JP3999169B2 - 現像装置、及びそれを備える画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式の画像形成装置に用いられる現像装置、及びそれを備える画像形成装置に関する
【0002】
【従来の技術】
電子写真方式を採用した画像形成装置に使用される現像剤は、トナーのみからなる1成分現像剤と、トナー及びキャリアからなる2成分現像剤とが知られている。
【0003】
2成分現像剤を用いる場合は、トナー及びキャリアからなる現像剤を現像剤槽内で攪拌して、トナーを帯電させ、キャリアの表面にトナーを付着させた状態にする。この状態の現像剤は、現像ローラ外周に付着し、静電潜像を担持した感光体ドラムと現像ローラとの対向位置にある現像領域へと搬送される。これにより十分なトナーの搬送量が得られ、高濃度の画像を得ることができる。しかし、2成分現像剤を用いた場合は、現像濃度を一定に維持するためにトナーとキャリアとの混合比を一定に維持する必要があり、現像剤槽等を備える現像装置全体の構成が複雑になるという問題がある。
【0004】
また、1成分現像剤を用いる場合は、2成分現像剤を用いる場合に対して取り扱いが簡便である。1成分現像剤としては、非磁性トナーが知られており、この非磁性トナーが現像ローラとトナーの層厚を規制するブレード板との間のニップ領域に搬送される。これにより、現像ローラの周面には、一定膜厚のトナー層が付着し、このトナー層が感光体ドラムと現像ローラとの対向位置にある現像領域に搬送される。
【0005】
一方、近年、カラー電子写真方式を採用した画像形成装置が普及してきている。この画像形成装置においては、例えば感光体ドラムに対して帯電、露光、現像の各工程を行うトナー画像形成部を横方向に複数配置すると共に、各トナー画像形成部の感光体ドラムの対向位置に記録媒体を順次転送する転写搬送ベルトを設けている。各トナー画像形成部では、相互に異なる色、つまりブラック、シアン、マゼンタ及びイエローのトナー画像を感光体ドラム上に形成し、これらのトナー画像を、転写搬送ベルトを介して、普通紙やOHPシート等の最終的な記録媒体上に順次転写させるか、又は転写搬送ベルト上で搬送されている記録媒体上に直接順次転写させる。
【0006】
この様な各トナー画像形成部を並設した画像形成装置をタンデム方式と称している。このタンデム方式の画像形成装置は、一つの感光体ドラムを用いて、転写ドラムに巻き付けられた紙にトナー画像を重ね合わせるという他の方式と比較すると、画像形成速度が速いという利点を有している。また、前述した1成分現像剤である非磁性トナーを用いる場合は、高画質化及びカラー対応等の点で、優れていると言われている。
【0007】
また、近年の環境問題への配慮等から、記録媒体上のトナーを定着する定着装置に使用されていたシリコーンオイル等の代わりに、定着装置との離形性を上げるためのワックス等の各種添加物をトナー自身に添加するという技術が採用されている。
【0008】
更に、カラー電子写真方式の画像形成装置においては、2色以上のトナーを重ねた状態で定着が行われることから、より定着性の高いトナーが求められている。
【0009】
また、省エネのため、より低い温度での定着を可能とする平均分子量の低いトナーを用いる傾向にある。
【0010】
更に、高解像度を目的として、トナー粒径がより小さくなる傾向にある。
【0011】
この様な近年のトナーは、それ以前のトナーと比較すると、現像剤槽内で凝集し易い。これを防止するために、現像剤槽には撹拌機構が設けられているが、内部構造が複雑な現像剤槽では、十分に撹拌されないデッドスペースが存在する。
【0012】
例えば、図11に示す様な従来の現像剤装置では、攪拌ブレード102が現像剤槽101内で回転されて、トナーが攪拌されるものの、攪拌ブレード102上方に、トナーが攪拌されないデッドスペース103が存在し、このデッドスペース103のトナーが凝集して、トナーの補給が満足に行われないという現象が生じた。
【0013】
そこで、従来は、現像剤槽の外壁面に衝撃を与えたり、新たな撹拌機構を現像剤槽内に付設したりする等の方法によって、デッドスペースのトナーの凝集をほぐす様にしていた。
【0014】
しかしながら、これらの方法では、振動音が発生したり、新たな駆動装置が必要となったりするという問題があった。
【0015】
このため、特許文献1では、図12及び図13に示す様に現像剤槽111内に攪拌用ブレード112及びコイル状スプリング113を設けておき、攪拌用ブレード112を回転させて、トナーを攪拌し、かつ攪拌用ブレード112をコイル状スプリング113に接触させて、コイル状スプリング113を現像剤槽111内の攪拌用ブレード112が届かないスペースに移動させつつ変形させて、コイル状スプリング113により該スペースのトナーを撹拌している。
【0016】
【特許文献1】
特許第2935667号公報
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、特許文献1の様に攪拌用ブレード112の接触によりコイル状スプリング113を弾性変形させるには、コイル状スプリング113を非常に薄くもしくは細くするか、又は柔軟な材質から構成する必要がある。
しかしながら、コイル状スプリング113を非常に薄くもしくは細くするか、柔軟な材質から構成すると、コイル状スプリング113によるトナーの撹拌能力が低下して、凝集したトナーをほぐすことができなくなる。また、攪拌用ブレード112がコイル状スプリング113にからみ易くなり、攪拌用ブレード112を回転駆動するモーターにロックが生じてしまう。
また、コイル状スプリング113として、十分な弾勢力を有するものを適用した上で、攪拌用ブレード112の接触によりコイル状スプリング113を弾性変形させるには、攪拌用ブレード112の回転力を非常に大きくする必要がある。この場合は、攪拌用ブレード112を回転駆動するモーターのトルクを高くせねばならず、モーターの消費電力が大きくなる。しかも、モーターの消費電力の殆どが、トナーの攪拌に直接かかわらず、コイル状スプリング113の変形のために用いられることから、非常に効率が悪くなる。
そこで、本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、現像剤槽内の現像剤を効率的にかつ確実に撹拌して、現像剤の凝集を防止することが可能な現像装置、及びそれを備える画像形成装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、現像剤を現像剤槽に収容しておき、攪拌部材を現像剤槽内で回転駆動して、攪拌部材により現像剤を攪拌しつつ、現像剤を現像剤槽から外部へと供給する現像装置において、前記現像剤槽内でコイル状連動部材の内側に通された規制部材を固定支持して、規制部材との接触により規制されるコイル状連動部材の移動領域に該コイル状連動部材を移動自在に設け、コイル状連動部材と前記攪拌部材を離間させ並設して、コイル状連動部材の移動領域及び攪拌部材の回転移動領域を相互に干渉する様に設定し、攪拌部材の回転駆動に伴い、攪拌部材がコイル状連動部材に接触して、コイル状連動部材が弾性変形によらず規制部材周りで移動する。
【0019】
コイル状連動部材は、その移動領域が攪拌部材の回転移動領域に干渉するため、攪拌部材に接触して移動すると同時に回転し、現像剤槽内の撹拌部材が届かないスペースのトナーの凝集をほぐし、現像剤槽からの現像剤の補給をスムーズにする。また、コイル状連動部材を弾性変形させる必要性はなく、このために攪拌部材がコイル状連動部材にからまず、攪拌部材の回転力がコイル状連動部材の弾性変形のために費やされずに済み、攪拌部材の回転力を格別に大きくする必要がない。更に、コイル状連動部材は、その移動領域が規制部材により規制されるため、攪拌部材の回転を阻害したり、その移動領域が攪拌部材の回転移動領域から全く外れたりすることがなく、移動や回転が停止せず、トナーの凝集を常にほぐすことができる。
また、本発明においては、コイル状連動部材を攪拌部材側に付勢する付勢手段を備えている。
この様な付勢手段が設けられると、常にかつ確実に、コイル状連動部材の移動領域及び攪拌部材の回転移動領域が相互干渉して、コイル状連動部材が攪拌部材に接触して移動回転し易くなり、現像剤槽内のトナーの凝集がほぐされ、現像剤槽からの現像剤補給がスムーズに行われる。
【0020】
更に、本発明においては、異なる巻方向のコイル状連動部材を混在させて配列している。
【0021】
この場合は、各コイル状連動部材による現像剤の攪拌が良好になされる。
【0022】
一方、本発明の画像形成装置は、上記本発明の現像装置を備えている。
【0023】
この様な本発明の画像形成装置においても、上記本発明の現像装置と同様の作用及び効果を達成することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照して説明する。
【0025】
図1は、本発明の画像形成装置の一実施形態を示す縦断面である。本実施形態の画像形成装置は、カラー画像を読み取って、このカラー画像を記録用紙に記録するデジタルカラー複写機である。この画像形成装置において、装置本体1の上部には、原稿台111及び操作パネル(図示せず)が配設されており、この原稿台111の上側には、原稿台111に対して開閉可能な状態で、かつ原稿台111の面に対して所定の位置関係をもって、両面自動原稿送り装置(RADF:Reversing Automatic Document Feeder )112が装着されている。
【0026】
この両面自動原稿送り装置112は、複写される原稿の一方の面が原稿台111の所定位置に配置される様に原稿を搬送し、この一方の面についての画像読み取りが終了した後に、他方の面が原稿台111の所定位置に配置される様に原稿を反転して原稿台111に向かって搬送する。また、1枚の原稿について両面の画像読み取りが終了した後に、この原稿を排出し、次の原稿についての両面搬送動作を実行する。この原稿の搬送および表裏反転の動作は、複写機全体の動作に関連して制御される。
【0027】
原稿台111の下側には、両面自動原稿送り装置112により原稿台111上に搬送されてきた原稿の画像を読み取るために、原稿台111の下面に沿って平行に往復移動する原稿走査体113、114と、光学レンズ115と、光電変換素子であるCCDラインセンサ116とを備える画像読み取り部110が配設されている。
【0028】
原稿走査体113は、原稿の一面を露光する露光ランプ1131と、原稿からの反射光像を所定の方向に向かって偏向する第1ミラー1132とを備え、原稿台111の下面に対して一定の距離を保ちながら所定の走査速度において平行に往復移動する。
【0029】
原稿走査体114は、原稿走査体113の第1ミラー1132により偏向された原稿からの反射光像をさらに所定の方向に向かって偏向する第2ミラー1141及び第3ミラー1142を備え、原稿走査体113と一定の速度関係を保って平行に往復移動する。
【0030】
光学レンズ115は、原稿走査体の第3ミラー1142により偏向された原稿からの反射光像を縮小し、縮小された光像をCCDラインセンサ116上の所定位置に結像させる。
【0031】
CCDラインセンサ116は、結像された光像を順次光電変換して電気信号として出力するものであり、白黒画像又はカラー画像を読み取り、R(赤)、G(緑)、B(青)の各色成分に色分解したラインデータを出力することのできる3ラインのカラーCCDである。このCCDラインセンサ116により電気信号に変換された原稿画像情報は、さらに、図示しない画像処理部へ転送されて所定の画像データ処理が施される。
【0032】
次に、画像形成部210の構成及びこれに関係する各部の構成について説明する。図2は、本実施形態の画像形成装置における画像形成部210の構成を示す縦断面図である。
【0033】
画像読み取り部110の下側には、画像形成部210が配設されており、この画像形成部210の更に下側には、用紙トレイ内に積載収容されている記録用紙(記録媒体)Pを1枚ずつ分離して画像形成部210に向かって供給する給紙機構11が配設されている。
【0034】
1枚ずつ分離供給された記録用紙Pは、画像形成部210の上流側に配設された一対のレジストローラ12によりタイミングが制御されて画像形成部210に搬送される。また、片面に画像が形成された記録用紙Pは、画像形成部210の画像形成にタイミングを合わせて画像形成部210に再供給搬送される。
【0035】
画像形成部210と給紙機構11との間には、駆動ローラ14と従動ローラ15との間に略平行に伸びる様に張架された転写搬送ベルト16に記録用紙Pを静電吸着させ、図2において矢印Zにより示す方向に搬送させる転写搬送ベルト機構13が配設されている。この転写搬送ベルト機構13の転写搬送ベルト16の下側には、画像調整用の基準パターン画像の濃度を検出するパターン画像検出ユニット32が近接して配設されている。
【0036】
転写搬送ベルト機構13の下流側には、記録用紙P上に転写形成されたトナー画像を記録用紙P上に定着させるための定着装置17が配設されている。この定着装置17が備える一対の定着ローラ間のニップ領域を通過した記録用紙Pは、搬送方向を切り換える切り換えゲート18を経て、排出ローラ19により装置本体1の外壁に取り付けられている排紙トレイ20上に排出される。
【0037】
切り換えゲート18は、定着後の記録用紙Pの搬送経路を、装置本体1の外部へ記録用紙Pを排出する経路と、画像形成部210に向かって記録用紙Pを再供給する経路との間を選択的に切り換えるものである。切り換えゲート18により再び画像形成部210に向かって搬送方向が切り換えられた記録用紙Pは、スイッチバック搬送経路21を介して表裏反転された後、画像形成部210へと再度供給される。
【0038】
画像形成部210は、記録用紙P上にトナー画像を形成する第1乃至第4画像形成ステーションPa、Pb、Pc、Pdと、第1乃至第4画像形成ステーションPa、Pb、Pc、Pdの感光体ドラム22a、22b、22c、22dを露光するための各レーザービームスキャナユニット27a、27b、27c、27dとを備える。
【0039】
前述した転写搬送ベルト16に近接して、第1画像形成ステーションPa、第2画像形成ステーションPb、第3画像形成ステーションPc、及び第4画像形成ステーションPdが、転写搬送ベルト16の上流側から順に並設されている。これらの画像形成ステーションPa、Pb、Pc、Pdは、実質的に同一の構成とされており、また、レーザービームスキャナユニット27a、27b、27c、27dも、実質的に同一の構成とされている。このため、以下の説明において、同一構成の説明の符号は、第1画像形成ステーションPa及びレーザービームスキャナユニット27aのものを代表して記載し、第2、第3、及び第4画像形成ステーションPb、Pc、Pd並びにレーザービームスキャナユニット27b、27c、27dのものに対応する符号は省略する。
【0040】
第1画像形成ステーションPaは、図2に示す矢印F方向に回転駆動され、静電潜像が形成される感光体ドラム22aと、感光体ドラム22aを一様に帯電する帯電器23aと、感光体ドラム22a上に形成された静電潜像を現像する現像装置24aと、現像された感光体ドラム22a上のトナー画像を記録用紙Pへ転写する転写用放電器25aと、感光体ドラム22a上に残留するトナーを除去するクリーニング装置26aとを備える。これらの帯電器23a、現像装置24a、転写用放電器25a及びクリーニング装置26aは、感光体ドラム22aの回転方向Fに沿って周辺に順次配設されている。
【0041】
レーザービームスキャナユニット27aは、感光体ドラム22aの上側に配設されており、画像データに応じて変調されたドット光を発する半導体レーザー素子(図示せず)と、半導体レーザー素子からのレーザービームを主走査方向に偏向させるためのポリゴンミラー271と、ポリゴンミラー271により偏向されたレーザービームを感光体ドラム22aの表面に結像させるための非軸対称非球面レンズ(fθレンズ)272と、ミラー273、274とを備える。
【0042】
レーザービームスキャナユニット27aにはカラー原稿画像の黒色成分像に対応する画素信号が、レーザービームスキャナユニット27bにはカラー原稿画像のシアン色成分像に対応する画素信号が、レーザービームスキャナユニット27cにはカラー原稿画像のマゼンタ色成分像に対応する画素信号が、そして、レーザービームスキャナユニット27dにはカラー原稿画像のイエロー色成分像に対応する画素信号がそれぞれ入力される。
【0043】
これにより色変換された原稿画像情報に対応する静電潜像が各感光体ドラム22a、22b、22c、22d上に形成される。現像装置24aには黒色のトナーが、現像装置24bにはシアン色のトナーが、現像装置24cにはマゼンタ色のトナーが、現像装置24dにはイエロー色のトナーが、それぞれ収容されており、各感光体ドラム22a、22b、22c、22d上の静電潜像は、これら各色のトナーにより現像される。これにより、画像読み取り部110にて色変換された原稿画像情報が各色のトナー画像として再現される。
【0044】
前述した第1画像形成ステーションPaと給紙機構11との間には用紙吸着用帯電器28が配設されており、この吸着用帯電器28は、転写搬送ベルト16の表面を帯電させることにより、給紙機構11から供給された記録用紙Pを転写搬送ベルト16上に確実に吸着させた状態にして第1画像形成ステーションPaから第4画像形成ステーションPdの間をずれることなく搬送させるものである。
【0045】
また、第4画像形成ステーションPdと定着装置17との間、かつ、駆動ローラ14の略真上には除電器29が配設されている。この除電器29には、転写搬送ベルト16に静電吸着されている記録用紙Pを転写搬送ベルト16から分離するための交流電流が印加されている。
【0046】
本実施形態の画像形成装置では、記録用紙Pとしてカットシート状の紙が使用される。この記録用紙Pは、給紙カセットから送り出されて給紙機構11の給紙搬送経路のガイド内に供給されると、その先端部分がセンサ(図示せず)にて検知され、このセンサから出力される検知信号に基づいて一対のレジストローラ12により一旦停止される。
【0047】
この記録用紙Pは、各画像形成ステーションPa、Pb、Pc、Pdとタイミングをとって図2の矢印Z方向に回転している転写搬送ベルト16上に送られる。このとき、転写搬送ベルト16には、前述した様に吸着用帯電器28によって所定の帯電が施されていることから、記録用紙Pが各画像形成ステーションPa、Pb、Pc、Pdの通過中に安定して搬送される。
【0048】
各画像形成ステーションPa、Pb、Pc、Pdにおいては、各色のトナー画像がそれぞれ形成され、各トナー画像は、転写搬送ベルト16により静電吸着されて搬送される記録用紙P上に重ね合わされる。第4画像形成ステーションPdによる画像の転写が完了すると、記録用紙Pは、その先端部分から順次、除電器29により転写搬送ベルト16上から剥離され、定着装置17へと導かれる。最後に、トナー画像が定着された記録用紙Pは、用紙排出口(図示せず)から排紙トレイ20上へと排出される。
【0049】
尚、本実施形態の画像形成装置では、レーザービームスキャナユニット27aによってレーザービームを走査して感光体ドラム22aを露光することにより、光書き込みを行っているものの、このレーザービームスキャナユニット27aの代わりに、発光ダイオードアレイと結像レンズアレイからなる書き込み光学系(LEDヘッド)を用いてもよい。LEDヘッドは、レーザービームスキャナユニット27aに比べてサイズも小さく、また可動部分がなく無音である。よって、複数の光書き込みユニットを必要とするタンデム方式の画像形成装置には好適である。
【0050】
図3は、本発明の画像形成装置における第1画像形成ステーションPaを示す模式図である。尚、その他の第2乃至第3画像形成ステーションPb、Pc、Pdについては、同一構成のため説明を省略する。
【0051】
図4は、本発明に係る画像形成装置の現像ローラ34aの軸断面図である。その他の現像ローラ34b、34c、34dは、現像ローラ34aと同一構成のため説明を省略する。
【0052】
感光体ドラム22aの周辺には、感光体ドラム22aの表面電位を−500V一定になる様に帯電させる帯電器23aと、感光体ドラム22aを露光し、静電潜像を感光体ドラム22aの表面上に形成するレーザービームスキャナユニット27a(図示せず)と、感光体ドラム22aとニップ領域で接触して、トナーを感光体ドラム22aに供給することにより感光体ドラム22aの表面上に形成された静電潜像を現像するトナー担持体である現像ローラ34aと、感光体ドラム22aの表面上に残留するトナーを除去するクリーニング装置26aとが、感光体ドラム22aの回転方向Fに沿って周辺に順次配設されている。
【0053】
感光体ドラム22aは、金属又は合成樹脂材料製の導電性基体と、導電性基体の表面に形成される下引き層と、下引き層の表面に形成される感光層とを備え、図に示すFの方向に回転する様に構成されている。
【0054】
現像ローラ34aは、図に示すEの方向に回転する様に構成されている。この回転は、モーター等の動力源と、歯車等により構成される動力伝達機構とを備える回転駆動部38aによって実現されている。
【0055】
現像ローラ34aは、導電性支持体340aを中心とし、その周りを弾性体341aによって覆ったものである。弾性体341aは、体積抵抗が例えば5×106 Ωcmのポリウレタンゴムにて形成されている。尚、現像ローラ34aと感光体ドラム22aとをニップ領域で接触させるために、弾性体341aは、カーボンブラックなどの導電化剤を添加することによって導電性と弾性とを有するゴム材料から形成される。例えば、ウレタン系ゴム、シリコーン系ゴム、NBR(Nitrile-Butadiene Rubber)系ゴムを挙げることができる。また、弾性体341aは、天然ゴム(NR)、シリコーンゴム、ウレタンゴム、ブチルゴム、エチレンプロピレンゴム、クロロプレンゴム、クロロスルフォン化ポリエチレン(CSM)等のゴム材料によって形成してもよく、前述の様に、ゴム材料中にカーボンブラックなどの導電性微粉末を含有せしめて、導電体化又は半導電体化したもの、また、導電性微粉末を含有しない絶縁層と、導電性微粉末を含有する導電層との二層構造にしてもよい。
【0056】
弾性体341aの表面には、現像ローラ34aの表層をなすコート層342aを設けてある。このコート層342aは、トナーを担持する層であるため、トナーの搬送性、トナーフィルミングの防止性、耐摩性、トナーの所定極性への帯電性、弾性体341aとの接着性、及び弾性体341aの機械的変形への追従性等が良好となる様な材料が選択される。例えば、ナイロンあるいはビニール、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、含フッ素樹脂などの材料が好適であり、コート層342aは、これらの合成樹脂をベース材料とし、トナーとの帯電を促進する材料と、導電性を確保するためのカーボンとを分散するなどの処理を行い、弾性体341a上にコーティングされたものである。
【0057】
現像ローラ34aの硬度は、アスカーCにおいて50〜90度が好ましく、体積抵抗率は、104 〜108 Ωcmが好ましく、106 〜107 Ωcmのとき、現像ローラ34aの特性が最も良くなる。
【0058】
尚、アスカーCとは、日本ゴム協会における硬度の規格であり、先端形状を球になした硬度測定用の針をスプリングの力によって試料の表面に押しつけ、試料の抗力とスプリングの力とがバランスしたときに、針が試料を押し込んでいる深さ(押し込み深さ)によって硬度を表したものである。アスカーCの規格では、55gの荷重をスプリングに与えたときの針の押し込み深さが、その針の最大変位と等しくなる様な試料の硬度を0度とし、855gの荷重をスプリングに与えたときの針の押し込み深さが0となる様な試料の硬度を100度に定めている。
【0059】
現像ローラ34aには、トナーを現像ローラ34aに供給するためのスポンジローラ35aを接触させて配設してあり、また、現像ローラ34aの表面上のトナー層厚を規制すると共に、トナーを帯電させる規制部材であるドクターブレード36aも接触させて配設してある。
【0060】
スポンジローラ35aは、体積抵抗率約105 Ωcm、セル密度80〜140個/インチ、アスカーC硬度60度〜アスカーC硬度30度の導電性ウレタンフォームからなる直径20mmの導電性弾性発泡体ローラである。
【0061】
ドクターブレード36aは、ステンレスやリン青銅等の薄板状バネ部材を用い、所要の圧接力を付与する様に現像ローラ34aに当接させている。当接方法としては、自由端の方が固定端よりも現像ローラ34aの回転方向上流側に位置するカウンター当接方式を採用している。
【0062】
前述した様な画像形成装置に使用されるトナーは、平均粒子径が4〜9μmとされた微粒子である。この様な微粒子の製造方法としては、樹脂や着色剤等を溶融混練後、粉砕、分級するいわゆる粉砕法が一般的である。また、湿式法と呼ばれるトナーの製造方法が提案されており、この湿式法は、着色剤や添加剤などを分散させた単量体(モノマー)を分散安定剤の存在下に、水性媒体中において重合させる懸濁重合法、乳化重合法、又は特開平5−66600号公報若しくは特開平5−119529号公報等に記載されている転相乳化法等がある。
【0063】
トナーに使用する結着樹脂材料には、例えば、ポリスチレン又はポリスチレン−アクリル酸エステル共重合体などのスチレン系樹脂、塩化ビニール樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテルポリオール樹脂、ポリウレタン樹脂又はポリビニルブチラール樹脂等の群から選ばれる1種又は2種以上が用いられてもよい。また、結着樹脂材料は、合成段階から結晶姓ワックス類又は非相溶性物質が予め微分散されたものであってもよい。しかしながら、前述した結着樹脂材料の中でも、ポリエステル樹脂又はポリエーテルポリオール樹脂が、樹脂弾性などの熱的性質に優れていることから、これらを結着樹脂材料に用いることが望ましい。
【0064】
ポリエステル樹脂又はポリエーテルポリオール樹脂のガラス転移点温度(Tg)は、トナーの熱定着性、保存安定性などの点から、50〜90℃なる範囲内が適切である。また、ポリエステル樹脂又はポリエーテルポリオール樹脂の数平均分子量(Mn)としては、3,000〜100,000なる範囲内が適切である。3,000未満である場合には粒子化が困難であり、100,000以上の場合には、転相乳化の際に高粘度となり、粒子径や分布の制御などに影響を与えるために好ましくない。
【0065】
トナーに用いられる着色剤としては、これまでに、トナー用材料として用いられている様な各種の染料類や顔料類等であれば特別の制限は無く、以下に示される様な有機又は無機の各種、各色の染料や顔料が使用可能である。すなわち、黒色の着色剤としては、カーボンブラック、酸化銅、二酸化マンガン、アニリン・ブラック、活性炭、非磁性フェライト、磁性フェライト又はマグネタイト等が挙げられる。
【0066】
また、黄色の着色剤としては、黄鉛、亜鉛黄、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネラルファストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルーイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー…10G、ベンジジンイエローG、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCG又はタートラジンレーキ等の化合物が挙げられる。
【0067】
また、橙色の着色剤としては、赤色黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダスレンブリリアントオレンジRK、べンジジンオレンジG又はインダスレンブリリアントオレンジGK等の化合物が挙げられる。
【0068】
また、赤色の着色剤としては、ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀、カドミウム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ビラゾロンレッド、ウオッチングレッド、カルシウム塩、レーキレッドC、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ又はブリリアントカーミン3B等の化合物が挙げられる。
【0069】
また、紫色の着色剤としては、マンガン紫、ファストバイオレットB又はメチルバイオレットレーキ等の化合物が挙げられる。
【0070】
また、青色の着色剤としては、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー又はインダスレンブルーBC等の化合物が挙げられる。
【0071】
また、緑色の着色剤としては、クロムグリーン、酸化クロム、ピクメントグリーンB、マイカライトグリーンレーキ又はファイナルイエローグリーンG等の化合物が挙げられる。
【0072】
さらに、白色の着色剤としては、亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白又は硫化亜鉛等の化合物が挙げられる。
【0073】
静電潜像を現像するトナー中には、上記の様な材料以外にも、マグネタイト、ヘマタイト若しくは各種フェライト等の磁性粉、オフセット防止剤又は帯電制御剤などの成分も必要に応じて配合できる。
【0074】
トナーの定着性の改良などの目的で用いられるオフセット防止剤は、これまでにトナー用材料として用いられていれば特別の制限は無く、以下に示される様なものが使用可能である。例えば、パラフィンワックス、酸化パラフィンワックス若しくはマイクロクリスタリンワックス等の様な石油ワックス、モンタンワックス等の様な鉱物ワックス、みつろう若しくはカルナバワックス等の様な動植物ワックス、又は、ポリオレフィンワックス(ポリエチレン若しくはポリプロピレン等)、酸化ポリオレフィンワックス若しくはフィッシャートロプシュワックス等の様な合成ワックス等が挙げられる。これらオフセット防止剤は単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0075】
帯電制御剤は、低分子化合物から高分子化合物まで種々の物質が使用できるが、例えば、4級アンモニウム塩化合物、ニグロシン系化合物、有機金属錯体、キレート化合物、アミノ基を有するモノマーを、単独重合、あるいは、共重合させた高分子化合物等が挙げられる。
【0076】
また、帯電調整及び表面抵抗調整などの目的で添加される外添剤又は流動化剤には、シリカ微粉体、酸化チタン微粉体又はアルミナ微粉体などの無機微粉体が好適に用いられる。これらの無機微粉体は、疎水化及び帯電性コントロールのために、シリコーンワニス、各種変性シリコーンワニス、シリコーンオイル、各種変性シリコーンオイル、シランカップリング剤、官能基を有するシランカップリング剤、その他有機ケイ素化合物の様な処理剤で処理されているものであってもよい。また、前述した処理剤から選ばれる1種または2種以上が用いられてもよい。
【0077】
さらに、他の添加剤として、例えばポリテトラフルオロニチレン、ステアリン酸亜鉛、ポリフッソ化ビニリデン又はシリコーンオイル粒子(約40%のシリカ含有)等の滑剤が好適に用いられる。またトナー粒子と逆極性の白色微粒子を現像性向上剤として少量用いてもよい。
【0078】
ところで、各現像装置24a〜24dに多量のトナーを収容しておけば、現像装置の交換周期を長くすることが可能になる。
【0079】
前述した様なタンデム方式の画像形成装置においては、各現像装置24a〜24dを近接配列していることから、各現像装置24a〜24dに多量のトナーを収容するには、各現像装置24a〜24dのトナー槽39を縦長にする必要がある。また、通常、トナー槽39内の攪拌ブレードは、回転することによってトナーを撹拌している。しかしながら、1つの攪拌ブレードのみでは、攪拌ブレードが届かず、トナーが十分に攪拌されないデッドスペースが縦長のトナー槽39内に生じる。
【0080】
これを解消するには、例えば複数の撹拌ブレードを縦長のトナー槽39内に配列して設け、デッドスペースを生じない様にすることが考えられる。ところが、各撹拌ブレードをトナー槽39外部からの駆動力により回転させるには、各撹拌ブレード別に、外部の駆動力をトナー槽39内に伝達する駆動力伝達機構を設ける必要がある。そして、トナーが前述した様に非常に微細な粒子であり、トナーがトナー槽39の僅かな隙間から漏れ出す可能性があることから、その様な駆動力伝達機構として、密閉性を有するものが要求される。しかしながら、この様な密閉性を有する駆動力伝達機構をそれぞれの攪拌ブレードに付設すると、現像装置のコストが上昇してしまう。
【0081】
そこで、本実施形態では、1つの攪拌ブレード及びコイル状連動部材をトナー槽39内に設け、1つの攪拌ブレードを外部の駆動力により回転させると共に、コイル状連動部材を攪拌ブレードに追従運動させ、攪拌ブレード及びコイル状連動部材によりトナー槽39内のトナーを攪拌し、これによりトナーが攪拌されないデッドスペースを生じない様にしている。
【0082】
図5は、各現像装置24a〜24dの内部構造を示す断面図である。
【0083】
前述した様に現像ローラ34aには、トナーを現像ローラ34aに供給するためのスポンジローラ35aを接触させている。また、現像ローラ34aには、現像ローラ34aの表面上のトナー層厚を規制すると共に、トナーを帯電させる規制部材であるドクターブレード36aも接触させている。
【0084】
トナー槽39には、トナーを撹拌するために、攪拌ブレード40を設けている。攪拌ブレード40は、図示しない外部の動力源から駆動力伝達機構を介して回転力を付与されて回転し、現像剤層39内のトナーを攪拌して、トナーの凝集を防ぐと共に、現像ローラ34aやスポンジローラ35aへとトナーを供給する。
【0085】
また、攪拌ブレード40の上方にコイル状連動部材41を設け、コイル状連動部材41の上方に弾性板材43を設けている。コイル状連動部材41は、トナーとは不活性であって、線径0.5から2mm程度の金属線をコイル状に巻回したものである。また、弾性板材43は、50から300ミクロン程度のPETフイルムにより形成され、トナー槽39の壁面に両面テープ等で貼り付けられている。
【0086】
尚、コイル状連動部材41の材質は、トナーと不活性であればプラスチック等の高分子部材であっても問題はない。
【0087】
図6は、図5のb−bに沿う断面図を示している。図6に示す様にコイル状連動部材41は、各コイル状連動片41a、41b、41c、41dに分割されたものであり、各コイル状連動片41a、41b、41c、41dを配列してなる。
【0088】
規制支軸44は、複数の規制支軸片44a〜44hに分割されたものであり、両側の規制支軸片44a、44hをトナー槽39の各側壁39a,39bに突設し、他の各規制支軸片44b〜44gをトナー槽39の側壁39cに突設された各アーム39dにより支持している。
【0089】
各規制支軸片41a、41bをコイル状連動片41aの両端に挿入して、コイル状連動片41aを支持している。同様に、各規制支軸片41c、41dをコイル状連動片41bの両端に挿入して、コイル状連動片41bを支持し、また各規制支軸片41e、41fをコイル状連動片41cの両端に挿入して、コイル状連動片41cを支持し、更に各規制支軸片41g、41hをコイル状連動片41dの両端に挿入して、コイル状連動片41dを支持している。
【0090】
コイル状連動部材41を各コイル状連動片41a〜41dに分割していることから、コイル状連動部材41を現像剤層39内に容易に組み付けることができる。
【0091】
ここで、図5に示す様にコイル状連動部材41は、規制支軸44を通されて支持されているので、一定の領域内で移動自在である。そして、コイル状連動部材41の移動領域は、攪拌ブレード40の回転移動領域Sと干渉する。また、コイル状連動部材41は、弾性板材43により下方に押されて、攪拌ブレード40側に常に付勢されている。
【0092】
攪拌ブレード40は、外部からの回転力を付与されて回転し、トナー槽39内のトナーを攪拌する。攪拌ブレード40は、図5及び図6に示す様に回転移動領域Sの下側で回転移動している限り、コイル状連動部材41に接触することがない。また、コイル状連動部材41は、弾性板材43により押されて下方に移動する。
【0093】
また、攪拌ブレード40は、図7及び図8に示す様に回転移動領域S2の上側で回転移動しているときに、コイル状連動部材41に接触し、コイル状連動部材41を押し上げ、かつコイル状連動部材41との摺接によりコイル状連動部材41を一方向に回転させる。
【0094】
更に、攪拌ブレード40が再び回転移動領域Sの下側へと回転移動すると、コイル状連動部材41が弾性板材43により押されて下方に移動する。
【0095】
以降同様に、攪拌ブレード40の回転移動に伴って、図5及び図6の状態と図7及び図8の状態とが繰り返され、コイル状連動部材41が上下移動しつつ一方向に回転する。
【0096】
従って、攪拌ブレード40の回転によりトナーが攪拌されるだけではなく、コイル状連動部材41の上下移動及び回転によってもトナーが攪拌される。このため、縦長のトナー槽39において、攪拌ブレード40が届かない上方のスペースであっても、コイル状連動部材41により該スペースのトナーが攪拌され、トナーの擬集がほぐされる。これにより、トナー槽39内のトナー全体が攪拌され、トナー全体の擬集がほぐされ、延いては画像形成装置により記録される画像の品質が向上しかつ安定化する。
更に、コイル状連動部材41は、特許文献1のコイル状スプリング113の様に弾性変形する必要がないので、攪拌ブレード40の回転トルクを大きくする必要がない。また、コイル状連動部材41は、その移動領域を規制支軸44bにより制限されていることから、攪拌ブレード40に接近し過ぎて、攪拌ブレード40の回転を阻害したり、攪拌ブレード40の回転移動領域Sから遠ざかって、攪拌ブレード40に接触しなくなったりすることがなく、トナーの攪拌不良を招くことがない。
【0097】
また、図6から明らかな様にコイル状連動部材41において、各コイル状連動片41a、41bの巻方向が順方向とすると、他の各コイル状連動片41c、41dの巻方向が逆方向となっている。各コイル状連動片41a〜41dが攪拌ブレード40との接触により一方向に回転されるので、順巻方向の各コイル状連動片41a、41bの回転により、トナーがコイル状連動部材41の中央側に搬送されるとするならば、逆巻方向の他の各コイル状連動片41c、41dによっても、トナーがコイル状連動部材41の中央側に搬送される。
【0098】
トナーの消費量は、複写される原稿の濃度によって決定され、原稿の中央付近の濃度が高いことが多く、記録用紙の中央付近でのトナーの消費量が多い。このため、各コイル状連動片41a〜41dの巻方向と回転方向の設定によって、トナーを両側から中央側へと移動させつつ攪拌すれば、記録用紙上でトナーの濃度を均一に保つことが可能となる。
【0099】
図9は、各コイル状連動片41a〜41dの巻方向の他の例を示している。ここでは、順巻方向の各コイル状連動片41a、41cと逆巻方向の他の各コイル状連動片41b、41dを交互に配列している。これにより、順巻方向のコイル状連動片41aと逆巻方向のコイル状連動片41b間、及び順巻方向のコイル状連動片41cと逆巻方向のコイル状連動片41d間に、トナーを移動させつつ攪拌することができ、トナーの攪拌をより良好に行うことが可能になる。
【0100】
図10は、現像装置の変形例を示す断面図である。尚、図10において、図5の装置と同様の作用を果たす部位には同じ符号を付す。
【0101】
ここでは、トナー槽39の上側に、トナー補給容器50を着脱自在に設けている。トナー補給容器50では、攪拌ブレード52を設けて、攪拌ブレード52を回転させ、内部のトナーを撹拌している。トナー補給容器50の下部には、トナーを該トナー補給容器50から現像装置24aのトナー槽39へと補給するための補給口51を設けている。
【0102】
補給口51から補給されたトナーは、この補給口51付近で圧縮されパッキングしやすくなる。ところが、コイル状連動部材41の上下移動及び回転によって、補給口51付近のトナーがほぐされるので、トナーが擬集せず、トナーがトナー補給容器50からトナー槽39へとスムーズに補給される。
【0103】
また、トナー補給容器50には、トナーの残量検知部(図示せず)を設けている。残量検知部は、トナー補給容器50内のトナーの残量が少なくなると、この旨をユーザに通報して、トナー補給容器50の交換を促す。これにより、トナーが無くなる前に、トナーを補給することが可能なる。
【0104】
尚、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、多様に変形することができる。例えば、カラー画像を形成する画像形成装置だけではなく、白黒画像のみを形成する画像形成装置に対しても、本発明を適用することができる。また、現像剤槽内の現像剤を攪拌する攪拌部材を備えていれば、如何なる構造の現像装置であっても、本発明を適用することができる。
【0105】
【発明の効果】
以上説明した様に本発明によれば、コイル状連動部材は、その移動領域が攪拌部材の回転移動領域に干渉するため、攪拌部材に接触して移動すると同時に回転し、現像剤槽内の撹拌部材が届かないスペースのトナーの凝集をほぐし、現像剤槽からの現像剤の補給をスムーズにする。また、コイル状連動部材を弾性変形させる必要性はなく、このために攪拌部材がコイル状連動部材にからまず、攪拌部材の回転力がコイル状連動部材の弾性変形のために費やされずに済み、攪拌部材の回転力を格別に大きくする必要がない。更に、コイル状連動部材は、その移動領域が規制部材により規制されるため、攪拌部材の回転を阻害したり、その移動領域が攪拌部材の回転移動領域から全く外れたりすることがなく、移動や回転が停止せず、トナーの凝集を常にほぐすことができる。
また、コイル状連動部材を攪拌部材側に付勢する付勢手段を設けているので、常にかつ確実に、コイル状連動部材の移動領域及び攪拌部材の回転移動領域が相互干渉して、コイル状連動部材が攪拌部材に接触して移動回転し易くなり、現像剤槽内のトナーの凝集がほぐされ、現像剤槽からの現像剤補給がスムーズに行われる。
【0106】
更に、異なる巻方向のコイル状連動部材を混在させて配列しているので、現像剤の攪拌が良好になされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の一実施形態を示す縦断面である。
【図2】図1の画像形成装置における画像形成部の構成を示す縦断面図である。
【図3】図1の画像形成装置における画像形成ステーションを示す模式図である。
【図4】図3の画像形成ステーションにおける現像装置の現像ローラを示す断面図である。
【図5】図3の画像形成ステーションにおける現像装置の内部構造を示す断面図である。
【図6】コイル状連動部材を示す正面図である。
【図7】図5の現像装置におけるトナー槽の作動状態を示す断面図である。
【図8】図6のコイル状連動部材の作動状態を示す正面図である。
【図9】コイル状連動部材の他の例を示す正面図である。
【図10】現像装置の変形例を示す断面図である。
【図11】従来の現像装置を示す断面図である。
【図12】従来の他の現像装置を示す断面図である。
【図13】図12の現像装置の作動状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 装置本体
22a〜22d 感光体ドラム
24a〜24d 現像装置
34a〜34d 現像ローラ
35a〜35d スポンジローラ
39 トナー槽
40 攪拌ブレード
41 コイル状連動部材
43 弾性板材
44 規制支軸
Claims (4)
- 現像剤を現像剤槽に収容しておき、攪拌部材を現像剤槽内で回転駆動して、攪拌部材により現像剤を攪拌しつつ、現像剤を現像剤槽から外部へと供給する現像装置において、
前記現像剤槽内でコイル状連動部材の内側に通された規制部材を固定支持して、規制部材との接触により規制されるコイル状連動部材の移動領域に該コイル状連動部材を移動自在に設け、コイル状連動部材と前記攪拌部材を離間させ並設して、コイル状連動部材の移動領域及び攪拌部材の回転移動領域を相互に干渉する様に設定し、攪拌部材の回転駆動に伴い、攪拌部材がコイル状連動部材に接触して、コイル状連動部材が弾性変形によらず規制部材周りで移動することを特徴とする現像装置。 - コイル状連動部材を攪拌部材側に押さえ付けて付勢する付勢手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
- 異なる巻方向のコイル状連動部材を混在させて配列したことを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
- 請求項1乃至3のいずれか1つの請求項に記載の現像装置を備える画像形成装置。
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