JP2001219409A - 竹製襖用枠材及びその製造方法 - Google Patents

竹製襖用枠材及びその製造方法

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JP2001219409A
JP2001219409A JP2000029383A JP2000029383A JP2001219409A JP 2001219409 A JP2001219409 A JP 2001219409A JP 2000029383 A JP2000029383 A JP 2000029383A JP 2000029383 A JP2000029383 A JP 2000029383A JP 2001219409 A JP2001219409 A JP 2001219409A
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Kenji Sugimoto
賢司 杉本
Makoto Kobayashi
誠 小林
Akihiko Matsuda
彰彦 松田
Norio Horikoshi
功雄 堀越
Kota Sakamoto
恒太 坂本
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ICHINOSHA INTERNATL USA Inc
ICHINYOSHA KK
YUNAITO BOARD KK
Taisei Corp
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ICHINOSHA INTERNATL USA Inc
ICHINYOSHA KK
YUNAITO BOARD KK
Taisei Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 反りの小さい竹製襖用枠材及びその製造方
法を提供する。 【解決手段】 孟宗竹1を周方向に複数に分割して帯状
の竹材2とし、さらに、その竹の表層側Xの面及び内層
側Yの面を該両面が平行となるように研削して板状部材
3とした。そして、その板状部材3の複数を、板状部材
3の表層側Xの面を他の板状部材3の表層側Xの面と対
向させ且つ内層側Yの面を他の板状部材3の内層側Yの
面と対向させて積層して、角柱状部材5とした。4本の
角柱状部材5に溝加工を施した後、これら4本の角柱状
部材5を矩形の面材21の周囲に枠体状に組み上げ竹製
襖用枠材6とした。その際、板状部材3の積層方向を前
記枠体の内外方向に向けて角柱状部材5を配設した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、反りの小さい竹製
襖用枠材及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、襖用枠材の材料としては、スプル
スや雲杉等の軟質の木材が使用されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、木材に
は節や割れが存在することが多く、その場合には意匠的
な問題から襖用枠材として使用することが困難であっ
た。かつては、表面に塗装を施して節や割れを覆い隠す
方法も採用されていたが、最近では塗装を施すことなく
木材の木肌や木目を意匠として使用する場合も多いの
で、節や割れがあることが問題となる場合が多い。
【0004】また、木材は、価格の変動が大きい、樹
種,産地,乾燥の程度等によって特性が大きく異なる、
虫害におかされやすい、樹種によって管理方法が異なる
など、品質管理が複雑で容易ではないという問題があ
る。さらに、木材は心材と辺材とによって強度が異なる
ために、製品の品質の安定性が低いという問題点も有し
ている。
【0005】一方、竹は、東南アジア,中国をはじめ世
界中に生育しており、建材として使用されている。例え
ば、日本においては、茶室や書院造りに好まれて使用さ
れていて、その独特の光沢は意匠性が高い。また、中国
においては、客家(はっか)の円形状の集合住宅の建材
として古くから使用されている。また、竹は成長が速
く、3〜5年のサイクルで建材として使用可能な大きさ
に成長するので、木材と比較して有利であり、枯渇傾向
にある木材の代わりに竹を建材として使用することは、
木材資源の保護にも寄与するものである。さらに、高さ
が45〜50mもある木材を伐採する際には、その搬出
時に周囲の森林や生態系を約45%も破壊する可能性が
あるが、竹に関してはその様なことがない。これらのこ
とから、竹を建材として使用することは地球の環境保全
にも役立つと言える。
【0006】しかしながら、竹は、吸湿等により大きな
寸法変化が生じるという性質を有しており、また、その
際に変形しようとする力が大きいので、用途や使用条件
によっては、建材として好適に使用できない場合があっ
た。例えば、襖用枠材に適用すると、竹の寸法変化によ
り襖用枠材に反りが生じるので、襖の開閉に支障が出
る、美観を損ねる等の問題が生じる可能性が高かった。
【0007】本発明は、上記のような従来技術の問題点
を解決し、反りの小さい竹製襖用枠材及びその製造方法
を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明は次のような構成からなる。すなわち本発明
に係る請求項1記載の竹製襖用枠材は、竹からなる4本
の角柱状部材で構成された矩形の枠体であって、前記角
柱状部材は、竹の表層側の面及び内層側の面を板面とす
る板状部材の複数を、前記板状部材の前記2つの板面の
うち前記表層側の面を他の板状部材の表層側の面と対向
させ且つ前記内層側の面を他の板状部材の内層側の面と
対向させて積層して構成されると共に、前記板状部材の
積層方向を前記枠体の内外方向に向けて前記角柱状部材
を配設したことを特徴とする。
【0009】このように前記2つの板面のうち同種の面
同志を対向させて前記板状部材を積層して前記角柱状部
材を構成すれば、各板状部材に生じた反りが相殺される
から、前記竹製襖用枠材全体としての反りは極めて小さ
くなる。また、前記枠体において前記角柱状部材を上記
のような方向に向けて配設すれば、前記角柱状部材に若
干の反りが生じようとした場合でも、その反りの方向は
前記枠体の形成する面に水平な方向(面内方向)となる
ので、襖の面材で変形が拘束される。このことから、襖
の開閉に支障が出る可能性が低く、また、襖の美観が損
なわれることもない。
【0010】さらに、本発明に係る請求項2記載の竹製
襖用枠材の製造方法は、竹の表層側の面及び内層側の面
を板面とする板状部材を竹から製造する板状化工程と、
前記板状部材の前記2つの板面のうち前記表層側の面を
他の板状部材の表層側の面と対向させ且つ前記内層側の
面を他の板状部材の内層側の面と対向させて、前記板状
部材の複数を積層して角柱状部材を構成する積層工程
と、4本の前記角柱状部材で矩形の枠体を製造する組み
上げ工程と、を備えることを特徴とする請求項1記載の
竹製襖用枠材の製造方法である。
【0011】このような構成であれば、長期使用しても
上記のような反りの小さい竹製襖用枠材を製造すること
ができる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明に係る竹製襖用枠材及びそ
の製造方法の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に
説明する。図1は、本実施形態の竹製襖用枠材の製造工
程図である。数メートルの長さの孟宗竹1(中国・千島
湖付近の産)を、専用の工具を使って、図2の(a)に
点線で示したように周方向に複数に分割して、図2の
(b)のような幅30mmの帯状の竹材2を作製する。
竹は中空状で木材と比較して軽量なので、このような加
工時において取り扱い性に優れている。
【0013】なお、竹は真竹でもよい。ただし、竹は、
3年以上生育したものを使用することが好ましく、特に
小さい変形でも問題となるような高い精度を要求される
場合には、5年以上生育したものが好ましい。生育年数
が3年以上であれば、竹の繊維が固く且つ強いので、寸
法変化(反り)を生じにくい。ただし、生育年数が6年
を越えると脆さが出る場合があるので、6年以下のもの
が好ましい。さらに、竹の伐採の時期は、成長が止まる
ことから冬が好ましい。
【0014】次に、この帯状の竹材2を過酸化水素水等
の溶液で約2時間煮沸して、消毒及び灰汁抜きを行う。
この消毒により、竹に付着したチビタケシンクイムシ等
の害虫やバクテリアなどが除去される。煮沸した帯状の
竹材2を60〜70℃で約5日間乾燥した後、鋼鉄製の
オートクレーブに入れて約130℃で2時間ほど熱処理
する。竹の導管内はトンネル状になっていて、このトン
ネル内はチビタケシンクイムシ等の害虫にとっては格好
の住処になるので、上記のような熱処理によって澱粉等
の竹に含まれる栄養素を変質させて、前記害虫が好まな
いような環境とする。その結果、前記害虫が竹の内部に
住みつくことがなくなって、竹材の寿命が延びる。熱処
理は上記のように耐虫害性を高める効果を有すると共
に、該竹材から襖を製造した際に、襖の開閉時の滑り性
を向上させる効果も併せて有している。また、熱処理に
よって、帯状の竹材2はきれいな茶色に変色した。な
お、竹材の色調を従来のスプルス等を材料とした襖用枠
材の色調(白色系)に合わせる等の目的がある場合に
は、熱処理は行わなくてもよい。
【0015】この帯状の竹材2を再度60〜70℃で約
5日間乾燥して、含水率を10%以下とする。なお、帯
状の竹材2の含水率が10%を越えると、帯状の竹材2
の積層における接着性に問題が生じる場合がある。乾燥
した帯状の竹材2を、研削機械により竹の表層側Xの面
と内層側Yの面とを該両面が平行となるように研削し
(厚さ5mm)、表皮の部分と内部の軟質な部分とを削
り取った。そして、帯状の竹材2の両側面2aも平行と
なるように研削し、直方体状の板状部材3(図3参照)
とした。なお、このような板状部材3を製造する工程
が、本発明の構成要件たる板状化工程に相当する。
【0016】通常、竹の繊維は一定方向(竹の成長方
向)に伸びていて、さらに、表層側X(表皮)に近いほ
ど導管Zが密に存在し、竹の内層側Yになると軟質にな
り導管Zの存在密度も粗くなる。このような導管Zの存
在密度の差により、竹は寸法変化(反り)を生じやす
い。すなわち、竹は表層側Xから内層側Yに向かって反
りを起こし、表層側Xが弧の外側を向くように湾曲する
(その他の方向への変形は僅かである)。特に、幅30
mm程度の帯状の竹材2は、このような導管Zの存在密
度の差による寸法変化を生じやすい。
【0017】そこで、導管Zの存在密度の高い表皮の部
分(表層側Xの部分)及び存在密度の低い内層側Yの軟
質な部分を取り除くことにより(内層側Yの部分を若干
多めに除去するとよい)、板状部材3の内部の疎密差を
減少させ、反りの生じる程度を小さくした。反りの生じ
る程度をより小さくするには、板状部材3の表層側Xと
内層側Yとで導管Zの存在密度の差が少ない方が好まし
く、さらに、導管Zの存在密度の分布が一様である方が
好ましい。
【0018】次に、複数の板状部材3の両板面(表層側
Xの面及び内層側Yの面)に接着剤を塗布して、板面を
対向させて積層する。その際には、図4のように、板状
部材3の表層側Xの面には他の板状部材3の表層側Xの
面を対向させ、且つ、板状部材3の内層側Yの面には他
の板状部材3の内層側Yの面を対向させて積層する。す
なわち、表層側Xの面同志及び内層側Yの面同志を対向
させて積層する。
【0019】上記のように積層することにより、板状部
材3の表層側Xから内層側Yに向かう変形(反り)が互
いに相殺されるので、竹製襖用枠材としたときに生じる
反りは極めて小さくなる。そして、数時間の間ホットプ
レスすると、余剰の接着剤が流れ出して各板状部材3が
強固に接着されて、図4に示すような角柱状部材4とな
る。なお、この時使用する複数の板状部材3の幅,厚さ
等の寸法は、すべて同一であることが好ましいが、同一
でなくてもよい。
【0020】板状部材3の幅や襖の大きさ等の条件によ
っては、図5のように該角柱状部材4の複数を接着剤に
より接着して、所望の大きさの角柱状部材5を製造して
もよい。角柱状部材4の複数を接着する場合には、板状
部材3の側面3a同志が対向するように接着する。な
お、図5の(a)に示すように、接着する板状部材3の
側面3aの外縁が一致するような配置としてもよいし、
図5の(b)に示すように、側面3aの外縁が積層方向
に平行に若干ずれた配置としてもよい。
【0021】また、図4や図5の(a),(b)のよう
に板状部材3の板面の外縁を合わせて積層するのではな
く、図5の(c)に示すように、板状部材3の板面の外
縁を板面に対して水平に若干ずらし、互い違いに積層し
て、角柱状部材5を構成してもよい。このように板状部
材3を積層した構成であることから、多様な大きさ及び
形状の竹製襖用枠材6を製造することが容易である。例
えば、大型の襖用枠材(太縁)を製造する場合には、通
常の襖用枠材を製造する際に使用する板状部材を通常よ
り多数使用することで対応可能であるので、木材の場合
のように大きな材木を用意する必要がなく、材料的にも
経済的にも負担が少ない。
【0022】このようして得られた角柱状部材5の表面
をサンダーで研磨して仕上げ加工を施して、角柱状部材
5の寸法精度を高め、30mm×27mmの断面を有す
る形状とした。そして、角柱状部材5に溝加工を施し
て、襖20の板面を形成する面材21を嵌合する溝10
や、図示しない鴨居及び敷居の凹部に嵌合する凸部11
を形成して、縦桟12,上桟13,下桟14を製造する
(図6参照)。なお、襖の構造等によっては、この溝加
工を行わなくてもよい。
【0023】図7及び8に示すように、縦桟12を2本
と、上桟13,下桟14各1本とを、矩形の面材21の
周囲に枠体状に組み上げて竹製襖用枠材6とし、襖20
を完成した。面材21は、厚い段ボール板22の両板面
に薄い段ボール板23,23を積層した3層構造を有し
ていて、さらに、その両板面に図示しないアルミニウム
箔を貼付した構造を有している。なお、溝加工を施した
角柱状部材5には、所望により、矩形の枠体に組み上げ
る前又は後に、塗装を施してもよい。
【0024】なお、溝10や凸部11は、角柱状部材5
の有する6つの面のうち、角柱状部材5を構成する板状
部材3の両板面(表層側Xの面及び内層側Yの面)が向
いている2面の一方又は両方に形成することが望まし
い。そうすれば、角柱状部材5における板状部材3の積
層方向が枠体である竹製襖用枠材6の内外方向に向い
て、角柱状部材5が竹製襖用枠材6に配設されることと
なる。
【0025】すると、角柱状部材5が若干反りを生じた
としても、その反りの方向は、該角柱状部材5を構成す
る板状部材3の板面に対して垂直方向にほぼ限られるか
ら、竹製襖用枠材6を備えた襖20に生じる反りは、襖
20の板面の面内方向(襖20の板面に対して水平方
向)となり、襖20の板面の面外方向(襖20の板面に
対して垂直方向)の反りはほとんど生じない。
【0026】角柱状部材5は面材21と接着剤等により
固着されているので、襖20の板面の面内方向に生じる
角柱状部材5の反りは、その固着力により抑えられて、
襖20全体としてはほとんど反りを生じることはない。
したがって、襖20の開閉に支障をきたす可能性が低
く、また、襖20の美観が損なわれることもない。しか
し、面外方向に反ると、角柱状部材5と面材21との固
着力によっては、この反りを抑えることができないの
で、襖20の開閉に支障をきたし、また、襖20の美観
が損なわれることとなる。
【0027】また、角柱状部材5を上記のような方向に
向けて竹製襖用枠材6に配設したので、竹製襖用枠材6
(上桟13及び下桟14)における竹の繊維方向が、襖
20の開閉方向と一致することとなり、襖20の開閉の
際の滑り性が向上する。このような竹製襖用枠材6を使
用して製造した襖20の、滑り性、反りの程度、含水率
等を試験したところ、いずれも従来の木製の襖用枠材を
使用して製造した襖と同等以上の優れた性質を有してい
た。また、従来の襖のように製造ロットごとに製品の品
質がばらつく傾向が高いというようなことはなく、安定
した品質の襖が得られた。
【0028】次に、実施例として、本実施形態の縦桟,
上桟,下桟について、反り試験を行った結果を説明す
る。また、比較例1として本実施形態とは異なる構成の
竹製の縦桟についての反り試験結果、比較例2として木
製の縦桟,上桟,下桟についての反り試験結果を併せて
示す。実施例の縦桟,上桟,下桟は、図9の(a)に示
すような断面形状及び寸法である。
【0029】また、比較例1の竹製の縦桟は、図9の
(b)に示すように、角柱状部材の有する6つの面のう
ちの両端面を除いた4つの面のうち、角柱状部材を構成
する板状部材の板面と垂直な面に溝が形成されていて、
本実施形態の場合とは角柱状部材における溝が形成され
る面が異なっている。なお、断面形状及び寸法は、図9
の(b)に示す通りである。
【0030】さらに、比較例2の木製の縦桟,上桟,下
桟は、図9の(c)に示すように、実施例の縦桟,上
桟,下桟と同一の断面形状及び寸法を有している。な
お、図9における数値の単位は全てmmであり、上記の
全ての桟の長さは1200mmである。これらの桟を、
図9における下側の面を下方に向けて、図10に示すよ
うに端部から10mm内側の点において2点支持し、常
温常湿下で7日間静置した。そして、静置前後の反り量
の変化から、桟の反りの生じにくさを評価した。なお、
反り量はデジタルノギス(測定精度0.01mm)を用
いて測定した。結果を表1に示す。
【0031】
【表1】
【0032】表1からわかるように、実施例の桟はいず
れも反り量の増加が極めて小さかった。それに対して比
較例1,2の桟は、7日間静置により反り量が大きく増
加しており、また、静置前においても若干の反りがあっ
た。これらの試験結果から、本実施形態の桟からなる竹
製襖用枠材6は、反りがほとんど生じないと考えられ
る。
【0033】以上のように、本実施形態の竹製襖用枠材
6は反りが小さいので、該竹製襖用枠材6を用いて製造
した襖20は、その開閉に支障が出る可能性が低く、ま
た、襖20の美観が損なわれることもない。また、襖2
0の桟12,13,14が竹により構成されているた
め、木材のように脂(やに)が出て変色が生じる可能性
が低い。さらに、竹の中に含まれる油成分が摩擦抵抗を
低減させる効果もあるので、敷居の上での滑り性に優れ
ていて、襖20の開閉が容易である。
【0034】なお、本実施形態は本発明の一例を示した
ものであって、竹の種類、板状部材や角柱状部材の寸
法、溝の形状、襖のタイプ,寸法等、本発明の目的が達
成されるならば、本発明は本実施形態に限定されるもの
ではない。例えば、高さ2〜3mの大型の襖用の太縁の
竹製襖用枠材の場合でも、上記と同様の工程により問題
なく製造することができる。例えば、45mm×27m
mの断面を有する形状の角柱状部材からなる太縁の竹製
襖用枠材である。この場合、長尺の桟が必要となり(例
えば、2000mm超過)、通常の製造設備では取り扱
うことができない場合もあるが、その場合は、通常の長
さの桟(角柱状部材)をフィンガージョイント等の接合
方法により接合して、所望の長さの桟を製造すればよ
い。
【0035】このような大型の襖は、寺院や結婚式場な
どの大空間に用いられるが、開閉に強い力を要し、少し
でも寸法変化が生じると開閉が困難となる等の欠点があ
った。しかし、本実施形態のような竹製襖用枠材であれ
ば、これらの問題が生じる可能性が低い。
【0036】
【発明の効果】以上のように、本発明の請求項1記載の
竹製襖用枠材は反りが少ないので、襖の開閉に支障が出
る可能性が低く、襖の美観が損なわれることがない。ま
た、本発明の請求項2記載の竹製襖用枠材の製造方法に
よれば、上記のような反りの少ない竹製襖用枠材を製造
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の竹製襖用枠材の製造方法の一実施形態
を示す製造工程図である。
【図2】帯状の竹材を説明する斜視図である。
【図3】板状部材の部分斜視図である。
【図4】角柱状部材の部分斜視図である。
【図5】角柱状部材の積層形態を説明する部分斜視図で
ある。
【図6】溝加工を施した角柱状部材の部分斜視図であ
る。
【図7】本発明の竹製襖用枠材の一実施形態を示す正面
図である。
【図8】本発明の竹製襖用枠材を備えた襖の構造を示す
断面図である。
【図9】実施例及び比較例の桟の形状及び寸法を説明す
る図である。
【図10】桟の反り試験の方法を説明する図である。
【符号の説明】 1 孟宗竹 3 板状部材 4,5 角柱状部材 6 竹製襖用枠材 X 表層側 Y 内層側
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 500057629 1200 Howard Ave.,Suit e 203,Burlingame,Cal ifornia 94010,U.S.A. (71)出願人 500057630 株式会社一如社 東京都渋谷区神宮前一丁目14番32号 (71)出願人 000138576 株式会社ユナイトボード 東京都江戸川区中央2丁目23番16号 (72)発明者 杉本 賢司 東京都新宿区西新宿一丁目25番1号 大成 建設株式会社内 (72)発明者 小林 誠 アメリカ合衆国,カリフォルニア 94010, バーリンガム,フロンテラ ウェイ 2865 (72)発明者 松田 彰彦 東京都渋谷区神宮前一丁目14番32号 株式 会社一如社内 (72)発明者 堀越 功雄 東京都渋谷区神宮前一丁目14番32号 株式 会社一如社内 (72)発明者 坂本 恒太 東京都港区南麻布5−3−1 Fターム(参考) 2B200 AA01 AA07 BA01 BA09 BB20 CA15 CA20 DA01 EA06 EC18 EE13 EF11 FA24 FA31 2B250 AA11 BA05 BA09 CA11 DA04 EA02 EA05 EA13 EA18 FA03 FA09 FA13 FA21 FA25 FA31 FA33 FA37 FA53 HA01 2E014 AA01 BA06 BB06 BB07 BC06 BC10

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 竹からなる4本の角柱状部材で構成され
    た矩形の枠体であって、前記角柱状部材は、竹の表層側
    の面及び内層側の面を板面とする板状部材の複数を、前
    記板状部材の前記2つの板面のうち前記表層側の面を他
    の板状部材の表層側の面と対向させ且つ前記内層側の面
    を他の板状部材の内層側の面と対向させて積層して構成
    されると共に、前記板状部材の積層方向を前記枠体の内
    外方向に向けて前記角柱状部材を配設したことを特徴と
    する竹製襖用枠材。
  2. 【請求項2】 竹の表層側の面及び内層側の面を板面と
    する板状部材を竹から製造する板状化工程と、前記板状
    部材の前記2つの板面のうち前記表層側の面を他の板状
    部材の表層側の面と対向させ且つ前記内層側の面を他の
    板状部材の内層側の面と対向させて、前記板状部材の複
    数を積層して角柱状部材を構成する積層工程と、4本の
    前記角柱状部材で矩形の枠体を製造する組み上げ工程
    と、を備えることを特徴とする請求項1記載の竹製襖用
    枠材の製造方法。
JP2000029383A 2000-02-07 2000-02-07 竹製襖用枠材及びその製造方法 Withdrawn JP2001219409A (ja)

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