JP2001217671A - 圧電共振子 - Google Patents

圧電共振子

Info

Publication number
JP2001217671A
JP2001217671A JP2000022091A JP2000022091A JP2001217671A JP 2001217671 A JP2001217671 A JP 2001217671A JP 2000022091 A JP2000022091 A JP 2000022091A JP 2000022091 A JP2000022091 A JP 2000022091A JP 2001217671 A JP2001217671 A JP 2001217671A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
piezoelectric
resonance
piezoelectric resonator
main surfaces
electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000022091A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaya Wajima
正哉 輪島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murata Manufacturing Co Ltd filed Critical Murata Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2000022091A priority Critical patent/JP2001217671A/ja
Publication of JP2001217671A publication Critical patent/JP2001217671A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 チタン酸鉛系セラミックスからなる圧電体を
用いて構成されており、煩雑な工程を経ることなく厚み
縦振動の基本波を効果的に振動部に閉じ込めることがで
き、良好な共振特性を有し、かつ製造工程の簡略化を果
たし得るエネルギー閉じ込め型の圧電共振子を得る。 【解決手段】 チタン酸鉛系圧電セラミックスからなる
圧電体2の対向し合う第1,第2の主面2a,2bに部
分的に第1,第2の共振電極3,4が形成されており、
第1,第2の共振電極3,4が対向されている部分がエ
ネルギー閉じ込め型振動部を構成しており、共振電極
3,4の比重をρ(g/cm3 )、厚みをt(cm)と
し、第1,第2の主面2a,2b間の距離をTとしたと
きに、(ρ・t)/T>0.235とされている圧電共
振子1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、厚み縦振動モード
の基本波を利用したエネルギー閉じ込め型の圧電共振子
に関し、より詳細には、チタン酸鉛系圧電セラミックス
を用いたエネルギー閉じ込め型の圧電共振子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、様々なエネルギー閉じ込め型の圧
電共振子が提案されている。この種の圧電共振子に用い
られる圧電セラミックスとしては、チタン酸ジルコン酸
鉛系セラミックスやチタン酸鉛系セラミックスが知られ
ている。チタン酸鉛系セラミックスは低誘電率であると
いう特徴を有する。
【0003】しかしながら、チタン酸鉛系セラミックス
からなる圧電基板を用いてエネルギー閉じ込め型の圧電
共振子を構成した場合、高調波スプリアスが大きく、厚
み縦振動の基本波を効果的に閉じ込めることができなか
った。そこで、従来、チタン酸鉛系セラミックスからな
る圧電基板において厚み縦振動の基本波を効果的に閉じ
込めるために、種々の提案がなされている。
【0004】例えば、特開平5−48378号公報に
は、図6に示す圧電共振子が開示されている。エネルギ
ー閉じ込め型の圧電共振子51は、圧電基板52と、圧
電基板52の上面及び下面に形成された共振電極53,
54とを有する。共振電極53,54は、圧電基板52
を介して対向されている。圧電共振子51では、厚み縦
振動の基本波を閉じ込めるために、共振電極53,54
が対向されている圧電基板部分52aと、それ以外の圧
電基板部分との間で、コンプライアンス及び密度の少な
くとも一方が異ならされている。このように、コンプラ
イアンス及び密度の少なくとも一方を異ならせることに
より、厚み縦振動の基本波が閉じ込められるとされてい
る。
【0005】また、特開平6−252688号公報に
は、チタン酸鉛系セラミックスからなる圧電基板を用い
た圧電共振子において、共振電極が対向されている圧電
基板部分と、他の圧電基板部分とで分極方向を異ならせ
ることにより、厚み縦振動モードの基本波が閉じ込めら
れることが記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、特開平
5−48378号公報に記載の圧電共振子51では、共
振電極53,54を形成する前に、圧電基板52におい
て、共振電極が形成される基板部分と、他の基板部分の
材料定数を異ならせるための工程を実施しなければなら
ず、製造工程が煩雑となり、コストが高くつくという問
題があった。
【0007】同様に、特開平6−252688号公報に
記載の先行技術においても、分極方向を部分的に異なら
せるための工程が必要であり、やはり工程が煩雑とな
り、コストが高くつくという問題があった。
【0008】本発明の目的は、上述した従来技術の欠点
を解消し、特別の工程を追加することなく、チタン酸鉛
系セラミックスからなる圧電基板において厚み縦振動モ
ードの基本波を効果的に閉じ込めることが可能とされて
いる、エネルギー閉じ込め型の圧電共振子を提供するこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明では、チタン酸鉛
系圧電セラミックスからなる圧電体が用いられている
が、上述した先行技術のように、圧電基板に部分的に材
料定数や分極方向が異なる部分を設けるのではなく、共
振電極の材質及び厚みを選択することにより、厚み縦振
動モードの基本波が効果的に閉じ込められる。
【0010】すなわち、本発明は、厚み縦振動の基本波
を利用したエネルギー閉じ込め型の圧電共振子であっ
て、チタン酸鉛系圧電セラミックスからなり、対向し合
う第1,第2の主面を有する圧電体と、前記圧電体の第
1,第2の主面に部分的に形成されており、かつ圧電体
を介して対向するように配置された第1,第2の共振電
極とを備え、前記第1,第2の共振電極が圧電体を介し
て対向している部分がエネルギー閉じ込め型の振動部を
構成しており、前記共振電極の比重をρ(g/c
3 )、前記共振電極の厚みをt(cm)とし、前記圧
電体の対向し合う第1,第2の主面間の距離をTとした
ときに、(ρ・t)/T>0.235とされていること
を特徴とする。
【0011】本発明に係る圧電共振子の特定の局面で
は、前記第1,第2の共振電極が、それぞれ、n層(n
は複数)の電極層を積層した構造を有し、各電極層の比
重をρ i(iは1〜nの整数)、各電極層の厚みをt
i(iは1〜nの整数)としたときに、前記ρ・tが下
記の式(1)で表される。
【0012】
【数2】
【0013】本発明の他の特定の局面では、前記圧電体
が矩形板状の圧電板であり、前記第1,第2の共振電極
が圧電板の第1,第2の主面中央に形成されている。本
発明のさらに他の特定の局面では、前記圧電板の第1,
第2の主面において、第1,第2の共振電極に電気的に
接続されており、かつ圧電基板の外周縁に至る第1,第
2の引出電極と、前記圧電板の第1,第2の主面に、振
動部の振動を妨げないように積層された第1,第2のケ
ース基板とが備えられる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ、本発明
に係る圧電共振子の具体的な実施例を説明することによ
り、本発明を明らかにする。
【0015】図1(a)及び(b)は、本発明の第1の
実施例に係る圧電共振子を示す斜視図及び(a)におけ
るB−B線に沿う断面図である。本実施例のエネルギー
閉じ込め型の圧電共振子1は、チタン酸鉛系圧電セラミ
ックスからなる圧電基板2を有する。本実施例では、圧
電体として板状の圧電基板2が用いられているが、ブロ
ック状などの他の形状を有する圧電体を用いてもよい。
【0016】圧電基板2は、厚み方向に一様に分極処理
されている。従って、圧電基板2を得るにあたっては、
部分的に分極方向が異ならせるような処理を必要としな
い。圧電基板2の第1の主面としての上面2aの中央に
は、円形の第1の共振電極3が形成されている。また、
圧電基板2の第2の主面としての下面2bには、図1
(a)に下方に投影して示すように、同じく円形の第2
の共振電極4が形成されている。共振電極3,4は、圧
電基板2を介して対向されている。
【0017】共振電極3に連なるように、第1の引出し
電極5が圧電基板2の上面2aに形成されている。ま
た、下面2bにおいても、第2の共振電極4に連なるよ
うに、第2の引出し電極6が形成されている。引出し電
極5は、圧電基板2の外周縁、すなわち上面2aと、一
方の端面2cとのなす端縁に至るように形成されてい
る。他方、引出し電極6は、圧電基板2の外周縁、すな
わち下面2bと端面2cとは反対側の端面2dとのなす
端縁に沿うように形成されている。
【0018】上記共振電極3,4及び引出し電極5,6
は、圧電基板2の上面及び下面に導電膜を付与すること
により形成することができ、導電膜を構成する材料とし
ては、後述の関係を満たす限り、特に限定されるもので
はない。このような導電膜を構成する材料の例として
は、Cu、Cu−Ag合金、Alなどを例示することが
できる。
【0019】また、上記共振電極3,4及び引出し電極
5,6の形成方法は、圧電基板2の上面及び下面の全面
に導電膜を形成した後エッチングする方法、あるいはマ
スク等を用いて図示の形状の共振電極3,4及び引出し
電極5,6を直接形成する方法など、任意である。
【0020】本実施例の特徴は、上記共振電極3,4の
比重をρ(g/cm3 )、共振電極3,4の厚みをt
(cm)とし、上面及び下面間の距離、すなわち圧電基
板2の厚みをTとしたときに、各共振電極3,4におい
て(ρ・t)/T>0.235とされていることにあ
る。
【0021】本実施例では、上記関係を満たすように、
共振電極3,4及び圧電基板2が構成されているので、
後述の実験例から明らかなように、厚み縦振動の基本波
を、共振電極3,4が対向されている振動部に確実に閉
じ込めることができ、良好な共振特性を得ることができ
る。これを具体的な実験例に基づき説明する。
【0022】圧電基板2として、2.5×2.0×厚み
0.224mmのチタン酸鉛系圧電セラミックスからな
る圧電基板を用意した。この圧電基板2上に、共振電極
3,4及び引出し電極5,6をAg含有割合の異なる様
々なCu−Ag合金を用いて形成し、種々の圧電共振子
を得た。すなわち、(ρ・t)/Tが異なる種々の圧電
共振子を作成した。
【0023】上記のようにして得られた圧電共振子の共
振特性を測定し、厚み縦振動の基本波及び3倍波の位相
値と、(ρ・t)/Tとの関係を調べた。結果を図2に
示す。
【0024】図2において、●及び●で示されたデータ
を近似してなる実線Pは、基本波の応答における位相最
大値を示し、○及び実線Qは、3倍波の応答の位相最大
値を示す。
【0025】図2から明らかなように、(ρ・t)/T
が、大きくなるにつれて、3倍波の応答は小さくなり、
基本波の応答が大きくなることがわかる。実線Pは、y
(位相値)=−50.952x2 +61.052x+6
6.418で示され、実線Qは、y=−86.459x
2 −10.004x+84.948で示される。
【0026】従って、実線P,Qの交点では、x=0.
235となる。よって、(ρ・t)/Tが0.235よ
り大きくなると、3倍波の応答に比べて、基本波の応答
が大きくなり、3倍波によるスプリアスを抑制すること
ができ、基本波による共振特性を有効に利用し得ること
がわかる。
【0027】すなわち、本実施例の圧電共振子1では、
(ρ・t)/Tが0.235より大きいので、言い換え
れば各共振電極3,4の単位面積当りの重さρt(g/
cm 2 )の圧電基板2の厚みTに対する割合が0.23
5より大きいので、基本波を有効に閉じ込めることがで
き、基本波に基づく良好な共振特性の得られることがわ
かる。
【0028】第1の実施例の圧電共振子1では、共振電
極3,4は、単一の導電膜により構成されていたが、本
発明においては、共振電極は、複数の電極層を積層した
構造であってもよい。図3は、複数の電極層を積層して
なる共振電極を有する第2の実施例の圧電共振子の部分
切欠拡大断面図である。
【0029】第2の実施例の圧電共振子11では、共振
電極13,14が、複数の電極層13a〜13d,14
a〜14dを積層した構造を有する。その他の点につい
ては、第1の実施例と同様に構成されている。
【0030】圧電共振子11では、共振電極13,14
が、複数の電極層を積層した構造を有する。この場合、
厚み縦振動の基本波を有効に閉じ込め、3倍波スプリア
スを抑圧するには、第1の実施例と同様に、(ρ・t)
/Tを0.235より大きくすればよい。
【0031】もっとも、共振電極13は複数の電極層1
3a〜13dを積層した構造を有するため、(ρ・t)
は、以下のように表される。 すなわち、(ρ・t)=ρ11+ρ22+ρ33+ρ4
4 なお、ρ1〜ρ4は、それぞれ、電極層13a〜13dの
比重(g/cm3 )を示し、t1〜t4は、それぞれ、電
極層13a〜13dの厚みを示す。
【0032】下面側に形成されている共振電極14につ
いても同様である。上記のように、複数の電極層を積層
してなる共振電極を用いた場合においても、電極層数を
n層(nは複数)として、各電極層の比重をρi(iは
1〜nの整数)、各電極層の厚みをti(iは1〜nの
整数)として、(ρ・t)は上記式(1)で表され、そ
の(ρ・t)の圧電体の厚みTに対する割合を0.23
5より大きくすることにより、厚み縦振動の基本波を有
効に閉じ込めることができる。これを、具体的な実験例
に基づき説明する。
【0033】圧電基板12として2.5×2.0×厚み
224μmのチタン酸鉛系セラミックスからなる圧電基
板を用いた。共振電極13,14として、厚み0.3μ
mのCu膜及び6.0μmのAg膜を積層することによ
り構成した。このようにして構成された圧電共振子で
は、(ρ・t)/Tは約0.29である。この圧電共振
子の共振特性を測定したところ、基本波(11MHz)
における応答の位相最大値は81.2度であり、3倍波
(34MHz)における応答の位相最大値は75.4度
であり、5倍波(55MHz)における応答の位相最大
値は15.2度であった。
【0034】従って、第1の実施例と同様に、基本波に
基づく共振特性を利用したエネルギー閉じ込め型圧電共
振子の得られることがわかる。本発明に係る圧電共振子
は、上述したように板状の圧電体を利用したものには限
定されないが、板状の圧電体すなわち圧電基板を用いた
場合、積層型のチップ型圧電共振子を容易に構成するこ
とができる。このようなチップ型圧電共振子の具体的な
例を図4及び図5を参照して説明する。
【0035】図4は、このチップ型圧電共振子を説明す
るための分解斜視図であり、図5はその外観を示す斜視
図である。チップ型圧電共振子21では、第1の実施例
の圧電共振子1の上下に、第1,第2のケース基板2
2,23が積層されている。ケース基板22,23は、
特に限定されないが、例えばアルミナなどの絶縁性セラ
ミックスを用いて構成することができる。ケース基板2
2,23は、圧電基板2と同じ矩形の平面形状を有す
る。
【0036】ケース基板22の下面及びケース基板23
の上面には、凹部23aが形成されている(ケース基板
22の下面の凹部については図示されず)。凹部23a
は、圧電共振子1の振動部の振動を妨げないための空間
を確保するために設けられている。
【0037】ケース基板23の上面においては、凹部2
3aの周囲において接着剤24が塗布されている。この
接着剤24を介して圧電共振子1とケース基板23とが
接合される。同様に、ケース基板22の下面においても
接着剤が塗布され、該接着剤を介してケース基板22と
圧電共振子1とが積層・接着される。
【0038】このようにして、図5に示すように、圧電
共振子1の上下にケース基板22,23が貼り合わされ
て積層体25が構成されている。また、この積層体25
の一方の端面25aから上面及び下面に至るように第1
の外部電極26が形成されている。同様に、端面25a
とは反対側の端面25bから上面及び下面に至るように
第2の外部電極27が形成されている。外部電極26,
27は、それぞれ、圧電共振子1の第1の引出し電極5
及び第2の引出し電極6(図1参照)に電気的に接続さ
れている。
【0039】従って、プリント回路基板などに容易に表
面実装し得るチップ型圧電共振子21を提供することが
できる。なお、圧電共振子1を用いてチップ型の圧電共
振部品を構成する場合、上記ケース基板22,23を用
いたものに限定されない。例えば、圧電共振子1よりも
大きなベース基板上に圧電共振子1を振動を妨げないた
めの空間を隔てて固定し、該圧電共振子1を囲繞するよ
うにキャップをベース基板上に固定した構造を用いても
よい。
【0040】
【発明の効果】本発明に係る圧電共振子では、チタン酸
鉛系圧電セラミックスからなる圧電体において、共振電
極の比重ρ、共振電極の厚みt及び圧電体の対向し合う
第1,第2の主面間の距離Tが、(ρ・t)/T>0.
235を満たすように構成されているので、厚み縦振動
の高調波スプリアスを抑制することができ、基本波に基
づく共振特性を有効に利用することができる。言い換え
れば、厚み縦振動の基本波を振動部に効果的に閉じ込め
ることができ、該基本波に基づく良好な共振特性を得る
ことができる。
【0041】また、従来のチタン酸鉛系圧電セラミック
スを用いたエネルギー閉じ込め型の圧電共振子において
基本波を利用しようとした場合には、圧電基板の一部の
材質を異ならせたり、圧電基板に部分的に分極方向が異
なる部分を設けねばならなかった。これに対して、本発
明によれば、そのような操作を全く必要としないため、
製造工程の簡略化、ひいては圧電共振子のコストの低減
を果たし得る。また、共振特性のばらつきも生じ難い。
【0042】加えて、同じ周波数の厚み縦振動の基本波
を利用したエネルギー閉じ込め型の共振子を構成しよう
とした場合、チタン酸ジルコン酸鉛系セラミックスを用
いた場合に比べて、チタン酸鉛系セラミックスを用いた
場合には、圧電体の第1,第2の主面間の距離Tが約1
5%程度大きくなる。従って、圧電体の強度を高めるこ
とができ、それによって製造に際しての圧電体の割れや
欠けを低減することができ、良品率を高めることができ
る。加えて、得られた圧電共振子の機械的強度も高めら
れる。
【0043】第1,第2の共振電極が、それぞれ、n層
の電極層を積層した構造を有する場合には、各電極層の
比重をρi 、各電極層の厚みをti としたときに、上記
ρ・tが前述した式(1)を満たすように構成すればよ
く、それによって、厚み縦振動の基本波を振動部に効果
的に閉じ込めることができる。
【0044】圧電体として矩形板状の圧電板を用い、第
1,第2の共振電極が圧電板の第1,第2の主面中央に
形成されている場合には、従来から多用されている矩形
板状の圧電共振子として本発明の圧電共振子を構成する
ことができる。
【0045】特に、圧電板の第1,第2の主面におい
て、圧電基板の外周縁に至る第1,第2の引出し電極を
形成し、第1,第2の主面に振動部の振動を妨げないよ
うに第1,第2のケース基板を積層した構造とすること
により、容易に表面実装し得るチップ型圧電共振子を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)及び(b)は、本発明の第1の実施例に
係る圧電共振子の斜視図及び(a)中のB−B線に沿う
断面図。
【図2】(ρ・t)/Tと、厚み縦振動の基本波及び3
倍波の応答の位相最大値との関係を示す図。
【図3】本発明の第2の実施例に係る圧電共振子の部分
切欠拡大断面図。
【図4】本発明の一実施例の圧電共振子を用いたチップ
型圧電共振子を説明するための分解斜視図。
【図5】図4に示された各部材を積層して構成されたチ
ップ型圧電共振子の外観を示す斜視図。
【図6】従来の圧電共振子の一例を説明するための断面
図。
【符号の説明】
1…圧電共振子 2…圧電基板 2a…上面(第1の主面) 2b…下面(第2の主面) 2c,2d…端面 3,4…第1,第2の共振電極 5,6…第1,第2の引出し電極 11…圧電共振子 12…圧電基板 13,14…第1,第2の共振電極 13a〜13d,14a〜14d…電極層 21…チップ型圧電共振子 22,23…ケース基板 23a…凹部 t…共振電極の厚み T…圧電体の対向し合う第1,第2の主面間の距離

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 厚み縦振動の基本波を利用したエネルギ
    ー閉じ込め型の圧電共振子であって、 チタン酸鉛系圧電セラミックスからなり、対向し合う第
    1,第2の主面を有する圧電体と、 前記圧電体の第1,第2の主面に部分的に形成されてお
    り、かつ圧電体を介して対向するように配置された第
    1,第2の共振電極とを備え、 前記第1,第2の共振電極が圧電体を介して対向してい
    る部分がエネルギー閉じ込め型の振動部を構成してお
    り、前記共振電極の比重をρ(g/cm3 )、前記共振
    電極の厚みをt(cm)とし、前記圧電体の対向し合う
    第1,第2の主面間の距離をTとしたときに、(ρ・
    t)/T>0.235とされていることを特徴とする、
    圧電共振子。
  2. 【請求項2】 前記第1,第2の共振電極が、それぞ
    れ、n層(nは複数)の電極層を積層した構造を有し、
    各電極層の比重をρi(iは1〜nの整数)、各電極層
    の厚みをti(iは1〜nの整数)としたときに、前記
    ρ・tが、 【数1】 であることを特徴とする、請求項1に記載の圧電共振
    子。
  3. 【請求項3】 前記圧電体が矩形板状の圧電板であり、
    前記第1,第2の共振電極が圧電板の第1,第2の主面
    中央に形成されている、請求項1または2に記載の圧電
    共振子。
  4. 【請求項4】 前記圧電板の第1,第2の主面におい
    て、第1,第2の共振電極に電気的に接続されており、
    かつ圧電基板の外周縁に至る第1,第2の引出電極と、 前記圧電板の第1,第2の主面に、振動部の振動を妨げ
    ないように積層された第1,第2のケース基板とを備え
    ることを特徴とする、請求項3に記載の圧電共振子。
JP2000022091A 2000-01-31 2000-01-31 圧電共振子 Pending JP2001217671A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000022091A JP2001217671A (ja) 2000-01-31 2000-01-31 圧電共振子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000022091A JP2001217671A (ja) 2000-01-31 2000-01-31 圧電共振子

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001217671A true JP2001217671A (ja) 2001-08-10

Family

ID=18548428

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000022091A Pending JP2001217671A (ja) 2000-01-31 2000-01-31 圧電共振子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001217671A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1191688B1 (en) Increased bandwidth thin film resonator having a columnar structure
US7948156B2 (en) Piezoelectric resonator plate, and piezoelectric resonator device
US8907548B2 (en) Resonator element having a mass portion
WO2007119556A1 (ja) 圧電共振子及び圧電フィルタ
JP2007214941A (ja) 圧電振動片及び圧電デバイス
CN108631742A (zh) 声波谐振器及其制造方法
JP2001177369A (ja) 圧電共振子及び圧電発振子
JP3589211B2 (ja) 圧電振動デバイス
JP3262007B2 (ja) エネルギー閉じ込め型厚みすべり共振子およびこの共振子を用いた電子部品
CN112703672B (zh) 谐振子以及谐振装置
JP4446730B2 (ja) 圧電共振子及びフィルタ並びに複合基板
JP2002152005A (ja) 電子部品
JP2001217671A (ja) 圧電共振子
JP4471725B2 (ja) 圧電共振素子、圧電共振子及びフィルタ並びに複合基板
JP2005064689A (ja) 圧電共振子及び圧電共振部品
JPH118526A (ja) 圧電共振子およびそれを用いた電子部品
US6097134A (en) Piezoelectric resonator and electronic component including same
JP2001144576A (ja) 圧電共振子
JPH09181556A (ja) 圧電振動子
JP3271538B2 (ja) 圧電共振子およびそれを用いた電子部品
JPH11112277A (ja) 電子部品およびラダーフィルタ
JP2011151762A (ja) 水晶振動子
JP3729033B2 (ja) エネルギー閉じ込め型圧電共振子及びその製造方法
JP2003332875A (ja) 複合材料振動装置
JPH11330897A (ja) 厚みすべりを用いた圧電振動子とこれを用いた圧電部品