JP2001217654A - 信号処理回路およびバイアス調整回路 - Google Patents
信号処理回路およびバイアス調整回路Info
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Abstract
グ後でも外部から制御によりバイアス電圧を微調整す
る。 【解決手段】信号処理用トランジスタFET1と、その
バイアス電圧を調整するバイアス調整回路1とを有す
る。バイアス調整回路1は、複数の制御端子Tc0 〜T
c2 と、少なくとも一方に所定電圧が印加される第1端
子Tggおよび第2端子Tssと、この第1および第2
端子間に接続され、複数の制御端子に印加される信号の
論理V0 〜V2 に応じて導通と遮断がそれぞれ制御さ
れ、第1および第2端子間の抵抗値を変える複数のスイ
ッチング素子Tr0 〜Tr2 とを有する。複数のスイッ
チング素子Tr0 〜Tr2 は、直列接続でも並列接続で
もよい。直列接続の場合は各スイッチング素子と並列
に、並列接続の場合は各スイッチング素子と直列に、抵
抗R0 〜R2 の何れかを接続させた構成も可能である。
Description
幅回路などに用いることができ、トランジスタのバイア
ス電圧を調整するバイアス調整回路と、これを用いた信
号処理回路とに関する。
e integrated circuits)において、能動素子として高周
波FETを用い高周波を取り扱う回路、たとえば増幅回
路、混合回路などでは、FETのドレイン電流Ids
は、その性能(高周波特性)を決めるパラメータの一つ
であるため所定の値にする必要がある。ところが、製造
時にウエハ間あるいはウエハ内で高周波FETのしきい
値電圧Vthがばらつくと、出来た高周波回路は、FE
Tのゲートバイアス電圧Vggが一定の場合に、しきい
値電圧Vthに応じてドレイン電流Idsも変動し、そ
の結果、回路性能を最大限に引き出すことができない。
とした状態でドレイン電流Idsを調整するには、ゲー
ト・ソース間電圧Vgsをウエハ間あるいはチップ内で
可変にすればよい。その方法として、従来、以下の方法
が行われていた。
gsを所定値にするためのブリーダー抵抗を、幾つか回
路パターン内に予め用意しておく。製造時のしきい値電
圧Vthの調整工程でモニタしたVthのバラツキ量に
応じて、その後のメタル配線工程で、最適なブリーダー
抵抗をパターン上で接続させるためのフォトマスクを選
択する。選択したフォトマスクを用いてメタル配線を行
うと、最適なブリーダー抵抗のみがゲートバイアス用抵
抗として機能し、結果として、所望のゲート・ソース間
電圧Vgsが得られる。
形成したブリーダー抵抗を、パッケージングの際のワイ
ヤボンディングで選択し、これにより所望のゲート・ソ
ース間電圧Vgsが得られるようにする。
gsを調整したいFETに近いウエハ内位置に形成した
しきい値電圧モニタ用のFETを含む、ゲート・ソース
間電圧の自動調整回路を信号処理回路の一部として内蔵
させる。
を示す回路図である。図8において、FET1はゲート
・ソース間電圧Vgsを調整したい信号処理用電界効果
トランジスタ、FET2はモニタ用電界効果トランジス
タを示す。信号処理用トランジスタFET1のドレイン
とソース間には、直流バイアス電源VDC1が接続さ
れ、モニタ用トランジスタFET2のドレインとソース
間には、抵抗R0と直流バイアス電源VDC2が直列接
続されている。両トランジスタFET1,FET2のソ
ースは接地されている。モニタ用トランジスタFET2
のドレインとゲート間には、直流レベルシフトのための
ダイオードDが接続されている。本例では、電界効果ト
ランジスタのソース・ドレイン間が短絡されてダイオー
ドDとして用いられている。信号処理用トランジスタF
ET1およびモニタ用トランジスタFET2のゲート同
士が、デカップリング抵抗R1を介して接続されてい
る。抵抗R1とモニタ用トランジスタFET2のゲート
との接続中点と接地電位との間に、抵抗R2およびキャ
パシタCが並列に接続されている。抵抗R2はダイオー
ドDとともにモニタ用トランジスタFET2のゲート電
位を決定する抵抗であり、キャパシタCは高周波接地用
である。
用トランジスタFET2は、ウエハ内で互いに近い位置
に形成された場合、そのしきい値電圧も近い値を示す。
両トランジスタFET1,FET2がディプリージョン
形の場合、そのしきい値電圧Vthが設計値より深い、
すなわち負極性で大きな値を示すとき、モニタ用トラン
ジスタFET2のドレイン電流I2は予定した値より大
きい。このため、抵抗R0の電圧降下が大きく、モニタ
用トランジスタFET2のドレイン電圧は予定した値に
対し低下する。この電圧は、ダイオードDによって所定
電圧レベルだけ低下した後にモニタ用FET2のゲート
に伝達され、モニタ用トランジスタFET2のゲートを
閉じる方向に作用する。また、このレベル低下後の電圧
はデカップリング抵抗R1を通して信号処理用トランジ
スタFET1のゲートにも伝達され、そのゲートを閉じ
るように作用する。このため、信号処理用トランジスタ
FET1のドレイン電流I1が減少し、結果として、所
望の設計値に近いドレイン電流値に調整される。
2のしきい値電圧Vthが設計値より浅い、すなわち負
極性で小さな値を示すとき、モニタ用トランジスタFE
T2のドレイン電流I2は予定した値より小さい。この
ため、抵抗R0の電圧降下が小さく、モニタ用トランジ
スタFET2のドレイン電圧は予定した値に対し上昇す
る。これに応じて信号処理用トランジスタFET1のゲ
ート電位も上昇し、当該トランジスタFET1のドレイ
ン電流I1が上昇して、設計値に近いドレイン電流値に
調整される。
ス電圧調整方法では、異なるウエハ間でのバイアス電圧
電圧調整には有効であるが、同一ウエハ内のしきい値電
圧Vthのバラツキを補正するようなバイアス電圧の調
整はできない。第2のバイアス電圧調整方法では、この
バイアス電圧調整用にボンディングパッドを幾つも用意
しなければならず、チップ面積の増大が著しい。第3の
バイアス電圧調整方法では、信号処理用とモニタ用のト
ランジスタしきい値電圧Vthが完全に一致しないこ
と、および、組み立て時のストレスを含めた様々な要因
でしきい値電圧Vthが変動し、これに応じて相互コン
ダクタンスgmが変動することにより、バイアス電圧を
調整しても、ドレイン電流が一定にならないことがあ
る。このgm変動に起因してドレイン電流が一定となら
ないことは、第1および第2のバイアス電圧調整方法で
も共通した課題である。
整方法でも、一旦、ウエハを完成させたりパッケージン
グした後に、バイアス電圧を微調整することが不可能で
ある。
せずに、パッケージング後でも外部から制御によりバイ
アス電圧を微調整することが可能なバイアス調整回路
と、これを備えた信号処理回路を提供することである。
る信号処理回路は、信号処理用トランジスタと、当該信
号処理用トランジスタのバイアス電圧を調整するバイア
ス調整回路とを有する信号処理回路であって、上記バイ
アス調整回路内に、複数の制御端子と、少なくとも一方
に所定電圧が印加される第1および第2端子と、当該第
1および第2端子間に接続され、上記複数の制御端子に
印加されるディジタル信号の論理に応じて導通と遮断が
それぞれ制御され、上記第1および第2端子間の抵抗値
を変える複数のスイッチング素子とを有する。好適に、
上記バイアス調整回路が、上記信号処理用トランジスタ
の制御端子と、他の2端子の何れか一方との間に接続さ
れている。
上記第1および第2端子間に直列接続されている。この
場合、好適に、上記複数のスイッチング素子のぞれぞれ
に対し、抵抗が並列接続されている。このスイッチング
素子に並列接続された各抵抗は、好適に、全体として2
のN乗(N:連続した整数)に比例した大きさの抵抗群
を構成する値に設定されている。好適に、上記直列接続
された複数のスイッチング素子の一方端と上記第1また
は第2端子との間に、基準抵抗が接続されている。
は、上記第1および第2端子間に並列接続されている。
この場合、好適に、上記複数のスイッチング素子のぞれ
ぞれに対し、抵抗が直列接続されている。このスイッチ
ング素子にそれぞれ直列接続された複数の上記抵抗は、
好適に、所望の可変ステップ値を単位として異なる値に
設定されている。
タの上記バイアス電圧に応じた特性値を検出する検出手
段と、上記特性値に基づいて、上記バイアス調整回路の
複数の制御端子に出力される上記ディジタル信号の論理
値を変更する制御回路とをさらに有する。
は、信号処理用トランジスタと、当該信号処理用トラン
ジスタのバイアス電圧を調整するバイアス調整回路とを
有する信号処理回路であって、第1および第2の電源電
圧供給線間に直列接続されたモニタ用トランジスタおよ
び可変抵抗回路と、上記モニタ用トランジスタおよび上
記可変抵抗回路の接続中点とモニタ用トランジスタの制
御端子との間に接続された電圧レベルシフト手段と、上
記モニタ用トランジスタの制御端子と上記信号処理用ト
ランジスタの制御端子との間に接続されたデカップリン
グ手段とを、上記バイアス調整回路内に有する。
電源電圧供給線と上記モニタ用トランジスタとの間に直
列接続され、上記複数の制御端子に印加されるディジタ
ル信号の論理に応じて導通と遮断が制御される複数のス
イッチング素子を有する。
路は、複数の制御端子と、トランジスタに接続される第
1端子と、電源電圧または基準電圧の供給線に接続され
る第2端子とを有し、制御端子に印加される信号に応じ
て第1および第2端子間の抵抗値を変更可能なバイアス
調整回路であって、上記複数の制御端子に印加されるデ
ィジタル信号の論理に応じて、導通と遮断が制御される
複数のスイッチング素子が、上記第1および第2端子間
に直列接続されている。
路は、複数の制御端子と、トランジスタに接続される第
1端子と、電源電圧または基準電圧の供給線に接続され
る第2端子とを有し、制御端子に印加される信号に応じ
て第1および第2端子間の抵抗値を変更可能なバイアス
調整回路であって、上記複数の制御端子に印加されるデ
ィジタル信号の論理に応じて、導通と遮断が制御される
複数のスイッチング素子が、上記第1および第2端子間
に並列接続されている。
バイアス調整回路では、複数のスイッチング素子の、た
とえばゲートに印加する信号の論理の組み合わせを変え
ると、トランジスタに対するバイアス電圧の調整量が変
更される。たとえば、複数のスイッチング素子のみが直
列接続されている場合、複数の制御端子に印加する電圧
の論理の組合せを変えると、スイッチング素子のオン時
の抵抗とオフ時の抵抗との組合せで、第1端子と第2端
子間の抵抗値が変化する。これにより、トランジスタに
対するバイアス電圧の調整量が変更される。
素子それぞれに抵抗が並列接続されている場合は、スイ
ッチング素子のオフときは、並列接続れた抵抗が第1端
子と第2端子間の抵抗値に寄与し、逆にオフのときは寄
与しなくなる。言い換えると、複数の制御端子に印加す
る電圧の論理の組合せを変えると、第1端子と第2端子
間を流れる電流経路が抵抗側とスイッチング素子側で切
り換えられる。これにより、電流経路の抵抗値が変化
し、その結果、トランジスタに対するバイアス電圧の調
整量が変更される。このように電流経路をスイッチング
素子で切り換えることによって電流経路の抵抗値が変化
することは、複数のスイッチング素子が並列接続され、
それぞれのスイッチング素子に抵抗が直列接続されてい
る場合も同様である。
整回路を、トランジスタのゲートとソース間に接続して
もよいし、また、モニタ用トランジスタのドレイン電流
の調整に用いることもできる。また、この何れの場合で
も、バイアス調整対象である信号処理用トランジスタの
ドレイン電流などをモニタしておき、このモニタ値に基
づいて、制御回路が複数のスイッチング素子に付与する
制御信号を変化させるようにすると、外部から制御信号
を与えなくとも、バイアス調整が回路内部で自動的に行
われる。
示す図である。また、図2は、バイアス調整回路の基本
構成例を3例示す回路図である。
理用電界効果トランジスタFET1のゲートは、結合キ
ャパシタCinを介して入力端子Tinに接続されてい
る。また、信号処理用トランジスタFET1のドレイン
は、結合キャパシタCoutを介して出力端子Tout
に接続され、また、負荷2を介して電源電圧VDDの供給
端子Tddに接続されている。信号処理用トランジスタ
FET1のソースは接地されている。
と接地電位との間に、高周波遮断用の抵抗Rcを介し
て、バイアス調整回路1が接続されている。バイアス調
整回路1は、制御信号(電圧値V0 〜VN )が入力さ
れ、また、図示しないがゲートバイアス電圧が供給され
ている。
(A)〜(C)に示す基本構成の回路が採用できる。
ス電圧Vggの供給端子Tggと接地線との間に、基準
抵抗Rr、電界効果トランジスタTr0 ,Tr1 ,…,
TrN が直列接続されている。トランジスタTr0 のゲ
ートは電圧値V0 の制御信号の入力端子T0 に接続さ
れ、トランジスタTr1 のゲートは電圧値V1 の制御信
号の入力端子T1 に接続され、また、トランジスタTr
N のゲートは電圧値VNの制御信号の入力端子TN に接
続されている。基準抵抗RrとトランジスタTr0 との
接続中点から、図1の高周波遮断抵抗Rc側と接続され
る出力端子Toが取り出されている。
回路1内のトランジスタのオン/オフにより、そのオン
時の抵抗値Ronとオフ時の抵抗値Roffとの2種類
の抵抗値を切り替え、その組合せにより出力端子Toと
接地線の接続端子(不図示)との間の抵抗値(以下、ト
ータル抵抗値)を変更する。たとえば、トランジスタの
オン抵抗RonをAΩ、オフ抵抗をBkΩとすると、ト
ータル抵抗値は(N−1)Aから(N−1)B×103
の範囲内で多段階に変更できる。
ス電圧Vggの供給端子Tggと接地線との間に、基準
抵抗Rr、抵抗R0 ,R1 ,…,RN が直列接続されて
いる。抵抗R0 に電界効果トランジスタTr0 が並列接
続され、抵抗R1 に電界効果トランジスタTr1 が並列
接続され、また、抵抗RN に電界効果トランジスタTr
N が並列接続されている。トランジスタTr0 のゲート
は電圧値V0 の制御信号の入力端子T0 に接続され、ト
ランジスタTr1 のゲートは電圧値V1 の制御信号の入
力端子T1 に接続され、また、トランジスタTrN のゲ
ートは電圧値VN の制御信号の入力端子TN に接続され
ている。基準抵抗RrとトランジスタTr0 との接続中
点から、図1の高周波遮断抵抗Rc側と接続される出力
端子Toが取り出されている。
回路1内のトランジスタのオン/オフにより、抵抗とト
ランジスタの各並列接続部分で、電流経路を抵抗側とす
るかトランジスタ側とするかが切り替えられる。すなわ
ち、トランジスタのオン抵抗が並列接続の抵抗値より十
分小さいとした場合、この各並列接続部分における電流
は、トランジスタがオンのときトランジスタ側に流れ、
トランジスタがオフのとき抵抗側を流れる。これによ
り、本回路では、電流経路に存在する抵抗の組合せを変
えることにより、トータル抵抗値を多段階に変更でき
る。
ス電圧Vggの供給端子Tggに基準抵抗Rcが接続さ
れ、基準抵抗Rrと接地線との間に、抵抗R0 ,R1 ,
…,RN が並列接続されている。抵抗R0 に電界効果ト
ランジスタTr0 が直列接続され、抵抗R1 に電界効果
トランジスタTr1 が直列接続され、また、抵抗RNに
電界効果トランジスタTrN が直列接続されている。ト
ランジスタTr0 のゲートは電圧値V0 の制御信号の入
力端子T0 に接続され、トランジスタTr1 のゲートは
電圧値V1 の制御信号の入力端子T1 に接続され、ま
た、トランジスタTrN のゲートは電圧値VN の制御信
号の入力端子TN に接続されている。基準抵抗Rrとト
ランジスタTr0 ,Tr1 ,…,またはTrN との接続
中点から、図1の高周波遮断抵抗Rc側と接続される出
力端子Toが取り出されている。
回路1内のトランジスタのオン/オフにより、抵抗とト
ランジスタの各直列接続部分を電流経路とするか否か切
り替えられる。すなわち、トランジスタがオンのとき、
このトランジスタが接続された直列接続部分は電流経路
として機能し、トランジスタがオフのとき、このトラン
ジスタが接続された直列接続部分はオープン状態となっ
て電流経路として機能しない。本回路では、制御信号の
論理の組合せを変えることで、電流経路として寄与する
直列接続部分の組合せが変化し、その結果、トータル抵
抗値を多段階に変更できる。
抵抗R0 ,R1 ,…,RN の各抵抗値をr0 ,r1 ,
…,rN と表記しているが、その抵抗値は任意である。
したがって、図2(B)および(C)に示す回路構成
は、図2(A)の回路構成と比較すると、抵抗R0 ,R
1 ,…,RN を形成する分の面積が大きくなるが、各抵
抗値が任意であることから、トータル抵抗値を構成する
抵抗の組合せの自由度が大きく、したがって、所望の抵
抗値が得られやすいという利点がある。また、図2
(A)および(B)における基準抵抗Rrは、出力端子
Toが一定電圧Vggに固定されないように設けられて
いるが、省略も可能である。その場合、出力端子To
は、トランジスタTr0 ,Tr1 ,…,TrN の接続中
点から引き出す構成とする。さらに、たとえば、トラン
ジスタTr0 ,Tr1 ,…,TrN の何れかを必ずオフ
とし、そのときの抵抗値が十分大きなことを前提とし
て、図1における高周波遮断抵抗Rcの省略も可能であ
る。
基本構成を採用した場合の具体的例(N=2)を示す回
路図である。図3に示す回路では、出力端子Toと基準
電位端子Tssとの間に3つの抵抗R0 〜R2 が直列接
続されている。抵抗R0 の値をrとすると、抵抗R1 の
値が2r、抵抗R2 の値が4rと、一般式2N rで表さ
れる抵抗値設定がなされている。なお、本例では、出力
端子Toと基準電位端子Tssとの間に、出力端子To
の直流電圧レベル変動を防止するためのキャパシタCc
が接続されている。
ス間電圧Vgsとの対応関係を表にまとめて示す。制御
信号V0 〜V2 が全てハイレベルのとき、トランジスタ
Tr0 〜Tr2 が全てオンして、トータル抵抗はトラン
ジスタのオン抵抗のみで無視できるほど小さいため、信
号処理用トランジスタFET1のゲート・ソース間電圧
Vgsは、ほぼ接地電位0Vとなり最小値をとる。一
方、制御信号V0 〜V2 が全てローレベルのとき、トラ
ンジスタTr0 〜Tr2 が全てオフして、トータル抵抗
は7rとなり、信号処理用トランジスタFET1のゲー
ト・ソース間電圧Vgsは、最大値{7r/(R+7
r)}Vggをとる。制御信号の他の論理の組合せにお
いては、図4に示すように、その組合せに応じてゲート
・ソース間電圧Vgsは最大値と最小値の中間の値をと
る。
の論理制御により、ゲートバイアス量を変え、ゲート・
ソース間電圧Vgsを8段階可変とすることができる。
したがって、パッケージング後もゲート・ソース間電圧
Vgsの変更により、信号処理用トランジスタのドレイ
ン電流の調整が可能である。また、この信号処理回路で
は、バイアス調整のため抵抗やトランジスタが必要であ
るが、従来の、ワイヤボンディング時のパッドの選択に
よる抵抗切り替え方法に比べると面積の増加量は小さ
い。
示す図である。
FET1のゲートに、直接、バイアス調整回路が接続さ
れていない。信号処理用トランジスタFET1の近く
に、同じサイズで同時形成されるモニタ用トランジスタ
FET2が設けられ、両トランジスタFET1とFET
2のゲート同士が、デカップリング手段3を介して接続
されている。モニタ用トランジスタFET2のソースは
接地され、ゲートとドレイン間に電圧レベルシフト手段
4が接続されている。また、モニタ用トランジスタFE
T2のドレインとゲートバイアス電圧Vggの供給端子
Tggとの間に、バイアス調整回路10が接続されてい
る。
は、第1実施形態に係る図2(A)〜(C)において、
それぞれ基準抵抗Rrを省略したものを用いることがで
きる。
号処理用トランジスタFET1のドレイン電流i1を検
出する手段、たとえば電流計5と、この電流計5をモニ
タしながらバイアス調整回路10に印加する制御信号の
論理の組合せを変更する制御回路6とを追加的に設けて
もよい。この構成では、制御信号を外部から印加する必
要がなく、信号処理用トランジスタFET1のドレイン
電流i1を一定値に自動調整できる。
を図2(A)型とした場合を例に、具体的回路の一例を
示す。
ET1のドレインとソース間には、直流バイアス電源V
DC1(電圧値Vd)が接続されている。モニタ用トラ
ンジスタFET2のドレインには、抵抗R0、トランジ
スタTr0 ,Tr1 ,Tr2,Tr3 が直列接続されて
いる。また、トランジスタTr0 とモニタ用トランジス
タFET2のソースとの間には、直流バイアス電源VD
C2(電圧値Vgg)が直列接続されている。両トラン
ジスタFET1,FET2のソースは接地されている。
モニタ用トランジスタFET2のドレインとゲート間に
は、電圧レベルシフト手段としてダイオードDが接続さ
れている。本例では、電界効果トランジスタのソース・
ドレイン間が短絡されてダイオードDとして用いられて
いる。信号処理用トランジスタFET1およびモニタ用
トランジスタFET2のゲート同士が、デカップリング
手段としての抵抗R2を介して接続されている。抵抗R
2とモニタ用トランジスタFET2のゲートとの接続中
点と接地電位との間に、抵抗R3およびキャパシタCが
並列に接続されている。抵抗R3はダイオードDととも
にモニタ用トランジスタFET2のゲート電位を決定す
る抵抗であり、キャパシタCは高周波接地用である。
用トランジスタFET2は、ウエハ内で互いに近い位置
に形成された場合、そのしきい値電圧も近い値を示す。
両トランジスタFET1,FET2がディプリージョン
形の場合、そのしきい値電圧Vthが設計値より深い、
すなわち負極性で大きな値を示すとき、モニタ用トラン
ジスタFET2のドレイン電流I2は予定した値より大
きい。このため、抵抗R0の電圧降下が大きく、モニタ
用トランジスタFET2のドレイン電圧は予定した値に
対し低下する。この電圧は、ダイオードDによって所定
電圧レベルだけ低下した後にモニタ用FET2のゲート
に伝達され、モニタ用トランジスタFET2のゲートを
閉じる方向に作用する。また、このレベル低下後の電圧
はデカップリング抵抗R2を通して信号処理用トランジ
スタFET1のゲートにも伝達され、そのゲートを閉じ
るように作用する。このため、信号処理用トランジスタ
FET1のドレイン電流I1が減少し、結果として、所
望の設計値に近いドレイン電流値に調整される。
2のしきい値電圧Vthが設計値より浅い、すなわち負
極性で小さな値を示すとき、モニタ用トランジスタFE
T2のドレイン電流I2は予定した値より小さい。この
ため、抵抗R0の電圧降下が小さく、モニタ用トランジ
スタFET2のドレイン電圧は予定した値に対し上昇す
る。これに応じて信号処理用トランジスタFET1のゲ
ート電位も上昇し、当該トランジスタFET1のドレイ
ン電流I1が上昇して、設計値に近いドレイン電流値に
調整される。
ジスタしきい値電圧Vthは完全に一致しないうえ、組
み立て時のストレスを含む様々な要因でしきい値電圧V
thが変動し、これに応じて相互コンダクタンスgmも
変動する。このため、ドレイン電流を一定とするには、
組み立て後にバイアス電圧を調整する必要が生じる。
r0 ,Tr1 ,Tr2 ,Tr3 のゲートに印加される制
御信号V0 〜V4 の論理の組合せを変化させることで、
このバイアス調整を外部から行うことができる。
R0を含む合計抵抗との対応関係を表にまとめて示す。
図7は、抵抗R0を1kΩ、各トランジスタのオン抵抗
が5Ω、オフ抵抗が0.5kΩの場合を示す。本例で
は、制御信号の論理レベルに応じたてトランジスタTr
0 ,Tr1 ,Tr2 ,Tr3 のオン/オフの組合せによ
り、合計抵抗を1kΩから3kΩまで0.5kΩステッ
プで変更できる。したがって、パッケージング後もバイ
アス調整回路10内のの合計抵抗を調整して、信号処理
用トランジスタFET1に印加されるゲート・ソース間
電圧Vgsを変え、その結果、ドレイン電流の微調整が
可能である。また、この信号処理回路では、ドレイン電
流の検出用の電流計5および制御回路6を内蔵させるこ
とにより、外部から制御信号を印加しなくとも、ドレイ
ン電流の自動調整が可能となる。
させずに、パッケージング後でも外部から制御によりバ
イアス電圧を微調整し、あるいは外部からの制御なしで
バイアス電圧を自動的に微調整することが可能なバイア
ス調整回路と、これを備えた信号処理回路を提供するこ
とができる。
示す図である。
成例を3例示す回路図である。
イアス調整回路に図2(B)の基本構成を採用した場合
の具体的例(N=2)を示す回路図である。
信号の論理値とゲート・ソース間電圧Vgsとの対応関
係を示す表である。
示す図である。
成を図2(A)型とした場合の具体例を示す回路図であ
る。
トランジスタのオン/オフと抵抗R0を含む合計抵抗と
の対応関係を示す表である。
回路図である。
リング手段、4…電圧レベルシフト手段、5…電流計
(検出手段)、6…制御回路、FET1…信号処理用ト
ランジスタ、FET2…モニタ用トランジスタ、R0 〜
RN …抵抗、Tr0 〜TrN …トランジスタ(スイッチ
ング素子)、Rr…基準抵抗、Tgg…ゲートバイアス
電圧の供給端子(第1端子)、To…出力端子(第1端
子)、Tss…基準電位の供給端子(第2端子)、Tc
0 〜TcN …制御信号の入力端子(制御端子)、V0 〜
VN …制御信号の電圧値。
Claims (15)
- 【請求項1】信号処理用トランジスタと、当該信号処理
用トランジスタのバイアス電圧を調整するバイアス調整
回路とを有する信号処理回路であって、 上記バイアス調整回路内に、複数の制御端子と、 少なくとも一方に所定電圧が印加される第1および第2
端子と、 当該第1および第2端子間に接続され、上記複数の制御
端子に印加されるディジタル信号の論理に応じて導通と
遮断がそれぞれ制御され、上記第1および第2端子間の
抵抗値を変える複数のスイッチング素子とを有する信号
処理回路。 - 【請求項2】上記バイアス調整回路が、上記信号処理用
トランジスタの制御端子と、他の2端子の何れか一方と
の間に接続されている請求項1に記載の信号処理回路。 - 【請求項3】上記複数のスイッチング素子は、上記第1
および第2端子間に直列接続されている請求項1に記載
の信号処理回路。 - 【請求項4】上記複数のスイッチング素子のぞれぞれに
対し、抵抗が並列接続されている請求項3に記載の信号
処理回路。 - 【請求項5】上記直列接続された複数のスイッチング素
子の一方端と上記第1または第2端子との間に、基準抵
抗が接続されている請求項3に記載の信号処理回路。 - 【請求項6】上記直列接続された複数のスイッチング素
子の一方端と上記第1または第2端子との間に、基準抵
抗が接続されている請求項4に記載の信号処理回路。 - 【請求項7】上記スイッチング素子に並列接続された各
抵抗は、全体として2のN乗(N:連続した整数)に比
例した大きさの抵抗群を構成する値に設定されている請
求項4に記載の信号処理回路。 - 【請求項8】上記複数のスイッチング素子は、上記第1
および第2端子間に並列接続されている請求項1に記載
の信号処理回路。 - 【請求項9】上記複数のスイッチング素子のぞれぞれに
対し、抵抗が直列接続されている請求項8に記載の信号
処理回路。 - 【請求項10】上記スイッチング素子にそれぞれ直列接
続された複数の上記抵抗は、所望の可変ステップ値を単
位として異なる値に設定されている請求項9に記載の信
号処理回路。 - 【請求項11】上記信号処理用トランジスタの上記バイ
アス電圧に応じた特性値を検出する検出手段と、 上記特性値に基づいて、上記バイアス調整回路の複数の
制御端子に出力される上記ディジタル信号の論理値を変
更する制御回路とをさらに有する請求項1に記載の信号
処理回路。 - 【請求項12】信号処理用トランジスタと、当該信号処
理用トランジスタのバイアス電圧を調整するバイアス調
整回路とを有する信号処理回路であって、 第1および第2の電源電圧供給線間に直列接続されたモ
ニタ用トランジスタおよび可変抵抗回路と、 上記モニタ用トランジスタおよび上記可変抵抗回路の接
続中点とモニタ用トランジスタの制御端子との間に接続
された電圧レベルシフト手段と、 上記モニタ用トランジスタの制御端子と上記信号処理用
トランジスタの制御端子との間に接続されたデカップリ
ング手段とを上記バイアス調整回路内に有する信号処理
回路。 - 【請求項13】上記可変抵抗回路は、上記第1の電源電
圧供給線と上記モニタ用トランジスタとの間に直列接続
され、上記複数の制御端子に印加されるディジタル信号
の論理に応じて導通と遮断が制御される複数のスイッチ
ング素子を有する請求項12に記載の信号処理回路。 - 【請求項14】複数の制御端子と、トランジスタに接続
される第1端子と、電源電圧または基準電圧の供給線に
接続される第2端子とを有し、制御端子に印加される信
号に応じて第1および第2端子間の抵抗値を変更可能な
バイアス調整回路であって、 上記複数の制御端子に印加されるディジタル信号の論理
に応じて、導通と遮断が制御される複数のスイッチング
素子が、上記第1および第2端子間に直列接続されてい
るバイアス調整回路。 - 【請求項15】複数の制御端子と、トランジスタに接続
される第1端子と、電源電圧または基準電圧の供給線に
接続される第2端子とを有し、制御端子に印加される信
号に応じて第1および第2端子間の抵抗値を変更可能な
バイアス調整回路であって、上記複数の制御端子に印加
されるディジタル信号の論理に応じて、導通と遮断が制
御される複数のスイッチング素子が、上記第1および第
2端子間に並列接続されているバイアス調整回路。
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