JP2001219282A - レーザ加工方法、該レーザ加工方法を用いたインクジェット記録ヘッドの製造方法、該製造方法で製造されたインクジェット記録ヘッド - Google Patents

レーザ加工方法、該レーザ加工方法を用いたインクジェット記録ヘッドの製造方法、該製造方法で製造されたインクジェット記録ヘッド

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JP2001219282A
JP2001219282A JP2000188333A JP2000188333A JP2001219282A JP 2001219282 A JP2001219282 A JP 2001219282A JP 2000188333 A JP2000188333 A JP 2000188333A JP 2000188333 A JP2000188333 A JP 2000188333A JP 2001219282 A JP2001219282 A JP 2001219282A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】副生成物の発生がなく、高精細に加工すること
ができ、マスク投影加工を行うに際して、スペックル干
渉を抑制し、微細なマスクパターンを正確に加工するこ
とができ、大面積のパターンを投影照射して被加工物を
加工することができるレーザ加工方法、該レーザ加工方
法を用いたインクジェット記録ヘッドの製造方法、該製
造方法で製造されたインクジェット記録ヘッドを提供す
る。 【解決手段】フェムト秒レーザを用い、マスクパターン
をレーザ発振とは非同期に走査照明することによって、
該レーザ光が前記マスクパターンを通過する際の光回折
によって生じるスペックル干渉像の積分像を形成して昇
華加工、あるいはパターン像の移動に同期させて被加工
物を移動させて昇華加工する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はレーザ加工方法に関
し、例えば該レーザ加工方法を用いたインク滴を飛翔さ
せて記録媒体上にインク滴を付着させるインクジェット
記録ヘッドの製造方法、および該製造方法で製造された
インクジェット記録ヘッド、あるいはマイクロマシン、
またはICおよびハイブリッドICデバイス等の複雑材
料および複雑形状の微細加工が可能なレーザ加工方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、微細な構造と精度を要求される構
造物を微細加工するためのレーザ加工方法として、紫外
線レーザによるレーザ加工方法が用いられている。この
ような微細加工の例としては、インクジェットヘッドの
インク流路やインク吐出口の加工をあげることが出来
る。特開平2‐121842号公報、あるいは特開平2-121845
号公報では、紫外線レーザの代表的なものであるエキシ
マレーザを用いて、インク流路やインク吐出口を加工す
ることで高精度の加工が行えることが記載されている。
即ち、このエキシマレーザは、希ガスとハロゲンガスの
混合気体を放電励起することで、短パルス (15〜35ns)
の紫外光を発振できるレーザであり、これらの発振エネ
ルギーは数100mJ/パルス、パルス繰返し周波数は10〜50
0Hzである。そして、このエキシマレーザ光のような高
輝度の短パルス紫外光をポリマー樹脂表面に照射する
と、照射部分が瞬間的にプラズマ発光と衝撃音を伴って
分解、飛散するAblative Photodecomposition(APD)過程
が生じ、この過程によってポリマー樹脂のいわゆるレー
ザーアブレーション加工が可能となる。
【0003】レーザー加工として、それ以前に一般的に
用いられていたYAGレーザでは穴が開くもののエッジ面
が荒れ、また赤外線であるCO2レーザでは穴の周囲にク
レーターを生じるという欠点を有していた。これらのレ
ーザー加工はいわゆるレーザー熱加工であって、光エネ
ルギーを熱エネルギーに変換することにより加工を行う
ため、加工形状を崩しやすく微細な加工を行うことは困
難であったのに対して、このエキシマレーザによるレー
ザーアブレーション加工は、炭素原子の共有結合を切断
する光化学反応によって昇華エッチングを行うものであ
るため、加工形状を崩しにくく、非常に高精度の加工が
行えるものである。ここで、レーザアブレーション加工
方法とは、液相状態を介することなくレーザにより昇華
加工を行う方法を意味するものである。特にインクジェ
ット技術の分野では、これらエキシマレーザーによるレ
ーザーアブレーション加工技術が実用化されることで飛
躍的な発展を遂げ、今日にいたっていることは記憶に新
しい。
【0004】このようにエキシマレーザーを用いたレー
ザー加工技術を実用化していくにつれ、さらに以下のよ
うなことが判ってきている。すなわち、照射レーザの発
振パルス時間は、上述の紫外線レーザであるエキシマレ
ーザで約数10ナノ秒、YAGレーザの高調波発振の紫外線
で約100ピコ秒から数ナノ秒であるが、被加工物に照射
したレーザ光は、そのすべての光エネルギーが原子の共
有結合の切断のために用いられるものではないこと。
【0005】そして、原子の共有結合の切断に用いられ
ない光エネルギーがあることにより、被加工物のレーザ
ー加工部分は完全分解する前に飛散していき、これによ
り加工部周辺に副産物が生じること。また、原子の共有
結合の切断に用いられない光エネルギーの一部は熱エネ
ルギに変換されること。エキシマレーザ光のエネルギー
密度は発振パルスにおいて最大でも100メガワットのレ
ベルでしかないため、熱伝導率の高い金属、セラミッ
ク、鉱物(シリコン等)、光吸収率の低い石英およびガラ
スにおいては加工が困難であって、主に有機構脂材料の
昇華アブレーション加工しか出来ないこと。等が判って
きている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】これらはいずれもエキ
シマーレーザーを用いることによって生じる不可避な現
象であり、これらの現象が実際のヘッドに影響を与えな
いようにさまざまな使いまわしの技術が提案されてい
る。たとえば、前述の副生成物が残った状態でインクジ
ェット記録ヘッドを組み立てると吐出口の目詰まりの原
因になるため、副生成物の除去工程を新たに設けてい
た。また、光エネルギーの一部が熱エネルギーに変換さ
れることで、被加工物は加工中に熱膨張したり、一部融
解するという現象が生じる虞があるため、ガラス転移点
が高い材料を用いたり、加工ピッチを低くしたりしてい
た。このように、いずれの技術も根本的に解決できるも
のではなかったため、レーザー加工の際にさまざまな制
約をもたらしているのが現実であった。
【0007】一方で、上述したインクジェット記録ヘッ
ドにおいては、近年、画質の高精細化が求められてお
り、そのために吐出口やインク流路の配列密度が、従来
は300~400dpiでも十分であったものが、最近では600dpi
や1200dpiまでの配列密度が要求されるようになってき
ている。これによって、吐出口や記録液流路を配列間隔
50μm以下、加工径20μm以下といった微小間隔ある
いは微小形状をより高精度に形成するための形成方法が
求められている。しかしながら、上述したエキシマレー
ザーに見受けられる現象は加工間隔、加工径がより微細
になるほど顕著に表れてくるため、上述の高精細タイプ
のヘッドを製造するにあたり限界をもたらし始めてい
た。
【0008】そこで、本発明者らは、上記現象がいずれ
もエキシマレーザーに代表される紫外線レーザーを用い
るレーザーアブレーション加工に起因するものであるこ
とを認識し、従来技術にとらわれることなく、まったく
新たな見地で鋭意研究したところ、これらの現象を根本
的に解決することが出来、今後さらに進むであろう微細
加工技術にも対応し、さらには汎用性を向上させること
ができる革新的なレーザーアブレーション加工技術を見
出したものである。
【0009】本発明は、上記技術課題に鑑みなされたも
のであって、副生成物の発生がなく、レーザ加工中に変
換された熱エネルギーが構脂等の被加工物に蓄積される
ことを根本的に防止して、加工物に融解、熱膨張を生じ
させることなく、高精細に加工することができるレーザ
加工方法、該レーザ加工方法を用いたインクジェット記
録ヘッドの製造方法、該製造方法で製造されたインクジ
ェット記録ヘッドを提供することを目的とするものであ
る。また、本発明は、複数材質材料から構成される被加
工物に微細な構造を形成する際に、単純で簡易な加工工
程によって加工することができるレーザ加工方法、該レ
ーザ加工方法を用いたインクジェット記録ヘッドの製造
方法、該製造方法で製造されたインクジェット記録ヘッ
ドを提供することを目的とするものである。また、本発
明は、アライメント工程を簡略化することができ、内部
構造体の位置精度等の高精度化や、製造コストの軽減等
を図ることができるレーザ加工方法、該レーザ加工方法
を用いたインクジェット記録ヘッドの製造方法、該製造
方法で製造されたインクジェット記録ヘッドを提供する
ことを目的とするものである。また、本発明は、被加工
物をレーザの放射エネルギーを吸収できるように構成し
て、加工効率の向上を図ることが可能なレーザ加工方
法、該レーザ加工方法を用いたインクジェット記録ヘッ
ドの製造方法、該製造方法で製造されたインクジェット
記録ヘッドを提供することを目的とするものである。ま
た、本発明は、スペックル干渉を防止し、レーザ光によ
るマスクに対するダメージを軽減しつつ、大面積のパタ
ーンを投影照射して被加工物を加工することができるレ
ーザ加工方法、該レーザ加工方法を用いたインクジェッ
ト記録ヘッドの製造方法、該製造方法で製造されたイン
クジェット記録ヘッドを提供することを目的とするもの
である。また、本発明は、スペックル干渉を抑制し、イ
ンク吐出口形成プレートの外側から(インク吐出側か
ら)のレーザ加工によって、インク吐出方向軸に対して
対称な形状であって、外側に全体が先細りのテーパ形状
を形成することができ、さらにこのテーパ形状につき、
テーパー角度が大きく、ばらつきのない形状を容易に形
成することができ、あるいはテーパー角度が可変で、か
つばらつきのない外側に全体が先細りのテーパ形状を、
容易に形成することができるインクジェットヘッドの製
造方法、該製造方法で製造されたインクジェットヘッド
およびレーザ加工方法を提供することを目的とするもの
である。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を達
成するために、つぎの(1)〜(35)のように構成し
たレーザ加工方法、該レーザ加工方法を用いたインクジ
ェット記録ヘッドの製造方法、該製造方法で製造された
インクジェット記録ヘッドを提供するものである。 (1)レーザ光を被加工物に照射することによって被加
工物にレーザアブレーション加工を施すレーザ加工方法
において、前記レーザ光でマスクパターンを投影して加
工するに際し、前記レーザ光として1ピコ秒以下のパル
ス放射時間にて発振するレーザ発振器から放射される空
間的時間的なエネルギー密度が非常に大きい、複数パル
スのレーザ光を用い、前記レーザー光の光源と前記マス
クパターンとを相対的に移動させて走査照明し加工する
ことを特徴とするレーザ加工方法。 (2)前記レーザー光の光源と前記マスクパターンとの
相対的な移動は、レーザ発振とは非同期に前記レーザ光
の光軸の垂直方向に往復移動させるものであり、前記被
加工物は、順次、段階的に前記マスクパターン形状が形
成されることを特徴とする上記(1)に記載のレーザ加
工方法。 (3)前記レーザー光の光源と前記マスクパターンとの
相対的な移動は、前記レーザー光に対して前記マスクを
移動させることにより行われることを特徴とする上記
(2)に記載のレーザ加工方法。 (4)前記マスクは、ロール上のフィルムに所定パター
ンが施されたものであり、前記マスクパターンの移動
は、該ロール上のフィルムが巻き取り及び巻き戻し手段
によって、レーザ光路中に移動供給することにより行わ
れることを特徴とする上記(3)に記載のレーザ加工方
法。 (5)前記マスクの移動に伴う前記投影レンズからのパ
ターン像の移動に同期させ、前記被加工物を前記レーザ
光の光軸の垂直方向に移動させて、前記被加工物をアブ
レーション加工することを特徴とする上記(3)〜
(4)のいずれかに記載のレーザ加工方法。 (6)前記マスクを投影する投影レンズの投影倍率が、
絶対値において1/20以下であることを特徴とする上
記(1)〜(3)のいずれかに記載のレーザ加工方法。 (7)前記レーザー光の光源と前記マスクパターンとの
相対的な移動は、前記レーザ光をマスクパターンに対し
て走査照明することにより行われることを特徴とする上
記(2)に記載のレーザ加工方法。 (8)前記走査照明が、レーザ発振器からのレーザ光を
偏向走査装置を介して前記マスク上に集光され、前記レ
ーザ発振とは非同期の照明光により行われることを特徴
とする上記(7)に記載のレーザ加工方法。 (9)前記レーザー加工は、前記レーザ発振器からのレ
ーザ光束をリングビームに変換する光学系を介して走査
照明することにより行われることを特徴とする上記
(8)に記載のレーザ加工方法。 (10)前記レーザ発振器からのレーザ光束をリングビ
ームに変換する光学系は、対向するコーン形状のレンズ
から成るとともに、該対向するコーン形状のレンズの間
隔が光軸方向に可変になっており、リング状ビームの外
形が伸縮可能となっていることを特徴とする上記(9)
に記載のレーザ加工方法。 (11)前記レーザ光の波長は350〜1000nmの
領域内にあることを特徴とする上記(1)〜(10)の
いずれかに記載のレーザ加工方法。 (12)前記レーザ光のパルス放射時間は500フェム
ト秒以下であることを特徴とする上記(1)〜(11)
のいずれかに記載のレーザ加工方法。 (13)前記被加工物は、樹脂またはSiまたはSi化
合物材料であることを特徴とする上記(1)〜(12)
のいずれかに記載のレーザ加工方法。 (14)前記レーザ発振器が、光伝播の空間圧縮装置を
有しているレーザ発振器であることを特徴とする上記
(1)〜(13)のいずれかに記載のレーザ加工方法。 (15)前記光伝播の空間圧縮装置が、チャーピングパ
ルス生成手段と回折位相格子の光波長分散特性を利用し
た縦モード同期法を用いて構成されていることを特徴と
する上記(14)に記載のレーザ加工方法。 (16)記録媒体に付着させるインク液滴を吐出するた
めのインク吐出口、前記吐出口に供給するためのインク
を貯える液室、前記吐出口と前記液室とを連通するイン
ク流路、前記インク流路の一部に設けられインクを吐出
するためのエネルギーを発生するエネルギー発生素子、
前記液室に外部からインクを供給するためのインク供給
口、等を含むインクジェット記録ヘッドのインク通路の
少なくとも一部を構成する部材を、レーザ加工方法によ
って加工するインクジェット記録ヘッドの製造方法であ
って、前記レーザ光でマスクパターンを投影して加工す
るに際し、前記レーザ光として1ピコ秒以下のパルス放
射時間にて発振するレーザ発振器から放射される空間的
時間的なエネルギー密度が非常に大きい、複数パルスの
レーザ光を用い、前記レーザー光の光源と前記マスクパ
ターンとを相対的に移動させて走査照明し加工すること
を特徴とすることを特徴とするインクジェット記録ヘッ
ドの製造方法。 (17)前記レーザー光の光源と前記マスクパターンと
の相対的な移動は、レーザ発振とは非同期に前記レーザ
光の光軸の垂直方向に往復移動させるものであり、前記
被加工物は、順次、段階的に前記マスクパターン形状が
形成されることを特徴とする上記(16)に記載のイン
クジェット記録ヘッドの製造方法。 (18)前記レーザー光の光源と前記マスクパターンと
の相対的な移動は、前記レーザー光に対して前記マスク
を移動させることにより行われることを特徴とする上記
(17)に記載のインクジェット記録ヘッドの製造方
法。 (19)前記マスクは、ロール上のフィルムに所定パタ
ーンが施されたものであり、前記マスクパターンの移動
は、該ロール上のフィルムが巻き取り及び巻き戻し手段
によって、レーザ光路中に移動供給することにより行わ
れることを特徴とする上記(18)に記載のインクジェ
ット記録ヘッドの製造方法。 (20)前記マスクの移動に伴う前記投影レンズからの
パターン像の移動に同期させ、前記被加工物を前記レー
ザ光の光軸の垂直方向に移動させて、前記被加工物をア
ブレーション加工することを特徴とする上記(18)〜
(19)のいずれかに記載のインクジェット記録ヘッド
の製造方法。 (21)前記マスクを投影する投影レンズの投影倍率
が、絶対値において1/20以下であることを特徴とす
る上記(16)〜(18)のいずれかに記載のインクジ
ェット記録ヘッドの製造方法。 (22)前記レーザー光の光源と前記マスクパターンと
の相対的な移動は、前記レーザ光をマスクパターンに対
して走査照明することにより行われることを特徴とする
上記(17)に記載のインクジェット記録ヘッドの製造
方法。 (23)前記走査照明が、レーザ発振器からのレーザ光
を偏向走査装置を介して前記マスク上に集光され、前記
レーザ発振とは非同期の照明光により行われることを特
徴とする上記(22)に記載のインクジェット記録ヘッ
ドの製造方法。 (24)前記レーザー加工は、前記レーザ発振器からの
レーザ光束をリングビームに変換する光学系を介して走
査照明することにより行われることを特徴とする上記
(23)に記載のインクジェット記録ヘッドの製造方
法。 (25)前記レーザ発振器からのレーザ光束をリングビ
ームに変換する光学系は、対向するコーン形状のレンズ
から成るとともに、該対向するコーン形状のレンズの間
隔が光軸方向に可変になっており、リング状ビームの外
形が伸縮可能となっていることを特徴とする上記(2
4)に記載のインクジェット記録ヘッドの製造方法。 (26)前記インク通路の一部となる部材は凹部もしく
は貫通孔からなり、該凹部もしくは該貫通孔が所定ピッ
チで形成された複数の開口パターンを有するマスクを介
してレーザ光を照射することで所定の間隔で複数同時に
形成されることを特徴とする上記(16)〜(25)の
いずれかに記載のインクジェット記録ヘッドの製造方
法。 (27)前記凹部は、前記インク流路となる溝であるこ
とを特徴とする上記(26)に記載のインクジェット記
録ヘッドの製造方法。 (28)前記貫通孔は、前記吐出口となることを特徴と
する(26)に記載のインクジェット記録ヘッドの製造
方法。 (29)前記レーザ光の波長は350〜1000nmの
領域内にあることを特徴とする上記(16)〜(28)
のいずれかに記載のインクジェット記録ヘッドの製造方
法。 (30)前記レーザ光のパルス放射時間は500フェム
ト秒以下であることを特徴とする上記(16)〜(2
9)のいずれかに記載のインクジェット記録ヘッドの製
造方法。 (31)前記吐出口、インク流路、液室、インク供給口
を含むインク通路の少なくとも一部を形成する部材は、
樹脂であることを特徴とする上記(16)〜(29)の
いずれかに記載のインクジェット記録ヘッドの製造方
法。 (32)前記吐出口、インク流路、液室、インク供給口
を含むインク通路の少なくとも一部を形成する部材は、
SiまたはSi化合物材料からなることを特徴とする上
記(16)〜(30)のいずれかに記載のインクジェッ
ト記録ヘッドの製造方法。 (33)前記レーザ発振器が、光伝播の空間圧縮装置を
有しているレーザ発振器であることを特徴とする上記
(16)〜(32)のいずれかに記載のインクジェット
記録ヘッドの製造方法。 (34)前記光伝播の空間圧縮装置が、チャーピングパ
ルス生成手段と、光波長分散特性を利用した縦モード同
期手段によって構成されていることを特徴とする上記
(33)に記載のインクジェット記録ヘッドの製造方
法。 (35)上記(16)〜(34)のいずれかに記載のイ
ンクジェットヘッドの製造方法により製造されたことを
特徴とするインクジェットヘッド。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態においては、
上述の本発明の構成を適用することによって、高精細化
に対応することができ、副生成物の発生がなく、レーザ
加工中に変換された熱エネルギーが樹脂等の被加工物に
蓄積されることを根本的に防止することができるレーザ
加工方法、該レーザ加工方法を用いたインクジェット記
録ヘッドの製造方法、該製造方法で製造されたインクジ
ェット記録ヘッドを実現することができる。さらに、マ
スク投影加工を行うに際して、投影像の干渉を動的に変
位させる手段をレーザ光を被加工物に導光する光路中に
介在させることにより、微細なマスクパターンを正確に
加工することができるレーザ加工方法、該レーザ加工方
法を用いたインクジェット記録ヘッドの製造方法、該製
造方法で製造されたインクジェット記録ヘッドを実現す
ることができる。
【0012】なお、上述の本発明の構成において用いら
れる、レーザ光として1ピコ秒以下のパルス放射時間に
て発振するレーザ発振器から放射される空間的時間的な
エネルギー密度が非常に大きい、複数パルスのレーザ光
は、「次世代光テクノロジー集成」(平成4年(株)オ
プトロニクス社発行、第1部要素技術;超短光パルスの
発生と圧縮、24頁〜31頁)等に記載されている、い
わゆるフェムト秒レーザーであり、現在、汎用的に市販
されているフェムト秒レーザーの中には、パルス放射時
間が150フェムト秒以下、パルス当りの光エネルギー
が500マイクロジュールのものが存在する。これによ
ると、放射レーザ光のエネルギー密度は発振パルスにお
いて約3ギガワットのレベルにもなる。
【0013】すなわち、従来例のエキシマレーザ等を用
いたアブレーション加工方法によって、例えばインクジ
ェット記録ヘッドの吐出口を加工した場合、照射される
レーザ光の発振パルス時間幅が長いために、吐出口を形
成するために用いる樹脂プレートに吸収された光エネル
ギーが熱エネルギーに一部変換され、樹脂プレート全体
に所定伝導率で熱拡散されて、樹脂プレートはそれによ
り膨張し、この膨張はエッチングプロセスの進行につれ
てさらに拡大し、ノズル方向が外側に向いてしまい、ま
たエッジにだれが生じてしまって、インク液滴を平行に
真っ直ぐ放出することができないこととなる。これに対
し、上記フェムト秒レーザーによる1ピコ秒以下のパル
ス放射時間にて発振するレーザを用いた構成によれば、
レーザ加工時の時間的エネルギー密度を飛躍的に増加す
ることが可能となり、非常に少ない光エネルギーで樹脂
等の被加工物をアブレーション加工することができる。
また、上述の構成によれば、レーザ加工時の副生成物に
関しても殆ど発生しないため、従来必要とされていた副
生成物の除去工程を省略することが可能となり、インク
ジェット記録ヘッドの生産性を格段に向上させることが
できる。また、上述の構成によれば、樹脂等の被加工物
に照射したレーザ光の光エネルギーが熱エネルギーに変
換され、被加工物に蓄積される前に加工が終了するため
に、被加工物は加工中に熱膨張を起して加工精度を劣化
させたり、一部融解してしまうという問題が解決され、
高精度な加工が可能になり、インクジェット記録ヘッド
の性能を格段に向上させることができ、例えば、これに
よりインク吐出口を加工すれば、平行に高密度で整列し
たインク吐出口が形成でき、インク液滴を平行に真っ直
ぐ放出するインクジェット記録ヘッドを製作することが
できる。
【0014】また、上述の構成によれば、前記マスクパ
ターンをレーザ発振とは非同期に走査照明することによ
って、該レーザ光が前記マスクパターンを通過する際の
光回折によって生じるスペックル干渉像の積分像を形成
することで、マスクパターンとほぼ同一のパターンを加
工することが可能となる。その具体的な実施形態とし
て、マスクを前記レーザ光の光軸の垂直方向に移動させ
ることにより、あるいはレーザ光によってマスクパター
ンを走査照明することにより、レーザ発振器からのレー
ザ光束をリングビームに変換する光学系を介して走査照
明することにより、スペックル干渉像の積分像を形成す
るように構成することができる。
【0015】また、その際、これらの方法においては、
マスクパターンを定位置にほぼ固定した状態でマスクパ
ターンをレーザ発振とは非同期に走査照明するため、こ
の系で大きなサイズの加工を行おうとすると、サイズ的
な制約を受けることとなる。例えば、現実的には20c
m程度(8インチ程度)の大きさに制限されてしまうた
め、15mmの被加工物を加工する場合には、マスクパ
ターンの投影倍率が最大でも1/13倍までしか設定で
きないこととなる。このような制限によって、ほぼあら
ゆる材料が加工可能な1ピコ秒以下の短パルスレーザ光
は、被加工物に照射するエネルギー密度に対して、マス
クに照射されるエネルギー密度は13×13分の1=1
/169となり、マスクのダメージを想定すると、被加
工物の材料及び加工方法に制限が生じることとなる。勿
論、マスクの材質及び被加工物の材質によって、レーザ
照射によるマスクに対するダメージの度合いは変わって
くるが、それらに制限が生じるという点では、同様の問
題が残るものであり、この問題を解決するためには、マ
スク投影倍率を最低1/20以下程度にすることが必要
となる。
【0016】しかしながら、本発明の上記構成を適用し
た更に別の実施形態においては、例えば、マスクはロー
ル上のフィルムに所定パターンが施されたマスクを用
い、前記マスクと被加工物をそれぞれ、前記投影レンズ
の投影倍率を絶対値において1/20以下設定し、この
投影倍率に合わせた比率で同時に同期させて所定光軸垂
直方向であって前記投影レンズの像形成方向(正像また
は逆像)にあわせて移動しながら、またマスクにおいて
は巻き取り及び巻き戻し手段を配して移動し、レーザ光
を転送して被加工物をアブレーション加工するように構
成することで、スペックル干渉を抑制し、かつレーザ光
によるマスクに対するダメージを軽減しつつも、大面積
のパターンを投影照射して被加工物を加工することが可
能となる。本発明の上記構成を適用したもう一つの更に
別の実施形態においては、レーザを被加工物に導光する
光学系に、レーザ発振器からのレーザ光束を対向するコ
ーン形状のレンズから成る光学系で、リングビームに変
換し、フォトマスクのパターンを走査照明し、フォトマ
スクを投影してオリフィスプレートにレーザ照射しイン
ク吐出口を加工することによって、オリフィスプレート
の外側からのレーザ照射で、オリフィスプレートの外側
に先細りのテーパ形状のインク吐出口を形成することが
容易に達成でき、かつ、テーパー角度が大きく、ばらつ
きのない形状を容易に形成することができる。また、そ
の際、前記対向するコーン形状のレンズの間隔を可変す
ることによって、逆テーパ形状のテーパ角度を自在に可
変することができる。
【0017】すなわち、これらの構成によれば、1ピコ
秒以下のパルス放射時間にて複数パルスのレーザ光を発
振するレーザを用いて、通常ガウシアンビームでインク
吐出口形成オリフィスプレートの外側から(インク吐出
側から)の光加工によって、外側に全体が先細りのテー
パ形状すなわち逆テーパ形状を形成する際、テーパ角度
の小さい逆テーパ形状となるとう問題、あるいはテーパ
角度がレーザの照射強度によってしかコントロールでき
ないという問題を容易に解決することができる。つま
り、レーザ照射強度を所定値から極端に変えると、強度
が弱すぎる場合、被加工物であるオリフィスプレートの
アブレーションが完全に行えず、加工部分に副産生成物
が残留付着してしまい、またレーザ照射強度が強すぎる
場合、被加工物であるオリフィスプレートの加工部にマ
イクロクラックが発生してしまうといった他の問題が発
生してしまうといった問題があるが、上記構成によると
このような問題を容易に解決することが可能となる。
【0018】また、このようにオリフィスプレートの外
側に先細りのテーパ形状のインク吐出口を形成すること
ができることによって、インクジェットヘッドを組立た
後の最終工程でインク吐出口を形成することが可能とな
ることで、インク吐出口形成プレートの組立結合による
変形に起因するインク吐出ノズル方向の非等方向性が解
消され、且つ、インク吐出口形成プレートの外側に(イ
ンク吐出側に)部分的にまた全体が先細りのテーパ形状
が形成できることによって、インク液滴の吐出方向が、
一定方向に安定し、インク流の流体抵抗が減少し、流速
が向上するため、同等の駆動元にてインク吐出周波数が
高められ、吐出するインクの飛翔スピードが、向上する
ため、印刷品質が格段に向上すると同時に高速印刷が可
能となる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
するが、本発明はこれらの実施例によって、何ら制限さ
れるものではない。 [実施例1]図1は、本発明の実施例1におけるレーザ
加工装置の概略光路図である。まず、図1を用いて本実
施例の要部におけるレーザ加工装置について説明する。
図1において、不図示の短パルス発振レーザー本体から
図1中太線矢印方向に放射されたレーザ光束101をズ
ームビームコンプレッサ110に導き、所定光ビーム径
に変換し、マスク照明レンズ111に導き所定収束角の
レーザビームを形成し、マスク1のマスクパターン部分
の一部分を照明する。このとき、ズームビームコンプレ
ッサ110のコンプレス比率とマスク照明レンズ111
の焦点距離によって、最終的に被加工物を加工する有効
NA(開口数)が決定される。このNAによって、被加
工物の加工形状が決定され、逆に説明すれば、被加工物
の加工形状によって、ズームビームコンプレッサ110
のコンプレス比率とマスク照明レンズ111の焦点距離
を決定または調整される。
【0020】次に、図2に示してあるマスク1のマスク
パターン11を通過したレーザ光は投影レンズ113に
よってパターン像を被加工物であるインクジェットヘッ
ド3のオリフィスプレート2の表面にフォーカス投影照
射されレーザ発振によってインク吐出口が加工される。
ロール上のフィルムに所定パターンが施されたマスク1
を用い、レーザ光の照射と同時に、このマスク1はフィ
ルム巻き取り手段13とフィルム巻き戻し手段12によ
って走査させると共に、被加工物であるオリフィスプレ
ート2を含むインクジェット記録ヘッド本体3を不図示
のメカステージによって、絶対値において1/20以下
に設定された投影レンズの投影倍率に合わせた比率で同
時に同期させて所定の光軸に対して垂直方向であって、
前記投影レンズの像形成方向(正像または逆像)にあわ
せて所定速度にて移動させる。即ち図1中の細線矢印の
方向に、または細線矢印と点線矢印方向に、マスク1と
被加工物とを共に往復移動させることで、加工が行われ
る。なお、このときレーザはパルス発振レーザを用いて
いるが、何度もマスクをレーザ発振とは非同期に走査照
明することによって、マスクのパターンの照明均一性は
積分平均化され、均一な照明となる。
【0021】このようなマスク1を走査することによっ
て、従来の単純なマスクパターンを同時に結像投影露光
する光学系においての問題点である、照射されるレーザ
光は横モードがシングルモードのコヒーレント光である
ため、マスクパターンを通りぬける際に回折した回折光
同士が干渉を起こすことにより、オリフィスプレート表
面に投影されるマスクパターンの光像がスペックル干渉
を起こし、マスクパターンに対応した形状にオリフィス
プレートが加工されなくなってしまうといった問題点を
解決することができる。すなわち、本実施例によれば、
マスクパターンを同時通過せず、かつパターンを経時的
に投影しインクジェットヘッドを加工するため、スペッ
クル干渉による加工形状の乱れを起こさないことが可能
となり、マスクパターンと同一形状が形成されることに
なる。一方、被加工物を上記マスク1の走査に同期させ
て同時に走査させることで、上記スペックル干渉を抑制
したうえで、なおかつ被加工物とをレーザ光によるマス
クに対するダメージを軽減しつつも、大面積(長い)の
パターンを投影照射して被加工物を加工することが可能
となる。
【0022】[実施例2]図3は、本発明の実施例2に
おけるレーザ加工装置のマスクパターン投影光学系の概
略光路図である。図3において、不図示のレーザ本体か
ら発振された光束301を、ポリゴン多面鏡からなる偏
向装置310に導き、入射レーザ光束を図中矢印に示す
偏向ミラーの回転運動に伴って偏向し、偏向した光束を
まず平面ミラー311によって光路を折り曲げ、球面鏡
312に導く、凹形状の球面鏡312はレーザ光束を反
射しマスク1上でほぼ集光し、図5に示すマスクパター
ンを走査して照明する。マスク1のマスクパターンを通
過したレーザ光は投影レンズ313によってパターン像
を被加工物であるインクジェットヘッド3のオリフィス
プレート2のの表面にフォーカス投影照射されレーザ発
振によってインク吐出口が加工される。このときレーザ
はパルス発振レーザを用いているが、何度もマスクをレ
ーザ発振とは非同期に走査照明することによって、マス
クのパターンの照明均一性は積分平均化され、均一な照
明となる。また、レーザの光路を展開して表示した図4
に示すように、球面鏡312の役割は、レーザ光束30
1をマスク1のパターン位置にほぼ集光させることと、
投影レンズ313にレーザ光速を導く機能を有してい
る。
【0023】このようなマスク1を走査照明する光学系
を用いることによって、従来の単純なマスクパターンを
同時に結像投影露光する光学系においての問題点であ
る、照射されるレーザ光は横モードがシングルモードの
コヒーレント光であるため、マスクパターンを通りぬけ
る際に回折した回折光同士が干渉をおこし、オリフィス
プレート表面に投影されるマスクパターンの光像はスペ
ックル干渉を起こし、マスクパターンに対応した形状に
オリフィスプレートが加工されなくなってしまうことに
対して、本実施例は、マスクパターンを同時通過せず、
かつパターンを経時的にほぼランダムな順に投影しイン
クジェットヘッドを加工するため、スペックル干渉によ
る加工形状の乱れの発生を起こさないことが可能とな
り、マスクパターンと同一形状が形成されることにな
る。
【0024】[実施例3]図6は、本発明の実施例3に
おけるレーザ加工装置の概略光路図である。図6を用い
て本実施例に係る吐出ノズルの加工方法について説明す
る。図6において、不図示の短パルス発振レーザー本体
から発振されたレーザ光束601をまず、対向配置した
コーン形状レンズ615に導き図7に示すように入射し
たレーザ光束601をAのような円形ビームからBのよ
うなリング形状ビームに変換する。次にリング状ビーム
を図6のポリゴン多面鏡等から成る偏向装置610に導
き、入射レーザ光束を図中矢印に示す偏向ミラーの回転
運動に伴って偏向し、偏向した光束をまず平面ミラー6
11によって光路を折り曲げ、球面鏡612に導く、凹
形状の球面鏡612はレーザ光束を反射しマスク1上で
ほぼ集光し、図5に示すマスクプレート1の表面にクロ
ム蒸着パターニングによって形成したマスクパターン1
1を走査して照明する。
【0025】マスク1のマスクパターンを通過したレー
ザ光は投影レンズ613によってパターン像を被加工物
であるインクジェットヘッド3のオリフィスプレート2
の表面にフォーカス投影照射されレーザ発振によってイ
ンク吐出口が加工される。このときレーザはパルス発振
レーザを用いているが、何度もマスクをレーザ発振とは
非同期に走査照明することによって、マスクのパターン
の照明均一性は積分平均化され、均一な照明となる。ま
た、レーザの光路を展開して表示した図8に示すよう
に、球面鏡612の役割は、レーザ光束601をマスク
1のパターン位置にほぼ集光させることと、投影レンズ
613にレーザ光速を導く機能を有している。
【0026】次に、オリフィスプレート2のインク吐出
光加工において、上述したリング状ビームを用いること
がどのように影響するかを、図9を用いて説明する。
(a)には従来の円形ガウシアンビームを用いてオリフ
ィスプレート2にインク吐出口21を加工した場合を示
してあるが、照射されるレーザ光601はCに示すよう
な光強度分布を持った光束がマスクパターン内の無限の
点に対応して照射されるわけであるが、即ち光束のコア
部分の光強度が強く周辺の光強度が弱いレーザ光束を照
射することになるため、インク吐出口ノズル21の周辺
に対しては斜めから強いレーザ光が照射されない為テー
パ角θは小さくなり、逆テーパ形状が形成しにくい方法
となっている。
【0027】これに対し、本実施例である(b)のリン
グ状ビームを用いてオリフィスプレート2にインク吐出
口21を加工した場合、照射されるレーザ光601はD
に示すような光強度分布を持ったリング状光束がマスク
パターン内の無限の点に対応して照射されることとな
り、インク吐出口ノズル21の周辺部分に対しては斜め
から強いレーザ光が照射される事となることによって、
テーパ角θは大きく加工形成される。つまり、逆テーパ
形状が形成しやすくなっている。また、本実施例である
(b)の場合、リング状にインク吐出口ノズル21が形
成されていく為、ノズル21の形状が安定して加工され
やすく、レーザの強度変動等によってインク吐出口ノズ
ルの形状が変動しにくいという特徴も持ち合わせてい
る。
【0028】[実施例4]図10は、本発明の実施例4
における吐出ノズルの加工方法について説明するための
図である。不図示の短パルス発振レーザー本体から発振
されたレーザ光束1101をまず、対向配置したコーン
形状レンズ1115に導き図11に示すように入射した
レーザ光束1101をAのような円形ビームからBのよ
うなリング形状ビームに変換する。次にリング状ビーム
を図10のポリゴン多面鏡等から成る偏向装置1110
に導き、入射レーザ光束を図中矢印に示す偏向ミラーの
回転運動に伴って偏向し、偏向した光束をまず平面ミラ
ー1111によって光路を折り曲げ、球面鏡1112に
導く、凹形状の球面鏡1112はレーザ光束を反射しフ
ォトマスク1上でほぼ集光し、図5に示すマスクプレー
ト1の表面にクロム蒸着パターニングによって形成した
マスクパターン11を走査して照明する。フォトマスク
1のマスクパターンを通過したレーザ光は投影レンズ1
113によってパターン像を被加工物であるインクジェ
ットヘッド3のオリフィスプレート2の表面にフォーカ
ス投影照射されレーザ発振によってインク吐出口が加工
される。このときレーザはパルス発振レーザを用いてい
るが、何度もフォトマスクをレーザ発振とは非同期に走
査照明することによって、フォトマスクのパターンの照
明均一性は積分平均化され、均一な照明となる。また、
レーザの光路を展開して表示した図12に示すように、
球面鏡1112の役割は、レーザ光束1101をフォト
マスク1のパターン位置にほぼ集光させることと、投影
レンズ1113にレーザ光束を導く機能を有している。
【0029】次に、オリフィスプレート2のインク吐出
光加工において、上述したリング状ビームを用いること
がどのように影響するかを、図9を用いて説明する。
(a)には従来の円形ガウシアンビームを用いてオリフ
ィスプレート2にインク吐出口21を加工した場合を示
してあるが、照射されるレーザ光601はCに示すよう
な光強度分布を持った光束がマスクパターン内の無限の
点に対応して照射されるわけであるが、即ち光束のコア
部分の光強度が強く周辺の光強度が弱いレーザ光束を照
射することになるため、インク吐出口ノズル21の周辺
に対しては斜めから強いレーザ光が照射されない為テー
パ角θは小さくなり、逆テーパ形状が形成しにくい方法
となっている。これに対し、本実施例である(b)のリ
ング状ビームを用いてオリフィスプレート2にインク吐
出口21を加工した場合、照射されるレーザ光601は
Dに示すような光強度分布を持ったリング状光束がマス
クパターン内の無限の点に対応して照射されることとな
り、インク吐出口ノズル21の周辺部分に対しては斜め
から強いレーザ光が照射される事となることによって、
テーパ角θは大きく加工形成される。つまり逆テーパ形
状が形成しやすくなっている。また本実施例である
(b)の場合、リング状にインク吐出口ノズル21が形
成されていく為、ノズル21の形状が安定して加工され
やすく、レーザの強度変動等によってインク吐出口ノズ
ルの形状が変動しにくいという特徴も持ち合わせてい
る。
【0030】ここで、図11に示す矢印のように対向し
た対のコーン形状レンズ1115の片方を光軸方法に移
動させることによって、変換されたリング状のビームB
はB1からB2のように外形を伸縮させることができ、
この外形が伸縮したリング状ビームを用いることによっ
て、図9の(b)で説明したようにオリフィスプレート
2に入射するレーザ光束のNA(開口数)が大少変化す
ることと同じ効果をもたらすこととなる。したがって、
図には示していないが逆テーパ加工されたインク吐出口
ノズル21のテーパ角度θが大小変化することとなる。
つまり、対向した対のコーン形状レンズ1115の間隔
を変化させることで、インク吐出口ノズル21のテーパ
角度θを自在にコントロールすることができるようにな
る。
【0031】次に、図13に基づいて、上述の実施例1
〜実施例4の吐出口の加工方法が適用されるインクジェ
ット記録ヘッドについて説明する。図13において、3
3は基板であり、この基板上にはインクを吐出するため
の電気熱変換素子や電気機械変換素子等のインク吐出圧
発生素子34が設けられている。このインク吐出圧発生
素子34は吐出口21に連通するインク流路31内に配
されており、個々のインク流路31は共通液室32に連
通している。この共通液室32にはインク供給管(不図
示)が接続され、インクタンクよりインク供給管を介し
てインクが供給される。また、35はインク流路31お
よび共通液室32を形成するための凹部を有する天板で
あり、基板33と接合されることでインク流路31、共
通液室32を形成している。さらに、基板33と天板3
5との接合体のインク流路端部側には吐出口21を備え
るオリフィスプレート2が設けられている。
【0032】このようなインクジェットヘッドは、以下
のように作成することができる。まず、インク吐出圧発
生用の発熱抵抗素子であるヒータ34と不図示のシフト
レジスタ等の集積回路、電気配線と、をシリコン基板に
パターニングして基板33を作成するとともに、インク
流路31、およびインク液室32となる凹部と不図示の
インク供給口をシリコンプレートにケミカルエッチング
することにより形成して天板35を作成する。その後、
インク吐出側端面およびインク流路31とヒータ34の
配列が一致するように基板33と天板35とをアライメ
ント接合した後、ノズル(吐出口)が未形成状態のオリ
フィスプレート2を、接合された天板とベースプレート
のインク吐出側端面に接着し、この状態で上記述べてき
たインク吐出ノズル加工方法を用いてノズルを形成す
る。以後、不図示のヒータ駆動用の端子をパターニング
した電気基板を結合するとともに、アルミ製のベースプ
レートを基板33に接合し、次いで、各部材を保持する
ホルダおよびインク供給のためのインクタンクを結合す
ることでインクジェットヘッドを組み立てる。
【0033】このようにして作成したインクジェットヘ
ッドのインク吐出口は、全数均一形状にて形成され、本
発明の製造方法で作成したインクジェットヘッドにて実
際に印刷を行なったところ、均等に整列した印刷ドット
が記録され、ドット形状もきれいな同一形状を呈してお
り、優れた印刷品位の画像が得られた。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
高精細化に対応することができ、副生成物の発生がな
く、レーザ加工中に変換された熱エネルギーが樹脂等の
被加工物に蓄積されることを根本的に防止することがで
き、マスクパターンを走査照明して加工するという簡易
な構成で、投影像の干渉を抑制して、微細なマスクパタ
ーンを正確に加工することができ、さらには、マスクの
移動に伴う投影レンズからのパターン像の移動に同期さ
せ、被加工物をレーザ光の光軸の垂直方向に移動させる
ことで、スペックル干渉を抑制したうえで、レーザ光に
よるマスクに対するダメージを軽減しつつ、大面積に亙
って高精細な加工を行うことができ、マイクロマシン、
またはICおよびハイブリッドICデバイス等の複雑材
料および複雑形状の微細加工が可能となる。また、本発
明によれば、このレーザ加工方法を用いて、例えばイン
クジェット記録ヘッドのインク吐出口またはインク流路
またはインク液室またはインク供給口を、前記した方法
によって加工することによって、インク吐出領域の長い
インクジェットヘッドを製作することが可能になり、記
録性能を格段に向上させることが可能となる。また、本
発明によれば、レーザ加工時の時間的エネルギー密度を
飛躍的に増加することができ、非常に少ない光エネルギ
ーによって樹脂等の被加工物をアブレーション加工する
ことができる。また、本発明によれば、レーザ加工時の
副生成物に関しても殆ど発生しないため、従来必要とさ
れていた副生成物の除去工程を省略することが可能とな
り、インクジェットヘッドの生産性を格段に向上させる
ことができる。また、本発明によれば、樹脂等の被加工
物に照射したレーザ光の光エネルギーが熱エネルギーに
変換され、被加工物に蓄積される前に加工が終了するた
めに、被加工物は加工中に熱膨張を起して加工精度を劣
化させたり、一部融解してしまうという問題が解決され
る。このため、高精度な加工が可能になり、インクジェ
ットヘッドの性能を格段に向上させることができる。
【0035】また、加工材料に関しても、樹脂材料に限
らず、セラミック材、または、金属材料といった熱伝導
効率の高い材料であっても光照射時点から熱拡散が進行
する前に加工プロセスが終了してしまうために、液相状
態を介さないアブレーション加工を起すことが可能とな
る。さらに、石英、光学結晶、またはガラス材といった
光透過効率(透過率)の高い材料であっても、エネルギ
ーの時間的集中性が高いために、わずかな光吸収率であ
っても、アブレーション加工を起すことが可能となる。
すなわち、インクジェットヘッドの構成部材として材料
選択の自由度を広げることが出来る。このことにより、
インク吐出口表面の撥水処理などに高熱処理等ができる
ようになる。また、本発明によれば、線膨張係数の小さ
い材料を用いる事が出来るために、各部材の接合面のせ
ん断力によるずれが生じないようにすることが可能とな
る。さらに、このような熱膨張の小さい材料で形成され
たインクジェット記録ヘッド等は赤道直下を通過する船
便で運送しても熱による変形を防止することができるこ
とから、物流コスト削減を図ることも可能となる。ま
た、セラミック材、ガラス材を用いれば強アルカリ性の
インクに対しても腐食しない耐久性、保管性の優れたイ
ンクジェットヘッドを作ることができ、さらに、半導体
材料を用いれば、集積回路の上に直接構造体を作成する
ことが可能となる。
【0036】また、本発明によれば、インク吐出口形成
プレートの外側から(インク吐出側から)のレーザ加工
によって、インク吐出方向軸に対して対称な形状であっ
て、外側に全体が先細りのテーパ形状を形成することが
容易にでき、さらにこのテーパ形状につき、テーパ角度
が大きく、ばらつきのない形状を容易に形成することが
できる。その際、前記対向するコーン形状のレンズの間
隔を可変することによって、逆テーパ形状のテーパ角度
を自在に可変することができる。このため、高品質な加
工が可能になり、インクジェットヘッドの性能を格段に
向上させることが可能となる。また、本発明によれば、
オリフィスプレートの外側に先細りのテーパ形状のイン
ク吐出口を形成することができることによって、インク
ジェットヘッドを組立た後の最終工程でインク吐出口を
形成することが可能となることで、インク吐出口形成プ
レートの組立結合による変形に起因するインク吐出ノズ
ル方向の非等方向性が解消され、インク吐出口形成プレ
ートの外側に(インク吐出側に)部分的にまたは全体が
先細りのテーパ形状が形成できることによって、インク
液滴の吐出方向が、一定方向に安定し、インク流の流体
抵抗が減少し、流速が向上するため、同等の駆動源にて
インク吐出周波数が高められ、吐出するインクの飛翔ス
ピードが、向上するため、印刷品質が格段に向上すると
同時に高速印刷が可能なインクジェットヘッドを実現す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1におけるレーザ加工装置の概
略図。
【図2】本発明の実施例1におけるマスクのパターン構
成図。
【図3】本発明の実施例2におけるレーザ加工装置のマ
スクパターン投影光学系の概略光路図。
【図4】本発明の実施例におけるレーザ加工装置の光学
光路を解説するための概略図。
【図5】本発明の実施例に係るレーザ加工装置に適用さ
れるマスクのパターン構成図。
【図6】本発明の実施例3におけるレーザ加工装置のマ
スクパターン投影光学系の概略光路図。
【図7】本発明の実施例3におけるコーンレンズの機能
を説明するための図。
【図8】本発明の実施例3におけるレーザ加工装置の光
学光路を解説するための概略図。
【図9】本発明の実施例3におけるオリフィスプレート
の加工特性を示す図。
【図10】本発明の実施例4におけるレーザ加工装置の
フォトマスクパターン投影光学系の概略光路図。
【図11】本発明の実施例4におけるコーンレンズの機
能を説明するための図。
【図12】本発明の実施例4におけるレーザ加工装置の
光学光路を解説するための概略図。
【図13】本発明の実施例における加工方法が適用され
るインクジェットヘッドの製造方法によって製造された
インクジェットヘッドを示す概略図。
【符号の説明】
1:マスク 2:オリフィスプレート 3:インクジェットヘッド本体 11:マスクパターン 12:フィルム巻き戻し手段 13:フィルム巻き取り手段 21:インク吐出口ノズル 31:インク流路 32:インク液室 33:基板 34:インク吐出圧発生素子 35:天板 101:レーザ光 110:ズームビームコンプレッサー 111:マスク照明レンズ 113:投影レンズ 301:レーザ光 310:回転多面鏡 311:平面ミラー 312:球面凹ミラー 313:投影レンズ 601:レーザ光 611:平面ミラー 610:回転多面鏡 612:球面凹ミラー 613:投影レンズ 615:コーン形状レンズ 1101:レーザ光 1110:回転多面鏡 1111:平面ミラー 1112:球面凹ミラー 1113:投影レンズ 1115:コーン形状レンズ
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B23K 101:36 B41J 3/04 103H (31)優先権主張番号 特願平11−184799 (32)優先日 平成11年6月30日(1999.6.30) (33)優先権主張国 日本(JP)

Claims (35)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レーザ光を被加工物に照射することによっ
    て被加工物にレーザアブレーション加工を施すレーザ加
    工方法において、 前記レーザ光でマスクパターンを投影して加工するに際
    し、前記レーザ光として1ピコ秒以下のパルス放射時間
    にて発振するレーザ発振器から放射される空間的時間的
    なエネルギー密度が非常に大きい、複数パルスのレーザ
    光を用い、 前記レーザー光の光源と前記マスクパターンとを相対的
    に移動させて走査照明し加工することを特徴とするレー
    ザ加工方法。
  2. 【請求項2】前記レーザー光の光源と前記マスクパター
    ンとの相対的な移動は、レーザ発振とは非同期に前記レ
    ーザ光の光軸の垂直方向に往復移動させるものであり、
    前記被加工物は、順次、段階的に前記マスクパターン形
    状が形成されることを特徴とする請求項1に記載のレー
    ザ加工方法。
  3. 【請求項3】前記レーザー光の光源と前記マスクパター
    ンとの相対的な移動は、前記レーザー光に対して前記マ
    スクを移動させることにより行われることを特徴とする
    請求項2に記載のレーザ加工方法。
  4. 【請求項4】前記マスクは、ロール上のフィルムに所定
    パターンが施されたものであり、前記マスクパターンの
    移動は、該ロール上のフィルムが巻き取り及び巻き戻し
    手段によって、レーザ光路中に移動供給することにより
    行われることを特徴とする請求項3に記載のレーザ加工
    方法。
  5. 【請求項5】前記マスクの移動に伴う前記投影レンズか
    らのパターン像の移動に同期させ、前記被加工物を前記
    レーザ光の光軸の垂直方向に移動させて、前記被加工物
    をアブレーション加工することを特徴とする請求項3〜
    4のいずれか1項に記載のレーザ加工方法。
  6. 【請求項6】前記マスクを投影する投影レンズの投影倍
    率が、絶対値において1/20以下であることを特徴と
    する請求項1〜3のいずれか1項に記載のレーザ加工方
    法。
  7. 【請求項7】前記レーザー光の光源と前記マスクパター
    ンとの相対的な移動は、前記レーザ光をマスクパターン
    に対して走査照明することにより行われることを特徴と
    する請求項2に記載のレーザ加工方法。
  8. 【請求項8】前記走査照明が、レーザ発振器からのレー
    ザ光を偏向走査装置を介して前記マスク上に集光され、
    前記レーザ発振とは非同期の照明光により行われること
    を特徴とする請求項7に記載のレーザ加工方法。
  9. 【請求項9】前記レーザー加工は、前記レーザ発振器か
    らのレーザ光束をリングビームに変換する光学系を介し
    て走査照明することにより行われることを特徴とする請
    求項8に記載のレーザ加工方法。
  10. 【請求項10】前記レーザ発振器からのレーザ光束をリ
    ングビームに変換する光学系は、対向するコーン形状の
    レンズから成るとともに、該対向するコーン形状のレン
    ズの間隔が光軸方向に可変になっており、リング状ビー
    ムの外形が伸縮可能となっていることを特徴とする請求
    項9に記載のレーザ加工方法。
  11. 【請求項11】前記レーザ光の波長は350〜1000
    nmの領域内にあることを特徴とする請求項1〜10の
    いずれか1項に記載のレーザ加工方法。
  12. 【請求項12】前記レーザ光のパルス放射時間は500
    フェムト秒以下であることを特徴とする請求項1〜11
    のいずれか1項に記載のレーザ加工方法。
  13. 【請求項13】前記被加工物は、樹脂またはSiまたは
    Si化合物材料であることを特徴とする請求項1〜12
    のいずれか1項に記載のレーザ加工方法。
  14. 【請求項14】前記レーザ発振器が、光伝播の空間圧縮
    装置を有しているレーザ発振器であることを特徴とする
    請求項1〜13のいずれか1項に記載のレーザ加工方
    法。
  15. 【請求項15】前記光伝播の空間圧縮装置が、チャーピ
    ングパルス生成手段と、光波長分散特性を利用した縦モ
    ード同期手段によって構成されていることを特徴とする
    請求項14に記載のレーザ加工方法。
  16. 【請求項16】記録媒体に付着させるインク液滴を吐出
    するためのインク吐出口、前記吐出口に供給するための
    インクを貯える液室、前記吐出口と前記液室とを連通す
    るインク流路、前記インク流路の一部に設けられインク
    を吐出するためのエネルギーを発生するエネルギー発生
    素子、前記液室に外部からインクを供給するためのイン
    ク供給口、 等を含むインクジェット記録ヘッドのインク通路の少な
    くとも一部を構成する部材を、レーザ加工方法によって
    加工するインクジェット記録ヘッドの製造方法であっ
    て、 前記レーザ光でマスクパターンを投影して加工するに際
    し、前記レーザ光として1ピコ秒以下のパルス放射時間
    にて発振するレーザ発振器から放射される空間的時間的
    なエネルギー密度が非常に大きい、複数パルスのレーザ
    光を用い、前記レーザー光の光源と前記マスクパターン
    とを相対的に移動させて走査照明し加工することを特徴
    とすることを特徴とするインクジェット記録ヘッドの製
    造方法。
  17. 【請求項17】前記レーザー光の光源と前記マスクパタ
    ーンとの相対的な移動は、レーザ発振とは非同期に前記
    レーザ光の光軸の垂直方向に往復移動させるものであ
    り、前記被加工物は、順次、段階的に前記マスクパター
    ン形状が形成されることを特徴とする請求項16に記載
    のインクジェット記録ヘッドの製造方法。
  18. 【請求項18】前記レーザー光の光源と前記マスクパタ
    ーンとの相対的な移動は、前記レーザー光に対して前記
    マスクを移動させることにより行われることを特徴とす
    る請求項17に記載のインクジェット記録ヘッドの製造
    方法。
  19. 【請求項19】前記マスクは、ロール上のフィルムに所
    定パターンが施されたものであり、前記マスクパターン
    の移動は、該ロール上のフィルムが巻き取り及び巻き戻
    し手段によって、レーザ光路中に移動供給することによ
    り行われることを特徴とする請求項18に記載のインク
    ジェット記録ヘッドの製造方法。
  20. 【請求項20】前記マスクの移動に伴う前記投影レンズ
    からのパターン像の移動に同期させ、前記被加工物を前
    記レーザ光の光軸の垂直方向に移動させて、前記被加工
    物をアブレーション加工することを特徴とする請求項1
    8〜19のいずれか1項に記載のインクジェット記録ヘ
    ッドの製造方法。
  21. 【請求項21】前記マスクを投影する投影レンズの投影
    倍率が、絶対値において1/20以下であることを特徴
    とする請求項16〜18のいずれか1項に記載のインク
    ジェット記録ヘッドの製造方法。
  22. 【請求項22】前記レーザー光の光源と前記マスクパタ
    ーンとの相対的な移動は、前記レーザ光をマスクパター
    ンに対して走査照明することにより行われることを特徴
    とする請求項17に記載のインクジェット記録ヘッドの
    製造方法。
  23. 【請求項23】前記走査照明が、レーザ発振器からのレ
    ーザ光を偏向走査装置を介して前記マスク上に集光さ
    れ、前記レーザ発振とは非同期の照明光により行われる
    ことを特徴とする請求項22に記載のインクジェット記
    録ヘッドの製造方法。
  24. 【請求項24】前記レーザー加工は、前記レーザ発振器
    からのレーザ光束をリングビームに変換する光学系を介
    して走査照明することにより行われることを特徴とする
    請求項23に記載のインクジェット記録ヘッドの製造方
    法。
  25. 【請求項25】前記レーザ発振器からのレーザ光束をリ
    ングビームに変換する光学系は、対向するコーン形状の
    レンズから成るとともに、該対向するコーン形状のレン
    ズの間隔が光軸方向に可変になっており、リング状ビー
    ムの外形が伸縮可能となっていることを特徴とする請求
    項24に記載のインクジェット記録ヘッドの製造方法。
  26. 【請求項26】前記インク通路の一部となる部材は凹部
    もしくは貫通孔からなり、該凹部もしくは該貫通孔が所
    定ピッチで形成された複数の開口パターンを有するマス
    クを介してレーザ光を照射することで所定の間隔で複数
    同時に形成されることを特徴とする請求項16〜25の
    いずれか1項に記載のインクジェット記録ヘッドの製造
    方法。
  27. 【請求項27】前記凹部は、前記インク流路となる溝で
    あることを特徴とする請求項26に記載のインクジェッ
    ト記録ヘッドの製造方法。
  28. 【請求項28】前記貫通孔は、前記吐出口となることを
    特徴とする請求項26に記載のインクジェット記録ヘッ
    ドの製造方法。
  29. 【請求項29】前記レーザ光の波長は350〜1000
    nmの領域内にあることを特徴とする請求項16〜28
    のいずれか1項に記載のインクジェット記録ヘッドの製
    造方法。
  30. 【請求項30】前記レーザ光のパルス放射時間は500
    フェムト秒以下であることを特徴とする請求項16〜2
    9のいずれか1項に記載のインクジェット記録ヘッドの
    製造方法。
  31. 【請求項31】前記吐出口、インク流路、液室、インク
    供給口を含むインク通路の少なくとも一部を形成する部
    材は、樹脂であることを特徴とする請求項16〜29の
    いずれか1項に記載のインクジェット記録ヘッドの製造
    方法。
  32. 【請求項32】前記吐出口、インク流路、液室、インク
    供給口を含むインク通路の少なくとも一部を形成する部
    材は、SiまたはSi化合物材料からなることを特徴と
    する請求項16〜30のいずれか1項に記載のインクジ
    ェット記録ヘッドの製造方法。
  33. 【請求項33】前記レーザ発振器が、光伝播の空間圧縮
    装置を有しているレーザ発振器であることを特徴とする
    請求項16〜32のいずれか1項に記載のインクジェッ
    ト記録ヘッドの製造方法。
  34. 【請求項34】前記光伝播の空間圧縮装置が、チャーピ
    ングパルス生成手段と、光波長分散特性を利用した縦モ
    ード同期手段によって構成されていることを特徴とする
    請求項33に記載のインクジェット記録ヘッドの製造方
    法。
  35. 【請求項35】請求項16〜34いずれか1項に記載の
    インクジェットヘッドの製造方法により製造されたこと
    を特徴とするインクジェットヘッド。
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