JP2001214094A - インクジェット用記録液 - Google Patents

インクジェット用記録液

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JP2001214094A
JP2001214094A JP2000021477A JP2000021477A JP2001214094A JP 2001214094 A JP2001214094 A JP 2001214094A JP 2000021477 A JP2000021477 A JP 2000021477A JP 2000021477 A JP2000021477 A JP 2000021477A JP 2001214094 A JP2001214094 A JP 2001214094A
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pigment
acid
group
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JP2000021477A
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Hiroshi Sakaguchi
博 坂口
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】顔料が容易に微粒子状に分散でき、分散安定
性、耐水性、耐光性及び鮮明性に優れた画像を得ること
ができるインクジェット用記録液を提供する。 【解決手段】アゾ顔料を含有するインクジェット用記録
液であって、該アゾ顔料がジアゾニウム塩と、下記一般
式1で表されるカップリング成分の少なくとも1種と下
記一般式1以外のカップリング成分の少なくとも1種を
同時に反応させて生成した混合アゾ顔料であり、且つ該
記録液が酸を含有することを特徴とするインクジェット
用記録液。 【化1】 式中、Coupはジアゾニウム塩とカップリング反応可
能な基を表し、Xは2価の連結基を表す。R1、R2はそ
れぞれ独立に水素原子、脂肪族基、アリール基を表す
か、またはR1、R2が結合し、N原子と共に環を形成し
ても良い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット用
記録液に関し、特に顔料を分散したインクジェット用記
録液に関する。更に詳しくは、分散性と分散安定性に優
れた顔料を含有し、得られる画像の耐水性、耐光性、鮮
明性に優れたインクジェット用記録液に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方式は、他の記録方
式と比較して簡便に高精細のカラー画像が得られるこ
と、騒音が少ないこと、またプリンターが低価格である
こと等の理由から、近年一般用、業務用共に急速に普及
している。インクジェット記録方式に用いる記録液とし
ては、酸性染料、直接染料、塩基性染料等の水溶性染料
をアルコールやグリコール類またはそのエーテル類等の
有機溶媒を含有する水性溶媒に溶解したものが多く用い
られている。しかし、水溶性染料を用いた記録液では、
染料の性質上、画像の耐水性が悪く、また耐光性も他の
記録方式に劣るという問題を有している。
【0003】染料を使用した記録液が有するこれらの問
題を解決するため、着色剤として顔料を用いた記録液が
知られている。着色剤として顔料を使用すると、染料の
場合に比べ耐水性、耐光性は格段に向上する反面、顔料
は分散物として記録液中に含有されるので、記録液の保
存安定性が悪い、印字ヘッドのノズル部で目詰まりを起
こしやすい、得られる画像の透明性、鮮明性が染料に比
較して劣る等の問題を有している。これらの問題を解決
するためには、まず第一に顔料をできるだけ微粒子化
し、液中に安定に分散させる必要がある。
【0004】顔料を微細化する方法としては、顔料製造
後にソルトミリング法、硫酸溶解法等の顔料微細化工程
を行う方法や、顔料表面に官能基や置換基を導入する方
法がある。あるいは、例えば特開昭56−147865
号、同平4−25574号、同平5−247370号、
同平8−218013号に記載されているような顔料合
成時に分散剤や樹脂を使用し、顔料表面を修飾する方法
等が良く知られている。しかし、これらの方法では、工
程が複雑であったり、工程廃液の廃棄が問題となったり
する。また、顔料を生成後、乾燥させずに、直接ビヒク
ルに移行させるフラッシング法という方法も良く知られ
ているが、粒径の小さな一次粒子の場合、凝集力が強く
経時成長によって変質することがある。さらに、例えば
特開平5−70725号、同平9−40894号、同平
9−48936号、同平9−241562号公報等に記
載されているように、構造類似体を添加した混合アゾ顔
料を使用し、立体障害効果で経時凝集を防止し、分散安
定性を向上する試みも行われているが、未だ十分に満足
出来るものではなく、さらに簡便に顔料を微分散する事
ができ、分散安定性に優れた記録液を得る方法が求めら
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明の目的
は、分散性及び分散安定性に優れた顔料を含有し、製造
が容易であり、また得られる画像の耐水性、耐光性、鮮
明性に優れたインクジェット用記録液を提供することで
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の構成は下記(1)ないし(4)である。
【0007】(1)アゾ顔料を含有するインクジェット
用記録液であって、該アゾ顔料がジアゾニウム塩と、下
記一般式1で表されるカップリング成分の少なくとも1
種と下記一般式1以外のカップリング成分の少なくとも
1種を同時に反応させて生成した混合アゾ顔料であり、
且つ該記録液が酸を含有することを特徴とするインクジ
ェット用記録液。
【0008】
【化2】 式中、Coupはジアゾニウム塩とカップリング反応可
能な基を表し、Xは2価の連結基を表す。R1、R2はそ
れぞれ独立に水素原子、脂肪族基、アリール基を表す
か、またはR1、R2が結合し、N原子と共に環を形成し
ても良い。
【0009】(2)分散剤を含有する上記(1)の構成
のインクジェット用記録液。
【0010】(3)分散剤がノニオン性分散剤である上
記(2)の構成のインクジェット用記録液。
【0011】(4)一般式1で表されるカップリング成
分が、カップリング成分全体の5〜25モル%である上
記(1)の構成のインクジェット用記録液。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明のインクジェット用
記録液について詳述する。アゾ顔料は、黄、橙、赤、
茶、青紫と広範囲な色相を有し、塗料、インク等に広く
利用されている。アゾ顔料の製造方法は多数あるが、一
般に芳香族アミンをジアゾ化してジアゾニウム塩を得、
これをカップリング成分と反応させる事によって製造さ
れる。ジアゾ成分である芳香族アミンの例としては、置
換または無置換のアニリン類(例えば、2−ニトロ−p
−トルイジン、2,5−ジメトキシベンゼンスルホンア
ニリド、3−アミノ−4−メトキシベンズアニリド、3
−アミノ−4−メトキシビフェニル、2,4−ジニトロ
アニリン、2,4,5−トリクロロアニリン、4−アミ
ノベンズアミド等)、ナフチルアミン類(例えば、2−
アミノ−1−ナフタレンスルホン酸、4−アミノ−1−
ナフタレンスルホン酸等)、ベンジジン類等(例えば、
3,3′−ジクロロベンジジン等)が用いられる。カッ
プリング成分の例としては1−フェニル−5−ピラゾロ
ン類(例えば、3−メチル−1−フェニル−5−ピラゾ
ロン、3−メチル−1−(3′−スルホフェニル)−5
−ピラゾロン、3−メチル−1−(4′−スルホフェニ
ル)−5−ピラゾロン、3−カルボエトキシ−1−フェ
ニル−5−ピラゾロン、3−メチル−1−(4′−カル
ボキシフェニル)−5−ピラゾロン、3−メチル−1−
(2′−クロロ−4′−スルホフェニル)−5−ピラゾ
ロン、3−メチル−1−(2′,5′−ジクロロ−4′
−スルホフェニル)−5−ピラゾロン、3−メチル−1
−(6′−クロロ−2′−メチル−4′−スルホフェニ
ル)−5−ピラゾロン、1−フェニル−3−カルボキシ
−5−ピラゾロン、1−(4′−スルホフェニル)−3
−カルボキシ−5−ピラゾロン、3−メチル−1−p−
トルイル−5−ピラゾロン等)、アセトアセトアニリド
類(例えば、アセトアセトアニリド、2−アセトアセト
トルイジド、4−アセトアセトトルイジド、2−アセト
アセトアニシジド、4−アセトアセトアニシジド、アセ
トアセト−2,4−ジメチルアニリド、アセトアセト−
2,4−ジメトキシアニリド、アセトアセト−2,5−
ジメトキシアニリド、アセトアセト−2,4−ジクロロ
アニリド、アセトアセト−2,5−ジメトキシ−4−ク
ロロアニリド、5−クロロ−2−アセトアセチルアミノ
トルエン、3−クロロ−4−アセトアセチルアミノトル
エン、1−アセトアセチルアミノナフタレン、2−アセ
トアセチルアミノナフタレン等)、2−ナフトール類
(例えば、2−ナフトール、3−ヒドロキシ−2−ナフ
トエ酸、3−ヒドロキシ−2−ナフトアニリド、7−ブ
ロモ−3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、2−ナフトー
ル−5−スルホン酸、4′−アセトアミド−3−ヒドロ
キシ−2−ナフトアニリド、3−ヒドロキシ−3′−ニ
トロ−2−ナフトアニリド、2′−メトキシ−3−ヒド
ロキシ−2−ナフトアニリド、2′−エトキシ−3−ヒ
ドロキシ−2−ナフトアニリド、2−ナフトール−3,
7−ジスルホン酸、2′−メトキシ−3−ヒドロキシ−
2−ナフトアニリド、3′−ニトロ−3−ヒドロキシ−
2−ナフトアニリド、3−ヒドロキシ−2−ナフトトル
イジド、2′−メチル−3−ヒドロキシ−2−ナフトア
ニリド、3−ヒドロキシ−N−(2−ナフチル)−2−
ナフタミド、4′−クロロ−3−ヒドロキシ−2−ナフ
トアニリド等)、アニリン類、ナフチルアミン類、2,
4−ジヒドロキシキノリン類等が使用される。アゾ顔料
の色相は選択するジアゾ成分とカップリング成分の組合
せによって異なる。
【0013】一般にジアゾ化の反応は、芳香族アミンに
塩酸を加え、強酸性化で0〜5℃の低温とし、亜硝酸ナ
トリウムを添加して行われる。次にカップリング反応
は、カップリング成分を酸性またはアルカリ性としてお
き、これに上記の反応で得られたジアゾニウム塩を添加
して行われる。このように生成した一次粒子に対して、
必要に応じて後処理が施され、その後水洗、ろ過、乾
燥、粉砕等の工程を経てアゾ顔料が製造される。本発明
に使用されるアゾ顔料も同様の方法で製造することがで
きる。
【0014】本発明では、上記アゾ顔料製造のカップリ
ング反応時に、一般式1で表されるカップリング成分の
少なくとも1種と、上記の例で列挙したような一般式1
以外のカップリング成分の少なくとも1種を混合して製
造したアゾ顔料を使用する。次に一般式1で表される化
合物について詳しく説明する。式中、Coupはジアゾ
ニウム塩とカップリング反応可能な基を表し、具体例と
しては上記のカップリング成分の説明で挙げた1−フェ
ニル−5−ピラゾリドン類、アセトアセトアニリド類、
2−ナフトール類、アニリン類、ナフチルアミン類、
2,4−ジヒドロキシキノリン類等の構造を有する基で
ある。ここでXは、1〜50個の原子で構成される2価
の連結基であり、好ましくは2〜25個の原子で構成さ
れる2価の連結基である。Xの構成元素としては、炭素
原子、水素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子を挙げ
ることができる。Xで表される2価の連結基の例として
は、−NH−、−O−、−S−、C=O、S=O、−S
2−、アルキレン基(例えば、メチレン基、エチレン
基、プロピレン基、シクロヘキシレン基等)、アリーレ
ン基(例えば、フェニレン基、ナフチレン基等)等が挙
げられ、これらが単独であっても、2つ以上組み合わさ
れたものであっても良い。
【0015】R1、R2はそれぞれ独立に水素原子、脂肪
族基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソ
プロピル基、ブチル基、ブテニル基、プロパルギル基、
シクロヘキシル基等)、アリール基(例えば、フェニル
基、ナフチル基)を表すか、またはR1、R2が結合し、
N原子と共に環を形成しても良い。形成する環の例とし
ては、モルホリン環、ピロリジン環、ピペリジン環等が
挙げられる。なお、これらは置換基を有していても良
い。
【0016】一般式1で表される化合物の具体例として
は、3−ヒドロキシ−N−(3−ジメチルアミノプロピ
ル)−2−ナフタミド、3−ヒドロキシ−N−(3−ジ
エチルアミノエチル)−2−ナフタミド、3−ヒドロキ
シ−N−(3−モルホリノプロピル)−2−ナフタミ
ド、3−ヒドロキシ−N−[2−(2−ヒドロキシエチ
ルアミノ)エチル]−2−ナフタミド、3−ヒドロキシ
−N−(3−ジメチルアミノエチル)−2−ナフタレン
スルホンアミド、4′−ジメチルアミノ−3−ヒドロキ
シ−2−ナフトアニリド、3−アセトアセチルアミノベ
ンズアミド、3−アセトアセチルアミノ−N−(3−ジ
メチルアミノプロピル)ベンズアミド、4−アセトアセ
チルアミノ−N−(3−ジエチルアミノプロピル)ベン
ゼンスルホンアミド、4−アセトアセチルアミノ−N−
[3−(2−メチルピペコリル)プロピル]ベンゼンス
ルホンアミド等が挙げられるが、本発明は、これらの化
合物に限定されるものではない。
【0017】一般式1で表される化合物の使用量は、カ
ップリング成分全体の5〜25モル%が好ましい。一般
式1で表される化合物の使用量が25モル%よりも多く
なると、希望の色相が得られ難かったり、分散性、分散
安定性がかえって悪化する等の問題が生じる。また、一
般式1で表される化合物の混合量が5モル%よりも少な
いと、一般式1の化合物を混合する効果が得られ難い。
【0018】また、本発明のカップリング成分の組合せ
としては、ジアゾニウム塩と一般式1で表される化合物
との反応で生成する顔料の色相と、ジアゾニウム塩と一
般式1以外のカップリング成分から生成する顔料の色相
が同じであることが好ましい。特に、両カップリング成
分のジアゾニウム塩と反応する部分が、同じ化学構造を
有することが好ましい。すなわち、例えば一般式1のC
oupで表される基がアセトアセトアニリドの構造を有
する時には、混合使用するもう一方のカップリング成分
もアセトアセトアニリド類であることが好ましい。
【0019】製造されたアゾ顔料は、乾燥、粉砕し、粉
末顔料としても良いが、アゾ顔料は乾燥させると、乾燥
時の熱により一次粒子が成長したり、粒子同士の凝集が
強くなり分散に時間が掛かる等の問題が起こりやすい。
そのため、本発明のアゾ顔料は湿潤状態のプレスケーキ
のまま分散工程に供する事が好ましい。
【0020】本発明の酸としては、無機酸または有機酸
を使用することができる。無機酸の例としては塩酸、硫
酸、硝酸等が挙げられ、有機酸の例としては酢酸、プロ
ピオン酸、クエン酸、酪酸、シュウ酸、マロン酸、コハ
ク酸、安息香酸、p−トルエンスルホン酸等が挙げられ
る。酸の使用量は顔料1モルに対して、1/100〜1
0モルの範囲であり、好ましくは1/100〜1/10
モルの範囲である。
【0021】本発明のインクジェット用記録液は、分散
剤を併用することが好ましい。分散剤としては、アニオ
ン性分散剤、カチオン性分散剤、両性分散剤、ノニオン
性分散剤、または高分子系分散剤を使用することができ
る。アニオン性分散剤としては、脂肪酸塩、アルキルベ
ンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキ
ルリン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、アルキルタウ
リン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エ
ステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸
エステル塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合体、
α−オレフィンスルホン酸塩等が挙げられる。カチオン
性分散剤としては、アルキルアミン類、第4級アンモニ
ウム塩類があり、両性分散剤としては、アルキルベタイ
ン類等がある。ノニオン性分散剤の例としては、ポリオ
キシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンア
リールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、
ポリオキシエチレンオキシプロピレンコポリマー、ソル
ビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトー
ル脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステ
ル、グリセリン脂肪酸エステル等が挙げられる。高分子
系分散剤としては、ポリアクリル酸、スチレン・(メ
タ)アクリル酸コポリマー、スチレン・無水マレイン酸
コポリマー、スチレン/アクリル酸/メタクリル酸コポ
リマー、スチレン/無水マレイン酸/メタクリル酸コポ
リマー、またはこれらの塩、ポリビニルアルコール、ス
ルホン酸変性ポリビニルアルコール等が挙げられる。こ
れらの内、特にノニオン性分散剤の使用が好ましい。
【0022】本発明の記録液の分散媒は、水だけを使用
しても良いが、乾燥によるノズルの目詰まり防止、記録
液の記録媒体への浸透性の向上、吐出安定性、分散性向
上を目的として、水溶性有機溶剤を水と併用することが
好ましい。使用される水溶性有機溶剤としては、エチレ
ングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレング
リコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレング
リコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサ
ンジオール、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオ
ール等の多価アルコール類、エチレングリコールモノエ
チルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレング
リコールモノメチルエーテル、ポリエチレングリコール
モノラウリルエーテル等の多価アルコールアルキルエー
テル類、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルホルム
アミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類を挙げるこ
とができる。
【0023】本発明のインクジェット用記録液は、吐出
安定性、印字ヘッドでの目詰まり防止、記録液保存安定
性、画像定着性、画像保存性、その他の諸性能向上のた
めに、上記成分の他に界面活性剤、バインダー成分、粘
度調整剤、酸化防止剤、退色防止剤、防錆剤等を含有す
ることができる。
【0024】本発明の記録液を製造するには、上記顔
料、分散剤、分散媒、およびその他の成分を混合し、顔
料を媒体中に分散させるが、使用する分散装置として
は、例えばボールミル、遊星型ボールミル、ペイントコ
ンディショナー、サンドミル、ビーズミル、アトライタ
ー、ロールミル、アジテータミル、ホモゲナイザー、超
音波ホモジナイザー等、公知の分散装置を用いることが
できる。
【0025】本発明のアゾ顔料は容易に微分散される
が、記録液の保存安定性、吐出安定性、また得られる画
像の鮮明性、透明性を得るため、分散された顔料の粒径
が、約0.02〜0.2μmであることが好ましい。
【0026】
【実施例】以下本発明を実施例により説明するが、本発
明はこれらに限定されるものではない。例中、部及び%
は、それぞれ重量部及び重量%を示す。
【0027】実施例−1 3−アミノ−4−メトキシベンズアニリド4.8部、3
5%塩酸11部、水100部の懸濁液を5℃以下に保ち
ながら、亜硝酸ナトリウム1.5部、水10部の溶液を
加えてジアゾ化溶液を得た。次に、2′−メトキシ−3
−ヒドロキシ−2−ナフトアニリド5.3部と3−ヒド
ロキシ−N−(3−モルホリノプロピル)−2−ナフタ
ミド0.6部、トリエタノールアミン18部、DMF2
00部、水100部の溶液を氷冷しておき、上記のジア
ゾ化溶液を滴下した。そのまま1時間反応を続けた後、
析出固体をろ取、水洗し、固形分10%の赤色顔料ウェ
ットケーキを得た。上記顔料ウェットケーキ21部、酢
酸0.2部、ノニオン性分散剤(日本油脂(株)製、プ
ロノン204)1部、グリセリン15部、水63部およ
び0.5mm径のガラスビーズ200部をペイントコン
ディショナー(RedDevil社製、5400型)で
3時間分散した。得られた液を1μmのメンブランフィ
ルター、続いて0.45μmメンブランフィルターを通
して濾過し、記録液を得た。
【0028】実施例−2 実施例−1で得た顔料ウェットケーキ21部、酢酸0.
2部、ノニオン性分散剤(日本油脂(株)製、プロノン
204)1部、スチレン−アクリル酸コポリマー2部、
グリセリン5部、ジエチレングリコール10部、水70
部および0.5mm径のガラスビーズ200部をペイン
トコンディショナーで3時間分散した。得られた液を1
μmのメンブランフィルター、続いて0.45μmメン
ブランフィルターを通して濾過し、記録液を得た。
【0029】実施例−3 2′−メトキシ−3−ヒドロキシ−2−ナフトアニリド
4.7部、3−ヒドロキシ−N−[2−(2−ヒドロキ
シエチルアミノ)エチル]−2−ナフタミド1.1部、
トリエタノールアミン18部、DMF200部、水10
0部の溶液に、実施例−1と同様に調製した3−アミノ
−4−メトキシベンズアニリド4.8部のジアゾ化溶液
を添加し、実施例−1と同様に操作して、固形分10%
の顔料ウェットケーキを得た。顔料ウェットケーキ21
部、クエン酸0.2部、ノニオン性分散剤(日本油脂
(株)製、プロノン204)1部、グリセリン15部、
水63部および0.5mm径のガラスビーズ200部を
ペイントコンディショナーで3時間分散した。得られた
液を1μmのメンブランフィルター、続いて0.45μ
mメンブランフィルターを通してろ過し、記録液を得
た。
【0030】実施例−4 3−アミノ−4−メトキシビフェニル4部、35%塩酸
11部、水100部の懸濁液を5℃以下に保ちながら、
亜硝酸ナトリウム1.5部、水10部の溶液を加えてジ
アゾ化溶液を得た。次に、2′−メトキシ−3−ヒドロ
キシ−2−ナフトアニリド5.3部と3−ヒドロキシ−
N−(3−ジメチルアミノプロピル)−2−ナフタミド
0.5部、酢酸ナトリウム10部、DMF200部、水
100部の溶液を氷冷しておき、上記のジアゾ化溶液を
滴下した。そのまま1時間反応を続けた後、析出固体を
ろ取、水洗し、固形分10%の赤色顔料ウェットケーキ
を得た。実施例−1と同様に、分散、ろ過操作を行い、
記録液を得た。
【0031】実施例−5 3,3’−ジクロロベンジジン4.8部、35%塩酸
4.2部、水60部の懸濁液を5℃以下に保ちながら、
亜硝酸ナトリウム2.9部、水10部の溶液を添加しテ
トラゾ化溶液を得た。一方、アセトアセトアニシジド7
部、3−アセトアセチルアミノ−N−(3−ジメチルア
ミノプロピル)ベンズアミド1部、25%水酸化ナトリ
ウム溶液13部、水60部の溶液に、酢酸を加えて下漬
液を作り、これに上記テトラゾ化溶液を添加した。その
まま30分攪拌後、水酸化ナトリウム溶液でpHを10
付近に調整し、固体をろ取、水洗し、固形分33%の顔
料ウェットケーキを得た。実施例−1と同様に、分散、
ろ過操作を行い、記録液を得た。
【0032】比較例−1 実施例−1のカプラー混合物を2′−メトキシ−3−ヒ
ドロキシ−2−ナフトアニリド5.9部のみに変更した
以外は実施例−1と同様に操作し、固形分10%の赤色
顔料ウェットケーキを得た。該ウェットケーキ21部、
ノニオン性分散剤(日本油脂(株)製、プロノン20
4)1部、グリセリン15部、水63部および0.5m
m径のガラスビーズ200部をペイントコンディショナ
ーで3時間分散し、粒径を下記に示す方法で測定したと
ころ1000nm程度であったので、更に分散を続け、
15時間後に粒径が約250nmの分散液を得た。な
お、実施例−1の場合には、分散時間が2時間でもすで
に3時間と同程度の粒径に達していた。
【0033】比較例−2 比較例−1で得た顔料ウェットケーキを使用し、分散時
に更に酢酸0.2部を添加した以外は比較例−1と同様
に12時間分散し、ろ過操作を行い、記録液を得た。
【0034】比較例−3 実施例−1で得た顔料ウェットケーキを、酢酸を添加し
ない以外は実施例−1と同様に分散、ろ過操作を行い、
記録液を得た。
【0035】比較例−4 実施例−1で2′−メトキシ−3−ヒドロキシ−2−ナ
フトアニリド5.3部と3−ヒドロキシ−N−(3−モ
ルホリノプロピル)−2−ナフタミド0.6部のカプラ
ー混合物を2′−メトキシ−3−ヒドロキシ−2−ナフ
トアニリド5.3部と3−ヒドロキシ−N−プロピル−
2−ナフタミド0.6部のカプラー混合物に変更した以
外は実施例−1と同様の操作を行い、固形分10%の赤
色顔料ウェットケーキを得た。この顔料ウェットケーキ
21部、酢酸0.2部、ノニオン性分散剤(日本油脂
(株)製、プロノン204)1部、グリセリン15部、
水63部および0.5mm径のガラスビーズ200部を
容器に入れ、ペイントコンディショナーで3時間分散し
た。得られた液を1μmメンブランフィルターを通して
ろ過を試みたがろ紙が目詰まりし、殆どろ過できなかっ
た。
【0036】得られたそれぞれの記録液について以下の
ような評価を行った。結果を表1に示す。
【0037】(粒径) レーザー光回折・散乱式粒度分
布計(堀場製作所製、LA−910)で測定した。体積
基準のメジアン径を表1に示す。
【0038】(記録液の保存安定性) 記録液をサンプ
ル瓶に入れて60℃、1ヶ月間放置し、顔料の沈降の有
無を調べた。以下の基準で3段階に評価した。 ○:顔料の沈降なし △:一部の顔料が沈降 ×:ほとんどの顔料が沈降
【0039】(印字性、画質) インクジェットプリン
ター(キャノン社製 BJC−600)のカートリッジ
に記録液を入れて記録を行い、印字サンプルを目視にて
評価した。以下の基準で3段階に評価した。 (印字性) ○:全く問題なく印字できる。 △:一部に異常がある。 ×:全体に文字の歪み、かすれがある。 (画質) ○:画像濃度が高く、鮮明である。 △:くすんでいる。 ×:画像濃度が低く、くすんでいる。
【0040】(画像の耐水性) 上記印字サンプルを水
に10秒間浸した後、画像が流れるかどうかを目視によ
り評価した。 ○:画像の流れは見られない。 △:一部流れる、または画像が薄くなる。 ×:画像がほとんど流れてしまう。
【0041】(画像の耐光性) 上記印字サンプルをフ
ェードメータ(東洋精機製作所、SUNTEST)で1
20時間照射したが、何れのサンプルも変退色は少な
く、サンプル間の差も小さかった。
【0042】
【表1】
【0043】
【発明の効果】本発明のインクジェット用記録液を使用
すると、顔料が記録液中に容易に且つ安定に微粒子状に
分散でき、また耐水性、耐候性、鮮明性に優れた画像を
得ることができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アゾ顔料を含有するインクジェット用記
    録液であって、該アゾ顔料がジアゾニウム塩と、下記一
    般式1で表されるカップリング成分の少なくとも1種と
    下記一般式1以外のカップリング成分の少なくとも1種
    を同時に反応させて生成した混合アゾ顔料であり、且つ
    該記録液が酸を含有することを特徴とするインクジェッ
    ト用記録液。 【化1】 式中、Coupはジアゾニウム塩とカップリング反応可
    能な基を表し、Xは2価の連結基を表す。R1、R2はそ
    れぞれ独立に水素原子、脂肪族基、アリール基を表す
    か、またはR1、R2が結合し、N原子と共に環を形成し
    ても良い。
  2. 【請求項2】 分散剤を含有することを特徴とする請求
    項1記載のインクジェット用記録液。
  3. 【請求項3】 分散剤がノニオン性分散剤であることを
    特徴とする請求項2記載のインクジェット用記録液。
  4. 【請求項4】 一般式1で表されるカップリング成分
    が、カップリング成分全体の5〜25モル%であること
    を特徴とする請求項1記載のインクジェット用記録液。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008013472A (ja) * 2006-07-05 2008-01-24 Ueno Fine Chem Ind Ltd 2−ナフトール誘導体およびモノアゾ化合物

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