JP2001208749A - 水質の評価方法および水質評価用基板の保持容器 - Google Patents

水質の評価方法および水質評価用基板の保持容器

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JP2001208749A JP2000022249A JP2000022249A JP2001208749A JP 2001208749 A JP2001208749 A JP 2001208749A JP 2000022249 A JP2000022249 A JP 2000022249A JP 2000022249 A JP2000022249 A JP 2000022249A JP 2001208749 A JP2001208749 A JP 2001208749A
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勝信 北見
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数枚の基板を同時に超純水で洗浄し、その
超純水の水質を、1枚宛洗浄する場合に較べてより詳細
に評価する。 【解決手段】 2枚以上の基板を水と接触させた後、そ
の基板の1枚宛の表面を同じ溶解液で溶解し、その溶解
液を回収し、回収した溶解液中の不純物量を検出して基
板と接触した水の水質を評価する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、LSI製造工程
などで、大量に使用される洗浄用の超純水中に存在する
微量不純物のうち、水質評価用の基板(半導体基板のこ
とで、ウエハとも記す。)の表面に付着し、ウエハの特
性に悪影響を及ぼす可能性がある物質のみを対象にして
その超純水の水質評価を高感度で行う水質の評価方法、
および上記評価で使用する基板の保持容器に関する。
【0002】
【従来の技術】ウエハを純水に浸漬し、次いで該ウエハ
の表面を溶液により溶解し、その溶液を回収してフレー
ムレス原子吸光法で分析することにより純水中に含まれ
ていた不純物量を測定する水質の評価方法は、特許第2
888957号(特開平4−147060号公報)によ
り公知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の方法は、ウ
エハを1枚宛浸漬するので、ウエハと接触する水の量は
少ない。従ってウエハ表面に吸着する水中不純物量も極
く僅かであり、μg/立(ppb)レベルの水質評価に
留まり、ng/立(PPt)レベル以下の超純水の水質
評価には不向きである。ウエハへの不純物の付着量を増
加させるために大量の水を使わねばならないからであ
る。又、ウエハと水とを接触させる際に、ウエハを外気
と遮断しておらず、クリンルームのような洗浄環境のも
とでしか操作できない。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記従来の方
法の問題点を解消し、超純水中の不純物量をpptレベ
ル以下で評価できる方法と、クリンルームのような清浄
環境を必要とせずに操作ができ、超純水中の不純物のみ
を付着させることがきるウエハの保持容器を提供するこ
とを目的に開発されたもので、請求項1の水質の評価方
法は、2枚以上の基板を水と接触させた後、その基板の
1枚宛の表面を同じ溶解液で溶解し、その溶解液を回収
し、回収した溶解液中の不純物量を検出して基板と接触
した水の水質を評価することを特徴とし、請求項2の水
質の評価方法は、請求項1に記載の水質の評価方法にお
いて、水を内部へ導入する給水口と、外部へ排出する排
水口を有し、内部に2枚以上の基板を密閉して保持する
接液容器に2枚以上の基板を保持し、該接液容器の給水
口から内部に水を導入することで水と前記各基板とを接
触させることを特徴とする。又、請求項3の水質評価用
基板の保持容器は、水を内部へ導入する給水口と、外部
へ排出する排水口を有し、内部に2枚以上の基板を密閉
して保持する接液容器に2枚以上の基板を保持し、上記
給水口から内部に水を導入することで水と前記各基板と
を均一に接触させるようにしたことを特徴とし、請求項
4の水質評価用基板の保持容器は、該容器の水と接触す
る部分をポリプロピレン、PEEK、PTFE、PF
A、PVDFのいずれかで構成したことを特徴とする。
【0005】
【発明の実施の形態】図示の実施形態において、10は
2枚以上のウエハを密閉して水と接触させる接液容器
で、上面が開放した箱形の容器本体11と、この容器本
体の上面上に重なり、その上面を密閉する上蓋19とか
らなる。容器本体の上面には外に張り出した鍔11′を
設け、上蓋19の上記鍔11′に重なった周縁部をボル
ト、ナットで取外し可能に固定して密閉すればよい。
【0006】容器本体11は底の近くに設けられた小孔
を多数有する仕切板12で上室13と下室14に仕切ら
れ、下室の正面に超純水の給水口15が設けられてい
る。尚、仕切板12の小孔は等間隔に配列してもよい。
上室には複数枚のウエハを立てゝ収容し、下室に供給さ
れて仕切板の小孔から上室に上向流する超純水と接触さ
せる。
【0007】上室13の正面には高さの中程から前に張
り出した張り出し部16が設けられている。この張り出
し部16と上室の内部は上室の上面よりも高さが低い堰
板17で仕切られている。従って下室から上室に上向流
した超純水は上記堰板17から張り出し部16に溢入
し、張り出し部の底に設けた排水口18から外に排出さ
れる。張り出し部の底は傾斜させ、排水口18はその傾
斜の低い個所に設けるとよい。尚、堰板17の上端には
一定の間隔で切欠きを設け、堰板の上端からは全長にわ
たって一定流量の純水を溢流させることが好ましい。
【0008】20は複数板の基板を間隔を保って立った
状態に保持する保持スタンドで、下半部が半円形のU字
形で、その内周に1枚の基板Wを落とし込んで保持する
保持溝22を有する複数の保持枠21を前後方向に間隔
23を保って左右の連結片25により一列に固定して構
成されている。尚、各保持枠21には下向きの脚24を
設けておいてもよい。
【0009】この保持スタンド20の各保持枠の保持溝
22に基板Wを1枚宛落とし込み、前記接液容器の容器
本体の仕切板12の上に保持スタンドを置き、容器本体
の上面に上蓋19を取付けて密閉し、前述したように容
器本体の下室14に超純水を供給すれば、仕切板12の
小孔から上室中を上向流する超純水は保持スタンドの保
持枠21の間隔を通る際に1枚宛の基板と接触し、堰板
17から張り出し部16に溢流し、排水口18から排出
される。
【0010】上記接液容器10、及び基板の保持スタン
ド20の全体ないし、超純水と接触する部分は、ポリプ
ロピレン、PEEK、PTFE、PFA、PVDFのい
ずれかで構成し、基板と接触させる超純水に接液容器
や、基板の保持スタンドの材質が含まれないようにす
る。
【0011】以下に、上記接液容器、及びウエハの保持
スタンドからなる保持容器を用いた超純水の評価方法を
説明する。2枚以上のウエハを保持スタンド20にセッ
トし、超純水を接液容器の上室内に一定時間上向流し続
けて、超純水中の不純物を各ウエハの表面に付着させ
る。該接液容器及び保持スタンドにより各ウエハ毎に均
一に不純物が付着する。次に1枚目のウエハ表面に付着
した不純物を溶液で溶解する。この溶液(1枚目のウエ
ハ付着物を溶解した溶液)を用いて2枚目以降のウエハ
の表面の付着物を溶解し、最後のウエハを同様に操作し
た後、使用したウエハのいずれかに溶離液を滴下し、乾
燥させる。乾燥痕をTXRFにより分析し、溶離液中の
元素濃度を定量する。この方法によれば、8インチウエ
ハを5枚用いた場合、約500倍の濃縮倍率が得られ、
超純水中の微量不純物量が評価できる。図示の接液容
器、及びウエハの保持スタンドはポリプロピレン、PE
EK、PTFE、PFA、PVDFなどで構成される。
この保持スタンドは6ないし8インチのウエハを5枚程
度保持でき、下方の給水口より超純水を給水し、上方の
張り出し部の底の排水口から各ウエハに接触した超純水
を排水する。開閉可能な上蓋を装備し、ウエハを接液容
器内のスタンドに設置後これを閉めることで外気に触れ
ることなく、超純水とウエハを接触させることが可能で
ある。これによってクリンルーム以外の場所でも、外気
による汚染が無い状態で、超純水中の微量不純物をウエ
ハに付着させることができる。
【0012】RCA洗浄を行った8インチウエハ3枚を
保持スタンド20により接液容器内に装着して、1立/
分の流速で1時間超純水に接触させた後、ウエハをクラ
ス10以上の清浄環境で風乾した。その後100μ立の
フッ酸溶液で1枚目のウエハ表面をまんべんなく走査
し、表面の付着不純物を溶解し、回収した。1枚目の付
着物溶解に使用したフッ酸溶液で2,3枚目のウエハに
ついても同様に1枚宛操作して、3枚分のウエハ付着物
を100μ立フッ酸溶液中に回収した。この最終回収液
を1枚目のウエハ上に滴下し、クラス10以上の清浄環
境で風乾した後、液滴痕をTXRF装置で測定した。
【0013】TXRFの測定視野から求めた濃縮倍率は
約300倍である。測定結果を表1にまとめた。
【0014】
【表1】
【0015】使用した超純水中の不純物(Fe)濃度を
蒸発濃縮−ICPMSで分析した結果、分析下限値
(0.1ppt)以下であったが、本発明の方法を用い
ることでウエハの付着物として不純物のFeが2.6×
107atom/cm2検出された。このことから本発明
によって、超純水中に含まれる0.1ppt以下の極く
低濃度の不純物を検出することができる。
【0016】
【発明の効果】本発明の保持容器を使用することによっ
て、クリンルーム外の超純水ユースポイントでも、汚染
無く超純水を複数枚のウエハに均一に接触させて不純物
を付着させることができ、本発明のウエハ表面付着物の
分析方法を用いて0.1ppt以下のレベルで超純水の
水質評価が可能になった。更に、本発明によってウエハ
上での金属の検出下限値は107atom/cm2レベル
まで低減できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明の水質評価装置の一実施形態の
正面図、(B)は同上の縦断側面図。
【符号の説明】
10 接液容器 11 接液容器の容器本体 12 仕切板 13 上室 14 下室 15 給水口 16 張り出し部 17 堰板 18 排水口 19 接液容器の上蓋 20 基板の保持スタンド 21 基板の保持スタンドの保持枠 22 保持溝 23 保持枠の前後方向の間隔 25 連結片
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北見 勝信 東京都新宿区西新宿三丁目4番7号 栗田 工業株式会社内 (72)発明者 力 寿雄 東京都新宿区西新宿三丁目4番7号 栗田 工業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2枚以上の基板を水と接触させた後、そ
    の基板の1枚宛の表面を同じ溶解液で溶解し、その溶解
    液を回収し、回収した溶解液中の不純物量を検出して基
    板と接触した水の水質を評価することを特徴とする水質
    の評価方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の水質の評価方法におい
    て、水を内部へ導入する給水口と、外部へ排出する排水
    口を有し、内部に2枚以上の基板を密閉して保持する接
    液容器に2枚以上の基板を保持し、該接液容器の給水口
    から内部に水を導入することで水と前記各基板とを接触
    させることを特徴とする水質の評価方法。
  3. 【請求項3】 水を内部へ導入する給水口と、外部へ排
    出する排水口を有し、内部に2枚以上の基板を密閉して
    保持する接液容器に2枚以上の基板を保持し、上記給水
    口から内部に水を導入することで水と前記各基板とを接
    触させるようにしたことを特徴とする水質評価用基板の
    保持容器。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の水質評価用基板の保持
    容器において、該容器の水と接触する部分をポリプロピ
    レン、PEEK、PTFE、PFA、PVDFのいずれ
    かで構成したことを特徴とする水質評価用基板の保持容
    器。
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