JP2001213866A - 新規な亜鉛錯体およびそれを構成成分とする有機電界発光素子 - Google Patents
新規な亜鉛錯体およびそれを構成成分とする有機電界発光素子Info
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- JP2001213866A JP2001213866A JP2000023709A JP2000023709A JP2001213866A JP 2001213866 A JP2001213866 A JP 2001213866A JP 2000023709 A JP2000023709 A JP 2000023709A JP 2000023709 A JP2000023709 A JP 2000023709A JP 2001213866 A JP2001213866 A JP 2001213866A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 低電圧で駆動可能でかつ高効率で発光を得る
ことが可能な有機電界発光層を構成する新規な亜鉛錯
体、および該亜鉛錯体を構成成分とする有機電界発光層
を有する有機電界発光素子の提供。 【解決手段】 相対する陽極と陰極と、これらの間に挟
持された少なくとも1層の有機電界発光層より構成され
る有機電界発光素子において、該有機電界発光層が下記
一般式(I) (式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7およびR8
はそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してい
てもよいアルキル基、アラルキル基、アルケニル基、ア
ルコキシル基、アリール基もしくは複素環基を表すか、
または互いに隣接するものがそれらが結合する2つの炭
素原子と一緒になって環構造を形成していてもよい。)
で示される亜鉛錯体を構成成分とする層であることを特
徴とする有機電界発光素子。
ことが可能な有機電界発光層を構成する新規な亜鉛錯
体、および該亜鉛錯体を構成成分とする有機電界発光層
を有する有機電界発光素子の提供。 【解決手段】 相対する陽極と陰極と、これらの間に挟
持された少なくとも1層の有機電界発光層より構成され
る有機電界発光素子において、該有機電界発光層が下記
一般式(I) (式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7およびR8
はそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してい
てもよいアルキル基、アラルキル基、アルケニル基、ア
ルコキシル基、アリール基もしくは複素環基を表すか、
または互いに隣接するものがそれらが結合する2つの炭
素原子と一緒になって環構造を形成していてもよい。)
で示される亜鉛錯体を構成成分とする層であることを特
徴とする有機電界発光素子。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な亜鉛錯体お
よび該亜鉛錯体を構成成分とする有機電界発光素子、す
なわち有機亜鉛錯体からなる有機発光層に電界をかけて
光を放出する薄膜型デバイスに関する。本発明により提
供される有機電界発光素子は、例えば次世代フラットパ
ネルディスプレイの表示素子として有用である。
よび該亜鉛錯体を構成成分とする有機電界発光素子、す
なわち有機亜鉛錯体からなる有機発光層に電界をかけて
光を放出する薄膜型デバイスに関する。本発明により提
供される有機電界発光素子は、例えば次世代フラットパ
ネルディスプレイの表示素子として有用である。
【0002】
【従来の技術】従来、薄膜型の電界発光素子(以下、こ
れをEL素子と略称することがある)としては、電界発
光層を構成する成分として、無機材料のII−VI族化
合物半導体であるZnS、CaS、SrSなどに、発光
中心であるMnや希土類元素(Eu、Ce、Tb、Sm
など)をドープしたものが一般的であった。しかし、か
かるEL素子は、50〜1000Hzでの交流電界で
のみ発光する素子であり、かつ200V近くの高い駆動
電圧を必要とすることから使用可能な場所が限定され
る、発光材料が限定されることから発光色が少なく
(特に青色が問題)、フルカラー化が困難であり、ま
た、電力を必要とする割に発光効率が低く表示が暗いた
め用途が限定される、周辺駆動回路などが高価になり
製品全体のコストが高い、という問題点を有する。
れをEL素子と略称することがある)としては、電界発
光層を構成する成分として、無機材料のII−VI族化
合物半導体であるZnS、CaS、SrSなどに、発光
中心であるMnや希土類元素(Eu、Ce、Tb、Sm
など)をドープしたものが一般的であった。しかし、か
かるEL素子は、50〜1000Hzでの交流電界で
のみ発光する素子であり、かつ200V近くの高い駆動
電圧を必要とすることから使用可能な場所が限定され
る、発光材料が限定されることから発光色が少なく
(特に青色が問題)、フルカラー化が困難であり、ま
た、電力を必要とする割に発光効率が低く表示が暗いた
め用途が限定される、周辺駆動回路などが高価になり
製品全体のコストが高い、という問題点を有する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、低電圧でかつ
高効率で発光を得ることが可能なEL素子用の材料とし
て、近年、上記およびの問題点の解決を意識し、発
光層として有機化合物を用いた新しい有機電界発光素子
(以下、これを有機EL素子と略称することがある)の
開発が行われ、亜鉛錯体、アルミニウム錯体などの種々
の金属錯体が提案されてきた。例えば、Tangらが開
発した、芳香族ジアミンからなる正孔輸送層と8−ヒド
ロキシキノリンのアルミニウム錯体からなる発光層を設
けた有機EL素子では、それ以前のアントラセンなどの
単結晶を用いた有機EL素子に比較して発光効率の点で
大幅に改善が認められ、比較的高い輝度が得られている
[アプライド・フィジクス・レターズ(Appl.Ph
ys.Lett.)、第51巻、913頁(1987
年)参照]。しかしながら、Tangらが開発した有機
EL素子にしても、ディスプレイとして使用するために
十分な発光色が得られてはいないし、また、この有機E
L素子自身を安定に駆動させるためには依然として20
Vの高い駆動電圧が必要であり、駆動電圧が実用化可能
なレベルまで低下したとは言えない。さらに該有機EL
素子の作製には、高真空、高電圧などのエネルギーを要
し、かつ工程の複雑な蒸着成膜法のみが有効であるなど
の問題点がある。また、従来開発されてきた、ベンゾオ
キサゾール、ベンゾオキサジアゾールなどの配位子を有
した亜鉛錯体を発光層として用いた有機EL素子の発光
色はいずれも青または青緑色であり、多彩な発光色を与
えるには至っていない(例えば、繊維学会シンポジウム
予稿集、S−8(1998年)参照)。しかして、本発
明の目的は、上記の問題点をすべて解決し、低電圧で駆
動可能でかつ高効率で発光を得ることが可能な有機電界
発光層を構成する新規な亜鉛錯体、および該亜鉛錯体を
構成成分とする有機電界発光素子を提供することにあ
る。
高効率で発光を得ることが可能なEL素子用の材料とし
て、近年、上記およびの問題点の解決を意識し、発
光層として有機化合物を用いた新しい有機電界発光素子
(以下、これを有機EL素子と略称することがある)の
開発が行われ、亜鉛錯体、アルミニウム錯体などの種々
の金属錯体が提案されてきた。例えば、Tangらが開
発した、芳香族ジアミンからなる正孔輸送層と8−ヒド
ロキシキノリンのアルミニウム錯体からなる発光層を設
けた有機EL素子では、それ以前のアントラセンなどの
単結晶を用いた有機EL素子に比較して発光効率の点で
大幅に改善が認められ、比較的高い輝度が得られている
[アプライド・フィジクス・レターズ(Appl.Ph
ys.Lett.)、第51巻、913頁(1987
年)参照]。しかしながら、Tangらが開発した有機
EL素子にしても、ディスプレイとして使用するために
十分な発光色が得られてはいないし、また、この有機E
L素子自身を安定に駆動させるためには依然として20
Vの高い駆動電圧が必要であり、駆動電圧が実用化可能
なレベルまで低下したとは言えない。さらに該有機EL
素子の作製には、高真空、高電圧などのエネルギーを要
し、かつ工程の複雑な蒸着成膜法のみが有効であるなど
の問題点がある。また、従来開発されてきた、ベンゾオ
キサゾール、ベンゾオキサジアゾールなどの配位子を有
した亜鉛錯体を発光層として用いた有機EL素子の発光
色はいずれも青または青緑色であり、多彩な発光色を与
えるには至っていない(例えば、繊維学会シンポジウム
予稿集、S−8(1998年)参照)。しかして、本発
明の目的は、上記の問題点をすべて解決し、低電圧で駆
動可能でかつ高効率で発光を得ることが可能な有機電界
発光層を構成する新規な亜鉛錯体、および該亜鉛錯体を
構成成分とする有機電界発光素子を提供することにあ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記の
目的は、(1)下記一般式(I)
目的は、(1)下記一般式(I)
【0005】
【化3】
【0006】(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、
R7およびR8はそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、置換
基を有していてもよいアルキル基、アラルキル基、アル
ケニル基、アルコキシル基、アリール基もしくは複素環
基を表すか、または互いに隣接するものがそれらが結合
する2つの炭素原子と一緒になって環構造を形成してい
てもよい。)で示される錯体(以下、亜鉛錯体(I)と
略称する)、および(2)相対する陽極と陰極と、これ
らの間に挟持された少なくとも1層の有機電界発光層よ
り構成される有機電界発光素子において、該有機電界発
光層が亜鉛錯体(I)を構成成分とする層であることを
特徴とする有機電界発光素子を提供することにより達成
される。
R7およびR8はそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、置換
基を有していてもよいアルキル基、アラルキル基、アル
ケニル基、アルコキシル基、アリール基もしくは複素環
基を表すか、または互いに隣接するものがそれらが結合
する2つの炭素原子と一緒になって環構造を形成してい
てもよい。)で示される錯体(以下、亜鉛錯体(I)と
略称する)、および(2)相対する陽極と陰極と、これ
らの間に挟持された少なくとも1層の有機電界発光層よ
り構成される有機電界発光素子において、該有機電界発
光層が亜鉛錯体(I)を構成成分とする層であることを
特徴とする有機電界発光素子を提供することにより達成
される。
【0007】
【発明の実施の形態】上記一般式中、R1、R2、R3、
R4、R5、R6、R7およびR8が表すハロゲン原子とし
ては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素
原子が挙げられる。
R4、R5、R6、R7およびR8が表すハロゲン原子とし
ては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素
原子が挙げられる。
【0008】R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7およ
びR8が表すアルキル基としては、例えばメチル基、エ
チル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、
イソブチル基、t−ブチル基、アミル基、イソアミル
基、ヘキシル基、シクロへキシル基などのアルキル基が
挙げられる。これらのアルキル基は置換基を有していて
もよく、かかる置換基としては、例えばフッ素原子、塩
素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子;メ
トキシ基、エトキシ基などのアルコキシル基;アセチル
基、プロピオニル基、ベンゾイル基などのアシル基、メ
チルチオ基、エチルチオ基などのアルキルチオ基、シア
ノ基などが挙げられる。
びR8が表すアルキル基としては、例えばメチル基、エ
チル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、
イソブチル基、t−ブチル基、アミル基、イソアミル
基、ヘキシル基、シクロへキシル基などのアルキル基が
挙げられる。これらのアルキル基は置換基を有していて
もよく、かかる置換基としては、例えばフッ素原子、塩
素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子;メ
トキシ基、エトキシ基などのアルコキシル基;アセチル
基、プロピオニル基、ベンゾイル基などのアシル基、メ
チルチオ基、エチルチオ基などのアルキルチオ基、シア
ノ基などが挙げられる。
【0009】R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7およ
びR8が表すアラルキル基としては、例えばベンジル基
などが挙げられ、アルケニル基としては、例えばビニル
基、プロペニル基、イソプロペニル基、ジメチルアリル
基、スチリル基などが挙げられ、アルコキシル基として
は、例えばメトキシ基、エトキシ基などが挙げられ、ア
リール基としては、例えばフェニル基、ナフチル基、ア
ントラニル基などが挙げられ、複素環基としては、例え
ばピリジル基、イソキノリル基、フリル基などが挙げら
れる。これらのアラルキル基、アルケニル基、アルコキ
シル基、アリール基または複素環基は置換基を有してい
てもよく、かかる置換基としては、例えばフッ素原子、
塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子;
メチル基、エチル基などのアルキル基; メトキシ基、
エトキシ基などのアルコキシル基;アセチル基、プロピ
オニル基、ベンゾイル基などのカルボニル基、ジメチル
アミノ基、ジエチルアミノ基、ピロリジル基、ピペリジ
ル基、モルホリル基などのアミノ基、メチルチオ基、エ
チルチオ基などのアルキルチオ基、シアノ基などが挙げ
られる。
びR8が表すアラルキル基としては、例えばベンジル基
などが挙げられ、アルケニル基としては、例えばビニル
基、プロペニル基、イソプロペニル基、ジメチルアリル
基、スチリル基などが挙げられ、アルコキシル基として
は、例えばメトキシ基、エトキシ基などが挙げられ、ア
リール基としては、例えばフェニル基、ナフチル基、ア
ントラニル基などが挙げられ、複素環基としては、例え
ばピリジル基、イソキノリル基、フリル基などが挙げら
れる。これらのアラルキル基、アルケニル基、アルコキ
シル基、アリール基または複素環基は置換基を有してい
てもよく、かかる置換基としては、例えばフッ素原子、
塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子;
メチル基、エチル基などのアルキル基; メトキシ基、
エトキシ基などのアルコキシル基;アセチル基、プロピ
オニル基、ベンゾイル基などのカルボニル基、ジメチル
アミノ基、ジエチルアミノ基、ピロリジル基、ピペリジ
ル基、モルホリル基などのアミノ基、メチルチオ基、エ
チルチオ基などのアルキルチオ基、シアノ基などが挙げ
られる。
【0010】R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7およ
びR8の互いに隣接するものがそれらが結合する2つの
炭素原子と一緒になって形成していてもよい環構造とし
ては、例えばシクロヘキシル環、シクロオクチル環、シ
クロペンテニル環、シクロヘキセニル環などの脂肪族
環;ベンゼン環、ナフタレン環などの芳香環;ジヒドロ
フラン環、フラン環、ピロール環、ピロリン環、デヒド
ロジオキソラン環、ピラゾール環、ピラゾリン環、イミ
ダゾール環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、チ
アゾール環、オキサジアゾール環、トリアゾール環など
の5員環の複素環;ピラン環、ジヒドロピラン環、ピリ
ジン環、ジヒドロピリジン環、テトラヒドロピリジン
環、デヒドロジオキサン環、デヒドロモルホリン環、ピ
リダジン環、ジヒドロピリダジン環、ピリミジン環、ジ
ヒドロピリミジン環、テトラヒドロピリミジン環、ピラ
ジン環、ジヒドロピラジン環などの6員環の複素環など
が挙げられる。
びR8の互いに隣接するものがそれらが結合する2つの
炭素原子と一緒になって形成していてもよい環構造とし
ては、例えばシクロヘキシル環、シクロオクチル環、シ
クロペンテニル環、シクロヘキセニル環などの脂肪族
環;ベンゼン環、ナフタレン環などの芳香環;ジヒドロ
フラン環、フラン環、ピロール環、ピロリン環、デヒド
ロジオキソラン環、ピラゾール環、ピラゾリン環、イミ
ダゾール環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、チ
アゾール環、オキサジアゾール環、トリアゾール環など
の5員環の複素環;ピラン環、ジヒドロピラン環、ピリ
ジン環、ジヒドロピリジン環、テトラヒドロピリジン
環、デヒドロジオキサン環、デヒドロモルホリン環、ピ
リダジン環、ジヒドロピリダジン環、ピリミジン環、ジ
ヒドロピリミジン環、テトラヒドロピリミジン環、ピラ
ジン環、ジヒドロピラジン環などの6員環の複素環など
が挙げられる。
【0011】本発明の亜鉛錯体(I)は、一般式(I
I)
I)
【0012】
【化4】
【0013】(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、
R7およびR8は前記定義のとおりである。)で示される
8−オキシキノリン類縁体(以下、8−オキシキノリン
類縁体(II)と略称する)を配位子として有している
ことが特徴である。
R7およびR8は前記定義のとおりである。)で示される
8−オキシキノリン類縁体(以下、8−オキシキノリン
類縁体(II)と略称する)を配位子として有している
ことが特徴である。
【0014】亜鉛錯体(I)としては、例えばジ(7−
(E−1−フェニルプロペニル)−8−オキシキノリ
ル)亜鉛(R1=R2=R3=R4=R5=R8=水素原子、
R6=フェニル基、R7=メチル基)、ジ(7−(Z−1
−フェニルプロペニル)−8−オキシキノリル)亜鉛
(R1=R2=R3=R4=R5=R7=水素原子、R6=フ
ェニル基、R8=メチル基)、ジ(7−(E−1−フェ
ニルプロペニル)−8−オキシキナルジル)亜鉛(R1
=R7=メチル基、R2=R3=R4=R5=R8=水素原
子、R6=フェニル基)、ジ(7−(Z−1−フェニル
プロペニル)−8−オキシキナルジル)亜鉛(R1=R8
=メチル基、R2=R3=R4=R5=R7=水素原子、R6
=フェニル基)、ジ(7−(α―メチルスチリル)−8
−オキシキノリル)亜鉛(R1=R2=R3=R4=R5=
R6=水素原子、R7=メチル基、R8=フェニル基)、
ジ(7−(α―メチルスチリル)−8−オキシキナルジ
ル)亜鉛(R1=R7=メチル基、R2=R3=R4=R5=
R6=水素原子、R8=フェニル基)などを挙げることが
できる。
(E−1−フェニルプロペニル)−8−オキシキノリ
ル)亜鉛(R1=R2=R3=R4=R5=R8=水素原子、
R6=フェニル基、R7=メチル基)、ジ(7−(Z−1
−フェニルプロペニル)−8−オキシキノリル)亜鉛
(R1=R2=R3=R4=R5=R7=水素原子、R6=フ
ェニル基、R8=メチル基)、ジ(7−(E−1−フェ
ニルプロペニル)−8−オキシキナルジル)亜鉛(R1
=R7=メチル基、R2=R3=R4=R5=R8=水素原
子、R6=フェニル基)、ジ(7−(Z−1−フェニル
プロペニル)−8−オキシキナルジル)亜鉛(R1=R8
=メチル基、R2=R3=R4=R5=R7=水素原子、R6
=フェニル基)、ジ(7−(α―メチルスチリル)−8
−オキシキノリル)亜鉛(R1=R2=R3=R4=R5=
R6=水素原子、R7=メチル基、R8=フェニル基)、
ジ(7−(α―メチルスチリル)−8−オキシキナルジ
ル)亜鉛(R1=R7=メチル基、R2=R3=R4=R5=
R6=水素原子、R8=フェニル基)などを挙げることが
できる。
【0015】亜鉛錯体(I)は、8−オキシキノリン類
縁体(II)と亜鉛化合物を塩基性物質の存在下に反応
させることによって合成することができる。
縁体(II)と亜鉛化合物を塩基性物質の存在下に反応
させることによって合成することができる。
【0016】亜鉛化合物としては、例えば塩化亜鉛、臭
化亜鉛、硫酸亜鉛、リン酸亜鉛などの無機亜鉛化合物;
酢酸亜鉛、プロピオン酸亜鉛、安息香酸亜鉛、マレイン
酸亜鉛などの亜鉛の有機酸の塩またはそれらの無水物も
しくは水和物が挙げられる。亜鉛化合物の使用量は、8
−オキシキノリン類縁体(II)に対して0.01〜1
0当量の範囲が好ましく、経済性、操作性の観点からは
0.1〜1当量の範囲で使用することがより好ましい。
化亜鉛、硫酸亜鉛、リン酸亜鉛などの無機亜鉛化合物;
酢酸亜鉛、プロピオン酸亜鉛、安息香酸亜鉛、マレイン
酸亜鉛などの亜鉛の有機酸の塩またはそれらの無水物も
しくは水和物が挙げられる。亜鉛化合物の使用量は、8
−オキシキノリン類縁体(II)に対して0.01〜1
0当量の範囲が好ましく、経済性、操作性の観点からは
0.1〜1当量の範囲で使用することがより好ましい。
【0017】塩基性物質としては、例えば水酸化リチウ
ム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ
金属水酸化物;水酸化カルシウム、水酸化バリウムなど
のアルカリ土類金属水酸化物;炭酸ナトリウム、炭酸カ
リウムなどのアルカリ金属炭酸塩;アンモニア;トリエ
チルアミン、トリブチルアミン、トリオクチルアミンな
どの3級アミンなどが挙げられる。塩基性物質の使用量
は、8−オキシキノリン類縁体(II)に対して0.0
1〜10当量の範囲が好ましく、経済性および目的生成
物の選択性の観点からは0.1〜1当量の範囲がより好
ましい。
ム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ
金属水酸化物;水酸化カルシウム、水酸化バリウムなど
のアルカリ土類金属水酸化物;炭酸ナトリウム、炭酸カ
リウムなどのアルカリ金属炭酸塩;アンモニア;トリエ
チルアミン、トリブチルアミン、トリオクチルアミンな
どの3級アミンなどが挙げられる。塩基性物質の使用量
は、8−オキシキノリン類縁体(II)に対して0.0
1〜10当量の範囲が好ましく、経済性および目的生成
物の選択性の観点からは0.1〜1当量の範囲がより好
ましい。
【0018】反応は、溶媒の存在下に行うのが好まし
い。使用できる溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさな
い限り特に制限はなく、例えばメタノール、エタノー
ル、プロパノールなどのアルコール;ジエチルエーテ
ル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、
1,4−ジオキサンなどのエーテル;ヘキサン、ヘプタ
ン、オクタンなどの脂肪族炭化水素;トルエン、キシレ
ン、メシチレンなどの芳香族炭化水素;塩化メチレン、
クロロホルム、四塩化炭素などのハロゲン化炭化水素な
どが挙げられる。溶媒の使用量は、亜鉛化合物に対して
0.1〜100重量倍が好ましく、反応効率、選択性お
よび経済性の観点からは1〜10重量倍の範囲がより好
ましい。
い。使用できる溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさな
い限り特に制限はなく、例えばメタノール、エタノー
ル、プロパノールなどのアルコール;ジエチルエーテ
ル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、
1,4−ジオキサンなどのエーテル;ヘキサン、ヘプタ
ン、オクタンなどの脂肪族炭化水素;トルエン、キシレ
ン、メシチレンなどの芳香族炭化水素;塩化メチレン、
クロロホルム、四塩化炭素などのハロゲン化炭化水素な
どが挙げられる。溶媒の使用量は、亜鉛化合物に対して
0.1〜100重量倍が好ましく、反応効率、選択性お
よび経済性の観点からは1〜10重量倍の範囲がより好
ましい。
【0019】反応は、−100℃〜200℃の範囲で行
うことができるが、操作性、安全性などの観点からは−
10℃〜160℃の範囲が好ましく、20℃〜140℃
の範囲がより好ましい。反応時間は、亜鉛化合物、8−
オキシキノリン類縁体(II)、塩基性物質および溶媒
の種類や量、反応温度などによって変動しうるが、通常
0.1〜10時間の範囲である。
うことができるが、操作性、安全性などの観点からは−
10℃〜160℃の範囲が好ましく、20℃〜140℃
の範囲がより好ましい。反応時間は、亜鉛化合物、8−
オキシキノリン類縁体(II)、塩基性物質および溶媒
の種類や量、反応温度などによって変動しうるが、通常
0.1〜10時間の範囲である。
【0020】反応は、亜鉛化合物と8−オキシキノリン
類縁体(II)を溶媒に溶解させ、この溶液に塩基性物
質を加えて所定温度で攪拌することにより行うのが好ま
しい。反応は空気中で実施してもよいが、窒素、アルゴ
ンなどの不活性ガス雰囲気下で行うのが好ましい。
類縁体(II)を溶媒に溶解させ、この溶液に塩基性物
質を加えて所定温度で攪拌することにより行うのが好ま
しい。反応は空気中で実施してもよいが、窒素、アルゴ
ンなどの不活性ガス雰囲気下で行うのが好ましい。
【0021】このようにして得られた亜鉛錯体(I)
は、有機化合物の単離・精製において通常行われる操作
で単離・精製することができる。例えば、反応液を濃縮
して溶媒などの低沸成分を留去し、得られた残留物をジ
メチルホルムアミド−メタノール、ジメチルホルムアミ
ド−水、ジメチルスルホキシド−メタノール、ジメチル
スルホキシド−水、THF−メタノール、1,4−ジオ
キサン−メタノールなどの極性溶媒の混合溶媒から再結
晶することによって精製する。さらに、得られた亜鉛錯
体(I)を、例えばトレインサブリメーションと呼ばれ
る僅かな気流下での熱勾配による結晶化温度差を利用し
た昇華精製手段を用いて、より使用目的に合致した純度
にまで精製することができる。
は、有機化合物の単離・精製において通常行われる操作
で単離・精製することができる。例えば、反応液を濃縮
して溶媒などの低沸成分を留去し、得られた残留物をジ
メチルホルムアミド−メタノール、ジメチルホルムアミ
ド−水、ジメチルスルホキシド−メタノール、ジメチル
スルホキシド−水、THF−メタノール、1,4−ジオ
キサン−メタノールなどの極性溶媒の混合溶媒から再結
晶することによって精製する。さらに、得られた亜鉛錯
体(I)を、例えばトレインサブリメーションと呼ばれ
る僅かな気流下での熱勾配による結晶化温度差を利用し
た昇華精製手段を用いて、より使用目的に合致した純度
にまで精製することができる。
【0022】なお、8−オキシキノリン類縁体(II)
は、例えば一般式(III)
は、例えば一般式(III)
【0023】
【化5】
【0024】(式中、R1、R2、R3、R4およびR5は
前記定義のとおりである。)で示される8−オキシキノ
リンと一般式(IV)
前記定義のとおりである。)で示される8−オキシキノ
リンと一般式(IV)
【0025】
【化6】
【0026】(式中、Xはハロゲン原子または有機スル
ホニル基を表し、R6およびR7は前記定義のとおりであ
る。)で示される化合物を、水素化ナトリウム、水素化
カリウムなどの金属水素化物;水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウムな
どの金属水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなど
の金属炭酸塩;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム
などの金属炭酸水素塩;トリエチルアミン、トリプロピ
ルアミン、トリブチルアミン、ピリジン、キノリンなど
のアミンなどの塩基性物質の存在下で反応させて一般式
(V)
ホニル基を表し、R6およびR7は前記定義のとおりであ
る。)で示される化合物を、水素化ナトリウム、水素化
カリウムなどの金属水素化物;水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウムな
どの金属水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなど
の金属炭酸塩;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム
などの金属炭酸水素塩;トリエチルアミン、トリプロピ
ルアミン、トリブチルアミン、ピリジン、キノリンなど
のアミンなどの塩基性物質の存在下で反応させて一般式
(V)
【0027】
【化7】
【0028】(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6お
よびR7は前記定義のとおりである。)で示されるエー
テル化合物を得、得られたエーテル化合物をトリオクチ
ルアミン、ジアザビシクロウンデカンなどのアミンの存
在下で熱転移させることにより容易に合成することがで
きる。
よびR7は前記定義のとおりである。)で示されるエー
テル化合物を得、得られたエーテル化合物をトリオクチ
ルアミン、ジアザビシクロウンデカンなどのアミンの存
在下で熱転移させることにより容易に合成することがで
きる。
【0029】なお、Xが表すハロゲン原子としては例え
ば塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などが挙げられ、有
機スルホニル基としては例えばメタンスルホニル基、エ
タンスルホニル基、トリフルオロメタンスルホニル基、
ベンゼンスルホニル基、トルエンスルホニル基などが挙
げられる。
ば塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などが挙げられ、有
機スルホニル基としては例えばメタンスルホニル基、エ
タンスルホニル基、トリフルオロメタンスルホニル基、
ベンゼンスルホニル基、トルエンスルホニル基などが挙
げられる。
【0030】次に、本発明の有機EL素子について説明
する。本発明の有機EL素子は、相対する陽極と陰極
と、これらの間に挟持された少なくとも1層の有機電界
発光層より構成され、該有機電界発光層が亜鉛錯体
(I)を構成成分とする層であることを特徴とする。か
かる有機電界発光層以外に、必要に応じて正孔輸送層お
よび/または電子輸送層が存在していてもよく、さらに
電子輸送層および/または正孔輸送層と電極の間に注入
層が存在していてもよい。このような多層構造を有する
有機EL素子として、陽極/正孔輸送層/有機電界発光
層/陰極、陽極/正孔輸送層/有機電界発光層/電子輸
送層/陰極などを例示することができる。また、亜鉛錯
体(I)を構成成分とする有機電界発光層自体がこれら
の機能を果たすことも可能である。すなわち、有機電界
発光層、正孔輸送層および電子輸送層は、それらを構成
する材料として亜鉛錯体(I)を含む。
する。本発明の有機EL素子は、相対する陽極と陰極
と、これらの間に挟持された少なくとも1層の有機電界
発光層より構成され、該有機電界発光層が亜鉛錯体
(I)を構成成分とする層であることを特徴とする。か
かる有機電界発光層以外に、必要に応じて正孔輸送層お
よび/または電子輸送層が存在していてもよく、さらに
電子輸送層および/または正孔輸送層と電極の間に注入
層が存在していてもよい。このような多層構造を有する
有機EL素子として、陽極/正孔輸送層/有機電界発光
層/陰極、陽極/正孔輸送層/有機電界発光層/電子輸
送層/陰極などを例示することができる。また、亜鉛錯
体(I)を構成成分とする有機電界発光層自体がこれら
の機能を果たすことも可能である。すなわち、有機電界
発光層、正孔輸送層および電子輸送層は、それらを構成
する材料として亜鉛錯体(I)を含む。
【0031】有機電界発光層は、正孔と電子を再結合さ
せて電子的に中性化させ、光としてエネルギーを外部に
取り出すという役割を有している。有機電界発光層に
は、量子化学的性質として固体状態での蛍光強度の高い
物質が用いられ、かかる物質として、従来はトリス(8
−オキシキノリル)アルミニウムや、キナクリドン、ク
マリンなどの蛍光色素などが用いられているが、本発明
の亜鉛錯体(I)を構成成分とする有機電界発光層を用
いることにより、低電圧で安定に駆動させることがで
き、かつ高効率で発光を得られる有機EL素子を作製す
ることができる。亜鉛錯体(I)を構成成分とする有機
電界発光層は、10〜1000nmの範囲の膜厚で使用
するのが好ましく、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着
法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、コー
ティング法などの通常の薄膜形成方法で形成することが
できる。また、必要に応じて、有機電界発光層における
励起効率を高め、有機EL素子の安定性を図るために、
N−メチルキナクリドン、4−(ジシアノメチレン)−
2−メチル−6−(p−ジメチルアミノスチリル)−4
H−ピランなどの蛍光量子収率の高い物質を発光補助材
料として、有機電界発光層総重量に対して0.01−1
0重量%の範囲でドープして使用することもできる。
せて電子的に中性化させ、光としてエネルギーを外部に
取り出すという役割を有している。有機電界発光層に
は、量子化学的性質として固体状態での蛍光強度の高い
物質が用いられ、かかる物質として、従来はトリス(8
−オキシキノリル)アルミニウムや、キナクリドン、ク
マリンなどの蛍光色素などが用いられているが、本発明
の亜鉛錯体(I)を構成成分とする有機電界発光層を用
いることにより、低電圧で安定に駆動させることがで
き、かつ高効率で発光を得られる有機EL素子を作製す
ることができる。亜鉛錯体(I)を構成成分とする有機
電界発光層は、10〜1000nmの範囲の膜厚で使用
するのが好ましく、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着
法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、コー
ティング法などの通常の薄膜形成方法で形成することが
できる。また、必要に応じて、有機電界発光層における
励起効率を高め、有機EL素子の安定性を図るために、
N−メチルキナクリドン、4−(ジシアノメチレン)−
2−メチル−6−(p−ジメチルアミノスチリル)−4
H−ピランなどの蛍光量子収率の高い物質を発光補助材
料として、有機電界発光層総重量に対して0.01−1
0重量%の範囲でドープして使用することもできる。
【0032】陽極に用いる材料としては、有機EL素子
の陽極として一般的な厚さである1〜1000nmの薄
膜を形成することができ、光を取り出すために光透過性
を有している材料であれば特に限定されるものではな
く、例えば酸化錫、酸化インジウム、酸化錫インジウム
などの導電性金属酸化物;金、銀、クロムなどの金属;
ヨウ化銅、硫化銅などの無機導電性物質;ポリチオフェ
ン、ポリピロール、ポリアニリンなどの導電性ポリマー
などが挙げられる。これらの中でも、酸化錫インジウム
を使用することが特に好ましい。陽極に用いる材料が有
する電気抵抗は、有機EL素子への通電性が確保でき
て、発光の維持に十分な電流が供給できる範囲内であれ
ば、素子の消費電力の観点から低抵抗であることが好ま
しく、例えば500Ω/□以下であればよく、10Ω/
□以下であるのがより好ましい。陽極の厚みは上記抵抗
値にあわせて任意に選択可能であるが、通常100〜3
00nmの範囲が好ましい。陽極は、通常光学的に透明
なガラス板、アクリル板、ポリカーボネート板などを基
板として使用し、その上に成膜して形成する。かかる成
膜方法としては、電子ビーム蒸着法、スパッタリング
法、ゾルゲル法などを用いることができる。また、光学
的に透明なガラス板としてはソーダライムガラス、無ア
ルカリガラスなどが挙げられ、電圧をかけた時にガラス
から溶出してくるイオンが少ないという観点から無アル
カリガラスを使用することが好ましいが、SiO2など
でバリアコートされたソーダライムガラスも使用するこ
ともできる。基板の厚みは機械強度を保つのに十分な厚
みであればよく、通常0.1〜5mmの範囲であり、
0.5〜3mmの範囲であるのがより好ましい。
の陽極として一般的な厚さである1〜1000nmの薄
膜を形成することができ、光を取り出すために光透過性
を有している材料であれば特に限定されるものではな
く、例えば酸化錫、酸化インジウム、酸化錫インジウム
などの導電性金属酸化物;金、銀、クロムなどの金属;
ヨウ化銅、硫化銅などの無機導電性物質;ポリチオフェ
ン、ポリピロール、ポリアニリンなどの導電性ポリマー
などが挙げられる。これらの中でも、酸化錫インジウム
を使用することが特に好ましい。陽極に用いる材料が有
する電気抵抗は、有機EL素子への通電性が確保でき
て、発光の維持に十分な電流が供給できる範囲内であれ
ば、素子の消費電力の観点から低抵抗であることが好ま
しく、例えば500Ω/□以下であればよく、10Ω/
□以下であるのがより好ましい。陽極の厚みは上記抵抗
値にあわせて任意に選択可能であるが、通常100〜3
00nmの範囲が好ましい。陽極は、通常光学的に透明
なガラス板、アクリル板、ポリカーボネート板などを基
板として使用し、その上に成膜して形成する。かかる成
膜方法としては、電子ビーム蒸着法、スパッタリング
法、ゾルゲル法などを用いることができる。また、光学
的に透明なガラス板としてはソーダライムガラス、無ア
ルカリガラスなどが挙げられ、電圧をかけた時にガラス
から溶出してくるイオンが少ないという観点から無アル
カリガラスを使用することが好ましいが、SiO2など
でバリアコートされたソーダライムガラスも使用するこ
ともできる。基板の厚みは機械強度を保つのに十分な厚
みであればよく、通常0.1〜5mmの範囲であり、
0.5〜3mmの範囲であるのがより好ましい。
【0033】陰極に用いる材料としては、電子を有機電
界発光層に効率よく注入できる金属であれば特に限定さ
れないが、一般に白金、金、銀、銅、鉄、錫、アルミニ
ウム、インジウム、リチウム、ナトリウム、カリウム、
カルシウム、マグネシウムなどが挙げられ、有機電界発
光層への電子注入効率を上げて有機EL素子特性を向上
させるためには、リチウム、ナトリウム、カリウム、カ
ルシウム、マグネシウム、アルミニウムなどの低仕事関
数の金属またはこれらの金属を含む合金を用いるのが好
ましい。陰極の形成法としては、有機EL素子への通電
性をとることができる限り特に制限されるものではな
く、例えば抵抗加熱蒸着法、電子線蒸着法、スパッタリ
ング法、イオンプレーティング法、コーティング法など
が挙げられる。陰極の厚みは、通常50〜500nmの
範囲が好ましい。さらに、空気中の酸素および/または
水分から陰極を保護するために、白金、金、銀、銅、
鉄、錫、アルミニウム、インジウムなどの金属およびこ
れらの金属からなる合金;シリカ、チタニアなどの電気
的に中性な金属酸化物;ポリビニルアルコール、ポリ塩
化ビニル、ポリエチレンなどの炭化水素高分子などのポ
リマーを陰極表面にさらに積層することが好ましい。
界発光層に効率よく注入できる金属であれば特に限定さ
れないが、一般に白金、金、銀、銅、鉄、錫、アルミニ
ウム、インジウム、リチウム、ナトリウム、カリウム、
カルシウム、マグネシウムなどが挙げられ、有機電界発
光層への電子注入効率を上げて有機EL素子特性を向上
させるためには、リチウム、ナトリウム、カリウム、カ
ルシウム、マグネシウム、アルミニウムなどの低仕事関
数の金属またはこれらの金属を含む合金を用いるのが好
ましい。陰極の形成法としては、有機EL素子への通電
性をとることができる限り特に制限されるものではな
く、例えば抵抗加熱蒸着法、電子線蒸着法、スパッタリ
ング法、イオンプレーティング法、コーティング法など
が挙げられる。陰極の厚みは、通常50〜500nmの
範囲が好ましい。さらに、空気中の酸素および/または
水分から陰極を保護するために、白金、金、銀、銅、
鉄、錫、アルミニウム、インジウムなどの金属およびこ
れらの金属からなる合金;シリカ、チタニアなどの電気
的に中性な金属酸化物;ポリビニルアルコール、ポリ塩
化ビニル、ポリエチレンなどの炭化水素高分子などのポ
リマーを陰極表面にさらに積層することが好ましい。
【0034】正孔輸送層は、正孔輸送物質を単独で、ま
たはポリピロール、ポリアニリン、ポリビニルカルバゾ
ールなどの高分子接着剤との混合物としたものを層状に
形成したものであり、その層は、一層構造でも多層構造
でもよい。正孔輸送物質としては、有機EL素子の作製
に必要な薄膜を形成し、陽極から正孔を注入することが
でき、かつ正孔を輸送することができる化合物であれば
特に限定されるものではなく、例えば亜鉛錯体(I)、
N,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(3−メチルフェ
ニル)−1,1’−ジフェニル−4,4’−ジアミン、
1,1−ビス(4−N,N’−ジトリルアミノフェニ
ル)シクロヘキサンなどのフェニレンジアミン誘導体;
N−フェニル−3,5−ジフェニルピラゾリンなどのピ
ラゾリン誘導体;β−(α−スチリル)−トリフェニル
アミンなどのスチルベン誘導体;2,5−ビス(4−ジ
エチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾー
ルなどのオキサジアゾール誘導体;フタロシアニン、銅
フタロシアニンなどのフタロシアニン誘導体などの複素
環化合物、および前記フェニレンジアミン誘導体、ピラ
ゾリン誘導体、スチルベン誘導体、オキサジアゾール誘
導体を側鎖に有するポリカーボネート、ポリスチレン、
ポリビニルカルバゾール、ポリシランおよびポリチオフ
ェンなどのポリマーが挙げられる。正孔輸送層の厚み
は、正孔輸送材料の抵抗値によって変動しうるが、通常
10〜1000nmの範囲である。
たはポリピロール、ポリアニリン、ポリビニルカルバゾ
ールなどの高分子接着剤との混合物としたものを層状に
形成したものであり、その層は、一層構造でも多層構造
でもよい。正孔輸送物質としては、有機EL素子の作製
に必要な薄膜を形成し、陽極から正孔を注入することが
でき、かつ正孔を輸送することができる化合物であれば
特に限定されるものではなく、例えば亜鉛錯体(I)、
N,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(3−メチルフェ
ニル)−1,1’−ジフェニル−4,4’−ジアミン、
1,1−ビス(4−N,N’−ジトリルアミノフェニ
ル)シクロヘキサンなどのフェニレンジアミン誘導体;
N−フェニル−3,5−ジフェニルピラゾリンなどのピ
ラゾリン誘導体;β−(α−スチリル)−トリフェニル
アミンなどのスチルベン誘導体;2,5−ビス(4−ジ
エチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾー
ルなどのオキサジアゾール誘導体;フタロシアニン、銅
フタロシアニンなどのフタロシアニン誘導体などの複素
環化合物、および前記フェニレンジアミン誘導体、ピラ
ゾリン誘導体、スチルベン誘導体、オキサジアゾール誘
導体を側鎖に有するポリカーボネート、ポリスチレン、
ポリビニルカルバゾール、ポリシランおよびポリチオフ
ェンなどのポリマーが挙げられる。正孔輸送層の厚み
は、正孔輸送材料の抵抗値によって変動しうるが、通常
10〜1000nmの範囲である。
【0035】電子輸送層は、陰極の界面から電子を受け
取り、正孔輸送層または有機電界発光層まで、熱などへ
のエネルギーロスなく電子を輸送する役割を有してい
る。電子輸送層には、安定なラジカルアニオンを形成
し、イオン化ポテンシャルの大きい物質が用いられ、例
えば亜鉛錯体(I)、2,5−ビス(4−ジエチルアミ
ノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾールなどのオ
キサジアゾール類、トリス(8−オキシキノリル)アル
ミニウムなどのアルミニウムキノリノール錯体などを挙
げることができる。これらの物質を用いた電子輸送層
は、10〜1000nm程度の範囲の膜厚で使用するの
が好ましい。
取り、正孔輸送層または有機電界発光層まで、熱などへ
のエネルギーロスなく電子を輸送する役割を有してい
る。電子輸送層には、安定なラジカルアニオンを形成
し、イオン化ポテンシャルの大きい物質が用いられ、例
えば亜鉛錯体(I)、2,5−ビス(4−ジエチルアミ
ノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾールなどのオ
キサジアゾール類、トリス(8−オキシキノリル)アル
ミニウムなどのアルミニウムキノリノール錯体などを挙
げることができる。これらの物質を用いた電子輸送層
は、10〜1000nm程度の範囲の膜厚で使用するの
が好ましい。
【0036】上記の正孔輸送層および電子輸送層は、そ
れぞれ抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着法、スパッタリ
ング法、イオンプレーティング法、コーティング法など
の通常の薄膜形成方法で形成することができる。
れぞれ抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着法、スパッタリ
ング法、イオンプレーティング法、コーティング法など
の通常の薄膜形成方法で形成することができる。
【0037】
【実施例】以下に本発明を実施例によりさらに具体的に
説明するが、本発明はそれらにより何ら限定されるもの
ではない。
説明するが、本発明はそれらにより何ら限定されるもの
ではない。
【0038】参考例1 窒素雰囲気下、容量500mlの3口フラスコに8−オ
キシキノリン14.5g(0.1mol)、シンナミル
クロリド16.7g(0.11mol)および炭酸カリ
ウム34.5gを入れ、溶媒としてジメチルホルムアミ
ド200gを加えて80℃まで昇温し、6時間攪拌し
た。反応液を室温に冷却した後、水500gに注ぎ、ヘ
キサン200gで抽出した。抽出液を水100gで洗浄
し、硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。得られた残留
物28.9gをシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(ヘキサン:酢酸エチル=15:1)で精製し、8−キ
ノリルシンナミルエーテル24.2g(収率93%)を
得た。次に、窒素雰囲気下、容量50mlの三つ口フラ
スコに、上記で得られた8−キノリルシンナミルエーテ
ル13g(0.05mol)およびジアザビシクロウン
デカン2.6gを入れ、200℃まで昇温して8時間攪
拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、カラムクロ
マトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)で
精製し、7−(E−1−フェニルプロペニル)−8−オ
キシキノリン(一般式(II)の化合物;R1=R2=R
3=R4=R5=R8=水素原子、R6=フェニル基、R7=
メチル基)10.4g(収率80%)および7−(Z−
1−フェニルプロペニル)−8−オキシキノリン(一般
式(II)の化合物;R1=R2=R3=R4=R5=R7=
水素原子、R6=フェニル基、R8=メチル基)1.82
g(収率14%)を得た。
キシキノリン14.5g(0.1mol)、シンナミル
クロリド16.7g(0.11mol)および炭酸カリ
ウム34.5gを入れ、溶媒としてジメチルホルムアミ
ド200gを加えて80℃まで昇温し、6時間攪拌し
た。反応液を室温に冷却した後、水500gに注ぎ、ヘ
キサン200gで抽出した。抽出液を水100gで洗浄
し、硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。得られた残留
物28.9gをシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(ヘキサン:酢酸エチル=15:1)で精製し、8−キ
ノリルシンナミルエーテル24.2g(収率93%)を
得た。次に、窒素雰囲気下、容量50mlの三つ口フラ
スコに、上記で得られた8−キノリルシンナミルエーテ
ル13g(0.05mol)およびジアザビシクロウン
デカン2.6gを入れ、200℃まで昇温して8時間攪
拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、カラムクロ
マトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)で
精製し、7−(E−1−フェニルプロペニル)−8−オ
キシキノリン(一般式(II)の化合物;R1=R2=R
3=R4=R5=R8=水素原子、R6=フェニル基、R7=
メチル基)10.4g(収率80%)および7−(Z−
1−フェニルプロペニル)−8−オキシキノリン(一般
式(II)の化合物;R1=R2=R3=R4=R5=R7=
水素原子、R6=フェニル基、R8=メチル基)1.82
g(収率14%)を得た。
【0039】実施例1 窒素雰囲気下、容量100mlの3口フラスコに参考例
1で得られた7−(E−1−フェニルプロペニル)−8
−オキシキノリン6.5g(0.025mol)、酢酸
亜鉛2.3g(0.0125mol)および溶媒として
エタノール60gを入れ、80℃に昇温した。30%ア
ンモニア水溶液2gをこの混合物に加熱攪拌しながら加
え、さらに80℃で4時間反応させた。反応液を室温ま
で冷却し、酢酸で反応液を中和した後、濃縮した。得ら
れた残留物をジメチルホルムアミド40gと水10gの
混合溶液に加熱下で溶解させた後、得られた溶液を室温
まで冷却して結晶を析出させた。この結晶を濾別し、冷
却したメタノール100mlで洗浄後、2時間真空乾燥
し、レモン色の結晶として、下記の物性を有するジ(7
−(E−1−フェニルプロペニル)−8−オキシキノリ
ル)亜鉛(一般式(I)の化合物;R1=R2=R3=R4
=R5=R8=水素原子、R6=フェニル基、R7=メチル
基)4.1g(0.007mol、収率56%)を得
た。
1で得られた7−(E−1−フェニルプロペニル)−8
−オキシキノリン6.5g(0.025mol)、酢酸
亜鉛2.3g(0.0125mol)および溶媒として
エタノール60gを入れ、80℃に昇温した。30%ア
ンモニア水溶液2gをこの混合物に加熱攪拌しながら加
え、さらに80℃で4時間反応させた。反応液を室温ま
で冷却し、酢酸で反応液を中和した後、濃縮した。得ら
れた残留物をジメチルホルムアミド40gと水10gの
混合溶液に加熱下で溶解させた後、得られた溶液を室温
まで冷却して結晶を析出させた。この結晶を濾別し、冷
却したメタノール100mlで洗浄後、2時間真空乾燥
し、レモン色の結晶として、下記の物性を有するジ(7
−(E−1−フェニルプロペニル)−8−オキシキノリ
ル)亜鉛(一般式(I)の化合物;R1=R2=R3=R4
=R5=R8=水素原子、R6=フェニル基、R7=メチル
基)4.1g(0.007mol、収率56%)を得
た。
【0040】1H−NMR(270MHz、DMSO−
d6、TMS、ppm) δ 8.00(d,2H,J=3.3Hz) 7.12−7.33(m,20H) 6.33(q,2H,J=3.1Hz) 1.86(d,6H、J=3.1Hz) UV(nm) 211,239,308,452 MASS 585(M+) m.p. 207℃
d6、TMS、ppm) δ 8.00(d,2H,J=3.3Hz) 7.12−7.33(m,20H) 6.33(q,2H,J=3.1Hz) 1.86(d,6H、J=3.1Hz) UV(nm) 211,239,308,452 MASS 585(M+) m.p. 207℃
【0041】実施例2 実施例1において、7−(E−1−フェニルプロペニ
ル)−8−オキシキノリンの代わりに、参考例1で得ら
れた7−(Z−1−フェニルプロペニル)−8−オキシ
キノリン1.00g(0.004mol)を使用し、酢
酸亜鉛0.37g(0.002mol)を用いた以外は
実施例1と同様にして反応および単離操作を行い、レモ
ン色の結晶として、下記の物性を有する亜鉛錯体ジ(7
−(Z−1−フェニルプロペニル)−8−オキシキノリ
ル)亜鉛(一般式(I)の化合物;R1=R2=R3=R4
=R5=R7=水素原子、R6=フェニル基、R8=メチル
基)0.69gを得た(収率59%)。
ル)−8−オキシキノリンの代わりに、参考例1で得ら
れた7−(Z−1−フェニルプロペニル)−8−オキシ
キノリン1.00g(0.004mol)を使用し、酢
酸亜鉛0.37g(0.002mol)を用いた以外は
実施例1と同様にして反応および単離操作を行い、レモ
ン色の結晶として、下記の物性を有する亜鉛錯体ジ(7
−(Z−1−フェニルプロペニル)−8−オキシキノリ
ル)亜鉛(一般式(I)の化合物;R1=R2=R3=R4
=R5=R7=水素原子、R6=フェニル基、R8=メチル
基)0.69gを得た(収率59%)。
【0042】1H−NMR(270MHz、DMSO−
d6、TMS、ppm) δ 7.89(d,2H,J=3.3Hz) 7.12−7.33(m,20H) 6.33(q,2H,J=3.1Hz) 1.86(d,6H、J=3.1Hz) UV(nm) 211,239,308,452 MASS 585(M+) m.p. 203℃
d6、TMS、ppm) δ 7.89(d,2H,J=3.3Hz) 7.12−7.33(m,20H) 6.33(q,2H,J=3.1Hz) 1.86(d,6H、J=3.1Hz) UV(nm) 211,239,308,452 MASS 585(M+) m.p. 203℃
【0043】参考例2 窒素雰囲気下、容量500mlの3口フラスコに8−オ
キシキナルジン15.9g(0.1mol)、シンナミ
ルクロリド16.7g(0.11mol)および炭酸カ
リウム34.5gを入れ、溶媒としてジメチルホルムア
ミド200gを加えて80℃まで昇温し、6時間攪拌し
た。反応液を室温に冷却した後、水500gに注ぎ、ヘ
キサン200gで抽出した。抽出液を水100gで洗浄
し、硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。得られた残留
物28.9gをシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(ヘキサン:酢酸エチル=15:1)で精製し、8−キ
ナルジルシンナミルエーテル24.8g(収率90%)
を得た。次に、窒素雰囲気下、容量50mlの三つ口フ
ラスコに、上記で得られた8−キナルジルシンナミルエ
ーテル13.8g(0.05mol)およびジアザビシ
クロウンデカン2.6gを入れ、200℃まで昇温して
8時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、カ
ラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1
0:1)で精製し、7−(E−1−フェニルプロペニ
ル)−8−オキシキナルジン(一般式(II)の化合
物;R1=R7=メチル基、R2=R3=R4=R5=R8=
水素原子、R6=フェニル基)10.3g(収率75
%)および7−(Z−1−フェニルプロペニル)−8−
オキシキナルジン(一般式(II)の化合物;R1=R8
=メチル基、R2=R3=R4=R5=R7=水素原子、R6
=フェニル基)2.8g(収率21%)を得た。
キシキナルジン15.9g(0.1mol)、シンナミ
ルクロリド16.7g(0.11mol)および炭酸カ
リウム34.5gを入れ、溶媒としてジメチルホルムア
ミド200gを加えて80℃まで昇温し、6時間攪拌し
た。反応液を室温に冷却した後、水500gに注ぎ、ヘ
キサン200gで抽出した。抽出液を水100gで洗浄
し、硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。得られた残留
物28.9gをシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(ヘキサン:酢酸エチル=15:1)で精製し、8−キ
ナルジルシンナミルエーテル24.8g(収率90%)
を得た。次に、窒素雰囲気下、容量50mlの三つ口フ
ラスコに、上記で得られた8−キナルジルシンナミルエ
ーテル13.8g(0.05mol)およびジアザビシ
クロウンデカン2.6gを入れ、200℃まで昇温して
8時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、カ
ラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1
0:1)で精製し、7−(E−1−フェニルプロペニ
ル)−8−オキシキナルジン(一般式(II)の化合
物;R1=R7=メチル基、R2=R3=R4=R5=R8=
水素原子、R6=フェニル基)10.3g(収率75
%)および7−(Z−1−フェニルプロペニル)−8−
オキシキナルジン(一般式(II)の化合物;R1=R8
=メチル基、R2=R3=R4=R5=R7=水素原子、R6
=フェニル基)2.8g(収率21%)を得た。
【0044】実施例3 実施例1において、7−(E−1−フェニルプロペニ
ル)−8−オキシキノリンの代わりに、参考例2で得ら
れた7−(E−1−フェニルプロペニル)−8−オキシ
キナルジン2.8g(0.01mol)を使用し、酢酸
亜鉛0.92g(0.005mol)を用いた以外は実
施例1と同様にして反応および単離操作を行い、レモン
色の結晶として、下記の物性を有するジ(7−(E−1
−フェニルプロペニル)−8−オキシキナルジル)亜鉛
(一般式(I)の化合物;R1=R7=メチル基、R2=
R3=R4=R5=R8=水素原子、R6=フェニル基)
1.62gを得た(収率53%)。
ル)−8−オキシキノリンの代わりに、参考例2で得ら
れた7−(E−1−フェニルプロペニル)−8−オキシ
キナルジン2.8g(0.01mol)を使用し、酢酸
亜鉛0.92g(0.005mol)を用いた以外は実
施例1と同様にして反応および単離操作を行い、レモン
色の結晶として、下記の物性を有するジ(7−(E−1
−フェニルプロペニル)−8−オキシキナルジル)亜鉛
(一般式(I)の化合物;R1=R7=メチル基、R2=
R3=R4=R5=R8=水素原子、R6=フェニル基)
1.62gを得た(収率53%)。
【0045】1H−NMR(270MHz、DMSO−
d6、TMS、ppm) δ 8.12(d,2H,J=3.3Hz) 7.12−7.36(m、18H) 6.45(q,2H,J=3.0Hz) 2.80(s,6H) 1.85(d,2H,J=3.0Hz) UV(nm) 207,249,325,497 MASS 613(M+) m.p. 212℃
d6、TMS、ppm) δ 8.12(d,2H,J=3.3Hz) 7.12−7.36(m、18H) 6.45(q,2H,J=3.0Hz) 2.80(s,6H) 1.85(d,2H,J=3.0Hz) UV(nm) 207,249,325,497 MASS 613(M+) m.p. 212℃
【0046】実施例4 実施例1において、7−(E−1−フェニルプロペニ
ル)−8−オキシキノリンの代わりに、参考例2で得ら
れた7−(Z−1−フェニルプロペニル)−8−オキシ
キナルジン1.4g(0.005mol)を使用し、酢
酸亜鉛0.46g(0.0025mol)を用いた以外
は実施例1と同様にして反応および単離操作を行い、レ
モン色の結晶として、下記の物性を有するジ(7−(Z
−1−フェニルプロペニル)−8−オキシキナルジル)
亜鉛(一般式(I)の化合物;R1=R8=メチル基、R
2=R3=R4=R5=R7=水素原子、R6=フェニル基)
0.79gを得た(収率52%)。
ル)−8−オキシキノリンの代わりに、参考例2で得ら
れた7−(Z−1−フェニルプロペニル)−8−オキシ
キナルジン1.4g(0.005mol)を使用し、酢
酸亜鉛0.46g(0.0025mol)を用いた以外
は実施例1と同様にして反応および単離操作を行い、レ
モン色の結晶として、下記の物性を有するジ(7−(Z
−1−フェニルプロペニル)−8−オキシキナルジル)
亜鉛(一般式(I)の化合物;R1=R8=メチル基、R
2=R3=R4=R5=R7=水素原子、R6=フェニル基)
0.79gを得た(収率52%)。
【0047】1H−NMR(270MHz、DMSO−
d6、TMS、ppm) δ 8.07(d,2H,J=3.3Hz) 7.12−7.36(m、18H) 6.43(q,2H,J=3.0Hz) 2.80(s,6H) 1.80(d,2H,J=3.0Hz) UV(nm) 207,249,325,497 MASS 613(M+) m.p. 210℃
d6、TMS、ppm) δ 8.07(d,2H,J=3.3Hz) 7.12−7.36(m、18H) 6.43(q,2H,J=3.0Hz) 2.80(s,6H) 1.80(d,2H,J=3.0Hz) UV(nm) 207,249,325,497 MASS 613(M+) m.p. 210℃
【0048】参考例3 窒素雰囲気下、容量500mlの3口フラスコに8−オ
キシキノリン14.5g(0.1mol)、α−クロロ
メチルスチレン16.7g(0.11mol)および炭
酸カリウム34.5gを入れ、溶媒としてジメチルホル
ムアミド200gを加えて80℃まで昇温し、6時間攪
拌した。反応液を室温に冷却した後、水500gに注
ぎ、ヘキサン200gで抽出した。抽出液を水100g
で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。得られ
た残留物28.9gをシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(ヘキサン:酢酸エチル=15:1)で精製し、8
−キノリル−(2−フェニル−2−プロペニル)エーテ
ル23.4g(収率90%)を得た。次に、窒素雰囲気
下、容量50mlの三つ口フラスコに、上記で得られた
8−キノリル−(2−フェニル−2−プロペニル)エー
テル13g(0.05mol)およびジアザビシクロウ
ンデカン2.6gを入れ、200℃まで昇温して11時
間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、カラム
クロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:
1)で精製し、7−(α−メチル−β−スチリル)−8
−オキシキノリン(一般式(II)の化合物;R1=R2
=R3=R4=R5=R6=水素原子、R7=メチル基、R8
=フェニル基)11.5g(収率85%)を得た。
キシキノリン14.5g(0.1mol)、α−クロロ
メチルスチレン16.7g(0.11mol)および炭
酸カリウム34.5gを入れ、溶媒としてジメチルホル
ムアミド200gを加えて80℃まで昇温し、6時間攪
拌した。反応液を室温に冷却した後、水500gに注
ぎ、ヘキサン200gで抽出した。抽出液を水100g
で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。得られ
た残留物28.9gをシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(ヘキサン:酢酸エチル=15:1)で精製し、8
−キノリル−(2−フェニル−2−プロペニル)エーテ
ル23.4g(収率90%)を得た。次に、窒素雰囲気
下、容量50mlの三つ口フラスコに、上記で得られた
8−キノリル−(2−フェニル−2−プロペニル)エー
テル13g(0.05mol)およびジアザビシクロウ
ンデカン2.6gを入れ、200℃まで昇温して11時
間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、カラム
クロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:
1)で精製し、7−(α−メチル−β−スチリル)−8
−オキシキノリン(一般式(II)の化合物;R1=R2
=R3=R4=R5=R6=水素原子、R7=メチル基、R8
=フェニル基)11.5g(収率85%)を得た。
【0049】実施例5 窒素雰囲気下、容量100mlの3口フラスコに、参考
例3で得られた7−(α−メチル−β−スチリル)−8
−オキシキノリン6.5g(0.025mol)、酢酸
亜鉛2.3g(0.0125mol)および溶媒として
エタノール60gを入れ、80℃に昇温した。加熱攪拌
下、30%アンモニア水溶液2gをこの混合物に加熱攪
拌しながら加え、さらに80℃で4時間加熱攪拌した。
反応液を室温まで冷却し、酢酸で反応液を中和した後、
濃縮した。得られた残留物をジメチルホルムアミド40
gと水10gの混合溶液に加熱下で溶解させた後、得ら
れた溶液を室温まで冷却して結晶を析出させた。この結
晶を濾過し、冷却したメタノール100mlで洗浄後、
2時間真空乾燥し、レモン色の結晶として、ジ(7−
(α−メチル−β−スチリル)−8−オキシキノリル)
亜鉛(一般式(I)の化合物;R1=R2=R3=R4=R
5=R6=水素原子、R7=メチル基、R8=フェニル基)
4.0g(0.007mol、収率55%)を得た。
例3で得られた7−(α−メチル−β−スチリル)−8
−オキシキノリン6.5g(0.025mol)、酢酸
亜鉛2.3g(0.0125mol)および溶媒として
エタノール60gを入れ、80℃に昇温した。加熱攪拌
下、30%アンモニア水溶液2gをこの混合物に加熱攪
拌しながら加え、さらに80℃で4時間加熱攪拌した。
反応液を室温まで冷却し、酢酸で反応液を中和した後、
濃縮した。得られた残留物をジメチルホルムアミド40
gと水10gの混合溶液に加熱下で溶解させた後、得ら
れた溶液を室温まで冷却して結晶を析出させた。この結
晶を濾過し、冷却したメタノール100mlで洗浄後、
2時間真空乾燥し、レモン色の結晶として、ジ(7−
(α−メチル−β−スチリル)−8−オキシキノリル)
亜鉛(一般式(I)の化合物;R1=R2=R3=R4=R
5=R6=水素原子、R7=メチル基、R8=フェニル基)
4.0g(0.007mol、収率55%)を得た。
【0050】1H−NMR(270MHz、DMSO−
d6、TMS、ppm) δ 8.64(d,2H,J=1.3Hz) 8.32(d,2H,J=2.1Hz) 7.32−7.66(m,14H) 7.21(t,2H,J=2.3Hz) 6.98(d、2H,J=2.3Hz) 2.33(s,6H) UV(nm) 211,239,308,452 MASS 585(M+) m.p. 192℃
d6、TMS、ppm) δ 8.64(d,2H,J=1.3Hz) 8.32(d,2H,J=2.1Hz) 7.32−7.66(m,14H) 7.21(t,2H,J=2.3Hz) 6.98(d、2H,J=2.3Hz) 2.33(s,6H) UV(nm) 211,239,308,452 MASS 585(M+) m.p. 192℃
【0051】参考例4 窒素雰囲気下、容量500mlの3口フラスコに8−オ
キシキナルジン15.9g(0.1mol)、α−クロ
ロメチルスチレン16.7g(0.11mol)および
炭酸カリウム34.5gを入れ、溶媒としてジメチルホ
ルムアミド200gを加えて80℃まで昇温し、6時間
攪拌した。反応液を室温に冷却した後、水500gに注
ぎ、ヘキサン200gで抽出した。抽出液を水100g
で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。得られ
た残留物29.1gをシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(ヘキサン:酢酸エチル=15:1)で精製し、8
−キナルジル−(2−フェニル−2−プロペニル)エー
テル24.2g(収率88%)を得た。次に、窒素雰囲
気下、容量50mlの三つ口フラスコに、上記で得られ
た8−キナルジル−(2−フェニル−2−プロペニル)
エーテル13g(0.05mol)およびジアザビシク
ロウンデカン2.6gを入れ、200℃まで昇温して1
1時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、カ
ラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1
0:1)で精製し、7−(α−メチル−β−スチリル)
−8−オキシキナルジン(一般式(II)の化合物;R
1=R7=メチル基、R2=R3=R4=R5=R6=水素原
子、R8=フェニル基)10.1g(収率77%)を得
た。
キシキナルジン15.9g(0.1mol)、α−クロ
ロメチルスチレン16.7g(0.11mol)および
炭酸カリウム34.5gを入れ、溶媒としてジメチルホ
ルムアミド200gを加えて80℃まで昇温し、6時間
攪拌した。反応液を室温に冷却した後、水500gに注
ぎ、ヘキサン200gで抽出した。抽出液を水100g
で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。得られ
た残留物29.1gをシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(ヘキサン:酢酸エチル=15:1)で精製し、8
−キナルジル−(2−フェニル−2−プロペニル)エー
テル24.2g(収率88%)を得た。次に、窒素雰囲
気下、容量50mlの三つ口フラスコに、上記で得られ
た8−キナルジル−(2−フェニル−2−プロペニル)
エーテル13g(0.05mol)およびジアザビシク
ロウンデカン2.6gを入れ、200℃まで昇温して1
1時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、カ
ラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1
0:1)で精製し、7−(α−メチル−β−スチリル)
−8−オキシキナルジン(一般式(II)の化合物;R
1=R7=メチル基、R2=R3=R4=R5=R6=水素原
子、R8=フェニル基)10.1g(収率77%)を得
た。
【0052】実施例6 実施例1において、7−(E−1−フェニルプロペニ
ル)−8−オキシキノリンの代わりに、参考例4で得ら
れた7−(α−メチル−β−スチリル)−8−オキシキ
ナルジン2.8g(0.01mol)を使用し、酢酸亜
鉛0.92g(0.005mol)を用いた以外は実施
例1と同様にして反応および単離操作を行い、レモン色
の結晶として、下記の物性を有するジ(7−(α−メチ
ル−β−スチリル)−8−オキシキナルジル)亜鉛(一
般式(I)の化合物;R1=R7=メチル基、R2=R3=
R4=R5=R6=水素原子、R8=フェニル基)1.63
gを得た(収率53%)。
ル)−8−オキシキノリンの代わりに、参考例4で得ら
れた7−(α−メチル−β−スチリル)−8−オキシキ
ナルジン2.8g(0.01mol)を使用し、酢酸亜
鉛0.92g(0.005mol)を用いた以外は実施
例1と同様にして反応および単離操作を行い、レモン色
の結晶として、下記の物性を有するジ(7−(α−メチ
ル−β−スチリル)−8−オキシキナルジル)亜鉛(一
般式(I)の化合物;R1=R7=メチル基、R2=R3=
R4=R5=R6=水素原子、R8=フェニル基)1.63
gを得た(収率53%)。
【0053】1H−NMR(270MHz、DMSO−
d6、TMS、ppm) δ 8.27(d,2H,J=2.1Hz) 7.32−7.66(m,14H) 7.21(t,2H,J=2.2Hz) 6.96(d、2H,J=2.5Hz) 3.01(s,6H) 2.33(s,6H) UV(nm) 211,239,308,452 MASS 613(M+) m.p. 186℃
d6、TMS、ppm) δ 8.27(d,2H,J=2.1Hz) 7.32−7.66(m,14H) 7.21(t,2H,J=2.2Hz) 6.96(d、2H,J=2.5Hz) 3.01(s,6H) 2.33(s,6H) UV(nm) 211,239,308,452 MASS 613(M+) m.p. 186℃
【0054】次に、実施例1〜6で得られた亜鉛錯体を
用いて図1で示される有機EL素子を作成し、その性能
を評価した。
用いて図1で示される有機EL素子を作成し、その性能
を評価した。
【0055】実施例7 透明ガラス板11の上に形成された酸化錫インジウム合
金からなる透明電極(以下、これをITO透明電極と称
する)12上に、抵抗加熱蒸着法によって、N,N’−
ジフェニル−N,N’−ジ(3−メチルフェニル)−
1,1’−ジフェニル−4,4’−ジアミンからなる正
孔輸送層13を50nm、実施例1で得たジ(7−(E
−1−フェニルプロペニル)−8−オキシキノリル)亜
鉛からなる有機電界発光層14を50nm、および銀と
マグネシウムの合金(原子比50:1)からなる上部電
極15を200nm、順次蒸着し、図1に示す有機EL
素子を製造した。なお、正孔輸送層13と発光層14と
は10-4Pa程度の高真空下で連続蒸着によって形成し
た。図1に示す有機EL素子のITO透明電極12を陽
極とし、かつ、上部電極15を陰極として、電源から直
流またはパルス電圧を5.5V印加したところ、568
nmの発光を観測した。
金からなる透明電極(以下、これをITO透明電極と称
する)12上に、抵抗加熱蒸着法によって、N,N’−
ジフェニル−N,N’−ジ(3−メチルフェニル)−
1,1’−ジフェニル−4,4’−ジアミンからなる正
孔輸送層13を50nm、実施例1で得たジ(7−(E
−1−フェニルプロペニル)−8−オキシキノリル)亜
鉛からなる有機電界発光層14を50nm、および銀と
マグネシウムの合金(原子比50:1)からなる上部電
極15を200nm、順次蒸着し、図1に示す有機EL
素子を製造した。なお、正孔輸送層13と発光層14と
は10-4Pa程度の高真空下で連続蒸着によって形成し
た。図1に示す有機EL素子のITO透明電極12を陽
極とし、かつ、上部電極15を陰極として、電源から直
流またはパルス電圧を5.5V印加したところ、568
nmの発光を観測した。
【0056】実施例8 透明ガラス板11の上に形成されたITO透明電極12
上に、抵抗加熱蒸着法によって、N,N’−ジフェニル
−N,N’−ジ(3−メチルフェニル)−1,1’−ジ
フェニル−4,4’−ジアミンからなる正孔輸送層13
を50nm、、実施例2で得たジ(7−(Z−1−フェ
ニルプロペニル)−8−オキシキノリル)亜鉛からなる
有機電界発光層14を50nm、および銀とマグネシウ
ムの合金(原子比50:1)からなる上部電極15を2
0nm、順次蒸着し、図1に示す有機EL素子を製造し
た。なお、正孔輸送層13と発光層14とは10-4Pa
程度の高真空下で連続蒸着によって形成した。図1に示
す有機EL素子のITO透明電極12を陽極とし、か
つ、上部電極15を陰極として、電源から直流またはパ
ルス電圧を5.9V印加したところ、572nmの発光
を観測した。
上に、抵抗加熱蒸着法によって、N,N’−ジフェニル
−N,N’−ジ(3−メチルフェニル)−1,1’−ジ
フェニル−4,4’−ジアミンからなる正孔輸送層13
を50nm、、実施例2で得たジ(7−(Z−1−フェ
ニルプロペニル)−8−オキシキノリル)亜鉛からなる
有機電界発光層14を50nm、および銀とマグネシウ
ムの合金(原子比50:1)からなる上部電極15を2
0nm、順次蒸着し、図1に示す有機EL素子を製造し
た。なお、正孔輸送層13と発光層14とは10-4Pa
程度の高真空下で連続蒸着によって形成した。図1に示
す有機EL素子のITO透明電極12を陽極とし、か
つ、上部電極15を陰極として、電源から直流またはパ
ルス電圧を5.9V印加したところ、572nmの発光
を観測した。
【0057】実施例9 透明ガラス板11の上に形成されたITO透明電極12
上に、抵抗加熱蒸着法によって、N,N’−ジフェニル
−N,N’−ジ(3−メチルフェニル)−1,1’−ジ
フェニル−4,4’−ジアミンからなる正孔輸送層13
を50nm、実施例3で得たジ(7−(E−1−フェニ
ルプロペニル)−8−オキシキナルジル)亜鉛からなる
有機電界発光層14を50nm、および銀とマグネシウ
ムの合金(原子比50:1)からなる上部電極15を2
0nm、順次蒸着し、図1に示す有機EL素子を製造し
た。なお、正孔輸送層13と発光層14とは10-4Pa
程度の高真空下で連続蒸着によって形成した。図1に示
す有機EL素子のITO透明電極12を陽極とし、か
つ、上部電極15を陰極として、電源から直流またはパ
ルス電圧を5.7V印加したところ、562nmの発光
を観測した。
上に、抵抗加熱蒸着法によって、N,N’−ジフェニル
−N,N’−ジ(3−メチルフェニル)−1,1’−ジ
フェニル−4,4’−ジアミンからなる正孔輸送層13
を50nm、実施例3で得たジ(7−(E−1−フェニ
ルプロペニル)−8−オキシキナルジル)亜鉛からなる
有機電界発光層14を50nm、および銀とマグネシウ
ムの合金(原子比50:1)からなる上部電極15を2
0nm、順次蒸着し、図1に示す有機EL素子を製造し
た。なお、正孔輸送層13と発光層14とは10-4Pa
程度の高真空下で連続蒸着によって形成した。図1に示
す有機EL素子のITO透明電極12を陽極とし、か
つ、上部電極15を陰極として、電源から直流またはパ
ルス電圧を5.7V印加したところ、562nmの発光
を観測した。
【0058】実施例10 透明ガラス板11の上に形成されたITO透明電極12
上に、抵抗加熱蒸着法によって、N,N’−ジフェニル
−N,N’−ジ(3−メチルフェニル)−1,1’−ジ
フェニル−4,4’−ジアミンからなる正孔輸送層13
を50nm、実施例4で得たジ(7−(Z−1−フェニ
ルプロペニル)−8−オキシキナルジル)亜鉛からなる
有機電界発光層14を50nm、および銀とマグネシウ
ムの合金(原子比50:1)からなる上部電極15を2
0nm、順次蒸着し、図1に示す有機EL素子を製造し
た。なお、正孔輸送層13と発光層14は10-4Pa程
度の高真空下で連続蒸着によって形成した。図1に示す
有機EL素子のITO透明電極12を陽極とし、かつ、
上部電極15を陰極として、電源から直流またはパルス
電圧を6.1V印加したところ、565nmの発光を観
測した。
上に、抵抗加熱蒸着法によって、N,N’−ジフェニル
−N,N’−ジ(3−メチルフェニル)−1,1’−ジ
フェニル−4,4’−ジアミンからなる正孔輸送層13
を50nm、実施例4で得たジ(7−(Z−1−フェニ
ルプロペニル)−8−オキシキナルジル)亜鉛からなる
有機電界発光層14を50nm、および銀とマグネシウ
ムの合金(原子比50:1)からなる上部電極15を2
0nm、順次蒸着し、図1に示す有機EL素子を製造し
た。なお、正孔輸送層13と発光層14は10-4Pa程
度の高真空下で連続蒸着によって形成した。図1に示す
有機EL素子のITO透明電極12を陽極とし、かつ、
上部電極15を陰極として、電源から直流またはパルス
電圧を6.1V印加したところ、565nmの発光を観
測した。
【0059】実施例11 透明ガラス板11の上に形成されたITO透明電極12
上に、抵抗加熱蒸着法によって、N,N’−ジフェニル
−N,N’−ジ(3−メチルフェニル)−1,1’−ジ
フェニル−4,4’−ジアミンからなる正孔輸送層13
を50nm、実施例5で得たジ(7−(α−メチル−β
−スチリル)−8−オキシキノリル)亜鉛からなる有機
電界発光層14を50nm、および銀とマグネシウムの
合金(原子比50:1)からなる上部電極15を20n
m、順次蒸着し、図1に示す有機EL素子を製造した。
なお、正孔輸送層13と発光層14は10-4Pa程度の
高真空下で連続蒸着によって形成した。図1に示す有機
EL素子のITO透明電極12を陽極とし、かつ、上部
電極15を陰極として、電源から直流またはパルス電圧
を6.0V印加したところ、592nmの発光を観測し
た。
上に、抵抗加熱蒸着法によって、N,N’−ジフェニル
−N,N’−ジ(3−メチルフェニル)−1,1’−ジ
フェニル−4,4’−ジアミンからなる正孔輸送層13
を50nm、実施例5で得たジ(7−(α−メチル−β
−スチリル)−8−オキシキノリル)亜鉛からなる有機
電界発光層14を50nm、および銀とマグネシウムの
合金(原子比50:1)からなる上部電極15を20n
m、順次蒸着し、図1に示す有機EL素子を製造した。
なお、正孔輸送層13と発光層14は10-4Pa程度の
高真空下で連続蒸着によって形成した。図1に示す有機
EL素子のITO透明電極12を陽極とし、かつ、上部
電極15を陰極として、電源から直流またはパルス電圧
を6.0V印加したところ、592nmの発光を観測し
た。
【0060】実施例12 透明ガラス板11の上に形成されたITO透明電極12
上に、抵抗加熱蒸着法によって、N,N’−ジフェニル
−N,N’−ジ(3−メチルフェニル)−1,1’−ジ
フェニル−4,4’−ジアミンからなる正孔輸送層13
を50nm、実施例6で得たジ(7−(α−メチル−β
−スチリル)−8−オキシキナルジル)亜鉛からなる有
機電界発光層14を50nm、および銀とマグネシウム
の合金(原子比50:1)からなる上部電極15を20
nm、順次蒸着し、図1に示す有機EL素子を製造し
た。なお、正孔輸送層13と発光層14とは10-4Pa
程度の高真空下で連続蒸着によって形成した。図1に示
す有機EL素子のITO透明電極12を陽極とし、か
つ、上部電極15を陰極として、電源から直流またはパ
ルス電圧を6.3V印加したところ、593nmの発光
を観測した。
上に、抵抗加熱蒸着法によって、N,N’−ジフェニル
−N,N’−ジ(3−メチルフェニル)−1,1’−ジ
フェニル−4,4’−ジアミンからなる正孔輸送層13
を50nm、実施例6で得たジ(7−(α−メチル−β
−スチリル)−8−オキシキナルジル)亜鉛からなる有
機電界発光層14を50nm、および銀とマグネシウム
の合金(原子比50:1)からなる上部電極15を20
nm、順次蒸着し、図1に示す有機EL素子を製造し
た。なお、正孔輸送層13と発光層14とは10-4Pa
程度の高真空下で連続蒸着によって形成した。図1に示
す有機EL素子のITO透明電極12を陽極とし、か
つ、上部電極15を陰極として、電源から直流またはパ
ルス電圧を6.3V印加したところ、593nmの発光
を観測した。
【0061】
【発明の効果】本発明によれば、低電圧で駆動可能でか
つ高効率で発光を得ることが可能な有機電界発光層を構
成する新規な亜鉛錯体、および該亜鉛錯体を構成成分と
する有機電界発光層を有する有機電界発光素子を提供す
ることができる。
つ高効率で発光を得ることが可能な有機電界発光層を構
成する新規な亜鉛錯体、および該亜鉛錯体を構成成分と
する有機電界発光層を有する有機電界発光素子を提供す
ることができる。
【図1】本発明の有機EL素子の構成について、その一
実施態様として、ITO透明電極12を陽極とし、上部
電極15を陰極とする接続を示す。
実施態様として、ITO透明電極12を陽極とし、上部
電極15を陰極とする接続を示す。
【符号の説明】 11 透明ガラス板 12 ITO透明電極 13 正孔輸送層 14 本発明の亜鉛錯体(I)からなる発光層 15 上部電極
Claims (2)
- 【請求項1】 下記一般式(I) 【化1】 (式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7およびR8
はそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してい
てもよいアルキル基、アラルキル基、アルケニル基、ア
ルコキシル基、アリール基もしくは複素環基を表すか、
または互いに隣接するものがそれらが結合する2つの炭
素原子と一緒になって環構造を形成していてもよい。)
で示される亜鉛錯体。 - 【請求項2】 相対する陽極と陰極と、これらの間に挟
持された少なくとも1層の有機電界発光層より構成され
る有機電界発光素子において、該有機電界発光層が下記
一般式(I) 【化2】 (式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7およびR8
はそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してい
てもよいアルキル基、アラルキル基、アルケニル基、ア
ルコキシル基、アリール基もしくは複素環基を表すか、
または互いに隣接するものがそれらが結合する2つの炭
素原子と一緒になって環構造を形成していてもよい。)
で示される亜鉛錯体を構成成分とする層であることを特
徴とする有機電界発光素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000023709A JP2001213866A (ja) | 2000-02-01 | 2000-02-01 | 新規な亜鉛錯体およびそれを構成成分とする有機電界発光素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000023709A JP2001213866A (ja) | 2000-02-01 | 2000-02-01 | 新規な亜鉛錯体およびそれを構成成分とする有機電界発光素子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001213866A true JP2001213866A (ja) | 2001-08-07 |
Family
ID=18549832
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000023709A Pending JP2001213866A (ja) | 2000-02-01 | 2000-02-01 | 新規な亜鉛錯体およびそれを構成成分とする有機電界発光素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001213866A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003048268A1 (en) * | 2001-12-03 | 2003-06-12 | Toyo Ink Mfg. Co., Ltd. | Composition for organic electroluminescence element and organic electroluminescence element using the same |
WO2004073030A3 (en) * | 2003-02-06 | 2004-09-23 | Georgia Tech Res Inst | Metal 8-hydroxyquinoline -functionalized polymers and related materials and methods of making and using the same |
WO2010078762A1 (zh) * | 2009-01-12 | 2010-07-15 | 太原理工大学 | 一种基于8-羟基喹啉的白光有机电致发光材料 |
JP2015037138A (ja) * | 2013-08-14 | 2015-02-23 | コニカミノルタ株式会社 | 有機エレクトロルミネッセンス素子、有機エレクトロルミネッセンス素子用金属錯体、並びに表示装置及び照明装置 |
-
2000
- 2000-02-01 JP JP2000023709A patent/JP2001213866A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003048268A1 (en) * | 2001-12-03 | 2003-06-12 | Toyo Ink Mfg. Co., Ltd. | Composition for organic electroluminescence element and organic electroluminescence element using the same |
WO2004073030A3 (en) * | 2003-02-06 | 2004-09-23 | Georgia Tech Res Inst | Metal 8-hydroxyquinoline -functionalized polymers and related materials and methods of making and using the same |
WO2010078762A1 (zh) * | 2009-01-12 | 2010-07-15 | 太原理工大学 | 一种基于8-羟基喹啉的白光有机电致发光材料 |
US8455643B2 (en) | 2009-01-12 | 2013-06-04 | Taiyuan University Of Technology | 8-hydroxyquinoline-based white-light-emitting organic electroluminescent material |
JP2015037138A (ja) * | 2013-08-14 | 2015-02-23 | コニカミノルタ株式会社 | 有機エレクトロルミネッセンス素子、有機エレクトロルミネッセンス素子用金属錯体、並びに表示装置及び照明装置 |
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