JP2001211520A - 剥離装置 - Google Patents

剥離装置

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JP2001211520A
JP2001211520A JP2000013572A JP2000013572A JP2001211520A JP 2001211520 A JP2001211520 A JP 2001211520A JP 2000013572 A JP2000013572 A JP 2000013572A JP 2000013572 A JP2000013572 A JP 2000013572A JP 2001211520 A JP2001211520 A JP 2001211520A
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blade
insulating layer
face
chuck
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JP2000013572A
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Takashi Odagiri
高司 小田切
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UNION GIKEN KK
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  • Removal Of Insulation Or Armoring From Wires Or Cables (AREA)
  • Control Of Cutting Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 線材各部分の寸法測定や剥離試行の煩雑さが
無い、またその為の経験、勘などが不要な剥離装置を提
供する。 【解決手段】 線材端面26に対向するようにCCDカ
メラ12が配置されている。DSP77は、このCCD
カメラで取得された前記線材端面の画像から、外縁絶縁
層、網線、内部絶縁層その他の剥離対象部分の境界92
等を抽出する。CPU32は、該抽出された境界をなぞ
るように回転刃58a,58b或いは107の動きを制
御する(請求項1)。線材端面に対向してファイバース
コープが配置され、前記CCDカメラ12は、これを介
して間接的に線材端面に対向している(請求項2)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は剥離装置に関し、詳
しくは、線材の外縁絶縁層、網線、内部絶縁層その他の
剥離対象部分を剥離するための剥離装置に関する。な
お、剥離装置では、金属導体を芯線とした通常の被覆電
線だけでなく、ガラス繊維を芯線とした光ファイバーケ
ーブル等も加工対象とされる。そこで本明細書では、
「線材」の語に、これら加工対象となるもの全てが含ま
れるものとする。
【0002】また、例えば光ファイバーケーブルの遮光
層は、通常の被覆電線の外縁絶縁層、内部絶縁層のよう
に電気的絶縁を図るものではない。更に、線材によって
は鎧装が施されていたりもする。これらも、剥離の対象
となるという点では、上記外縁絶縁層、内部絶縁層等と
変らない。そこで、本明細書では、「剥離対象部分」の
語に、上記遮光層、鎧装、網線その他の、剥離の対象と
なる部分全てが含まれるものとする。
【0003】
【従来の技術】線材は、電子機器の配線や接続を始め、
弱電、強電、機械その他の種々の分野で多用されてい
る。これら線材の剥離対象部分については、その剥離を
大量に実施する場合、剥離装置が利用される(剥離装置
はワイヤーストリッパーなどとも称される)。剥離は、
刃物による切り込みやグラインダによる削り込みなどで
実施される。作業に当たっては、最小限、これら切り込
み、或いは削り込みの深さを設定しなければならない。
従来、これらの設定は、人手により行なっていた。(以
下、「削り込み」など他の手法は、「切り込み」の手法
で代表して説明する。)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この場合、設定した値
が不適切で、例えば切り込みが浅かったとしたら、剥離
が円滑に実施されない。一方、切り込みが深すぎると、
下の層や導体に傷をつけてしまう。このため、切り込み
の深さは、加工対象の寸法に合せ、適切に設定されなけ
ればならない。それには先ず、外縁絶縁層、内部絶縁層
等の剥離対象部分の寸法を、正確に測定する必要があ
る。また、何回か試行をして、設定値を修正する必要が
ある。この作業は煩雑であり、且つ経験と勘とを必要と
していた。
【0005】更に、切り込みの深さは、加工する線材の
種類が変れば、その都度設定し直さなければならない。
また、種類が同じでも、ロットが違えば微妙に寸法が違
うから、ロットが変ったら、少なくとも再確認だけはし
なければならない。この作業も煩雑であった。
【0006】本発明の目的は、このような煩雑さが無
い、また経験と勘とを必要としない剥離装置を得ること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のため本発
明では、線材端面に対向するように配置された撮像手段
と、該撮像手段で取得された前記線材端面の画像から、
外縁絶縁層、網線、内部絶縁層その他の剥離対象部分の
境界を抽出する境界抽出手段と、該抽出された境界をな
ぞるように加工手段の動きを制御する作動制御手段とを
備える。
【0008】また、前記撮像手段が前記線材端面に間接
的に対向するように配置されている(請求項2)。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の詳細を図示実施の
形態例に基いて説明する。図1〜図11に、本発明の第
一の実施の形態例である剥離装置1の外形を示す。ここ
で、図1は平面図、図2は正面図、図3は左側面図、図
4は右側面図、図5は上側ローラー11bを取り除いて
切断部3付近のみを取り出し拡大して示す平面図、図6
はCCDカメラ12、ストッパー29、引き抜きチャッ
ク13のアーム14、引き抜き用ステップモーター1
6、引き抜き用ネジ17等を取り除いて示す右側面図で
ある。
【0010】図7は上側ローラー11b、弧状ギヤー1
8を取り除いて切断部3付近のみを取り出し拡大して示
す平面図、図8は弧状ギヤー18を取り除いて切断部3
付近のみを取り出し拡大して示す正面図、図9は図6の
L9−L9線に沿って円盤19を切断し刃台座20付近
のみを取り出し拡大して示す正面図、図10は図6のL
10−L10線に沿って円盤19を切断し刃台座20,
21付近のみを取り出して示す平面図、図11は刃回転
用ギヤー22a,22b、刃台座20,21、円盤19
付近を取り出して示す右側面図である。
【0011】なお、符号の数が非常に多く、当該図面に
現れている部材全てに符号を付すと図が非常に見にくく
なるので、当該部材が現れている図面の何れか又は幾つ
かに於てのみ当該部材に符号を付すこととする。上記以
外の図についても同様とする。また、プラスネジ23の
ように同じものが複数存在する場合も、その一部にのみ
符号を付す。
【0012】第一の実施の形態例の剥離装置1は、固定
部2、切断部3、引き抜き部4という三つのブロックか
ら成る。これらは不図示架台上に載置固定されている。
なお、各ブロック2〜4の夫々の部品を架台に固定して
いるプラスネジ23は平面図でのみ示す。また、例えば
円盤19を支えている上側ローラー11bなど、一部に
ついては、この固定用プラスネジ23の図示を略す。
【0013】以下、各ブロック2〜4について説明をす
る。先ず固定部2は、加工対象の線材24を把持固定す
るためのものである。即ち、最初、固定チャック27の
把持先端28は離間されている。加工対象の線材24が
差込まれ、その端面26がストッパー29に当接される
と、引き抜きチャックのアーム14の内側に対向配置さ
れている光センサー31がこれを感知する。これに応動
して、CPU32(図12)は固定チャック開閉用モー
ター33を右回転させる。なお、このモーター33を始
めとした各モーターの回転方向とは、そのモーター本体
から見たときのその出力軸の回転方向を言うものとす
る。
【0014】固定チャック開閉用モーター33には開閉
用ネジ34が連結されており、このネジ34は中央を境
にして、ネジ山が逆に形成されている。固定チャックの
アーム36は摺動ブロック37に立設されており、前記
開閉用ネジ34が右回転されると、この摺動ブロック3
7が、互いに接近するように固定チャック開閉用ガイド
レール39上を摺動する。これにより固定チャックの把
持先端28が閉じ、加工対象の線材24が把持固定され
る。
【0015】なお、把持先端28が閉じたときの把持の
強さは、固定チャック開閉用モーター33に流す駆動電
流の大きさに比例する。従って、適宜の強さで線材24
が把持されるように、駆動電流の大きさを調節すると良
い。また、線材24を把持した後固定チャック開閉用モ
ーター33が止まると駆動電流は増加する。そこで、こ
のモーターの電流を監視しておいて、このような電流増
加が確認された時点で、通電を停止するようにしても良
い。開閉用ネジ34で締め付けられているので、電流を
遮断しても把持が緩むことはない。固定チャック開閉用
モーター33の発熱も防げる。
【0016】尤も、停止しているときでも定格の範囲内
ならモーターへの通電は可能である。従って、印加電圧
を落とすなどして、定格の範囲での通電を続け、把持す
る力が印加され続けるようにしても良い。そうすれば、
一層強い把持状態を維持できる。この点は、後述する引
き抜きチャック開閉用モーター38に関しても同様であ
る。
【0017】次に、引き抜き部4は、剥離対象部分の切
断完了まで加工対象線材24を把持固定していると共
に、剥離対象部分切断後に、当該切り離された部分の引
き抜きを行なう。なお、線材24挿入時の位置決めをす
るストッパー29、及び線材端面26の撮像をするCC
Dカメラ12もこの引き抜き部4に配置されている。
【0018】引き抜き部4でも、最初は引き抜きチャッ
クの把持先端41が離間されている。固定部2の説明の
ときと同様に、加工対象線材24が差込まれ、その端面
26がストッパー29に当接されると、引き抜きチャッ
クのアーム14の内側に対向配置された光センサー31
がこれを感知する。CPU32は、これに応動して、前
述の固定チャック開閉用モーター33を右回転させるの
であるが、同時に、この引き抜きチャック開閉用モータ
ー38も右回転させる。
【0019】引き抜きチャック13の構造は、固定チャ
ック27と同じである。各部品についての説明は略す。
固定チャック27と同様、引き抜きチャックの摺動ブロ
ック15も、引き抜きチャック開閉用モーター38の右
回転で、引き抜きチャック開閉用ガイドレール42上を
相互に接近するように摺動し、把持先端41が線材先端
部分を把持する。これにより、剥離対象部分切断の際の
線材先端の振れが防止される。
【0020】引き抜きチャック開閉用ガイドレール42
は摺動台43に載置固定されている。摺動台43は、2
本の軸方向ガイドレール44に支承されていて、軸方向
(正面図で左右方向)に摺動自在である。そしてこの軸
方向ガイドレール44は、不図示架台に固定されてい
る。剥離対象部分の切断が終了すると、CPU32は、
引き抜き用ステップモーター16を右回りに回転させ
る。これにより、摺動台43、即ちその上に載置されて
いる引き抜きチャック開閉用ガイドレール42等が、正
面から見て右方向に摺動する。これで、引き抜きチャッ
クの把持先端41に把持されていた剥離対象部分の切り
離し部分が、元の位置を離れ、線材24から引き抜かれ
て行く。
【0021】なお、引き抜きの際の把持力を強めるた
め、引き抜きチャック開閉用モーター38は、モーター
停止時にも大きな電流が流せるものを使用するのが好ま
しい。そうすればモーターに通電しておくことで、切り
離された剥離対象部分が引き抜きの際にも強い力で把持
されることとなり、引き抜きが一層確実になる。更に
は、把持先端41の対向する各内面に、剣山のように短
い針を適宜数突設しておくのも良い(不図示)。そうす
れば、線材24が把持された際、これらが剥離対象部分
に食い込み、その滑りを防ぐ。これで一層引き抜きが確
実になる。
【0022】摺動台43の上には電磁ソレノイド46が
立設されている。ストッパー29は、その可動軸47の
上端に取着されている。可動軸47は電磁ソレノイド4
6が励磁されたとき図に示す位置まで突出し、励磁が無
くなると下降する。加工対象の線材24が挿入される
前、電磁ソレノイド46は励磁されていて、図に示す突
出状態にある。これで、線材24挿入時、ストッパー2
9が線材端面26の位置決めとして機能する。
【0023】摺動台43上には、ストッパー29の背後
に当たる位置に、挿入された線材の端面26に対向する
ようにCCDカメラ12が配置されている。線材24挿
入前は、ストッパー29がその前に存在するため、線材
端面26は撮像出来ない。しかし、線材24が挿入さ
れ、その端面26がストッパー29に当接されると、前
述したとおり、引き抜きチャックのアーム14内側に対
向配置された光センサ−31がこれを感知する。CPU
32は、これに応動して電磁ソレノイド46への通電を
停止する。これでストッパー29が下降し、CCDカメ
ラ12が線材端面26を撮像出来るようになる。なお、
ストッパー29を透明なガラス板で形成すれば、CCD
カメラ12の前にストッパー29があっても撮像は可能
である。
【0024】切断部3は、円盤19と、この円盤19を
回転自在に支承する3個のローラー11a〜11cと、
円盤19上に配置された各部品から成る。ローラー11
a〜11cは、円盤19の中央から見て直上の位置、及
びそこから120゜旋回した各位置に配置されており、
夫々不図示架台に固定され円盤19を支承している。円
盤19の右側面には、その外周に沿うように弧状ギヤー
18が取着されている。なお、これの歯は破線のクロス
ハッチングで表わす。他のギヤーについても同様とす
る。48は円盤回動用ステップモーターで、不図示架台
に固定されており、その軸に円盤回動用ギヤー49が取
着されている。これが前記弧状ギヤー18と噛合されて
いて、円盤19を回動する。
【0025】円盤19の中央には丸穴51が穿設されて
いる。ここに加工対象の線材24が挿通される。52
a,52bは長孔で、円盤19の中心から外周に向って
対称になるように穿設されている。夫々の長孔52a,
52bには、半径方向への摺動自在に刃台座20,21
が嵌め込まれている(図9)。なお、長孔52a,52
bは、夫々の円盤中央側が前記丸孔51と連なってい
る。
【0026】刃台座20は、左側の部分20aと、右側
の部分20bとから成る(図9)。刃台座21も、左側
の部分21aと、右側の部分21bとから成る(21
a,21b不図示。図9の刃台座20の構成20a,2
0bと同様構造)。夫々の左側の部分20a,21aは
断面形状が凸の字状を為し、その突条部分20c,21
cが左側から長孔52a,52bに嵌め込まれている
(21cも不図示。図9の刃台座20の構成20cと同
様構造)。夫々の右側の部分20b,21bは板状で、
これが右側から前記突条部分20c,21cに当接さ
れ、そこにネジ止めされている(ネジの図示は省略)。
【0027】なお、円盤19に配置された各部品は、円
盤19の中央を基準にして対称に配置されている。従っ
て、この後、これらが対称であること、或いは各部品が
2組存在することはいちいち言及しない。
【0028】刃台座20,21には、ブラケット53
a,53bが突設されている。これに送りネジ54a,
54bが螺合されており、円盤19に取着された刃送り
用ステップモーター56a,56bの回転軸がこの送り
ネジ54a,54bに連結されている。従って、ステッ
プモーター56a,56bが右回りに回動されると、そ
の分だけ刃台座20,21は円盤19外周に向かって摺
動し、左回りに回動されると、その分、円盤19中心に
向かって摺動する。
【0029】57a,57bは刃回転用モーターで、左
側面の側から刃台座20,21に取着されている。回転
軸は刃台座20,21を貫通して右側面の側へ突出され
ており、そこに刃回転用ギヤー22a,22bが取着さ
れている。58a,58bは回転刃、59a,59bは
これに連結された刃連結ギヤーで、これらは刃台座2
0,21に回転自在に支承されている。刃連結ギヤー5
9a,59bにはモーター軸に取着された刃回転用ギヤ
ー22a,22bが噛合されている。従って、刃回転用
モーター57a,57bが回転されれば回転刃58a,
58bが回転する。
【0030】これにより、回転刃58a,58bを回転
させた状態で、円盤19を回動させ、このとき刃台座2
0,21を半径方向に摺動させれば、回転刃58a,5
8bの外周が所望の輪郭を描く。この場合、回転刃58
a,58bは対称に二つあるので、円盤19を180度
回動させれば、線材24の外周360度に切り目を入れ
ることができる。なお、この実施の形態例では刃台座2
0,21が半径方向に摺動可能で回転刃外周の軌跡を任
意に描けるので、例えばFケーブルなど、断面が円形で
ない線材についても、その輪郭に合わせて切り目を入れ
ることが出来る。
【0031】図12に、実施の形態例の制御回路を示
す。図に於て、CPU(中央処理装置)32は、RAM
(ランダムアクセスメモリー)71を使用して、ROM
(リードオンリーメモリー)72に格納されたプログラ
ムに従い所定の処理を実行する。73はディスプレイ、
74はテンキーであり、ユーザーインターフェースとし
て使用される。12は、前述したCCDカメラで、線材
の端面26を撮影する。
【0032】76はドライバで、走査信号等をCCDカ
メラ12に供給し、これに応動してCCDカメラ12か
ら出力される信号を処理して、線材端面26の映像信号
を形成する。この映像信号はDSP77に供給される。
DSP77については後述する。映像信号は、モニター
出力端子78にも出力される。これにより、装置使用者
は、そのとき撮像されている線材端面26を直接目で確
認することが出来る。
【0033】31は前述した光センサーで、発光素子3
1aと受光素子31bとで構成される。受光素子31b
の検出信号はI/Oポート(入出力ポート)79を介し
てCPU32に供給される。CPU32はこの検出信号
のレベル変化から、加工対象線材24が正規の位置ま
で、即ち線材端面26がストッパー29に当たるまで挿
入されたことを検出する。
【0034】33,38,16,48,56,57は前
述した各モーター、46は前述した電磁ソレノイドであ
る。80はこれらを駆動するドライブで、I/Oポート
79を介してCPU32から送られて来る制御信号に従
って各モーター33,38,16,48,56,57、
電磁ソレノイド46を駆動する。なお、刃送り用ステッ
プモーター56、刃回転用モーター57は、何れもa,
bの2個づつあり、ドライブもそれに対応して2個づつ
あるが、図12では、図が込み入るのを防ぐため、各1
個のブロックで代表した。
【0035】ここで、DSP77について説明する。D
SPとは、ディジタル信号処理用のLSIであり、音声
信号や映像信号などの、大量のデータをリアルタイムで
処理する場合などに使用される。データが多量である場
合、これをCPU32に処理させると、CPU32がそ
の処理に追われてしまい、他の処理が間に合わないとい
う事が起こり得る。そのような場合、このDSP77が
使用される。DSP77にこの処理を負わせる事で、C
PU32の負担が軽減され、全体の制御時間が早くな
る。尤も、近年CPUの速度はどんどん早くなってい
る。従って、DSP77を使わずともCPUで処理させ
ることも可能である。
【0036】この実施の形態例では、DSP77はドラ
イバ76から供給される線材端面26の画像信号を解析
し、その各部の境界を示す各ドットデータを抽出する。
この処理は、公知の手法で実行される。公知の手法とし
ては、例えば、シーキュー出版(CQ出版)株式会社発
行の月刊誌「トランジスタ技術」1992年8月号第3
31頁〜第344頁に記載の吉川光男氏の記事「最新画
像処理システムの基礎と応用」がある。特に、第340
頁「イラスト作成[写真5(a)より作成]」の項で説
明されている技術が、ここでの処理に利用可能である。
【0037】処理の具体例を示すと、例えば、図13
(A)に示す同軸ケーブル85については、外周、外縁
絶縁層86、網線87、内部絶縁層88、芯線89の夫
々の間の各境界が、例えば、図13(B)のような、各
ドットの集合から成る輪郭データ91〜94として表現
される。なお、これら輪郭データ91〜94は、図を見
やすくするために粗いドットで表現した。実際は、もっ
と細かいドットで表現される。
【0038】CPU32は、これら輪郭データ91〜9
4に従って、円盤19の回動角θiと、回転刃58a,
58bの回転軸の半径方向の摺動距離riを制御し、剥
離対象部分への回転刃58a,58bの切り込みを実行
させる。なお、回転刃58a,58bは最初図4で示さ
れる水平に並んだ状態にあるものとし、この状態からの
時計回りの円盤19の回動を上記回動角θiで表わす。
また回転刃58a,58bは、最初、その外周が固定チ
ャック27の中心Oに接しているものとし、この状態か
ら外周方向への回転軸の摺動を、上記摺動距離riで表
わす。また、回転刃58a,58bは、厳密には「その
回転軸の摺動により」半径方向へ摺動するものである
が、いちいち「回転刃58a,58bの回転軸を摺動さ
せる」というのも却って判りづらいので、単に「回転刃
58a,58bを摺動させる」という。
【0039】ここで、例えば同軸ケーブル85につい
て、回転刃58a,58bによる外縁絶縁層86の切り
込みを行なうものとして、回動角θi、及び摺動距離ri
の求め方を説明する。この場合、先ず回転刃58a,5
8bは、円盤19の回動によって、同軸ケーブル85の
周りを回る。このとき、回転刃58a,58bの外周が
外縁絶縁層86と網線87の境界92に沿って移動して
いけば良い。そこで、例えば図14のように、回転刃5
8a,58bが点Piで外縁絶縁層86と網線87間の
境界に接している(切り込んでいる)場合を想定する。
【0040】この場合、固定チャック27の中心Oを原
点として、点Piの座標を(xi,y i)とすれば、回転
刃58a,58bの摺動距離riは、下記の如く求めら
れる。 ri=root(xi 2+yi 2) …(式1) 但し「root」は平方根の意。また、このときの円盤
19の回動角θiは、同じ座標データ(xi,yi)か
ら、下記の如く求められる。 θi=tan-1(yi÷xi) …(式2)
【0041】この二つの式より、ある点Piまで回転刃
58a,58bを切り込む為の、円盤19の回動角
θi、及び回転刃58a,58bの摺動距離riは、点P
iの座標(xi,yi)が与えられれば、それらから求め
られることが判る。それ故、例えば、外縁絶縁層86と
網線87間の境界92がP1〜Pnのn個の点で表現され
ていたなら、これら各点P1〜Pnまで回転刃58a,5
8bを切り込む為の、円盤19の回動角θ1〜θn、及び
摺動距離r1〜rnは、これら各点P 1〜Pnの各座標(x
1,y1)〜(xn,yn)から求められることとなる。こ
の処理をCPU32が行なう。
【0042】なお、この実施の形態例では、回転刃を2
個対称に配置した(58a,58b)。従って、線材の
全周360度のうち、半分の180度分の切り込みを一
方の回転刃(58a又は58b)に分担させ、残りの1
80度分の切り込みを他方の回転刃(58b又は58
a)に分担させれば良い。この場合、図示した同軸ケー
ブル85のように、各境界の輪郭91〜94が円形であ
るなら、円盤19を回動させていく際の各回転刃58
a,58bの摺動距離riは両者等しくて良い。しか
し、若し各境界の輪郭91〜94が線材中心Oに対して
非対称であるならば、円盤19を回動させていく際に、
各回転刃58a,58bごとに個々に夫々の摺動距離r
iを制御すれば良い。
【0043】ここで、変形例について例示する。CCD
カメラ12は必ずしも実施の形態例の位置に配置しなく
て良い。例えば、把持された線材の端面26に対向する
位置には鏡を配置し、この鏡で反射された画像を、その
横に配置したCCDカメラ12で撮像するようにしても
良い。ファイバースコープの撮像側を線材端面26に対
向させ、このファイバースコープで伝送された画像を、
別のところに配置したCCDカメラ12で撮像するよう
にしても良い。請求項2にいう「間接的に」とは、この
ような鏡やファイバースコープを介して、CCDカメラ
12を線材端面26に対向させることをいう。
【0044】また、本実施の形態例では、引き抜きチャ
ック13等を摺動台43上に載置し、軸方向へ移動可能
とした。この引き抜きチャック13等と同様に、固定チ
ャック27或いは切断部3を、軸方向へ摺動する台の上
に配置するようにしても良い。こうすれば、把持した線
材24自体の軸方向への移動や、切断位置の軸方向の変
更が容易になり、例えば、図15に例示したような段切
りが簡単に実行できる。
【0045】次に第二の実施の形態例について説明をす
る。図16〜図19は、この第二の実施の形態例の剥離
装置100の要部を示し、図16は平面、図17は正
面、図18は左側面を示す。また、図19は線材押え1
01、円錐コーン103等の平面を示す。この実施の形
態例100が第一の実施の形態例1と異なる点は、回転
刃107、刃回転モーター108、回転刃支持アーム1
06、線材押え101、線材押え支持アーム102、引
き抜きチャック104等が、ポール109を中心にして
回動すること、円錐コーン103等でこれらが動かされ
ること、これにより回転刃107が線材24の周りを回
動しながら剥離対象部分に切り込んだり、切断後の外縁
絶縁層86の引き抜きが実行されたりすること、及び切
り込み位置の算出を別の手法で行なっていること等であ
る。
【0046】これら相違する点を中心に第二の実施の形
態例100について説明する。なお、第一の実施の形態
例1の構成と同じものについては同じ符号を付し、説明
を略す。先ず線材押え101は線材押え支持アーム10
2の先端に支承されており、回転刃支持アーム106と
共に、ポール109を中心にして線材24の周りを回動
する。また、線材押え支持アーム102は、図19に示
されるように、その中間の支持点111で回動自在に支
承されており、後端114は円錐コーン103の斜面に
当接されている。
【0047】なお、112はバネで、支持点111を挟
んでアーム先端側113、アーム後端側114を連結す
る。これにより、アーム後端側114の動きが弾力性を
持ってアーム先端側113に伝えられる。また、円錐コ
ーン103は、図22に示す特開昭61−196706
の剥離装置のくさび(楔)13に相当するが、この円錐
コーン103の中には、同公報のくさび17と同様のも
のが配置されている。これが引き抜きチャック104を
開閉するが、図示は略している。
【0048】線材押え101と対称に配置されている回
転刃107及び刃回転用モーター108は回転刃支持ア
ーム106に支承されている。従って、これらも回転刃
支持アーム106と共に、ポール109を中心にして線
材24の回りを回動する。なお、図示していないが、こ
の回転刃支持アーム106も線材押え支持アーム102
と同様に、その中間の支持点116で回動自在に支承さ
れていて、後端117は円錐コーン103の斜面に当接
されている。但し、線材押え支持アーム102のような
バネ112は設けられていない。
【0049】上述したように、線材押え支持アーム10
2、回転刃支持アーム106の各後端114,117は
円錐コーン103の斜面に当接されている。従って、図
19の左右方向にこの円錐コーン103が摺動される
と、線材押え支持アーム102、回転刃支持アーム10
6の各後端114,117が、互いに離間、接近をし、
各アームの各先端側113,118に支承されている線
材押え101と回転刃107とが、これとは逆の動きを
し、回転刃107が剥離対象部分に切り込んだり、そこ
から離間したりする。
【0050】ポール109は図22に示した特開昭61
−196706の剥離装置の「棒19」に相当するもの
で、円錐コーン103に回動自在に支承され、前述した
ように、線材押え支持アーム102、回転刃支持アーム
106、引き抜きチャック104の回動の中心となって
いる。CCDカメラ12はこのポール109の先端に取
り付けられており、線材端面26を撮像する。なお、前
述したように、ここに鏡や光ファイバー等を配置し、邪
魔にならない場所にCCDカメラ12を置くようにして
も構わない。
【0051】119はストッパーで、透明ガラスで作成
されており、ブラケット121によりCCDカメラ12
に支承されている。透明ガラスで作成されているので、
CCDカメラ12の前方に位置しても撮影の邪魔にはな
らない。従って、第一の実施の形態例のストッパー29
と異なって固定式で、線材24がここまで差し込まれて
も、下に下降したりはしない。
【0052】第二の実施の形態例100の制御回路は、
電磁ソレノイド46が不要であるなど若干の相違がある
ものの、図12に示した第一の実施の形態例のものと基
本的に変らない。従って改めて図示はせず、第一の実施
の形態例のものと同じ符号を使用して説明をする。
【0053】以下、線材端面26の画像データについ
て、この第二の実施の形態例100で行なわれる処理に
ついて説明する。今、仮に図20(A)に示した同軸ケ
ーブル85について、その端面の映像がCCDカメラ1
2から取り込まれ、DSP77で、夫々の境界が抽出さ
れ、CPU32に供給されたとする。CPU32は、図
20(B)の様にこの映像を格子状に区切って管理して
おり、入力された映像に対し任意のX軸,Y軸を選び、
同軸ケーブル85の外縁絶縁層86との交点をプロット
し、その交点から同軸ケーブル85のセンターClを計
算し、その座標をRAMに記憶させる(図20
(C))。
【0054】次に、同軸ケーブル85のセンターClか
ら、任意のθ角で開いた放射線を引き、それぞれの放射
線と、同軸ケーブル85の各層の境界との交点をプロッ
トし、その座標をRAMに記憶する(図10(D))。
一方、剥離装置100には、剥離装置としての機械的な
センターが存在し(図20(C)のCm)、このCmの
座標は予め記憶させておく。そして同軸ケーブル85を
剥離装置100に挿入し、光センサー31がこれを検知
したらCPU32は固定チャック122及び引き抜きチ
ャック104を閉鎖して、この同軸ケーブル85を把持
させる。
【0055】このとき、機械的センターCmと同軸ケー
ブル85のセンターClとを一致させる様に、引き抜き
チャック104が閉鎖して行くのであるが、実際には同
軸ケーブル85の偏心やその他の原因で、僅かにCmと
Clにずれが生じる事も有る(図20(C)では、この
ずれを誇張している)。そこで、CPU32は機械的な
センターCmを基準に、先程プロットし記憶した各交点
との距離を、三角関数などを用いて計算し(図20
(E))、それぞれの距離、L1,L2,L3等を、機
械的なセンターCmから各層までの絶対距離として記憶
する。
【0056】そして、例えば同軸ケーブル85の外縁絶
縁層86を剥離する場合には、図20(E)のa,b,
c,…,…の各ポイントについて、夫々のL1からL2
を差し引いた距離を求め、これを回転刃107の切り込
み寸法として、外縁絶縁層86の剥離を行う。第二の実
施の形態例100では、このようにして各層の剥離を行
う。
【0057】尚、図20(D)のθ角は、小さくすると
線材の形状に対しての追従性が良くなり、楕円や長円形
等の、特殊な線材でも対応出来る様になる。ただ、その
分、メモリーの消費量が増え、処理速度も遅くなる。逆
にθ角を大きくすると、メモリーの消費量は少なくな
り、処理速度は速くなるが、線材の形状の追従性が悪く
なる。従ってθ角については、用途に応じ選択可能とし
ておいても良い。
【0058】次に、線材押え101について説明する。
第二の実施の形態例100では、回転刃107は1個に
してみた。この場合、固定チャック122及び引き抜き
チャック104によって固定はされているものの、線材
24を挟んで反対側に何も支えがないと、線材24は、
回転刃107が食い込む事により反対側に僅かに逃げる
畏れがある。そこで、線材24を挟んで回転刃107と
は反対の位置に線材押え101を配置した。これによ
り、回転刃107の食込みで反対側に逃げようとする線
材24の動きが規制され、回転刃107の切り込みが一
層正確になる。
【0059】なお、線材押え101は、図18に示され
るように、二つのローラー123を備える。これによっ
て、図18に示す状態での線材24の右横方向への動き
だけでなく、上記反対側に逃げようとする線材24の動
き、即ち、線材24の上下方向への動きも規制される。
また、この線材押え101は線材押え支持アーム102
に取り付けられており、この線材押え支持アーム102
は、回転刃支持アーム106と共に線材24の周りを回
動する。従って、回転刃107が線材24の外周に沿っ
て動くのにつれ、この線材押え101も線材24を挟ん
で対称に動く。
【0060】以下、この第二の実施の形態例100の動
作について説明する。ここでは、図20(A)に示した
同軸ケーブル85の剥離を実行するものとする。 (1)先ず、スタンバイ(待機)状態では、予め設定し
てある同軸ケーブル85の長手方向の、第一の剥離位置
まで、カッター部124全体が移動している。また、両
方の支持アーム102,106は水平の位置にあり、円
錐コーン103は後方に下がっていて、回転刃107と
線材押え101の間隔は、最大に開いている。
【0061】なお、カッター部124とは、ポール10
9及びCCDカメラ12を中心に回動する構成品全体の
ことを言い、ポール109、CCDカメラ12、線材押
え101、線材押え支持アーム102、回転刃107、
刃回転モーター108、回転刃支持アーム106、円錐
コーン103、不図示くさびなどが含まれる。このカッ
ター部124は、特開昭61−196706(図22)
に於て、双腕のレバー5,6等が中空軸2によって架台
1に回動自在に支承されているのと同様に、不図示架台
に、回動自在に且つ摺動自在に支承されている。
【0062】(2)同軸ケーブル85が本装置100に
挿入されると、光センサー31がこれを感知し、CPU
32が固定チャック122を閉じて、同軸ケーブル85
が把持される。 (3)次いで、引き抜きチャック104が閉じられ同軸
ケーブル85の先端が保持される。CCDカメラ12に
より映像信号が取り込まれ、これがDSP77で処理さ
れて各境界の輪郭が抽出される。これに基づいて、CP
U32が前述した演算等を実行し、角θごとの各切り込
み量(L1−L2)を算出する。
【0063】(4)次いで、外縁絶縁層86への切り込
みのため、CPU32が算出した第一の位置に向って、
円錐コーン103が徐々に前進される。コーンの前進
で、円錐コーン103に接触している二つの支持アーム
の各後端114,118の間隔が開いて行き、回転刃1
07と線材押え101とは、逆にその間隔が徐々に狭く
なっていく。 (5)回転刃107の支持アームの途中には弾性部分が
無い。従って、刃先が同軸ケーブル85の外周に接触し
ても、円錐コーン103の前進に連動して、そのまま外
縁絶縁層86に食い込んでいく。一方、線材押え101
は、図19の様にその支持アームが途中で弾性的に折れ
る構造をしている。従って、線材押え101のローラー
123が線材の外縁絶縁層86に触れると、支持アーム
102が折れ始め、同軸ケーブル85が回転刃107と
反対方向に逃げようとする動きを押さえるよう作用す
る。尚、同軸ケーブル85を押さえる圧力はバネで調整
する。
【0064】(6)円錐コーン103が第一の位置まで
前進し、外縁絶縁層86と網線87の境界まで回転刃1
07が切り込むと、カッター部124の回動が開始さ
れ、同軸ケーブル85の外周に沿って、回転刃107及
び線材押え101が回動される。 (7)そして、カッター部124が角θだけ回動する間
に、CPU32は、そこでの回転刃107の切り込み量
が、先に算出した値(L1−L2)に適合するように、
円錐コーン103を前進或いは後退させる。これを角θ
ごとに繰り返しつつ、CPU32は、カッター部124
を360度回動させる。
【0065】なお、例えば外縁絶縁層86が厚く、一度
では切り込み量が大きくなり過ぎるような場合は、切り
込み量を幾つかに分割し、それに見合う回数だけ、回転
刃支持アーム106及び線材押え支持アーム102を往
復回動させる。例えば、回転刃107の一度の切り込み
が3mm程度可能であって、そのときの外縁絶縁層86
の厚みが5mmであったなら、先ずは切り込み量を3m
mとして時計回りに360度回動する1度目の切り込み
を実行し、次いで、追加の切り込み量2mmとして反時
計回りに360度回動する2度目の切り込みを実行す
る。これで合計5mmの切り込みが実行される。
【0066】(8)以上の切り込みが完了したら、円錐
コーン103を後退させ、回転刃107と線材押え10
1との間隔を、同軸ケーブル85の直径以上に開く。カ
ッター部124を後退させることで同軸ケーブル85を
掴んだままの引き抜きチャック104が図17で右方向
に引かれ、切り離した外縁絶縁層86を引き抜く。 (9)次に、第二の剥離位置まで、カッター部124を
移動させる。 (10)更に上記(4)以降を繰り返す。これで、例え
ば網線87が図15に示すように剥離される。 (11)次に、第三の剥離位置まで、カッター部124
を移動させる。 (12)再度上記(4)以降を繰り返す。これで、例え
ば内部絶縁層88が図15に示すように剥離される。こ
うして、全ての剥離対象部分について、切り込み、引き
抜きが完了したら、固定チャック122を開き同軸ケー
ブル85を解放する。以上の動作手順で、同軸ケーブル
85等の剥離作業を行う事が出来る。
【0067】なお、切り離した内部絶縁層88を引き抜
く際、カッター部124を回転させると、引く抜きチャ
ック104が回転する。これで切り離された内部絶縁層
88等が回転し、芯線89等に撚りが掛かる。また、こ
の第二の実施の形態例100では、円錐コーン103を
使用して回転刃107と線材押え101を開閉させる様
な構造にした。しかし、例えば図21に示すように、ネ
ジと逆ネジとを切った一本のシャフト126を使用して
も良い(アームの先端には、ナット127と逆ナット1
28をつける。)。
【0068】その他、線材押え101の代え、第一の実
施の形態例のように、回転刃107をもう一つ付け、二
つの回転刃で剥離を行うという手法もある。この場合
は、相対する二つの回転刃の動きによって、線材24が
逃げようとする動きが相殺されるので、線材押え101
のような構造は必要ないと思われる。更に、二つの回転
刃であれば、カッター部124の回動は、半分の180
度で良くなるため、その分タクト時間の短縮が図れる。
【0069】但し、線材24の偏心がある場合や、円形
以外の線材に対しては、二つの回転刃の切り込み量を、
それぞれ別個に制御しなければならない。そういう場合
は、図21のネジと逆ネジのシャフト126を中央で切
り離して別々のシャフトにし、各シャフトを個別に回転
制御すれば良い。この点は第二の実施例のような円錐コ
ーン103を使用する場合も同じで、二つの回転刃の切
り込み量を、それぞれ別個に制御しなければならない場
合は、円錐コーン103を軸方向で二つに分割し、それ
ぞれを別個に前後させる構造とすれば良い。
【0070】最後に、実施の形態例の構成と請求項の構
成との対応について説明する。実施の形態例のCCDカ
メラ12が請求項にいう撮像手段に当たる。実施の形態
例のDSP77が請求項にいう境界抽出手段に当たる。
実施の形態例の各回転刃58a,58b,107が請求
項にいう加工手段に当たる。実施の形態例のCPU32
が請求項にいう作動制御手段に当たる。
【0071】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では線材端
面に対向するように撮像手段を配置し、この撮像手段で
取得した前記線材端面の画像から、外縁絶縁層、網線、
内部絶縁層その他の剥離対象部分の境界を境界抽出手段
で抽出し、該抽出された境界をなぞるように加工手段の
動きを作動制御手段で制御するようにした。従って、い
わば線材を挿し込むだけで剥離作業が実施され、外縁絶
縁層、内部絶縁層等の剥離対象部分の寸法を正確に測定
したり、何回か試行をして、設定値を修正するなど、煩
雑な作業は一切不要であり、作業者の経験も勘も必要な
い。
【0072】また、加工する線材の種類が変っても自動
的に対応するので、切り込みの深さをその都度設定し直
す必要もなく、線材の種類が同じでロットだけ変った場
合もいちいち再確認する必要がない。更に、線材の芯線
等が微妙に偏芯していても、又、Fケーブルや平行コー
ド等の、断面が円形以外の線材に対しても、回転刃等が
自動的に追従するので、その剥離を容易且つ確実に行う
ことが出来る。
【0073】なお、請求項2にいうように撮像手段を間
接的に線材端面に対向させると、撮像手段を任意の場所
に配置することができ、装置設計の自由度が増す。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一の実施の形態例の剥離装置1を示す平面
図。
【図2】第一の実施の形態例の剥離装置1を示す正面
図。
【図3】第一の実施の形態例の剥離装置1を示す左側面
図。
【図4】第一の実施の形態例の剥離装置1を示す右側面
図。
【図5】第一の実施の形態例の剥離装置1の上側ローラ
ー11bを取り除いて切断部3付近のみを取り出し拡大
して示す平面図。
【図6】第一の実施の形態例の剥離装置1のCCDカメ
ラ12、ストッパー29、引き抜きチャック13のアー
ム14、引き抜き用ステップモーター16、引き抜き用
ネジ17等を取り除いて示す右側面図。
【図7】第一の実施の形態例の剥離装置1の上側ローラ
ー11b、弧状ギヤー18を取り除いて切断部3付近の
みを取り出し拡大して示す平面図。
【図8】第一の実施の形態例の剥離装置1の弧状ギヤー
18を取り除いて切断部3付近のみを取り出し拡大して
示す正面図。
【図9】図6のL9−L9線に沿って円盤19を切断し
刃台座20付近のみを取り出し拡大して示す正面図。
【図10】図6のL10−L10線に沿って円盤19を
切断し刃台座20,21付近のみを取り出して示す平面
図。
【図11】刃回転用ギヤー22a,22b、刃台座2
0,21、円盤19付近を取り出して示す右側面図。
【図12】第一の実施の形態例の剥離装置1の制御回路
を示すブロック図。
【図13】(A)は同軸ケーブルの端面、(B)はその
各部境界を表わすドットデータの例を示す図。
【図14】同軸ケーブルと回転刃との位置関係例を示す
図。
【図15】同軸ケーブルの段切りの例を示す正面図。
【図16】第二の実施の形態例100を示す平面図。
【図17】第二の実施の形態例100を示す正面図。
【図18】固定チャック122を取り除いて第二の実施
の形態例100を示す右側面図。
【図19】線材押え支持アーム、円錐コーン等の詳細を
示す平面図。
【図20】第二の実施の形態例の剥離装置100での処
理手順を説明するための図。
【図21】ネジと逆ネジにより、各アーム102,10
6を開閉するようにした例を示す平面図。
【図22】特開昭61−196706の図1の写し。
【符号の説明】
1…剥離装置(第一の実施の形態例) 2…固定部 3…切断部 4…引き抜き部 11…ローラー 12…CCDカメラ 13…引き抜き
チャック 14…引き抜きチャックのアーム 15…摺動ブロ
ック 16…引き抜き用ステップモーター 17…引き抜き
用ネジ 18…弧状ギヤー 19…円盤 20…刃台座(20a凸字部分、20b右側面部分、2
0c突条部分) 21…刃台座(21a凸字部分、21b右側面部分、2
1c突条部分) 22…刃回転用ギヤー 23…プラスネ
ジ 24…線材 26…線材
(の)端面 27…固定チャック 28…把持先端 29…ストッパー 31…光センサ
ー(31a発光素子、31b受光素子。)
32…CPU 33…固定チャック開閉用モーター 34…開閉ネジ 36…アーム 37…摺動ブロ
ック 38…引き抜きチャック開閉用モーター 39…固定チャック開閉用ガイドレール 41…把持先端 42…引き抜き
チャック開閉用ガイドレ ール 43…摺動台 44…軸方向ガイドレール 46…電磁ソレ
ノイド 47…可動軸(電磁ソレノイドの) 48…円盤回動
用ステップモーター 49…円盤回動用ギヤー 51…丸孔 52a,b…長孔 53a,b…ブ
ラケット 54a,b…送りネジ 56a,b…刃
送り用ステップモーター 57a,57b…刃回転用モーター 58a,58b
…回転刃 59a,59b…刃連結ギヤー 85…同軸ケー
ブル 86…外縁絶縁層 87…網線 88…内部絶縁層 89…芯線 91…外周の輪郭データ 92…外縁絶縁
層網線境界輪郭データ 93…網線内部絶縁層境界輪郭データ 94…内部絶縁
層芯線境界輪郭データ 100…剥離装置(第二の実施の形態例) 101…線材押え 102…線材押え
支持アーム 103…円錐コーン 104…引き抜き
チャック 106…回転刃支持アーム 107…回転刃 108…刃回転モーター 109…ポール 111…中間の支持点 112…バネ 113…線材押え支持アーム先端側 114…線材押え
支持アーム後端側 116…回転刃支持アーム中間の支持点 117…回転刃支持アーム後端側 118…回転刃支
持アーム先端側 119…ストッパー 121…ブラケッ
ト 122…固定チャック 123…ローラー 124…カッター部 126…シャフト 127…ナット 128…逆ナット

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 線材端面に対向するように配置された撮
    像手段と、該撮像手段で取得された前記線材端面の画像
    から、外縁絶縁層、網線、内部絶縁層その他の剥離対象
    部分の境界を抽出する境界抽出手段と、該抽出された境
    界をなぞるように加工手段の動きを制御する作動制御手
    段とを備えたことを特徴とする剥離装置。
  2. 【請求項2】 前記撮像手段が前記線材端面に間接的に
    対向するように配置されていることを特徴とする請求項
    1に記載の剥離装置。
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