JP2001209208A - トナー、画像形成方法および画像形成装置 - Google Patents

トナー、画像形成方法および画像形成装置

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JP2001209208A
JP2001209208A JP2000017882A JP2000017882A JP2001209208A JP 2001209208 A JP2001209208 A JP 2001209208A JP 2000017882 A JP2000017882 A JP 2000017882A JP 2000017882 A JP2000017882 A JP 2000017882A JP 2001209208 A JP2001209208 A JP 2001209208A
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JP2000017882A
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English (en)
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Sayuri Kushi
さゆり 櫛
Kenji Yamane
健二 山根
Hajime Tadokoro
肇 田所
Hiroyuki Kozuru
浩之 小鶴
Hiroshi Yamazaki
弘 山崎
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 縦型搬送方式の画像形成装置による画像形成
に使用されるトナーであって、良好な流動性およびその
持続性を有するトナーを提供すること。 【解決手段】 潜像形成体と、潜像形成体の下方に位置
する現像手段と、潜像形成体の横方向に位置する転写手
段と、潜像形成体の上方に位置するクリーニング手段と
を備えた装置により、前記潜像形成体上に形成された静
電潜像をトナーを含む現像剤により現像し、トナー像を
画像支持体上に転写し、転写残トナーをクリーニングす
る工程を含む画像形成方法に使用されるトナーであっ
て、樹脂および着色剤を含む着色粒子と、無機微粒子と
からなり、当該無機微粒子は、数平均一次粒子径が5n
m以上15nm未満の小粒径微粒子Aと、数平均一次粒
子径が15nm以上80nm未満の中間粒径微粒子B
と、数平均一次粒子径が80nm以上500nm以下の
大粒径微粒子Cとからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はトナー、画像形成方
法および画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】デジタル複写機はその機能が種々にわた
る汎用性の高さから、今後の複写機の主流になると思わ
れる。かかるデジタル複写機においては、装置を小型化
して、省スペース化を図ることが要請されている。この
ような要請に対して、記録紙の搬送方向を、従来の水平
搬送から縦型搬送にする試みがなされている(特開平1
−147479号公報、特開平6−266172号公報
参照)。
【0003】かかる縦型搬送方式の画像形成装置におい
ては、通常、潜像形成体(感光体)の下方に現像手段が
配置され、感光体の側面方向(横方向)に転写手段が配
置され、感光体の上方にクリーニング手段が配置されて
構成されている。
【0004】しかして、縦型搬送方式でない一般的な画
像形成装置を構成するクリーニング手段は、感光体の側
面方向に配置されており、この場合にはブレードなどに
よって掻き取られたトナーは重力の作用を受けて自然に
落下することとなり、特別な機構を使用する必要はな
い。これに対して、感光体の上方にクリーニング手段が
配置された縦型搬送方式の画像形成装置の場合には、ブ
レードなどにより掻き取られたトナーを重力を利用して
回収することができず、このため、特別な搬送機構によ
って当該トナーを回収する必要がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】縦型搬送方式の画像形
成装置には下記のような問題がある。 (1)特別な搬送機構を用いてトナーを回収する場合に
おいて、クリーニング手段からのズリ応力等を受けて流
動性の低下したトナーが、当該クリーニング手段に溜ま
り、この結果、クリーニングすることができなくなる。 (2)転写手段が感光体の横方向に配置されているの
で、転写不良(転写のバラツキ)を生じやすい。
【0006】本発明は以上のような事情に基いてなされ
たものである。本発明の第1の目的は、縦型搬送方式の
画像形成装置による画像形成に使用されるトナーであっ
て、感光体の上方に配置されているクリーニング手段か
ら確実に回収することができるトナーを提供することに
ある。本発明の第2の目的は、縦型搬送方式の画像形成
装置による画像形成に使用されるトナーであって、転写
不良(転写のバラツキ)のない画像を長期にわたり安定
して形成することができるトナーを提供することにあ
る。本発明の第3の目的は、縦型搬送方式の画像形成装
置による画像形成に使用されるトナーであって、流動性
の低下に起因する問題(画像濃度低下・カブリ)のない
画像を長期にわたり安定して形成することができるトナ
ーを提供することにある。本発明の第4の目的は、縦型
搬送方式の画像形成装置による画像形成に使用されるト
ナーであって、画像欠陥のない画像を長期にわたり安定
して形成することができるトナーを提供することにあ
る。本発明の第5の目的は、転写不良、カブリ、画像欠
陥がなく、画像濃度の高い可視画像を、長期にわたり安
定して形成することができる画像形成方法を提供するこ
とにある。本発明の第6の目的は、転写不良、カブリ、
画像欠陥がなく、画像濃度の高い可視画像を、長期にわ
たり安定して形成することができる縦型搬送方式の画像
形成装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討し
た結果、トナー自体の流動性が上記の問題を解決するこ
とができることを見出し、本発明を完成するに至ったも
のである。
【0008】本発明のトナーは、潜像形成体と、この潜
像形成体の下方に配置された現像手段と、前記潜像形成
体の側面方向に配置された転写手段と、前記潜像形成体
の上方に配置されたクリーニング手段とを備えた画像形
成装置により、前記潜像形成体上に形成された静電潜像
をトナーを含む現像剤により現像し、形成されたトナー
像を画像支持体上に転写し、転写後に前記潜像形成体上
に残留しているトナーをクリーニングする工程を含む画
像形成方法に使用されるトナーであって、少なくとも樹
脂および着色剤を含む着色粒子と、無機微粒子とからな
り、当該無機微粒子は、数平均一次粒子径が5nm以上
15nm未満の小粒径微粒子Aと、数平均一次粒子径が
15nm以上80nm未満の中間粒径微粒子Bと、数平
均一次粒子径が80nm以上500nm以下の大粒径微
粒子Cとからなることを特徴とする。
【0009】本発明のトナーにおいては、着色粒子に対
する小粒径微粒子Aの添加割合(MA質量%)と、着色
粒子に対する中間粒径微粒子Bの添加割合(MB質量
%)と、着色粒子に対する大粒径微粒子Cの添加割合
(MC質量%)との比が下記関係式を満足することが好
ましい。
【0010】式)MA:MB:MC=1.0:0.8〜
1.2:1.0〜2.0
【0011】本発明のトナーは、潜像形成体と、この潜
像形成体の下方に配置された現像手段と、前記潜像形成
体の側面方向に配置された転写手段と、前記潜像形成体
の上方に配置されたクリーニング手段とを備えた画像形
成装置により、前記潜像形成体上に形成された静電潜像
をトナーを含む現像剤により現像し、形成されたトナー
像を画像支持体上に転写し、転写後に前記潜像形成体上
に残留しているトナーをクリーニングする工程を含む画
像形成方法に使用されるトナーであって、少なくとも樹
脂および着色剤を含む着色粒子と、無機微粒子とからな
り、当該無機微粒子は、数平均一次粒子径がDaの小粒
径微粒子aと、数平均一次粒子径がDbの中間粒径微粒
子bと、数平均一次粒子径がDcの大粒径微粒子cとか
らなり、それぞれの数平均一次粒子径Da,Db,Dc
の比率が下記関係式を満足することを特徴とする。
【0012】式)Da:Db:Dc=1:1.5〜3.
0:5.0〜20.0 (ここに、Da=5〜15nm)
【0013】本発明のトナーにおいては、着色粒子に対
する小粒径微粒子aの添加割合(Ma質量%)と、着色
粒子に対する中間粒径微粒子bの添加割合(Mb質量
%)と、着色粒子に対する大粒径微粒子cの添加割合
(Mc質量%)との比が下記関係式を満足することが好
ましい。
【0014】式)Ma:Mb:Mc=1.0:0.8〜
1.2:1.0〜2.0
【0015】本発明の画像形成方法は、潜像形成体と、
この潜像形成体の下方に配置された現像手段と、前記潜
像形成体の側面方向に配置された転写手段と、前記潜像
形成体の上方に配置されたクリーニング手段とを備えた
画像形成装置により、前記潜像形成体上に形成された静
電潜像をトナーを含む現像剤により現像し、形成された
トナー像を画像支持体上に転写し、転写後に前記潜像形
成体上に残留しているトナーをクリーニングする工程を
含む画像形成方法であって、前記トナーは、少なくとも
樹脂および着色剤を含む着色粒子と、無機微粒子とから
なり、当該無機微粒子は、数平均一次粒子径が5nm以
上15nm未満の小粒径微粒子Aと、数平均一次粒子径
が15nm以上80nm未満の中間粒径微粒子Bと、数
平均一次粒子径が80nm以上500nm以下の大粒径
微粒子Cとからなることを特徴とする。
【0016】本発明の画像形成方法においては、着色粒
子に対する小粒径微粒子Aの添加割合(MA質量%)
と、着色粒子に対する中間粒径微粒子Bの添加割合(M
B質量%)と、着色粒子に対する大粒径微粒子Cの添加
割合(MC質量%)との比が下記関係式を満足するトナ
ーを使用することが好ましい。
【0017】式)MA:MB:MC=1.0:0.8〜
1.2:1.0〜2.0
【0018】本発明の画像形成方法は、潜像形成体と、
この潜像形成体の下方に配置された現像手段と、前記潜
像形成体の側面方向に配置された転写手段と、前記潜像
形成体の上方に配置されたクリーニング手段とを備えた
画像形成装置により、前記潜像形成体上に形成された静
電潜像をトナーを含む現像剤により現像し、形成された
トナー像を画像支持体上に転写し、転写後に前記潜像形
成体上に残留しているトナーをクリーニングする工程を
含む画像形成方法であって、前記トナーは、少なくとも
樹脂および着色剤を含む着色粒子と、無機微粒子とから
なり、当該無機微粒子は、数平均一次粒子径がDaの小
粒径微粒子aと、数平均一次粒子径がDbの中間粒径微
粒子bと、数平均一次粒子径がDcの大粒径微粒子cと
からなり、それぞれの数平均一次粒子径Da,Db,D
cの比率が下記関係式を満足することを特徴とする。
【0019】式)Da:Db:Dc=1:1.5〜3.
0:5.0〜20.0 (ここに、Da=5〜15nm)
【0020】本発明の画像形成方法においては、着色粒
子に対する小粒径微粒子aの添加割合(Ma質量%)
と、着色粒子に対する中間粒径微粒子bの添加割合(M
b質量%)と、着色粒子に対する大粒径微粒子cの添加
割合(Mc質量%)との比が下記関係式を満足するトナ
ーを使用することが好ましい。
【0021】式)Ma:Mb:Mc=1.0:0.8〜
1.2:1.0〜2.0
【0022】本発明の画像形成装置は、潜像形成体と、
この潜像形成体の下方に配置された現像手段と、前記潜
像形成体の側面方向に配置された転写手段と、前記潜像
形成体の上方に配置されたクリーニング手段とを備え、
前記潜像形成体上に形成された静電潜像をトナーを含む
現像剤により現像し、形成されたトナー像を画像支持体
上に転写し、転写後に前記潜像形成体上に残留している
トナーをクリーニングする画像形成装置であって、前記
トナーは、少なくとも樹脂および着色剤を含む着色粒子
と、無機微粒子とからなり、当該無機微粒子は、数平均
一次粒子径が5nm以上15nm未満の小粒径微粒子A
と、数平均一次粒子径が15nm以上80nm未満の中
間粒径微粒子Bと、数平均一次粒子径が80nm以上5
00nm以下の大粒径微粒子Cとからなることを特徴と
する。
【0023】本発明の画像形成装置においては、着色粒
子に対する小粒径微粒子Aの添加割合(MA質量%)
と、着色粒子に対する中間粒径微粒子Bの添加割合(M
B質量%)と、着色粒子に対する大粒径微粒子Cの添加
割合(MC質量%)との比が下記関係式を満足するトナ
ーを使用することが好ましい。
【0024】式)MA:MB:MC=1.0:0.8〜
1.2:1.0〜2.0
【0025】本発明の画像形成装置は、潜像形成体と、
この潜像形成体の下方に配置された現像手段と、前記潜
像形成体の側面方向に配置された転写手段と、前記潜像
形成体の上方に配置されたクリーニング手段とを備え、
前記潜像形成体上に形成された静電潜像をトナーを含む
現像剤により現像し、形成されたトナー像を画像支持体
上に転写し、転写後に前記潜像形成体上に残留している
トナーをクリーニングする画像形成装置であって、前記
トナーは、少なくとも樹脂および着色剤を含む着色粒子
と、無機微粒子とからなり、当該無機微粒子は、数平均
一次粒子径がDaの小粒径微粒子aと、数平均一次粒子
径がDbの中間粒径微粒子bと、数平均一次粒子径がD
cの大粒径微粒子cとからなり、それぞれの数平均一次
粒子径Da,Db,Dcの比率が下記関係式を満足する
ことを特徴とする。
【0026】式)Da:Db:Dc=1:1.5〜3.
0:5.0〜20.0 (ここに、Da=5〜15nm)
【0027】本発明の画像形成装置においては、着色粒
子に対する小粒径微粒子aの添加割合(Ma質量%)
と、着色粒子に対する中間粒径微粒子bの添加割合(M
b質量%)と、着色粒子に対する大粒径微粒子cの添加
割合(Mc質量%)との比が下記関係式を満足するトナ
ーを使用することが好ましい。
【0028】式)Ma:Mb:Mc=1.0:0.8〜
1.2:1.0〜2.0
【0029】
【作用】トナーの外添剤を構成する無機微粒子として、
小粒径微粒子および大粒径微粒子とともに中間粒径微粒
子を使用することにより、当該トナーは、良好な流動性
を有し、しかも、当該トナーの流動性は、クリーニング
手段からのズリ応力を受けても低下することなく維持さ
れる。従って、感光体の上方に位置されたクリーニング
手段から当該トナーを確実に回収することができ、ま
た、流動性の低下に起因する画像濃度の低下、カブリ、
画像欠陥のない安定した可視画像を長期にわたり形成す
ることができる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明のトナーは、少なくとも樹脂および着色剤
を含む着色粒子と、外添剤である無機微粒子とからな
る。
【0031】<無機微粒子の粒径分布>本発明のトナー
においては、これを構成する無機微粒子の粒子径分布に
特徴を有する。本発明において、無機微粒子の「数平均
一次粒子径」は、透過型電子顕微鏡を用いて撮影された
画像を画像解析することによって測定されたものであ
る。
【0032】潜像形成体の上方にクリーニング手段が配
置されている縦型搬送方式の画像形成装置においては、
ブレードなどによって掻き取られたトナーを重力を利用
して回収することができず、このため、特別な搬送機構
によって当該トナーを回収する必要がある。この場合に
おいて、クリーニング手段からのズリ応力等を受けて流
動性の低下したトナーが、当該クリーニング手段に溜ま
り、この結果、クリーニングすることができなくなると
いう問題が発生する。この問題を解決するために鋭意検
討した結果、ズリ応力等の作用を受けても、トナーの流
動性を低下させないことが重要であることが判明した。
【0033】トナーの流動性を高めるためには、外添剤
として、小粒径の無機微粒子を多く存在させればよい。
しかし、小粒径の無機微粒子が多量に添加されてなるト
ナーにあっては、ズリ応力等のストレスを受けて当該無
機微粒子が埋没し、トナーの流動性が経時的に低下し、
好適な流動性を維持することができない。
【0034】一方、大粒径の無機微粒子を外添剤として
併用することによって、スペーサー効果(トナー粒子間
に存在することで、粒子間の衝突で作用する機械的スト
レスがトナー表面に直接作用することを抑制する効果)
を発揮させ、これにより、ズリ応力等の影響を低減させ
て当該トナーの流動性を維持することも考えられる。し
かし、当該大粒径の無機微粒子を多量に添加した場合に
は、当該無機微粒子によってクリーニングブレードが磨
耗されやすくなり、また、帯電極等の汚染を引き起こし
たりする。
【0035】そこで、本発明者らは、上記のような現象
を引き起こすことなく、かつ、ズリ応力等のストレスを
受けても良好な流動性を持続することのできるトナーを
開発するために鋭意検討した結果、中間領域の粒径を有
する無機微粒子を外添剤として添加することで、外添剤
の機能(流動性の向上効果)を持続的に発揮できること
を見いだし、本発明を完成することができたものであ
る。
【0036】すなわち、本発明者らは、小粒径側の外添
剤(数平均一次粒子径が5nm以上15nm未満の小粒
径微粒子A/数平均一次粒子径がDaの小粒径微粒子
a)とともに、中間領域の粒径を有する外添剤(数平均
一次粒子径が15nm以上80nm未満の中間粒径微粒
子B/数平均一次粒子径がDbの中間粒径微粒子b)
と、大粒径の外添剤(数平均一次粒子径が80nm以上
500nm以下の大粒径微粒子C/数平均一次粒子径が
Dcの大粒径微粒子c) とを併用することにより、好適
な流動性の発現およびその持続性を図ることができるこ
とを見出したのである。
【0037】<小粒径微粒子A+中間粒径微粒子B+大
粒径微粒子C>本発明のトナーを構成する無機微粒子
は、 数平均一次粒子径が5nm以上15nm未満の
小粒径微粒子Aと、 数平均一次粒子径が15nm以
上80nm未満の中間粒径微粒子Bと、 数平均一次
粒子径が80nm以上500nm以下の大粒径微粒子C
とを組み合わせてなる。かかる構成とすることにより、
良好な流動性を有するトナーが得られ、しかも、当該ト
ナーの流動性は、ズリ応力等のストレスを受けても低下
することなく、長期にわたり維持される。
【0038】上記の構成のトナーにおいて、前記小粒径
微粒子A、前記中間粒径微粒子B、前記大粒径微粒子C
の着色粒子に対する添加割合を、それぞれ、MA質量
%、MB質量%、MC質量%とするとき、(MB/M
A)は0.8〜1.2であることが好ましく、(MC/
MA)は1.0〜2.0であることが好ましい。また、
小粒径微粒子Aの添加割合(MA)は0.1〜2.0質
量%であることが好ましく、更に好ましくは0.3〜
1.2質量%である。
【0039】小粒径微粒子Aの添加割合(MA)が0.
1質量%未満である場合には、流動性付与効果が少ない
ため、好適な流動性を維持することができない。一方、
小粒径微粒子Aの添加割合(MA)が2.0質量%を超
える場合には、着色粒子の表面に過剰に存在する小粒径
微粒子Aが、中間粒径微粒子Bおよび大粒径微粒子Cに
対して静電的に付着しやすくなり、これらの微粒子の帯
電性を変化させることがあり、その結果、中間粒径微粒
子Bおよび大粒径微粒子Cが凝集し、これらによる効果
を発揮できなくなる問題がある。さらに、過剰に存在す
る小粒径微粒子Aが遊離し、帯電極の汚染や感光体に対
する傷の発生などによる画像欠陥を発生する問題があ
る。
【0040】小粒径微粒子Aの添加割合に対する中間粒
径微粒子Bの添加割合の比(MB/MA)が0.8未満
である場合には、好適な流動性を維持することが困難と
なる。一方、この比(MB/MA)が1.2を超える場
合には、外添剤の遊離が発生しやすくなり、帯電極の汚
染や感光体に対する傷の発生などによる画像欠陥を発生
する問題がある。
【0041】小粒径微粒子Aの添加割合に対する大粒径
微粒子Cの添加割合の比(MC/MA)が1.0未満で
ある場合には、スペーサー効果が発揮されず、本発明の
目的を達成することができない。一方、この比(MC/
MA)が2.0を超える場合には、過剰量の大粒径微粒
子Cが着色粒子表面より脱離しやすくなるため、当該外
添剤の飛散による帯電極などの汚染を引き起こし、画像
欠陥を発生する問題がある。
【0042】<小粒径微粒子a+中間粒径微粒子b+大
粒径微粒子c>また、本発明のトナーを構成する無機微
粒子は、 数平均一次粒子径がDa(Da=5〜15
nm)の小粒径微粒子aと、 数平均一次粒子径がD
b(Db=1.5Da〜3.0Da)の中間粒径微粒子
bと、 数平均一次粒子径がDc(Dc=5.0Da
〜20.0Da)の大粒径微粒子cとからなるものであ
ってもよい。かかる構成とすることによっても、良好な
流動性を有するトナーが得られ、しかも、当該トナーの
流動性は、ズリ応力等のストレスを受けても低下するこ
となく、長期にわたり維持される。
【0043】小粒径微粒子aの数平均一次粒子径に対す
る中間粒径微粒子bの数平均一次粒子径の比(Db/D
a)が1.5未満である場合には、中間粒径微粒子とし
ての機能を発揮することができず、好適な流動性を維持
することが困難になる。一方、この比(Db/Da)が
3.0を超える場合にも、中間粒径微粒子としての機能
を発揮することができない。
【0044】小粒径微粒子aの数平均一次粒子径に対す
る大粒径微粒子cの数平均一次粒子径の比(Dc/D
a)が5.0未満である場合には、大粒径微粒子として
のスペーサー効果を発揮することが困難になる。一方、
この比(Dc/Da)が20.0を超える場合には、ス
ペーサー効果自体は発揮されるものの、粒径が過大であ
るために、着色粒子表面に保持できなくなり、結果とし
て外添剤の遊離などによる画像欠陥を発生しやすくな
る。
【0045】上記の構成のトナーにおいて、前記小粒径
微粒子a、前記中間粒径微粒子b、前記大粒径微粒子c
の着色粒子に対する添加割合を、それぞれ、Ma質量
%、Mb質量%、Mc質量%とするとき、(Mb/M
a)は0.8〜1.2であることが好ましく、(Mc/
Ma)は1.0〜2.0であることが好ましい。また、
小粒径微粒子aの添加割合(Ma)は0.1〜2.0質
量%であることが好ましく、更に好ましくは0.3〜
1.2質量%である。
【0046】小粒径微粒子aの添加割合(Ma)が0.
1質量%未満である場合には、流動性付与効果が少ない
ため、好適な流動性を維持することができない。一方、
小粒径微粒子aの添加割合(Ma)が2.0質量%を超
える場合には、着色粒子の表面に過剰に存在する小粒径
微粒子aが、中間粒径微粒子bおよび大粒径微粒子cに
対して静電的に付着しやすくなり、これらの微粒子の帯
電性を変化させることがあり、その結果、中間粒径微粒
子bおよび大粒径微粒子cが凝集し、これらによる効果
を発揮できなくなる問題がある。さらに、過剰に存在す
る小粒径微粒子aが遊離し、帯電極の汚染や感光体に対
する傷の発生などによる画像欠陥を発生する問題があ
る。
【0047】小粒径微粒子aの添加割合に対する中間粒
径微粒子bの添加割合の比(Mb/Ma)が0.8未満
である場合には、好適な流動性を維持することが困難と
なる。一方、この比(Mb/Ma)が1.2を超える場
合には、外添剤の遊離が発生しやすくなり、帯電極の汚
染や感光体に対する傷の発生などによる画像欠陥を発生
する問題がある。
【0048】小粒径微粒子aの添加割合に対する大粒径
微粒子cの添加割合の比(Mc/Ma)が1.0未満で
ある場合には、スペーサー効果が発揮されず、本発明の
目的を達成することができない。一方、この比(Mc/
Ma)が2.0を超える場合には、過剰量の大粒径微粒
子cが着色粒子表面より脱離しやすくなるため、当該外
添剤の飛散による帯電極などの汚染を引き起こし、画像
欠陥を発生する問題がある。
【0049】<無機微粒子の構成材料>本発明のトナー
を構成する無機微粒子(小粒径微粒子,中間粒径微粒
子,大粒径微粒子)の構成材料としては、特に限定され
るものではなく、各種無機酸化物、窒化物、ホウ化物な
どを好適に使用することができる。かかる構成材料の具
体例としては、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニ
ア、チタン酸バリウム、チタン酸アルミニウム、チタン
酸ストロンチウム、チタン酸マグネシウム、酸化亜鉛、
酸化クロム、酸化セリウム、酸化アンチモン、酸化タン
グステン、酸化スズ、酸化テルル、酸化マンガン、酸化
ホウ素、炭化ケイ素、炭化ホウ素、炭化チタン、窒化ケ
イ素、窒化チタン、窒化ホウ素等を挙げることができ
る。
【0050】小粒径微粒子Aおよび小粒径微粒子aの構
成材料としては、シリカ、チタニア、アルミナが好まし
く、特に好ましくはシリカである。また、中間粒径微粒
子Bおよび中間粒径微粒子bの構成材料としては、シリ
カ、チタニア、アルミナ、ジルコニアが好ましく、特に
好ましくはシリカ、チタニア、アルミナである。さら
に、大粒径微粒子Cおよび大粒径微粒子cの構成材料と
しては、チタニア、アルミナ、ジルコニア、チタン酸バ
リウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化セリ
ウム等が好ましく、特に好ましくはチタニア、チタン酸
ストロンチウム、酸化セリウムである。
【0051】上記無機微粒子(特に小粒径微粒子および
中間粒径微粒子)は、疎水化処理が施されたものであっ
てもよい。無機微粒子の疎水化処理を行う場合には、各
種チタンカップリング剤、シランカップリング剤等のい
わゆるカップリング剤やシリコーンオイル等を使用する
ことが好ましく、さらに、ステアリン酸アルミニウム、
ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の高級脂
肪酸金属塩も好ましく使用される。
【0052】疎水化処理剤として使用されるチタンカッ
プリング剤としては、テトラブチルチタネート、テトラ
オクチルチタネート、イソプロピルトリイソステアロイ
ルチタネート、イソプロピルトリデシルベンセンスルフ
オニルチタネート、ビス( ジオクチルパイロフォスフェ
ート) オキシアセテートチタネートなどを挙げることが
できる。
【0053】疎水化処理剤として使用されるシランカッ
プリング剤としては、γ−(2−アミノエチル) アミノ
プロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチ
ル) アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタ
クリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−β−(N
−ビニルベンジルアミノエチル) γ−アミノプロピルト
リメトキシシラン塩酸塩、ヘキサメチルジシラザン、メ
チルトリメトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、
イソブチルトリメトキシシラン、ヘキシルトエリメトキ
シシラン、オクチルトリメトキシシラン、デシルトリメ
トキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、フェニル
トリメトキシシラン、o−メチルフェニルトリメトキシ
シラン、p−メチルフェニルトリメトキシシランなどを
挙げることができる。
【0054】疎水化処理剤として使用される脂肪酸およ
びその金属塩としては、ウンデシル酸、ラウリン酸、ト
リデシル酸、ドデシル酸、ミリスチン酸、パルミチン
酸、ペンダデシル酸、ステアリン酸、ヘプタデシル酸、
アラキン酸、モンタン酸、オレイン酸、リノール酸、ア
ラキドン酸などの長鎖脂肪酸があげられ、その金属塩と
しては亜鉛、鉄、マグネシウム、アルミニウム、カルシ
ウム、ナトリウム、リチウムなどの金属との塩を挙げる
ことができる。
【0055】疎水化処理剤として使用されるシリコーン
オイルとしては、ジメチルシリコーンオイル、メチルフ
ェニルシリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイ
ル、アンモニウム塩変性ポリシロキサンなどを挙げるこ
とができる。
【0056】上記の化合物は、単独でまたは2種以上を
組み合わせて使用することができる。これら疎水化処理
剤の添加量としては、無機微粒子に対して1〜10質量
%とされ、好ましくは3〜7質量%とされる。疎水化の
程度としては、メタノールウェッタビリティで測定した
疎水化度にて50〜95程度であることが好ましく、さ
らに好ましくは60〜90程度とされる。
【0057】<着色粒子>本発明のトナーを構成する着
色粒子は、樹脂および着色剤を含有してなる。着色粒子
を構成する樹脂としては特に限定されるものではなく、
例えばスチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン−ア
クリル系樹脂、ポリエステル樹脂など従来公知の樹脂を
使用することができる。
【0058】着色粒子を構成する着色剤としても特に限
定されるものではなく、例えばカーボンブラック、ニグ
ロシン染料、アニリンブルー、カルコイルブルー、クロ
ムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレ
ッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロライド、
フタロシアニンブルー、マラカイトグリーンオクサレー
ト、ローズベンガルなど従来公知の着色剤を使用するこ
とができる。
【0059】本発明のトナーを構成する着色粒子には、
各種の添加剤が内部添加されていてもよい。斯かる添加
剤としては、例えばサリチル酸誘導体、アゾ系金属錯体
などの荷電制御剤;低分子量ポリオレフィン、カルナウ
バワックスなどの定着性改良剤などを挙げることができ
る。また、磁性トナーを得る場合には、磁性体粒子が添
加含有される。この磁性体粒子としては、平均一次粒子
径が0.1〜2.0μmのフェライトやマグネタイトな
どが挙げられる。磁性体粒子の含有割合はトナー中20
〜70質量%とされる。
【0060】本発明のトナーの体積平均粒径(Dt
は、通常2〜15μmとされ、好ましくは3〜9μmと
される。このトナーの体積平均粒径は、コールターカウ
ンターTA−IIあるいはコールターマルチサイザーを用
いて、アパーチャー径=100μmのアパーチャーを用
いて2.0〜40μmの範囲における粒径分布を用いて
測定したものである。
【0061】<キャリア>本発明のトナーは、磁性また
は非磁性の一成分現像剤として使用することもできる
が、キャリアと混合して二成分現像剤として使用しても
よい。本発明のトナーを二成分現像剤として使用する場
合において、キャリアとしては、鉄、フェライト、マグ
ネタイト等の金属、それらの金属とアルミニウム、鉛等
の金属との合金等の従来から公知の材料を用いることが
できる。特にフェライト粒子が好ましい。キャリアの体
積平均粒径(Dc )としては20〜100μmであるこ
とが好ましく、更に好ましくは30〜80μmとされ
る。このキャリアの体積平均粒径は、湿式分散機を有す
るレーザ回折式粒度分布測定装置「HELOS」(シン
パティック社製)により測定することができる。好まし
いキャリアとしては、磁性粒子の表面が樹脂により被覆
されている樹脂被覆キャリアを挙げることができる。樹
脂被覆キャリアを構成する樹脂としては、特に限定はな
いが、例えばシリコーン系樹脂、フッ素含有重合体系樹
脂、オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、スチレン/ア
クリル系樹脂、エステル系樹脂等が挙げられる。
【0062】<画像形成方法および画像形成装置>本発
明のトナーを含む現像剤は、潜像形成体と、この潜像形
成体の下方に配置された現像手段と、前記潜像形成体の
側面方向に配置された転写手段と、前記潜像形成体の上
方に配置されたクリーニング手段とを備えた縦型搬送方
式の画像形成装置(本発明の画像形成装置)により、前
記潜像形成体上に形成された静電潜像をトナーを含む現
像剤により現像し、形成されたトナー像を画像支持体上
に転写し、転写後に前記潜像形成体上に残留しているト
ナーをクリーニングする工程を含む画像形成方法(本発
明の画像形成方法)に使用される。
【0063】潜像形成体の下方に配置された現像手段
と、前記潜像形成体の側面方向に配置された転写手段
と、前記潜像形成体の上方に配置されたクリーニング手
段とを備えてなる縦型搬送方式の画像形成装置として
は、例えば特開平1−147479号(特公平6−12
475号)公報および特開平6−266172号(特公
平8−10367号)公報に記載の画像形成装置を例示
することができる。
【0064】<トナーリサイクルシステム>本発明のト
ナーを含む現像剤は、画像支持体へトナー像を転写した
後に、潜像形成体上に残留しているトナーをクリーニン
グしてそのトナーを現像工程に戻す画像形成方法、すな
わち、トナーリサイクルシステムが搭載された画像形成
装置による形成方法に好適に使用することができる。す
なわち、本発明のトナーによれば、リサイクルプロセス
による大きなストレスを受けた場合にも、無機微粒子
(特に小粒径微粒子)の埋め込み現象が生ぜず、常に好
適な流動性を維持することができる。
【0065】<デジタル画像形成方法およびデジタル画
像形成装置>本発明のトナーを含む現像剤は、デジタル
露光により感光体上に電子画像を形成する画像形成(デ
ジタル画像形成)に好適に使用することができる。特
に、複数頁にわたる原稿画像をCCDなどの撮像素子で
読み取り、当該画像データをメモリに記憶し、当該メモ
リから画像データを読み出して、画像支持体(記録紙)
上に画像を形成する方法に好適に使用することができ
る。
【0066】さらに、本発明のトナーを含む現像剤を使
用する好適な画像形成方法として、デジタル露光により
感光体上に形成された第1の電子画像を当該現像剤によ
り現像して形成されたトナー像(第1のトナー像)を画
像支持体(記録紙)の一面に転写し、当該画像支持体の
一面に転写された第1のトナー像を熱定着した後、デジ
タル露光により前記感光体上に形成された第2の電子画
像を当該現像剤により現像して形成されたトナー像(第
2のトナー像)を当該画像支持体の他面に転写し、当該
画像支持体の他面に転写された第2のトナー像を熱定着
する工程を有する画像形成方法(スタックレス印字方
式)を挙げることができる。すなわち、本発明のトナー
によれば、定着後の記録紙が転写工程に搬送されてくる
装置内部の温度上昇によるストレスの増加があった場合
でも、トナーの流動性の低下等の劣化を抑えることがで
き、トナーを回収する際に問題を発生することがない。
【0067】図1は、本発明のトナーを含む現像剤によ
ってデジタル画像形成を行うときに好適に使用すること
ができるデジタル式の画像形成装置(本発明の画像形成
装置)の一例を示す模式図、図2は、手差し給紙部から
のシート搬送部を含む図1の部分拡大図である。なお、
以下において、図1を中心に説明を行い、図2は、主と
して、手差し給紙トレイを使用する場合の説明に用いる
こととする。
【0068】図1に示すように、前記画像形成装置1
は、自動原稿搬送装置(通称ADF)Aと、前記自動原
稿搬送装置により搬送される原稿の画像を読みとるため
の原稿画像読取部Bと、読み取った原稿画像を処理する
画像制御基板Cと、画像処理後のデータに従って感光ド
ラムからなる潜像形成体10上に書き込みを行う書き込
みユニット12を含む書き込み部Dと、前記潜像形成体
10およびその周囲に帯電電極14、磁気ブラシ型現像
装置からなる現像手段16、転写電極18、分離電極2
0、クリーニング手段21等の画像形成手段を含む画像
形成部Eと、画像支持体(以下、シートという)Pを収
納するトレイ等の複数の用紙収納手段(以下、給紙トレ
イまたは単に、トレイという)22、24のための収納
部F等を有している。
【0069】前記自動原稿搬送装置Aは、原稿載置台2
6と、ローラR1を含むローラ群および原稿の移動通路
を適宜切り換えるための切換手段等(参照記号なし)を
含む原稿搬送処理部28とを主要素とする。
【0070】前記原稿画像読み取り部Bは、天板ガラス
Gの下にあり、光路長を保って往復移動できる2つのミ
ラーユニット30,31、固定された結像レンズ(以
下、単にレンズという)33、ライン状の撮像素子(以
下、CCDという)35等からなり、前記書き込み部D
は、レーザ光源40、ポリゴンミラー(偏光器)42等
からなる。
【0071】前記自動原稿搬送装置Aは、従来の自動原
稿搬送装置と構成上の相違はあるものの原理そのものは
公知である。また、前記原稿読取部B、書き込み部D、
画像処理手段および画像形成手段(潜像形成体10上に
トナー像を形成し、かつ、シート上に当該トナー像を転
写させる手段)を備えた画像形成装置および画像形成プ
ロセスはよく知られている。
【0072】なお、前記転写電極18の手前側に示すR
10はレジストローラであり、前記分離電極20の下流
側に示すHは定着手段である。この定着手段Hは、実施
の形態においては、加熱源を内蔵する加熱ローラと、当
該加熱ローラに圧接しながら回転する加圧ローラとで構
成してある。
【0073】上記構成において、前記潜像形成体10上
にトナー像を形成し、シート上に転写させた後、排紙ト
レイに排紙するプロセスは、概略、下記の通りである。
なお、この明細書においては、前記転写電極18がある
転写領域を画像記録部という場合がある。
【0074】原稿載置台26上に載置される原稿(図示
せず)の1枚が原稿搬送処理部28中で搬送され、前記
ローラR1の下を通過中に、露光手段Lによるスリット
露光が行われる。前記原稿からの反射光は、固定位置に
ある前記ミラーユニット30,31およびレンズ33を
経て前記CCD35上に結像されて読みとられる。
【0075】前記原稿画像読取部Bで読みとられた画像
情報は、画像処理手段により処理され、符号化されて前
記画像制御基板C上に設けてあるメモリーに格納され
る。
【0076】また、前記画像データは画像形成に応じて
呼び出され、当該画像データに従って、前記書き込み部
Dにおけるレーザ光源40が駆動され、前記潜像形成体
10上に露光が行われる。
【0077】当該露光に先立ち、矢印方向(反時計方
向)に回転する前記潜像形成体10は、前記帯電電極1
4のコロナ放電作用により所定の表面電位を付与されて
いるが、前記露光により、露光部位の電位が露光量に応
じて減じ、結果として、前記画像データに応じた静電潜
像が潜像形成体10上に形成される。
【0078】前記静電潜像は、前記現像手段16により
反転現像され、可視像(トナー像)とされる。
【0079】一方、前記潜像形成体10上のトナー像の
先端部が転写領域に到達する前に、例えば、前記給紙ト
レイ22内の1枚のシートPが給紙搬送されて前記レジ
ストローラR10に到達し、先端規制されている。そし
て、当該シートPは、前記トナー像、すなわち潜像形成
体10上の画像領域と重畳するように、同期を取って回
転を開始する前記レジストローラR10により転写領域
に向けて搬送される。
【0080】転写領域において、前記潜像形成体10上
のトナー像は、前記転写電極18の付勢によりシートP
上に転写され、次いで、当該シートPは、前記分離電極
20の付勢により前記潜像形成体10から分離される。
【0081】その後、前記定着手段Hの加圧、加熱によ
り、前記トナー像を形成するトナー粉末は前記シートP
上に溶融定着され、当該シートPは、排紙通路78およ
び排紙ローラ79を介して排紙トレイT上に排紙され
る。
【0082】前記給紙トレイ24における参照記号S
は、図示しないコイルバネ等の付勢手段により、常時、
自由端が上方向に付勢される可動板であり、この結果、
最上位紙が後述する送り出しローラに接触するようにな
っている。なお、前記給紙トレイ22も上述の構成と同
じ構成を有している。この実施の態様において、前記給
紙トレイ22,24は、上下方向に2段に配設した形態
にあるが、それ以上の数の給紙トレイを備えることもで
きる。
【0083】前記給紙トレイの内、下段(実施の態様に
おいて給紙トレイは2段重ねであるので下段としたが、
最下段の意)に配置した給紙トレイ24の底部(底壁と
同義)と装置本体の底壁との間には、所定の間隙を持っ
た空間部25を形成してある。当該空間部25は、シー
トPの両面に画像を形成する態様(モード)において使
用するものであり、シートの表裏反転用の第2搬送路8
0(後記)と共同してシートの表裏反転を達成するのに
寄与する。
【0084】前記給紙トレイ22,24のそれぞれの先
端部(給紙方向にみて、収納されるシートPの先端に対
応する)の上部に示す50および53はローラからなる
給紙手段(以下・ 送り出しローラという)、51および
54はフィードローラ、52および55は重送防止ロー
ラである。以後、本明細書においては、前記送り出しロ
ーラ、フィードローラおよび重送防止ローラからなる構
成を給紙装置という場合がある。
【0085】60は手差し給紙部に付設した手差し給紙
トレイであり、前記画像形成装置1の本体側壁に対して
下端を支点として開閉できるように構成してある。
【0086】61は前記手差し給紙トレイ60上に載置
されるシートPを画像形成に伴って送り出すためのロー
ラからなる給紙手段(以下、送り出しローラという)、
63は前記送り出しローラ61の下流に設けてあるフィ
ードローラ、65は前記フィードローラ63と圧接し、
シートPの複数枚送りを防止するための重送防止ローラ
で、前述した給紙トレイ22,24に対応して設けた給
紙装置と同じ機能を果たすよう、実質的に同じ構成を有
する。
【0087】70は、シートP上に転写による画像形成
(画像記録)を行わせるための第1搬送路で、シートの
移動方向に見て、下方から上方に延びている。
【0088】72は上段の給紙トレイ22に収納される
シート用の給紙通路、74は下段の給紙トレイ24に収
納されるシート用の給紙通路であり、76は前記両トレ
イ22および24から送られるシートPが合流する合流
部(前記第1搬送路70の一部)である。78は、所定
の画像形成が成されたシートを前記排紙トレイT上に排
紙するための排紙通路である。
【0089】80は、シートの両面に画像形成を行う場
合に使用するシートの表裏反転用の第2搬送路であり、
図の上方において、前記第1搬送路と連通している。こ
の第2搬送路80は、シートの移動方向から見て、上方
から下方に向かって延びている。また、前記第2搬送路
80の下端部は略垂直に延びる搬送路としてあり、その
下端は下段の前記給紙トレイ24の給紙部(前記給紙装
置の位置)よりも下側に延び、そして、前記第1搬送路
70と接続(連通)している。
【0090】上記から理解されるように、前記第1搬送
路70と前記第2搬送路80とは、装置本体の一側壁側
において縦方向に長いループ状をなしている。
【0091】前記第1搬送路70と前記第2搬送路80
との接続部には、可逆回転可能な一対のローラからなる
搬送手段R20(以下、説明の便宜上、スイッチバック
用ローラR20という)が設けてある。前記接続部は、
シートPが前記第2搬送路80から前記第1搬送路70
に連続的に搬送されるものでないことから、前記の両搬
送路を分ける分岐部ともいえる。
【0092】90は(上側)分岐ガイドで、第1面に画
像形成されたシートPを前記排紙通路78に向かわせた
り、または、前記第2搬送路80に向かわせたりするよ
うに制御される。換言すれば、ユーザ設定の画像形成の
形態(シートの片面のみに画像を形成するモードか、シ
ートめ両面に画像を形成するモードか)に応じて制御さ
れ、シート搬送路を切換える。例えば、シートの両面に
画像形成を行うモードが設定されている場合、前記分岐
ガイド90は、第1面に画像形成され、転写トナー像を
有するに至ったシートPを前記第2搬送路80に送り込
むように、図の破線位置に位置づけられ、前記第2搬送
路80にシートを送り込んだ後は、図の実線位置をとる
ように図示しない制御部を介して制御される。
【0093】93はシート搬送路を切り換えるための
(下側)分岐ガイドで、前記スイッチバック用ローラR
20の下側に設けてあり、1つの態様としては、シート
Pの表裏反転に際して、前記第2搬送路80を移動して
くるシートPを前記空間部25に向かわせるように使用
される。
【0094】画像形成プロセスにおいて、前記第2搬送
路80を移動してくるシートPが前記空間部25に向け
て送り出された時、当該シートPの後端は前記スイッチ
バック用ローラR20で担持されているように構成して
あり、従って、前記空間部25にはシートの一部分が収
納されることになる。
【0095】図1中、94は前記装置本体1の底壁に設
けた開口であり、当該開口94は、前記スイッチバック
用ローラR20により搬送されるシートPの通過を許容
しうるように、前記第2搬送路80の略垂直な搬送路部
の延長上に形成してある。前記スイッチバック用ローラ
R20と前記開口94との間は、後述する開閉扉100
の内側一面で形成したガイド面と前記分岐ガイド93と
で、シートの移動を規制するように構成してある。
【0096】上記から明らかなように、実施の形態にお
ける前記分岐ガイド93は、前記スイッチバック用ロー
ラR20から出て下方に移動するシートPを、前記空間
部25側または前記開口94側に向ける役割を果たすと
同時に、シートガイドの機能をも有している。前記分岐
ガイド93は、前記分岐ガイド90と同様に、ユーザの
設定した画像形成モードに従って制御部を介して制御さ
れる。
【0097】なお、前記第1搬送路70および第2搬送
路80上に位置し、一対の丸印で示す部材(参照記号な
し)は、搬送ローラである。
【0098】上記構成の画像形成装置におけるシートの
第2面に対する画像形成プロセスは下記の通りである。
【0099】前述したように、第1面に画像形成された
シートPが前記第1搬送路70を上昇移動し、その先端
が前記分岐ガイド90に達したとき、当該分岐ガイド9
0は図の破線位置に保たれているので、前記シートPは
前記第2搬送路80に進入し、移動を継続する。前記第
2搬送路80の進入部は緩やかな円弧を描いでおり、前
記シートPのスムーズな移動を保証する。
【0100】前記第2搬送路80を下降し、その下端に
達すると、前記シートPは前記スイッチバック用ローラ
R20に扶持され、前記第2搬送路から外れた前記分岐
ガイド93の方向に送り出される。そのとき、前記分岐
ガイド93は図示の実線位置にあるので、送り出されて
くる前記シートPは下段の給紙トレイ24の下に形成し
てある前記空間部25に導かれる(このとき、シートP
の画像形成された第1面は下側にある。)。
【0101】やがて、前記スイッチバック用ローラR2
0が前記シートPの後端を挟持した状態で回転を停止
し、その後、前記と逆方向に回転を開始すると、前記シ
ートPは表裏を反転された状態、すなわち、画像が形成
されていない第2面が前記潜像形成体10側に向けられ
た状態で前記第1搬送路70に送り込まれ、前記レジス
トローラR10で先端規制される。
【0102】一方、前記潜像形成体10上には、前述し
たプロセスにより第2のトナー像が形成されており、当
該潜像形成体10の回転に同期して前記レジストローラ
R10が回転を始めると、前記第2のトナー像領域と重
なる状態で前記シートPが転写領域に進入する。
【0103】以後、転写処理、分離処理、定着処理がさ
れたシートPの先端が前記分岐ガイド90のある部分に
達したとき、前記分岐ガイド90は図の実線位置に保た
れており、前記第1搬送路70と前記排紙通路78とを
連通状態とし、前記第2搬送路80との連通を絶ってい
るので、前記シートPは前記排紙通路78に進入し、排
紙ローラ79を介して排紙トレイT上に排出される。
【0104】なお、前記第1搬送路70と第2搬送路8
0との下端部における接続部には、図2に示すように、
前記第2搬送路80を下降するシートの移動を許容し、
表裏反転後のシートを前記第1搬送路70に送り込むに
あたって、前記第2搬送路80に誤って進入することを
防止するための規制板77を設けてある。この規制板7
7はポリエチレンテレフタレート(PET)ベースで作
ってあるが、前記機能を果たしうるものであれば、材質
は基本的に何でもよいが、取り扱い性、あるいは耐久性
等の観点からプラスチックシートが好ましい。なお、こ
の実施の形態において、前記規制板77を、搬送路の上
側であって、前記第1搬送路70側から第2搬送路80
側に自由端が突出するように設けたが、第2搬送路80
側に設けることもできるし、構成によっては省略するこ
とができる。
【0105】ところで、手差し給紙部に設けられた前記
手差し給紙トレイ60であるが、実施の形態において
は、図2に示すように、その外側面が装置本体の側壁と
なる開閉扉100上に設けてある。また、前記手差し給
紙トレイ60を含め、その上に載置されるシートを取り
扱う給紙装置は、前記給紙トレイ22用の給紙装置と略
同じ高さ位置を以て、開閉扉に取り付けてある。
【0106】前記手差し給紙トレイ60上から装置内に
送り込まれるシートPの搬送路(以下、第3搬送路とい
う)66は、前記第2搬送路80を横切って延び、前記
第1搬送路70に連通するように構成してある。具体的
には、前記転写電極18のある画像記録部よりも手前
側、より具体的には、前記レジストローラR10の手前
側である前記合流部76を終端とするように構成してあ
る。
【0107】また、前記第2搬送路80を形成する一方
のガイド面105は、前記開閉扉100の内側を利用し
て形成したものであり、この構成は、前記第3搬送路6
6と交差する部分に特別な構造を施す必要はないという
効果を奏する。前記ガイド面105は、開閉扉100と
一体成型により得たものでも、適宜の板材或いは成型品
を前記開閉扉100と一体的に構成して得たものでもよ
い。
【0108】また、給紙装置を構成するフィードローラ
63および重送防止ローラ65と、前記第2搬送路80
を挟んで設けた一対の搬送ローラ(参照記号なし)との
距離を短くできるのでシートPの搬送を確実に行うこと
ができる。
【0109】前記第3搬送路66の傾き等は、なるべく
直進性を持たせ、シートに余計な負荷が掛かることを避
けた形態にすることが望ましい。
【0110】前記手差し給紙部又は手差し給紙トレイ6
0上に載置されるシートを用いての画像形成について
は、前記レジストローラR10に先端規制されるまでの
搬送ルートが異なるのみであり、それ以後の画像形成プ
ロセスは前述したプロセスと同じであるので説明は省略
する。
【0111】図3は、本発明の画像形成装置の要部断面
図である。
【0112】図3において、10は像担持体で、OP
C,Se等の光導電性層を有する感光体ドラムである。
該像担持体10は矢印方向に駆動回転される。14は帯
電電極(コロナ帯電器)で、像担持体10の表面を一様
に帯電する。23は像露光手段で、像担持体10上に光
像を照射し静電潜像を形成する。16は現像手段(現像
器)で、像担持体10上に形成された静電潜像を現像し
てトナー像を形成する。R10はレジストローラ(レジ
ストローラ対)で、不図示の給紙手段から給送されるシ
ート(転写材)Pを、像担持体10上の静電潜像形成に
同期して転写位置へ送り込む。18は転写電極(転写用
コロナ放電器)であり、像担持体10上のトナー像を転
写材Pに転写する。20は分離電極(分離用のコロナ放
電器)であり、転写後の転写材Pを像担持体10面から
剥離する。27は像担持体10の表面に圧接する分離爪
で、像担持体10上に付着した転写材Pを剥離する。2
9Aは帯電前除電手段、29Bは転写同時露光手段であ
る。Hは定着装置、21はクリーニング手段である。
【0113】図4は像担持体10とクリーニング手段2
1の断面図である。
【0114】図4において、221は弾性材からなるク
リーニングブレード(以下、ブレードと称す)であっ
て、転写後の像担持体10上に残留しているトナーを像
担持体10から除去する。該ブレード221はホルダー
部材222A,222Bに挟持されている。
【0115】ブレード221の先端部は、像担持体10
の回転中心の反重力方向である垂直上方位置より上流側
で、回転する像担持体10外周面に対してカウンター型
に圧接する。
【0116】ホルダー部材222Aは、クリーニング手
段21の外周部材の一部を構成するトナー搬送案内部材
223に固定されている。ホルダー部材222Aの両側
端部には突起部が突出していて、回転軸体224Rが嵌
着される。トナー搬送案内部材223の内面側は、円筒
面の一部で形成され、後述のトナー搬送スクリュー23
1の外周面と所定の間隙を保って対向している。
【0117】回転軸体224Rは、トナー搬送スクリュ
ー231の回転中心軸の近傍にあることが好ましい。
【0118】トナー搬送案内部材223の一部には、フ
ィルム状の可撓性薄板225の基部が貼着されている。
可撓性薄板225の先端部は自由端になっていて、後述
の回転する可撓性回転羽根部材233に押圧されて弾性
的に撓む。
【0119】ホルダー部材222Bの底面側には、可撓
性薄板226を貼着したホルダー部材222Cがネジ等
により固定されている。ポリウレタンシートからなる可
撓性薄板226の先端部は、Uターンして像担持体10
の外周面に常時当接し、ブレード221の先端部が像担
持体10の外周面から離間した画像形成装置据付前の状
態において、像担持体10上の残留トナーの漏出を防止
する。
【0120】ホルダー部材222Aは、クリーニング手
段21のハウジング(筐体)230の一部に介装された
コイルバネ228により加圧され、ブレード221、ホ
ルダー部材222A,222B,222C、トナー搬送
案内部材223からなる組立ユニットは、回転軸体22
4Rを回転中心にして回動し、ブレード221を像担持
体10に圧接する。
【0121】回動可能なトナー搬送案内部材223の上
部には、弾性発泡材からなるパッキン229が貼着され
ていて、ハウジング230の内壁に圧接し、トナーの漏
出を防止する。
【0122】ハウジング230の内壁と、トナー搬送案
内部材223の内壁とに囲まれた空間には、スパイラル
状のトナー搬送スクリュー231が所定位置で回転可能
に支持されている。
【0123】像担持体10の上部であって、ハウジング
230の内壁と、ハウジング230の開口部を遮蔽する
カバー部材232の内壁とに囲まれた空間には、2枚の
可撓性回転羽根部材233を固定した回転軸234が回
転可能に支持されている。
【0124】カバー部材232の底部には、PETシー
トからなる可撓性薄板(トナーガイド部材)235が貼
着されている。可撓性薄板235の先端部は像担持体1
0の外周面にトレール型に当接する。従って、画像形成
装置の使用可能状態では、像担持体10の外周面の上部
は、ブレード221の先端部と可撓性薄板235の先端
部とにより遮蔽されている。ブレード221の両端部の
先端部上面は板バネ227Rにより押圧され、両端部で
のトナー漏出を防止している。
【0125】回転する2枚の可撓性回転羽根部材233
の先端部は、ブレード221の先端部上面側に軽接触し
て滞留するトナーを掃引し、更に像担持体10上に滞留
するトナーを掻き上げて搬送し、可撓性薄板225に当
接して図4に示すように撓ませ、トナー搬送スクリュー
231上に送り込む。
【0126】トナー搬送スクリュー231上に送り込ま
れた残留トナーは、トナー搬送スクリュー231の推進
力により搬送され、トナー搬送案内部材223の内面に
沿って移動されて一方の端部に集められた後、リサイク
ルトナーとして現像装置に還流されるか、又は廃棄トナ
ーとしてトナー回収容器に収納される。
【0127】クリーニング手段を構成する弾性ブレード
の材質としては、ウレタンゴム、シリコーンゴム、フッ
素ゴム、クロロプレンゴム、ブタジエンゴム等を挙げる
ことができる。弾性ブレードを構成するゴムの硬度(J
IS K6301による)は55〜90°であることが
好ましく、更に好ましくは65〜75°とされる。ま
た、当該ゴムの引張強さ(JIS K6251による)
は、14.7MPa(150kgf/cm2 )以上であ
ることが好ましく、更に好ましくは19.6〜39.2
MPa(200〜400kgf/cm2 )、特に好まし
くは24.5〜34.3MPa(250〜350kgf
/cm2 )とされる。また、当該ゴムの反発弾性(JI
S K6301(測定温度=25℃)による)は23〜
75%であることが好ましく、更に好ましくは25〜6
5%、特に好ましくは25〜60%とされる。弾性ブレ
ードの好ましい押圧力としては147〜245mN/c
m(15〜25gf/cm)とされる。
【0128】本発明のトナーによるトナー像の定着方法
としては、熱ロール定着方式が挙げられる。この定着方
式では、多くの場合、テトラフルオロエチレンやポリテ
トラフルオロエチレン−パーフルオロアルコキシビニル
エーテル共重合体類等を表面に被覆した鉄やアルミニウ
ム等で構成される金属シリンダーの内部に熱源を有する
加熱ローラー(上ローラー)と、シリコーンゴム等で形
成された加圧ローラー(下ローラー)とから形成されて
いる。前記熱源としては、線状のヒーターを有し、上ロ
ーラーの表面温度を120〜200℃程度に加熱するも
のが代表的である。定着部においては、上ローラーと下
ローラーとの間に圧力を加え、下ローラーを変形させ
て、いわゆるニップを形成する。ニップ幅としては1〜
10mm、好ましくは1.5〜7mmである。定着線速
は40〜400mm/secが好ましい。ニップが狭い
場合には熱を均一にトナーに付与することができなくな
り、定着のムラを発生する。一方でニップ幅が広い場合
には樹脂の溶融が促進され、定着オフセットが過多とな
る問題を発生する。定着クリーニングの機構を付与して
使用してもよい。この方式としてはシリコーンオイルを
定着の上ローラーあるいはフィルムに供給する方式やシ
リコーンオイルを含浸したパッド、ローラー、ウェッブ
等でクリーニングする方法が使用できる。
【0129】<定着装置>図5は、本発明において好適
に使用することのできる定着装置の一例を示す断面図で
あり、図5に示す定着装置は、加熱ローラー310と、
これに当接する加圧ローラー320とを備えている。な
お、図5において、314は転写紙上に形成されたトナ
ー像である。
【0130】加熱ローラー310は、芯金311の表面
にフッ素系樹脂からなる被覆層312が形成されてな
り、線状ヒーターよりなる加熱部材313を内包してい
る。
【0131】芯金311は、アルミニウム、鉄および銅
より選択された金属あるいはそれらの合金から構成さ
れ、その内径は10〜50mmとされる。芯金311の
肉厚は0.1〜2mmとされ、省エネルギーの要請(薄
肉化)と、強度(構成材料に依存)とのバランスを考慮
して決定される。例えば、0.57mmの鉄よりなる芯
金と同等の強度を、アルミニウムよりなる芯金で担保す
るためには、その肉厚を0.8mmとする必要がある。
【0132】被覆層312を構成するフッ素系樹脂とし
てはPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)およびP
FA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキル
ビニルエーテル共重合体)などを例示することができ
る。被覆層312の厚みは50〜1000μmとされ
る。
【0133】加熱部材313としては、ハロゲンヒータ
ーを好適に使用することができる。なお、加熱部材は1
本のみでなく、図6に示すように、複数の加熱部材を内
包させて、通過する紙のサイズ(幅)に応じて配熱領域
を変更できるような構成としてもよい。図6に示す加熱
ローラー315には、ローラー表面の中央領域を加熱す
るためのハロゲンヒーター316Aと、ローラー表面の
端部領域を加熱するためのハロゲンヒーター316B,
ハロゲンヒーター316Cとが配設されている。図6に
示すような加熱ローラー315によれば、幅狭の紙を通
過させる場合には、ハロゲンヒーター316Aにのみ通
電し、幅広の紙を通過させる場合には、更にハロゲンヒ
ーター316Bおよびハロゲンヒーター316Cにも通
電させればよい。
【0134】加圧ローラー320は、芯金321の表面
にシリコーンゴムからなる被覆層322が形成されてな
る。芯金321は、アルミニウム、鉄などの金属または
それらの合金から構成されている。被覆層322の厚み
は1〜30mmとされる。被覆層322を構成するシリ
コーンゴムのアスカーC硬度は35〜75、好ましくは
40〜50とされ、シリコーンスポンジゴムであっても
よい。
【0135】加熱ローラー310と加圧ローラー320
との当接荷重(総荷重)としては、通常39.2〜34
3N(4〜35kgf)とされ、好ましくは49〜29
4N(5〜30kgf)、さらに好ましくは49〜24
5N(5〜25kgf)とされる。この当接荷重は、加
熱ローラー310の強度(芯金311の肉厚)を考慮し
て規定され、例えば0.3mmの鉄よりなる芯金を有す
る加熱ローラーにあっては、245N(25kgf)以
下とすることが好ましい。
【0136】耐オフセット性および定着性の観点から、
この定着装置におけるニップ幅としては4〜8mmであ
ることが好ましく、当該ニップの面圧は58.8〜14
7kPa(0.6〜1.5kgf/cm2 )であること
が好ましい。
【0137】図5に示したような定着装置による定着条
件の一例を示せば、定着温度(加熱ローラー10の表面
温度)が150〜210℃とされ、定着線速が80〜6
40mm/secとされる。
【0138】本発明において使用する定着装置には、必
要に応じて定着部のクリーニング機構を付与してもよ
い。この場合には、シリコーンオイルを定着部の上ロー
ラーに供給する方式として、シリコーンオイルを含浸し
たパッド、ローラー、ウェッブ等で供給し、クリーニン
グする方法が使用できる。シリコーンオイルとしては耐
熱性の高いものが使用され、ポリジメチルシリコーン、
ポリフェニルメチルシリコーン、ポリジフェニルシリコ
ーン等が使用される。粘度の低いものは使用時に流出量
が大きくなることから、20℃における粘度が1,00
0〜100,000cpのものが好適に使用される。特
に、本発明はシリコーンオイルを一定量使用する方式で
顕著に効果が発揮される。その理由としては、シリコー
ンオイルは絶縁性であることから、そのオイルが表面に
存在している加熱ローラーは、加圧ローラーとの回転に
よる摩擦により摩擦帯電での電荷蓄積がより多くなり、
結果としてハジキが発生しやすくなるが、本発明により
これが有効に防止されるからである。シリコーンオイル
の塗布量は、0.1〜10μg/cm2 が好ましい。
【0139】また、ローラー表面の端部領域が過熱され
ることを抑制するために、定着装置には、当該端部領域
の冷却ファンなどが設けられていてもよい。
【0140】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明するが、
本発明はこれらに限定されるものではない。なお、以下
において「部」は「質量部」を意味する。
【0141】〔着色粒子の製造〕スチレンアクリル樹脂
100部と、カーボンブラック10部と、低分子量ポリ
プロピレン(数平均分子量:3,600)5部と、アゾ
系金属錯体(T−95:保土谷化学社製)1部とをヘン
シェルミキサーで予備混合し、混練、粉砕、分級して体
積平均粒径が8.0μmの着色粒子を得た。
【0142】〔実施例1〜14〕上記のようにして得ら
れた着色粒子に、下記表1に示す無機微粒子(小粒径微
粒子,中間粒径微粒子および大粒径微粒子)と、ステア
リン酸亜鉛(実施例10〜12のみ)とを添加し、ヘン
シェルミキサーを使用して混合することにより、本発明
のトナー(トナー1〜14)を調製した。
【0143】〔比較例1〜7〕上記のようにして得られ
た着色粒子に、下記表1に示す無機微粒子を添加し、ヘ
ンシェルミキサーを使用して混合することにより、比較
用のトナー(比較トナー1〜7)を調製した。
【0144】
【表1】
【0145】なお、上記表1における符号は、下記の無
機微粒子を示している。
【0146】・SA1:ジメチルジクロロシラン処理シ
リカ (疎水化度=55,数平均一次粒子径=12nm) ・SA2:オクチルトリメトキシシラン処理シリカ (疎水化度=65,数平均一次粒子径=12nm) ・SA3:ヘキサメチルジシラザン処理シリカ (疎水化度=60,数平均一次粒子径=7nm) ・SB1:ヘキサメチルジシラザン処理シリカ (疎水化度=65,数平均一次粒子径=45nm) ・TB1:オクチルトリメトキシシラン処理チタニア (疎水化度=58,数平均一次粒子径=20nm) ・TB2:オクチルトリメトキシシラン処理チタニア (疎水化度=58,数平均一次粒子径=55nm) ・TB3:オクチルトリメトキシシラン処理チタニア (疎水化度=58,数平均一次粒子径=75nm) ・TC1:オクチルトリメトキシシラン処理チタニア (疎水化度=65,数平均一次粒子径=100nm) ・TC2:オクチルトリメトキシシラン処理チタニア (疎水化度=66,数平均一次粒子径=210nm) ・TC3:オクチルトリメトキシシラン処理チタニア (疎水化度=66,数平均一次粒子径=330nm) ・AB1:ステアリン酸亜鉛処理アルミナ (疎水化度=45,数平均一次粒子径=20nm) ・TC4:チタン酸ストロンチウム (疎水化処理なし,数平均一次粒子径=450nm) ・TC5:チタン酸ストロンチウム (疎水化処理なし,数平均一次粒子径=590nm) ・Zn−St:ステアリン酸亜鉛
【0147】〔現像剤の調製例〕トナー1〜14および
比較トナー1〜7の各々に対して、シリコーン樹脂被覆
されたフェライトキャリア(体積平均粒径=58μm)
を添加し、トナー濃度が4質量%の現像剤(現像剤1〜
14および比較現像剤1〜7)を調製した。
【0148】〔評価〕このようにして得られた現像剤1
〜14および比較現像剤1〜7の各々について、図1に
示したような構成を有し、下記に示すような感光体(潜
像形成体)のクリーニング手段および定着装置を備えた
デジタル式の画像形成装置(印字速度:A4横送りで2
0枚/分)を使用して実写テストを行い、下記に示す評
価方法に従って、ベタ黒画像の画像濃度およびベタ白画
像のカブリ濃度を測定し、ハーフトーン画像上の画像欠
陥発生状況およびクリーニング性を評価した。結果を下
記表2に示す。
【0149】(クリーニング手段)図4に示したような
構成を有するブレード方式のクリーニング手段を採用し
た。ここに、弾性ブレードを構成するゴムとしてはウレ
タンゴムを使用した。このウレタンゴムの硬度(JIS
K6301による)は67°、引張強さ(JIS K
6251による)は26.5MPa(270kgf/c
2 )、反発弾性(JIS K6301(測定温度=2
5℃)による)は52%である。また、弾性ブレードの
押圧力としては206mN/cm(21gf/cm)と
した。
【0150】(定着装置) ・加熱ローラーの芯金の材質:鉄 ・加熱ローラーの芯金の内径:30mm ・加熱ローラーの芯金の厚み:0.3mm ・加圧ローラーの弾性層の材質:スポンジ状シリコーン
ゴム ・加圧ローラーの弾性層のアスカーC硬度:45 ・ニップ幅:7mm ・ニップ圧:100kPa ・総荷重:210N ・加熱ローラーのクリーニング機構:ウエッブ方式 (ウエッブ方式でのシリコーンオイルは、20℃での粘
度が10,000cpのジメチルシリコーンオイルであ
り、2.0μg/cm2 供給した。)
【0151】(実写テスト)上記の画像形成装置を使用
して両面印字を行った。ここに、両面印字に関しては、
原稿画像(画素率5%の線画原稿)を電子的にCCDで
読みとり、記録紙における両面分の原稿をメモリーし
た。次いで、デジタル露光により、記録紙の一面に転写
されるべき電子画像(第1の電子画像)を感光体上に形
成し、当該第1の電子画像を現像剤により現像してトナ
ー像を形成し、当該トナー像を記録紙の一面に転写し、
転写されたトナー像を熱定着した。他方、デジタル露光
により、記録紙の他面に転写されるべき電子画像(第2
の電子画像)を前記感光体上に形成し、当該第2の電子
画像を現像剤により現像してトナー像を形成し、当該ト
ナー像を、熱定着された直後の当該記録紙の他面に転写
し、転写されたトナー像を熱定着する操作を5万回にわ
たり連続して繰り返すことにより、両面に複写画像が形
成された2.5万枚の記録紙の印字を完了した。なお、
転写後における感光体上の残留トナーはクリーニング手
段により回収して現像器内に戻すトナーリサイクル方式
を採用した。また、評価環境条件は、高温常湿環境(温
度33℃,相対湿度50%)とした。
【0152】(評価方法) (1)画像濃度:形成初期および5万回形成時において
ベタ黒画像を印字し、「RD−918」(マクベス社
製)により画像濃度(記録紙の反射濃度を「0」とした
ときの相対反射濃度)を測定した。形成初期と5万回形
成時との画像濃度の差が0.1以上になると、実用上問
題となる。
【0153】(2)カブリ濃度:形成初期および5万回
形成時においてベタ白画像を印字し、「RD−918」
(マクベス社製)によりカブリ濃度(記録紙の反射濃度
を「0」としたときの相対反射濃度)を測定した。形成
初期と5万回形成時とのカブリ濃度の差が0.01を超
えると、目視で認識することができ、実用上問題とな
る。
【0154】(3)画像欠陥の発生状況:形成初期およ
び5万回形成時において、ハーフトーン画像(画素率3
0%)を印字し、形成画像を目視で観察して画像欠陥で
ある転写ヌケの発生状況を下記の基準に従って評価し
た。ここに、「転写ヌケ」とは、1〜5mmφ程度の大
きさで濃度がうすくなった部分をいう。 (基準) ・「A」:A4画像上に転写ヌケが発生しなかった ・「B」:1〜5(個/A4)の転写ヌケが発生した ・「C」:6〜20(個/A4)の転写ヌケが発生した ・「D」:21(個/A4)以上の転写ヌケが発生した
【0155】(4)クリーニング性:5万回形成時にお
いて印字したベタ白画像を観察して、クリーニング性を
評価した。評価基準としては、画像欠陥(0.5mmφ
程度の以上の黒点または斑点状の汚れ)が認めらない場
合を「○」、そのような画像欠陥が認められた場合を
「×」とした。
【0156】
【表2】
【0157】
【発明の効果】(1)本発明のトナーは良好な流動性を
有し、しかも、当該トナーの流動性は、クリーニング手
段からのズリ応力を受けても低下することなく維持され
る。従って、感光体の上方に配置されたクリーニング手
段から、本発明のトナーを確実に回収することができ
る。 (2)本発明のトナーによれば、転写のバラツキのない
画像を長期にわたり安定して形成することができる。 (3)本発明のトナーによれば、流動性の低下に起因す
る問題のない画像を長期にわたり安定して形成すること
ができる。 (4)本発明のトナーによれば、画像欠陥のない画像を
長期にわたり安定して形成することができる。 (5)本発明の画像形成方法によれば、転写不良、カブ
リ、画像欠陥がなく、画像濃度の高い可視画像を、長期
にわたり安定して形成することができる。 (6)本発明の画像形成装置によれば、転写不良、カブ
リ、画像欠陥がなく、画像濃度の高い可視画像を、長期
にわたり安定して形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の一例を示す模式図であ
る。
【図2】図1の部分拡大図である。
【図3】本発明の画像形成装置の要部断面図である。
【図4】像担持体とクリーニング手段の断面図である。
【図5】本発明において好適に使用される定着装置の一
例を示す断面図である。
【図6】定着装置を構成する加熱ローラーの配熱パター
ンの一例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 画像形成装置 A 自動原稿搬送装置 B 原稿画像読取
部 C 画像制御基板 D 書き込み部 F 収納部 G 天板ガラス H 定着手段 P シート T 排紙トレイ S 可動板 10 像担持体 12 書き込みユ
ニット 14 帯電電極 16 現像手段 18 転写電極 20 分離電極 21 クリーニング手段 22 給紙トレイ 23 像露光手段 24 給紙トレイ 25 空間部 26 原稿載置台 27 分離爪 28 原稿搬送処
理部 29A 帯電前除電手段 29B 転写同時
露光手段 30,31 ミラーユニット 33 結像レンズ 35 撮像素子(CCD) 40 レーザ光源 42 ポリゴンミラー(偏光器) 50,53,61 給紙手段(送り出しローラ) 51,54,63 フィードローラ 52,55,65 重送防止ローラ 66 搬送路(第3搬送踏) 70 第1搬送路 72,74 給紙通路 76 合流部 77 規制板 78 排紙通路 79 排紙ローラ 80 第2搬送路 90,93 分岐ガイド 94 開口 100 開閉扉 105 ガイド面 R1 ローラ R10 レジスト
ローラ R20 スイッチバック用ローラ 221クリーニングブレード(ブレード) 222A,222B,222C ホルダー部材 223 トナー搬送案内部材 224 回転軸体 225,226 可撓性薄板 227R 板バネ 228 コイルバネ 229 パッキン 230 ハウジング(筐体) 231 トナー搬
送スクリュー 232 カバー部材 233 可撓性回
転羽根部材 234 回転軸 235 可撓性薄板(トナーガイド部材) 310 加熱ローラー 311 芯金 312 被覆層 313 加熱部材 314 トナー像 315 加熱ロー
ラー 316A ハロゲンヒーター 316B ハロゲ
ンヒーター 316C ハロゲンヒーター 320 加圧ロー
ラー 321 芯金 322 被覆層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田所 肇 東京都八王子市石川町2970番地コニカ株式 会社内 (72)発明者 小鶴 浩之 東京都八王子市石川町2970番地コニカ株式 会社内 (72)発明者 山崎 弘 東京都八王子市石川町2970番地コニカ株式 会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 潜像形成体と、この潜像形成体の下方に
    配置された現像手段と、前記潜像形成体の側面方向に配
    置された転写手段と、前記潜像形成体の上方に配置され
    たクリーニング手段とを備えた画像形成装置により、前
    記潜像形成体上に形成された静電潜像をトナーを含む現
    像剤により現像し、形成されたトナー像を画像支持体上
    に転写し、転写後に前記潜像形成体上に残留しているト
    ナーをクリーニングする工程を含む画像形成方法に使用
    されるトナーであって、 少なくとも樹脂および着色剤を含む着色粒子と、無機微
    粒子とからなり、 当該無機微粒子は、数平均一次粒子径が5nm以上15
    nm未満の小粒径微粒子Aと、 数平均一次粒子径が15nm以上80nm未満の中間粒
    径微粒子Bと、 数平均一次粒子径が80nm以上500nm以下の大粒
    径微粒子Cとからなることを特徴とするトナー。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のトナーであって、着色粒
    子に対する小粒径微粒子Aの添加割合(MA質量%)
    と、着色粒子に対する中間粒径微粒子Bの添加割合(M
    B質量%)と、着色粒子に対する大粒径微粒子Cの添加
    割合(MC質量%)との比が下記関係式を満足すること
    を特徴とするトナー。 式)MA:MB:MC=1.0:0.8〜1.2:1.
    0〜2.0
  3. 【請求項3】 潜像形成体と、この潜像形成体の下方に
    配置された現像手段と、前記潜像形成体の側面方向に配
    置された転写手段と、前記潜像形成体の上方に配置され
    たクリーニング手段とを備えた画像形成装置により、前
    記潜像形成体上に形成された静電潜像をトナーを含む現
    像剤により現像し、形成されたトナー像を画像支持体上
    に転写し、転写後に前記潜像形成体上に残留しているト
    ナーをクリーニングする工程を含む画像形成方法に使用
    されるトナーであって、 少なくとも樹脂および着色剤を含む着色粒子と、無機微
    粒子とからなり、 当該無機微粒子は、数平均一次粒子径がDaの小粒径微
    粒子aと、 数平均一次粒子径がDbの中間粒径微粒子bと、 数平均一次粒子径がDcの大粒径微粒子cとからなり、 それぞれの数平均一次粒子径Da,Db,Dcの比率が
    下記関係式を満足することを特徴とするトナー。 式)Da:Db:Dc=1:1.5〜3.0:5.0〜
    20.0 (ここに、Da=5〜15nm)
  4. 【請求項4】 請求項3記載のトナーであって、着色粒
    子に対する小粒径微粒子aの添加割合(Ma質量%)
    と、着色粒子に対する中間粒径微粒子bの添加割合(M
    b質量%)と、着色粒子に対する大粒径微粒子cの添加
    割合(Mc質量%)との比が下記関係式を満足すること
    を特徴とするトナー。 式)Ma:Mb:Mc=1.0:0.8〜1.2:1.
    0〜2.0
  5. 【請求項5】 潜像形成体と、この潜像形成体の下方に
    配置された現像手段と、前記潜像形成体の側面方向に配
    置された転写手段と、前記潜像形成体の上方に配置され
    たクリーニング手段とを備えた画像形成装置により、前
    記潜像形成体上に形成された静電潜像をトナーを含む現
    像剤により現像し、形成されたトナー像を画像支持体上
    に転写し、転写後に前記潜像形成体上に残留しているト
    ナーをクリーニングする工程を含む画像形成方法であっ
    て、 前記トナーは、少なくとも樹脂および着色剤を含む着色
    粒子と、無機微粒子とからなり、 当該無機微粒子は、数平均一次粒子径が5nm以上15
    nm未満の小粒径微粒子Aと、 数平均一次粒子径が15nm以上80nm未満の中間粒
    径微粒子Bと、 数平均一次粒子径が80nm以上500nm以下の大粒
    径微粒子Cとからなることを特徴とする画像形成方法。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の画像形成方法であって、
    着色粒子に対する小粒径微粒子Aの添加割合(MA質量
    %)と、着色粒子に対する中間粒径微粒子Bの添加割合
    (MB質量%)と、着色粒子に対する大粒径微粒子Cの
    添加割合(MC質量%)との比が下記関係式を満足する
    トナーを使用することを特徴とする画像形成方法。 式)MA:MB:MC=1.0:0.8〜1.2:1.
    0〜2.0
  7. 【請求項7】 潜像形成体と、この潜像形成体の下方に
    配置された現像手段と、前記潜像形成体の側面方向に配
    置された転写手段と、前記潜像形成体の上方に配置され
    たクリーニング手段とを備えた画像形成装置により、前
    記潜像形成体上に形成された静電潜像をトナーを含む現
    像剤により現像し、形成されたトナー像を画像支持体上
    に転写し、転写後に前記潜像形成体上に残留しているト
    ナーをクリーニングする工程を含む画像形成方法であっ
    て、 前記トナーは、少なくとも樹脂および着色剤を含む着色
    粒子と、無機微粒子とからなり、 当該無機微粒子は、数平均一次粒子径がDaの小粒径微
    粒子aと、 数平均一次粒子径がDbの中間粒径微粒子bと、 数平均一次粒子径がDcの大粒径微粒子cとからなり、 それぞれの数平均一次粒子径Da,Db,Dcの比率が
    下記関係式を満足することを特徴とする画像形成方法。 式)Da:Db:Dc=1:1.5〜3.0:5.0〜
    20.0 (ここに、Da=5〜15nm)
  8. 【請求項8】 請求項7記載の画像形成方法であって、
    着色粒子に対する小粒径微粒子aの添加割合(Ma質量
    %)と、着色粒子に対する中間粒径微粒子bの添加割合
    (Mb質量%)と、着色粒子に対する大粒径微粒子cの
    添加割合(Mc質量%)との比が下記関係式を満足する
    トナーを使用することを特徴とする画像形成方法。 式)Ma:Mb:Mc=1.0:0.8〜1.2:1.
    0〜2.0
  9. 【請求項9】 潜像形成体と、この潜像形成体の下方に
    配置された現像手段と、前記潜像形成体の側面方向に配
    置された転写手段と、前記潜像形成体の上方に配置され
    たクリーニング手段とを備え、前記潜像形成体上に形成
    された静電潜像をトナーを含む現像剤により現像し、形
    成されたトナー像を画像支持体上に転写し、転写後に前
    記潜像形成体上に残留しているトナーをクリーニングす
    る画像形成装置であって、 前記トナーは、少なくとも樹脂および着色剤を含む着色
    粒子と、無機微粒子とからなり、 当該無機微粒子は、数平均一次粒子径が5nm以上15
    nm未満の小粒径微粒子Aと、 数平均一次粒子径が15nm以上80nm未満の中間粒
    径微粒子Bと、 数平均一次粒子径が80nm以上500nm以下の大粒
    径微粒子Cとからなることを特徴とする画像形成装置。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の画像形成装置であっ
    て、着色粒子に対する小粒径微粒子Aの添加割合(MA
    質量%)と、着色粒子に対する中間粒径微粒子Bの添加
    割合(MB質量%)と、着色粒子に対する大粒径微粒子
    Cの添加割合(MC質量%)との比が下記関係式を満足
    するトナーを使用することを特徴とする画像形成装置。 式)MA:MB:MC=1.0:0.8〜1.2:1.
    0〜2.0
  11. 【請求項11】 潜像形成体と、この潜像形成体の下方
    に配置された現像手段と、前記潜像形成体の側面方向に
    配置された転写手段と、前記潜像形成体の上方に配置さ
    れたクリーニング手段とを備え、前記潜像形成体上に形
    成された静電潜像をトナーを含む現像剤により現像し、
    形成されたトナー像を画像支持体上に転写し、転写後に
    前記潜像形成体上に残留しているトナーをクリーニング
    する画像形成装置であって、 前記トナーは、少なくとも樹脂および着色剤を含む着色
    粒子と、無機微粒子とからなり、 当該無機微粒子は、数平均一次粒子径がDaの小粒径微
    粒子aと、 数平均一次粒子径がDbの中間粒径微粒子bと、 数平均一次粒子径がDcの大粒径微粒子cとからなり、 それぞれの数平均一次粒子径Da,Db,Dcの比率が
    下記関係式を満足することを特徴とする画像形成装置。 式)Da:Db:Dc=1:1.5〜3.0:5.0〜
    20.0 (ここに、Da=5〜15nm)
  12. 【請求項12】 請求項11記載の画像形成装置であっ
    て、着色粒子に対する小粒径微粒子aの添加割合(Ma
    質量%)と、着色粒子に対する中間粒径微粒子bの添加
    割合(Mb質量%)と、着色粒子に対する大粒径微粒子
    cの添加割合(Mc質量%)との比が下記関係式を満足
    するトナーを使用することを特徴とする画像形成装置。 式)Ma:Mb:Mc=1.0:0.8〜1.2:1.
    0〜2.0
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