JP2001214091A - 導電性塗料組成物、導電性塗料セット、これらを用いた導電性塗膜、塗膜付き基材および面状発熱体 - Google Patents

導電性塗料組成物、導電性塗料セット、これらを用いた導電性塗膜、塗膜付き基材および面状発熱体

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JP2001214091A JP2000026855A JP2000026855A JP2001214091A JP 2001214091 A JP2001214091 A JP 2001214091A JP 2000026855 A JP2000026855 A JP 2000026855A JP 2000026855 A JP2000026855 A JP 2000026855A JP 2001214091 A JP2001214091 A JP 2001214091A
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】(A)エポキシアクリレート樹脂、ウレタン
アクリレート樹脂、ポリエステルアクリレート樹脂およ
び不飽和ポリエステル樹脂からなる群から選択される少
なくとも1種のアクリレート樹脂100重量部と、(B)炭素
材および黒鉛材から選択される少なくとも一種の導電材
30〜200重量部と、(D)重合開始剤とを含むことを特徴と
する導電性塗料組成物,導電性塗料セット、これらを用
いた導電性塗膜、塗膜付き基材および面状発熱体。 【効果】複雑な表面形状の基材または被加熱物にも容易
に施工でき、耐水性、耐熱性、耐候性および機械的強度
に優れた導電性塗膜を提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複雑な表面形状の基材
にも施工可能であり、耐水性、耐熱性、耐候性および機
械的強度に優れた塗膜を提供できる導電性塗料組成物、
この塗料組成物を調製するための導電性塗料セットに関
する。さらに本発明は、この塗料組成物を用いて形成さ
れた導電性塗膜、およびこの導電性塗膜からなる層を備
えた塗膜付き基材および面状発熱体に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】近年、一般家庭用、または航空、
交通運輸、医療、通信、農林水産、食品加工、化学等の
各種産業分野において、結露、融雪および凍結防止用シ
ートまたは加熱・保温用シートなどとして、面状発熱体
が用いられてきている。
【0003】このような面状発熱体としては、例えばゴ
ムに、金属粒子または炭素材粒子を分散させた加硫ゴム
シートと、これに接続された電極とを有する複合ゴム発
熱体(特開平6-231869号公報参照)が提案されている。
【0004】しかしながら、このような複合ゴム発熱体
は、製造時に平板状とすると、複雑な表面形状を有する
被加熱物に適用することが困難であるという問題があっ
た。
【0005】特開平6-260264号公報には、金属または炭
素からなる箔、繊維または粉末などの導電体をゴムなど
をバインダーとして用いて結合してなる導電性シート
と、絶縁性シートとの間に樹脂層を形成し、加熱圧着し
てなる面状発熱体が開示されている。
【0006】しかしながら、このような面状発熱体は、
上記の複合ゴム発熱体と同様に、複雑な表面形状を有す
る被加熱物に適応し難い他、導電性シートと絶縁性シー
トとの間の性状、例えば熱膨張率および機械的特性など
の差異により、通電発熱時に両シートの密着性が低下
し、防水不良や絶縁不良を起こす可能性があった。
【0007】また、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリ
エステル樹脂、アクリル樹脂あるいはシリコーン樹脂な
どの種々の樹脂に粉末状または粒状の導電材を分散させ
てなる導電性塗料、およびこれを用いた面状発熱体が多
数提案されている(特公平2788517号、特開平8-41388
号、特開平6-84585号、特開平4-7377号、特開昭63-1105
90号、特開昭62-237690号、特開昭57-11489号、特開昭5
1-38140号および特開平7-125580号公報参照)。
【0008】このような導電性塗料によれば、例えば、
導電性塗料を、複雑な表面形状の基材または被加熱物
に、スプレー等で塗布して導電性塗膜を形成し、この導
電性塗膜上に絶縁性塗料を同様に塗布して絶縁層を形成
することで、被加熱物の表面形状に対応した面状発熱体
を容易に形成することができる。
【0009】しかしながら、例えば、エポキシ樹脂は、
耐水性に優れ、金属への付着性が良好で塗膜強度を向上
させるのに好適であるが、これを導電性塗料の樹脂成分
として用いた場合には、絶縁性塗料成分の滲入によって
導電性が低下するという問題があった。さらに、エポキ
シ樹脂を用いた導電性塗膜は、導電性が低く発熱量が小
さいという欠点があった。
【0010】また、シリコーン樹脂などのように、乾燥
硬化時に焼き付けを必要とする樹脂を導電性塗料の樹脂
成分として用いた場合、焼き付け温度下に耐えうる耐熱
性を有した基材または被加熱物にしか用いることができ
ず、適用範囲が狭くなるという問題がある。また、この
ような導電性塗料では、焼き付け時に電極として用いた
金属箔の熱歪みによる反り返り、電極接続用接着剤の吹
き出しなどが生じ、その結果導電性の低下や断線が発生
する恐れがあった。
【0011】さらに、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂
およびアクリル樹脂などの上述した以外の樹脂を導電性
塗料の樹脂成分として用いた場合、長期間の発熱および
屋外暴露下で使用するために必要な耐水性、耐熱性、耐
候性および機械的強度などが十分ではないという問題が
あった。
【0012】
【発明の目的】本発明は、このような従来技術に伴う問
題点を解決するためになされたものであり、複雑な表面
形状の基材または被加熱物にも容易に施工でき、耐水
性、耐熱性、耐候性および機械的強度に優れた塗膜を提
供できる導電性塗料組成物およびこの塗料組成物を調製
するための導電性塗料セットを提供することを目的とし
ている。
【0013】さらに、本発明は、前記塗料組成物を用い
て形成された導電性塗膜、これを用いた塗膜層を有する
塗膜付き基材及び面状発熱体を提供することを目的とし
ている。
【0014】
【発明の概要】本発明に係る導電性塗料組成物は、
(A)エポキシアクリレート樹脂、ウレタンアクリレー
ト樹脂、ポリエステルアクリレート樹脂および不飽和ポ
リエステルからなる群から選択される少なくとも1種の
ラジカル重合性樹脂100重量部と、(B)炭素材およ
び黒鉛材からなる群から選択される少なくとも一種の導
電材30〜200重量部、好ましくは47〜170重量
部と、(D)重合開始剤とを含むことを特徴としてい
る。
【0015】本発明に係る導電性塗料組成物は、さらに
(C)重合性希釈剤50〜150重量部、好ましくは8
0〜110重量部を含むことが望ましい。
【0016】本発明に係る導電性塗料セットは、前記ラ
ジカル重合性樹脂(A)および前記導電材(B)を収容
する第一容器と、重合開始剤(D)を収容する第二容器
とをそなえることを特徴としている。
【0017】本発明に係る塗装用セットでは、第一容器
は、さらに重合性希釈剤(C)を収容していてもよい。
【0018】本発明に係る導電性塗膜は、前記導電性塗
料組成物から形成された導電性塗膜層を備えることを特
徴としている。
【0019】本発明に係る導電性塗膜は、このような導
電性塗膜層を有していればその層構成を特に限定されな
い。例えば、本発明に係る導電性塗膜では、導電性塗膜
層とともに、絶縁性の熱硬化性樹脂塗料を用いて形成さ
れた絶縁性塗膜層を備えていてもよく、また導電性塗膜
層が、2層の前記絶縁性塗膜層間に形成されていてもよ
い。
【0020】本発明に係る塗膜付き基材は、前記導電性
塗膜で、その表面の少なくとも一部が被覆されているこ
とを特徴とする。
【0021】本発明に係る面状発熱体は、前記導電性塗
膜と、この導電性塗膜の前記導電性塗膜層に接続された
電極とからなることを特徴としている。
【0022】本発明に係る面状発熱体は、前記導電性塗
膜で、その表面の少なくとも一部が被覆された基材を備
えていてもよい。
【0023】
【発明の具体的な説明】以下、本発明に係る導電性塗料
組成物、導電性塗料セット、導電性塗膜、塗膜付き基材
および面状発熱体を更に具体的に説明する。
【0024】導電性塗料組成物 本発明に係る導電性塗料組成物は、特定のラジカル重合
性樹脂(A)、導電材(B)および重合開始剤(D)を
含んでいる。
【0025】本発明の塗料組成物に含まれるラジカル重
合性樹脂(A)は、エポキシアクリレート樹脂、ウレタ
ンアクリレート樹脂、ポリエステルアクリレート樹脂お
よび不飽和ポリエステル樹脂からなる群から選択され
る。
【0026】エポキシアクリレート樹脂は、エピクロル
ヒドリン等のエポキシ化合物とアクリル酸またはメタク
リル酸との反応により合成される。
【0027】このようなエポキシアクリレート樹脂とし
ては、具体的には、ビスフェノールAとエピクロルヒド
リンと(メタ)アクリル酸との反応により合成されるビ
スフェノールA型エポキシアクリレート、ビスフェノー
ルSとエピクロルヒドリンと(メタ)アクリル酸との反
応により合成されるビスフェノールS型エポキシアクリ
レート、ビスフェノールFとエピクロルヒドリンと(メ
タ)アクリル酸との反応により合成されるビスフェノー
ルF型エポキシアクリレート、およびフェノールノボラ
ックとエピクロルヒドリンと(メタ)アクリル酸との反
応により合成されるフェノールノボラック型エポキシア
クリレートなどが挙げられる。
【0028】ポリエステルアクリレート樹脂は、ジオー
ルもしくはポリオールと2塩基酸との反応により合成し
たポリエステルの骨格に残った水酸基に、(メタ)アク
リル酸を縮合して得られる。
【0029】このようなポリエステルアクリレート樹脂
としては、具体的には、無水フタル酸とプロピレンオキ
サイドと(メタ)アクリル酸との反応により合成される
アクリレート、アジピン酸と1,6-ヘキサンジオールと
(メタ)アクリル酸との反応により合成されるアクリレ
ート、トリメリット酸とジエチレングリコールと(メ
タ)アクリル酸との反応により合成されるアクリレート
などが挙げられる。
【0030】ウレタンアクリレート樹脂は、たとえばジ
イソシアネート類とポリオール類とヒドロキシ(メタ)
アクリレート類とを反応させることによって得られ、分
子中に官能基として(メタ)アクリロイル基(CH2
CRCO−、R:H又はCH3)とウレタン結合(−N
H・COO−)を有するプレポリマー(オリゴマー)で
ある。
【0031】ジイソシアネート類としては、具体的に
は、ヘキサメチレンジイソシアネート[HDI]、イソ
ホロンジイソシアネート[IPDI]、メチレンビス
(4-シクロヘキシルイソシアネート)[HMDI]、ト
リメチルヘキサメチレンジイソシアネート[TMHMD
I]、トリレンジイソシアネート[TDI]、4,4-ジフ
ェニルメタンジイソシアネート[MDI]、キシリレン
ジイソシアネート[XDI]などが挙げられる。
【0032】ポリオール類としては、具体的には、ポリ
(プロピレンオキサイド)ジオール、ポリ(プロピレン
オキサイド)トリオール、ポリ(テトラメチレンオキサ
イド)ジオール、エトキシ化ビスフェノールAなどが挙
げられる。
【0033】また、不飽和ポリエステル樹脂としては、
具体的には、1,2-プロピレングリコールと無水フタール
酸と無水マレイン酸とからなる不飽和ポリエステル;ト
リメチロールプロパンジアリルエーテル(TMPD
A)、トリメチロールプロパントリアリルエーテル(T
MPTAE)、トリアリルイソシアネート、ジアリルフ
タレート等のアリル基含有化合物とスチレンとが配合さ
れた不飽和ポリエステルなどが挙げられる。
【0034】本発明では、ラジカル重合性樹脂(A)
は、このようなエポキシアクリレート樹脂、ポリエステ
ルアクリレート樹脂、ポリウレタンアクリレート樹脂ま
たは不飽和ポリエステル樹脂を、単独で含んでいても、
2種以上を組み合わせて含んでいてもよい。
【0035】本発明に係る導電性塗料組成物に含まれる
導電材(B)は、炭素材および黒鉛材から選択される。
【0036】本発明で導電材(B)として用いられる炭
素材および黒鉛材は、組成物中に均一に分散できれば特
にその形状を限定されず、例えば、粒状、球状、棒状、
多面体状、針状、ミルド化繊維状およびフレーク状(鱗
片状)など種々の形状の粒子であってよく、さらには微
細粒子の集合体粒子などの形態であってもよい。
【0037】このような炭素材としては、カーボンブラ
ック、PAN系、コールタール系、石炭ピッチ系、重質
油系および石油ピッチ系のミルド化炭素繊維などを挙げ
ることができる。
【0038】また、黒鉛材(グラファイト)としては、
天然黒鉛、人造黒鉛、および上記PAN系、コールター
ル系、石炭ピッチ系、重質油系および石油ピッチ系の炭
素繊維などをさらに高温処理し黒鉛化して得られるミル
ド化黒鉛繊維を挙げることができる。
【0039】さらに、導電材(B)となる炭素または黒
鉛材としては、テーラ等の方法(Brooks and Taylor, C
arbon 3, 185(1965))で製造されたメソカーボンマイク
ロビーズを例示することができる。
【0040】このような炭素材および黒鉛材のうち、特
にカーボンブラック、ミルド化炭素繊維、天然及び人造
黒鉛、およびミルド化黒鉛繊維が好ましい。
【0041】このような炭素材および黒鉛材は、単独で
用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0042】また、本発明では、導電材(B)の粒径お
よび粒径分布は、十分な塗膜強度および導電性、および
作業性の良好な粘度などを確保できれば特に限定され
ず、必要に応じて適宜選択することが可能である。
【0043】例えば、導電材(B)は、その平均粒径
が、0.5〜200μm、好ましくは1〜150μm、
特に5〜100μmの平均粒径を有することが望まし
い。
【0044】また、導電材(B)は、ミルド化繊維であ
る場合、その平均繊維長が10〜300μm、好ましく
は10〜150μm、特に30〜100μmの平均粒径
を有することが望ましい。
【0045】このような平均繊維長のミルド化炭素繊維
またはミルド化黒鉛繊維を用いることにより、特に塗膜
強度を向上させることが可能である。
【0046】さらに、導電材(B)は、平均粒径が異な
るものを混合するなどして、適当な粒径分布を有するよ
うにしてもよい。たとえば、導電材(B)として、炭素
材または黒鉛材を用いた場合、粒径範囲が1〜5μmに
ある第一粒子10〜90重量%、好ましくは10〜50
重量%と、粒径範囲が20〜60μmにある第二粒子1
0〜90重量%、好ましくは10〜50重量%と、粒径
範囲が80〜100μmにある第三粒子10〜90重量
%、好ましくは10〜40重量%とを混合することが望
ましい。
【0047】このように炭素材または黒鉛材を混合する
ことにより、低粘度で作業性に優れ、かつ優れた導電性
を有する導電性塗膜を得ることができる。
【0048】本発明では、このような導電材(B)は、
アクリレート樹脂(A)100重量部に対して、30〜
200重量部、好ましくは47〜170重量部、特に6
0〜170重量部の量で用いられる。
【0049】導電材(B)をこのような範囲の量で用い
ることにより、十分な導電性および強度の導電性塗膜を
形成できる他、組成物の均一分散性および塗装作業性が
良好になる。
【0050】本発明の導電性塗料組成物に含まれる重合
開始剤(D)としては、過酸化アシル、過酸化アルキ
ル、過酸エステル、ヒドロペルオキシドなどの有機過酸
化物、および加硫酸塩、金属過酸化物などの無機過酸化
物、ケトンパーオキサイドなどを用いることができる。
【0051】このような有機過酸化物としては、具体的
には、メチルエチルケトンパーオキサイド、メチルイソ
ブチルケトンパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイ
ド、クメンハイドロパーオキサイド、t-ブチルパーオキ
シベンゾエートなどを例示できる。これら有機過酸化物
が単独で用いてもよいが、2種以上を組み合わせてもよ
く、例えばクメンハイドロパーオキサイド/t-ブチルパ
ーオキシベンゾエート混合系、クメンハイドロパーオキ
サイド/t-ブチルパーオキシベンゾエート/メチルエチ
ルケトンパーオキサイド混合系として用いることができ
る。
【0052】また、無機過酸化物としては、具体的に
は、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどを例示で
きる。
【0053】本発明では、このような重合開始剤(D)
は、その使用量を特に限定されないが、例えばエポキシ
アクリレート樹脂(A)100重量部に対して、0.5
〜15重量部、好ましくは1〜10重量部、特に2〜7
重量部の量で用いることが望ましい。
【0054】なお、本発明では、このような重合開始剤
(D)とともに、ラジカル重合促進剤を併用することが
望ましく、このような促進剤としては、例えば、ナフテ
ン酸コバルトおよびジメチルアニリンなどを例示でき
る。
【0055】以上説明したアクリレート樹脂(A)、導
電材(B)および重合開始剤(D)を含む本発明に係る
導電性塗料組成物は、さらに(C)重合性希釈剤を含ん
でいてもよい。
【0056】このような重合性希釈剤(C)としては、
例えば、芳香族ビニル化合物、単官能性(メタ)アクリ
レート系重合性モノマー、および多官能性(メタ)アク
リレート系重合性モノマーなどを例示することができ
る。
【0057】芳香族ビニル化合物としては、具体的に
は、例えばスチレンモノマー、ビニルトルエンおよびジ
アリルフタレートなどを例示することができる。
【0058】単官能性(メタ)アクリレート系重合性モ
マーとしては、具体的には、例えば2-エチルヘキシル
(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アク
リレート、エトキシエトキシエチル(メタ)アクリレー
ト、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキ
シプロピル(メタ)アクリレート、メチルトリグリコー
ル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレ
ート等の単官能モノマーが挙げられる。
【0059】多官能性(メタ)アクリレート系重合性モ
ノマーは、(メタ)アクリレートに代表される重合性官
能基をモノマー中に2個以上有するものであり、具体的
には、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,
6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペン
チルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレング
リコールジ(メタ)アクリレート 、トリエチレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート等の2官能モノマー;トリ
メチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタ
エリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエ
リスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の多官能モ
ノマー;などが挙げられる。
【0060】このような重合性希釈剤(C)は、以上の
化合物を単独で含んでいても、二種以上を組み合わせて
含んでいてもよい。
【0061】このような重合性希釈剤(C)は、エポキ
シアクリレート樹脂(A)100重量部に対して、50
〜150重量部、好ましくは80〜110重量部の量で
用いることが望ましい。
【0062】このような範囲の量で重合税希釈剤(C)
を用いることにより、導電性能の安定性および塗装作業
性が向上する。
【0063】本発明に係る導電性塗料組成物は、以上説
明した成分(A)〜(D)の他に、本発明の目的を損な
わない範囲で、上記アクリレート樹脂(A)と共重合可
能な各種モノマー(例:上記以外のアクリルモノマー、
ビニルモノマー)の他、塗料分野において公知の各種添
加剤、例えば:ソーダ長石、マイカ、アルミナ、タル
ク、クレーおよび炭酸カルシウムなどの充填剤(体質顔
料)、無水石膏、半水石膏、ゼオライト、シリカゲル、
活性アルミナなどの吸水剤、t-ブチルカテコールなどの
滑剤、弁柄およびチタン白などの顔料、芳香族炭化水素
類(例:キシレン、トルエン)、ケトン類(例:メチル
イソブチルケトン(MIBK))、エステル類(例:酢
酸エチル、酢酸イソブチル)などの各種有機溶剤、およ
び可塑剤、レベリング剤、消泡剤などを含んでいてもよ
い。
【0064】導電性塗料セット 本発明に係る導電性塗料組成物は、上述したラジカル重
合性樹脂(A)、導電材(B)、重合開始剤(D)およ
び任意成分である反応性希釈剤(C)を、塗布直前に、
任意の順序で混合して調製され、所望の箇所に塗布され
る。したがって、各成分(A)〜(D)は、使用するま
で、各々別々に、特に少なくとも成分(A)および
(C)と、成分(D)とが別々となるように貯蔵または
搬送される。
【0065】本発明に係る導電性塗料セットは、以上説
明したラジカル重合性樹脂(A)および導電材(B)を
収容する第一容器および重合開始剤(D)を収容する第
二容器を備えている。
【0066】本発明に係る塗料セットでは、重合性希釈
剤(C)を、ラジカル重合性樹脂と混合して、第一の容
器に収容していてもよい。
【0067】本発明に係る導電性塗料セットによれば、
各成分(A)〜(D)を各々第一および第二の容器に収
容した状態で貯蔵および搬送し、使用直前に第一および
第二の容器から所望量の各成分を混合することで、本発
明に係る導電性塗料組成物を容易に調製することができ
る。
【0068】導電性塗膜 本発明に係る導電性塗膜は、上述した導電性塗料組成物
から形成された導電性塗膜層を備えている。
【0069】本発明に係る導電性塗膜は、このような導
電性塗膜層を有していればその層構成を特に限定されな
い。例えば、本発明に係る導電性塗膜では、導電性塗膜
層とともに、絶縁性の熱硬化性樹脂塗料を用いて形成さ
れた絶縁性塗膜層を備えていてもよく、また導電性塗膜
層が、2層の前記絶縁性塗膜層間に形成されていてもよ
い。
【0070】絶縁性塗膜は、導電性塗膜と、これをを施
工する基材または被加熱物との間の絶縁性を確保するた
めに形成される他、導電性塗膜上に形成した場合には、
その保護層または断熱層としても機能し得る。
【0071】本発明で、絶縁性塗膜の形成に用いる塗料
としては、エポキシアクリレート樹脂、不飽和ポリエス
テル樹脂、エポキシ樹脂、熱硬化性アクリル樹脂、ウレ
タン樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル変性フッ素樹
脂などをアクリレート樹脂として含む熱硬化性樹脂塗料
を例示することができる。この内、特にエポキシアクリ
レート樹脂あるいは不飽和ポリエステル樹脂が好まし
い。
【0072】このような熱硬化性樹脂塗料は、塗料分野
において公知の各種添加剤、例えば上述したような 充
填剤、体質顔料、吸水剤、滑剤、顔料、有機溶剤、可塑
剤、レベリング剤、消泡剤などを添加することができ
る。
【0073】本発明に係る導電性塗膜では、導電性塗膜
層の厚さは、要求される発熱量、層構成などに応じて適
宜選択できるが、例えば100〜700μm、好ましく
は200〜400μmであることが望ましい。
【0074】また、導電性塗膜層と絶縁性塗膜層とを積
層した多層導電性塗膜では、絶縁性塗膜層の厚さは、基
材または被加熱物との絶縁性、導電性塗膜層の化学的ま
たは物理的保護機能など目的に応じて種々変更すること
ができる。例えば、絶縁性塗膜層は、200〜1000
μm、好ましくは300〜600μmの厚さを有するこ
とが望ましい。
【0075】塗膜付き基材 本発明に係る塗膜付き基材は、基材と、その表面の少な
くとも一部を被覆する上記導電性塗膜とからなることを
特徴としている。このような塗膜付き基材は、適当な電
極に接続し、通電することで発熱する面上発熱体として
使用することができる。
【0076】本発明の塗膜付き基材に用いられる基材
は、特に限定されず、各種プラスチックス、セラミック
ス、木質、紙、織布、不織布、繊維、所望により表面を
絶縁処理した鋼、銅またはアルミなどの金属材料などの
いずれであってもよい。これら基材は、その用途に応じ
て、種々の形状とすることが可能である。
【0077】また、本発明の面上発熱体は、上記の導電
性塗膜で、その表面の少なくとも一部が被覆された基材
を備えていてもよい。すなわち、本発明の面上発熱体
は、上述の被膜付き基材と、その導電性被膜層に接続さ
れた電極とから構成される。
【0078】本発明に係る塗膜付き基材は、上述した導
電性塗料組成物、および所望により絶縁性塗料を、所望
形状の基材に、任意の順序で塗布して導電性塗膜を形成
することで製造できる。この際、最外層に絶縁性塗膜層
を設け、この絶縁性塗膜層によって、導電性塗膜が、そ
の表面および側面を含め、完全に被覆されるようにする
ことが好ましい。このような導電性塗料組成物および絶
縁性塗料の塗布は、特に限定されず、エアースプレー、
エアーレススプレー、刷毛塗り、ローラ塗りなどの種々
の方法で行うことが可能である。
【0079】また、本発明に係る塗膜付き基材は、木
製、プラスチック製または金属製の型内に、先ず離型紙
を装着し、該離型紙上に上記の方法で導電性塗膜層およ
び絶縁性塗膜層を形成し、次いでガラス繊維などの繊維
基材にポリエステル樹脂などの熱硬化性樹脂を含浸させ
た基材を収容して積層し、硬化後脱型して製造すること
ができる。この場合、型の形状を適宜変更することによ
り、所望の形状の基材上に導電性塗膜が形成された塗膜
付き基材を製造することができる。
【0080】面状発熱体 本発明に係る面状発熱体は、上述した導電性塗膜と、こ
の導電性塗膜の導電性塗膜層に接続された電極とからな
る。
【0081】本発明の面状発熱体は、被加熱物に直接、
所望により導電性塗膜層および絶縁性塗膜層を積層して
なる導電性塗膜を形成した場合には、基材を必要としな
い。
【0082】本発明に係る面状発熱体は、上述したよう
な塗膜付き基材の製造に際して、導電性塗膜の導電性塗
膜層に接続するように、銅、炭素鋼、ステンレス、アル
ミおよびチタンなどの金属製箔、金属製リード線などの
電極を介在させることで製造することができる。具体的
には、本発明に係る面状発熱体は、例えば絶縁性塗膜層
形成後この層に電極を接着した後に、導電性塗膜層を形
成するか、導電性塗膜層形成後に該層に電極を接着し、
さらに絶縁性塗膜層を形成することで製造できる。
【0083】ここで、添付図1〜図6を参照して、本発
明に係る面上発熱体をさらに具体的に説明する。
【0084】添付図1(A)は、本発明に係る面状発熱
体の好ましい一態様を示す平面図であり、図1(B)
は、図1(A)中のB−B線断面矢視図である。
【0085】図示されるように、この面状発熱体1は、
基材3と、基材3上に形成された導電性塗膜5と、導電
性塗膜5内に埋設された電極7,7とを有している。
【0086】基材3は、平面視長方形状の金属板9と、
金属板9の両面に形成された絶縁性塗膜層11,11と
を備えている。さらに、この基材3は、一方の絶縁性塗
膜層11上に積層された保護層13を有している。
【0087】このような基材3の他方の絶縁性塗膜層1
1上には、導電性塗膜5が形成されるが、この導電性塗
膜5は、基材3の絶縁性塗膜層11に密着する第一の絶
縁性塗膜層15と、この絶縁性塗膜層15上に形成され
る導電性塗膜層17と、この導電性塗膜層17上に形成
される第二の絶縁性保護塗膜層19とを有する。
【0088】また、この導電性被膜5では、絶縁性塗膜
層11の外周縁部上は、導電性塗膜17が形成されてい
ない非加熱部20であり、この部分では第一および第二
の絶縁性塗膜層15,19が直接密着している。そし
て、第二の絶縁性保護塗料層19上には、基材3の導電
性塗膜5形成側からの放熱量を調節するための断熱層2
1が形成されている。
【0089】電極7,7は、帯状金属箔からなり、面状
発熱体1の幅方向両側において、導電性塗膜層17およ
び第一の絶縁性塗膜層15間に形成されて長手方向に延
在している。そして、電極7,7は、各々その一方端が
非加熱部20を横断して外部のリード線22,22に接
合され、他方端は非加熱部20に達することなく終端し
ている。
【0090】また、電極7,7とリード線22,22と
の接合部23,23は、接着剤によって絶縁・防水処理
されている。
【0091】このような構造を有する本体態様の面状発
熱体1は、例えば以下に説明する方法(以下、塗装方式
と記すこともある)によって製造することができる。即
ち先ず、基材3に絶縁性塗料を塗布し、乾燥硬化させて
第一の絶縁性塗膜層15を形成し、電極7,7を接着し
て粗面化とともに、第一の絶縁性塗膜層15の表面外周
部をマスキングする。次いで、本発明に係る導電性塗料
組成物を塗布し、速やかにマスキングを除去し、本発明
に係る塗料組成物を乾燥硬化させて導電性塗膜層17と
する。そして、導電性塗膜層17および絶縁性塗膜外周
部上に絶縁性塗料を塗布し、乾燥硬化させて第二の絶縁
性塗膜層19とする。このようにして、導電性塗膜層1
7を囲む非加熱部20が形成される。
【0092】その後、第二の絶縁性塗膜層19上に、断
熱塗料を塗布して乾燥硬化させて断熱層21とした後、
電極7,7にリード線22,22を接続し、接続部分2
3,23を接着剤、パテなどによって絶縁・防水処理す
る。
【0093】以上説明した面状発熱体1は、リード線2
2,22を、付図視の外部電源に接続されたコントロー
ラ25に接続し、このコントローラによって導電性塗膜
層に流れる電流またはこれに加える印加電圧を制御する
ことで、所望の温度で発熱させることができる。
【0094】添付図2(A)は、本発明に係る面状発熱
体の他の好ましい態様を示す平面図であり、図2(B)
は、図2(A)中のB−B線断面矢視図である。なお、
図2(A)および(B)において、図1(A)および
(B)と同様の部分には同様の符号を付す。
【0095】図示されるように、この面状発熱体31
は、基材33と、基材3上に形成された導電性塗膜5
と、導電性塗膜5内に埋設された電極7,7とを有して
いる。
【0096】基材3は、平面視長方形状の繊維強化プラ
スチック(FRP)板からなる。
【0097】このような基材3の一方の表面には、導電
性塗膜5が形成されるが、この導電性塗膜5では、図1
(A)および(B)と同様の順序で積層された第一の絶
縁性塗膜層15、導電性塗膜層17および第二の絶縁性
塗膜層19を有している。
【0098】ただし、この面状発熱体31では、電極
7,7は、導電性塗膜層17と第二の絶縁性塗膜層19
との間に設けられている。
【0099】このような構造を有する本体態様の面状発
熱体31は、例えば以下のような方法(以下、FRP成
形方式と記すことがある)によって製造することができ
る。即ち先ず、平板状の型に離型剤を塗布した後、離型
剤層上に絶縁性塗料を塗布し、乾燥硬化させて第二の絶
縁性塗膜層19を形成した後、電極7,7を接着して粗
面化するとともに、第二の絶縁性塗膜層19の表面外周
部をマスキングする。次いで、本発明に係る導電性塗料
組成物を塗布し、速やかにマスキングを除去し、塗料組
成物を乾燥硬化させて導電性塗膜層17とする。そし
て、導電性塗膜層17および第二の絶縁性塗膜層19外
周部上に絶縁性塗料を塗布し、乾燥硬化させて第一の絶
縁性塗膜層15とする。このようにして、導電性塗膜層
17を囲む非加熱部20が形成される。
【0100】さらに、第一の絶縁性塗膜層15上に、熱
硬化性樹脂を含浸させたガラス繊維を積層し、乾燥硬化
させて基材3とする。その後、面状発熱体31を脱型
し、電極7,7にリード線22,22を接続し、接続部
分を接着剤・パテなどによって絶縁・防水処理する。
【0101】以上説明した本態様の面状発熱体31にあ
っても、リード線22,22を、付図視の外部電源に接
続されたコントローラ25に接続すれば、図1(A)お
よび(B)に示される面状発熱体1と同様に機能する。
【0102】なお、図1および図2に示した平板状の基
材を用いた面状発熱体1および31に付き具体的に説明
したが、本発明の面状発熱体は、その形状を平坦形状に
特定するものではなく、例えば、図3(A)、図3
(B)および図4(A)に示す形状とすることができ
る。
【0103】すなわち、添付図3(A)は、本発明に係
る面状発熱体の別の好ましい態様を示す概略平面図であ
り、添付図3(B)は、その概略側面図であり、図4
(A)は、図3(A)中X−X線断面矢視図である。
【0104】図示されるように、本態様の面状発熱体4
1は、屈曲板状の基材43と、基材43上に形成された
導電性塗膜45と、導電性塗膜45内に埋設された電極
47,47とを有している。なお、屈曲平板状基材43
は、その屈曲側に設けられた三角形の補強板42によっ
て補強されている。この面上発熱体41は、送電線鉄塔
に設けられた送電・配電装置48上に、該装置48上部
が内部に位置するように被せて配置される、降雪時の着
雪防止装置として使用される。
【0105】このような面上発熱体41の基材43は、
屈曲板状の金属板49と、金属板49の両面に形成され
た絶縁性塗膜層51,51とを備えている。さらに、こ
の基材43は、一方の絶縁性塗膜層51上にさらに積層
された絶縁性塗膜層52および断熱層53を有してい
る。
【0106】このような基材43の他方の絶縁性塗膜層
51上には、導電性塗膜45が形成されるが、この導電
性塗膜45は、基材43の絶縁性塗膜層51に密着する
第一の絶縁性塗膜層55と、この絶縁性塗膜層55上に
形成される導電性塗膜層57と、この導電性塗膜層57
上に形成される第二の絶縁性塗膜層59とを有してい
る。
【0107】また、この導電性被膜55では、第一の絶
縁性塗膜層55の外周縁部上は、導電性塗膜57が形成
されていない非加熱部60であり、この部分では第一お
よび第二の絶縁性塗膜層55,59が直接密着してい
る。そして、第二の絶縁性塗料層59上には、この絶縁
性塗膜層59を保護するための保護層61が形成されて
いる。
【0108】電極47,47は、帯状金属箔からなり、
面状発熱体41の幅方向両側において、導電性塗膜層5
7および第一の絶縁性塗膜層55間に形成されて長手方
向に延在している。そして、電極57,57は、各々そ
の一方端が非加熱部60を横断して外部のリード線2
2,22に接合され、他方端は非加熱部60に達するこ
となく終端している。
【0109】また、電極57,57とリード線22,2
2との接合部23,23は、接着剤によって絶縁・防水
処理されている。そして、電極47,47は、各々その
一方端が非加熱部60を横断して外部のリード線62,
62に接合され、他方端は非加熱部60に達することな
く終端している。
【0110】また、電極47,47とリード線62,6
2との接合部63,63は、接着剤・パテなどによって
絶縁・防水処理されている。
【0111】このような構造を有する本体態様の面状発
熱体41は、例えば以下に説明する塗装方式によって製
造することができる。即ち先ず、基材43に絶縁性塗料
を塗布し、乾燥硬化させて第一の絶縁性塗膜層55を形
成し、電極47,47を接着して粗面化する。次いで、
第一の絶縁性塗膜層55の表面外周部をマスキングす
る。その後、本発明に係る導電性塗料組成物を塗布し、
速やかにマスキングを除去し、塗料組成物を乾燥硬化さ
せて導電性塗膜層57とする。そして、導電性塗膜層5
7および絶縁性塗膜55外周部上に絶縁性塗料を塗布
し、乾燥硬化させて第二の絶縁性塗膜層59とする。こ
のようにして、導電性膜層57を囲む非加熱部60が形
成される。
【0112】また、絶縁性塗膜55形成時に、基材3の
他方の絶縁性塗膜層51上に、絶縁塗料を塗布し、乾燥
硬化させて絶縁性塗膜層52を形成し、さらに断熱塗料
を塗布乾燥して断熱層53を形成する。
【0113】その後、電極57,57にリード線22,
22を接続し、接続部分23,23を接着剤、パテなど
によって絶縁・防水処理した後、第一の絶縁性塗膜層5
9上に、絶縁性塗料を塗布し乾燥硬化させて保護層61
とする。
【0114】以上説明した面状発熱体41は、リード線
22,22を、付図視の外部電源に接続されたコントロ
ーラ25に接続し、このコントローラによって導電性塗
膜層に流れる電流またはこれに加える印加電圧を制御す
ることで、所望の温度で発熱させることができる。
【0115】なお、図3(A)および(B)のような外
観形状の面上発熱体は、図4(B)に示すように、基材
としてFRPを用い、他の塗膜層構造を有するものとす
ることもできる。
【0116】即ち、図4(B)は、図3で示す外観形状
の面上発熱体を、FRP基材を用いて製造した場合の、
図3(A)中X−X線断面図である。
【0117】図示されるように、この面上発熱体41
は、基材73と、基材73上に形成された導電性塗膜7
5と、導電性塗膜75内に埋設された電極47,47と
を有している。
【0118】基材73は、図3で示す外観形状の繊維強
化プラスチック(FRP)板からなる。
【0119】このような基材73の一方の表面には、導
電性塗膜75が形成されるが、この導電性塗膜75は、
図1(A)および(B)と同様の順序で積層された第一
の絶縁性塗膜層55、導電性塗膜層57、第二の絶縁性
塗膜層59および保護層61を有している。ただし、電
極47,47は、導電性塗膜層57と、第二の絶縁性塗
膜層59との間に形成されている。
【0120】このような構造を有する本体態様の面状発
熱体41は、例えば以下のようなFRP成形方式によっ
て製造することができる。即ち先ず、円錐状の型に離型
剤を塗布した後、離型剤層上に絶縁性塗料を塗布し、乾
燥硬化させて保護層61を形成した後、保護層61上に
絶縁性塗料を塗布し、硬化させて第二の絶縁性塗膜層5
9を形成する。次いで、第二の絶縁性塗膜層59上に電
極47,47を接着して粗面化するとともに、第二の絶
縁性塗膜層59の表面外周部をマスキングする。その
後、本発明に係る導電性塗料組成物を塗布し、速やかに
マスキングを除去し、塗料組成物を乾燥硬化させて導電
性塗膜層57とする。そして、導電性塗膜層57および
第二の絶縁性塗膜59外周部上に絶縁性塗料を塗布し、
乾燥硬化させて第一の絶縁性塗膜層55とする。このよ
うにして、導電性塗膜層57を囲む非加熱部60が形成
される。
【0121】さらに、第一の絶縁性塗膜層55上に、熱
硬化性樹脂を含浸させたガラス繊維を積層し、乾燥硬化
させて基材73とする。その後、面状発熱体41を脱型
し、電極47,47にリード線22,22を接続し、接
続部分23,23を接着剤・パテなどによって絶縁・防
水処理する。
【0122】以上説明した本態様の面状発熱体71にあ
っても、リード線22,22を、付図視の外部電源に接
続されたコントローラ25に接続すれば、図4(B)に
示される面状発熱体31と同様に機能する。したがっ
て、送電線鉄塔に設けられた送電・配電装置48上に、
該装置48の上部が内部に位置するように被せて配置さ
れる、降雪時の着雪防止装置として好適である。
【0123】また、本発明に係る面状発熱体は、添付図
5(A)および(B)に示すように、曲面形状を有して
いてもよい。
【0124】すなわち、添付図5(A)は、本発明に係
る面状発熱体のさらに別の好ましい態様を示す概略平面
図であり、添付図5(B)は、その概略側面図である。
【0125】図示されるように、本態様の面状発熱体8
1は、ドーム状に湾曲した湾曲板となっており、添付図
4(A)または(B)に示されたのと同様の層構造を有
する。なお、ドーム状に湾曲した基材43は、その屈曲
側に設けられた半円形状の補強板82によって補強され
ている。
【0126】また、この面状発熱体81の電極87,8
7は、帯状金属箔からなり、面状発熱体81の幅方向両
側において、長手方向に延在している。そして、電極8
7,87は、各々その一方端が外部のリード線22,2
2に接合され、他方端は非加熱部60に達することなく
終端している。
【0127】また、電極57,57とリード線22,2
2との接合部23,23は、接着剤によって絶縁・防水
処理されている。そして、電極47,47は、各々その
一方端が非加熱部60を横断して外部のリード線62,
62に接合され、他方端は外部に達することなく終端し
ている。
【0128】このような外観ドーム状の面上発熱体81
は、金属製基材の形状をドーム状とし、上述した塗装方
式を採用することにより、あるいは用いる型の内部形状
をドーム状とし、上述したFRP成形方式を採用して製
造することにより、各々図4(A)または図4(B)に
示された層構造を有するようにできる。
【0129】このような本態様の面状発熱体81にあっ
ても、リード線22,22を、付図視の外部電源に接続
されたコントローラ25に接続すれば、図3に示される
面状発熱体31と同様に機能する。したがって、送電線
鉄塔に設けられた送電・配電装置48上に、該装置48
の上部が内部に位置するように被せて配置される、降雪
時の着雪防止装置として好適である。
【0130】以上、基材を有する面状発熱体に関して具
体的に説明してきたが、本発明の面状発熱体は、添付図
6(A)〜(C)および図7に示すように、用途によっ
ては被加熱物に直接導電性塗膜を形成してもよい。
【0131】即ち、添付図6(A)は、信号機に適用し
た本発明に係る面状発熱体の好ましい一態様を示す側面
図であり、図6(B)および(C)は、各々その正面図
および平面図であり、図7は、図6(A)のX−X線断
面矢視図であり、図6(D)はここで使用される天板の
平面図である。
【0132】図示されるように、信号機101は、縦長
直方体状の信号本体103と、該信号機本体103に収
容され、かつ本体正面に露出した電灯105a、105
bおよび105cを備えており、これらは各々上から
赤、黄および青に発光する。本体103の正面には、各
電球の上部を覆う正面視逆U字状のフード106a、1
06bおよび106cが設けられており、上記フード1
06a〜106cの各々に面状発熱体107が形成され
ている。また信号機101は、その上部を覆う天板が設
けられており、天板そのものも一の面状発熱体110と
なっている。
【0133】フード106a〜106cの各々に設けら
れる面状発熱体107は、特に図7に示されるように、
フード表面に形成された導電性塗膜であり、これに埋設
された電極117,117を有している。
【0134】フード106a〜106cは、正面視逆U字
状の鋼鈑であり、その両面に絶縁性塗膜層119a,1
19bが形成されている。さらに、このフード106a
〜106cは、一方の絶縁性塗膜層119b上に積層さ
れた保護層121を有している。
【0135】このような基材フード106aの他方の絶
縁性塗膜層119a上には、面状発熱体107が形成さ
れるが、この面状発熱体107は、フード106aの絶
縁性塗膜層119に密着する第一の絶縁性塗膜層125
と、この絶縁性塗膜層125上に形成される導電性塗膜
層127と、この導電性塗膜層127上に形成される第
二の絶縁性塗膜層129および保護層131を有してい
る。
【0136】また、この面状発熱体107では、第一の
絶縁性塗膜層125の外周縁部上は、導電性塗膜127
が形成されていない非加熱部130であり、この部分で
は第一および第二の絶縁性塗膜層125,129が直接
密着している。そして、第二の絶縁性塗料層129上に
は、この絶縁性塗膜層129を保護するための保護層1
31が形成されている。
【0137】電極117,117は、帯状金属箔からな
り、面状発熱体107の幅方向両側において、長手方向
に延在している。そして、電極117,117は、各々
その一方端が外部のリード線22,22に接合され、他
方端は非加熱部60に達することなく終端している。
【0138】また、電極117,117とリード線2
2,22との接合部(不図視)は、接着剤・パテなどに
よって絶縁・防水処理されている。
【0139】このような構造を有する本体態様の面状発
熱体107は、例えば以下に説明する塗装方式によって
製造することができる。即ち先ず、フード106aの表
面に絶縁性塗料を塗布して絶縁性塗膜層119aを形成
する。次に、絶縁性塗膜層119a上に絶縁性塗料を塗
布し、乾燥硬化させて第一の絶縁性塗膜層125を形成
し、電極117,117を接着して粗面化する。次い
で、第一の絶縁性塗膜層125の表面外周部をマスキン
グする。その後、本発明に係る導電性塗料組成物を塗布
し、速やかにマスキングを除去し、塗料組成物を乾燥硬
化させて導電性塗膜層127とする。そして、導電性塗
膜層127および絶縁性塗膜125外周部上に絶縁性塗
料を塗布し、乾燥硬化させて第二の絶縁性塗膜層129
とする。このようにして、導電性膜層127を囲む非加
熱部130が形成される。
【0140】また、絶縁性塗膜125形成時に、フード
106aの他方の表面に、絶縁塗料を塗布し、乾燥硬化
させて絶縁性塗膜層109aを形成し、さらに断熱塗料
を塗布乾燥して断熱層121を形成する。
【0141】その後、第一の絶縁性塗膜層129上に、
絶縁性塗料を塗布し乾燥硬化させて保護層131とした
後、電極117,117にリード線22,22を接続
し、接続部分(不図示)を接着剤、パテなどによって絶
縁・防水処理する。
【0142】天板をなす面状発熱体110は、信号機本
体103上部を覆うように両側部を湾曲させた基材の両
面に、上述したフード106a〜106cと同様に絶縁
体層を設け、その一方に保護層を設けるとともに、他方
に図7中に示した面上発熱体107と同様の層構成を有
する導電性塗膜を形成した基材付の面上発熱体であり、
導電性塗膜に埋設された電極137,137を有してい
る。
【0143】電極137,137は、帯状金属箔からな
り、幅方向両側において、長手方向に延在している。そ
して、電極137,137は、それぞれその一方端が外
部のリード線22,22に接合され、他方端は導電性塗
膜内で終端している。
【0144】このような基材付きの面上発熱体110
は、上述したのと同様の塗装方式で製造できる。
【0145】以上説明した信号機101によれば、面状
発熱体107および110のリード線22,22を、付
図視の外部電源に接続されたコントローラ25に接続
し、このコントローラによって導電性塗膜層に流れる電
流またはこれに加える印加電圧を制御することで、所望
の温度で発熱させ、降雪時にフード106a〜106c
および信号機上面に着雪するのを有効に防止することが
できる。
【0146】
【発明の効果】本発明に係る導電性塗料組成物によれ
ば、複雑な表面形状の基材または被加熱物にも容易に施
工でき、耐水性、耐熱性、耐候性および機械的強度に優
れた塗膜を提供できる。
【0147】本発明に係る導電性塗料セットによれば、
上記塗料組成物を容易に調製することが可能である。
【0148】本発明に係る塗膜付き基材および面上発熱
体は、前記塗料組成物を用いて形成されているため、複
雑な表面形状を備えることができる他、耐水性、耐熱
性、耐候性および機械的強度に優れた導電性塗膜を有し
ている。
【0149】
【実施例】以下、本発明を、その実施例を挙げてさらに
具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定して
解釈されるものではない。
【0150】
【実施例1】<導電性塗料の製造>エポキシアクリレート
樹脂34.0重量部、平均粒径5μmのグラファイト1
8.0重量部、平均繊維長14.0μmのミルド化炭素
繊維14.0重量部、t−ブチルカテコール0.03重
量部及びスチレンモノマー33.45重量部を混合し、
ペイントシェーカーで1時間分散させた。その後ナフテ
ン酸コバルト0.02重量部及び脂肪酸アマイドワック
ス0.5重量部を加えて更に15分間分散させて導電性
発熱塗料を製造した。
【0151】得られた導電性発熱塗料の組成を表1に示
す。
【0152】
【実施例2〜4】<導電性塗料の製造>塗料組成を表1に
示すように変更した以外は、実施例1と同様にして導電
性発熱塗料を製造した。
【0153】
【表1】
【0154】
【製造例1】<絶縁性塗料の製造>エポキシアクリレート
樹脂37重量部、マイカ16重量部、弁柄4重量部、t
−ブチルカテコール0.02重量部及びスチレンモノマ
ー42.44重量部を混合し、ペイントシェーカーで1
時間分散させた。その後ナフテン酸コバルト0.04重
量部及び脂肪酸アマイドワックス0.5重量部を加えて
更に15分間分散させて絶縁性塗料(エポキシアクリレ
ート樹脂系絶縁プライマー)を製造した。
【0155】得られた絶縁性塗料の組成を、表2に示
す。
【0156】
【製造例2〜4】<絶縁性塗料の製造>塗料組成を表2に
示すように変更した以外は、製造例1と同様にして絶縁
性塗料(製造例2:エポキシアクリレート樹脂系絶縁塗
料、製造例3不飽和ポリエステル樹脂系絶縁塗料:およ
び製造例4:ウレタン樹脂系絶縁塗料)を製造した。
【0157】
【表2】
【0158】
【実施例5】 <塗膜の機械的強度>離型紙上に、実施
例1〜4の導電性塗料および製造例1〜4の絶縁性塗料
の各々を塗装した後、7日間乾燥保持し、遊離塗膜を作
製した。
【0159】得られた遊離塗膜の機械的強度(引張り強
さおよび伸び率)を、をJIS K5400『引っ張り
強さと伸び率の測定』に基づき測定した。試験は、オリ
エンテック製RTM−100を使用し、クロスヘッド速
度1.0mm/分、気温25℃の条件下で行った。
【0160】得られた結果を表3に示す。
【0161】
【表3】
【0162】
【実施例6】 <発熱塗膜電気抵抗への絶縁塗料の影響>
添付図8に示すように、120×200×5mm厚塩ビ板150
に、10mm幅、30μm厚の銅箔製電極151,151を貼り
付けた後、塩ビ板105および電極151,151に、
実施例1〜4の導電性発熱塗料を乾燥膜厚が300μm
になるように塗装して導電性塗膜を形成た。
【0163】1日乾燥後電極151,151間の抵抗を
測定した。次いで、絶縁上塗り塗料を乾燥膜厚が500
μmになるように塗装して1日乾燥させた後、再度電極
151,151間の抵抗を測定した。
【0164】得られた結果を表4に示す。
【0165】
【比較例1〜3】アクリル樹脂系導電性塗料(商品名:
マグクリーン200下塗り、中国塗料社製)、ビニル樹脂
系導電性塗膜(商品名:マグクリーン200上塗り、中国
塗料社製)およびエポキシ樹脂系導電性塗膜(商品名:
エピコンC-プライマー、中国塗料社製)を用いて導電性
塗膜を形成した以外は、実施例6と同様にして、電極間
の抵抗を測定した。
【0166】得られた結果を表4に示す。
【0167】
【表4】
【0168】
【実施例7】<塗膜発熱体の耐水性>添付図8に示すよう
に、120×200×5mm厚塩ビ板150に、10mm幅、30μm厚
の銅箔製電極151,151を貼り付けた後、塩ビ板1
05および電極151,151に、実施例1〜4の導電
性発熱塗料を乾燥膜厚が300μmになるように塗装し
て導電性塗膜を形成た。
【0169】乾燥硬化後、湿度90%、温度50℃下で
放置し、100時間毎に測定して抵抗の経時変化を観察
した。
【0170】得られた結果を表5に示す。
【0171】
【比較例4,5】アクリル樹脂系導電性塗料(商品名:
マグクリーン200下塗り、中国塗料社製)およびビニル
樹脂系導電性塗膜(商品名:マグクリーン200上塗り、
中国塗料社製)を用いて導電性塗膜を形成した以外は、
実施例7と同様にして、電極間の抵抗の経時変化を観察
した。
【0172】得られた結果を表5に示す。
【0173】
【表5】
【0174】
【実施例8】 <塗膜発熱体の耐熱性>添付図8に示すよ
うに、120×200×5mm厚塩ビ板150に、10mm幅、30μm
厚の銅箔製電極151,151を貼り付けた後、塩ビ板
150および電極151,151に、実施例1〜4の導
電性発熱塗料を乾燥膜厚が300μmになるように塗装
して導電性塗膜を形成た。
【0175】得られた導電性塗膜を、湿度50%下にお
いて温度−20℃または80℃で放置し、各々所定時間
毎に測定して抵抗の経時変化を観察した。
【0176】得られた結果を表6に示す。
【0177】
【表6】
【0178】
【実施例9】<塗装方式による発熱パネルの製作と発熱
特性>添付図1(A)および(B)に示される面状発熱
体1を、実施例1の導電性塗料および製造例1〜3の絶
縁性塗料を用い、上述の塗装方式に従って以下のように
製造した。
【0179】<基材3> (長さ310mm×幅270mm×厚さ3mmのサント゛フ゛ラスト鋼板)鋼鈑
9の両面に製造例1の絶縁性塗料を塗布して乾燥硬化さ
せ、厚さ150μmの絶縁性塗膜層11,11を形成し
た。一方(非発熱面側)の断熱性塗膜層11上に、ウレ
タン系上塗り塗料(グレー)を塗布し、厚さ60μmの保
護層13を形成した。
【0180】<導電性塗膜5>基板3の他方(発熱面
側)の絶縁性塗膜層11に、製造例2の絶縁性塗料を塗
布乾燥させた厚さ300μmの絶縁性塗膜層15と、実施
例1の導電性塗料を塗布乾燥させた厚さ300μmの導電
性塗膜層17と、製造例3の絶縁性塗料を塗布乾燥させ
た厚さ300μmの絶縁性塗膜層19とを積層して形成し
た。
【0181】絶縁性塗膜層19の表面には、断熱塗料を
塗布して、厚さ3000μmの断熱層21を設けた。
【0182】<電極7>厚さ30μm×幅10mm×長さ280m
mの銅箔を用いた。電極7の取り付け方法は、図1(A)
および(B)で説明した方法に従った。得られた面上発
熱体1を用い、100Vの交流電源に接続されたコント
ローラ25を介して通電し、気温20℃で消費電力(電
力計を用いた)、表面温度(貼り付け式熱電対を用い
た)を測定するとともに、鋼鈑9と導電性塗膜層17間
の電気抵抗を測定した。
【0183】得られた結果を表7に示した。
【0184】
【実施例10〜12】<塗装方式による発熱パネルの製
作と発熱特性>導電性塗膜17を、実施例2〜3の導電
性塗料を用いて形成した以外は、実施例9と同様にして
添付図1(A)および(B)に示される面状発熱体1を
製造、その消費電力、表面温度および電気抵抗を測定し
た。
【0185】得られた結果を表7に示した。
【0186】
【表7】
【0187】
【実施例13】<FRP成形方式による面上発熱体の製
造>添付図2(A)および(B)に示される面状発熱体
31を、実施例1の導電性塗料および製造例1〜3の絶
縁性塗料を用い、上述のFRP成型方式に従って以下の
ように製造した。
【0188】<導電性塗膜5>ポリエステル型(270×31
0mm平板)に離型剤を塗布し、次いでエアースプレーを用
い、製造例3の絶縁性塗料を塗布し乾燥硬化させた厚さ
500μmの絶縁性塗膜層19と、実施例1の導電性塗料
を塗布し乾燥硬化させた厚さ300μmの導電性塗膜層1
7と、製造例2の絶縁性塗料を塗布し乾燥硬化させた厚
さ500μmの絶縁性塗膜層15とを積層した。
【0189】<基材3>導電性塗膜5形成後、絶縁性塗
膜層15上に、不飽和ポリエステル樹脂を含浸させたガ
ラス繊維を型内に装填・積層(6層5mm厚)した。硬化後、
脱型して導電性塗膜5が形成されたFRP基材33を得
た。
【0190】<電極7>厚さ30μm×幅10mm×長さ280m
mの銅箔を用いた。電極7の取り付け方法は、図2(A)
および(B)で説明した方法に従った。
【0191】
【実施例14】<面状発熱体の製造およびその着雪防止
機能>添付図3(A)および(B)および図4(A)に
示される面状発熱体41を、実施例1の導電性塗料およ
び製造例1〜3の絶縁性塗料を用い、上述の塗装方式に
従って以下のように製造した。
【0192】<基材43> (長さ1100mm×幅550mm×厚さ3 mmのアルミ板:屈曲側
に設けられる2枚の三角形アルミ製補強板によって補
強)長手方向中間で屈曲するアルミ板43を脱脂し、下
地処理した後、両面に製造例1の絶縁性塗料を塗布して
乾燥硬化させ、厚さ150μmの絶縁性塗膜層51,51
を形成した。一方(非発熱面側)の断熱性塗膜層51上
に、製造例3の絶縁性塗料を塗布乾燥させて厚さ300μ
mの絶縁性塗膜層52を形成し、さらに断熱塗料を塗布
して、厚さ3000μmの断熱層21を設けた。
【0193】<導電性塗膜45>基板43の他方(発熱
面側)の絶縁性塗膜層51に、製造例2の絶縁性塗料を
塗布乾燥させた厚さ300μmの絶縁性塗膜層55と、実
施例2の導電性塗料を塗布乾燥させた厚さ300μmの導
電性塗膜層57と、製造例3の絶縁性塗料を塗布乾燥さ
せた厚さ600μmの絶縁性塗膜層59とを積層し、さら
にウレタン系上塗り塗料(グレー)を塗布し、厚さ60μ
mの保護層61を形成した。
【0194】<電極47>厚さ30μm×幅10mm×長さ10
70mmの銅箔を用いた。電極57の取り付け方法は、図4
(A)で説明した方法に従った。得られた面上発熱体41
を送電線鉄塔アームの配電電柱機器(トランス、開閉器)
に図3(B)に示すように被せ、交流100 Vの電源に接
続したコントローラ25を介して電流を流し、降雪時で
の着雪氷防止効果を調べた。
【0195】得られた結果を表8に示した。
【0196】
【実施例15】<面状発熱体の製造およびその着雪防止
機能>形状を、図5(A)および(B)に示されるドー
ム型とした以外は、実施例14と同様にして塗装方式に
て面状発熱体81を製造し、着雪氷防止効果を調べた。
【0197】得られた結果を表8に示した。
【0198】
【実施例16】<面状発熱体の製造およびその着雪防止
機能>添付図3(A)および(B)および図4(B)に
示される面状発熱体41を、実施例1の導電性塗料およ
び製造例1〜3の絶縁性塗料を用い、上述のFRP成型
方式に従って以下のように製造した。
【0199】<導電性塗膜75>ポリエステルメス型
(湾曲状)に離型剤を塗布し、次いでエアースプレーを用
い、製造例3の絶縁性塗料を塗布し乾燥硬化させた厚さ
300μmの保護層61と、製造例2の絶縁性塗料を塗布
し乾燥硬化させた厚さ300μmの絶縁性塗膜層59と、
実施例1の導電性塗料を塗布し乾燥硬化させた厚さ300
μmの導電性塗膜層57と、製造例2の絶縁性塗料を塗
布し乾燥硬化させた厚さ500μmの絶縁性塗膜層55と
を積層した。
【0200】<基材73>導電性塗膜75形成後、絶縁
性塗膜層55上に、不飽和ポリエステル樹脂を含浸させ
たガラス繊維を型内に装填・積層(6層5mm厚)した。硬化
後、脱型して導電性塗膜75が形成されたFRP基材7
3を得た。
【0201】<電極47>厚さ30μm×幅10mm×長さ10
70mmの銅箔を用いた。電極57の取り付け方法は、図4
(B)で説明した方法に従った。得られた面上発熱体4
1を送電線鉄塔アームの配電電柱機器(トランス、開閉
器)に図4(B)に示すように被せ、交流100 Vの電源
に接続したコントローラ25を介して電流を流し、降雪
時での着雪氷防止効果を調べた。
【0202】得られた結果を表8に示した。
【0203】
【実施例17】<面状発熱体の製造およびその着雪防止
機能>形状を、図5(A)および(B)に示されるドー
ム型とした以外は、実施例15と同様にしてFRP成型
方式にて面状発熱体81を製造し、その着雪氷防止効果
を調べた。
【0204】得られた結果を表8に示した。
【0205】
【表8】
【0206】
【実施例18】<道路交通信号機の着雪氷防止機能>添
付図6(A)〜(C)に示す信号機101のフード10
6aに、図7の積層構成を有する面状発熱体107を、
上述した塗装方式に従って以下のように形成した。
【0207】<フード106a>フード106aの一方
の表面に製造例1の絶縁性塗料を塗布し、乾燥硬化させ
た厚さ150μmの絶縁性塗膜層119aを形成し、他方の
表面には製造例3の絶縁性塗料を塗布し、乾燥硬化させ
た厚さ300μmの絶縁性塗膜層119bを形成し、さら
にウレタン系上塗塗料(艶消し黒)を塗布して厚さ60μmの
保護層121を形成した。
【0208】<面状発熱体107>導電性塗膜 絶縁性塗膜層119aに製造例2の絶縁性塗料を塗布
し、乾燥硬化した厚さ300μmの絶縁性塗膜層125
と、実施例2の導電性塗料を塗布し、乾燥硬化した厚さ
300μmの導電性塗膜層127と、製造例3の絶縁性塗
料を塗布し、乾燥硬化した厚さ600μmの絶縁性塗膜層
129とを積層した。次いで、ウレタン系上塗り塗料(ク゛レ
ー)を塗布し、乾燥硬化させて厚さ60μmの保護層13
1を形成した。
【0209】電極107 厚さ30μm×幅10mm×長さ310mmの銅箔を用いた。電極
137の取り付け方法は、図6および図7で説明した方
法に従った。このような面上発熱体107がフード10
6aに設けられた信号機を戸外に取り付け、交流100 V
の電源に接続したコントローラ25を介して電流を流
し、降雪時での着雪氷防止効果を調べた。
【0210】得られた結果を表9に示した。
【0211】
【実施例19】<道路交通信号機の着雪氷防止機能>添
付図6(A)〜(C)に示すような信号機101のフー
ド106aに、実施例18と同様にして面状発熱体11
7を形成した。
【0212】次いで、信号機101の上部に、基材付き
面状発熱体110を取り付けた。なお、この面状発熱体
110は、上述した塗装方式に従って、以下のようにし
て製造した。
【0213】<基材>両端が湾曲した鋼鈑製基材(長さ
500mm×幅150mm×厚さ3mm)を実施例17のフード10
6aに対するのと同様にして絶縁処理した。
【0214】<絶縁性塗膜および電極>絶縁処理した基
材の一面に、実施例17と同様にして導電性塗膜107
および電極117を形成した。面上発熱体110および
117が設けられた信号機110を戸外に取り付け、交
流100 Vの電源に接続したコントローラ25を介して電
流を流し、降雪時での着雪氷防止効果を調べた。
【0215】得られた結果を表9に示した。
【0216】
【実施例20〜21】<道路交通信号機の着雪氷防止機
能>添付図6(A)〜(C)に示すような信号機101
に、表9に示すように、面状発熱体107および/また
は110を設ける以外は、実施例18と同様にして降雪
時での着雪氷防止効果を調べた。
【0217】得られた結果を表9に示す。
【0218】
【比較例6】<道路交通信号機の着雪氷防止機能>添付
図6(A)〜(C)に示すような信号機101に、面状
発熱体107および110の何れも設けなかった以外
は、実施例18と同様にして降雪時での着雪氷防止効果
を調べた。
【0219】得られた結果を表9に示す。
【0220】
【表9】
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1(A)は、本発明に係る面状発熱体の好
ましい一態様を示す平面図であり、図1(B)は、図1
(A)中のB−B線断面矢視図である。
【図2】 図2(A)は、本発明に係る面状発熱体の他
の好ましい態様を示す平面図であり、図2(B)は、図
2(A)中のB−B線断面矢視図である。
【図3】 図3(A)は、本発明に係る面状発熱体の別
の好ましい態様を示す概略平面図であり、図3(B)
は、その概略側面図である。
【図4】 図4(A)は、図3(A)中X−X線断面矢
視図であり、図4(B)は、図3で示す外観形状の面上
発熱体を、FRP成形方式で製造した場合の図3(A)
中X−X線断面図である。
【図5】 図5(A)は、本発明に係る面状発熱体のさ
らに別の好ましい態様を示す概略平面図であり、添付図
5(B)は、その概略側面図である。
【図6】 図6(A)は、信号機に適用した本発明に係
る面状発熱体の好ましい一態様を示す側面図であり、図
6(B)および(C)は、各々その正面図および平面図
であり、図6(D)はここで使用される天板の平面図で
ある。
【図7】 図7は、図6(A)のX−X線断面矢視図で
ある。
【図8】 図8は、実施例における試験装置の概略平面
図である。
【符号の説明】
1,31,41,81,107,110 面上発熱体 17,57,127 導電性塗膜層 7,47,117 電極 15,19,55,59,125,129 絶縁性塗膜
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C08F 290/00 C08F 290/00 (72)発明者 道 前 孝 晴 広島県大竹市明治新開1番地の7 中国塗 料株式会社内 Fターム(参考) 3K034 AA05 AA06 AA10 AA15 AA34 BA04 BA11 BB06 BB08 BB14 BB15 BB16 BC04 BC16 CA01 CA17 CA22 CA27 CA32 HA01 HA05 HA07 HA08 HA09 HA10 JA07 4J027 AB02 AB03 AB06 AB10 AB16 AB17 AB18 AB23 AB24 AB25 AB28 AC03 AC06 AE02 AE03 AE05 AG04 AG23 AG24 AG27 AJ08 AJ09 BA01 BA02 BA05 BA07 BA08 BA10 BA17 BA19 BA22 BA23 BA24 BA26 BA29 CA12 CA33 CA38 CB02 CB03 CB08 CC02 CD08 4J038 FA111 FA112 FA141 FA142 FA251 FA252 FA261 FA262 FA281 FA282 GA01 HA026 HA036 HA376 JA66 KA06 KA08 KA12 KA19 KA20 MA07 NA03 NA04 NA11 NA14 NA20 PA19 PB02 PB11 PC03 PC06 PC08 PC10

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)エポキシアクリレート樹脂、ウレタ
    ンアクリレート樹脂、ポリエステルアクリレート樹脂お
    よび不飽和ポリエステル樹脂からなる群から選択される
    少なくとも1種のラジカル重合性樹脂100重量部と、
    (B)炭素材および黒鉛材から選択される少なくとも一
    種の導電材30〜200重量部と、(D)重合開始剤と
    を含むことを特徴とする導電性塗料組成物。
  2. 【請求項2】前記導電材(B)が、47〜170重量部
    の量で用いられる請求項1記載の導電性塗料組成物。
  3. 【請求項3】前記導電性塗料組成物が、さらに(C)重
    合性希釈剤50〜150重量部を含む請求項1または2
    記載の導電性塗料組成物。
  4. 【請求項4】前記重合性希釈剤(C)が、80〜110
    重量部の量で用いられる請求項3記載の導電性塗料組成
    物。
  5. 【請求項5】(A)エポキシアクリレート樹脂、ウレタ
    ンアクリレート樹脂、ポリエステルアクリレート樹脂お
    よび不飽和ポリエステル樹脂からなる群から選択される
    少なくとも1種のラジカル重合性樹脂、および(B)炭
    素材および黒鉛材から選択される少なくとも一種の導電
    材を収容する第一容器と、(D)重合開始剤を収容する
    第二容器とを備えることを特徴とする導電性塗料セッ
    ト。
  6. 【請求項6】前記第一容器が、さらに(C)重合性希釈
    剤を収容する請求項5記載の導電性塗料セット。
  7. 【請求項7】請求項1〜4のいずれかに記載された導電
    性塗料組成物から形成された導電性塗膜層を備えること
    を特徴とする導電性塗膜。
  8. 【請求項8】前記導電性塗膜層と、 絶縁性の熱硬化性樹脂塗料を用いて形成された絶縁性塗
    膜層とを備えることを特徴とする導電性塗膜。
  9. 【請求項9】前記導電性塗膜層が、2層の前記絶縁性塗
    膜層間に形成される請求項7または8に記載の導電性塗
    膜。
  10. 【請求項10】請求項7〜9のいずれかに記載の導電性
    塗膜で、その表面の少なくとも一部が被覆されたことを
    特徴とする塗膜付き基材。
  11. 【請求項11】請求項7〜9のいずれかに記載の導電性
    塗膜と、該導電性塗膜の前記導電性塗膜層に接続された
    電極とからなることを特徴とする面状発熱体。
  12. 【請求項12】前記導電性塗膜で、その表面の少なくと
    も一部が被覆された塗膜付き基材を備える請求項11記
    載の面状発熱体。
JP2000026855A 2000-02-03 2000-02-03 導電性塗料組成物、導電性塗料セット、これらを用いた導電性塗膜、塗膜付き基材および面状発熱体 Expired - Lifetime JP5226911B2 (ja)

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