JP2001179827A - 長尺状モールディング及びその製造方法 - Google Patents

長尺状モールディング及びその製造方法

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JP2001179827A
JP2001179827A JP37151799A JP37151799A JP2001179827A JP 2001179827 A JP2001179827 A JP 2001179827A JP 37151799 A JP37151799 A JP 37151799A JP 37151799 A JP37151799 A JP 37151799A JP 2001179827 A JP2001179827 A JP 2001179827A
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Junji Yamada
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形収縮率が異なる二以上の成形体から成る
長尺状モールディングであるにも関わらず意図しない湾
曲の発生を防止すると共に装着部位の形状にうまく沿わ
せて装着し得る特性の長尺状モールディングを提供する
こと。 【解決手段】 上記課題を解決する本発明の長尺状モー
ルディング20は、そのモールディング本体21が長手
方向の少なくとも一部において相互に異なる成形収縮率
を有する二以上の可塑性成形体が長手方向に合わさって
構成されている。そして、当該二以上の可塑性成形体で
構成されるモールディング本体の少なくとも一部におい
て、相互に異なる曲率を有する二以上の湾曲部20a,
20b,20cが長手方向に互いに接して形成されてい
る。ここでモールディング本体横断面における前記二以
上の可塑性成形体それぞれの配置位置および/または面
積比率が、該二以上の湾曲部のうちの互いに接する二つ
の湾曲部間において異なっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両のルーフ等に
装着される長尺状のモールディングに関し、ならびに、
かかる長尺状モールディングの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図23に示すように、一般的な自動車等
の車両50には、構成部材間の隙間を塞いだりあるいは
装飾目的のため、細長く成形されたモールディング(以
下「長尺状モールディング」という。)が種々装着され
ている。例えば、車両ボディ51におけるルーフ部(ル
ーフパネル)52の両端に形成された側溝52aにはい
わゆるルーフモールディング60が嵌め込み装着されて
いる。また、フロントウインドウパネル53の周縁部に
は当該フロントウインドウパネル53と車両ボディ51
に形成されたウインドウ周縁部53aとの隙間を塞ぐた
めのウインドウモールディング55が装着されている。
【0003】図24に従来の一般的な車両用ルーフモー
ルディング60の断面形状を示す。本図に示すように、
この種のモールディング60は、所定の形状に形成され
た可塑性成形体から成るモールディング本体61と当該
本体61中に埋設されている金属製の芯材66とから構
成されている。また、モールディング本体61は、装着
部位の表面に露出して意匠面62aを形成する装飾部6
2と、当該装着部位に装着するための取付部65とから
構成されている。この取付部65はさらに装着部位(こ
こではルーフ部52側溝52a)に填め込まれる脚部6
3と当該装着部位にモールディングを固着させるための
係止部64とから構成されている。而して、かかる構成
の長尺状モールディング60は、一般に、合成樹脂やエ
ラストマー、加硫ゴム等の弾性を有する可塑性成形体を
形成するための成形材料および必要に応じて芯材を長尺
状に細長く押出し成形する押出し成形によって製造され
る。
【0004】ところで、近年、車両等のデザイン性向上
の観点から、その外面に装着される長尺状モールディン
グについても装飾性・美観の向上が求められている。こ
のため、例えば、上記図24に示すように、装飾部62
の意匠面62aには傷のつき難さや光沢性を考慮して、
当該装飾部62の内部や取付部65を構成する成形体と
は異なる組成の成形体が採用されることが一般的であ
る。例えば、TPO(ポリオレフィン系熱可塑性エラス
トマー)から成るルーフモールディング60の場合、上
記意匠面62aは高硬度のPP(ポリプロピレン)成分
を多く含む組成のTPOから成形される一方、その他の
部分は取り付け性等を考慮して比較的PP成分がより少
なくなる組成の軟質のTPOから成形される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ように組成の異なる二種以上の成形体から構成されるモ
ールディングでは、かかる組成の相違に対応して各成形
体間で成形収縮率が異なることが多く、従来以下のよう
な問題点があった。すなわち、図25に模式的に示すよ
うに、成形収縮率が比較的大きい成形体71と成形収縮
率が比較的小さい成形体72とが長手方向に積層して成
るモールディング70の場合、図25の上段に示すよう
に押出し直後においては直線形状を維持し得る。しかし
ながら、押出し後(典型的には冷却過程)においてはか
かる二つの成形体71,72の成形収縮率が異なる結
果、より成形収縮率の大きい方向への意図しない湾曲
(反り)がモールディング70に発生することとなる。
このような意図しない湾曲が発生すると、上記車両ルー
フ部52その他の装着部位の曲面構成(一部または全部
がフラットな面構成を包含する。以下同じ。)にうまく
対応させてモールディングを装着することが困難とな
る。また、装着部位の外観上の見栄えが悪くなりがちと
なり、商品価値的観点から好ましいことではない。
【0006】本発明は、組成の異なる二種以上の成形体
から構成される長尺状モールディングに関する上記従来
の問題を解決すべく創出されたものであり、その目的と
するところは、成形収縮率が異なる二以上の成形体から
成る長尺状モールディングであるにも関わらず意図しな
い湾曲の発生を防止すると共に装着部位の形状にうまく
沿わせて装着し得る特性の長尺状モールディングならび
にそのようなモールディングを製造する製造方法を提供
することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に開発された本発明のモールディングの一つは、長尺状
に成形されたモールディングであって、そのモールディ
ング本体は長手方向の少なくとも一部において相互に異
なる成形収縮率を有する二以上の可塑性成形体が長手方
向に合わさって構成されている。そして、当該二以上の
可塑性成形体で構成されるモールディング本体の少なく
とも一部において相互に異なる曲率を有する二以上の湾
曲部が長手方向に互いに接して形成されており、ここで
モールディング本体横断面における上記二以上の可塑性
成形体それぞれの配置位置および/または面積比率は当
該二以上の湾曲部のうちの互いに接する二つの湾曲部間
において異なっている。なお、本発明において「成形収
縮率」とは、上記可塑性成形体を成形加工(典型的には
押出し成形)した後に当該成形体に生じる収縮の度合を
指す。また、「湾曲部」とは任意の曲率を有する長手方
向の一部分を指す用語であり、特定の曲率のものに限定
されない。従って、例えば曲率がほぼ0に等しい長手方
向に実質的に直線状の部分も本明細書における湾曲部に
包含される。
【0008】かかる構成の本発明のモールディングで
は、モールディング本体横断面からみた場合の上記二以
上の相互に成形収縮率が異なる可塑性成形体それぞれの
配置位置および/または面積比率を長手方向の前後で相
互に異ならせることによって、上記曲率の異なる湾曲部
の相接した形成が実現される。すなわち、本発明のモー
ルディングでは、上記配置位置および/または面積比率
を意図的に異ならせることで、異なる曲率の湾曲部をモ
ールディング本体の部分毎に形成することを実現させて
いる。それぞれ成形収縮率が異なる可塑性成形体が一体
となってモールディング本体が構成される結果、モール
ディング本体成形(冷却)後において各可塑性成形体の
配置部位および面積比率に応じてモールディング本体横
断面からみた部分ごとに成形収縮率の差異を生じさせ得
るからである。而して、かかる複数の可塑性成形体の配
置位置および/または面積比率を長手方向の部位毎に異
ならせることで、当該成形収縮率の差異に応じて、モー
ルディング自体の曲がり方向および曲率を当該部位毎に
異ならせる(調整する)ことができる。従って、本発明
のモールディングによれば、相互に成形収縮率が異なる
複数の可塑性成形体によってモールディング本体が構成
されているにも関わらず、好ましからざる湾曲の発生を
未然に防止しつつ装着部位の形状(曲面構成)に沿わせ
た湾曲を意図的に発生させ得、かかる装着部位にうまく
適合した装着を実現することができる。また、上記本発
明のモールディングの一つの態様では、モールディング
本体がその全長にわたって上記二以上の可塑性成形体が
長手方向に合わさって構成されている。かかる態様のモ
ールディングでは、長手方向の全部において装着部位の
形状(曲面構成)に沿わせた湾曲を意図的に発生させる
ことが実現される。また、上記本発明のモールディング
の他の一つの態様では、上記湾曲部のうちの少なくとも
一つが長手方向に実質的な直線形状を維持する直線状成
形部を構成している。かかる態様のモールディングで
は、装着部位のいずれか一部分にフラットな平面形状
(曲面構成)を有する場合にもかかる装着部位にうまく
適合した装着を実現することができる。
【0009】また、上記本発明のモールディングとして
好ましい一つのものは、上記湾曲部のうちの少なくとも
一対の互いに接する二つの湾曲部間において、当該湾曲
部を構成する二以上の可塑性成形体のうちの一の可塑性
成形体がモールディング本体横断面における相互に離隔
した二箇所以上の箇所に分散して配置されており、ここ
で当該二箇所以上の箇所のうちの少なくとも一箇所にお
ける該一の可塑性成形体のモールディング本体横断面に
おける面積比率が当該二つの湾曲部間で相互に異なって
いる。かかる特徴を有する本発明のモールディングで
は、上記二箇所以上に分散配置した一の可塑性成形体の
面積比率(即ち存在位置と量比)を長手方向の前後で相
互に異ならせることによって、相互に異なる曲率を有す
る二以上の湾曲部を長手方向に隣接して形成することが
容易に実現され得る。
【0010】また、上記本発明のモールディングとして
好ましい他の一つのものは、上記湾曲部のうちの少なく
とも一対の互いに接する二つの湾曲部間において、当該
湾曲部を構成する二以上の可塑性成形体のうちの少なく
とも二つの可塑性成形体それぞれのモールディング本体
横断面における面積比率が当該二つの湾曲部間で実質的
に同じであり、且つ、当該少なくとも二つの可塑性成形
体それぞれのモールディング本体横断面における配置位
置が当該二つの湾曲部間で相互に異なっている。かかる
特徴を有する本発明のモールディングでは、上記成形収
縮率が相互に異なる二つ以上の可塑性成形体の配置位置
(即ち存在位置)を長手方向の前後で相互に異ならせる
ことによって、相互に異なる曲率を有する二以上の湾曲
部を長手方向に隣接して形成することが容易に実現され
得る。
【0011】また、上記本発明のモールディングとして
好ましい他の一つのものは、上記湾曲部のうちの少なく
とも一対の互いに接する二つの湾曲部間において、当該
湾曲部を構成する二以上の可塑性成形体には、成形収縮
率が相対的に大きい第一の可塑性成形体と成形収縮率が
相対的に小さい第二の可塑性成形体とが包含されてお
り、ここで当該二つの湾曲部における当該第一および第
二の可塑性成形体のモールディング本体横断面における
配置位置は、当該二つの湾曲部間で当該横断面からみて
相対的にほぼ180度反転した位置(即ち二つの湾曲部
間を境に一方の湾曲部を長手方向を軸にほぼ180度回
転させた状態となる位置)となるように設定されている
ことを特徴とする。かかる特徴を有するモールディング
では、長手方向に隣接する二つの湾曲部間において上記
成形収縮率の異なる第一および第二の成形体が互い違い
に配置される。すなわち、それら二つの可塑性成形体の
モールディング本体横断面における配置位置は二つの湾
曲部間において横方向(左右方向、上下方向その他の長
手方向と直行する方向をいう。以下同じ。)に相互に異
なっている。このため、一方の湾曲部における曲がる方
向と他方の湾曲部における曲がる方向を横方向に交互
(典型的には略S字状)に異ならせることを実現するこ
とができる。従って、本態様のモールディングによる
と、左右方向あるいは上下方向にS字状に湾曲したよう
な装着部位にもうまく適合した装着を実現することがで
きる。
【0012】また、上記目的を達成するために開発され
た本発明のモールディングの他の一つのものは、長尺状
に成形されたモールディングであって、そのモールディ
ング本体は長手方向の少なくとも一部において相互に異
なる成形収縮率を有する二以上の可塑性成形体が長手方
向に合わさって構成されている。そして、当該二以上の
可塑性成形体で構成されるモールディング本体の少なく
とも一部において長手方向に実質的な直線形状を維持す
る直線状成形部が形成されており、ここで当該直線状成
形部における長手方向への成形収縮がモールディング本
体横断面全域でほぼ均等となるように、上記二以上の可
塑性成形体のうちの一つまたは複数の可塑性成形体が当
該直線状成形部におけるモールディング本体横断面にお
ける相互に離隔した二箇所以上の箇所に分散して配置さ
れている。
【0013】かかる構成の本発明のモールディングで
は、上記直線状成形部において、上述の図25に示すよ
うな意図しない湾曲(反り)の発生を未然に防止しつつ
成形直後の直線性が維持され得る。すなわち、それぞれ
成形収縮率が異なる可塑性成形体が一体となってモール
ディング本体が構成される結果、上述の通り、各可塑性
成形体の配置部位および面積比率に応じてモールディン
グ本体横断面の部分ごとに成形収縮率の差異が生じ得
る。このとき、本発明のモールディングにおいては、上
記直線状成形部において各可塑性成形体の成形収縮作用
が横断面全体で拮抗し得る即ち特定の一方向にモールデ
ィング本体が湾曲するような成形収縮の偏りが生じない
ように可塑性成形体それぞれの配置位置および面積比率
が規定されている。従って、本構成のモールディングに
よれば、相互に成形収縮率が異なる複数の可塑性成形体
によってモールディング本体の少なくとも一部が構成さ
れているにも関わらず、当該部分において長手方向に実
質的に直線性を維持することができる。このため、フラ
ットな面形状の装着部位にうまく適合した装着を実現す
ることができる。
【0014】また、上述した本発明のモールディングと
して好適なものは、上記モールディング本体を構成する
二以上の可塑性成形体が成形時において相互に相溶性を
有して溶着し得る合成樹脂材料から形成されている。か
かる構成によると、成形収縮が生じた後であっても成形
体相互の強固な接着性を実現することができる。
【0015】また、上記目的を達成する一側面として、
上述の本発明のモールディングを製造する方法が本発明
によって提供される。すなわち、上記目的を達成するた
めの本発明のモールディング製造方法は、押出し成形後
に相互に異なる曲率を有する二以上の湾曲部が長手方向
に互いに接して形成され得る長尺状モールディングを製
造する方法であって、(a)成形後の成形収縮率が相互
に異なる二以上の可塑性成形体成形材料を押出成形型に
供給する工程、および、(b)当該二以上の可塑性成形
体成形材料が合わさって成るモールディング本体を当該
押出成形型の押出し口から押出す工程を包含し、ここで
上記(a)工程および(b)工程が行われる最中におい
て、成形後のモールディング本体に相互に異なる曲率を
有する二以上の湾曲部が長手方向に互いに接して形成さ
れるように、上記押出し口から押出されるモールディン
グ本体の横断面内における上記二以上の可塑性成形体成
形材料それぞれの配置位置および/または面積比率を変
更する作業が一回または二回以上行なわれることを特徴
とする。
【0016】かかる特徴を有する本発明のモールディン
グ製造方法によると、押出し成形時における上記変更作
業によって、モールディング本体を構成する上記二以上
の可塑性成形体のモールディング本体横断面からみた配
置位置および/または面積比率を長手方向の部分間で相
互に異ならせることができる。このとき、モールディン
グ本体の成形収縮率が横方向に差異が生じるようにして
上記配置位置および/または面積比率の変更作業を行う
ことによって所望する方向および曲率の湾曲部が形成さ
れる。押し出されたモールディング本体はかかる成形収
縮率の差異に応じてより成形収縮率の大きい方向に曲が
るからである。従って、かかる構成の本発明のモールデ
ィング製造方法によれば、上述した本発明のモールディ
ングを好適に製造することができる。
【0017】上記本発明のモールディング製造方法とし
て好ましい一つの態様では、上記成形型に供給される可
塑性成形体成形材料のうちの一の可塑性成形体成形材料
はモールディング本体横断面における相互に離隔した二
箇所以上の箇所に分散して配置されるようにして当該成
形型に供給されており、ここで上記一回または二回以上
の変更作業のうちの少なくとも一回の変更作業は当該二
箇所以上の箇所のうちの少なくとも一箇所における該一
の可塑性成形体成形材料のモールディング本体横断面に
おける面積比率を該変更作業の前後で異ならせるための
作業であることを特徴とする。かかる特徴を有するモー
ルディング製造方法によると、上記二箇所以上に分散配
置した一の可塑性成形体成形材料の面積比率(即ち存在
位置と量比)を長手方向の前後で相互に異ならせること
によって、曲げ方向および/または曲率が長手方向の前
後で相異なるモールディングを好適に製造することがで
きる。
【0018】上記本発明のモールディング製造方法とし
て好ましい一つの態様では、上記一回または二回以上の
変更作業のうちの少なくとも一回の作業は、その変更作
業前の上記モールディング本体横断面内において上記二
以上の可塑性成形体成形材料がそれぞれ配置されていた
位置に、当該変更作業後は当該二以上の可塑性成形体成
形材料のうちの異なる可塑性成形体成形材料をそれぞれ
互い違いに置き換えて配置するための作業であることを
特徴とする。かかる特徴を有するモールディング製造方
法によると、上記成形収縮率の異なる二以上の可塑性成
形体の配置位置を湾曲部ごとに互い違いに置き換えるこ
とによって曲げ方向および/または曲率が長手方向の前
後で相異なるモールディングを好適に製造することがで
きる。
【0019】上記本発明のモールディング製造方法とし
て好ましい他の一つの態様では、上記成形型に供給され
る可塑性成形体成形材料には成形後の成形収縮率が相対
的に大きい第一の可塑性成形体成形材料と当該成形収縮
率が相対的に小さい第二の可塑性成形体成形材料とが包
含されており、ここで上記一回または二回以上の変更作
業のうちの少なくとも一回の変更作業は、モールディン
グ本体横断面における当該二つの可塑性成形体成形材料
の配置位置をその変更作業の前後で当該横断面からみて
相対的にほぼ180度反転させるための作業であること
を特徴とする。かかる特徴を有するモールディング製造
方法では、隣接する湾曲部のうち一方の湾曲部における
曲がる方向と他方の湾曲部に曲がる方向が横方向に交互
(典型的には略S字状)に異なる上記モールディングを
好適に製造することができる。
【0020】また、本発明のモールディング製造方法と
して特に好ましいものの一つでは、上記面積比率の変更
が押出成形型(ダイス)に供給される上記二以上の可塑
成形体成形材料それぞれの流量を異ならせることで実現
される。すなわち、各可塑成形体成形材料の流量(即ち
単位時間当たりの供給量)をそれぞれ加減すると、その
ことに対応して押出成形型から押し出されるモールディ
ング本体の横断面における各成形材料の面積比率が変化
する。また、本発明のモールディング製造方法として特
に好ましいものの他の一つでは、上記置換配置が押出成
形型の一部を移動させて上記二以上の可塑性成形体成形
材料の流路をそれぞれ切り換えることによって実現され
る。かかる可動タイプの押出成形型を用いることによっ
て、上記置換配置をスムーズに行なうことができる。
【0021】また、上記目的を達成するための本発明の
モールディング製造方法の他の一つは、(a)成形後の
成形収縮率が相互に異なる二以上の可塑性成形体成形材
料を押出成形型に供給する工程、および、(b)当該二
以上の可塑性成形体成形材料が合わさって成るモールデ
ィング本体を当該押出成形型の押出し口から押出す工程
を包含し、ここで少なくとも一時期において、成形後の
モールディング本体の長手方向への成形収縮がモールデ
ィング本体横断面の全域でほぼ均等となるように上記二
以上の可塑性成形体成形材料のうちの一つまたは複数の
可塑性成形体成形材料がモールディング本体横断面にお
ける相互に離隔した二箇所以上の箇所に分散して配置さ
れるように上記(a)工程および(b)工程が行われる
方法である。かかる構成の本発明のモールディング製造
方法によると、押出し成形後に長手方向の少なくとも一
部において長手方向に実質的な直線形状を維持する直線
状成形部が形成されていることを特徴とする上述の本発
明のモールディングを好適に製造することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明のモールディング(長尺状
成形体)では、モールディング本体の長手方向の少なく
とも一部において、相互に異なる成形収縮率を有する二
または三以上の可塑性成形体が長手方向に合わさって構
成されると共に、そのモールディング本体の長手方向の
一部または全部において相互に異なる曲率を有する二ま
たは三以上の湾曲部が長手方向に互いに接して形成され
ておればよく、特定の用途のものや形状に限定されな
い。上述のとおり、本発明のモールディングでは、上記
複数の可塑性成形体のモールディング本体横断面におけ
る配置位置および/または面積比率を長手方向の前後で
異ならせることに基づいて湾曲部が構成されている。こ
のような湾曲部が構成されている結果、本発明のモール
ディングは形状適合性に優れ、複雑な曲面構成を有する
車両に装着するモールディングとして特に好適に使用さ
れ得る。例えば、車両ルーフの側縁近傍に設けられた側
溝に挿入・装着されるルーフモールディングとして、あ
るいは車両に取り付けられるウインドウパネルの周縁部
に装着されるウインドウモールディングとして、特に好
適である。
【0023】本発明のモールディング本体を構成する可
塑性成形体を構成する可塑性成形体成形材料(以下単に
成形材料という。)としては、従来から車両用モールデ
ィングを作製するのに使用されている成形材料であれ
ば、特に制限なく使用することができる。典型的には、
かかる成形材料は、硬質または軟質のポリ塩化ビニル樹
脂、ABS樹脂、各種のオレフィン系またはスチレン系
エラストマー等あるいはこれらを適宜ブレンドしたもの
のような合成樹脂材料から選択することができる。本発
明のモールディングに係る相互に異なる成形収縮率を有
する二以上の可塑性成形体の組み合わせの典型例として
は、硬質成分としてのPPの含有量を異ならせた組成の
異なる2種以上のTPOの組み合わせ、硬度の異なる二
種以上のポリ塩化ビニル樹脂(PVC)の組み合わせ等
が挙げられる。また、相互に異なる成形収縮率のTPO
とPVCとの組み合わせも好適である。例えば、自動車
用のルーフモールディングであって、装飾部表面部が高
硬度のTPOによって構成されるとともに装飾部のその
他の部分および取付部は比較的軟質のPVCから構成さ
れるモールディングは、本発明を具現化する対象として
好適である。このような性状の異なる成形材料から成る
複数の可塑性成形体からモールディング本体が構成され
る場合、これら複数の可塑性成形体が相互に相溶性を有
して溶着し得る成形材料から形成されているものがモー
ルディング本体を構成するこれら可塑性成形体相互の剥
離を防止する(接着性の強度向上)という観点から好適
である。例えば、種々の相溶化剤が添加された樹脂材料
を使用することによってかかる溶着を実現することがで
きる。
【0024】なお、本発明のモールディングにおいても
特に制限を設けることなく芯材を埋設することができ
る。例えば、円形のワイヤ形状、平板形状等の金属性芯
材をモールディング本体に埋設することは押出し工程に
おける引取り作業の容易化の観点から好ましい。
【0025】本発明のモールディングは、一般的な種々
の樹脂成形技法によって、成形・製造することができ
る。特に限定するものではないが、最も好適な方法は押
出し成形加工による製造である。この方法によれば、押
出成形型の押出し形状によって、所望する形状(横断
面)の長尺状モールディングを容易に成形加工すること
ができる。そして、押出し成形加工後の自然冷却または
強制的な冷却処理あるいは加熱処理によって、モールデ
ィング本体横断面における上記二または三以上の可塑性
成形体それぞれの配置位置および面積比率に応じた曲率
の湾曲で生じさせることができる。以下、本発明のモー
ルディングの好適例およびそれらを押出し成形で製造す
る場合の好適な製造例を図面を参照しつつ説明する。
【0026】図1は本発明のモールディング20を押出
し成形によって製造するための製造装置1(以下「本製
造装置1」という。)の主構成を模式的に示したブロッ
ク図である。また、図2は本製造装置1の要部を模式的
に示す斜視図である。また、図3は本製造装置1を含む
モールディング製造システムの概要を示す模式図であ
る。本製造装置1は、相互に成形収縮率の異なる可塑性
成形体を成形する二以上の成形材料(3種類)から成る
車両用モールディングを押出し成形によって加工・製造
するための製造装置(即ち押出し成形機)1である。図
1および図2に示すように、本製造装置1は、大まかに
いって、所望する断面形状の長尺状成形体を押出し成形
するための押出成形型(ダイス)10と、モールディン
グ本体を構成する成形材料(合成樹脂材料)を当該成形
型10に供給する成形材料供給部に相当する計3つの一
般的なスクリュー式押出機3a,3b,3c(以下、そ
れぞれ第一押出機3a、第二押出機3bおよび第三押出
機3cという。)と、本体成形材料および挿入材料の押
出成形型10への流量(単位時間あたりの供給量)等を
制御する制御部2とを主要構成要素とする装置である。
【0027】かかる制御部2は、基本的にはCPU(プ
ロセッサ)を中心としてROM、RAM等の記憶装置や
入出力インタフェース等から構成されており、上記押出
機3a,3b,3cと電気的に接続される。なお、押出
し口から押し出された直後のモールディング本体を加工
するための機器(例えば装飾部の一部を切除するために
移動可能に設けられたカッター等の切除用機器)等が押
出成形型10に装備される場合には、当該制御部2は当
該成形型10本体とも接続され得る。CPUは、記憶装
置に格納された所定の制御プログラムに従って、本製造
装置1の作動を全体的に制御する。本実施形態において
は、各押出機から供給される成形材料各々の流量(吐出
量)を所定のサイクルで変更させるプログラムが内蔵さ
れている。このことについては後述する。なお、かかる
制御部2の構成や他の装置類との接続自体は当該分野に
おける周知技術で行い得ることであり、特に本発明を特
徴付けるものではないため詳細な説明は省略する。
【0028】図2に示すように、この押出成形型10の
一方の側壁には、所定形状の押出し口11が形成されて
いる。本実施形態における押出し口11の形状は、上記
図24に示すルーフモールディング60とほぼ同様の断
面形状を有するルーフモールディング20が成形される
形状である。また、この押出し口11が形成されている
側壁を除く三方の側壁には上記3つのスクリュー式押出
機3a,3b,3cがそれぞれ接続している。このこと
によって、これら押出機3a,3b,3cからそれぞれ
異なる成形材料を型内に供給することができる。なお、
この押出成形型10には図示しない芯材供給口が設けら
れており、かかる芯材供給口を介して典型的には金属性
の平板形状芯材25が型内に供給される。而して、供給
された芯材25は当該押出成形型11内で成形材料に合
流し、モールディング本体21に埋設された状態で押出
し口11から順次送出される。この他、押出成形型10
には通常の押出成形型と同様、図示しないヒーター機構
や冷却機構等が備えられており、上記制御部2からの制
御信号によって所望する型内温度に調整することができ
る。かかる機構自体は特に本発明を特徴付けるものでは
ないため詳細な説明は省略する。
【0029】次に、本製造装置1によって製造されるル
ーフモールディング20およびその製造方法について説
明する。なお、図4は本製造装置1によって押出し成形
されるモールディング20の内部構造を模式的に示す断
面図である。本実施形態においては、予め制御部2のR
OMに格納してある所定のモールディング製造プログラ
ムに従って本製造装置1を作動させることによって車両
ルーフの装着部位(図23に示す側溝52a)の曲面構
成にうまく適応するように湾曲されたルーフモールディ
ング20を製造する。以下、このことを詳述する。
【0030】図7には本製造装置1で製造されるルーフ
モールディング20の一部(ここでは後述する大R湾曲
部20a)における横断面形状を示す。本図に示すよう
に、本実施形態に係るルーフモールディング20のモー
ルディング本体21は、車両のルーフ表面に露出する頭
部に相当する装飾部22と、装着部位に取り付けるため
の取付部23(即ち装着部位に嵌め込まれる脚部23a
および当該装着部位において車両本体側に圧接される係
止部23b)とから構成されている。而して、このモー
ルディング本体21の大部分は上記第二押出機3bから
供給される一の樹脂成形材料(以下、材料2という。)
から構成されている。本実施形態においては車両のルー
フモールディングに一般的に使用されるTPO材料が用
いられている。
【0031】一方、装飾部22の表面部は上記材料2と
は異なる樹脂材料から成る意匠面22aが形成されてい
る。この樹脂材料(以下、材料1という。)は上記第一
押出機3aから供給されるものであり、本実施形態にお
いては上記材料2よりも高硬度のTPO材料(即ちPP
成分の含有率が比較的高いTPO材料)を用いている。
また、図7に示すように、取付部23の底部ほぼ中央に
は上記材料1と同等あるいはそれよりもやや成形収縮率
が大きい樹脂材料(以下、材料3という。)から成る高
収縮樹脂部24が形成されている。この材料3は上記第
三押出機3cから供給されるものであり、本実施形態に
おいては上記材料1とほぼ同等の硬度を有するTPO材
料(即ちPP成分の含有率が比較的高いTPO材料)を
用いている。
【0032】かかる構成に基づくモールディング20で
は、モールディング本体21横断面における上記高収縮
樹脂部24の面積比率を適宜変更させることによって、
モールディング本体の上下方向への曲率の異なる湾曲部
を長手方向に相前後して形成することができる。以下、
かかる面積比率の変更手段について説明する。
【0033】図4に示すように、本製造装置1の押出成
形型10の内部には各押出機3a,3b,3cから供給
された各成形材料(材料1、材料2および材料3)の無
秩序な合流を制限する仕切り板12a,12bが設けら
れている。これにより、型内における各成形材料の流路
がある程度区分けされることとなり、図4に示すように
型内を流れる各成形材料は押出し口11の直前において
当該押出し口11に向けて同方向に押し流される状態で
合流される。かかる形状に押出成形型10を構成した結
果、各押出機3a,3b,3cから供給される成形材料
の流量即ち単位時間当たりの供給量を相互に調整するこ
とによって、押出し口11から押し出されるモールディ
ング本体横断面における各成形材料(すなわちそれから
成形される可塑性成形体)の面積比率を長手方向の前後
で異ならせることができる。
【0034】例えば、図4の符号20aで示す部分のよ
うに、第二押出機3bおよび第三押出機3cからそれぞ
れ材料2および材料3を所定の流量で供給しているとこ
ろ、所定の時期に材料3の流量を下げると同時に材料2
の流量を上げる。すると、押出成形型11内における材
料2および材料3の合流状態が変更され、図4の符号2
0bで示す部分のように材料2の占める部分即ち面積比
率が増大し、それに反比例するように材料3の占める部
分(面積比率)は減少する。反対に、所定の時期におい
て材料3の流量を上げると同時に材料2の流量を下げる
ことによって、図4の符号20cで示す部分のように材
料3の占める部分(面積比率)が増大し、それに反比例
するように材料2の占める部分(面積比率)は減少す
る。このように、本実施形態においては、各押出機3
a,3b,3cからの流量を調整することによって各成
形材料のモールディング本体横断面における面積比率を
容易に調整することができる。そして、上述のとおり、
本実施形態に係る押出機3a,3b,3cは、一般的な
スクリュー式押出機であるため、かかる流量の調整は、
スクリューの回転速度の調整で簡単に実現することがで
きる。
【0035】以下、図5を参照しつつ本実施形態に係る
モールディング20の製造例を説明する。なお、図5は
各押出機3a,3b,3cから押出成形型10内に供給
される各成形材料の供給量の時間経過に伴う変動を模式
的に示したチャートである。本実施形態に係るモールデ
ィング20は、その側面図である図6に示すように、比
較的曲率の小さい(即ち曲率半径Rの大きい)大R湾曲
部20a、実質的に直線形状を維持する直線状成形部2
0bおよび比較的曲率の大きい(曲率半径Rの小さい)
小R湾曲部20cがこの順に長手方向に隣接して形成さ
れるように成形される。図5のチャートに示すように、
制御部2からの作動信号に基づいて先ず大R湾曲部製造
工程が実行される。すなわち、予めROMに格納されて
いるプログラムに基づいて上記3つの押出機3a,3
b,3cにおける図示しない押出スクリューの回転速度
を制御して、所定の流量で材料1、材料2および材料3
を押出成形型10内にそれぞれ供給する。これにより、
図6におけるVII−VII線断面図である図7に示す
ような面積比率で所定の位置に配置された各成形材料か
ら成るモールディング本体21が押出し口11から押し
出される。而して、所定時間経過後、大R湾曲部製造工
程を終了させ同時に直線状成形部製造工程を開始する。
先ず、制御部2からの作動信号に基づいて材料2および
材料3の押出成形型10への流量を調整する第一の変更
作業が実行される。すなわち、図5に示すように、材料
2の流量を上げると共に材料3の流量を下げる。このこ
とによって、材料2の単位時間あたりの供給量が上記大
R湾曲部製造工程時よりも多くなり、反対に材料3の単
位時間あたりの供給量は上記大R湾曲部製造工程時より
も少なくなる。これにより、図6におけるVIII−V
III線断面図である図8に示すような面積比率で所定
の位置に配置された各成形材料から成るモールディング
本体21が押出し口11から押し出されるようになる。
【0036】次いで、所定時間経過後、直線状成形部製
造工程を終了させ同時に小R湾曲部製造工程を開始す
る。先ず、制御部2からの作動信号に基づいて材料2お
よび材料3の押出成形型10への流量を再び調整する第
二の変更作業が実行される。すなわち、図5に示すよう
に、材料2の流量を上記大R湾曲部製造工程時よりもさ
らに下げると共に材料3の流量を上記大R湾曲部製造工
程時よりもさらに上げる。このことによって、材料2の
単位時間あたりの供給量が上記大R湾曲部製造工程時よ
りも少なくなり、反対に材料3の単位時間あたりの供給
量は上記大R湾曲部製造工程時よりも多くなる。これに
より、図6におけるIX−IX線断面図である図9に示
すような面積比率で所定の位置に配置された各成形材料
から成るモールディング本体21が押出し口11から押
し出されるようになる。なお、上記意匠面22aを構成
するために供給される材料1は上記一連の製造工程にお
いて常に一定の流量で押出成形型10内に供給される。
【0037】図3に模式的に示すように、かかる3つの
製造工程を所定のサイクルで順次実行することによって
本製造装置1の押出し口11から押し出されたモールデ
ィング本体21は、冷却装置7および引取装置8を介し
て切断装置9に誘導される。そして、一連に押し出され
てきたモールディング本体21は当該切断装置9におい
て所定の長さに切断される。このとき、これら装置類
7,8,9は上述の制御部2によって本製造装置1と同
様にその動作が制御されており、本実施形態において
は、大R湾曲部20aと小R湾曲部20cとの境界でモ
ールディング本体が切断されることとなる。
【0038】このように、本製造装置1によれば、以上
説明した3つの製造工程を所定のサイクルで順次実行す
ることによって、所定の長さの大R湾曲部20a、直線
状成形部20bおよび小R湾曲部20cが隣接して成る
長尺状モールディング20を製造することができる。そ
して、本実施形態においては、あらかじめ、各材料の成
形後の成形収縮率を考慮に入れて各材料の面積比率およ
び配置位置が決定されている。すなわち、図7〜図9に
示すように、材料2よりも成形収縮率の大きい材料1お
よび材料3をモールディング本体横断面における相互に
離隔した二箇所(意匠面22aおよび取付部23底部)
に配置した結果、それらの面積比率(即ち含有量)を異
ならせることで上記3部分の曲率をそれぞれ異ならせる
ことができる。例えば、図7に示す大R湾曲部20aで
は、押出し成形後の成形収縮によって取付部23の底部
方向(即ち図6に示す裏面側方向)に曲率半径Rの比較
的大きい湾曲が形成されるように高収縮樹脂部24の横
断面内配置位置および面積比率が設定されている。ま
た、図8に示す直線状成形部20bでは、押出し成形後
の成形収縮によって高収縮樹脂部24の成形収縮作用と
意匠面22aの成形収縮作用とが丁度拮抗するように設
定されている。つまり、直線状成形部20bにおいては
長手方向への成形収縮がモールディング本体横断面の全
域でほぼ均等となるように高収縮樹脂部24の横断面内
配置位置および面積比率が設定されている結果、成形収
縮作用が生じても実質的な直線性を維持し得る。一方、
図9に示す小R湾曲部20cでは、押出し成形後の成形
収縮によって取付部23の底部方向(図6に示す裏面側
方向)に曲率半径Rの比較的小さい湾曲が形成されるよ
うに高収縮樹脂部24の横断面内配置位置および面積比
率が設定されている。
【0039】このことによって、押出し成形後(典型的
には冷却後)、図6に示すような長手方向の前後で相異
なる曲率の湾曲部が形成される。このため、本実施形態
に係るルーフモールディング20は、例えば、図23に
示すような車両50のルーフ部52(側溝52a)に装
着する際、フロントウインドウパネル53寄りの上下方
向に比較的曲率の大きい曲面構成を有する装着部位には
上記小R湾曲部20cを対応させ、ルーフ中央の略直線
形状の装着部位には上記直線状成形部20bを対応さ
せ、さらにルーフ後寄りの比較的曲率の小さい曲面構成
を有する装着部位には上記大R湾曲部20aを対応させ
て装着することで、かかる多様な曲面構成にうまく適応
させた装着が実現される。
【0040】以上、ルーフモールディングについての本
発明の好適な一実施形態を図面を参照しつつ説明した
が、本発明は上記実施形態に限定されることなく種々の
適用例が含まれる。例えば、上記実施形態では、材料1
および材料3としてほぼ同等の成形収縮率を有する相互
に異なる材料(ここでは両者ともPP成分を高率に含有
するTPO材料)を使用しているが、これに限るもので
はない。例えば、材料1および材料3が全く同じ材料で
あってもよい。かかる一の材料(ここではPP成分高含
有TPO材料)がモールディング本体横断面における相
互に離隔した二箇所に分散して配置されたものであって
も、上記説明したものと同様、当該一の材料の横断面内
配置位置および面積比率を適切に設定することで相互に
曲率の異なる湾曲部を長手方向に互いに接して形成する
ことができる。
【0041】また、これら成形材料の配置位置は、特に
限定されるものではない。例えば、直線状成形部の形成
例についての説明図である図10に模式的に示すよう
に、モールディング本体横断面からみて成形収縮率が比
較的小さい基幹成形体32a,32b,32cの上下に
成形収縮率の比較的大きい高収縮成形体31a,31
b,31c,33a,33b,33cをそれぞれ配置し
て成る長尺状モールディング30a,30b,30cに
おいて、好適な直線状成形部が形成されるように長手方
向への成形収縮が横断面全域でほぼ均等となる限り、図
10の(a)、(b)および(c)のいずれのように高
収縮成形体33a,33b,33cの配置位置および/
または面積比率を設定してもよい。
【0042】また、上述のルーフモールディング20に
おいては、材料1の流量を一定に保ちつつ材料2と材料
3の流量を所定の時期に適宜変更する(図5参照)こと
によって、所定の一方向(ここでは取付部23底部方
向)に湾曲した湾曲部20a,20cを形成しているが
湾曲の態様はこれに限られない。例えば、上述の材料
1、材料2および材料3の面積比率を上述とは異なる他
の態様で長手方向の前後に異ならせることによって、相
反する二方向に湾曲したモールディングを形成すること
ができる。以下、かかる実施の形態について説明する。
なお、図11は本実施形態に係るモールディング35の
湾曲形状を模式的に示す側面図である。また、図12は
本製造装置1によって押出し成形されるモールディング
35の内部構造を模式的に示す断面図である。
【0043】図11に示すように、本実施形態に係るモ
ールディング35は、モールディング本体36の長手方
向に対して下方向(図11に示す裏面側方向)に曲がっ
た湾曲部35a(以下「下方湾曲部35a」という。)
と、それとは反対方向(図11に示す表面側方向)に曲
がった湾曲部35c(以下「上方湾曲部35c」とい
う。)と、これら湾曲部35a,35c間に形成された
実質的に直線形状を維持する直線状成形部35bとから
構成される略S字状に曲がりくねった立体形状を有する
モールディング35である。このようなS字状モールデ
ィング35についても上記製造装置1を用いて上述の材
料1、材料2および材料3から好適に製造することがで
きる。
【0044】上記実施形態と同様、制御部2からの作動
信号に基づいて先ず下方湾曲部製造工程が実行される。
すなわち、予めROMに格納されているプログラムに基
づいて上記3つの押出機3a,3b,3cにおける図示
しない押出スクリューの回転速度を制御して、所定の流
量で材料1、材料2および材料3を押出成形型10内に
それぞれ供給する。これにより、図12において符号3
5aで示す部分の面積比率で所定の位置に配置された各
成形材料から成るモールディング本体36が押出し口1
1から押し出される。而して、所定時間経過後、下方湾
曲部製造工程を終了させ同時に直線状成形部製造工程を
開始する。先ず、制御部2からの作動信号に基づいて材
料1、材料2および材料3の押出成形型10への流量を
調整する第一の変更作業が実行される。すなわち、図1
2に示すように、材料1の流量と材料3の流量とがほぼ
同じになるように調整する。このとき、材料2の流量は
変更させない。つまり、材料1の流量を上げた分だけ材
料3の流量を下げることで流量調整を行う。これによ
り、図12において符号35bで示す部分の面積比率で
所定の位置に配置された各成形材料から成るモールディ
ング本体36が押出し口11から押し出されるようにな
る。
【0045】次いで、所定時間経過後、直線状成形部製
造工程を終了させ同時に上方湾曲部製造工程を開始す
る。先ず、制御部2からの作動信号に基づいて材料1、
材料2および材料3の押出成形型10への流量を調整す
る第二の変更作業が実行される。すなわち、図12に示
すように、材料1の流量をさらに上げると共に材料3の
流量をさらに下げる。また、材料2の流量はこのときも
変更させない。つまり、材料1の流量をさらに上げた分
だけ材料3の流量をさらに下げることで流量調整を行
う。これにより、図12において符号35cで示す部分
の面積比率で所定の位置に配置された各成形材料から成
るモールディング本体36が押出し口11から押し出さ
れるようになる。このように、上記3つの製造工程を所
定のサイクルで順次実行することによって、所定の長さ
の下方湾曲部35a、直線状成形部35bおよび上方湾
曲部35cが隣接して成る長尺状モールディング35を
製造することができる。
【0046】以上、材料1、材料2および材料3の面積
比率をそれぞれ長手方向の前後に異ならせることによっ
て、相反する二方向(ここでは図11に示す表面側方向
および裏面側方向)に湾曲したモールディングを形成す
る一例を説明したが、このような湾曲の形成手段はかか
る実施態様に限られない。例えば、図13に示すよう
に、材料1の流量を一定に保ちつつ材料2と材料3の流
量を所定の時期に適宜変更することによっても、相反す
る二方向に湾曲し得るモールディング135を形成する
ことができる。すなわち、上記下方湾曲部35aと同様
の湾曲部135aを構成するため、上記3つの押出機3
a,3b,3cにおける図示しない押出スクリューの回
転速度を制御し、先ず、材料1の流量よりもその反対側
(裏面側)に配置される材料3の流量が多くなるように
して、所定の流量で材料1、材料2および材料3を押出
成形型10内にそれぞれ供給する。これにより、図13
において符号135aで示す部分の面積比率で所定の位
置に配置された各成形材料から成るモールディング本体
136が押出し口11から押し出される。次いで、所定
時間経過後、かかる製造工程を終了させ同時に上記直線
状成形部35bと同様の直線状成形部135bを構成す
る工程を開始する。すなわち、第一の変更作業として、
材料1の流量を一定に保ちつつ材料2および材料3の流
量を変更し、材料1および材料3の流量がほぼ同じにな
るように調整する。これにより、図13において符号1
35bで示す部分の面積比率で所定の位置に配置された
各成形材料から成るモールディング本体136が押出し
口11から押し出されるようになる。次いで、所定時間
経過後、かかる製造工程を終了させ同時に上記上方湾曲
部35cと同様の湾曲部135cを構成する工程を開始
する。すなわち、第二の変更作業として、材料1の流量
を一定に保ちつつ材料3の供給を停止すると共に材料2
の流量を増大させる。つまり、材料1の横断面における
面積比率が当該第二の変更作業を行なう前後で変更しな
いように、材料3の供給をストップさせた分だけ材料2
の流量を上げることで流量調整を行う。これにより、図
13において符号135cで示す部分の面積比率で所定
の位置に配置された材料1および材料2から成るモール
ディング本体136が押出し口11から押し出されるよ
うになる。而して、かかる3つの部分135a,135
b,135cから成るモールディング135において、
材料1、材料2および材料3のモールディング本体の横
断面における配置位置および面積比率に応じて曲率の異
なる湾曲部が形成される。すなわち、材料1よりも材料
3の面積比率が高い符号135aの部分では、かかる材
料3の配置される側(裏面側)に湾曲する。また、材料
1と材料3との面積比率がほぼ等しく且つ横断面内にお
いてほぼ対称の位置にこれら材料がそれぞれ配置された
符号135bの部分では、長手方向にほぼ直線形状を維
持する。また、材料3の面積比率が0である(即ち材料
3が存在しない)符号135cの部分では、材料1の配
置される側(表面側)に湾曲する。このように、材料1
を一定量で供給すると共に他の材料(材料2と3)の流
量調整をそのうちの一の材料の供給の停止および再開を
含めて行なうことによって、図11に示すのと同様、相
反する二方向に湾曲したモールディング135を製造す
ることができる。
【0047】また、上記各実施形態に係るモールディン
グ20,35はいずれも長手方向に対して直交する一方
向または当該一方向とその反対側方向との二方向にのみ
湾曲するいわば二次元的な湾曲部を複数形成したもので
あったが、本発明のモールディングはかかる二次元的湾
曲部を有するものに限定されない。例えば、図14に示
すような断面形状が方形状のモールディング本体41に
おける裏面部42cの一部および当該裏面部42cに接
しない表面部42aにこれら部分以外の本体部42bを
構成する成形材料よりも成形後の成形収縮率が大きい成
形材料を配置し、それら成形材料の面積比率を長手方向
に適宜異ならせることによって、長手方向に対する横方
向の任意の方向に湾曲したりねじれたりする三次元的な
湾曲部を形成することができる。すなわち、図14に示
す押出成形型15に連通する第1押出機17a、第2押
出機17bおよび第3押出機17cからそれぞれ表面側
形成用材料、本体部形成用材料および裏面側形成用材料
を型内に供給する。なお、特に限定するものではない
が、ここでは表面側形成用材料と裏面側形成用材料は成
形収縮率が比較的大きいことを特徴とする同一のTPO
材料を用いている。一方、本体部形成用材料はそれより
も成形収縮率が比較的小さいTPO材料を用いている。
而して、上記実施形態と同様、所定の流量で成形型15
内にそれぞれ供給された各樹脂材料から成るモールディ
ング本体41が押出し口16から押し出される。そし
て、所定の時期において、第2押出機17bから供給さ
れる本体部形成用材料の流量および第3押出機17cか
ら供給される裏面側形成用材料の流量を調整する。すな
わち、所定の時期において本体部形成用材料の流量を上
げると同時にそれに対応して裏面側形成用材料の流量を
下げる第一の変更作業を行う。また、時期を異ならせ
て、本体部形成用材料の流量を下げると同時にそれに対
応して裏面側形成用材料の流量を上げる第二の変更作業
を行う。なお、ここでは第1押出機17aから供給され
る表面側形成用材料の流量は、押出し成形中、常に一定
とする。このことによって、図14の符号40a、40
bおよび40cで示すようなそれぞれ本体部形成用材料
から成る本体部成形体部分および裏面側形成用材料から
成る裏面側成形体部分の面積比率が相互に異なる3つの
部分を長手方向に交互に形成していくことができる。
【0048】このような第一および第二の変更作業を伴
う押出し成形によって、相互に曲がる向きおよび曲率が
異なる二または三以上の湾曲部が相互に隣接して形成さ
れる結果、三次元的湾曲を示すモールディング40を製
造することができる。すなわち図14の符号40a、4
0bおよび40cで示す部分それぞれの横断面図である
図15、図16および図17に示すように、成形収縮の
比較的大きな可塑性成形体から成る裏面部42cの横断
面内面積比率を異ならせることによって、各部分におけ
る湾曲の曲がり具合および向きを異ならせることができ
る。例えば、図15に示す面積比率で構成された部分4
0aでは、モールディング本体41全体の成形収縮に及
ぼす表面部42aの成形収縮作用と裏面部42cの成形
収縮作用とがほぼ拮抗する状態である。このため、モー
ルディング本体41はこの部分40aでは表面部42a
と裏面部42cに挟まれた側面方向またはそれに近似す
る方向(図15では右方向ないしはそれよりもやや上方
に偏る方向)に湾曲する。一方、図16に示す面積比率
で構成された部分40bでは、モールディング本体41
全体の成形収縮に及ぼす表面部42aの成形収縮作用が
裏面部42cの成形収縮作用よりも勝る結果、モールデ
ィング本体41は表面部42aの方向またはそれに近似
する方向(図16ではほぼ上方向ないしはそれよりもや
や右側に偏る方向)に湾曲する。これに対し、図17に
示す面積比率で構成された部分40cでは、モールディ
ング本体41全体の成形収縮に及ぼす裏面部42cの成
形収縮作用が表面部42aの成形収縮作用よりも勝る結
果、モールディング本体41は裏面部42c方向に偏っ
て湾曲する(図17ではほぼ右斜め下方向)。このよう
に、他の成形材料よりも大きい成形収縮率の一の成形材
料をモールディング本体横断面における相互に離隔した
二箇所またはそれ以上の箇所(本実施形態では二箇所)
に分散して配置するとともに、その一箇所におけるモー
ルディング本体横断面における面積比率を長手方向の前
後で異ならせる変更作業を行なうことによって、相互に
曲がる向きおよび曲率が異なる二または三以上の湾曲部
40a,40b,40cが相互に隣接して形成されるこ
とを特徴とする三次元的湾曲を示すモールディング40
を製造することができる。
【0049】以上、本発明のモールディングをモールデ
ィング本体を構成する可塑性成形体の横断面における面
積比率を異ならせることで製造する製造例のいくつかを
説明したが、本発明のモールディングは、上述のような
面積比率を異ならせることのみならず、長手方向の前後
でその配置位置を異ならせることによっても得ることが
できる。例えば、図18に模式的に示すような押出成形
型(ダイス)を備えた製造装置によって、モールディン
グ本体を構成する二または三以上の可塑性成形体それぞ
れの配置位置を長手方向の前後で相異ならせることがで
きる。以下、詳細に説明する。
【0050】図18に示すように、本実施形態に係る製
造装置100では、比較的成形後の成形収縮率が大きい
第一の成形材料(ここでは高PP成分のTPO材料)を
供給する第一押出機120aと比較的成形後の成形収縮
率が小さい第二の成形材料(ここでは低PP成分のTP
O材料)を供給する第二押出機120bとが押出成形型
100aの接続部101にそれぞれ接続されている。一
方、図18およびその一部の分解斜視図である図19に
示すように、この押出成形型100aは、機能の異なる
五つの部分によって構成されている。すなわち、所定の
形状(ここでは方形状)の押出し口105aと当該押出
し口105aの内方に図示しないメイン流路とが形成さ
れた押出し部105が設けられており、その上流側には
接続部101、切換部102、連絡部103および吐出
部104が設けられている。
【0051】図19に示すように、上記接続部101に
は二つの押出機120a,120bにそれぞれ連通する
ようにして一対の成形材料供給路101a,101bが
縦方向に形成されている。すなわち、図面における上位
の成形材料供給路101aには、第一押出機120aか
ら上記第一の成形材料が送り込まれる一方、下位の成形
材料供給路101bには、第二押出機120bから上記
第二の成形材料が送り込まれる。一方、後述する切換部
102を挟んで配置される連絡部103には、図19に
おいて水平方向に一対の成形材料移送路103a,10
3bが形成されている。而して、その下流側には当該一
対の成形材料移送路103a,103bにそれぞれ連通
する一対の吐出口104a,104bが設けられた吐出
部104が配置されている。これにより、上記連絡部1
03の一対の成形材料移送路103a,103bのそれ
ぞれを流れてきた成形材料は、かかる吐出口104a,
104bからそれぞれ押出し部105内の図示しないメ
イン流路内に供給される。そしてかかるメイン流路内に
おいて、上記第一の成形材料と第二の成形材料とがそれ
ら成形材料の流量に応じた所定の比率で合流し、押出し
口105aから押し出されることとなる。
【0052】このとき、上記切換部102を接続部10
1と連絡部102の間に配置した結果、本押出成形型1
00aにおいては、上記吐出口104a,104bのそ
れぞれから吐出される成形材料を上記第一の成形材料と
第二の成形材料との間で互い違いに切り換えることがで
きる。以下、このことを詳述する。
【0053】図19に示すように、本実施形態に係る切
換部102には、上記接続部101における一対の成形
材料供給路101a,101bのそれぞれと、上記連絡
部103における一対の成形材料移送路103a,10
3bとを接続するための円弧状に形成された切換流路1
02a,102bが一対設けられている。すなわち、図
19に示す状態において、上位の成形材料供給路101
aは一方の切換流路102a(以下「第一切換流路10
2a」という。)を介して図面左側の成形材料移送路1
03a(以下「第一移送路103a」という。)に連通
する。一方、下位の成形材料供給路101bは一方の切
換流路102b(以下「第二切換流路102b」とい
う。)を介して図面右側の成形材料移送路103b(以
下「第二移送路103b」という。)に連通する。具体
的には、図19に示す状態では、第一押出機120aか
ら供給される第一の成形材料は、上位成形材料供給路1
01a、第一切換流路102a、第一移送路103aを
通って図面向かって左側の吐出口104aからメイン流
路内に吐出される。一方、第二押出機120bから供給
される第二の成形材料は、下位成形材料供給路101
b、第二切換流路102b、第二移送路103bを通っ
て図面向かって右側の吐出口104bからメイン流路内
に吐出されるわけである。
【0054】ところで、本実施形態に係る切換部102
は、図19に示す状態から可逆的に押し出し方向に対し
て右回りに90度回転させ得るように図示しない回動機
構を介して設けられている。このことによって、第一移
送路103aおよび第二移送路103bを流れる成形材
料を、随時互い違いに置き換えることができる。すなわ
ち、図19に示す状態から切換部102を押し出し方向
に対して右回り(即ち図中の実線矢印方向)に90度回
転させることによって、上位成形材料供給路101aは
第二切換流路102bを介して第二移送路103bと連
通し、反対に下位成形材料供給路101bは第一切換流
路102aを介して第一移送路103aと連通すること
となる。この結果、第一押出機120aから供給される
第一の成形材料は、上位成形材料供給路101a、第二
切換流路102b、第二移送路103bを通って図面向
かって右側の吐出口104bからメイン流路内に吐出さ
れるようになる一方、第二押出機120bから供給され
る第二の成形材料は、下位成形材料供給路101b、第
一切換流路102a、第一移送路103aを通って図面
向かって左側の吐出口104aからメイン流路内に吐出
される。而して、所定の時期に、切換部102を押し出
し方向に対して左回り(即ち図中の破線矢印方向)に9
0度回転させることによって、図19に示す元の位置に
切換部102が配置される。これによって、上記のとお
り、再び第一の成形材料が図面向かって左側の吐出口1
04aからメイン流路内に吐出されるようになり、第二
の成形材料が図面向かって右側の吐出口104bからメ
イン流路内に吐出されるようになる。
【0055】このように、本実施形態に係る製造装置1
00においては、押出成形型100aの切換部102を
所望する時期に90度回転移動させることによって、各
吐出口104a,104bからメイン流路内に供給され
る各成形材料の流路を切り換えることができる。このこ
とによって、例えば第一押出機120aからの供給量
(流量)と第二押出機120bからの供給量(流量)を
等しく設定した場合、図18に示すように、第一の成形
材料から成る成形収縮率が比較的大きい高収縮樹脂部4
6aと、第二の成形材料から成る成形収縮率が比較的小
さい低収縮樹脂部46bがほぼ等分して成る横断面形状
のモールディング本体46が押出し口105aから押し
出されるが、ここで所定の時期に切換部102を90度
回転することによって、これら二つの成形材料の流路が
相互に置き換わり、結果、図18に示すように、高収縮
樹脂部46aと低収縮樹脂部46bの配置位置を当該回
転移動作業の前後で相対的にほぼ180度反転させるこ
とができる。而して、このようにして得られたモールデ
ィング45では、押し出し成形後の成形収縮作用によっ
て高収縮樹脂部46a方向に湾曲する結果、図20に模
式的に示すように、互いに異なる方向に湾曲した二つの
湾曲部45a,45bが隣接した部分から成る略S字状
の立体構造が形成される。
【0056】なお、上記実施形態では、上記切換部を9
0度回転移動することによって二つの成形材料のモール
ディング本体横断面における配置位置を反転することに
よって、曲がる方向が異なる湾曲部を形成していたが、
この配置位置の反転のほかにさらに図5に示すような上
記成形材料の供給量を調整することによって、曲率およ
び曲がる方向の異なる種々の湾曲部を構成することがで
きる。例えば、図21に模式的に示すように、先ず、上
記製造装置100において第一の成形材料の供給量(流
量)を低めに設定する一方、第二の成形材料の供給量
(流量)を高めに設定する。この状態では、図21の符
号47aで示す部分のように、モールディング本体48
横断面からみて第一の成形材料から成る高収縮樹脂部4
8aは一方の側方にのみ配置され、その他の部分には第
二の成形材料から成る低収縮樹脂部48bが配置されて
いる部分が形成される。次いで、第一の成形材料および
第二の成形材料の流量が等しくなるように供給量を調整
する。これにより、図21の符号47bで示す部分のよ
うに、高収縮樹脂部48aと低収縮樹脂部48bがほぼ
等分して成る横断面形状のモールディング本体48が押
出し口105aから押し出されるようになる。そして、
所定の時期に上記切換部102を90度回転移動させる
ことによって、図21の符号47cで示す部分のように
高収縮樹脂部48aと低収縮樹脂部48bとが反転した
横断面形状のモールディング本体48が押出し口105
aから押し出されるようになる。その後所定の時期に、
再び第一の成形材料の供給量を低めに設定する一方、第
二の成形材料の供給量を高めに設定する。これにより、
図21の符号47dで示す部分のようにモールディング
本体48横断面からみて高収縮樹脂部48aが符号47
aとは反対側の一側方にのみ配置され、低収縮樹脂部4
8bが配置されている部分が形成される。
【0057】このように、切換部102の回転移動作業
および供給量(流量)調整作業を時期を異ならせて行な
うことによって得られたモールディング47では、曲が
る方向の異なる湾曲部47b,47cを長手方向に隣接
して形成することができるとともに、さらに比較的曲率
の小さい(曲率半径Rの大きい)湾曲部47a,47d
と比較的曲率の大きい(曲率半径Rの小さい)湾曲部4
7b,47cとが互いに接して長手方向に形成すること
ができる。
【0058】以上説明したように、モールディング本体
を構成する相互に成形収縮率が異なる二以上の成形材料
のモールディング本体横断面における配置位置の変更作
業および面積比率の変更作業を随時行なうことによっ
て、曲率や曲がる方向の異なる湾曲部を長手方向に随意
に形成することが可能となる。従って、本発明によれ
ば、車両ルーフ部等の装着部位の曲面構成にうまく適応
した形状のモールディングを提供することができる。
【0059】以上、本発明のモールディングならびにそ
の製造方法に関する好適ないくつかの実施形態について
説明したが、本発明はこれら実施形態に限定されるもの
ではない。上記実施形態では、いずれも成形収縮率が異
なる2種またはそれ以上のTPO材料(即ちPP成分比
が相互に異なるTPO材料)を用いてモールディング本
体を形成しているがこれに限定されず、成形収縮率に差
があるものであれば、その他の合成樹脂材料も使用し得
る。例えば、フィラー(ガラス繊維等)の含有量が相互
に異なる2種またはそれ以上の樹脂材料(即ちマトリッ
クス形成材料は等しい樹脂材料)を用いてもよい。
【0060】また、上記実施形態では、モールディング
本体を構成する各成形材料の横断面における面積比率を
異ならせる手段として、押出機のスクリュー回転速度を
変更することによって押出成形型に供給される各成形材
料の流量を直接的に調整する手段によっているが、この
手段に限定されない。例えば、スクリュー式押出機を採
用すると共に、別途、押出成形型および/または当該型
に連通する供給管の一部に当該スクリュー式押出機から
型内に供給される成形材料を排出するための開閉自在な
排出孔を設けておいてもよい。このことによれば、当該
スクリュー式押出機のスクリュー回転速度を一定に保つ
と共に当該排出孔を適宜開放することによって、当該ス
クリュー式押出機から型内に供給する成形材料の供給圧
(送出流量)を減じることが可能となり、結果、上記ス
クリュー回転速度の変更操作と同様に押出成形型に供給
される各成形材料の流量を調整することができる。ある
いは、スクリュー式押出機に代えていわゆるラム式押出
機若しくはアキュムレーター式押出機を採用する場合、
当該押出機から型内に成形材料を押し出すためのラム
(典型的には油圧式ラム)の押し出し能力を調整するこ
とによって上記スクリュー回転速度の変更操作と同様に
押出成形型に供給される各成形材料の流量を調整するこ
とができる。あるいは、図22に示すように、押出成形
型130内における仕切り板132a,132bのうち
の少なくとも一部の仕切り板132bを移動可能に設
け、第一押出機133a、第二押出機133bおよび第
三押出機133cそれぞれのスクリュー回転速度の変更
に加え、かかる仕切り板132bを移動させることによ
って上記面積比率を容易に異ならせることができる。例
えば、図22に示すような仕切り板132bと一体化し
て形成されている可動部132を適宜移動させることに
よって、第二押出機133bおよび第三押出機133c
から供給される各成形材料の押出し口131直前におけ
る流路の相対的な大きさが調整され得る。このことによ
って、押出し口131から押し出される各成形材料の面
積比率を容易に調整することができる。
【0061】また、本発明のモールディングが製造され
得る限りあるいは本発明のモールディング製造方法が実
施され得る限り、上記実施形態に係る製造装置に付加的
な装置や機構(例えば装飾部の一部を切除するために移
動可能に押出成形型に設けられ得るカッター等の切除用
機器)を設けたり、あるいは本明細書中で説明した機構
を改変したものであってもよい。また、上記実施形態に
おいては典型的な押出し成形技法に基づいて本発明のモ
ールディングを製造しているが、この技法によらないで
製造されたモールディングであっても上述の本発明の特
徴を有する限り、本発明のモールディングに包含され得
る。
【0062】
【発明の効果】本発明によれば、成形収縮率が異なる二
以上の成形体から成る長尺状モールディングであるにも
関わらず意図しない湾曲の発生を防止すると共に装着部
位の形状にうまく沿わせて装着し得る特性の長尺状モー
ルディングを提供することができる。本発明のモールデ
ィングでは、成形後の成形収縮作用に基づいて曲率の異
なる湾曲部を長手方向に隣接して容易に形成し得る結
果、車両ウインドウパネル周縁部やルーフ側溝のような
複雑な曲面構成をもつ装着部位の形状に沿わせた装着が
容易である。そして、本発明のモールディングによれ
ば、かかる装着部位の形状にうまく適合した装着が実現
される結果、装着状態の見栄えもよくなり、車両等のモ
ールディング装着物の商品価値を従来よりも飛躍的に高
めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るモールディング製造
装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るモールディング製造
装置の要部を模式的に示す斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るモールディング製造
装置を備えたモールディング製造システムの概要を模式
的に示す説明図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るモールディングの内
部構造を模式的に示す断面図である。
【図5】一実施形態に係る押出成形型10内に供給され
る各成形材料の供給量の時間経過に伴う変動を模式的に
示したチャートである。
【図6】本発明の一実施形態に係るモールディングの湾
曲状態を模式的に示す側面図である。
【図7】図6におけるVII−VII線断面図である。
【図8】図6におけるVIII−VIII線断面図であ
る。
【図9】図6におけるIX−IX線断面図である。
【図10】(a)、(b)および(c)はそれぞれ本発
明により形成され得る直線状成形部の好適例を模式的に
示すモールディング横断面図である。
【図11】本発明の一実施形態に係るモールディングの
湾曲形状を模式的に示す側面図である。
【図12】本発明の一実施形態に係るモールディングの
押し出し成形時の内部構造を模式的に示す断面図であ
る。
【図13】本発明の一実施形態に係るモールディングの
押し出し成形時の内部構造を模式的に示す断面図であ
る。
【図14】本発明の一実施形態に係るモールディング製
造装置の要部を模式的に示す斜視図である。
【図15】本発明の一実施形態に係るモールディングの
一湾曲部の内部構造を模式的に示す横断面図である。
【図16】本発明の一実施形態に係るモールディングの
一湾曲部の内部構造を模式的に示す横断面図である。
【図17】本発明の一実施形態に係るモールディングの
一湾曲部の内部構造を模式的に示す横断面図である。
【図18】本発明の一実施形態に係るモールディング製
造装置の要部を模式的に示す斜視図である。
【図19】本発明の一実施形態に係るモールディング製
造装置の押出成形型の要部を模式的に示す分解斜視図で
ある。
【図20】本発明の一実施形態に係るモールディングを
模式的に示す斜視図である。
【図21】本発明の一実施形態に係るモールディングを
模式的に示す平面図である。
【図22】本発明の一実施形態に係るモールディング製
造装置の押出成形型の要部を模式的に示す断面図であ
る。
【図23】車両(自動車)におけるモールディングの装
着部位を模式的に示す斜視図である。
【図24】従来の一般的な車両用ルーフモールディング
の断面形状を模式的に示す断面図である。
【図25】成形収縮率の相違に基づいて発生する湾曲を
模式的に示す説明図である。
【符号の説明】
1,100 製造装置 2 制御部 3a,3b,3c,17a,17b,17c 押出機 10,15,100a 押出成形型 20,30a,30b,30c,35,40,45,4
7,55,60,135 モールディング 21,36,41,46,48,61,136 モール
ディング本体 22,62 装飾部 22a,62a 意匠面 23,65 取付部 24 高収縮樹脂部 25,66 芯材 31a,31b,31c 高収縮成形体 32a,31b,31c 基幹成形体 33a,33b,33c 高収縮成形体 102 切換部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B29K 101:00 B29K 101:00 B29L 31:30 B29L 31:30 Fターム(参考) 3D023 AA01 AB01 AC08 AC26 AD05 AD07 AD15 AD22 4F071 AA20 AB28 AD01 AF21 AF21Y AF61 AF61Y AH10 AH11 BB06 BC05 BC06 BC10 BC17 CA01 CA02 CB08 CD01 CD02 CD06 4F100 AK01A AK01B AK01C AK03 AK15 AK73 AK74 BA02 BA03 BA10A BA10C DA16 DB20 EH202 GB32 JA03A JA03B JA03C JB16A JB16B JB16C JL01 JL04 4F207 AA03 AA13 AA15 AA45 AG21 AH23 AR07 AR12 AR13 KA01 KA20 KB21 KL58 KL65 KL74 KL80 KL83 KL92 4F210 AA11 AA13 AA15 AA45 AD03 AD08 AD15 AE01 AG03 AG21 AH23 AR12 AR13 RA03 RA05 RC02 RG02 RG09 RG12 RG21 RG34

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長尺状に成形されたモールディングであ
    って、 そのモールディング本体は、長手方向の少なくとも一部
    において、相互に異なる成形収縮率を有する二以上の可
    塑性成形体が長手方向に合わさって構成されており、 該二以上の可塑性成形体で構成されるモールディング本
    体の少なくとも一部において、相互に異なる曲率を有す
    る二以上の湾曲部が長手方向に互いに接して形成されて
    おり、 ここでモールディング本体横断面における前記二以上の
    可塑性成形体それぞれの配置位置および/または面積比
    率が、該二以上の湾曲部のうちの互いに接する二つの湾
    曲部間において異なっている長尺状モールディング。
  2. 【請求項2】 前記モールディング本体は、その全長に
    わたって前記二以上の可塑性成形体が長手方向に合わさ
    って構成されている、請求項1に記載のモールディン
    グ。
  3. 【請求項3】 前記湾曲部のうちの少なくとも一つが長
    手方向に実質的な直線形状を維持する直線状成形部を構
    成している、請求項1または2に記載のモールディン
    グ。
  4. 【請求項4】 前記湾曲部のうちの少なくとも一対の互
    いに接する二つの湾曲部間において、 該湾曲部を構成する二以上の可塑性成形体のうちの一の
    可塑性成形体がモールディング本体横断面における相互
    に離隔した二箇所以上の箇所に分散して配置されてお
    り、 ここで該二箇所以上の箇所のうちの少なくとも一箇所に
    おける該一の可塑性成形体のモールディング本体横断面
    における面積比率が該二つの湾曲部間で相互に異なって
    いる請求項1〜3のいずれかに記載の長尺状モールディ
    ング。
  5. 【請求項5】 前記湾曲部のうちの少なくとも一対の互
    いに接する二つの湾曲部間において、 該湾曲部を構成する二以上の可塑性成形体のうちの少な
    くとも二つの可塑性成形体それぞれのモールディング本
    体横断面における面積比率が該二つの湾曲部間で実質的
    に同じであり、且つ、該少なくとも二つの可塑性成形体
    それぞれのモールディング本体横断面における配置位置
    が該二つの湾曲部間で相互に異なっている、請求項1に
    記載の長尺状モールディング。
  6. 【請求項6】 前記湾曲部のうちの少なくとも一対の互
    いに接する二つの湾曲部間において、 該湾曲部を構成する二以上の可塑性成形体には、成形収
    縮率が相対的に大きい第一の可塑性成形体と成形収縮率
    が相対的に小さい第二の可塑性成形体とが包含されてお
    り、 ここで該二つの湾曲部における該第一および第二の可塑
    性成形体のモールディング本体横断面における配置位置
    は、該二つの湾曲部間で該横断面からみて相対的にほぼ
    180度反転した位置となるように設定されている、請
    求項5に記載の長尺状モールディング。
  7. 【請求項7】 長尺状に成形されたモールディングであ
    って、 そのモールディング本体は、長手方向の少なくとも一部
    において、相互に異なる成形収縮率を有する二以上の可
    塑性成形体が長手方向に合わさって構成されており、 該二以上の可塑性成形体で構成されるモールディング本
    体の少なくとも一部において、長手方向に実質的な直線
    形状を維持する直線状成形部が形成されており、 ここで該直線状成形部における長手方向への成形収縮が
    モールディング本体横断面全域でほぼ均等となるよう
    に、前記二以上の可塑性成形体のうちの一つまたは複数
    の可塑性成形体が該直線状成形部におけるモールディン
    グ本体横断面における相互に離隔した二箇所以上の箇所
    に分散して配置されている長尺状モールディング。
  8. 【請求項8】 前記モールディング本体を構成する二以
    上の可塑性成形体は、成形時において相互に相溶性を有
    して溶着し得る合成樹脂材料から形成されている、請求
    項1〜7のいずれかに記載の長尺状モールディング。
  9. 【請求項9】 長尺状モールディングを製造する方法で
    あって、(a)成形後の成形収縮率が相互に異なる二以
    上の可塑性成形体成形材料を押出成形型に供給する工
    程、および(b)該二以上の可塑性成形体成形材料が合
    わさって成るモールディング本体を該押出成形型の押出
    し口から押出す工程を包含し、ここで前記(a)工程お
    よび(b)工程が行われる最中において、成形後のモー
    ルディング本体に相互に異なる曲率を有する二以上の湾
    曲部が長手方向に互いに接して形成されるように、前記
    押出し口から押出されるモールディング本体の横断面内
    における前記二以上の可塑性成形体成形材料の配置位置
    および/または面積比率を変更する作業が一回または二
    回以上行なわれる、押出し成形後に相互に異なる曲率を
    有する二以上の湾曲部が長手方向に互いに接して形成さ
    れ得る長尺状モールディングの製造方法。
  10. 【請求項10】 前記成形型に供給される可塑性成形体
    成形材料のうちの一の可塑性成形体成形材料は、モール
    ディング本体横断面における相互に離隔した二箇所以上
    の箇所に分散して配置されるようにして該成形型に供給
    されており、ここで前記一回または二回以上の変更作業
    のうちの少なくとも一回の変更作業は、該二箇所以上の
    箇所のうちの少なくとも一箇所における該一の可塑性成
    形体成形材料のモールディング本体横断面における面積
    比率を該変更作業の前後で異ならせるための作業であ
    る、請求項9に記載のモールディング製造方法。
  11. 【請求項11】 前記一回または二回以上の変更作業の
    うちの少なくとも一回の変更作業は、その変更作業前の
    前記モールディング本体横断面内において前記二以上の
    可塑性成形体成形材料がそれぞれ配置されていた位置
    に、該変更作業後は該二以上の可塑性成形体成形材料の
    うちの異なる可塑性成形体成形材料をそれぞれ互い違い
    に置き換えて配置するための作業である、請求項9に記
    載のモールディング製造方法。
  12. 【請求項12】 前記成形型に供給される可塑性成形体
    成形材料には、成形後の成形収縮率が相対的に大きい第
    一の可塑性成形体成形材料と当該成形収縮率が相対的に
    小さい第二の可塑性成形体成形材料とが包含されてお
    り、 ここで前記一回または二回以上の変更作業のうちの少な
    くとも一回の変更作業は、モールディング本体横断面に
    おける該二つの可塑性成形体成形材料の配置位置をその
    変更作業の前後で該横断面からみて相対的にほぼ180
    度反転させるための作業である、請求項9に記載のモー
    ルディング製造方法。
  13. 【請求項13】 前記変更作業における前記面積比率の
    変更は、押出成形型に供給される前記二以上の可塑成形
    体成形材料それぞれの流量を調整することで実現され
    る、請求項9〜12のいずれかに記載のモールディング
    製造方法。
  14. 【請求項14】 前記変更作業における前記配置位置の
    変更は、押出成形型の一部を移動させて前記二以上の可
    塑性成形体成形材料の該押出成形型内における流路をそ
    れぞれ切り換えることによって実現される、請求項9〜
    12のいずれかに記載のモールディング製造方法。
  15. 【請求項15】 長尺状モールディングを製造する方法
    であって、(a)成形後の成形収縮率が相互に異なる二
    以上の可塑性成形体成形材料を押出成形型に供給する工
    程、および(b)該二以上の可塑性成形体成形材料が合
    わさって成るモールディング本体を該押出成形型の押出
    し口から押出す工程を包含し、 ここで少なくとも一時期において、成形後のモールディ
    ング本体の長手方向への成形収縮がモールディング本体
    横断面の全域でほぼ均等となるように前記二以上の可塑
    性成形体成形材料のうちの一つまたは複数の可塑性成形
    体成形材料がモールディング本体横断面における相互に
    離隔した二箇所以上の箇所に分散して配置されるように
    前記(a)工程および(b)工程が行われる、 押出し成形後にモールディング本体の少なくとも一部に
    おいて長手方向に実質的な直線形状を維持する直線状成
    形部が形成される長尺状モールディングの製造方法。
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JP2011025575A (ja) * 2009-07-27 2011-02-10 Tokai Kogyo Co Ltd 複合押出成形品及びその製造方法

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