JP2001217618A - 配線基板およびその導波管との接続構造 - Google Patents

配線基板およびその導波管との接続構造

Info

Publication number
JP2001217618A
JP2001217618A JP2000027285A JP2000027285A JP2001217618A JP 2001217618 A JP2001217618 A JP 2001217618A JP 2000027285 A JP2000027285 A JP 2000027285A JP 2000027285 A JP2000027285 A JP 2000027285A JP 2001217618 A JP2001217618 A JP 2001217618A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ground layer
dielectric
waveguide
layer
wiring board
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000027285A
Other languages
English (en)
Inventor
Naoyuki Shino
直行 志野
Kenji Kitazawa
謙治 北澤
Shinichi Koriyama
慎一 郡山
Hidehiro Nanjiyou
英博 南上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP2000027285A priority Critical patent/JP2001217618A/ja
Publication of JP2001217618A publication Critical patent/JP2001217618A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Waveguides (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】表面に形成された信号伝送線路と導波管とを低
損失、低反射で接続できる配線基板と導波管との接続構
造を提供する。 【解決手段】誘電体基板1と、誘電体基板1の一方の表
面に形成された信号伝送線路5と、信号伝送線路5と導
波管B1とを接続するにあたり、誘電体基板1の他方の
表面の信号伝送線路5の終端5aと対峙する位置に第1
のスロット孔6を有する第1のグランド層7を形成し、
第1のグランド層7の第1のスロット孔6形成表面に誘
電体部9を形成し、さらに誘電体部9の表面に、第1の
スロット孔6と対峙する位置に第2のスロット孔10を
有し、且つ第1のグランド層7と同電位に保たれた第2
のグランド層11を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高周波信号を伝達
する配線基板に関し、配線基板上の信号伝送線路と、導
波管とを低損失で接続可能な配線基板と、その導波管と
の接続構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、社会の情報化が進み、情報の伝達
は携帯電話に代表されるように無線化、パーソナル化が
進んでいる。このような状況の中、さらに高速大容量の
情報伝達を可能にするために、ミリ波(30〜300G
Hz)領域で動作する半導体素子の開発が進んでいる。
最近ではこのような高周波半導体素子技術の進歩に伴
い、その応用として車間レーダーや無線LANのような
ミリ波の電波を用いたさまざまな応用システムも提案さ
れるようになってきた。例えば、ミリ波を用いた車間レ
ーダー(1995年電子情報通信学会エレクトロニクス
ソサイエティ大会、SC−7−6参照)、コードレスカ
メラシステム(1995年電子情報通信学会エレクトロ
ニクスソサイエティ大会、C−137参照)、高速無線
LAN(1995年電子情報通信学会エレクトロニクス
ソサイエティ大会、C−139参照)が提案されてい
る。
【0003】このようにミリ波の応用が進むにつれ、そ
れらの応用を可能とするための要素技術の開発も同時に
進められており、特に、各種の電子部品においては、必
要な伝送特性を有しながら、いかに小型化と低コスト化
を図るかが、大きな課題となっている。
【0004】このような要素技術の中でも、高周波素子
が収納された回路基板あるいはパッケージと、外部電気
回路とをいかに簡単で且つ小型な構造で接続するかが重
要な要素として位置づけられている。とりわけ、伝送損
失の最も小さい導波管が形成された外部電気回路と、高
周波素子を搭載した回路基板あるいはパッケージとをい
かに接続するかが大きな問題であった。
【0005】従来における回路基板あるいはパッケージ
を外部電気回路に形成された導波管に接続する方法とし
ては、高周波用パッケージからコネクタを用いて一旦同
軸線路に変換して導波管と接続する方法、外部電気回路
において、導波管を一旦マイクロストリップ線路等に接
続した後、そのマイクロストリップ線路と高周波用パッ
ケージとを接続する方法が採用される。
【0006】最近では、高周波素子を収納したパッケー
ジを外部電気回路の導波管に直接接続する方法も提案さ
れている(1995年電子情報通信学会エレクトロニク
スソサイエティ大会、SC−7−5参照)。この提案で
は、素子をキャビティ内に気密封止する蓋体の一部に石
英を埋め込み、その石英埋め込み部を通じて電磁波をキ
ャビティ内に導入し、キャビティ内に設置した導波管−
マイクロストリップ線路変換基板と接続したものであ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように、外部電気回路の導波管を一旦、コネクタやマイ
クロストリップ線路などの他の伝送線路形態を介して、
パッケージと接続する方法では、接続構造自体が複雑化
するとともに、コネクタや他の伝送線路を形成する領域
を確保する必要があるために、接続構造自体が大型化し
てしまうという問題があった。しかも、他の線路形態や
コネクタを介することにより伝送損失が増大する可能性
もあった。
【0008】これに対して、導波管から電磁波の形でパ
ッケージのキャビティ内部まで直接導入する方法は、接
続構造を小型化できる点では有効的であるが、蓋などの
キャビティ形成部材を通過する際に電磁波の損失を小さ
くするために、その通過部を誘電率および誘電正接が小
さい材料を使用することが必要であり、そのために、前
記文献に記載されるように、石英などの低誘電率、低損
失材料を埋め込む処理が必要となる。このような埋め込
み処理は、気密封止性の信頼性を損なうばかりでなく、
量産には全く不向きである。
【0009】また、キャビティ形成部材をすべて低誘電
率、低損失材料によって構成することも考えられるが、
パッケージを構成する材料として、それら電気特性以外
にも機械的な強度や気密封止性、メタライズ性など各種
の特性が要求され、それら特性をすべて満足し、且つ安
価に製造できるような適切な材料は見当たらない。
【0010】また、特開平11−112209号では、
気密封止可能でありかつ伝送線路−導波管の信号接続が
できる技術が提唱されているが、これはマイクロストリ
ップラインの信号をグランド層に設けた開口部を通し誘
電体層を介して導波管に接続するもので、開口部下の誘
電体層厚みのみで信号の透過周波数を調整するので誘電
体厚みの影響が大きく、結果的に特性バラツキが大きく
なり製品としては使えなかった。
【0011】本発明は、前記課題を解消せんとして成さ
れたもので、前記高周波用パッケージなどの配線基板表
面に形成された信号伝送線路と、導波管とを信号の損失
が小さく、また反射の小さい接続が可能な配線基板とそ
の導波管との接続構造を提供することを目的とするもの
である。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
について鋭意検討した結果、誘電体基板の一方の表面に
信号伝送線路が形成された配線基板において、該誘電体
基板の他方の表面に前記信号伝送線路の終端と対峙する
位置に第1のスロット孔を有する第1のグランド層を形
成し、その第1のグランド層の第1スロット孔形成表面
に誘電体部を介して信号励振用の第2のスロット孔を有
する第2のグランド層を設けることによって、信号伝送
線路−導波管間の信号伝送を低損失、低反射で効率よく
行うことが可能であり、また高周波素子の気密封止をも
確実に行うことができることを見出した。
【0013】また、係る構成においては、前記誘電体部
の大きさが、接続される導波管の内径以下であることが
のぞましく、さらに前記誘電体部の周囲に、前記第1の
グランド層と電気的に接続され且つ導波管の導体壁と接
続される金属枠体を取り付けてなることも可能である。
【0014】また、前記誘電体基板の前記第1のグラン
ド層の表面に、誘電体層を一体的に設け、前記誘電体部
を前記誘電体層内に設けることも可能である。その場
合、前記誘電体層の前記第1のスロット形成部を中心と
する周囲に、前記第1のグランド層と第2のグランド層
とを電気的に接続するための複数の垂直導体を前記誘電
体層を貫通して形成し、前記垂直導体によって囲まれた
領域を前記誘電体部として機能させることができる。
【0015】さらに、前記誘電体部の側面に、前記第1
のグランド層と前記第2のグランド層とを接続する導体
層を形成してなることが望ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】 以下、本発明の配線基板の構造
について、典型的な応用例として高周波用パッケージの
一例を以下に図面をもとに説明する。
【0017】まず、図1によれば、高周波用パッケージ
A1は、誘電体基板1と、蓋体2によって形成されたキ
ャビティ3内において、高周波素子4が誘電体基板1表
面に実装搭載され、キャビティ3内は蓋体2によって気
密に封止されている。
【0018】誘電体基板1のキャビティ3内の表面に
は、高周波素子4と一端が接続され、且つ終端5aを有
する信号伝送線路5が形成されている。そして、誘電体
基板1の信号伝送線路5が形成された面とは反対の表面
には、一面に第1のグランド層7が形成されており、そ
してその第1のグランド層7は、信号伝送線路5と対峙
する部分に導体が形成されていない第1のスロット孔6
を有する。
【0019】このパッケージにおいては、信号伝送線路
5は、これが中心導体をなし、第1のグランド層7とと
もにマイクロストリップ構造の線路を形成している。な
お、信号伝送線路は上記マイクロストリップ線路に限ら
ず、信号伝送線路(中心導体)の両脇にグランド層を形
成し、第1のグランド層7とともにグランド付きコプレ
ーナ構造の線路でも良い。また、誘電体基板1の信号伝
送線路5の周辺には、蓋体2を取り付けるためのシール
導体層8が形成されている。
【0020】また、図1の高周波用パッケージA1にお
いては、第1のグランド層7の第1のスロット孔6形成
表面には、誘電体部9が設けられており、この誘電体部
9の表面には、第1のスロット孔6と対峙する位置に、
第2のスロット孔10を有する第2のグランド層11が
被着形成されている。
【0021】この第2のスロット孔10は、平面的にみ
て、第1のスロット孔6とほぼ同じ形状からなるもの
で、互いに平行に形成されている。この第2のスロット
孔10の形成によって、第1のスロット6を通過した高
周波信号を第2のスロット孔10によってさらに励振す
ることができる結果、信号伝送線路5と導波管との接続
性をさらに高めることができる。
【0022】この第2のグランド層11は、導波管との
接続時に第1のグランド層と同電位に保たれることが必
要であり、そのために、図1のパッケージAによれば、
誘電体部9の側面に、導体層12が被着形成されてお
り、この導体層12によって第1のグランド層7と第2
のグランド層11とは電気的に接続されている。
【0023】なお、第1のグランド層7と第2のグラン
ド層11とは、導波管接続時に同電位に保たれればよ
く、例えば、第1のグランド層7と第2のグランド層1
1とが導波管の導体壁によって電気的に接続されるので
あれば、導体層12は必ずしも必要でない。
【0024】上記の線路構成において、マイクロストリ
ップ線路の信号伝送線路5は、第1のスロット孔6と電
磁結合されている、言い換えれば電磁結合により第1の
スロット孔6に給電する。この電磁結合構造は、具体的
には、特開平3−129903号に記載されており、図
1(b)の誘電体基板1の平面図に示すように、マイク
ロストリップ線路の信号伝送線路5の終端5aが第1の
スロット孔6中心から信号周波数の1/4波長の長さL
で突出するように形成することにより、電磁結合するこ
とができる。しかし、電磁結合は必ずしも前記寸法の組
み合わせだけでなく、その他の組み合わせでも良好な結
合は可能である。
【0025】図1(c)は、図1(a)の高周波用パッ
ケージA1に導波管B1を接続した時の構造を説明する
ための概略断面図である。高周波用パッケージA1の第
2のスロット孔10を有する誘電体部9は、導波管B1
の内壁サイズと同じ、あるいはそれよりも小さいサイズ
からなり、導波管B1との接続時に、導波管B1内に配
設されるような形状を有する。
【0026】そして、導波管B1の開放端のフランジ
B’をパッケージA1の第1のグランド層7に形成され
た第1のスロット孔6が導波管の中心となる位置にて当
接させるか、またはフランジB’を第1のグランド層7
にロウ付けにより接合するか、あるいはフランジB’を
誘電体基板1にネジ止めなどの機械的な接合手段により
取り付けて、導波管B1の導体壁13と第1のグランド
層7と電気的に接続し、さらには第2のグランド層11
とも電気的に接続する。そして、このようにして導波管
B1の導体壁13と第1のグランド層7および第2のグ
ランド層11とを電気的に接続することにより、第1の
グランド層7、第2のグランド層11と導波管B1の電
位を同電位にする。このとき、誘電体部9の側面に導体
層12が形成されている場合には、誘電体部9の側面は
導波管B1の内壁に接する必要性はない。
【0027】かかる接続構造において、キャビティ3内
にて高周波素子4と接続された信号伝送線路5における
信号は、第1のグランド層7に設けられた第1のスロッ
ト孔6により電磁結合され、さらに第2のスロット孔1
0により励振され、信号が導波管B1に伝達される。
【0028】また誘電体部9および第2のスロット孔1
0は、信号伝送線路5から第1のスロット6へ結合した
信号を導波管B1にスムーズに接続する作用を有し、第
1のスロット孔6−第2のスロット孔10−導波管B1
の電磁場分布を連続的にする役割を有し、反射を少なく
抑えることができる。特に第2のスロット孔10と導波
管B1の界面において磁場分布を水平とすることが可能
となり、さらに、接続部における空気中への電磁場の分
布を抑制し放射による変換損失を抑えることが実現で
き、その結果、高周波信号の伝送損失の小さい接続構造
を実現できる。
【0029】図2は、図1の高周波用パッケージA1の
変形例を示すパッケージであり、(a)は概略断面図、
(b)は誘電体基板の底面図、(c)は導波管B1と接
続した時の概略断面図である。この高周波用パッケージ
A2によれば、誘電体部9の周囲において、第1のグラ
ンド層7に金属枠体14をロウ剤等の導電性接着剤を用
いて取付けることにより、第1のグランド層7と金属枠
体14とを電気的に接続させ、導波管B1の開放端のフ
ランジB’をこの金属枠体14に対して当接するか、ロ
ウ付けにより接合するか、あるいは金属枠体14にフラ
ンジB’をネジ止めなどの機械的な接合手段により取り
付けることができる。
【0030】また、第1のグランド層7と第2のグラン
ド層11とは、金属枠体14によって電気的に接続する
か、または図1と同様に誘電体部9の側面に導体層(図
示せず)を設けて第1のグランド層7と第2のグランド
層とを同電位に保つことが必要である。
【0031】かかる構造によれば、導波管B1を金属枠
体14を介して高周波用パッケージA2に対して強固に
接合することができ、パッケージA2と導波管B1との
接続信頼性を高めることができる。なお、図2では、誘
電体基板1の底面に形成された誘電体部9の周囲に一体
化した金属枠体14を形成したが、この金属枠体14
は、分割した構造であってもよく、それぞれ接合一体化
して誘電体基板1の底面における第1のグランド層7に
取り付けることも可能である。
【0032】図1、図2の高周波用パッケージにおいて
は、誘電体部9は、第1のグランド層7の表面に誘電体
基板1に一体的に設けられているが、この誘電体部9
は、誘電体基板1を作製した後に、適当な接着剤を用い
て第1のグランド層7表面に取り付けることができる
が、工程数が増加するなどの問題もある。また、一体的
に設ける場合、誘電体基板1がセラミックスからなる場
合、未焼成の誘電体基板1に第1のグランド層7および
信号伝送線路5を印刷塗布し、同様に未焼成の誘電体部
9を接着剤により接着して、それを一括して同時焼成す
ることにより作製することも可能であるが、焼成時に脱
落する可能性がある。
【0033】そこで、図3乃至図4は、誘電体部9を誘
電体基板1と一体的に形成してなる高周波用パッケージ
に関するものである。まず、図3の高周波用パッケージ
A3によれば、誘電体基板1の底面に形成された第1の
グランド層7の表面に、誘電体層15が一体的に積層形
成されており、この誘電体層15の底面には、第2のス
ロット孔10を有する第2のグランド層11が形成され
ている。そして、この誘電体層15の第1のスロット孔
6および第2のスロット孔10形成部を中心とする周囲
には、第1のグランド層7と第2のグランド層11とを
電気的に接続するために複数の垂直導体16が誘電体層
15を貫通して形成されており、この垂直導体16によ
って囲まれた領域に誘電体部9が形成されている。そし
て、上記の垂直導体16によって第1のグランド層と第
2のグランド層は同電位に保たれている。
【0034】この高周波用パッケージA3に対しては、
導波管B1の開放端のフランジB’を誘電体層15の表
面に形成された第2のグランド層11に対して当接する
か、ロウ付けにより接合するか、あるいは基板にネジ止
めなどの機械的な接合手段によって取り付ける。
【0035】この図3の構造のパッケージA3は、誘電
体基板1と誘電体部9を含む誘電体層15、第1のグラ
ンド層7、第2のグランド層11、垂直導体16など
を、周知のセラミック積層技術を用いて一括して焼成し
て製造することができる点で有利である。
【0036】図1、図2のパッケージにおいては、高周
波素子4は、誘電体基板1の表面に実装された構造であ
るが、その変形例として、図3のパッケージに示すよう
に、誘電体基板1と誘電体層15によりキャビティ3を
形成して、第1のグランド層7を誘電体層15の表面に
形成して、さらにその第1のグランド層7の表面に高周
波素子4を実装することも可能である。
【0037】次に、図4は、さらに他の高周波用パッケ
ージA4を説明するためのもので、(a)は概略断面
図、(b)は誘電体基板の底面図、(c)は接続する導
波管B2の開放端の斜視図、(d)は(a)の高周波用
パッケージと(c)の導波管との接続構造を示す概略断
面図である。図4の高周波用パッケージA4によれば、
図3の高周波用パッケージA3と同様に誘電体基板1の
底面に形成された第1のグランド層7の表面に誘電体層
15、及び第2のスロット孔10を具備する第2のグラ
ンド層11が誘電体基板1に対して一体的に形成されて
いる。
【0038】この誘電体層15には、図4(c)に示す
ような形状に加工された開放端構造を有する導波管B2
の対向する長辺側(H面)の導体壁18、19を挿入す
るための貫通孔20が設けられている。また、導波管B
2の他の対向する短辺側の(E面)の導体壁21、22
と接触する部分には第2のグランド層11が被着形成さ
れる。そして、導波管B2と高周波用パッケージA4の
第1のグランド層7を同電位にするために、第2のグラ
ンド層11と第1のグランド層7とは、この誘電体層1
5を貫通する複数の垂直導体16により電気的に接続さ
れている。
【0039】そして、誘電体層15における貫通孔20
と、垂直導体16および貫通孔20によって囲まれる誘
電体が誘電体部9として機能することになる。
【0040】この高周波用パッケージA4に対しては、
導波管B2の導体壁18、19を誘電体層15に形成さ
れた貫通孔20に挿入し、第1のグランド層7に導体壁
18、19の端部を当接するか、ロウ付けにより接合す
ることによって取り付ける。また、同様に導波管B2の
導体壁21、22を第2誘電体層15の表面の第2のグ
ランド層18に当接するか、ロウ付けにより接合させ
る。
【0041】かかる高周波用パッケージA4において
も、誘電体基板1と、貫通孔20を具備する誘電体層1
5、第1、第2のグランド層7、11、垂直導体16と
を周知のセラミック積層技術を用いて同時焼成すること
により、一括して製造することができる点で有利であ
る。
【0042】なお、図4のパッケージでは、導波管B2
の長辺側導体壁18、19を第1のグランド層7に直接
接続したが、短辺側導体壁21、22を第1のグランド
層7に直接接続して、長辺側導体壁18、19を導体層
およびビアホール導体を介して接続してもよい。
【0043】さらには、図1乃至図4では半導体素子を
実装し気密封止したパッケージについて述べたが、半導
体素子を収納したパッケージを実装する回路基板、ある
いは半導体素子を直接実装する回路基板においても同様
のことがいえる。
【0044】上記図1乃至図4に示した本発明の高周波
パッケージA1乃至A4においては、誘電体基板1、誘
電体部9、誘電体層15は、セラミックスまたは有機樹
脂含有材料、あるいはそれらの複合体からなる構成する
ことができる。例えば、セラミックスとしては、Al2
3、AlN、Si34などのセラミック材料や、ガラ
ス材料、あるいはガラスとAl23、SiO2、MgO
などの無機質フィラーとの複合体からなるガラスセラミ
ック材料の群から選ばれる少なくとも1種の絶縁材料に
より形成でき、これらの原料粉末を用いて所定の基板形
状に成形した後、焼成することにより形成される。
【0045】また、有機樹脂含有材料としては、エポキ
シ樹脂、ポリアミド樹脂などの熱硬化性樹脂、あるいは
これらの樹脂とガラスクロスとの複合材料、さらにはフ
ッ素系樹脂などによって形成することができる。
【0046】また、信号の伝達を担う各伝送線路および
グランド層は、タングステン、モリブデンなどの高融点
金属や、金、銀、銅などの低抵抗金属などにより形成す
ることができ、これらは、用いる基板材料に応じて適宜
選択して、従来の積層技術をもって一体的に形成するこ
とができる。
【0047】例えば、基板をAl23、AlN、Si3
4などのセラミック材料により形成する場合には、タ
ングステン、モリブデン等の高融点金属を用いて未焼成
体に印刷塗布して、1500〜1900℃の温度で焼成
すればよく、基板をガラス材料、ガラスセラミック材料
により形成する場合には、銅、金、銀などを用いて同様
にして800〜1100℃の温度で焼成することにより
作製できる。なお、基板を有機樹脂を含む絶縁材料によ
り形成する場合には、銅、金、銀などを用いてペースト
を塗布するか、金属箔を接着することにより線路やグラ
ンド層を形成することができる。
【0048】次に、上記本発明の高周波用パッケージと
導波管との接続による伝送特性について図1の高周波用
パッケージA1に対して、誘電体基板材料としてアルミ
ナセラミックスを、導体材料としてタングステンを用い
て図1の配線基板(サンプル1)を作製し、ネットワー
クアナライザーを用いて、変換部分の損失(S21)を
測定しその結果を図5に示した。図5の結果によれば、
高周波用パッケージと導波管とが77GHzにおいて、
S21(損失)が−0.55dBの良好な伝送特性をも
って接続されていることがわかる。
【0049】なお、参考例として、図1のパッケージA
1において、誘電体部9の表面にグランド層7や導波管
B1と電気的に独立した、パッチアンテナ的機能を有す
る導体層を被着形成した配線基板(サンプル2)につい
て同様の測定を行なった結果、図5に示すように、77
GHzにおいて、S21(損失)が0.9dBであっ
て、本発明品よりも劣るものであった。
【0050】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明によれば、配
線基板表面に形成された信号伝送線路と導波管との信号
の伝送にあたり、低損失、低反射で効率よく行うことが
可能であり、またパッケージ構造においても高周波素子
の気密封止をも確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様である高周波用パッケージ
A1と導波管B1との接続構造の一実施態様を説明する
ためものであり、(a)は高周波用パッケージA1の概
略断面図、(b)は高周波用パッケージA1における誘
電体基板の平面図、(c)はその導波管B1との接続構
造を説明するための概略断面図である。
【図2】本発明の他の実施態様である高周波用パッケー
ジA2と導波管B1との接続構造を説明するためもので
あり、(a)は高周波用パッケージA2の概略断面図、
(b)は高周波用パッケージA2における誘電体基板の
底面図、(c)はその導波管B1との接続構造を説明す
るための概略断面図である。
【図3】本発明のさらに他の実施態様である高周波用パ
ッケージA3と導波管B1との接続構造を説明するため
ものであり、(a)は高周波用パッケージA3の概略断
面図、(b)は高周波用パッケージA3における誘電体
基板の底面図、(c)はその導波管B1との接続構造を
説明するための概略断面図である。
【図4】本発明のさらに他の実施態様である高周波用パ
ッケージA4と導波管B2との接続構造を説明するため
ものであり、(a)は高周波用パッケージA4の概略断
面図、(b)は高周波用パッケージA4における誘電体
基板の底面図、(c)はその導波管B2の開放端を説明
するための斜視図、(d)は高周波用パッケージA4と
(c)の先端構造を有する導波管B2との接続構造を説
明するための概略断面図である。
【図5】図1の高周波用パッケージA1と導波管B1と
の接続による伝送特性を示す図である。
【符号の説明】
A1,A2,A3,A4 高周波用パッケージ B1,B2 導波管 B’ フランジ 1 誘電体基板 2 蓋体 3 キャビティ 4 高周波素子 5 信号伝送線路 5a 終端 6 第1のスロット孔 7 第1のグランド層 9 誘電体部 10 第2のスロット孔 11 第2のグランド層 12 導体層 14 誘電体層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 南上 英博 鹿児島県国分市山下町1番4号 京セラ株 式会社総合研究所内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】誘電体基板と、該誘電体基板の一方の表面
    に形成された信号伝送線路と、該信号伝送線路と導波管
    とを接続するための接続部を具備する配線基板であっ
    て、前記接続部が、前記誘電体基板の他方の表面に形成
    され、前記信号伝送線路の終端と対峙する位置に第1の
    スロット孔を有する第1のグランド層と、該第1のグラ
    ンド層の少なくとも前記第1のスロット孔形成表面に形
    成された誘電体部と、該誘電体部の表面に設けられ、前
    記第1のスロット孔と対峙する位置に第2のスロット孔
    を有し、且つ導波管との接続時に前記第1のグランド層
    と同電位に保たれる第2のグランド層と、を具備するこ
    とを特徴とする配線基板。
  2. 【請求項2】前記誘電体部の大きさが、接続される導波
    管の内径以下であることを特徴とする請求項1記載の配
    線基板。
  3. 【請求項3】前記誘電体部の周囲に、前記第1のグラン
    ド層と電気的に接続され且つ導波管の導体壁と接続され
    る金属枠体を取り付けてなることを特徴とする請求項1
    記載の配線基板。
  4. 【請求項4】前記誘電体基板の前記第1のグランド層の
    表面に、誘電体層が一体的に設けられており、前記誘電
    体部が前記誘電体層内に設けられていることを特徴とす
    る請求項1記載の配線基板。
  5. 【請求項5】前記誘電体層の前記第1のスロット形成部
    を中心とする周囲に、前記第1のグランド層と前記第2
    のグランド層とを電気的に接続するための複数の垂直導
    体が前記誘電体層を貫通して形成されてなり、前記垂直
    導体によって囲まれた領域が前記誘電体部を形成してい
    ることを特徴とする請求項4記載の配線基板。
  6. 【請求項6】前記誘電体部の側面に、前記第1のグラン
    ド層と前記第2のグランド層とを接続する導体層を形成
    してなることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいず
    れか記載の配線基板。
  7. 【請求項7】誘電体基板と、該誘電体基板の一方の表面
    に形成された信号伝送線路と、該信号伝送線路と導波管
    とを接続してなる配線基板と導波管との接続構造であっ
    て、前記配線基板の接続部が、該誘電体基板の他方の表
    面に形成され、前記信号伝送線路の終端と対峙する位置
    に第1のスロット孔を有する第1のグランド層と、該第
    1のグランド層の第1のスロット孔形成表面に形成され
    た誘電体部と、該誘電体部の表面に設けられ、前記第1
    のスロット孔と対峙する位置に第2のスロット孔を有
    し、且つ前記第1のグランド層と同電位に保たれた第2
    のグランド層と、を具備することを特徴とする配線基板
    と導波管との接続構造。
  8. 【請求項8】前記配線基板における前記誘電体部の大き
    さが、接続される導波管の内径以下であることを特徴と
    する請求項7記載の配線基板と導波管との接続構造。
  9. 【請求項9】前記誘電体部の周囲に、前記第1のグラン
    ド層と電気的に接続された金属枠体が取り付けられ、該
    金属枠体と前記導波管のフランジとを接続固定してなる
    ことを特徴とする請求項7記載の配線基板と導波管との
    接続構造。
  10. 【請求項10】前記配線基板における前記誘電体基板の
    第1のグランド層の表面に、誘電体層が一体的に形成さ
    れており、前記誘電体部が前記誘電体層内に設けられて
    いることを特徴とする請求項7記載の配線基板と導波管
    との接続構造。
  11. 【請求項11】前記配線基板における前記第1のスロッ
    ト形成部を中心とする周囲に、前記第1のグランド層と
    前記第2のグランド層を電気的に接続するための複数の
    垂直導体が前記誘電体層を貫通して形成されてなり、前
    記垂直導体によって囲まれた領域が前記誘電体部を形成
    しており、前記導波管の導体壁と前記垂直導体とが電気
    的に接続されてなることを特徴とする請求項10記載の
    配線基板と導波管との接続構造。
  12. 【請求項12】前記誘電体部の側面に、前記第1のグラ
    ンド層と前記第2のグランド層とを接続する導体層を形
    成してなることを特徴とする請求項7乃至請求項11の
    いずれか記載の配線基板と導波管との接続構造。
JP2000027285A 2000-01-31 2000-01-31 配線基板およびその導波管との接続構造 Pending JP2001217618A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000027285A JP2001217618A (ja) 2000-01-31 2000-01-31 配線基板およびその導波管との接続構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000027285A JP2001217618A (ja) 2000-01-31 2000-01-31 配線基板およびその導波管との接続構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001217618A true JP2001217618A (ja) 2001-08-10

Family

ID=18552874

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000027285A Pending JP2001217618A (ja) 2000-01-31 2000-01-31 配線基板およびその導波管との接続構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001217618A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004112131A (ja) * 2002-09-17 2004-04-08 Nec Corp 平面回路−導波管接続構造
JP2013081009A (ja) * 2011-09-30 2013-05-02 Toshiba Corp 高周波線路−導波管変換器
JPWO2015049927A1 (ja) * 2013-10-01 2017-03-09 ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社 コネクタ装置及び通信システム

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004112131A (ja) * 2002-09-17 2004-04-08 Nec Corp 平面回路−導波管接続構造
JP2013081009A (ja) * 2011-09-30 2013-05-02 Toshiba Corp 高周波線路−導波管変換器
JPWO2015049927A1 (ja) * 2013-10-01 2017-03-09 ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社 コネクタ装置及び通信システム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6870438B1 (en) Multi-layered wiring board for slot coupling a transmission line to a waveguide
EP0874415B1 (en) High-frequency package
JP4261726B2 (ja) 配線基板、並びに配線基板と導波管との接続構造
JPH11251829A (ja) スロットアンテナ及びそれを具備する配線基板
JP3427040B2 (ja) 高周波用パッケージ
US20020074654A1 (en) Wiring substrate, wiring board, and wiring substrate mounting structure
JP3580680B2 (ja) 高周波用パッケージおよびその接続構造
JP3631667B2 (ja) 配線基板およびその導波管との接続構造
JP3464118B2 (ja) 高周波用パッケージの接続構造
JP2001217618A (ja) 配線基板およびその導波管との接続構造
JP3681950B2 (ja) 配線基板およびその導波管との接続構造
JP3628238B2 (ja) 配線基板およびその導波管との接続構造
JP2001144512A (ja) 配線基板およびその導波管との接続構造
JP2002185222A (ja) 配線基板
JP3398314B2 (ja) 高周波用パッケージおよびその接続構造
JP3605257B2 (ja) 高周波パッケージの接続構造
JP3464119B2 (ja) 高周波用パッケージ及びその接続構造
JP3462062B2 (ja) 高周波用伝送線路の接続構造および配線基板
JP3704440B2 (ja) 高周波用配線基板の接続構造
JP2004297465A (ja) 高周波用パッケージ
JP3493278B2 (ja) 高周波用パッケージの接続構造
JP3439967B2 (ja) 高周波半導体素子用パッケージ
US20210384618A1 (en) Waveguide structure
JP2001284916A (ja) 配線基板およびその導波管との接続構造
JP2000049509A (ja) 配線基板とその接続構造

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041019

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050215