JP2001214333A - 多色性蓄光繊維 - Google Patents

多色性蓄光繊維

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JP2001214333A
JP2001214333A JP2000025684A JP2000025684A JP2001214333A JP 2001214333 A JP2001214333 A JP 2001214333A JP 2000025684 A JP2000025684 A JP 2000025684A JP 2000025684 A JP2000025684 A JP 2000025684A JP 2001214333 A JP2001214333 A JP 2001214333A
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JP
Japan
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sheath
core
fiber
light
polymer
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JP2000025684A
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Inventor
Kenji Hiramatsu
憲二 平松
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Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】芯成分と鞘成分とから少なくとも構成される芯
鞘構造をした複合繊維であって、芯成分に蓄光性顔料を
存在させ、鞘成分には染色可能なポリマーを用いて淡色
に染色したことにより、多色展開可能な蓄光繊維を提供
する。 【解決手段】蓄光顔料として、ジスプロシウム、ユーロ
ピウムで付活されたアルミン酸ストロンチウム(SrAl
3O4:Eu,Dy)を5wt%溶融状態で練り込んだポリプロピレン
を芯部に使用し、鞘部にはポリエチレンテレフタレート
を使用し、重量比率が50:50の芯鞘構造の複合(コンジュ
ゲート)繊維を溶融紡糸により製造し、淡色に染色す
る。蓄光顔料を練り込んだ芯成分ポリマーの蛍光発光色
が黄緑色の場合、鞘成分ポリマーをブルーに染色すると
全体としてはグリーン系色となり、鞘成分ポリマーをピ
ンクに染色すると全体としてはオレンジ系色になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蓄光性能を有する
織維において、多色展開可能な多色性蓄光繊維に関す
る。
【0002】
【従来の技術】蓄光性顔料を使用したバインダーを用い
て繊維の表面に塗布したり、繊維自体に均一に練り込ん
だ繊維は、危険物表示や物体の存在を表示するために、
提案されている(例えば特開平1−111075号公
報)。また、製糸性、蓄光性能の経時安定性を向上する
ために、芯鞘構造の繊維も提案されている(特開平2−
112414号公報)。
【0003】しかしながら、蓄光性顔料は、使用される
顔料(蓄光機能を有する顔料)が特定され、かつその特
定の顔料は特定の色調を有するため、色のバラエティー
をとり難い問題がある。特に最近のファッション的な商
品に、この蓄光繊維を利用するケースが多くなってきて
いるが、この場合には、予め蓄光繊維の色を想定した上
で、配色等を決めている。これでは、ファッション的に
制限が多く、実用的に問題が多い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来の
問題を解決するために、芯鞘構造の繊維であってその鞘
部を染色可能とすることにより、多色展開可能な蓄光繊
維を提供することを目的とする。
【0005】
【解決するための手段】前記目的を達成するため、本発
明の多色性蓄光繊維は、芯成分ポリマーと鞘成分ポリマ
ーとから少なくとも構成される芯鞘構造をした複合(コ
ンジュゲート)繊維であって、芯成分ポリマーに蓄光性
顔料を存在させ、鞘成分ポリマーには染色可能なポリマ
ーを用いて淡色に染色したことを特徴とする。
【0006】前記繊維においては、芯成分ポリマーに蓄
光性顔料が2〜30重量%の範囲練り込まれていること
が好ましく、さらに好ましくは5〜15重量%の範囲で
ある。前記蓄光性顔料の含有量は、好ましい蓄光性を発
揮するために必要である。
【0007】また、鞘成分ポリマーを染色したときの染
料濃度が、1%owf(on the weight of fiberの略)以
下の淡色であることが好ましい。暗闇の中で蓄光性顔料
が発光する際に、芯成分ポリマーに練り込まれている蓄
光性顔料それ自体の色調と、鞘成分ポリマーの染色の色
調の重ね合わせの色調を発揮させるためである。
【0008】鞘成分ポリマーの染色濃度が高いと、鞘成
分ポリマーを透過して芯成分ポリマーに達する光が少な
く蓄光性顔料を十分発光させることができない。さら
に、鞘成分ポリマーの着色が強過ぎると、芯成分ポリマ
ーの色調との混色効果が発揮できない。
【0009】本発明の芯鞘構造の原糸は、芯部に蓄光顔
料を使用し、鞘部には染色可能なポリマー材料を使用
し、繊維化した後、鞘部を適宜の染料にて染色すること
により、多色展開が可能な繊維を得ることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】芯鞘構造に使用するポリマーとし
ては、芯部と鞘部が同一でも、異なっていてもかまわな
い。ただ、鞘部は、繊維化の後に染色するので、使用可
能なポリマーは、ある程度の制限がある。芯部のポリマ
ーとしては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのオレ
フィン系の樹脂や、6−ナイロン、66−ナイロンなど
のポリアミド系の樹脂や、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル系
などの熟可塑性樹脂繊維が適切である。蓄光顔料は、こ
のポリマーの中に適当量練り込んで使用される。練り込
み量は、2〜30wt%位が良く、更には5〜15wt
%が良い。2wt%より少ないと蓄光性能が弱く、目的
の機能が得られ無い。また30wt%以上になっても、
蓄光性能は大差が無く、多くの異物が混入されることに
よる繊維形成性が低下する傾向となる。
【0011】鞘部に使用される樹脂材料としては、染色
可能なポリマーを使用する。例えば、ポリエステル系で
は、分散染料で染色できるし、ポリアミド系なら酸性染
料や合金染料で染色が可能になる。この様に、使用され
るポリマーと染色可能な染料が対で存在するポリマーが
鞘部の樹脂材料になる。ポリオレフィン系の樹脂材料で
は、適当な染料が存在せず、鞘部の材料としては、好ま
しくない。
【0012】この様にして選択された1〜2種類のポリ
マーを使用して、芯鞘構造の繊維を製造する。芯部の構
造は1芯でも多芯でも構わない。練り込む蓄光顔料の平
均粒子径を考慮すると、1芯型が好ましい。そして、芯
部と鞘部の複合比率は、その断面積の比率で規定され、
芯部:鞘部=20〜80:80〜20が好ましい。同一
ポリマーを使用する場合には、鞘部はできるだけ薄い方
が良い。それは、芯部の蓄光顔料の効果がより発揮され
るからである。しかし、異種ポリマーの場合では、芯部
と鞘部の相溶性の問題で、剥離等の問題があるため、余
り薄くすることはできない。蓄光顔料の平均粒子径は
0.1〜5.0μmの範囲が好ましい。
【0013】繊維の繊度は2〜100デニールの範囲が
好ましい。繊維は長繊維(フィラメント)でも短繊維
(ステープル)でも構わない。また糸の状態は、モノフ
ィラメント、マルチフィラメント、紡績糸等当業界で使
用されている糸に加工できる。また、染色は、綿染め、
トウ染め、糸染め、布帛(織物、編み物、不織布等)な
どその状態はいかなるものであっても良い。しかしなが
ら、コスト的には糸染めを行い、必要な箇所に部分的に
発光表示材として用いるのが好ましい。また人形等に用
いる場合は、綿染めが好ましい。
【0014】この様にして製造した原糸を染色するが、
その場合の使用染料濃度にも注意が必要である。すなわ
ち、染料濃度は1%owf(繊維重量当りの染料使用量
が1wt%であることを示す)以下にする必要がある。
さらに好ましくは、0.1〜0.5%owfである。1
%owfを越えると、芯部への透過光が減少して芯部の
蓄光顔料の発光効果が弱くなり、折角の蓄光繊維として
の機能が大きく損なわれるので、好ましく無い。繊維自
体の染料濃度は0.1wt%以下、好ましくは0.05
wt%以下である。
【0015】一例として、蓄光顔料を練り込んだ芯成分
ポリマーの蛍光発光色が黄緑色の場合、鞘成分ポリマー
をブルーに染色すると全体としてはグリーン系色調に観
察され、鞘成分ポリマーをピンクに染色すると全体とし
てはオレンジ系色調に観察される。このように、鞘成分
ポリマーの染色の色を使い分けることにより、芯成分ポ
リマーの蛍光発光色と相俟って、様々な多様な色調を発
現できる。
【0016】本発明により得られた繊維は、例えばタオ
ルの上下端のような部分的なアクセントとなる位置にス
ティッチ縫いなどで縫い込むことにより、暗闇の中でも
容易にタオルの位置を知ることができる。その他、老人
用寝具、病院用の日用品や寝具等の様々な製品、キャン
ピング・登山用品、防災用品、面ファスナー、カーペッ
ト、飛行機や劇場などの通路のマーク、組み紐、人形、
装飾品などにも有用に利用できる。さらに衣料用に用い
た場合は、舞台衣装やパーティーの衣装等、ファッショ
ン的な商品にも有用に利用できる。
【0017】
【実施例】以下実施例を用いて本発明をさらに具体的に
説明する。
【0018】蓄光顔料として、ジスプロシウム、ユーロ
ピウムで付活されたアルミン酸ストロンチウム(SrA
34:Eu,Dy、市販商品名;”ルミノーバ”<根
本特殊化学(株)製>、平均粒子直径1.0μm)を5w
t%溶融状態で練り込んだポリプロピレンを芯部に使用
し、鞘部にはポリエチレンテレフタレートを使用し、芯
鞘の重量比率が50:50の芯鞘構造の複合(コンジュ
ゲート)繊維を製造した。芯鞘構造の複合(コンジュゲ
ート)繊維は、常法の溶融紡糸法により、紡糸−延伸−
熱処理を行った。
【0019】製造した繊維は、繊度が2.2dtex
で、繊維長が51mmの繊維であった。この繊維を、分
散染料で染色した。染料濃度は、0.5%owfで、1
30℃で30分染色した。使用染料は、”レゾリンブル
ーFBL”(バイエル(株)製)であった。同時に、染料
濃度を2%owfのものを作成した。その結果、2%o
wfで染色したものは、鞘部が濃く染色されているため
に、芯部の蓄光性能が十分に認められなかった。一方、
0.5%owfで染色したものは、十分な蓄光性と色が
確認された。この場合の色相は、蓄光顔料が黄色系であ
るために、鞘部の青色と合成されて、グリーン系の色相
になり、しかも十分な蓄光性能を有していた。例えば昼
間の室内光線または夜間の室内電灯の光線を蓄光し、夜
間の暗闇の中で10〜12時間の蛍光発光性能を示し
た。
【0020】前記”ルミノーバ”は、耐光堅ろう度に優
れ、かつ耐熱性にも優れるので、溶融紡糸工程を経ても
性質の劣化はなく、かつ長期間使用しても蓄光性を示し
た。
【0021】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明の多色性蓄
光繊維は、芯成分ポリマーと鞘成分ポリマーとから少な
くとも構成される芯鞘構造をした複合繊維であって、芯
成分ポリマーに蓄光性顔料を存在させ、鞘成分ポリマー
には染色可能なポリマーを用いて淡色に染色したことに
より、多色展開可能な蓄光繊維を提供できる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芯成分ポリマーと鞘成分ポリマーとから
    少なくとも構成される芯鞘構造をした複合繊維であっ
    て、芯成分ポリマーに蓄光性顔料を存在させ、鞘成分ポ
    リマーには染色可能なポリマーを用いて淡色に染色した
    ことを特徴とする多色性蓄光繊維。
  2. 【請求項2】 芯成分ポリマーに蓄光性顔料が2〜30
    重量%の範囲練り込まれている請求項1に記載の多色性
    蓄光繊維。
  3. 【請求項3】 鞘成分ポリマーを染色したときの染料濃
    度が、1%owf以下の淡色である請求項1に記載の多
    色性蓄光繊維。
  4. 【請求項4】 染色が糸染めである請求項1に記載の多
    色性蓄光繊維。
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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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