JP2001209748A - 投票券用ｉｃカード及び投票券発売方式 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】公営競技用の投票券購入兼ポイント保持用の機
能を有するＩＣカードを提供すること。 【解決手段】競技用ＩＣカードにおいて、出走表を取込
む出走表取込手段２と、投票券購入内容を記憶する投票
内容記憶手段６と、投票券購入内容が正確か否かを出走
表と照合して判別する出走表チェック手段５と、新ポイ
ントをそれまで保持されていたポイントと加算して累積
ポイントを得る累積ポイント計算手段８と、累積された
ポイントを保持するポイント記憶手段９とを具備したこ
とを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は投票券用ＩＣカード
及び投票券発売方式に係り、特に競馬、競輪、競艇、オ
ートレース用等の投票券の購入用及びそれにもとづき付
加されるポイント保持用の機能を有するものに関する。

【０００２】

【従来の技術】例えば投票券購入者であるフアンが競馬
用等の投票券を購入する場合、購入窓口の効率化の面か
ら公営競技場、あるいは場外投票券売場のほとんどは、
購入したい投票内容（場名、日付、レース番号、種別、
投票対象番号等）を事前にフアンによりマークカードに
記入させて、このマークカードを窓口に提出するなり、
投票券券売機に挿入して投票券を購入していた。

【０００３】このマークカードは紙であり、フアンは購
入すべき投票内容を鉛筆等でマークする。そしてフアン
の記入ミスがあると、センターのホストがこれをチェッ
クしてミスの存在を報知して、フアンに対して再記入を
求めていた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】このように、フアンが
投票券を購入するとき、マークカードに投票内容を記入
させ、これにもとづき投票券の発券が行われているが、
このマークカードは一回きりの使い捨てのため、使用ず
みのマークカードは全部ゴミとなる。

【０００５】このマークカードの発行のための印刷費
用、使用ずみのものを処分する廃棄処理費、マークカー
ド記入用の鉛筆購入費用等は合計すると競技場あたり数
千万円以上かかるともいわれている。

【０００６】一方、公営競技場では、投票券の高額購入
者と小額購入者に対してのサービス上の区別がなく、こ
の面からのサービスの向上が求められている。

【０００７】したがって本発明の目的は、マークカード
の代わりに多数回繰り返して投票券の購入に使用するこ
とができるとともに、投票券購入金額に応じたサービス
用のポイントを保持可能な投票券用ＩＣカードを提供す
ることである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明の原理構成を図１
に示す。図１において、１はＩＣカード、２は出走表取
込部、３は出走表記憶部、４は投票内容入力部、５は出
走表チェック部、６は投票記憶部、７は送受信部、８は
累積ポイント計算部、９はポイント記憶部である。ＩＣ
カード１は、図１では図示省略した券売機に使用時にセ
ットされる。

【０００９】後述するように、出走表取込部２から取込
まれた出走表は出走表記憶部３に保持される。投票内容
入力部４から入力された投票内容は出走表チェック部５
で出走表記憶部３に記憶保持された出走表と照合されて
この投票内容が正確か否かチェックされ、正確なときの
みこの投票内容のデータが投票記憶部６に保持され、送
受信部７より券売機にこのデータが送出される。フアン
は投票内容に応じた金額を券売機に投入することにより
所望の投票券が発行される。

【００１０】また、この購入金額は、図示省略したホス
トに通知されて購入金額に応じたサービス機能を持つ点
数であるポイントが通知される。このポイントは券売機
を経由して送受信部７で受信され、累積ポイント計算部
８で、そのときポイント記憶部９に保持されていたポイ
ントとの合計額が計算され、累積額として再びポイント
記憶部９に保持される。

【００１１】本発明の前記目的は下記（１）、（２）の
構成により達成される。

【００１２】（１）投票券用ＩＣカードにおいて、出走
表を取込む出走表取込手段２と、投票券購入内容を記憶
する投票内容記憶手段６と、投票券購入内容が正確か否
かを出走表と照合して判別する出走表チェック手段５
と、新ポイントをそれまで保持されていたポイントと加
算して累積ポイントを得る累積ポイント計算手段８と、
累積されたポイントを保持するポイント記憶手段９とを
具備したことを特徴とする。

【００１３】（２）出走表提供手段から出走表を受信し
た投票券用ＩＣカードから送出された投票内容に基づき
投票券を発行するとともにその投票券購入金額をホスト
に送出する券売手段と、この券売手段から受信した投票
券購入金額に基づきポイントを計算するとともに、出走
表を前記出走表提供手段に送出するホストを具備し、前
記投票券購入金額に基づき計算された新ポイントを前記
投票券用ＩＣカードに保持されていたポイントと加算し
て累積ポイントを得る投票券発売方式を特徴とする。

【００１４】そしてこれにもとづき下記の作用効果を奏
するものである。

【００１５】（１）本発明によればポイントを保持する
のでフアンは一回の使用で捨てることなく多数回繰り返
し使用することになるので、マークカードの使用量が大
きく減少し、ゴミ処理量が少なくなるのみならず、その
印刷費、鉛筆代、ゴミ回収費等を大きく節約できる。

【００１６】またフアンの入力データが正確か否かをこ
のＩＣカードでチェックするので、センターのホストに
おける再入力要求処理を減少することができる。

【００１７】（２）しかもフアンに対して投票券購入金
額に応じたサービスを提供できるので、レースが的中し
たか否かにかかわらず、広く、投票券購入金額に応じた
フアンへのサービスを行うことができる。

【００１８】

【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態を図２、図
３にもとづき、例えば馬券購入の例につき説明するが本
発明はこれに限定されるものではない。図２は本発明の
一実施の形態を示し、図３は本発明のシステム構成図を
示す。

【００１９】図２、図３において、他図と同記号は同一
部を示し、１はＩＣカード、２は出走表取込部、３は出
走表記憶部、４は投票内容入力部、５は出走表チェック
部、６は投票記憶部、７は券売機との送受信部、８は累
積ポイント計算部、９はポイント記憶部、１０は表示
部、１１はプロセッサ、１２はメモリ、２０は券売機、
２１は送受信部、２２は入金処理部、３０はホスト、３
１はポイント計算部、４０は出走表提供端末、４１は出
走表出力部である。

【００２０】ＩＣカード１は、フアンが投票券購入用の
データを入力したり、また投票券購入に応じて付与され
るポイントを保持するものであり、出走表取込部２、出
走表記憶部３、投票内容入力部４、出走表チェック部
５、投票記憶部６、送受信部７、累積ポイント計算部
８、ポイント記憶部９、表示部１０を具備している。そ
して出走表記憶部３、投票記憶部６、ポイント記憶部９
は、例えばフラッシュメモリの如き、データの書き換え
・保持可能なメモリ１２で構成され、また出走表チェッ
ク部５、累積ポイント計算部８は、例えばマイクロプロ
セッサの如きプロセッサ１１で構成されるものである。
なおＩＣカード１は信号の送受信の手法により接触型と
非接触型があるが、いずれでもよい。なお電源は、例え
ばボタン形電池のような薄型のものを内蔵する。

【００２１】出走表取込部２は、出走表提供端末４０か
ら提供された、所望の日の、所望の競技場の出走表を取
込むものである。例えば東京競馬場のダービーの行われ
る一日のレース番号と、そのレース毎の出走馬の馬番、
枠番等を取込むものである。

【００２２】出走表記憶部３は、出走表取込部２から取
込まれた出走表を保持するものである。

【００２３】投票内容入力部４は、フアンが投票券を購
入するためのデータを入力するものであって、例えばタ
ッチ式のキーボードで構成され、場名、レース番号、単
勝、枠番連勝、馬番連勝、複勝、ワイド等の種別、投票
対象番号、購入金額等の投票券の購入に必要なデータを
入力するものである。

【００２４】出走表チェック部５は、投票内容入力部４
から入力されたデータが正確か否かをチェックするもの
であり、入力データを出走表記憶部３に保持されたデー
タと比較して、投票券購入対象のものが正確か否か（例
えば６頭出走のレースにおいて対象として８番番号のも
のが選択された場合）をチェックし、正しい場合に投票
記憶部６に保持された、投票券購入データを券売機２０
に送出するものである。

【００２５】投票記憶部６は、投票内容入力部４から入
力された、前記投票券購入データを一時保持するもので
ある。

【００２６】送受信部７は、ＩＣカード１からの出力信
号を券売機２０に送出したり、券売機２０から送出され
たデータを受信するものである。

【００２７】累積ポイント計算部８は、券売機２０を経
由してホスト３０から送出されたポイントを、ポイント
記憶部９に保持されていたポイントと加算して累積ポイ
ントを算出し、この加算された新しいポイントを累積値
としてポイント記憶部９に保持させるものである。

【００２８】ポイント記憶部９は、フアンが投票券の購
入にもとづき得たポイントを保持するものである。

【００２９】表示部１０は、フアンが投票内容入力部４
から入力したデータを表示したり、この入力したデータ
が出走表チェック部５でチェックした結果の正否を表示
するものであり、例えば液晶で構成される。

【００３０】プロセッサ１１は、ＩＣカード１の各種機
能を制御するものであり、例えばマイクロプロセッサで
構成され、出走表チェック部５、累積ポイント計算部８
等として動作する。

【００３１】メモリ１２は、ＩＣカード１の動作に必要
なデータやプログラムを保持するものであり、例えばフ
ラッシュメモリで構成され、出走表記憶部３、投票記憶
部６、ポイント記憶部９等としてのデータを保持する。

【００３２】券売機２０は、ＩＣカード１をセットして
フアンが投票内容入力部４より投票券購入用のデータを
入力し、またそれに応じた金額を入金処理部２２に入金
したとき、フアンが購入した投票券を発行するものであ
る。券売機２０は、このＩＣカード１の挿入部分を除
き、従来のマークカードによる券売機と同様に構成され
ており、マークカードによる投票券の購入と、ＩＣカー
ド１による投票券の購入との両方を行うことができる。

【００３３】送受信部２１はＩＣカード１の送受信部７
とのデータの送受信を行うものであり、ＩＣカード１か
らのデータを受信したり、ホスト３０からのデータをＩ
Ｃカード１に送信するものである。

【００３４】入金処理部２２は、フアンが入金したお金
を数えてその金額がＩＣカード１から購入された投票券
の購入金額に対応しているか否かを判別し、不足の場合
はこれをＩＣカード側に出力し、過分の場合は差額を釣
り銭として出力するものである。

【００３５】ホスト３０はＩＣカード１から購入された
投票券の金額に応じてポイントを計算して、これをＩＣ
カード１に送出したり、オツズを計算したり、出走表を
出走表端末４０に送出したり、配当金を計算するもので
ある。ポイントの算出には、例えば投票券の購入金額に
かかわらず均一の係数、例えば０．０１を掛けたり、あ
るいは特定金額に応じて係数を変えて、高額な程大きな
係数を掛けるなど色々な手法があるが、後者の方が高額
利用者の優遇面から好ましい。このポイントの算出はポ
イント計算部３１で行われる。

【００３６】出走表提供端末４０は、ＩＣカード１に対
して出走表を出力するものであり、出走表のデータはホ
スト３０より送出される。

【００３７】現在の公営競技場には、ホストからのオツ
ズ情報を受信して、これを表示したり、また有料でプリ
ントするオツズ情報提供端末が設備されている。このオ
ツズ情報には出走表情報が含まれているので、このうち
の出走表情報のみを出走情報出力部４１で取り出し、Ｉ
Ｃカード１のセットがあったとき、これを出走表取込部
２に送出し、出走表取込部２がこの出走表を取込むこと
ができる。これによりＩＣカード１ではプロセッサ１１
がこの取込んだ出走表をメモリ１２の出走表記憶部３に
保持させる。

【００３８】このような出走表提供端末４０は場内のみ
でなく、場外の投票券売場にも設置することができる。

【００３９】本発明の動作について説明する。

【００４０】フアンは、ＩＣカード１を出走表提供端末
４０にセットして、出走表取込部２により出走表を取り
込む。このとき、競技場を指定することにより複数の競
技場の出走表を取り込むことができる。そして取り込ま
れた出走表は、プロセッサ１１によりメモリ１２の出走
表記憶部３に保持される。

【００４１】次にフアンはＩＣカード１の投票内容入力
部４から所望の投票内容、例えば場名、レース番号、単
勝・枠番連勝・馬番連勝・複勝・ワイド等の種別、投票
対象番号、購入金額等の投票券の購入に必要な投票券購
入データを入力する。

【００４２】ＩＣカード１では、プロセッサ１１がこの
入力された投票券購入データを出走表記憶部３に保持し
た出走表と照合して正確か否かを判別し、正確のときこ
の投票券購入データを投票記憶部６に一旦保持する。不
正確のとは、プロセッサ１１がＩＣカード１の表示部１
０にこれを表示し、訂正を求める。

【００４３】それからフアンはＩＣカード１を券売機２
０にセットし、券売機２０の入金処理部２２にお金を入
金する。これにより投票記憶部６に保持された投票券購
入データが送受信部７から券売機２０に送出される。

【００４４】券売機２０では、この送出された投票券購
入データにもとづき入金処理部２２が金額を計算し、前
記入金された金額がこれに対応するものか否かをチェッ
クし、対応する場合は券売機２０が投票券を発行し、釣
り銭が必要のときその支払を行う。もし不足していた場
合には、これをフアンに報知し、不足分の入金を求め
る。そしてこの投票券の購入金額は券売機２０からホス
ト３０に伝達される。

【００４５】この購入金額はホスト３０においてポイン
ト計算部３１に伝達される。そして購入金額に応じた係
数が乗算されてポイントが算出される。例えば、購入金
額が１万円以下のときは０．０１が、５万円までは０．
１１が、それ以上のときは０．１２が乗算されてポイン
トが算出される。

【００４６】この算出されたポイントはホスト３０から
券売機２０を経由してＩＣカード１に伝達される。ＩＣ
カード１では、累積ポイント計算部８がポイント記憶部
９からそのときまでに保持されていたポイントを読み出
し、これに新しくホスト３０から伝達されたポイントを
加算して得られた、新ポイントをポイント記憶部９に保
持させる。このようにして投票券購入の度にポイントが
累積されてポイント記憶部９に保持される。

【００４７】フアンがこのポイントに応じたサービス、
例えば景品交換するとき、ＩＣカードを場内のサービス
センターに持参し、所望の景品と交換することができ
る。このとき交換した景品に応じたポイントが差し引か
れて残りのポイントがＩＣカード１のポイント記憶部９
に保持されることになる。なお景品としては、券売機で
投票券の購入が可能な投票券購入カードを用意すること
もできる。

【００４８】なお前記説明では投票券として競馬の場合
について説明したが、本発明は勿論これにのみ限定され
るものではなく、他の公営競技、例えば競輪、競艇、オ
ートレース等にも適用できるものである。

【００４９】またメモリ１２としてデータの書き換え・
保持可能なフラッシュ・メモリを使用した例について説
明したが、本発明はこれにのみ限定されるものではな
く、例えばデータの書き換え可能なＤＲＡＭを使用する
こともできる。

【００５０】前記表示部１０及び投票内容入力部４は必
ずしもＩＣカード１側に設けるものに限定されるもので
はなく、他の装置に設けてもよく、また設けられたもの
を使用することも出来る。

【００５１】なお特開平１１−１２０２５９号公報には
ＩＣカードを使用したポイント付与手段について記載さ
れているが、これはレースが的中するとポイントを付与
するものであり、しかも会員制のものであり、本発明の
如く、レースが的中しなかった一般のフアンに対しても
サービス可能な、投票券購入金額に応じてポイントを付
与するものとは構成も、効果も異なるものである。

【００５２】また特開平１１−９６２５６号公報にもＩ
Ｃカードを使用したポイント付与手段について記載され
ているが、これまた会員制のものであって的中したらポ
イントを付与するものであり、本発明の如く、レースが
的中しなかった一般のフアンに対してサービス可能な、
投票券購入金額に応じてポイントを付与するものとは構
成も効果も異なるものである。

【００５３】

【発明の効果】本発明によれば下記の効果を奏すること
ができる。

【００５４】（１）本発明によればポイントを保持する
のでフアンは一回の使用で捨てることなく多数回繰り返
し使用することになるので、マークカードの使用量が大
きく減少し、ゴミ処理量が少なくなるのみならず、その
印刷費、鉛筆代、ゴミ回収費等を大きく節約できる。

【００５５】またフアンの入力データが正確か否かをこ
のＩＣカードでチェックするので、センターにおける再
入力要求処理をなくすることができる。

【００５６】（２）しかもフアンに対して投票券購入金
額に応じたサービスを提供できるので、レースが的中し
たか否かにかかわらず、広く、投票券購入金額に応じた
フアンへのサービスを行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の原理図である。

【図２】本発明の一実施の形態である。

【図３】本発明にかかるシステム構成図である。

【符号の説明】

１ ＩＣカード ２ 出走表取込部 ３ 出走表記憶部 ４ 投票内容入力部 ５ 出走表チェック部 ６ 投票記憶部 ７ 送受信部 ８ 累積ポイント計算部 ９ ポイント記憶部 １０ 表示部

フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｇ０６Ｋ 17/00 Ｇ０７Ｃ 13/00 Ａ Ｇ０６Ｆ 15/28 Ａ 19/07 15/21 ３４０Ｚ 19/00 Ｇ０６Ｋ 19/00 Ｎ Ｇ０７Ｃ 13/00 Ｑ Ｆターム(参考） 2C005 MB10 SA04 3E038 BB04 GA02 KA05 KA06 5B035 BB09 BC00 CA06 CA07 CA22 5B049 BB37 CC16 CC39 DD01 DD04 FF04 FF07 FF08 GG04 GG06 GG07 5B058 CA24 KA01 KA06 KA08 YA02

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】出走表を取込む出走表取込手段と、 投票券購入内容を記憶する投票内容記憶手段と、 投票券購入内容が正確か否かを出走表と照合して判別す
   る出走表チェック手段と、 新ポイントをそれまで保持されていたポイントと加算し
   て累積ポイントを得る累積ポイント計算手段と、 累積されたポイントを保持するポイント記憶手段とを具
   備したことを特徴とする投票券用ＩＣカード。
2. 【請求項２】出走表提供手段から出走表を受信した投票
   券用ＩＣカードから送出された投票内容に基づき投票券
   を発行するとともにその投票券購入金額をホストに送出
   する券売手段と、 この券売手段から受信した投票券購入金額に基づきポイ
   ントを計算するとともに、出走表を前記出走表提供手段
   に送出するホストを具備し、 前記投票券購入金額に基づき計算された新ポイントを前
   記投票券用ＩＣカードに保持されていたポイントと加算
   して累積ポイントを得ることを特徴とする投票券発売方
   式。