JP2001217130A - 負荷時タップ切換器 - Google Patents
負荷時タップ切換器Info
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Abstract
ることによって機器の小形化とコストの低減化を図り、
信頼性を高めた負荷時タップ切換器を提供する。 【解決手段】 切換開閉器にはカム4の回転により主バ
ルブV1を開閉する開閉機構30と、駆動軸2の回転に
対して一定の時間遅れて回転する従動部50を有する空
転機構40とが設けられている。従動部50には切換接
点65が取付けられる。また、空転機構40の回転によ
りどちらか一方が切換接点65と接触するように2個1
対の固定接点60が配置される。固定接点60は、切換
接点65側に突出した板状部材から構成され、その基端
部に固定電極S1またはS2が取付けられ、先端部に切
換接点65に接する接触子64が設けられている。
Description
タップを負荷時に切換える負荷時タップ切換器に係り、
特に、真空バルブを有する負荷時タップ切換器に関する
ものである。
上を図るために、機器の小形化やコストの低減化が要求
されている。これらの要求に応えるには構成を簡略化す
ることが不可欠である。その際、電力機器のどの構成要
素に簡略化が望まれているかを把握することが重要であ
る。
を遮断して隣接するタップに電流を移す切換開閉器と、
タップ巻線のタップを要求された位置に選択するタップ
選択器とから構成されている。前記2つの構成要素のう
ち、後者のタップ選択器はタップを比較的低速度で選択
し、負荷電流を直接遮断する必要がない。そのため、構
成をシンプルにすることは容易である。これに対して、
前者の切換開閉器は、負荷電流を直接遮断するため一定
以上の速度が必要であり、また後述するような一定の時
間差を設ける機能を備えなくてはならない。これらの点
が切換開閉器の構造を複雑にし、部品数を多くなる要因
となっている。すなわち、負荷時タップ切換器において
は、切換開閉器を簡略化することが強く求められてい
る。
イプがある。中でも、真空バルブ遮断方式の負荷時タッ
プ切換器は油中遮断方式に比べて保守費用が安く済むと
いう利点があり、近年広く普及している。ここで、1個
の限流抵抗と2個の真空バルブを用いた1抵抗2バルブ
式の負荷時タップ切換器について、図12および図13
の回路構成図を用いてその原理を説明する。
バルブである主バルブV1および抵抗バルブV2が設け
られている。主バルブV1の一端部にはスライド接点S
0が接続され、主バルブV1の他端部には3相交流電路
の中性点Nが接続されている。スライド接点S0に近接
して固定電極S1,S2が配置されており、固定電極S
1,S2にはそれぞれ、切換開閉器の接点M1,M2が
接続されている。なお、各接点M1,M2は図示されな
いタップ選択器に接続されている。また、スライド接点
S0には切換接点Smがスライド自在に取付けられてい
る。切換接点Smはスライド接点S0上をスライドして
スライド接点S0と固定電極S1,S2のどちらか一方
とを橋絡するようになっている。一方、抵抗バルブV2
の一端部にはタップ間の循環電流を制限するための限流
抵抗Rが接続されており、この限流抵抗Rを介して前記
接点M2に接続されている。また、抵抗バルブV2の他
端部には3相交流電路の一相が接続されている。
時タップ切換器の切換動作について図13に基づいて述
べる。図13において(1)は切換開閉器の接点M1が
選択されている状態であり、主バルブV1が閉じ、スラ
イド接点S0より切換接点Sm、固定電極S1、タップ
選択器の接点M1及びタップを通して変圧器のタップ巻
線に負荷電流が流れている。この状態から、抵抗バルブ
V2が閉じると(2)に示すように切換開閉器の接点M
1と接点M2との間にタップ選択器を通して循環電流I
cが流れる。
開いて負荷電流を遮断すると、電流は抵抗バルブV2側
に移る。その後、(4)に示すように切換接点Smが動
き始め、(5)に示す時点で切換接点Smが固定電極S
2側への切換を完了する。さらに(6)に示すように主
バルブV1が閉じることにより1つのタップ切換動作が
終了する。以上は接点M1から接点M2への切換動作で
あり、接点M2から接点M1へ切換える場合は上記の動
作とは逆方向の動作、つまり図13の(6)から(1)
へという動作になる。
ップ切換器の具体的な構成としては、図14、図15に
示すようなものがある。図14は従来の負荷時タップ切
換器の切換開閉器を縦断面して示す正面図、図15は図
14中のX−X線に沿う矢視断面図である。
装置101(点線にて図示)が設けられている。蓄勢装
置101の出力軸には蓄勢装置101から回転力が伝達
される駆動軸102が取付けられいる。駆動軸102は
プレート106及び絶縁サポート119に軸受を介して
回転自在に支持されている。また、駆動軸102の上部
にはカム108が固着されており、このカム108の外
周部に主バルブV1用と抵抗バルブV2用の2つの溝1
08a,108bが形成されている。
取付けられている。保持台110には直動ガイド109
が連結され、直動ガイド109には円筒形のスライダ1
12が上下運動可能に支持されている。スライダ112
にはカムフォロア111aが取付けられている。カムフ
ォロア111aは上記主バルブV1用の溝108aに回
転自在に係合し、スライダ112を上下動させるように
なっている。
V1の通電上必要な接触圧を与えるワイプばね113が
設けられ、その一端部にはワイドプロッド114を介し
て主バルブV1の可動接点117aが連結されている。
以上は主バルブV1側の構成であるが、抵抗バルブV2
側の可動接点とカム108との間にも、抵抗バルブV2
用の溝108bに係合するカムフォロア111bなど、
同様な構成の機構が設けられている。
を有する絶縁筒120が駆動軸102と同心円状に取付
けられている。この絶縁筒120の内側にスライド接点
S0と固定電極S1,S2が設けられている。そして、
スライド接点S0には主バルブV1の固定接点117b
が導体118を介して接続されている。さらに、駆動軸
102の下部には可動部150が固着され、この可動部
150にはスライド接点S0と固定電極S1,S2とを
接離する切換接点Smが設けられている。この場合、可
動部150が回転する時、切換接点Smはスライド接点
S0と常時接触しているが、固定電極S1、S2とはど
ちらか一方とのみ接触するように構成されている(図1
5参照)。
作について図16、図17を用いて説明する。カム10
8の回転に伴い、カムフォロア111a、スライダ11
2、ワイプバネ113、ワイプロッド114を介して主
バルブV1の可動接点117aが駆動される。抵抗バル
ブV2についても同様である。図16中の(a)は切換
開閉器の接点M1を選択している状態、(b)は切換開
閉器の接点M2を選択している状態を示している。ま
た、図17中の(a)は接点M1から接点M2への切換
時の通電状態、(b)は接点M2から接点M1への切換
時の通電状態を示している。
について説明する。蓄勢装置101の出力によって駆動
軸102が回転すると、カム108が図16(a)の状
態から図中右方向に回転し、これに伴って抵抗バルブV
2が閉じる。このとき、図17中の(a)に示すよう
に、切換時間Tにおいてt4,t1,t2,t3の順番
で通電状態が移行していく。
ブV1が開く。ここで、可動部150と共に回転する切
換接点Smは、固定電極S1とスライド接点S0とを橋
絡している。さらに、時間t1が経過すると切換接点S
mは固定電極S1から離れ、固定電極S1はオフとな
る。そして、時間t2が経過すると切換接点Smが固定
電極S2に接触し、固定電極S2はオンとなる。最終的
に時間t3経過後、主バルブV1が閉じる。この状態で
は切換接点Smは固定電極S2とスライド接点S0間を
橋絡している。
は、カム108が図16(b)の状態から図中左方向に
回転する。これに伴って主バルブV1が開く。このと
き、図17中の(b)に示すように、切換時間Tにおい
て時間t1,t2,t3,t4の順番で通電状態が移行
していく。
は固定電極S2から離れ、固定電極S2はオフとなる。
そして、時間t2経過後に切換接点Smが固定電極S1
に接触し、固定電極S1はオンとなる。さらに時間t3
経過後に主バルブV1が閉じ、最後に時間t4経過後に
抵抗バルブV2が閉じる。このとき、切換接点Smは固
定電極S1とスライド接点S0間を橋絡した状態となっ
ている。
荷時タップ切換器において、機器の小形化とコストの低
減化を図るためには、次のような問題点を解決すること
が課題となっている。可動部150の切換接点Smは、
通電しながら固定電極S1またはS2の内周面を転動す
る。このとき、切換接点Smが動作する時の振動により
切換接点Smと固定電極S1,S2との接触面圧が変動
するおそれがある。そこで両者の接触面圧の低下を防ぐ
ために面圧を与えるばね力を大きく設計している。この
結果、可動部150および支持部材が大形化した。しか
も、切換接点Smおよび固定電極S1,S2の接触面圧
を大きく設計すると、両者の摩耗量が大きくなる。した
がって、使用条件によってはメンテナンスの間隔が短く
なり、コストが高騰するといった不具合が生じた。
102に直結して固着されているので、駆動軸102に
よるカム108の正逆方向回転はほぼ対称の動きとな
る。そのため、切換開閉器の接点M1から接点M2移動
時と、接点M2から接点M1移動時の両方で同時に、時
間t1(主バルブV1が開いてから一方の固定電極S
1,S2がオフとなるまでの時間)を長くするには限界
がある。したがって、主バルブV1の消弧時間を確保す
ることが困難となっていた。そこで従来より、構成を複
雑化することなく、十分な主バルブV1の消弧時間を得
ることが要請されている。
提案されたものであり、その主たる目的は、切換接点と
固定電極との接触面圧を安定させることによって機器の
小形化およびコストの低減化を図り、信頼性を高めた負
荷時タップ切換器を提供することにある。また本発明の
他の目的は、切換時間を調整して真空バルブの消弧時間
を十分に確保でき、性能安定性に優れた負荷時タップ切
換器を提供することにある。
達成するために、負荷時に負荷電流を遮断して変圧器タ
ップ巻線の一つのタップから隣接するタップに電流を移
す切換開閉器と、前記タップを要求された位置に選択す
るタップ選択器とが設けられた負荷時タップ切換器にお
いて、次のような技術的な特徴を有している。
外部より与えられる駆動力により回転する駆動軸と、前
記駆動軸に取付けられるカムと、真空バルブと、前記カ
ムの回転により前記真空バルブを開閉する開閉機構と、
前記駆動軸の回転に対して一定の時間遅れて回転する従
動部を有する空転機構が設けられ、前記従動部に切換接
点が取付けられ、前記空転機構の回転によりどちらか一
方が切換接点と接触するように2個1対の固定接点が配
置され、前記固定接点は、前記切換接点側に突出した板
状部材から構成され、その基端部に固定電極が取付けら
れ、先端部に前記切換接点に接する接触子が設けられた
ことを特徴とする。
空転機構の従動部と共に切換接点が回転し、固定接点の
接触子と接触して通電状態となる。このとき、固定接点
は切換接点側に突出した板状部材であるため、接触子と
切換接点との接触面積を広くとることができ、確実に通
電回路を構成することができる。そのため、切換接点の
構成を容易に簡素化することができ、切換接点が動作す
る時の振動を小さくすることができる。したがって、固
定接点および切換接点との接触による通電に際して、通
電に必要な両者の接触面圧を安定させることができる。
この結果、従来のように接触面圧を確保するために切換
接点の支持部材を大きくする必要がなくなり、機器の小
形化に寄与することができる。また、固定接点と切換接
点との接触面圧の安定に伴い、摩耗量を小さくすること
ができる。そのため、接点の寿命が延び、メンテナンス
間隔を長くとることが可能となり、経済的にも有利であ
る。
タップ切換器において、前記固定接点の板状部材は、複
数枚の銅板または銅合金板を重ね合わせて構成されたこ
とを特徴とする。上記請求項2の発明では、前記請求項
1の発明と同様の作用効果に加えて、固定接点の板状部
材が複数枚の銅板または銅合金板であるため、安定した
通電性能を確保することができる。
の負荷時タップ切換器において、前記切換接点は1枚の
板状部材から構成され、前記固定接点は前記切換接点を
挟む2枚の板状部材から構成されたことを特徴とする。
このような請求項3の発明では、固定接点が切換接点を
挟むことにより、より確実に通電回路を構成することが
でき。このため、通電容量が増大して通電性能はいっそ
う安定化する。
記載の負荷時タップ切換器において、前記固定電極に前
記固定接点の前記接触子を前記切換接点側に付勢するば
ね部材が取付けられたことを特徴とする。以上の請求項
4の発明では、固定電極に取付けられたばね部材が接触
子を切換接点側に付勢するので、前記請求項3の発明と
同じく、通電性能の安定化と通電容量の増大という作用
効果を得ることができる。
は4記載の負荷時タップ切換器において、前記固定接点
および前記切換接点の一部または全体は、タングステ
ン、ドープタングステン、クロム銅、ベリリウム銅また
はベリリウム銅合金から構成されたことを特徴とする。
上記請求項5の発明では、固定接点および切換接点の一
部または全体が、タングステン、ドープタングステン、
クロム銅、ベリリウム銅またはベリリウム銅合金からな
るため、固定接点および切換接点の摩耗量が少なくな
り、寿命と信頼性を向上することができる。
または5記載の負荷時タップ切換器において、前記固定
接点および前記切換接点の相対的な距離が変わるように
前記固定接点および前記切換接点のうち少なくとも一方
が移動自在に配置されたことを特徴とする。以上のよう
な請求項6の発明では、固定接点または切換接点のうち
少なくとも一方が移動自在であるため、両者の相対的に
距離を変えて切換時間を調整することが可能となる。し
たがって、真空バルブの消弧時間を十分に確保すること
ができ、安定した性能が得られる。
る。図1〜図8は、請求項1〜6記載の発明に対応する
負荷時タップ切換器の第1の実施の形態を示すもので、
図1は負荷時タップ切換器の切換開閉器を縦断面して示
す正面図、図2は図1のA−A線に沿う矢視断面図、図
3は図1のB−B線に沿う矢視断面図、図4は図1のC
−C線に沿う矢視断面図、図5は図1のD−D線に沿う
矢視断面図、図6は同実施の形態における固定接点と切
換接点の構成を示す正面図、図7および図8は同実施の
形態におけるカムによる主バルブV1および抵抗バルブ
V2の開閉動作説明図で、図7の(a)は切換開閉器の
接点M1選択状態、図7の(b)は切換開閉器の接点M
2選択状態、図8の(a)は接点M1から接点M2への
切換時の通電状態、図8の(b)は接点M2から接点M
1への切換時の通電状態をそれぞれ示す図である。
示す)であり、この蓄勢装置1は図示しない電動操作機
構からの動力を受けてバネを蓄勢し、所定蓄勢量に達し
た後に瞬発的に蓄勢したエネルギーを放勢して回転力を
得るようになっている。2は上端部が蓄勢装置1の出力
軸に直結される駆動軸である。駆動軸2は蓄勢装置1か
ら回転力が伝達されて一定範囲を往復回転動作するよう
に構成されており、その上端部がベアリング8aを介し
てプレート3に回転自在に支持され、中間部がベアリン
グ8bを介してプレート5に回転自在に支持されてい
る。
付けられており、このカム4には図2に示すように外周
側に複数の溝、本例では2個の溝4aまたは4bが設け
られている。また、プレート5にはストッパピン9が取
付けられている。さらに、駆動軸2の下方には図示しな
い支柱によりプレート7が固定されている。
に示すように円周方向を3等分した位置に、U,V,W
で示す3相器を構成する各相の主バルブU1,V1、W
1および抵抗バルブU2,V2、W2の計6個の真空バ
ルブがそれぞれ配置されている。図1に示すように主バ
ルブV1にはバルブ可動接点41およびバルブ固定接点
42が設けられている。また、バルブV1とカム4との
間にはカム4の回転により主バルブV1を開閉する開閉
機構30が設けられる。主バルブV1および抵抗V2の
下部には絶縁サポート6が設けられている。
動ボス20に設けられ且つカム4の溝4aまたは4bと
係合するローラ21と、バルブ可動接点41に連結され
た開閉ボス24と、駆動ボス20と開閉ボス24との間
に設けたワイプばね25とから構成されている。開閉ボ
ス24は導線22を介して3相交流電路の中性点Nに接
続されている。また、バルブ固定接点42は、図示しな
い限流抵抗Rに接続されている。なお、開閉機構30に
ついては真空バルブを開閉するための機構であり、主バ
ルブV1以外の主バルブU1,W1も抵抗バルブU2,
V2、W2も同様に設置されている。前述したように、
本実施の形態では3相器の構成を示しており、図4およ
び図5に示すように円周方向に3等分して各相が配置さ
れている。上記では1相分の真空バルブの構成を述べた
が、他の相の各真空バルブについても同様の構成であ
る。
けられている。この空転機構40は、駆動軸2に連結キ
ー11により固定された第1のカップリング10と、こ
のカップリング10と開離自在に回転する第2のカップ
リング51とから構成されている。第2のカップリング
51には絶縁軸53が連結され、この絶縁軸53に従動
部50が構成される。
プリング51には、図3に示すようにそれぞれ凸部10
aおよび凹部51aが設けられ、第1のカップリング1
0の凸部10aを第2のカップリング51の凹部51a
間に位置させて開離自在に組合せられている。また、こ
れら凸部10aおよび凹部51a間に空転角度δが設定
されている。この空転角度δを設定したことにより、従
動部50は駆動軸2の回転に対して一定の時間遅れて回
転するようになっている。
グ54が設けられている。この集電リング54の下部に
板状の切換接点65が取付けられている。切換接点65
は従動部50の回転に伴って回転するようになってい
る。また、切換接点65は、タングステンあるいはドー
プタングステンによって構成されている。ドープタング
ステンとはタングステンに微量の添加物を加えたもので
ある。主バルブV1のバルブ固定接点42下部には通電
台71が取付けられている。通電台71の下方には絶縁
リング74が配置されている。
周方向に伸びる長穴75が複数形成されており、各長穴
75に固定電極S1またはS2がボルト76で固定され
ている。図1および図5に示すように、固定電極S1,
S2にはそれぞれ、切換接点65側に突出した板状部材
からなる固定接点60が取付けられている。さらに固定
電極S1,S2は図示しない切換開閉器の接点M1,M
2にそれぞれ接続されている。スライド接点70は通電
台71を介して主バルブV1のバルブ固定接点42に接
続されている。また、スライド接点70は集電リング5
4と摺動しながら常時橋絡されている(図4参照)。
および図6を参照して説明する。図6に示すように、固
定接点60はばね性を有する銅合金板61を複数枚重ね
合わせて構成されており、その先端部に互いに向い合う
半球状の接触子64が設けられている。また、銅合金板
61の基端部はサポート62および座金63を介して固
定電極S1またはS2の表裏にボルト67によって固定
されている。
回転に伴って回転する切換接点65を上下から挟み込ん
で接触し、固定電極S1,S2のどちらか一方と、スラ
イド接点70とを橋絡して通電回路を構成するようにな
っている。さらに、銅合金板61と共に板ばね68の基
端部が固定電極S1またはS2にボルト67によって固
定されている。板ばね68の先端部は接触子61に接し
ており、接触子61を切換接点65側に付勢するように
なっている。なお、スライド接点70は固定接点60と
同様の構成になっている。
ついて説明する。まず、負荷時タップ切換器全体の作用
について述べる。図7および図8は主バルブV1、抵抗
バルブV2を開閉するカム4の動作説明図である。外周
側に溝4a,4bを設けたカム4の回転に伴い、主バル
ブV1および抵抗バルブV2が開閉される。
から接点M2への切換動作について説明する。蓄勢装置
1の出力によって駆動軸2が回転すると、これと同時に
カム4は図7(a)の接点M1の選択状態から図中右方
向に回転する。これに伴って抵抗バルブV2が閉じる。
接点M1から接点M2への切換動作では、図8中の
(a)に示すように、切換時間Tにおいてt4,t1,
t2,t3の順番で通電状態が移行する。
ブV1が開く。このとき、空転機構40の従動部50で
は第1のカップリング10の凸部10aおよび第2のカ
ップリング51の凹部51a間に形成された空転角度δ
の間、空転する。そのため、切換接点65には動作遅れ
時間tδが発生する。この動作遅れ時間tδが生じたこ
とにより、時間t1が長くなる。
ライド接点70とを橋絡していた切換接点65が固定接
点60から離れ、固定電極S1はオフとなる。さらに、
時間t2が経過すると、切換接点65が固定接点60に
接触し、固定電極S2はオンとなる。最終的に時間t3
経過後、主バルブV1が閉じる。このとき、切換接点6
5は固定接点60を介して固定電極S2とスライド接点
70間を橋絡した状態となっている。
移動する場合は、カム4が図7(b)の状態から図示左
方向に回転する。これに伴い、まず主バルブV1が開
く。このとき、図8中の(b)に示すように、切換時間
Tにおいて時間t1,t2,t3,t4の順番で通電状
態が移行する。
定接点60から離れ、固定電極S2はオフとなる。この
時にも動作遅れ時間tδが生じることにより、時間t1
が長くなっている。そして、t2経過後に切換接点65
は固定接点60に接触し、固定電極S1はオンとなる。
さらにt3経過後に主バルブV1が閉じ、最後にt4経
過後に抵抗バルブV2が閉じる。このとき、切換接点6
5は固定接点60を介して固定電極S1とスライド接点
70との間が橋絡された状態となる。また、主バルブV
1が閉じている状態にあるときは、ワイプばね25が圧
縮されており、主バルブV1のバルブ可動接点41に通
電に必要な接触力を与えている。
以下の効果を得ることができる。第1には、通電性能の
安定化を図ることができる。これは、従動部50と共に
回転する切換接点65を簡易な構成にして、切換接点6
5動作時の振動や固定接点60との接触面圧の変動を小
さくできるからである。また、固定接点60が複数枚の
銅合金板61である点、固定接点60が切換接点65を
挟む構成である点、固定接点60が板ばね68を有する
点、さらには切換接点65がタングステンまたはドープ
タングステンからなる点などが、通電性能の安定化に寄
与することができる。
きる。切換接点65と固定接点60との接触面圧を確保
するために従来では切換接点65を径の大きい部材で支
持する構成をとっていたが、切換接点65および固定接
点60の接触面圧変動が小さい第1の実施の形態では、
銅合金板61のばね性および板ばね68の付勢力によっ
て確実に切換接点65と固定接点60とを接触させるこ
とができ、大径部材は不要となる。
1の実施の形態においては、前述したように切換接点6
5がタングステンまたはドープタングステンからなり、
しかも固定接点60および切換接点65の接触面圧の変
動が小さい。そのため、両接点60,65の接離動作を
繰返しても摩耗量は少なく、固定接点60および切換接
点65の寿命が延びる。したがって、メンテナンスの間
隔が長くなり、コストを抑えることができる。
に確保して性能の安定化を図ることができる。すなわ
ち、空転機構40の作用により動作遅れ時間tδが生じ
るので、時間t1を長くすることができる。また、固定
電極S1,S2の位置を長穴75によって移動させるこ
とによっても、切換時間を調整することが可能である。
このような切換時間の調整により主バルブV1の消弧時
間を容易に確保することができる。以上述べたような第
1の実施の形態によれば、負荷時タップ切換器の切換開
閉器において、切換接点65と固定電極60との接触面
圧を安定させて機器の小形化およびコストの低減化を図
ることができ、信頼性を大幅に向上させることが可能で
ある。
する。なお、第1の実施の形態と同一の部材については
図1から図8と同一の符号を付してその説明を省略し、
ここでは異なる部分について述べる。図9は負荷時タッ
プ切換器の切換開閉器を縦断面して示す正面図、図10
は図9のE−E線に沿う矢視断面図、図11は図9のF
−F線に沿う矢視断面図である。
265が取付けられている。切換接点265は、タング
ステンまたはドープタングステンによって構成されてい
る。また図10に示すように、固定電極S81,S82
は絶縁リング74に設けた長穴75にボルト76で固定
されている。この固定電極S81,S82には、それぞ
れ固定接点260が設けられている。切換接点265は
従動部50の回転に伴い、固定接点260を介して固定
電極S81,S82のどちらか一方とスライド接点70
とを橋絡するようになっている。
1により述べる。固定接点260には互いに向い合う2
枚1対のブレード84が設けられている。ブレード84
はピン83を介して回転可能に固定電極S81,S82
に接続されている。第2の実施の形態では、ブレード8
4は3対で構成されている。また、ブレード84間には
ばね85が設けられている。
5の付勢力を受けた2枚1対のブレード84が確実に切
換接点265を把持するので、固定接点260は切換接
点265を挟み込んで接触し通電回路を確実に構成する
ことができる。このような第2の実施の形態によれば、
第1の実施の形態と同様の作用と効果に加えて、固定接
点260において固定電極S1,S2の傾き等による接
触面圧への影響を受け難くなり、さらに信頼性が向上す
るという効果がある。
なく、負荷時タップ切換器の用途に応じて種々変形して
実施できることは勿論である。例えば、本実施例の切換
開閉器の形態を負荷時タップ切換器のタップ選択器にも
適用することが可能である。また、切換開閉器の切換接
点および固定接点を、クロム銅、ベリリウム銅またはベ
リリウム銅合金で構成することにより、本発明と同様の
効果を得ることが可能である。さらに、固定接点および
切換接点の相対的な距離が変わるのであれば、固定接点
および切換接点の両方が移動自在に配置されていても良
く、その構成は適宜変更可能である。
プ切換器によれば、切換接点と固定電極との接触面圧を
安定させ、接点の摩耗量を少なくすることによって機器
の小形化、コストの低減化および長寿命化を図り、信頼
性を高めたことができる。
器の切換開閉器を縦断面して示す正面図。
の構成を示す正面図。
バルブV2を開閉するカムの動作説明図で、(a)は切
換開閉器の接点M1選択状態を示す図、(b)は切換開
閉器の接点M2選択状態を示す図。
バルブV2を開閉するカムの動作説明図で、(a)は接
点M1から接点M2への切換時の通電状態を示す図、
(b)は接点M2から接点M1への切換時の通電状態を
示す図。
器の切換開閉器を縦断面して示す正面図。
を示す回路構成図。
原理を説明するための回路構成図。
面図。
抵抗バルブV2を開閉するカムの動作説明図で、(a)
は切換開閉器の接点M1選択状態を示す図、(b)は切
換開閉器の接点M2選択状態を示す図。
抵抗バルブV2を開閉するカムの動作説明図で、(a)
は接点M1から接点M2への切換時の通電状態を示す
図、(b)は接点M2から接点M1への切換時の通電状
態を示す図。
Claims (6)
- 【請求項1】 負荷時に負荷電流を遮断して変圧器タッ
プ巻線の一つのタップから隣接するタップに電流を移す
切換開閉器と、前記タップを要求された位置に選択する
タップ選択器とが設けられた負荷時タップ切換器におい
て、 前記切換開閉器には、外部より与えられる駆動力により
回転する駆動軸と、前記駆動軸に取付けられるカムと、
真空バルブと、前記カムの回転により前記真空バルブを
開閉する開閉機構と、前記駆動軸の回転に対して一定の
時間遅れて回転する従動部を有する空転機構が設けら
れ、 前記従動部に切換接点が取付けられ、 前記空転機構の回転によりどちらか一方が切換接点と接
触するように2個1対の固定接点が配置され、 前記固定接点は、前記切換接点側に突出した板状部材か
ら構成され、その基端部に固定電極が取付けられ、先端
部に前記切換接点に接する接触子が設けられたことを特
徴とする負荷時タップ切換器。 - 【請求項2】 前記固定接点の板状部材は、複数枚の銅
板または銅合金板を重ね合わせて構成されたことを特徴
とする請求項1記載の負荷時タップ切換器。 - 【請求項3】 前記切換接点は1枚の板状部材から構成
され、 前記固定接点は前記切換接点を挟む2枚の板状部材から
構成されたことを特徴とする請求項1または2記載の負
荷時タップ切換器。 - 【請求項4】 前記固定電極に前記固定接点の前記接触
子を前記切換接点側に付勢するばね部材が取付けられた
ことを特徴とする請求項1、2または3記載の負荷時タ
ップ切換器。 - 【請求項5】 前記固定接点および前記切換接点の一部
または全体は、タングステン、ドープタングステン、ク
ロム銅、ベリリウム銅またはベリリウム銅合金から構成
されたことを特徴とする請求項1、2、3または4記載
の負荷時タップ切換器。 - 【請求項6】 前記固定接点および前記切換接点の相対
的な距離が変わるように前記固定接点および前記切換接
点のうち少なくとも一方が移動自在に配置されたことを
特徴とする請求項1、2、3、4または5記載の負荷時
タップ切換器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000021932A JP4240725B2 (ja) | 2000-01-31 | 2000-01-31 | 負荷時タップ切換器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2000021932A JP4240725B2 (ja) | 2000-01-31 | 2000-01-31 | 負荷時タップ切換器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2001217130A true JP2001217130A (ja) | 2001-08-10 |
JP4240725B2 JP4240725B2 (ja) | 2009-03-18 |
Family
ID=18548285
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2000021932A Expired - Lifetime JP4240725B2 (ja) | 2000-01-31 | 2000-01-31 | 負荷時タップ切換器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4240725B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008135651A (ja) * | 2006-11-29 | 2008-06-12 | Toshiba Corp | 負荷時タップ切換器 |
JP2013519996A (ja) * | 2010-02-11 | 2013-05-30 | マシイネンフアブリーク・ラインハウゼン・ゲゼルシヤフト・ミツト・ベシユレンクテル・ハフツング | フリーホイール部品を備えたタップ切換器 |
KR101452892B1 (ko) * | 2013-10-30 | 2014-10-22 | 현대중공업 주식회사 | 탭 절환기 |
KR101554240B1 (ko) | 2008-08-01 | 2015-09-18 | 마쉬넨파브릭 레인하우센 게엠베하 | 탭절환 변압기의 탭절환기의 작동을 위한 수동 구동장치 |
JP2017017107A (ja) * | 2015-06-29 | 2017-01-19 | 株式会社東光高岳 | 負荷時タップ切換器 |
-
2000
- 2000-01-31 JP JP2000021932A patent/JP4240725B2/ja not_active Expired - Lifetime
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