JP2001213160A - 長尺状モールディングおよびその製造方法と製造装置 - Google Patents

長尺状モールディングおよびその製造方法と製造装置

Info

Publication number
JP2001213160A
JP2001213160A JP2000023041A JP2000023041A JP2001213160A JP 2001213160 A JP2001213160 A JP 2001213160A JP 2000023041 A JP2000023041 A JP 2000023041A JP 2000023041 A JP2000023041 A JP 2000023041A JP 2001213160 A JP2001213160 A JP 2001213160A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
molding
cross
hard
hard body
extrusion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000023041A
Other languages
English (en)
Inventor
Fumiaki Uchimura
史章 内村
Yukihiko Yada
幸彦 矢田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokai Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Tokai Kogyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokai Kogyo Co Ltd filed Critical Tokai Kogyo Co Ltd
Priority to JP2000023041A priority Critical patent/JP2001213160A/ja
Publication of JP2001213160A publication Critical patent/JP2001213160A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 曲率の大きい屈曲装着部位においても形状適
合性と高剛性の両立を実現し得る長尺状モールディング
を提供すること。 【解決手段】 本発明の長尺状モールディング20で
は、モールディング本体21の長手方向の少なくとも一
部20bは該部分と長手方向に隣接する一般部20a,
20cよりも長手方向に沿う第一の方向と交差するいず
れかの方向に曲がり易い易屈曲部20bを形成してお
り、該易屈曲部におけるモールディング本体横断面に表
れる該硬質体の断面形状は、該第一の方向からみて該交
差方向と同一視し得る第二の方向およびその逆方向に沿
う断面長については該隣接する一般部よりも相対的に短
く、該第一の方向からみて該第二の方向と略直交する第
三の方向およびその逆方向に沿う断面長については該隣
接する一般部と近似する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両のウインドウ
周縁部等に装着される長尺状のモールディングに関し、
ならびに、かかる長尺状モールディングの製造方法およ
び製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図22に示すように、一般的な自動車等
の車両50には、構成部材間の隙間を塞いだりあるいは
装飾目的のため、細長く成形された長尺状モールディン
グが種々装着されている。例えば、フロントウインドウ
パネル53の周縁部には当該フロントウインドウパネル
53と車両ボディ51(車体パネル)に形成されたウイ
ンドウ周縁部53aとの隙間を塞ぐためのウインドウモ
ールディング55が装着されている。また、車両ボディ
51におけるルーフ部(ルーフパネル)52の両端に形
成された側溝52aにはいわゆるルーフモールディング
60が嵌め込み装着されている。この他にも自動車ドア
の窓下部には図示しないウェザーストリップ等のモール
ディングが装着されている。
【0003】ところで、モールディング本体61の横断
面形状として図23に示すように、車両用モールディン
グ60(本図ではルーフモールディング60)は、多く
の場合、モールディング本体に相当する成形体61と当
該成形体61中に埋設されている典型的には金属製の芯
材65a,65bとから構成されている。而して、モー
ルディング本体(成形体)61は、車両50の表面に露
出する装飾部(頭部)61aと、装着部位に取り付けら
れる取付部62とから構成されている。また、典型的に
はかかる取付部62は、装着部位に嵌め込まれる脚部6
1bと当該装着部位において車両本体側に圧接される係
止部61cとから構成されている。かかる長尺状モール
ディング60は一般に合成樹脂、ゴム等の弾性を有する
成形材料を長尺状に細長く押出し成形することによって
製造されている。
【0004】ところで、上記のような長尺状モールディ
ングにおいては、装着作業性および装着部位におけるモ
ールディング自体の姿勢保持性等の観点からある程度の
剛性をモールディング本体に保持させることが求められ
る。このための一つの方策としては、モールディング本
体の一部(例えば上記装飾部61aおよび脚部61bの
一部または全部)をより剛性の高い硬質体によって形成
することが挙げられる。かかる硬質体を長手方向に埋設
して成る長尺状モールディングによると、その長手方向
の全長に亘って所定の剛性を得ることができる。このこ
とによって、当該モールディングの持ち運びが容易とな
り、且つ、上記フロントウインドウパネル53周縁部や
ルーフ部側溝52a等の装着部位にうまく装填し易くな
るといった良好な装着作業性が実現され得る。また、装
着部位におけるモールディング自体の姿勢保持も向上し
得る。
【0005】一方、上記図22に示すウインドウパネル
53のコーナー部57a,57bのような比較的大きな
曲率で曲がった部位(以下「屈曲装着部位」という。)
にかかる高剛性長尺状モールディングを装着する場合、
その曲率にうまく追従させること(以下「形状適合性」
ともいう。)が困難であった。かかる屈曲装着部位に対
応する部分の剛性があまり高いと当該屈曲装着部位に適
応する方向および角度にモールディングを曲げ難く、結
果、当該屈曲装着部位における曲率にうまく対応させて
のモールディング装着が困難であった。すなわち、装着
部位における曲率と当該部位に装着したモールディング
の曲率とが一致しないおそれがあった。而して、かかる
曲率の不一致は当該モールディング装着部位の見栄えを
悪くし、商品価値的観点からも好ましいことではなかっ
た。このため、例えば特開昭63−286321号公報
には、車両ドア部に装着されるウェザーストリップであ
って、コーナー部における形状適合性を高めるためにコ
ーナー部に相当する部分のウェザーストリップ本体を剛
性の低い柔軟な樹脂で形成する一方、コーナー部以外の
部分のウェザーストリップ本体をより剛性の高い硬質樹
脂から成形した車両用ウェザーストリップが開示されて
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記公報
に記載のモールディング(ウェザーストリップ)では、
コーナー部の形状適合性を高めることができる一方で当
該部分の剛性が不足する場合があり得た。かかる剛性の
不足は上記装着作業性および装着部位におけるモールデ
ィング自体の姿勢保持性を低下させるため好ましくな
い。このため、車両ウインドウパネルのコーナー部その
他の曲率の大きい屈曲装着部位においても形状適合性と
高剛性の両立を高い次元で実現した長尺状モールディン
グの開発が望まれていた。
【0007】本発明は、上記課題を解決すべく創出され
たものであり、その目的とするところは、モールディン
グ全体の望ましい高剛性を確保しつつ、曲率の大きい装
着部位に対して高い形状適合性を発揮し得る長尺状モー
ルディングを提供することであり、併せてそのようなモ
ールディングを製造する方法および装置を提供すること
である。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明のモールディングは、モールディング本体長手方向に
交差するある方向への曲げ難さの一原因である上記硬質
体の横断面形状に着目して開発されたものである。すな
わち、本発明の長尺状モールディングでは、そのモール
ディング本体の横断面に軟質体と硬質体とを含んでい
る。そして、図24において模式的に説明するように、
当該モールディング本体の長手方向の少なくとも一部
(図24中ではβ部分)は、当該部分と長手方向に隣接
する一般部(図24中のα1、α2部分)よりも当該長
手方向に沿う第一の方向(図24中ではA方向)と交差
するいずれかの方向に曲がり易い易屈曲部(即ち図24
中のβ部分)を形成している。そして、当該易屈曲部に
おけるモールディング本体横断面に表れる上記硬質体の
断面形状は、上記第一の方向からみて上記交差方向と同
一視し得る第二の方向(図24中ではB方向)およびそ
の逆方向に沿う断面長については該隣接する一般部より
も相対的に短く、該第一の方向からみて該第二の方向と
略直交する第三の方向(図24中ではC方向)およびそ
の逆方向に沿う断面長については該隣接する一般部と近
似するように形成されている。
【0009】なお、本発明において「モールディング」
とは、長尺状の成形体一般を指すものであり、特定の用
途や形状に限定されない。車両用ウインドウモールディ
ング、ルーフモールディング、ウェザーストリップ等
は、本発明におけるモールディングの範疇に包含される
典型例である。また、モールディング本体部が装飾効果
を有することを特に必要としない。また、本発明におい
て上記交差する方向とは、モールディング本体長手方向
とは異なる三次元上のいずれかの方向をいう。また、長
手方向からみて上記交差方向と同一視し得る第二の方向
とは、長手方向に沿う視線でみた場合における上記三次
元上の交差方向を二次元上に反映・対応させた方向をい
う。従って、例えば、水平面に配置した真っ直ぐな長尺
物の一端を他端側を水平面に配置したまま垂直方向に徐
々に持ち上げた(折り曲げた)場合、その持ち上げる
(折り曲げる)角度に応じて上記交差方向は漸次変動す
るのであるが当該長手方向からみた交差方向と同一視し
得る第二の方向は常に垂直方向(即ちこの場合では上記
水平面と直交する上方向)として示されるわけである。
また、モールディング本体横断面に表れる硬質体断面形
状についてのある方向およびその逆方向に沿う「断面
長」とは、当該硬質体断面形状における当該方向に沿っ
た最大幅をいう。すなわち当該方向と直交する二つの直
線であって当該断面形状の外形線(外縁部)と接する二
つの直線を引いた場合の当該二直線間のとり得る最大寸
法をいう。また、上記硬質体のある一方向についての正
逆方向の断面長について「近似する」とは、対比する長
手方向の二つの部分における当該方向の断面長が物理的
にほぼ同等であるか或いは当該二つの部分間における曲
げ易さに関して実質的な影響を与えない程の差違しかな
いことをいう。
【0010】かかる構成の本発明のモールディングで
は、上記易屈曲部として特定される長手方向の一部分に
おいて、当該一部分を長手方向と交差する所定の方向へ
容易に屈曲(曲率の比較的大きな湾曲を包含する。以下
同じ。)させ得る程度に当該易屈曲部における硬質体の
上記第二の方向およびその逆方向に沿う断面長が、当該
易屈曲部と長手方向に隣接する他の部分(即ちここで一
般部と定義した部分)における同方向の断面長よりも短
くなっている。一方、当該第二の方向と略直交する第三
の方向およびその逆方向に沿う硬質体の断面長について
は、易屈曲部と一般部とで相互に近似している。このた
め、本発明のモールディングでは、上記易屈曲部におい
て所定の方向に容易に曲げ処理を行い得るとともに、か
かる易屈曲部の剛性を維持することを両立させることが
できる。したがって、本発明のモールディングによる
と、装着作業性を高レベルに維持しつつ屈曲装着部位の
形状(曲面構成)に沿わせた曲げ処理を上記所定方向の
断面長が当該易屈曲部で短くなっていることで容易に行
うことができ、結果、かかる屈曲装着部位にもうまく適
合した装着を実現することができる。
【0011】本発明のモールディングとして好ましいも
のの一つでは、易屈曲部の少なくとも一つにおいて、当
該易屈曲部と隣接する一般部との比較における上記硬質
体断面形状の断面長に係る変化(即ち一般部と易屈曲部
との間にみられる所定方向に沿う硬質体断面長の相違。
以下同じ。)は、当該易屈曲部と隣接する一般部におけ
る硬質体の断面形状を上記第二の方向とその逆方向とに
略二等分したときの当該逆方向側において実現されてい
ることを特徴とする。かかる構成の本発明のモールディ
ングによると、当該易屈曲部における所定の方向への曲
げ易さを維持しつつ当該易屈曲部の剛性をさらに高レベ
ルに維持することができる。
【0012】また、本発明のモールディングとして好ま
しい他のものは、上記第二の方向およびその逆方向がか
かるモールディングを装着部位に装着した場合における
幅方向(即ち装着位置におけるモールディング長手方向
に対する横方向)に相当するものであり、あるいは、第
二の方向がかかるモールディングを装着部位に装着した
場合における幅方向と略直交する高さ方向(即ち装着位
置におけるモールディング長手方向に対する縦方向)に
相当するものである。このような方向を第二の方向の正
逆方向として設定することにより、屈曲装着部位にうま
く適合した装着を実現することができる。
【0013】また、本発明のモールディングとして好ま
しい一態様は、車両の車体パネルとウインドウパネルと
の間であるウインドウパネル周縁部に装着するウインド
ウモールディングとして形成されるとともに上記易屈曲
部が当該ウインドウパネルのコーナー部に装着される部
位に形成されているモールディングである。かかる態様
の本発明のウインドウモールディングでは、ウインドウ
パネルのコーナー部の曲率に適応させてモールディング
本体を好適に曲げ得る形状適合性と上記装着作業性に優
れる剛性とを共に実現させることができる。このため、
ウインドウパネルの周縁形状にうまくフィットさせた一
体性に優れる装着を実現することができる。
【0014】また、かかる本発明のウインドウモールデ
ィングとして好適なものは、モールディング本体がその
横断面において上記ウインドウパネル側に延びる第一の
装飾部と、上記車体パネル側に延びる第二の装飾部とを
有しており、ここで上記易屈曲部における当該易屈曲部
と隣接する一般部との比較における上記硬質体断面形状
の断面長に係る変化が当該第二の装飾部において実現さ
れているモールディングである。かかる構成のウインド
ウモールディングによると、ウインドウパネルの周縁に
沿わせた曲げ処理を所定の剛性を確保しつつ容易に行う
ことができる。
【0015】また、本発明のモールディング(特にはウ
インドウモールディングまたはウェザーストリップ)と
して好ましい他の一つでは、上記モールディング本体
は、装着対象物(自動車等)の装着部位に装着される取
付部(典型的には溝状の装着部位に填め込まれる部分)
と当該装着部位に装着された際に当該装着部位の外面に
配置される装飾部とを有しており、上記易屈曲部におけ
る当該易屈曲部と隣接する一般部との比較における上記
硬質体断面形状の断面長に係る変化が当該取付部におい
て実現されていることを特徴とする。かかる構成のモー
ルディングによると、装飾部の剛性を長手方向に一定に
保ちつつ、装着部位の曲面構成にうまく適応した曲げ処
理および装着を行うことができる。
【0016】また、本発明のモールディング(特にはウ
インドウモールディングまたはウェザーストリップ)と
して好ましい他の一つでは、モールディング本体長手方
向の前端部および後端部が上記一般部によって構成され
ている。すなわち、かかるモールディングでは、易屈曲
部に隣接する一般部において全長が途切れるように形成
されている。かかる構成のモールディングによると、モ
ールディング本体の両端部について高剛性および形状保
持性を保ち得るため、装着部位の曲面構成にうまく適合
させた装着とモールディング自体の取り扱いの容易さを
共に高次元に実現することができる。
【0017】また、本発明のモールディングとして特に
好ましいものの一つは、上述のいずれかの構成をとるモ
ールディングであって、さらに易屈曲部における当該易
屈曲部と隣接する一般部との比較における上記硬質体断
面形状の断面長に係る変化が、当該一般部から当該易屈
曲部にかけて漸次的(連続且つ徐々)に実現されている
モールディングである。かかる構成のモールディングで
は、上記方向に沿う硬質体の断面長が一般部から易屈曲
部に向けて漸次的に短くなる(逆に言うと上記方向に沿
う硬質体の断面長が易屈曲部から一般部に向けて漸次的
に長くなる)。このため、曲率が比較的大きな湾曲を示
す装着部位や曲率が小から大に徐々に変化するような複
合曲率半径を有する装着部位の曲面構成に適応させ得
る。
【0018】また、本発明のモールディングとして特に
好ましいものの他の一つは、上述のいずれかの構成をと
るモールディングであって、上記易屈曲部におけるモー
ルディング本体の横断面形状と該易屈曲部に隣接する一
般部におけるモールディング本体の横断面形状とが近似
するモールディングである。かかる構成のモールディン
グではモールディングの外形を一定に保ちつつ装着部位
の曲面構成にうまく適応した曲げ処理および装着を行う
ことができる。このため、装着部分毎に外観が異なるよ
うな美観上の不具合を生じさせない。
【0019】また、上記目的を達成すべく、本発明のモ
ールディングを製造する方法が本発明によって提供され
る。本発明のモールディング製造方法は、(a)モール
ディングの押出成形型に供給された軟質体成形材料中
に、硬質体成形材料を所定の横断面形状を有する長尺状
硬質体に成形して導入する工程、および、(b)横断面
において軟質体と硬質体とを含有するモールディング本
体を当該押出成形型の押出し口から押出す工程を包含す
る方法である。そして、所定の時期において、押出し成
形されたモールディング本体の一部分が当該部分と長手
方向に隣接する一般部よりも当該長手方向に沿う第一の
方向に交差するいずれかの方向に曲がり易い易屈曲部を
形成するように、硬質体断面長変更作業が行なわれる方
法である。ここで硬質体断面長変更作業とは、以下の処
理、すなわち、上記一部分のモールディング本体横断面
における上記硬質体の断面形状における断面長であって
上記第一の方向からみて上記交差方向と同一視し得る第
二の方向およびその逆方向に沿う断面長を当該一般部よ
りも相対的に短くする一方で、当該第一の方向からみて
当該第二の方向と略直交する第三の方向およびその逆方
向に沿う断面長については当該一部分と当該一般部との
間で近似させる処理を含む作業である。
【0020】かかる本発明のモールディング製造方法で
は、所定の横断面形状に成形された状態の長尺状硬質体
(所定の形状が保持されておればよく完全に固化されて
いることを要しない。)を軟質体成形材料中に導入する
と共に、押出し口の開口形状に対応する所定の横断面形
状のモールディング本体であってその横断面において軟
質体と硬質体とを含有するモールディング本体を押出成
形する。而して、上記硬質体断面長変更作業を行うこと
によって、モールディング本体における長手方向の一部
に上記特性を有する易屈曲部を形成することができる。
このため、本発明のモールディング製造方法によると、
上記形状適合性と装着作業性とを両立した本発明のモー
ルディングを好適に製造することができる。
【0021】本発明のモールディング製造方法として好
ましい一つの方法は、上記押出成形型に上記硬質体成形
材料を所定の横断面形状を有する硬質体に成形し且つそ
の状態のまま当該型内の上記軟質体成形材料中に導入す
るための硬質体成形口が備えられており、上記(a)工
程は当該硬質体成形材料を当該硬質体成形口を通過させ
ることによって実現されており、ここで上記硬質体断面
長変更作業は、所定の時期において当該硬質体成形口の
開口形状を調整することによって行われる方法である。
かかる製造方法では、上記押出成形型において軟質体成
形材料中に導入させる硬質体の横断面形状の所定方向に
沿う断面長の変更を、かかる硬質体成形口の開口形状を
調整することによって実現することができる。したがっ
て、本態様の製造方法によると、上記本発明のモールデ
ィングを好適に製造することができる。
【0022】また、本発明のモールディング製造方法と
して好ましい他の一つの方法は、上記押出成形型に、外
部から供給された上記硬質体成形材料を所定の横断面形
状を有する硬質体に成形して押出すための硬質体成形口
を有する第一のダイと、外部から供給された軟質体成形
材料中に当該硬質体成形口から押出された硬質体を導入
するための硬質体導入口と当該導入された硬質体と当該
軟質体成形材料から成る軟質体とを含有する所定の横断
面形状のモールディング本体を押出すための押出し口と
を有する第二のダイとが備えられており、上記(a)工
程は、当該第一のダイの硬質体成形口から押出された硬
質体を当該第二のダイの硬質体導入口から導入すること
によって実現されており、ここで上記硬質体断面長変更
作業は、所定の時期において当該第一のダイの硬質体成
形口の開口形状を調整することによって行われる方法で
ある。かかる製造方法では、上記第二のダイに供給され
た軟質体成形材料中に導入させる硬質体の横断面形状の
所定方向に沿う断面長の変更を、かかる第一のダイの硬
質体成形口の開口形状を調整することによって実現する
ことができる。したがって、本態様の製造方法による
と、上記本発明のモールディングを好適に製造すること
ができる。
【0023】また、本発明のモールディング製造方法と
して特に好ましいものの一つは、上述のいずれかの製造
方法であって、略一定の長さのモールディング本体を連
続的に調製するために、(c)上記押出し口から実質的
に一定の速度で押出されてくるモールディング本体を所
定の間隔で切断する工程をさらに包含しており、ここで
当該(c)工程を行なう時期は、上記硬質体断面長変更
作業が行なわれる時期に連動して決定されている方法で
ある。かかる製造方法によると、一連の押出成形プロセ
スにおいて、上記硬質体断面長変更作業の実施にリンク
して上記切断工程が行われる。これにより、モールディ
ング本体長手方向の端部からみて常に同じ部位に易屈曲
部が形成されたモールディングを連続的に製造すること
ができる。また、本発明のモールディング製造方法とし
て特に好ましいものの他の一つは、上述のいずれかの製
造方法であって、略一定の長さのモールディング本体を
連続的に調製するために、上記(c)工程をさらに包含
し、ここで当該(c)工程は上記押出し口から押出され
てきたモールディング本体の長手方向の中途部分に少な
くとも一つの易屈曲部が含まれるように、上記一般部の
いずれかの部位が切断され得る時期に行われることを特
徴とする方法である。かかる製造方法によると、モール
ディング本体の両端部において高剛性および形状保持性
を保ち得るモールディングを好適に製造することができ
る。
【0024】また、上記目的を達成すべく、本発明のモ
ールディングを製造するための製造装置が本発明によっ
て提供される。本発明のモールディング製造装置は、長
尺状モールディングを製造する装置であって、モールデ
ィング本体を所定の横断面形状で押出す押出し口を有す
る押出成形型が備えられており、その押出成形型には軟
質体を形成する軟質体成形材料を供給する軟質材料供給
部と硬質体を形成する硬質体成形材料を供給する硬質材
料供給部とが備えられている。そして、上記供給された
硬質体成形材料を所定の横断面形状を有する硬質体に成
形する硬質体成形部が設けられており、当該押出成形型
は当該成形された硬質体が当該押出成形型内に供給され
た軟質体成形材料中に導入されるように構成されてい
る。ここで上記硬質体成形部には、上記押出し成形され
たモールディング本体の一部分が当該部分と長手方向に
隣接する一般部よりも当該長手方向に沿う第一の方向に
交差するいずれかの方向に曲がり易い易屈曲部を形成す
るように、以下の処理、すなわち、当該一部分のモール
ディング本体横断面における当該硬質体の断面形状にお
ける断面長であって当該第一の方向からみて当該交差方
向と同一視し得る第二の方向およびその逆方向に沿う断
面長は当該一般部よりも相対的に短くする一方で、当該
第一の方向からみて当該第二の方向と略直交する第三の
方向およびその逆方向に沿う断面長については当該一部
分と当該一般部との間で近似させる処理を行う硬質体断
面長変更手段が設けられている。
【0025】かかる構成の本発明のモールディング製造
装置では、上記処理を行い得る硬質体断面長変更手段を
上記硬質体成形部に設けた結果、押出し成形されるモー
ルディング本体における長手方向の一部に上記易屈曲部
を形成することができる。このため、本発明のモールデ
ィング製造装置によると、上述の本発明のモールディン
グ製造方法が実施され得、上記形状適合性と装着作業性
とを両立した本発明のモールディングを好適に製造する
ことができる。
【0026】本発明のモールディング製造装置として好
ましい一つの態様では、上記押出成形型には、硬質体成
形材料を所定の横断面形状を有する硬質体に成形し且つ
その状態のまま当該型内の軟質体成形材料中に導入する
ための硬質体成形口が備えられている。ここで上記硬質
体断面長変更手段として所定の時期に当該硬質体成形口
の開口形状を変更させ得る開口形状調整器が設けられて
いる。かかる構成によると、上記開口形状調整器を操作
して上記硬質体成形口の開口形状を変更することによっ
て、硬質体断面形状における上記第二の方向の正逆方向
の断面長の変更が実現される。このため、上記本発明の
モールディングを好適に製造することができる。
【0027】また、本発明のモールディング製造装置と
して好ましい他の一つの態様では、上記押出成形型は上
記硬質材料供給部から硬質体成形材料が供給される第一
のダイと上記軟質材料供給部から軟質体成形材料が供給
される第二のダイとを有している。その第一のダイに
は、当該供給された硬質体成形材料を所定の横断面形状
を有する硬質体に成形して押出すための硬質体成形口が
形成されている。他方、上記第二のダイには、上記供給
された軟質体成形材料中に上記硬質体成形口から押出さ
れた硬質体を導入するための硬質体導入口と当該導入さ
れた硬質体と軟質体成形材料から成る軟質体とを含有す
る所定の横断面形状のモールディング本体を押出す押出
し口とが形成されている。そして、上記硬質体断面長変
更手段として、所定の時期に上記硬質体成形口の開口形
状を変更させ得る開口形状調整器が上記第一のダイに設
けられている。かかる構成によると、上記開口形状調整
器を操作して上記第一のダイの硬質体成形口の開口形状
を変更することによって、硬質体断面形状における上記
第二の方向の正逆方向の断面長の変更が実現される。こ
のため、上記本発明のモールディングを好適に製造する
ことができる。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明のモールディングでは、上
述の特徴を有する易屈曲部が長手方向の少なくとも一部
において形成されておればよく、特定の用途や形状に限
定されない。上述のとおり、本発明のモールディングで
は、易屈曲部において所望する方向に容易に曲げ得る形
状適合性と上記装着作業性に優れる剛性とを共に実現さ
せることができる。このため、モールディングの一部を
屈曲させた状態で装着する必要のある用途、例えばウイ
ンドウパネル周縁部やルーフ側溝あるいは自動車ドアト
リム(インナーパネル)に取り付けられるウェザースト
リップのような車両用途のモールディングとして好まし
く使用され得る。
【0029】本発明のモールディング本体を構成する軟
質体は、従来から車両用モールディングを作製するのに
使用されている種々の成形材料から製造され得る。例え
ば、塩化ビニル樹脂、ABS樹脂、フッ素樹脂、各種の
オレフィン系熱可塑性エラストマーあるいはスチレン系
熱可塑性エラストマー等が軟質体成形材料として好適で
ある。あるいは、これら熱可塑性樹脂からなる弾性材料
の他に、ゴムと称されるEPDM等の加硫工程を必要と
する弾性材料も本発明のモールディング本体を構成する
軟質体成形材料として好適である。一方、硬質体はモー
ルディングの形状を安定させる剛性を有する必要があ
り、そのため上記軟質体成形材料よりも硬質の成形材料
から構成される。例えば軟質体成形材料として比較的軟
質の塩化ビニル樹脂を用いる場合等には、硬質体成形材
料として、かかる軟質塩化ビニル樹脂よりも相対的に硬
質の成形体が形成され得る硬質塩化ビニル樹脂、ポリア
ミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、ポリプ
ロピレン樹脂、PET樹脂、高硬度成分(ポリプロピレ
ン等)を比較的多く含むオレフィン系熱可塑性エラスト
マー等が好適に使用され得る。なお、軟質塩化ビニル樹
脂と硬質塩化ビニル樹脂とは、可塑剤の添加量に応じて
それぞれ調製することができる。また、これら熱可塑性
樹脂を母材(マトリックス)として、種々の強化剤(ガ
ラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維等のフィラー)を含
有するFRTP成形材料等も硬質体成形材料として好ま
しく使用され得る。
【0030】本発明のモールディングは、一般的な種々
の樹脂成形技法によって、成形・製造することができ
る。特に限定するものではないが、最も好適な方法は押
出し成形加工に基づく製造である。この方法によれば、
押出成形型における押出し口の開口形状によって、所望
する形状(横断面)の長尺状モールディングを容易に成
形加工することができる。なお、このような樹脂成形技
法の原理や手順自体は当該分野において周知であり、本
発明を特に特徴付けるものではないため、詳細な説明は
省略する。
【0031】以下、本発明の一実施形態として、本発明
のモールディングの好適例およびそれを押出し成形で製
造する場合の好適な製造例を図面を参照しつつ説明す
る。なお、図1は本実施形態に係る製造装置1の主構成
を模式的に示したブロック図である。また、図2は本製
造装置1の要部を模式的に示した斜視図である。また、
図3は本製造装置1を含むモールディング製造システム
の概要を示す模式図である。
【0032】図1に示すように、本製造装置1は車両用
モールディングを押出し成形によって加工・製造するた
めの製造装置1である。図1および図2に示すように、
本製造装置1は、大まかにいって、押出成形型(ダイ
ス)10と、当該型10にモールディング本体を構成す
る軟質体成形材料を供給する軟質材料供給部に相当する
スクリュー式押出機4a(以下「第一押出機4a」とい
う。)と、当該型10に硬質体成形材料を供給する硬質
材料供給部に相当するスクリュー式押出機4b(以下
「第二押出機4b」という。)と、軟質体成形材料およ
び硬質体成形材料の押出成形型10への供給状態、押出
し流量等を制御する制御部2とを主要構成要素とする装
置である。
【0033】かかる制御部2は、基本的にはCPU(プ
ロセッサ)を中心としてROM、RAM等の記憶装置や
入出力インタフェース等から構成されており、両押出機
4a,4bおよび押出成形型10に設けられた後述する
硬質体成形部12と電気的に接続される。なお、押出し
口11から押出された直後のモールディング本体を加工
するための機器(例えば装飾部の一部を切除するために
移動可能に設けられたカッター等の切除用機器)等が押
出成形型10に装備される場合には、当該制御部2は当
該成形型10における硬質体成形部12以外の部分(装
置類)とも接続され得る。また、制御部2は、後述する
冷却装置7、引取装置8および切断装置9とも接続され
ており、これら装置類の動作を相互に連動させつつ制御
する。而して、CPUは記憶装置に格納された所定の制
御プログラムに従って、本製造装置1の作動を全体的に
制御する。なお、かかる制御部2の構成や他の装置類と
の接続自体は当該分野における周知技術で行い得ること
であり、特に本発明を特徴付けるものではないため詳細
な説明は省略する。本発明は、以下に説明する各構成部
分の作動を全て手動で行うような単純な回路構成でも何
ら構わない。
【0034】次に、本実施形態に係る押出成形型10に
ついて説明する。なお、図4は本実施形態に係る押出成
形型10の正面図である。また、図5および図6は、そ
れぞれ、図4におけるV−V線断面図およびVI−VI
線断面図である。図2に模式的に示すように、この押出
成形型10には、向かい合う一対の側壁面において、第
一押出機4aおよび第二押出機4bがそれぞれ連結され
ている。これにより、軟質体成形材料および硬質体成形
材料をそれぞれ第一押出機4aおよび第二押出機4bか
ら押出成形型10内に供給することができる。一方、こ
れら一対の側壁面に挟まれた他の一つの側壁面には、図
示しないアンコイラ等の送出装置によって送り出される
薄板状の金属製芯材28を型内に供給するための芯材供
給口14(図5、図6参照)が設けられている。これに
より、図示されるような芯材28を押出成形型10内に
供給することができる。図2に示すように、上記一対の
側壁面に挟まれた他の一つの側壁面(即ち本押出成形型
10の正面側)には、所定の断面形状のモールディング
20を押出し成形するための押出し口11が形成されて
いる。なお、本実施形態における押出し口11は、車両
のフロントウインドウパネル73の周縁部(後述の図7
参照)に取り付けられるウインドウモールディング20
成形用として予め設計・形成されている。すなわち、図
2に示すように、この押出し口11から押出されるモー
ルディング本体21は、車両の外面に露出する装飾部2
1aと、装着対象物たる車両の装着部位に装着される取
付部22とから構成される。図2に示すように、取付部
22は、装着部位に嵌め込まれる脚部21bと当該装着
部位において車両側に装着させるために脚部21bの一
部から突出するフック状係止部21cおよび係止片21
dとから構成されている。
【0035】次に本実施形態に係る押出成形型10の内
部構成について図面を参照しつつ説明する。図5および
図6に示すように、この押出成形型10の内部には、第
一押出機4aに連通する第一サブ流路16、第二押出機
4bに連通する第二サブ流路17、ならびにこれら二つ
のサブ流路16,17および押出し口11に通じるメイ
ン流路18が形成されている。ここで、第二サブ流路1
7とメイン流路18との間には所定の開口形状の開口部
19が設けられており、かかる開口部19が本実施形態
に係る硬質体成形口13および硬質体導入口13を構成
している。而して、第二押出機4bから供給された硬質
体成形材料をかかる硬質体成形口(導入口)13を通ら
せることによって、当該硬質体成形口13の開口形状に
対応した断面形状の硬質体がメイン流路18内に導入さ
れることとなる。なお、本実施形態に係る硬質体成形口
13の開口形状は本製造装置1に備えられた硬質体断面
長変更手段によって変更可能であるがその最大の開口形
状(即ち上記開口部19が全開された状態、換言すると
開口部19がそのまま硬質体成形口13となるときの開
口形状)は、図2および後述する図8に示すモールディ
ング本体横断面の硬質体部分24に対応する。すなわ
ち、かかる最大開口形状は押出し口11よりも全体的に
やや小さめの開口形状であるとともにモールディング本
体横断面からみて装飾部21aの表層部を除く大部分と
係止片21dを除く取付部22全体に対応する。
【0036】かかる構成の結果、本製造装置1において
は、第一押出機4aから押出成形型10内に供給された
軟質体成形材料は第一サブ流路16を経てメイン流路1
8に送出される。他方、第二押出機4bから押出成形型
10内に供給される硬質体成形材料は第二サブ流路17
および硬質体成形口13を通って当該硬質体成形口13
の開口形状に対応した断面形状の硬質体としてメイン流
路18内の軟質体成形材料中に導入される。そして、そ
の状態のまま、押出し口11の開口形状に対応した横断
面形状を有するモールディング本体21が順次当該押出
し口11から押出される。すなわち、従来のいわゆる二
色成形と同様、押出成形型10内の圧力条件下において
硬質体成形口13からメイン流路18に成形・導入(合
流)された硬質体が粘性等の性状の異なる軟質体成形材
料と当該流路18内で自然に混じり合うことはなく、結
果として硬質体成形口13を通過した際の断面形状(即
ち硬質体成形口13の開口形状に対応する断面形状)を
維持したまま軟質体成形材料に包囲された状態で押出し
口11から押出されるわけである。このことによって、
図2に示すように、押出し口11の開口形状に対応した
横断面形状を有するモールディング本体21であってそ
の横断面に表れる上記硬質体成形口13の開口形状に対
応した断面形状の硬質体部分24(即ち装飾部21aの
表面部を除く部分と係止片21dを除く取付部22全体
から構成される部分)とその周囲の軟質体部分23とか
ら成るモールディング本体21が上記薄板状芯材28を
埋設した状態で押出し成形される。而して、図3に模式
的に示すように、本製造装置1の押出し口11から押出
されたモールディング本体21は、冷却装置7および引
取装置8を介して切断装置9に誘導される。そして、一
連に押出されてきたモールディング本体21は当該切断
装置9において所定の長さに切断される。なお、かかる
切断工程の行われる時期は、上記制御部2によって制御
されている。このことについては後述する。
【0037】次に、本実施形態に係る押出成形型10に
設けられた硬質体成形部12について説明する。図2、
図5および図6に示すように、押出成形型10の一部に
は、上記硬質体断面長変更手段を備えた硬質体成形部1
2が設けられている。かかる硬質体成形部12は、上記
硬質体成形口13と、本発明に係る硬質体断面長変更手
段である上記開口形状調整器に相当する二つの可動部材
12a,12b(以下「第一可動部材12a(図5参
照)」および「第二可動部材12b(図6参照)」とい
う。)と、それら可動部材12a,12bを図に示す矢
印方向にスライド移動させるための図示しない駆動装置
とから構成されている。かかる駆動装置は上記制御部2
と電気的に接続されており、その動作時期および動作態
様がかかる制御部2によって制御されている。以下、詳
細に説明する。
【0038】図5および図2に示すように、第二押出機
4bが連結している側の側壁部には、第一可動部材12
aが上記開口部19に接して設けられている。この第一
可動部材12aは、後述する第二可動部材12bとは別
個独立に上記図示しない駆動装置によって図4に示す押
出し口11に対して水平方向にスライド移動させること
が可能であり(図5参照)、当該スライド移動によって
上記開口部19の一部を可逆的に塞ぐことができる即ち
硬質体成形口13の開口形状を変更させ得るように設け
られている。すなわち、図5に示すように、この第一可
動部材12aは、装飾部21aにおける硬質体部分24
の長手方向に沿う第一の方向に交差する方向と長手方向
からみて同一視し得る第二の方向の正逆方向(ここでは
図4に示す押出口11に対して水平方向)の断面長を調
整し得る位置に配置されている。具体的には、後述する
図8および図9において対比されるように、上記第一可
動部材12aを適宜スライド移動させることによって、
装飾部21aにおける硬質体部分24であって当該水平
方向(即ち図2に両矢印で示す方向である本モールディ
ング20を装着部位であるウインドウパネル73周縁部
に装着した場合における当該装着位置での長手方向に対
する幅方向)にほぼ二等分した場合の係止片21d形成
側、換言すると装飾部21aを横断面におけるウインド
ウパネル73側に延びる第一の装飾部と、それとは反対
側の図示しない車体パネル側に延びる第二の装飾部(係
止片21d形成側)とに二分した場合の当該第二の装飾
部側における硬質体部分24の上記水平方向に沿う断面
長を短く変化させることができる(図9参照)。あるい
は、その逆に図8に示すように装飾部21aの当該水平
方向のほぼいっぱいに当該断面長を延ばす(即ちかかる
方向に関して硬質体成形口13を構成する開口部19を
全開する)ことができる。また、かかる第一可動部材1
2aのスライド移動速度を調整することによって、上記
方向に沿う断面長の変化を漸次的(図5参照)または段
階的に行うことができる。
【0039】一方、図6に示すように、図2における押
出成形型10の底壁部には、第二可動部材12bが上記
開口部19に接して設けられている。この第二可動部材
12bは、上述した第一可動部材12aとは別個独立に
上記図示しない駆動装置によって図4に示す押出し口1
1に対して鉛直方向にスライド移動させることが可能で
あり(図6参照)、当該スライド移動によって上記開口
部19の一部を可逆的に塞ぐことができる即ち硬質体成
形口13の開口形状を変更させ得るように設けられてい
る。すなわち、図6に示すように、この第二可動部材1
2bは、取付部22における硬質体部分24の長手方向
に沿う第一の方向に交差する方向と当該長手方向からみ
て同一視し得る第二の方向の正逆方向(ここでは図4に
示す押出し口11に対して鉛直方向)の断面長を調整し
得る位置に配置されている。具体的には、上記第二可動
部材12bを適宜スライド移動させることによって、取
付部22における硬質体部分24の当該鉛直方向(即ち
本モールディング20を装着部位であるウインドウパネ
ル73周縁部に装着した場合における上記幅方向と略直
交する高さ方向)に沿う断面長を短く変化させたり(典
型的には装飾部21aに接する迄に短くさせ得る)、あ
るいはその逆に、取付部22の当該鉛直方向のほぼいっ
ぱいに断面長を延ばす(即ちかかる方向に関して硬質体
成形口13を構成する開口部19を全開する)ことがで
きる。また、かかる第二可動部材12bのスライド移動
速度を調整することによって、上記方向に沿う断面長の
変化を漸次的(図6参照)または段階的に行うことがで
きる。
【0040】かかる構成の開口形状調整器(第一・第二
可動部材)12a,12bを備えた結果、制御部2から
の制御信号に基づいて適宜第一可動部材12aおよび/
または第二可動部材12bをスライド移動させることに
よって、硬質体成形口13の開口形状を変更することが
できる。その結果、押出し成形時における所定の時期に
おいて、メイン流路18内の軟質体成形材料中に導入さ
せる際の硬質体の横断面形状における上記第二の方向の
正逆方向(即ち上記水平方向または鉛直方向)に沿う方
向の断面長を、その時期の直前および/または直後にお
ける当該方向の断面長よりも短くすることができる(図
5および図6における二点鎖線参照)。このため、長手
方向の一部に上述の易屈曲部を有することを特徴とする
本発明のモールディングを好適に製造することができ
る。
【0041】次に本実施形態に係る製造装置1によって
得られ得る本発明のモールディング20の一好適例およ
びその製造方法(手順)の一例を説明する。図7に示す
ように、本実施形態において製造されるモールディング
20は、車両のフロントウインドウパネル73の周縁部
に装着するためのウインドウモールディング20であ
る。なお、かかるウインドウモールディング20を製造
する場合においては、予めウインドウパネル73のアッ
パー部73c(即ちルーフ近接部分)、横コーナー部7
3bおよびサイド部73aの長さや相対位置を把握して
おき、かかるウインドウパネル73の横コーナー部73
bにうまく対応した易屈曲部が形成されるようにする。
以下、具体的に説明する。
【0042】本製造装置1において、制御部2からの作
動信号に基づいて先ずサイド部73aに装着する部分2
0a(以下「サイド装着部20a」という。)を製造す
る工程が実行される。すなわち、予めROMに格納され
ているプログラムに基づいて第一押出機4aおよび第二
押出機4bにおける図示しない押出スクリューを作動さ
せ、所定の流量で軟質体成形材料および硬質体成形材料
を押出成形型10内にそれぞれ供給する。このとき、第
一可動部材12aおよび第二可動部材12bは、いずれ
も上記開口部19を塞がない位置に配置する。これによ
り、図7におけるVIII−VIII線断面図である図
8に示すような横断面形状のモールディング本体21が
一定の押出し速度で押出し口11から押出されることと
なる。所定時間経過後、サイド部73a形成方向(延在
方向)に対して水平方向にほぼ90度屈曲した横コーナ
ー部73bに装着する部分20b(以下「横コーナー装
着部20b」という。)を製造する工程が実行される。
すなわち、予め設定されているプログラムに従う制御部
2からの制御信号に基づいて、第一押出機4aからの軟
質体成形材料の供給量増加分に相当する分だけ第二押出
機4bからの硬質体成形材料の供給量が減少するように
各押出機4a,4bのスクリュー回転数を制御しつつ当
該第一押出機4aおよび第二押出機4bから所定の流量
で軟質体成形材料および硬質体成形材料を押出成形型1
0内にそれぞれ供給する。それとともに、第一可動部材
12aを開口部19の一部を塞ぐ位置まで所定の移動速
度で移動させて硬質体成形口13の開口形状を変更す
る。このことによって、装飾部21aにおける上記係止
片21d形成側部分における硬質体部分24の上記水平
方向に沿う方向の断面長を漸次的に短く変化させること
ができる(図5)。これにより、図7におけるIX−I
X線断面図である図9に示すような断面形状のモールデ
ィング本体21が一定の押出し速度で押出し口11から
押出されることとなる。
【0043】所定時間経過後、予め設定されているプロ
グラムに従う制御部2からの制御信号に基づいて、第一
押出機4aからの軟質体成形材料の供給量減少分に相当
する分だけ第二押出機4bからの硬質体成形材料の供給
量が増大するように各押出機4a,4bのスクリュー回
転数を制御しつつ当該第一押出機4aおよび第二押出機
4bから所定の流量で軟質体成形材料および硬質体成形
材料を押出成形型10内にそれぞれ供給する。同時に、
第一可動部材12aを再び開口部19を塞がない位置ま
で所定の移動速度で移動させる。このことによって、上
記サイド装着部製造工程とほぼ同様のアッパー部73c
に装着する部分20c(以下「アッパー装着部20c」
という。)の製造工程が実行される。これにより、図7
におけるX−X線断面図である図10に示すような断面
形状のモールディング本体21が一定の押出し速度で押
出し口11から押出されることとなる。そして、所定時
間経過後、上記横コーナー装着部20b製造工程、続い
てサイド装着部20a製造工程を再度行う。而して、予
めプログラムされた制御部2からの作動信号によって所
定の間隔で上記切断装置9が作動し、所望する長さに切
断されたモールディング本体21を連続的に得ることが
できる。すなわち、本実施形態においては、一定の押出
し速度を維持しつつ押出成形プロセスを開始した後、所
定の間隔で上記各製造工程が順次行われるところ、最初
から数えてn回目の横コーナー装着部製造工程が終了し
た時点すなわち第一可動部材12aが再び開口部19を
塞がない位置まで移動した時点(硬質体断面長変更作業
が一旦終了した時点)で、制御部2から切断装置9に向
けて最初の作動信号が出力されて切断工程が行われるよ
うに予めプログラムされている。なお、ここでnは3以
上のいずれかの自然数であり、切断装置9と押出成形型
10との位置関係に応じて決定される。すなわち、切断
装置9と押出成形型10との距離が長い程、押出し口1
1から切断装置9まで押出されてくるモールディング本
体21の全長は長いものとなる。このことは、その長さ
に応じて最初の切断前にn箇所の横コーナー装着部20
bが形成されることを意味する。而して、かかる作動信
号は、その後、n+2回目、n+4回目というように二
度の横コーナー装着部製造工程が終了した時点(第一可
動部材12aが開口部19を塞がない位置に移動した時
点)毎に出力されるように予めプログラムされている。
このように、本実施形態に係る製造装置1においては上
記硬質体断面長変更作業が行なわれる時期に連動させて
切断工程の時期が決定されている。その結果、図3およ
び図7に示すように、所定の長さの第一のサイド装着部
20a、第一の横コーナー装着部20b、アッパー装着
部20c、第二の横コーナー装着部20bおよび第二の
サイド装着部20aから成るモールディング20であっ
て、常にサイド装着部20a(すなわち上記一般部)を
前端部および後端部とする長尺状モールディング20を
連続的に製造することができる。
【0044】上記ウインドウモールディング20におい
ては、計2カ所の横コーナー装着部20bが本実施形態
に係る易屈曲部に相当し、当該易屈曲部に隣接するサイ
ド装着部20aおよびアッパー装着部20cが上記一般
部に相当する。すなわち、図9に示すように、かかる横
コーナー装着部20bにおいては、その前後のサイド装
着部20aおよびアッパー装着部20cと比べて装飾部
21aにおける硬質体部分24の上記水平方向に沿う断
面長が短く変化している。具体的には装飾部21aにお
ける上記係止片21d形成側部分(即ち上記車体パネル
側に延びる第二の装飾部側の部分)の硬質体部分24が
かかる横コーナー装着部20bにおいて消失しており、
代わりに軟質体23によってかかる部分が形成されてい
る。また、図5に示すように、かかる硬質体部分24の
一般部から易屈曲部に至る断面長の変化は、漸次的であ
る。このため、本モールディング20によると、易屈曲
部である当該横コーナー装着部20bにおいてウインド
ウパネルの横コーナー部73bの曲がり方向および曲率
にうまく対応させつつ容易に当該曲がり方向に屈曲させ
ることができる。而して、ウインドウパネル73の横コ
ーナー部73bにおける曲率と本モールディング20の
横コーナー装着部20bの曲率とを一致させた一体性に
優れる装着が実現される。一方、図9に示すように、本
モールディング20の横コーナー装着部20bにおける
硬質体部分24の上記水平方向にほぼ直交する方向(図
9における鉛直方向)の断面長は、アッパー装着部20
cおよびサイド装着部20aにおけるのと同等であり、
結果、当該横コーナー装着部20においても所定の剛性
が確保される。このことによって、良好な装着作業性も
同時に実現される。また、本実施形態に係るモールディ
ング20は、モールディング本体21の外形自体は全長
にわたって同じである。このため、装着部分毎に外観が
異なるような美観上の不具合を生じさせない。なお、本
実施形態においては、上記第一可動部材12aのみを作
動して、装飾部21aの幅方向における硬質体24の断
面長変更を行って易屈曲部を形成しているが、本製造装
置1によると、同様の手法によって上記第一可動部材1
2aに代えて或いは当該第一可動部材12aと共に第二
可動部材12bを作動させて当該幅方向に対する高さ方
向(図9における鉛直方向)における硬質体24の断面
長変更を行うこともできる。
【0045】以上、本発明のモールディングならびにそ
の製造装置および製造方法に関する好適な一実施形態に
ついて説明したが、本発明はかかる実施形態(以下「第
一の実施形態」という。)に限定されない。次に、他の
一つの好適な実施形態(以下「第二の実施形態」とい
う。)について図面を参照しつつ説明する。なお、図1
1、図12および図13は、それぞれ、第二の実施形態
に係る長尺状モールディング製造装置40を模式的に説
明するための斜視図、横断面図および縦断面図である。
【0046】図11〜図13に示すように、この第二の
実施形態に係る製造装置40の押出成形型40aには第
一のダイ41と第二のダイ45とが備えられており、当
該第一のダイ41によって所定の断面形状の硬質体を予
め成形しておき、次いで当該成形された硬質体を第二の
ダイ45に供給することを特徴とする装置である。以
下、かかる特徴部分について詳細に説明する。なお、以
下に詳述する以外の部分については上記第一の実施形態
に係る製造装置1と同様の構成をとる。例えば、本実施
形態に係る製造装置40においても上記第一の実施形態
に係る製造装置1と同様の制御部を備えており、後述す
る各押出機44a,44b、本実施形態に係る硬質体断
面長変更手段である開口形状調整器48(第一・第二可
動部材48a,48b)、切断装置9等の動作を電気的
に制御することができる。
【0047】図11および図12に示すように、本実施
形態に係る押出成形型40aの第二のダイ45には、一
般的なスクリュー式押出機44a(以下「第一押出機4
4a」という。)が連結されている。これにより、所定
の流量で軟質体成形材料を型内の流路45aに供給する
ことができる。而して、かかる流路45aの出口に相当
する押出し口46が第二のダイ45の一側壁面に形成さ
れている。なお、図11に示すように、かかる押出し口
46の開口形状は、上記第一の実施形態のものと同形状
の車両ウインドウモールディング30を成形するために
予め設計・形成されている。すなわち、後述する図15
に示すように、この押出し口46から押出されるモール
ディング本体31は、車両の外面に露出する装飾部31
aと、装着対象物たる車両の装着部位に装着するための
取付部32とから構成される。さらにこの取付部32
は、装着部位に嵌め込まれる脚部31bと当該装着部位
において車両側に装着させるために脚部31bの一部か
ら突出するフック状係止部31cおよび係止片31dと
から構成されている。図12に示すように、この押出成
形型40aの第二のダイ45における押出し口46の形
成されている側壁面と対向する側壁面には、上記流路4
5a内に後述する硬質体34を供給するための硬質体導
入口47が形成されている。また、この硬質体導入口4
7に隣接して、当該供給口47の開口形状を変更するた
めのシャッター部材47aが制御部からの作動信号に基
づいて移動可能に設けられている。
【0048】一方、図11および図12に示すように、
本実施形態に係る硬質体成形部に相当する第一のダイ4
1には、一般的なスクリュー式の押出機44b(以下
「第二押出機44b」という。)が連結されており、型
内の流路41aに所定の流量で硬質体成形材料を供給す
ることができる。そして、第一のダイ41の一方の側壁
面には、かかる流路41aの出口としての開口部41b
が設けられており、かかる開口部41bが本実施形態に
係る硬質体成形口43を構成している。なお、かかる開
口部41bの開口形状は後述する図15に示すモールデ
ィング本体横断面の硬質体部分34に対応する。すなわ
ち、上述の第二のダイ45の押出し口46よりも全体的
にやや小さめの開口形状であり、モールディング本体横
断面からみて装飾部31aの表層部を除く大部分と脚部
31b全体に対応する形状(即ち正面から見てほぼTの
字状)に形成されている。なお、図12に示すように、
硬質体成形口43の形成されている側壁面と対向する側
壁面には、図示しないアンコイラ等の送出装置によって
送り出される断面円形の金属製芯材29を型内に供給す
るための芯材供給口42が設けられている。これによ
り、かかる断面円形状芯材29を第一のダイ41内に供
給することができるとともに、上記硬質体成形口43か
ら押出される硬質体の所定の部位(典型的には図15に
示されるような装飾部31a中央付近)に埋設すること
ができる。
【0049】而して、かかる硬質体成形口43から押出
された硬質体は、自然にまたは強制的に冷却されて所定
の形状を維持したまま上記硬質体導入口47から第二の
ダイ45に供給される。このことによって、第二のダイ
45内の流路45aにおいて、かかる硬質体34と上記
第一押出機44aから供給された軟質体成形材料とが合
流し、結果、それらから構成されるモールディング本体
31(図15参照)が押出し口46から押出されること
となる。従って、本実施形態に係る製造装置40におい
ても、上記第一の実施形態に係る製造装置1と同様、押
出し口46の開口形状に対応した横断面形状を有するモ
ールディング本体31であってその横断面において上記
硬質体成形口43の開口形状に対応した断面形状の硬質
体部分34とその周囲の軟質体部分33とから成るモー
ルディング本体31が芯材29を埋設した状態で押出し
成形される。そして、上述の図3に模式的に示すよう
に、本製造装置40の押出し口46から押出されたモー
ルディング本体31についても、冷却装置7および引取
装置8を介して切断装置9に誘導され、所定の長さに切
断される。なお、必要に応じて、使用する硬質体と軟質
体の相互に接着親和性を有する接着剤を第二のダイ45
に供給される前の上記硬質体34に施してもよい。この
ことによって、本実施形態に係る硬質体と軟質体の接着
強度を向上させることができる。
【0050】次に、本実施形態に係る製造装置40に設
けられた硬質体断面長変更手段について説明する。図1
1に示すように、第一のダイ41の開口部41bの外側
には、本実施形態に係る開口形状調整器48が備えられ
ている。かかる開口形状調整器48は、第一可動部材4
8aおよび第二可動部材48bと、それら可動部材48
a,48bを図に示す矢印方向にスライド移動させるた
めの図示しない駆動装置とから構成されている。かかる
駆動装置は本実施形態に係る製造装置40における制御
部(図示せず)と電気的に接続されている。
【0051】図11に示すように、開口部41bにおけ
る装飾部31a形成部分に相当する開口部分の一側方に
は、第一可動部材48aが当該開口部41bに接して設
けられている。一方、開口部41bにおける取付部32
形成部分に相当する開口部分の下方には、第二可動部材
48bが当該開口部41bに接して設けられている。而
してこれら可動部材48a,48bは、それぞれ別個独
立に上記図示しない駆動装置によって図11に示す矢印
方向にスライド移動させることが可能であり、かかるス
ライド移動によって上記開口部41bの一部を可逆的に
塞ぐことができる、即ち硬質体成形口43の開口形状を
変更させ得るように設けられている。すなわち、図12
に示すように、第一可動部材48aは、装飾部31aに
おける硬質体部分34の長手方向に沿う第一の方向に交
差する方向と当該長手方向からみて同一視し得る第二の
方向の正逆方向(ここでは図11に示す開口部41bに
対して水平方向である)の断面長を調整し得る位置に配
置されている。具体的には、後述する図15および図1
7において対比されるように、かかる第一可動部材48
aを適宜スライド移動させることによって、装飾部31
aにおける硬質体部分34であって当該水平方向(即ち
本モールディング30を装着部位であるウインドウパネ
ル75周縁部に装着した場合における当該装着位置での
長手方向に対する幅方向)にほぼ二等分した場合の係止
片31d形成側、換言すると装飾部31aを横断面にお
けるウインドウパネル75側に延びる第一の装飾部と、
それとは反対側の図示しない車体パネル側に延びる第二
の装飾部(係止片31d形成側)とに二分した場合の当
該第二の装飾部側における硬質体部分34の当該水平方
向に沿う断面長を短く変化させることができる(図17
参照)。あるいは、その逆に図15に示すように装飾部
31aの当該水平方向のほぼいっぱいに当該断面長を延
ばす(即ちかかる方向に関して硬質体成形口43を構成
する開口部41bを全開する)ことができる。また、か
かる第一可動部材48aのスライド移動速度を調整する
ことによって、上記方向に沿う断面長の変化を漸次的
(図12)または段階的に行うことができる。
【0052】一方、図13に示すように、第二可動部材
48bは、取付部32の脚部31bを構成する硬質体部
分34の長手方向に沿う第一の方向に交差する方向と当
該長手方向からみて同一視し得る第二の方向の正逆方向
(ここでは図11に示す開口部41bに対して鉛直方向
である)に沿う方向の断面長を調整し得る位置に配置さ
れている。具体的には、後述する図15および図16に
おいて対比されるように、かかる第二可動部材48bを
適宜スライド移動させることによって、取付部32(こ
こでは脚部31b)を構成する硬質体部分34の当該鉛
直方向(即ち本モールディング30を装着部位であるウ
インドウパネル75周縁部に装着した場合における上記
幅方向と略直交する高さ方向の正逆方向)に沿う断面長
を短く変化させたり(典型的には装飾部31aに接する
迄に短くさせ得る)、あるいはその逆に、図15に示す
ように、脚部31b全体が包含されるようにその断面長
を延ばす(即ち当該方向に関して硬質体成形口43を構
成する開口部41bを全開する)ことができる。また、
かかる第二可動部材48bのスライド移動速度を調整す
ることによって、上記方向に沿う断面長の変化を漸次的
(図13)または段階的に行うことができる。
【0053】かかる構成の開口形状調整器(第一・第二
可動部材)48a,48bを備えた結果、制御部からの
制御信号に基づいて適宜第一可動部材48aおよび/ま
たは第二可動部材48bをスライド移動させることによ
って、硬質体成形口43の開口形状を変更することがで
きる。その結果、押出し成形時における所定の時期にお
いて、第二のダイ45内に別途供給した軟質体成形材料
中に導入させる際の硬質体34の横断面形状における上
記第二の方向の正逆方向(即ち上記水平方向または鉛直
方向)に沿う方向の断面長を、その時期の直前および/
または直後における当該方向の断面長よりも短くするこ
とができる(図12および図13における二点鎖線参
照)。このため、かかる製造装置40によっても長手方
向の一部に上述の易屈曲部を有することを特徴とする本
発明のモールディングを好適に製造することができる。
【0054】次に上記第二の実施形態に係る製造装置4
0によって得られ得る本発明のモールディング30の一
好適例およびその製造方法(手順)の一例を説明する。
図14に示すように、本実施形態において製造されるモ
ールディング30は、車両におけるサイドウインドウと
ルーフウインドウとが一体になったウインドウパネル
(天窓部付きサイドウインドウパネル)75の周縁部に
装着するためのウインドウモールディング30である。
なお、かかるウインドウモールディング30を製造する
場合においても、上記第一の実施形態と同様、予め車両
ウインドウパネル75の各部位の長さや相対位置を把握
しておき、かかるウインドウパネル75の横コーナー部
75dや縦コーナー部75bにうまく対応した易屈曲部
が形成されるようにする。以下、具体的に説明する。
【0055】本実施形態に係る製造装置40において、
図示しない制御部からの作動信号に基づいて先ずサイド
部75aに装着する部分30a(以下「サイド装着部3
0a」という。)を製造する工程が実行される。すなわ
ち、予めROMに格納されているプログラムに基づいて
第二押出機44bにおける図示しない押出スクリューを
作動させ、所定の流量で硬質体成形材料を第一のダイ4
1に供給する。このとき、第一可動部材48aおよび第
二可動部材48bは、いずれも上記開口部41bを塞が
ない位置に配置する。而して、当該硬質体成形口43
(このときは開口部41b全体が硬質体成形口43に相
当する)から押出された硬質体34を上記硬質体導入口
47から第二のダイ45に導入する。このとき、別途、
第一押出機44aにおける図示しない押出スクリューを
作動させ、所定の流量で軟質体成形材料を第二のダイ4
5に供給する。これにより、図14におけるXV−XV
線断面図である図15に示すような断面形状のモールデ
ィング本体31が一定の押出し速度で押出し口46から
押出される。所定時間経過後、サイド部75a形成方向
(延在方向)に対して上下方向にほぼ120度の角度で
屈曲した縦コーナー部75bに装着する部分30b(以
下「縦コーナー装着部30b」という。)を製造する工
程が実行される。すなわち、予め設定されているプログ
ラムに従う制御部からの制御信号に基づいて、断面形状
の変化に関わらず常に一定の押出し速度で硬質体34が
硬質体成形口43から押出されるようにするとともに第
二のダイ45に供給される当該硬質体34の断面形状の
減少(即ち供給量の減少)に相当する分、第一押出機4
4aからの軟質体成形材料の供給量が増加するように各
押出機44a,44bのスクリュー回転数を制御しつつ
第一押出機44aおよび第二押出機44bから所定の流
量で軟質体成形材料および硬質体成形材料をそれぞれ第
二のダイ45および第一のダイ41に供給する。それと
ともに、第二可動部材48bを上記開口部41bの一部
を塞ぐ位置まで所定の移動速度で移動させて硬質体成形
口43の開口形状を変更する。このことによって、脚部
31bにおける硬質体部分34の上記鉛直方向に沿う断
面長を漸次的に短く変化させることができる(図1
3)。これにより、第二のダイ45に導入される硬質体
34の断面形状が変化する結果、図14におけるXVI
−XVI線断面図である図16に示すような断面形状の
モールディング本体31が一定の押出し速度で押出し口
46から押出されることとなる。なお、このとき、第二
可動部材48bの移動に同調させて硬質体導入口47に
付設されるシャッター部材47aを移動させる。このこ
とによって、かかる硬質体成形口43の開口形状の変更
に同調させて硬質体導入口47の開口形状を変更するこ
とができる。
【0056】所定時間経過後、予め設定されているプロ
グラムに従う制御部からの制御信号に基づいて、断面形
状の変化に関わらず常に一定の押出し速度で硬質体34
が硬質体成形口43から押出されるようにするとともに
第二のダイ45に供給される当該硬質体34の断面形状
の増大(即ち供給量の増加)に相当する分、第一押出機
44aからの軟質体成形材料の供給量が減少するように
各押出機44a,44bのスクリュー回転数を制御しつ
つ当該第一押出機44aおよび第二押出機44bから所
定の流量で軟質体成形材料および硬質体成形材料をそれ
ぞれ第二のダイ45および第一のダイ41に供給する。
同時に、第二可動部材48bを再び開口部41bを塞が
ない位置まで所定の移動速度で退かせる。これに同調さ
せてシャッター部材47aも移動させる。このことによ
って、上記サイド装着部製造工程とほぼ同様に、ルーフ
短辺部75cに装着する部分30c(以下「ルーフ短辺
装着部30c」という。)の製造工程が実行される。
【0057】次いで、所定時間経過後、ルーフ短辺部7
5c形成方向(延在方向)に対して水平方向にほぼ90
度屈曲した横コーナー部75dに装着する部分30d
(以下「横コーナー装着部30d」という。)を製造す
る工程が実行される。すなわち、予め設定されているプ
ログラムに従う制御部からの制御信号に基づいて、断面
形状の変化に関わらず常に一定の押出し速度で硬質体3
4が硬質体成形口43から押出されるようにするととも
に第二のダイ45に供給される当該硬質体34の断面形
状の減少(即ち供給量の減少)に相当する分、第一押出
機44aからの軟質体成形材料の供給量が増加するよう
に各押出機44a,44bのスクリュー回転数を制御し
つつ当該第一押出機44aおよび第二押出機44bから
所定の流量で軟質体成形材料および硬質体成形材料をそ
れぞれ第二のダイ45および第一のダイ41に供給す
る。同時に、今度は第一可動部材48aを開口部41b
の一部を塞ぐ位置まで所定の移動速度で移動させて硬質
体成形口43の開口形状を変更する。あわせてこれに同
調させてシャッター部材47aも移動させる。このこと
によって、装飾部31aにおける上記係止片31d形成
側部分における硬質体部分34の上記水平方向に沿う断
面長を漸次的に短く変化させることができる(図1
2)。これにより、第二のダイ45内に導入される硬質
体34の断面形状が変化する結果、図14におけるXV
II−XVII線断面図である図17に示すような断面
形状のモールディング本体31が一定の押出し速度で押
出し口46から押出される。
【0058】そして、所定時間経過後、予め設定されて
いるプログラムに従う制御部からの制御信号に基づい
て、断面形状の変化に関わらず常に一定の押出し速度で
硬質体が硬質体成形口43から押出されるようにすると
ともに第二のダイ45に供給される当該硬質体の断面形
状の増大(即ち供給量の増加)に相当する分、第一押出
機44aからの軟質体成形材料の供給量が減少するよう
に各押出機44a,44bのスクリュー回転数を制御し
つつ当該第一押出機44aおよび第二押出機44bから
所定の流量で軟質体成形材料および硬質体成形材料をそ
れぞれ第二のダイ45および第一のダイ41に供給しつ
つ第一可動部材48aを再び開口部41bを塞がない位
置まで退かせる。これに同調させてシャッター部材47
aも移動させる。このことによって、上記サイド装着部
製造工程とほぼ同様に、ルーフ長辺部75eに装着する
部分30e(以下「ルーフ長辺装着部30e」とい
う。)の製造工程が実行され、図14におけるXVII
I−XVIII線断面図である図18に示すような断面
形状のモールディング本体31が一定の押出し速度で押
出し口46から押出される。そして、所定時間経過後、
上記横コーナー装着部30d製造工程、ルーフ短辺装着
部30c製造工程、縦コーナー装着部30b製造工程お
よびサイド装着部30a製造工程をこの順に再度行う。
【0059】而して、予めプログラムされた制御部から
の作動信号によって所定の間隔で上記切断装置9が作動
し、所望する長さに切断されたモールディング本体31
を連続的に得ることができる。すなわち、本実施形態に
おいては、一定の押出し速度を維持しつつ押出成形プロ
セスを開始した後、所定の間隔で上記各製造工程が順次
行われるところ、最初から数えてn回目の縦コーナー装
着部製造工程が終了した時点すなわち第二可動部材48
bが再び開口部41bを塞がない位置まで移動した時点
(かかる硬質体断面長変更作業が一旦終了した時点)
で、制御部から切断装置9に向けて最初の作動信号が出
力されて切断工程が行われるように予めプログラムされ
ている。なお、上記第一の実施形態と同様の理由によ
り、ここでnは3以上のいずれかの自然数であり、切断
装置9と押出成形型40aとの位置関係に応じて決定さ
れる。而して、かかる作動信号は、その後、n+2回
目、n+4回目というように二度の縦コーナー装着部製
造工程が終了した時点(第二可動部材48bが開口部4
1bを塞がない位置に移動した時点)毎に出力されるよ
うに予めプログラムされている。
【0060】このように、本実施形態に係る製造装置4
0においても、上記硬質体断面長変更作業が行なわれる
時期に連動させて切断工程の時期が決定されている。そ
の結果、図14に示すように、所定の長さの第一のサイ
ド装着部30a、第一の縦コーナー装着部30b、第一
のルーフ短辺装着部30c、第一の横コーナー装着部3
0d、ルーフ長辺装着部30e、第二の横コーナー装着
部30d、第二のルーフ短辺装着部30c、第二の縦コ
ーナー装着部30bおよび第二のサイド装着部30aか
ら成るモールディング30であって、常にサイド装着部
30a(すなわち上記一般部)を前端部および後端部と
する長尺状モールディング30を連続的に製造すること
ができる。
【0061】また、本実施形態においては、押出機44
a,44bのスクリュー回転数を調整して、適宜、硬質
体成形材料および軟質体成形材料の流量を調整していた
がこれに限定されない。例えば、図11に破線で示すよ
うに、上記第一および第二可動部材48a,48bに、
第一のダイ41から硬質体成形材料を排出するための排
出孔49a,49bを設けておき、かかる排出孔49
a,49bを適宜開閉することによって上記第二押出機
44bのスクリュー回転数を一定にしたまま第一のダイ
41から押出される硬質体34の押出し速度をその横断
面形状の変更に関わらず常に一定に保つことができる。
また、あえて説明するまでもなく、第二のダイ45のい
ずれかの部位に軟質体成形材料を排出するための排出孔
を設けておき、導入される硬質体34の横断面形状の変
化に対応してかかる排出孔を適宜開閉することによっ
て、上記第一押出機44aのスクリュー回転数を一定に
したまま第二のダイ45から押出されるモールディング
本体31の押出し速度を一定に保つことができる。
【0062】上記のようにして本製造装置40によって
得られたウインドウモールディング30では、計2カ所
の縦コーナー装着部30bおよび計2カ所の横コーナー
装着部30dが本実施形態に係る易屈曲部に相当する。
他方それら以外の部分が一般部である。図16に示すよ
うに、縦コーナー装着部30bにおいては、その長手方
向前後のサイド装着部30aおよびルーフ短辺装着部3
0cと比べて取付部32(脚部31b)における硬質体
部分34の上記鉛直方向に沿う方向の断面長が短く変化
している。具体的には当該脚部31bにおける硬質体部
分34がかかる縦コーナー装着部30bにおいて消失し
ている。すなわち、当該縦コーナー装着部30bにおい
ては、かかる脚部31bは軟質体33に置き換わって構
成されている。また、図13に示すように、かかる硬質
体部分34の一般部から易屈曲部に至る断面長の変化は
漸次的である。このため、本モールディング30では、
易屈曲部である当該縦コーナー装着部30bにおいて長
手方向(図14中の矢印A)からみたウインドウパネル
縦コーナー部75bの曲がり方向(図14中の矢印B)
および曲率にうまく対応させつつ容易に当該曲がり方向
に屈曲させることができる。
【0063】他方、図17に示すように、横コーナー装
着部30dにおいては、その長手方向前後のルーフ短辺
装着部30cおよびルーフ長辺装着部30eと比べて装
飾部31aにおける硬質体部分34の上記水平方向に沿
う断面長が短く変化している。具体的には装飾部31a
における上記係止片31d形成側部分(即ち車体パネル
側に延びる第二の装飾部側の部分)の硬質体部分34が
かかる横コーナー装着部30dにおいて消失している。
すなわち、当該横コーナー装着部30dにおいては、か
かる部分は軟質体33に置き換わって構成されている。
また、図12に示すように、かかる硬質体部分34の一
般部から易屈曲部に至る断面長の変化は漸次的である。
このため、本モールディング30では、易屈曲部である
当該横コーナー装着部30dにおいて長手方向からみた
ウインドウパネルの横コーナー部75dの曲がり方向お
よび曲率にうまく対応させつつ容易に当該曲がり方向に
屈曲させることができる。
【0064】このように構成された結果、本モールディ
ング30によると、当該横コーナー装着部30dおよび
縦コーナー装着部30bは、それぞれ、ウインドウパネ
ル75の横コーナー部75dの曲がり方向および曲率な
らびに縦コーナー部75bの曲がり方向および曲率にそ
れぞれ対応させつつ当該ウインドウパネル75の縁部に
沿って容易に屈曲させることができる。これにより、ウ
インドウパネル75のこれら部位75b,75dにおけ
る曲率と本モールディング30の当該部位に装着させる
部分30b,30dの曲率とを一致させた一体性に優れ
る装着が実現される。一方、図16および図17に示す
ように、本モールディング30におけるこれら易屈曲部
での硬質体部分34の上記第二の方向の正逆方向(即ち
上記図17の水平方向または図16の鉛直方向)に略直
交する方向(第三方向の正逆方向)の断面長について
は、当該易屈曲部と長手方向に隣接する部分におけるの
と同等であり、結果、当該易屈曲部においても所定の剛
性が確保される。このことによって、良好な装着作業性
も同時に実現される。
【0065】以上、本発明のモールディングならびにそ
の製造装置と製造方法に関する好適な第一および第二の
実施形態について説明したが、本発明はこれら実施形態
に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では
いずれもウインドウモールディング20,30に関して
本発明を適用したがこれに限るものではない。例えば、
図19に示すような自動車ドア80の窓枠下に配置され
る室内側ドアトリム82とドアウインドウガラス84と
の間隙に装着されるいわゆるウェザーストリップ85も
本発明のモールディングとして好適である。以下、かか
るウェザーストリップ85への適用例を図面を参照しつ
つ説明する。図19に示すように、本態様のウェザース
トリップ85は、上記ウインドウモールディング20,
30と同様、所定の押出し成形によって得られる長尺状
成形体である。而して、図19におけるXX−XX線断
面図である図20に示すように、本態様のウェザースト
リップ85は断面L字状の本体部86を主要構成部とす
る。図20に示すように、かかる本体部86は、ドアト
リム82とドアウインドウガラス84との間隙に取り付
けられる取付部86bとドアトリム82表面に露出して
配置される装飾部86aとから構成されている。また、
取付部86bのドアウインドウガラス84に面する側か
ら突出するようにして二つのリップ部87a,87bが
形成されている。かかるリップ部87a,87bの表面
にはドアウインドウガラス84との摺動性を考慮して植
毛部88a,88bが形成されている。図20に示すよ
うに、本ウェザーストリップ85についても上述のモー
ルディング20,30と同様、2種類の成形材料によっ
て構成されている。すなわち、本体部86の表層部分お
よびリップ部87a,87bは一般的な軟質体89bに
よって構成される一方、本体部86の内部は当該軟質体
89bよりも硬質である硬質体89aによって構成され
ている。また、かかる硬質体部分89aの一部には薄板
状の金属製芯材90が長手方向に埋設されている。この
ことによって、本ウェザーストリップ85の長手方向へ
の剛性を高め、装着作業性および装着部位における姿勢
保持性を向上させることができる。なお、かかるウェザ
ーストリップ85が、上記製造装置1,40の押出し口
11,46および硬質体成形口13,43の開口形状を
変更しつつ上記実施形態と同様の押出し製造工程を行う
ことによって容易に製造され得ることは当業者には容易
に理解される。
【0066】而して、図19におけるXXI−XXI線
断面図である図21に示すように、上記実施形態と同様
の手法によって、本ウェザーストリップ85の長手方向
の一部分85a(易屈曲部85a)において硬質体89
aの取付部86bにおける高さ方向(即ち本ウェザース
トリップ85を装着部位に装着したときの装飾部86a
幅方向に直交する高さ方向の正逆方向)の断面長が当該
屈曲部85aに隣接する部分(例えば図20に示す一般
部85b)の同方向の断面長よりも短く変化している。
他方、かかる高さ方向と直交する装飾部86a幅方向に
沿う硬質体89aの断面長は、一般部85bと易屈曲部
85aとで近似する。このことによって、当該図21に
示す易屈曲部85aにおける当該断面長を短くした方向
(取付部86bの上記高さ方向)への易屈曲性を所定の
剛性を確保しつつ実現させている。従って、図19に示
すように、本態様のウェザーストリップ85は、かかる
部分85aにおいてドアトリム82の屈曲部分82aに
おける曲率およびその曲がる方向にうまく対応させつつ
容易に曲げ処理を行うことができる。このため、ドアト
リム82の屈曲部分82aにも当該部分の曲率にうまく
対応した装着を実現することができる。
【0067】以上、本発明の好適ないくつかの実施形態
を説明したが、本発明のモールディングが製造され得る
限りあるいは本発明のモールディング製造方法が実施さ
れ得る限り、上記実施形態に係る製造装置1,40と異
なる機構の製造装置を用いてもよい。また、上記実施形
態に係る製造装置1,40にさらに付加的な装置や機構
(例えば装飾部の一部を切除するために移動可能に押出
成形型に設けられ得るカッター等の切除用機器)を設け
たり、あるいは本明細書中で説明した機構を改変したも
のであってもよい。また、上記実施形態においては典型
的な押出し成形技法に基づいて本発明のモールディング
を製造しているが、この技法によらないで製造されたモ
ールディングであっても上述の本発明の特徴を有する限
り、本発明のモールディングに包含され得る。
【0068】
【発明の効果】本発明によれば、長手方向の少なくとも
一部に上記易屈曲部が形成された長尺状モールディング
が提供される。かかる構成の本発明のモールディング
は、上記易屈曲部において所望する向きに容易に曲げ処
理を行い得るとともに、かかる易屈曲部の剛性を維持す
ることができる。このため、本発明のモールディングに
よると、装着作業性を高レベルに維持しつつ屈曲装着部
位の曲率およびその曲がり方向にうまく対応した曲げ処
理を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るモールディング製造
装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るモールディング製造
装置の要部を模式的に示す斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るモールディング製造
装置を備えたモールディング製造システムの概要を模式
的に示す説明図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る押出成形型の正面図
である。
【図5】図4におけるV−V線断面図である。
【図6】図4におけるVI−VI線断面図である。
【図7】本発明の一実施形態に係るウインドウモールデ
ィングの形状および装着状態を模式的に示す斜視図であ
る。
【図8】図7におけるVIII−VIII線断面図であ
る。
【図9】図7におけるIX−IX線断面図である。
【図10】図7におけるX−X線断面図である。
【図11】本発明の一実施形態に係るモールディング製
造装置の要部を模式的に示す斜視図である。
【図12】本発明の一実施形態に係るモールディング製
造装置の要部を模式的に示す横断面図である。
【図13】本発明の一実施形態に係るモールディング製
造装置の要部を模式的に示す縦断面図である。
【図14】本発明の一実施形態に係るウインドウモール
ディングの形状および装着状態を模式的に示す斜視図で
ある。
【図15】図14におけるXV−XV線断面図である。
【図16】図14におけるXVI−XVI線断面図であ
る。
【図17】図14におけるXVII−XVII線断面図
である。
【図18】図14におけるXVIII−XVIII線断
面図である。
【図19】本発明の一実施形態に係るウェザーストリッ
プの形状および装着状態を模式的に示す斜視図である。
【図20】図19におけるXX−XX線断面図である。
【図21】図19におけるXXI−XXI線断面図であ
る。
【図22】車両(自動車)におけるモールディングの装
着部位を模式的に示す斜視図である。
【図23】一般的なルーフモールディングの断面形状を
示す説明図である。
【図24】本発明の内容を模式的に説明する図である。
【符号の説明】
1,40 モールディング製造装置 2 制御部 10,40a 押出成形型 11,46 押出し口 12a,48a 第一可動部材 12b,48b 第二可動部材 13,43 硬質体成形口 20,30 ウインドウモールディング 20b,30b,30d コーナー部 21,31 モールディング本体 23,33,89b 軟質体 24,34,89a 硬質体 41 第一のダイ 45 第二のダイ 85 ウェザーストリップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F207 AA09 AA13 AA15 AA16 AA24 AA28 AA29 AA45 AG03 AG21 AH23 AR07 AR12 AR14 KA01 KA17 KA20 KL63 KL65 KL74 KM15 KM16 KW23

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長尺状のモールディングであって、 そのモールディング本体の横断面には軟質体と硬質体と
    が含まれており、 該モールディング本体の長手方向の少なくとも一部は、
    該部分と長手方向に隣接する一般部よりも該長手方向に
    沿う第一の方向と交差するいずれかの方向に曲がり易い
    易屈曲部を形成しており、 該易屈曲部におけるモールディング本体横断面に表れる
    該硬質体の断面形状は、該第一の方向からみて該交差方
    向と同一視し得る第二の方向およびその逆方向に沿う断
    面長については該隣接する一般部よりも相対的に短く、
    該第一の方向からみて該第二の方向と略直交する第三の
    方向およびその逆方向に沿う断面長については該隣接す
    る一般部と近似するように形成されている、長尺状モー
    ルディング。
  2. 【請求項2】 前記易屈曲部の少なくとも一つにおい
    て、該易屈曲部と隣接する一般部との比較における前記
    硬質体断面形状の断面長に係る変化は、該易屈曲部と隣
    接する一般部における硬質体の断面形状を前記第二の方
    向とその逆方向とに略二等分したときの該逆方向側にお
    いて実現されている、請求項1に記載のモールディン
    グ。
  3. 【請求項3】 前記第二の方向およびその逆方向が、前
    記モールディングを装着部位に装着した場合における幅
    方向に相当する、請求項1に記載のモールディング。
  4. 【請求項4】 前記第二の方向およびその逆方向が、前
    記モールディングを装着部位に装着した場合における幅
    方向と略直交する高さ方向に相当する、請求項1に記載
    のモールディング。
  5. 【請求項5】 車両の車体パネルとウインドウパネルと
    の間であるウインドウパネル周縁部に装着するウインド
    ウモールディングとして形成されるとともに前記易屈曲
    部が該ウインドウパネルのコーナー部に装着される部位
    に形成されている、請求項1に記載のモールディング。
  6. 【請求項6】 前記モールディング本体は、その横断面
    において前記ウインドウパネル側に延びる第一の装飾部
    と、前記車体パネル側に延びる第二の装飾部とを有して
    おり、 前記易屈曲部における該易屈曲部と隣接する一般部との
    比較における前記硬質体断面形状の断面長に係る変化が
    該第二の装飾部において実現されている、請求項5に記
    載のモールディング。
  7. 【請求項7】 前記モールディング本体は、装着対象物
    の装着部位に装着される取付部と該装着部位に装着され
    た際に該装着部位の外面に配置される装飾部とを有して
    おり、 前記易屈曲部における該易屈曲部と隣接する一般部との
    比較における前記硬質体断面形状の断面長に係る変化が
    該取付部において実現されている、請求項1または5に
    記載のモールディング。
  8. 【請求項8】 前記モールディング本体長手方向の前端
    部および後端部が前記一般部によって構成されている、
    請求項1または5に記載のモールディング。
  9. 【請求項9】 前記易屈曲部における該易屈曲部と隣接
    する一般部との比較における前記硬質体断面形状の断面
    長に係る変化が、該一般部から該易屈曲部にかけて漸次
    的に実現されている、請求項1〜8のいずれかに記載の
    モールディング。
  10. 【請求項10】 前記易屈曲部におけるモールディング
    本体の横断面形状と該易屈曲部に隣接する一般部におけ
    るモールディング本体の横断面形状とが近似する、請求
    項1〜9のいずれかに記載のモールディング。
  11. 【請求項11】 長尺状モールディングを製造する方法
    であって、(a)モールディングの押出成形型に供給さ
    れた軟質体成形材料中に、硬質体成形材料を所定の横断
    面形状を有する長尺状硬質体に成形して導入する工程、
    および(b)横断面において軟質体と硬質体とを含有す
    るモールディング本体を該押出成形型の押出し口から押
    出す工程を包含し、 ここで所定の時期において、押出し成形されたモールデ
    ィング本体の一部分が該一部分と長手方向に隣接する一
    般部よりも該長手方向に沿う第一の方向に交差するいず
    れかの方向に曲がり易い易屈曲部を形成するように、以
    下の処理:該一部分のモールディング本体横断面におけ
    る該硬質体の断面形状における断面長であって該第一の
    方向からみて該交差方向と同一視し得る第二の方向およ
    びその逆方向に沿う断面長を該一般部よりも相対的に短
    くする一方で、該第一の方向からみて該第二の方向と略
    直交する第三の方向およびその逆方向に沿う断面長につ
    いては該一部分と該一般部との間で近似させる;を含む
    硬質体断面長変更作業が行なわれる、長尺状モールディ
    ング製造方法。
  12. 【請求項12】 前記押出成形型に、前記硬質体成形材
    料を所定の横断面形状を有する硬質体に成形し且つその
    状態のまま該型内の前記軟質体成形材料中に導入するた
    めの硬質体成形口が備えられており、 前記(a)工程は、該硬質体成形材料を該硬質体成形口
    を通過させることによって実現されており、 ここで、前記硬質体断面長変更作業は、所定の時期にお
    いて該硬質体成形口の開口形状を調整することによって
    行われる、請求項11に記載のモールディング製造方
    法。
  13. 【請求項13】 前記押出成形型に、 外部から供給された前記硬質体成形材料を所定の横断面
    形状を有する硬質体に成形して押出すための硬質体成形
    口を有する第一のダイと、 外部から供給された軟質体成形材料中に該硬質体成形口
    から押出された硬質体を導入するための硬質体導入口
    と、該導入された硬質体と該軟質体成形材料から成る軟
    質体とを含有する所定の横断面形状のモールディング本
    体を押出すための押出し口とを有する第二のダイとが備
    えられており、 前記(a)工程は、該第一のダイの硬質体成形口から押
    出された硬質体を該第二のダイの硬質体導入口から導入
    することによって実現されており、 ここで、前記硬質体断面長変更作業は、所定の時期にお
    いて該第一のダイの硬質体成形口の開口形状を調整する
    ことによって行われる、請求項11に記載のモールディ
    ング製造方法。
  14. 【請求項14】 略一定の長さのモールディング本体を
    連続的に調製するために、(c)前記押出し口から実質
    的に一定の速度で押出されてくるモールディング本体を
    所定の間隔で切断する工程をさらに包含しており、 ここで該(c)工程を行なう時期は、前記硬質体断面長
    変更作業が行なわれる時期に連動して決定されている、
    請求項11〜13のいずれかに記載のモールディング製
    造方法。
  15. 【請求項15】 略一定の長さのモールディング本体を
    連続的に調製するために、(c)前記押出し口から実質
    的に一定の速度で押出されてくるモールディング本体を
    所定の間隔で切断する工程をさらに包含しており、 ここで該(c)工程は、該押出し口から押出されてきた
    モールディング本体の長手方向の中途部分に少なくとも
    一つの易屈曲部が含まれるように、前記一般部のいずれ
    かの部位が切断され得る時期に行われる、請求項11〜
    13のいずれかに記載のモールディング製造方法。
  16. 【請求項16】 長尺状モールディングを製造する装置
    であって、 モールディング本体を所定の横断面形状で押出す押出し
    口を有する押出成形型が備えられており、 その押出成形型には、軟質体を形成する軟質体成形材料
    を供給する軟質材料供給部と、硬質体を形成する硬質体
    成形材料を供給する硬質材料供給部とが備えられてお
    り、 該供給された硬質体成形材料を所定の横断面形状を有す
    る硬質体に成形する硬質体成形部が設けられており、該
    押出成形型は該成形された硬質体が該押出成形型内に供
    給された軟質体成形材料中に導入されるように構成され
    ており、 ここで該硬質体成形部には、該押出し成形されたモール
    ディング本体の一部分が該部分と長手方向に隣接する一
    般部よりも該長手方向に沿う第一の方向に交差するいず
    れかの方向に曲がり易い易屈曲部を形成するように、以
    下の処理:該一部分のモールディング本体横断面におけ
    る該硬質体の断面形状における断面長であって該第一の
    方向からみて該交差方向と同一視し得る第二の方向およ
    びその逆方向に沿う断面長は該一般部よりも相対的に短
    くする一方で、該第一の方向からみて該第二の方向と略
    直交する第三の方向およびその逆方向に沿う断面長につ
    いては該一部分と該一般部との間で近似させる;を行う
    硬質体断面長変更手段が設けられている、長尺状モール
    ディング製造装置。
  17. 【請求項17】 前記押出成形型には、前記硬質体成形
    材料を所定の横断面形状を有する硬質体に成形し且つそ
    の状態のまま該型内の前記軟質体成形材料中に導入する
    ための硬質体成形口が形成されており、 ここで前記硬質体断面長変更手段として、所定の時期に
    該硬質体成形口の開口形状を変更させ得る開口形状調整
    器が設けられている、請求項16に記載のモールディン
    グ製造装置。
  18. 【請求項18】 前記押出成形型は、前記硬質材料供給
    部から硬質体成形材料が供給される第一のダイと、前記
    軟質材料供給部から軟質体成形材料が供給される第二の
    ダイとを有しており、 該第一のダイには、該供給された硬質体成形材料を所定
    の横断面形状を有する硬質体に成形して押出すための硬
    質体成形口が形成されており、 該第二のダイには、該供給された軟質体成形材料中に該
    硬質体成形口から押出された硬質体を導入するための硬
    質体導入口と該導入された硬質体と該軟質体成形材料か
    ら成る軟質体とを含有する所定の横断面形状のモールデ
    ィング本体を押出す押出し口とが形成されており、 ここで前記硬質体断面長変更手段として、所定の時期に
    該硬質体成形口の開口形状を変更させ得る開口形状調整
    器が該第一のダイに設けられている、請求項16に記載
    のモールディング製造装置。
JP2000023041A 2000-01-31 2000-01-31 長尺状モールディングおよびその製造方法と製造装置 Pending JP2001213160A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000023041A JP2001213160A (ja) 2000-01-31 2000-01-31 長尺状モールディングおよびその製造方法と製造装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000023041A JP2001213160A (ja) 2000-01-31 2000-01-31 長尺状モールディングおよびその製造方法と製造装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001213160A true JP2001213160A (ja) 2001-08-07

Family

ID=18549260

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000023041A Pending JP2001213160A (ja) 2000-01-31 2000-01-31 長尺状モールディングおよびその製造方法と製造装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001213160A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5489409A (en) Method of making a window frame and a window panel with a window frame
JP4283732B2 (ja) ゴム成形装置
EP0703054B1 (en) Method of and apparatus for forming weather strip by extrusion
EP0825053B1 (en) Window molding, method and apparatus for producing same
US6739599B1 (en) Molding and method and device for manufacturing the molding
US20010027622A1 (en) Trim and seal member
JP2001213160A (ja) 長尺状モールディングおよびその製造方法と製造装置
JP2008081000A (ja) ガラスラン
US20110291437A1 (en) Vehicle window molding and method for molding the same
US7790085B2 (en) Long molding manufacturing method and apparatus
JP3774207B2 (ja) 長尺状成形品の製造方法及び製造装置
JPH07291678A (ja) ビード付き複層ガラスの製造方法
JP2001105992A (ja) モールディングおよびその製造方法と製造装置
JP7442479B2 (ja) インナウェザーストリップの取付構造とインナウェザーストリップ
JP2001130343A (ja) 挿入体を含むモールディング及びその製造方法と製造装置
JP2001179827A (ja) 長尺状モールディング及びその製造方法
JP3102218B2 (ja) モールディングの成形方法
JP2001212862A (ja) 長尺状モールディングの製造方法および製造装置
JPH09207187A (ja) 枠体付きパネルの製造方法
JP3546445B2 (ja) ウエザストリップの押出成形方法
JPH08230011A (ja) 合成樹脂枠体付きガラス板の製造方法
JP3707344B2 (ja) トリム及びシール部品
JP2000158509A (ja) 樹脂部材付き板状体の製造方法および装置
JP2003025933A (ja) ウエザーストリップ、その製造方法及びその取付構造
JP3119077B2 (ja) ウエザストリップの押出成形方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040903

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040928

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050301