胞を使用することができる。例えば、L-PGDSをコード
する遺伝子を適当なベクターに組み込むことにより、原
核細胞または真核細胞の宿主細胞を形質転換することが
できる。
【0024】さらに、これらのベクターに適当なプロモ
ーターや形質発現にかかわる配列を導入することによ
り、それぞれの宿主細胞において遺伝子を発現すること
が可能である。また、目的とする遺伝子に他のポリペプ
チドをコードする遺伝子を連結して、融合タンパク質と
して発現させ、精製を容易にしたり、発現量を上げた
り、また精製工程において適当な処理を施すことによ
り、目的タンパク質を切り出すことも可能である。
【0025】一般に、真核生物の遺伝子はヒトインター
フェロン遺伝子で知られているように、多形現象を示す
と考えられ、この多形現象によって1個またはそれ以上
のアミノ酸が置換される場合もあれば、塩基配列の変化
はあってもアミノ酸は全く変わらない場合もある。
【0026】また、L-PGDSを構成するアミノ酸配列中の
1個またはそれ以上のアミノ酸を欠くかまたは付加した
ポリペプチド、あるいはアミノ酸が1個またはそれ以上
のアミノ酸で置換されたポリペプチドでもL-PGDSと同様
の頭蓋内出血後の予後改善活性を有することがある。例
えば、ヒトインターロイキン2(IL−2)遺伝子のシ
ステインに相当する塩基配列をセリンに相当する塩基配
列に変換して得られたポリペプチドがIL−2活性を保
持することも既に公知になっている(Wang etal., Scie
nce 224:1431, 1984)。これらのL-PGDSタンパク質をコ
ードする遺伝子の改変体を作製する技術は当業者には公
知である。
【0027】従って、L-PGDSの例としては、K. Watanab
e et al., Biochemical and Biophysical Research Com
munications, 203(2):1994に記載のタンパク質のアミノ
酸の一部を欠失、置換、付加したものであって、L-PGDS
と同様の頭蓋内出血後の予後改善活性を有するタンパク
質、あるいはL-PGDSをコードするDNAとストリンジェ
ント条件下(例えば、標準的な方法としては、文献(Mo
lecular Cloning: A Laboratory Mannual, Sambrook et
al., Cold Spring Harbor Laboratory Press,1989)に
記載されているように、6xSSC, 0.5% SDS, 10mM EDTA,
5xDenhardt'ssolution, 10mg/ml denatured salmon spe
rm DNAの溶液中で68℃でハイブリダイゼーションを行
う)でハイブリダイズするDNAによってコードされる
アミノ酸配列を有し、かつL-PGDSと同様の頭蓋内出血後
の予後改善活性を有するタンパク質が挙げられるが、こ
れに限定されない。
【0028】また、真核細胞で発現させた場合、その多
くは糖鎖が付加され、アミノ酸を1個ないしそれ以上変
換することにより糖鎖付加を調節することができるが、
この場合でも頭蓋内出血後の予後改善活性を有すること
がある。それゆえ、本発明ではL-PGDSタンパク質をコー
ドする遺伝子を人工的に改変したものを用いて、得られ
たポリペプチドが頭蓋内出血後の予後改善活性を有する
限り、それらのポリペプチドをコードする遺伝子はすべ
て本発明に使用できる。
【0029】発現ベクターは、複製起源、選択マーカ
ー、プロモーター、RNAスプライス部位、ポリアデニ
ル化シグナルなどを含むことができる。
【0030】発現系に用いる宿主のうち原核生物宿主細
胞としては、例えば、大腸菌、枯草菌などが挙げられ
る。また、真核生物のうち、真核微生物の宿主細胞とし
ては、例えばイースト、粘菌が挙げられる。あるいは、
Sf9などの昆虫細胞を宿主細胞として使用してもよ
い。さらに、動物細胞由来の宿主細胞としては、例え
ば、COS細胞、CHO細胞などが挙げられる。
【0031】以上のようにしてL-PGDSタンパク質をコー
ドする遺伝子で形質転換した形質転換体を培養すること
により産生されたタンパク質は細胞内または細胞外から
分離し、精製することができる。
【0032】なお、L-PGDSタンパク質の分離、精製には
通常のタンパク質で用いられる分離、精製方法を使用す
ることができる。例えば、各種クロマトグラフィー、限
外濾過、塩析、透析などを適宜選択、組み合わせて使用
することができる。さらには、精製後のタンパク質を濾
過滅菌、エンドトキシン除去などにより純化を行い、本
発明の予後改善薬に使用することができる。
【0033】本発明の予後改善薬の投与時期は、なるべ
く早期から血管攣縮原因物質を取り除くという観点か
ら、発症後なるべく早期に、具体的には手術中、もしく
は手術直後から投与を開始するのが好ましい。
【0034】本発明の頭蓋内出血後の予後改善薬は、凍
結乾燥したL-PGDS粉末とこれを溶解するための水溶性希
釈液とを別途包装し、使用時に溶解する製剤形態で提供
されるか、あるいは溶液製剤の形で提供されるのが好ま
しい。製剤には、安定化剤,等張化剤、界面活性剤、希
釈剤、溶解補助剤、賦形剤、pH調整剤、無痛化剤、緩
衝剤、含硫還元剤、酸化防止剤等を含有してもよい。
【0035】投与方法としては、例えば腰椎穿刺により
行うことができるが、これに限定されず、脳槽内投与、
静脈内投与などによって行うことも可能である。
【0036】投与量は、治療すべき疾患の種類、重症度
や患者の年齢、体重などを考慮して、具体的には医師に
より決定される。L-PGDSの場合には、一般的には1ng
〜1000mg/日、好ましくは1mg〜200mg/
日、より好ましくは3mg〜100mgである。
【0037】なお、本発明の予後改善剤は単独で使用し
ても、あるいはその他の予防薬、治療薬、治療方法と組
み合わせて使用してもよく、例えば、クモ膜下腔にある
血腫をできる限り早く除去しようとするもの(血腫の洗
浄や血腫溶解剤の使用)、血管を収縮させないまたは拡
張させようとするもの(血管拡張剤の投与)、脳血流を
少しでも増加させようとするもの(血圧上昇剤、大量の
輸液、輸血、血液粘稠度低下剤などの投与、血管拡張
術)、脳血流低下から脳を守ろうとするもの(脳保護物
質の投与、脳低温療法)、クモ膜下出血後に脳で誘導さ
れる種々の神経障害性物質の阻害剤の投与などと組み合
わせて用いることができる。
【0038】以下本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明の範囲はこれら実施例に何等限定される
ものではない。
【0039】なお、以下の実施例で使用した、L-PGDS濃
度の測定法、ニューロン特異的エノラーゼ(NSE)濃度
の測定法、及びビリルビンの測定法を以下に記載する。L-PGDS濃度の測定法 (1) 標準曲線の作成 L-PGDSと結合可能な抗L-PGDSモノクローナル抗体(クロ
ーン:7F5)を50mM炭酸緩衝液(pH 9.6)に4.4μg/mlに
なるように希釈し、96ウエルマイクロタイタープレート
に300μl/ウエルずつ加えて、4℃で一晩放置し固相化し
た。このプレートをリン酸緩衝生理食塩水(pH 7.4、以
下PBS)で3回洗浄した後、0.2%カゼインを含むPBS(pH
7.4、以下ブロッキング液)を300μl/ウエル加えて30℃
で90分インキュベートし、ブロッキングを行った。
【0040】次いで、ブロッキング後のプレートを0.05
%Tween20を含むPBS(T-PBS)で3回洗浄した後、100μl
の標準L-PGDS溶液(脳脊髄液より純化したL-PGDSをブロ
ッキング液で段階希釈することにより調製)を各ウエル
に加え、30℃で90分間インキュベートした。反応後、T-
PBSで3回洗浄し、ブロッキング液で0.5μg/mlになるよ
うに希釈した西洋ワサビペルオキシダーゼ標識化抗PGDS
モノクローナル抗体(クローン:1B7)100μlを各ウエ
ルに加え、30℃で90分間インキュベートした。T-PBSで3
回洗浄した後、発色液(ABTS solution:ベーリンガー
マンハイム社製)100μlを各ウエルに加え、30℃で30分
間インキュベートした後、停止液( 1.5%シュウ酸)を1
00μlずつウエルに加え、プレートミキサーで撹拌して
反応を停止させた。市販のプレートリーダー(型番 Sk6
01、生化学工業社製)により405nmと490nmにおける吸光
度の差(A405nm-A490nm)を測定し、標準曲線を作成し
た。
【0041】上記サンドイッチELISA法に用いたモノク
ローナル抗体(クローン:1B7、7F5)は、マウス腹腔内
にプリスタン1.0mlを注射し、その後2週間目にそれぞれ
の抗体産生細胞株を1×108個マウスの腹腔内に移植し、
2週間後に腹水を採取し、得られた腹水をプロテインAア
フィニティーカラムクロマトグラフィー操作にかけるこ
とにより得た(3〜10mg/ml)。
【0042】尚、上記モノクローナル抗体を産生する細
胞株(ハイブリドーマ)はそれぞれ上記モノクローナル
抗体名に一致し、それぞれの細胞株は、工業技術院生命
工学工業技術研究所(日本国茨城県つくば市東1丁目1番
3号)に、1B7についてはFERMBP-5709(原寄託日平成7年
9月21日)、7F5についてはFERM BP-5711(原寄託日平成
8年6月6日)として寄託されている。 (2)試料中のL-PGDS濃度の測定 CSF及び血液はブロッキング液で適宜希釈して、上記の
サンドイッチELISA法に従ってL-PGDS濃度の測定を行っ
た。ニューロン特異的エノラーゼ(NSE)濃度 NSE濃度の測定は、「1ステップEIA法に基づく血中NSE
測定系の基礎的検討とその臨床的評価」(土田貴子ら、
臨床検査、32(2):329-333, 1988)に従って行った。ビリルビンの測定法 ビリルビンは、安息香酸−カフェインを用い、ジアゾ反
応後にフェーリング液を加えてアルカリアゾビリルビン
の青色を比色定量するアルカリアゾビリルビン法(「今
日の臨床検査」、南江堂)により測定した。
【0043】
【実施例】実施例1:クモ膜下出血術後のCSF中L-PGDSの
変化1 対象はクモ膜下出血発症後24時間以内に血管内手術によ
るコイルを用いた塞栓術が行われた破裂脳動脈瘤患者6
例である。全例にルンバールドレナージを施行し、術後
17日間にわたり採取したCSFと末梢血について、L-PGDS
の濃度を上述の2抗体サンドイッチELISA法により測定し
た。
【0044】なお、1例の患者で術後の脳血管攣縮が観
察され、10日目に重症の脳虚血のために脳死に至っ
た。従って、11日目以後のこの患者の試料はない。そ
の他の患者は脳血管攣縮を起こさなかった。
【0045】さらに、CSF中のニューロン特異的エノラ
ーゼ(NSE)濃度をNSE測定キット(Eiken, Tokyo, Japa
n)を用いて測定した。
【0046】CSF中のL-PGDS濃度を図1に示す。1日目
に11.25±1.07(μg/ml、mean±SE)に比べ、3日目と5
日目にはそれぞれ20.85±2.71、25.24±3.76と有意に上
昇した。その後徐々に減少し、17日目には1日目とほぼ
同じレベルとなった。一方、血清中L-PGDS濃度(図2)
はCSF中の濃度よりもはるかに低かった。また、血清
中L-PGDS濃度は1日目から17日目まで徐々に上昇した。
【0047】これらの結果は、クモ膜下出血後のCSF中
のL-PGDS濃度の上昇は、脳動脈瘤破裂によってクモ膜下
腔に血液が漏出したことによるものではないことを示唆
する。
【0048】次に、クモ膜下出血による脳損傷の指標と
して、CSF中のNSE濃度を測定した結果を図3に示す。NS
E濃度は1日目が最大であり、最初のクモ膜下出血によ
る影響が最も激しい脳損傷をもたらすことが示唆され
た。NSE濃度はその後徐々に減少した。一方、CSF中のL-
PGDS濃度は5日目まで上昇した(図1)。
【0049】これらの知見から、CSF中L-PGDSの上昇は
脳組織の損傷に由来するものではなく、クモ膜下出血後
にL-PGDSの合成が増強したことによるものであることが
示唆された。
【0050】実施例2:クモ膜下出血術後のCSF中L-PGDS
の変化2 対象はクモ膜下出血発症後24時間以内に血管内手術によ
るGDC(Guglielm's detachable coil)を用いた塞栓術
が行われた破裂脳動脈瘤患者5例である。全例にルンバ
ールドレナージを施行し、術後17日間にわたり採取した
CSFと末梢血について、L-PGDSの濃度を上述の2抗体サン
ドイッチELISA法により測定した。
【0051】尚、いずれの症例も、術後の脳血管攣縮は
観察されなかった。また、5例中2例について、CSF中の
総ビリルビン量(T-Bill)(直接ジアゾ試薬と反応して
呈色する分画である直接ビリルビンと、ジアゾ試薬と直
接反応せずにアルコールなどの促進剤添加により初めて
呈色する分画である間接ビリルビンとの和をいう)をア
ルカリアゾビリルビン法で測定した。
【0052】術後の経日的変化を図4に示す。CSF中L-PG
DS濃度は1日目の11.51±0.85(μg/ml、mean±SE)に比
べ、3日目と5日目にはそれぞれ22.67±1.95、25.12±4.
56と有意に上昇した。その後徐々に減少し、17日目には
1日目とほぼ同じレベルとなった。一方、血清中L-PGDS
濃度は1日目から17日目まで徐々に上昇した。
【0053】このように、CSF中L-PGDSはクモ膜下出血
直後より急激に上昇し、症状の改善とともに下降する傾
向が認められ、クモ膜下出血後の予後に関与している可
能性が示唆された。
【0054】また、CSF中総ビリルビンを測定した2例に
ついて、個々にCSF中L-PGDSと総ビリルビンをプロット
した図を示す。(図5)このように、いずれもCSF中L-PG
DSの上昇に伴い、出血後のヘモグロビンの分解によって
生じたCSF中ビリルビンの減少が観察された。このこと
から、クモ膜下出血後の脳血管攣縮の一要因とされてい
るビリルビンに対して、L-PGDSが能動的に働いている可
能性が示唆された。
【0055】実施例3:クモ膜下出血術後のCSF中L-PGDS
の変化3 対象は発症後24時間以内に開頭、clipping 術法が行わ
れた破裂脳動脈瘤患者5例である。全例にルンバールド
レナージを施行し、術後17日間にわたり採取したCSFと
末梢血について、L-PGDSの濃度を上述の2抗体サンドイ
ッチELISA法により測定した。
【0056】尚、いずれの症例も、術後に脳血管攣縮が
観察された。術後の経日的変化は、CSF中L-PGDS濃度、
血清中L-PGDS濃度ともに実施例2と同様の経過を辿っ
た。また、脳血管攣縮のない場合(実施例2)と、脳血
管攣縮のある場合(本実施例)のCSF中のL-PGDS濃度を
比較して図6に示す。CSF中L-PGDS濃度に関しては、脳血
管攣縮のない場合(実施例2)と比較すると、3日目ま
での上昇が有意に低く、また、それ以降の濃度も有意に
低いことが明らかとなった。
【0057】以上のことから、CSF中L-PGDSはクモ膜下
出血予後におこる脳血管攣縮に関して予防的に働いてい
ることが示唆された。
【0058】実施例4:クモ膜下出血術後のCSF中L-PGDS
の変化4 発症後24時間以内に血管内手術によるGDCを用いた塞栓
術が行われた破裂脳動脈瘤患者1例に関して術直後より
ルンバールドレナージを施行し16日間連続的にCSFを採
取した。採取したCSFより抗体カラムを用いてL-PGDSの
精製を行った。なお、抗体カラムは、ファルマシア社製
HiTrapアフィニティーカラムを用いて以下のようにして
作製した。まず、カラム内のゲルを氷冷した1mM HCl 10
mlで3回洗浄する。モノクローナル抗体(クローン:1
B7)はPBSに溶けているためファルマシア社製カラ
ム、PD-10を用いてカップリングバッファー(0.2M NaHC
O3, 0.5M NaCl, pH8.3)に置換する。カップリングバッ
ファーに置換した抗体溶液9mlをカラムに添加し、室温
で8時間インキュベートする。バッファーA(0.5M エ
タノールアミン、0.5M NaCl, pH8.3)10mlで3回洗浄、
続いてバッファーB(0.1M 酢酸、0.5M NaCl, pH4)10m
lで洗浄する。再びバッファーA10mlで3回洗浄した
後、1時間室温でインキュベートする。バッファーB10
mlで3回、バッファーA10mlで3回、バッファーB10ml
で3回洗浄した後、最後にPBS 10mlで2回洗浄する。
【0059】このようにして精製されたL-PGDSの吸収ス
ペクトルを調べた結果、すべてのサンプリングポイント
において、390nm付近にピークを持つ吸収曲線が得
られた(図7)。また、これら390nm付近の吸収の
経時変化を調べると、術後から3日目にピークを持ち、
その後16日目にかけて徐々に低下していくことが観察さ
れた(図8)。
【0060】また、L-PGDS蛋白当たりの390nm付近
の吸収(各精製標品の390nm付近における吸光度を
L-PGDSタンパク量で割って算出した)は7日目をピーク
として16日目まで徐々に低下していくことが観察された
(図9)。
【0061】この結果より、L-PGDSはクモ膜下出血後、
390nm付近に吸収を持つ物質と結合し、且つ、経時
的に結合量が増加していることが示唆された。
【0062】実施例5:摘出動脈へのビリルビン添加試
験及びL-PGDSによる抑制試験 イヌ頭部より摘出した脳底動脈をKrebs液中に95%O2、5%
CO2、37℃で曝気した。セルフィンにより標本の一端
を固定し、他端を張力トランスデューサーに連結した。
加えた静止張力は1.0gで、30mM KClによる収縮を100
%とし、ビリルビンの濃度を変えて添加していった。結
果を図10に示す。このようにビリルビン濃度が上がる
につれ、血管の収縮が強くなっていくのが観察された。
【0063】この結果は、クモ膜下出血後の脳血管攣縮
にビリルビンが関与していることを示唆している。
【0064】また、ブタ後交通動脈を用いて、ビリルビ
ンにより誘導される血管収縮に対するL-PGDSの効果を検
討した。前述の試験と同様、摘出血管に対し30nMビリル
ビンを添加し、その張力変化を測定した。一方、L-PGDS
3mg存在下で同濃度のビリルビンを添加し、ビリルビン
誘導性筋収縮におけるL-PGDSの効果を調べた。結果を図
11に示す。このように、ビリルビンにより誘導される
血管収縮は、L-PGDSの添加により顕著に抑制されること
が明らかとなった。
【0065】この結果は、L-PGDSが血管収縮に対して抑
制的に働いていることを示唆している。
【0066】
【発明の効果】本発明のL-PGDSを有効成分として含有す
ることを特徴とする頭蓋内出血後の予後改善薬は、頭蓋
内出血手術、特にクモ膜下出血手術後におこる脳血管攣
縮に関して有効な予防薬及び/又は治療薬として使用す
ることが期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】クモ膜下出血発症後24時間以内に血管内手術に
よるコイルを用いた塞栓術が行われた破裂脳動脈瘤患者
のCSF中のL-PGDS濃度を示すグラフである。3日目及び
5日目のL-PGDS濃度は1日目よりも有意に高かった(*
P=0.025)。7,9及び11日目のL-PGDS濃度は
5日目よりも有意に低かった(#P<0.05)が、1
日目よりは高かった。棒は平均±SEを表す。
【図2】クモ膜下出血発症後24時間以内に血管内手術に
よるコイルを用いた塞栓術が行われた破裂脳動脈瘤患者
の血清中のL-PGDS濃度を示すグラフである。
【図3】クモ膜下出血発症後24時間以内に血管内手術に
よるコイルを用いた塞栓術が行われた破裂脳動脈瘤患者
のCSF中のNSE濃度を示すグラフである。
【図4】クモ膜下出血発症後24時間以内に血管内手術に
よるGDCを用いた塞栓術が行われた破裂脳動脈瘤患者のC
SFと血清中のL-PGDS濃度を示すグラフである。
【図5】CSF中総ビリルビンを測定した2例について、個
々にCSF中L-PGDSと総ビリルビンをプロットしたグラフ
である。
【図6】クモ膜下出血後に脳血管攣縮を起こさなかった
場合と、脳血管攣縮を起こした場合のCSF中のL-PGDS濃
度を比較して示したグラフである。
【図7】クモ膜下出血術後のCSF中から採取し、抗体カ
ラムを用いて精製したPGDSの吸収スペクトルを示す図で
ある。
【図8】クモ膜下出血後のL-PGDSの390nm付近にお
ける吸収の変化を示すグラフである。
【図9】精製したL-PGDSの390nm付近における吸収
の経時変化を示すグラフである。
【図10】イヌ脳底動脈収縮のビリルビン濃度依存性を
示すグラフである。
【図11】ビリルビン誘導性筋収縮におけるL-PGDSの効
果を調べた結果を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清木 興介 茨城県つくば市和台16−2 マルハ株式会 社中央研究所内 (72)発明者 織田 浩司 茨城県つくば市和台16−2 マルハ株式会 社中央研究所内 (72)発明者 中島 浩 茨城県つくば市和台16−2 マルハ株式会 社中央研究所内 (72)発明者 佐藤 信行 茨城県つくば市和台16−2 マルハ株式会 社中央研究所内 (72)発明者 間瀬 光人 愛知県名古屋市名東区勢子坊1−1101 (72)発明者 裏出 良博 京都府京都市中京区西洞院通蛸薬師下ル古 西町440 藤和シティコープ706 (72)発明者 乾 隆 兵庫県神戸市北区東有野台3丁目2−19 (72)発明者 中右 博也 大阪府吹田市千里山西6−62 南千里第2 コーポラス (72)発明者 江口 直美 大阪府大阪市東淀川区瑞光1−8−7 Fターム(参考) 4C084 AA02 BA44 CA53 DC01 MA44 MA56 MA66 ZA021 ZA022 ZA362 ZC192

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】リポカリン型プロスタグランジンD合成酵
    素(L-PGDS)を有効成分として含有することを特徴とす
    る頭蓋内出血後の予後改善薬。
  2. 【請求項2】L-PGDSが組換え体である請求項1記載の予
    後改善薬。
  3. 【請求項3】頭蓋内出血後の脳血管攣縮の予防薬又は治
    療薬である請求項1記載の予後改善薬。
  4. 【請求項4】頭蓋内出血が脳内出血、クモ膜下出血又は
    脳室内出血である請求項1〜3のいずれかに記載の予後
    改善薬。
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