JP2001207547A - ユニット式建物およびその組立方法 - Google Patents

ユニット式建物およびその組立方法

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JP2001207547A
JP2001207547A JP2000017179A JP2000017179A JP2001207547A JP 2001207547 A JP2001207547 A JP 2001207547A JP 2000017179 A JP2000017179 A JP 2000017179A JP 2000017179 A JP2000017179 A JP 2000017179A JP 2001207547 A JP2001207547 A JP 2001207547A
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ceiling
boundary wall
floor
beams
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JP2000017179A
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Koji Yoshida
浩二 吉田
Mitsuko Yamagami
満子 山上
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Misawa Homes Co Ltd
Original Assignee
Misawa Homes Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】建築現場で界壁を容易に形成することが可能な
ユニット式建物およびその組立方法の提供。 【解決手段】界壁3の短辺延出部3Aを形成すべき平面位
置に設けられる界壁支持用小梁16A と、その最寄りの別
の天井小梁16B との間に一対の受け材16C を取り付け、
この受け材16C の間に追加小梁16D を取り付け、この追
加小梁16D により、建築現場での界壁3の短辺延出部3A
の形成を容易にし、複数の天井小梁16の側面間に架け渡
された小梁間下地材25A により、建築現場での界壁3の
長辺延出部3Bの形成を容易にした。これにより、L字形
に折れ曲がった折れ曲がり部分があっても、当該界壁3
の形成が建築現場でも容易に行えるようになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、直方体状の骨組み
を有する複数の建物ユニットを上下左右に組み合わせて
構成されるとともに、前記建物ユニットの内部空間を二
つに仕切る界壁が設けられたユニット式建物およびその
組立方法に関するものである。
【0002】
【背景技術】従来より、工場で製造された建物ユニット
を、建築現場で複数組み合わせて形成されるユニット式
建物が利用されている。建物ユニットは、通常、四隅に
立設される柱と、これらの柱の上端間、下端間を相互に
連結する天井梁、床梁とから構成され、長さの異なる長
辺および短辺を備えた長方形状の平面形を有する直方体
状の骨組みを有している。この骨組みには、床面材、壁
面材、その他必要な設備部材が予め工場で取り付けられ
る。このようなユニット式建物によれば、予め建物ユニ
ットに床面材等が取り付けられているので、建築現場に
おいて、揚重機等により建物ユニットを所定位置に配置
することにより、ユニット式建物が短期間で形成される
ので、建築現場における工期を大幅に短縮することがで
きるという利点がある。
【0003】このようなユニット式建物を、内部に複数
の住戸が設けられる集合住宅として使用する場合、隣接
する住戸の境界部分には、耐火性能を有する界壁が設け
られている。ここで、界壁は、四角形状の枠体に耐火面
材を取り付けた界壁パネルを向かい合わせで設置するこ
とで形成されるものである(特開平8−177125号
公報等参照)。このような界壁パネルは、工場で建物ユ
ニットへの取付作業を行うことを前提として設計されて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このようなユニット式
建物では、建物ユニット間に界壁を形成する場合、工場
で界壁パネル等を建物ユニットに組み付けてしまうと、
当該建物ユニット同士を連結するために、柱や梁に設け
られる接合部が界壁パネルで隠蔽されてしまうので、建
築現場で建物ユニット同士を上下左右に接合する作業
や、天井裏で行う電気配線や上下水配管の接続作業が煩
雑になるという問題があり、現状では、工場で取付作業
を行うことを前提とした界壁パネルを建築現場で取り付
けている。このため、建築現場での界壁パネルの取付作
業が煩雑となり、建築現場で容易に界壁を形成できる構
造が要望されている。
【0005】本発明の目的は、建築現場で界壁を容易に
形成することが可能なユニット式建物およびその組立方
法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の第1発明は、図
面を参照して説明すると、直方体状の骨組み11を有する
複数の建物ユニット10,20を上下左右に組み合わせて構
成されるとともに、前記建物ユニット10,20の内部空間
を二つに仕切る界壁3が設けられたユニット式建物であ
って、前記骨組み11は、四隅に立設される柱12と、これ
らの柱の上端間および下端間を相互に連結する天井梁13
および床梁14と、その天井部分に対向配置された前記天
井梁13の間に架け渡された複数の天井小梁16とを備え、
前記界壁3は、平面視で前記直方体状の骨組み11の短辺
方向に延びる短辺延出部3Aと、当該骨組み11の長辺方向
に延びる長辺延出部3Bとを交差させて相互接続したもの
であり、前記天井小梁16のうち、前記界壁3の前記短辺
延出部3Aが形成される平面位置に設けられた天井小梁16
は、界壁支持用小梁16A とされ、この界壁支持用小梁16
A と、その最寄りの別の天井小梁16B との間に、これら
の天井小梁16A, 16Bに沿って延びる追加小梁16D が設け
られ、この追加小梁16D は、その両側の前記天井小梁16
A, 16Bの間に架け渡された受け材16C に、その両端が支
持され、前記界壁3の前記短辺延出部3Aの両面に設けら
れる一対の壁面材21, 23は、一方が前記界壁支持用小梁
16A に取り付けられ、他方が前記追加小梁16D に取り付
けられ、前記複数の天井小梁16の側面間には、小梁間下
地材26A, 26Bが架け渡され、前記小梁間下地材26A, 26B
には、前記界壁3の前記長辺延出部3Bを形成する壁面材
21,23が取り付けられていることを特徴とする。
【0007】このような本発明によれば、工場で建物ユ
ニット10, 20を製造するにあたり、界壁3の短辺延出部
3Aを形成すべき平面位置に設けられる天井小梁(界壁支
持用小梁)16A と、その最寄りの別の天井小梁16B との
間に一対の受け材16C を取り付け、この受け材16C の間
に追加小梁16D を取り付けておけば、界壁支持用小梁16
A および追加小梁16D の各々に壁面材21, 23を張り付け
ることで、建物ユニット10, 20の完成後においても、界
壁3の短辺延出部3Aの形成が容易に行える。また、工場
で建物ユニット10, 20を製造する際に、その骨組み11に
設けられた複数の天井小梁16の側面間に小梁間下地材26
A, 26Bを架け渡しておけば、界壁3の長辺延出部3Bを形
成する壁面材21, 23を小梁間下地材26A, 26Bに張り付け
ることで、建物ユニット10, 20の完成後においても、界
壁3の長辺延出部3Bの形成が容易に行える。そして、こ
れらの短辺延出部3Aおよび長辺延出部3Bの形成が容易と
なることから、L字形に折れ曲がった折れ曲がり部分を
界壁3が有していても、当該界壁3の形成が建築現場で
も容易に行えるようになる。
【0008】以上において、前記骨組み11は、その床部
分に対向配置された前記床梁14の間に架け渡された複数
の根太18を備え、上下に配置された建物ユニット10,20
のうち、上階建物ユニット20は、前記界壁3の短辺延出
部3Aが形成される平面位置に設けられた根太18が界壁支
持用根太18A とされ、この界壁支持用根太18A と、その
最寄りの別の根太18B との間に、これらの根太18A, 18B
に沿って延びる追加根太18D が設けられ、この追加根太
18D は、その両側の前記根太18A, 18Bの間に架け渡され
た受け材18C に、その両端が支持され、前記複数の根太
18の側面間には、根太間下地材28A が架け渡され、前記
界壁3のうち、上階建物ユニット10と下階建物ユニット
20とにまたがって設けられる天井裏界壁33は、当該天井
裏界壁33の前記短辺延出部33A の両面を形成する一対の
壁面材23の一方が上階建物ユニット20の前記界壁支持用
根太18A および下階建物ユニット10の前記界壁支持用小
梁16A に架け渡された状態で取り付けられ、他方が上階
建物ユニット20の前記追加根太18D および下階建物ユニ
ット10の前記追加小梁16D に架け渡された状態で取り付
けられ、当該天井裏界壁33の前記長辺延出部33B を形成
する壁面材23が上階建物ユニット20の前記根太間下地材
28A および下階建物ユニット10の前記小梁間下地材26A
に架け渡された状態で取り付けられていることが望まし
い。
【0009】このようにすれば、上階建物ユニット20の
界壁支持用根太18A および追加根太18D と、下階建物ユ
ニット10の界壁支持用小梁16A および追加小梁16D と
に、壁面材23を架け渡して取り付けることで、上階建物
ユニット20と下階建物ユニット10との間に設けられる天
井裏界壁33の短辺延出部33A を容易に形成することが可
能となる。また、上階建物ユニット20の根太間下地材28
Aと、下階建物ユニット10の小梁間下地材26A とに壁面
材23を架け渡して取り付けることにより、上階建物ユニ
ット20と下階建物ユニット10との間に形成される天井裏
界壁33の長辺延出部33B を容易に形成することが可能と
なる。このため、建築現場で上階建物ユニット20と下階
建物ユニット10との連結作業や、天井裏に設けられた配
線および配管の接続作業を完了した後に、L字形に折れ
曲がった折れ曲がり部分を有する天井裏界壁33の形成を
行うことができ、ユニット式建物1に界壁3を形成して
も、現場作業を著しく遅延させず、ユニット式建物1の
メリットが損なわれない。
【0010】また、前記建物ユニット10,20には、天井
を形成する天井面材15および床を形成する床面材17が設
けられ、前記天井面材15の下面には、前記界壁支持用小
梁16A および前記追加小梁16D のそれぞれに沿って延び
る一対の第1下地材15A が設けられ、前記床面材17の上
面には、前記一対の第1下地材15A のそれぞれと対向す
るとともに前記第1下地材15A に沿って延びる一対の第
2下地材17A が設けられ、前記界壁3のうち、居室内に
設けられる居室界壁32を形成する壁面材22は、前記第1
下地材15A および前記第2下地材18A に架け渡されて取
り付けられ、前記天井裏界壁33を形成する壁面材23と、
前記居室界壁32を形成する壁面材22とは、前記天井面材
15を挟んで、その表面が互いに連続する位置に設けられ
ていることが好ましい。このようにすれば、天井面材15
を挟んで天井裏界壁33と居室界壁32とが連続するように
なり、隣り合う住戸1A, 1Bの境界面全体に広がる界壁3
が容易に形成され、その耐火性能も充分確保されるよう
になる。しかも、天井裏界壁33の形成作業、天井の形成
作業、および、居室界壁32の形成作業は、上方から順に
作業を進められるので、建物ユニット10,20との接合作
業や、天井裏に設けられた配線および配管の接続作業を
完了し、天井面材15B で天井部分の開口を塞いだ後に、
居室界壁32の形成作業が行え、ユニット式建物1の組立
作業の便宜が図られるようになる。
【0011】さらに、前記壁面材21〜23の裏面側には、
軟質耐火材40が設けられていることが望ましい。ここ
で、軟質耐火材40としては、断熱性能、遮音性能および
耐火性能に優れたロックウール等が採用できる。このよ
うにすれば、隣接する住戸1A, 1Bを仕切る界壁に、断熱
性能、遮音性能および耐火性能を充分確保させることが
できるようになる。
【0012】本発明の第2発明は、図面を参照して説明
すると、四隅に立設される柱12と、これらの柱12の上端
間および下端間を相互に連結する天井梁13および床梁14
と、その天井部分に対向配置された前記天井梁13の間に
架け渡された複数の天井小梁16と、その床部分に対向配
置された前記床梁14の間に架け渡された複数の根太18と
を備えた直方体状の骨組み11を有する複数の建物ユニッ
ト10, 20を上下左右に組み合わせて構成されるととも
に、前記建物ユニット10, 20の内部空間を二つに仕切る
界壁3が設けられたユニット式建物1の組立方法であっ
て、前記界壁3は、平面視で前記直方体状の骨組み11の
短辺方向に延びる短辺延出部3Aと、当該骨組み11の長辺
方向に延びる長辺延出部3Bとを交差させて相互接続した
ものであり、前記天井小梁16のうち、前記界壁3の短辺
延出部3Aが形成される平面位置に設けられた天井小梁16
を界壁支持用小梁16A とし、この界壁支持用小梁16A
と、その最寄りの別の天井小梁16B との間に、これらの
天井小梁16A, 16Bに沿って延びる追加小梁16D と、この
追加小梁16D の両端を支持するために、その両側の前記
天井小梁16A, 16Bの間に架け渡された受け材16C とを設
けるとともに、前記根太18のうち、前記界壁3の短辺延
出部3Aが形成される平面位置に設けられた根太18を界壁
支持用根太18A とし、この界壁支持用根太18A と、その
最寄りの別の根太18B との間に、これらの根太18A, 18B
に沿って延びる追加根太18D と、この追加根太18D の両
端を支持するために、その両側の前記根太18A, 18Bの間
に架け渡された受け材18C とを設け、かつ、前記複数の
天井小梁16の側面間に小梁間下地材26A を架け渡すとと
もに、前記複数の根太18の側面間に根太間下地材28A を
架け渡した後に、前記界壁3のうち上階建物ユニット20
と下階建物ユニット10との間に設けられる天井裏界壁33
の短辺延出部33A の両面に設けられる一対の壁面材23の
うち、一方を前記界壁支持用小梁16A および前記界壁支
持用根太18A に架け渡した状態で取り付け、他方を前記
追加小梁16D および前記追加根太18D に架け渡した状態
で取り付け、天井裏界壁33の長辺延出部33A に設けられ
る壁面材23を上階建物ユニット20の前記根太間下地材28
A および下階建物ユニット10の前記小梁間下地材26A に
架け渡した状態で取り付けることを特徴とする。
【0013】このような本発明によれば、工場におい
て、上階建物ユニット20に界壁支持用根太18A 、追加根
太18D および根太間下地材28A を取り付けるとともに、
下階建物ユニット10に界壁支持用小梁16A 、追加小梁16
D および小梁間下地材26A を取り付けておくことによ
り、建築現場で、上階建物ユニット20および下階建物ユ
ニット10を接合した後に、界壁支持用根太18A と界壁支
持用小梁16A との間、および、追加根太18D と追加小梁
16Dとの間にそれぞれ壁面材23を架け渡して設けること
で、天井裏界壁33の短辺延出部33A の形成が容易に行
え、根太間下地材28Aと小梁間下地材26A との間に壁面
材23を架け渡して設けることで、天井裏界壁33の長辺延
出部33B の形成が容易に行える。このため、建築現場で
上階建物ユニット20と下階建物ユニット10との連結作業
や、天井裏に設けられた配線および配管の接続作業を完
了した後に、天井裏界壁33の形成を行うことができ、ユ
ニット式建物1に界壁3を形成しても、現場作業を著し
く遅延させず、ユニット式建物のメリットが損なわれな
い。
【0014】以上において、前記壁面材23を設けた後、
前記界壁33の周辺に設けられる天井面材15B を取り付け
ることが望ましい。このようにすれば、建物ユニット1
0, 20の接合作業が完了し、接合部分を壁面材23で覆っ
た後、天井面材15B で天井部分の開口を塞ぐようになる
ので、ユニット式建物1の組立作業の便宜が図れるよう
になる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の一形態を図
面に基づいて説明する。図1および図2には、本実施形
態に係るユニット式建物1が示されている。このユニッ
ト式建物1は、基礎2上に設置された下階建物ユニット
である一階建物ユニット10と、一階建物ユニット10の上
部に配置された上階建物ユニットである二階建物ユニッ
ト20と、二階建物ユニット20上に設けられた屋根5とを
備えて構成されている。また、ユニット式建物1は、火
災の延焼を防止するために耐火性能を備えた界壁3で内
部が仕切られ、界壁3を挟んで2つの住戸1A, 1Bが設け
られた集合住宅とされている。界壁3は、平面視でクラ
ンク状に延びるとともに、建物ユニット10, 20のうち、
中央に配置された建物ユニット10, 20の内部空間を二つ
に仕切るものである。この界壁3には、建物ユニット1
0, 20の短辺方向に延びる短辺延出部3Aと、長辺方向に
延びる長辺延出部3Bとが設けられている。
【0016】図3には、一階建物ユニット10および二階
建物ユニット20の標準的な骨組み11が示されている。図
3において、標準的な骨組み11は、四隅の柱12の上下端
を天井梁13および床梁14で連結した直方体状のものとな
っている。建物ユニット10, 20の天井梁13としては、長
さの異なる長辺天井梁13A および短辺天井梁13B の二種
類が設けられている。建物ユニット10, 20の床梁14とし
ては、天井梁13と同様に、長さの異なる長辺床梁14A お
よび短辺床梁14B の二種類が設けられている。対向する
一対の長辺天井梁13A の間には、天井を形成する天井面
材15を支持するための天井小梁16が架け渡され、対向す
る一対の長辺床梁14A の間には、室内床を形成する床面
材17を支持するための複数の根太18が架け渡されてい
る。なお、柱12は、断面四角筒状の鋼管からなり、梁1
3,14は、断面コ字形状の溝型鋼からなっている。図1
および図2に戻って、ユニット式建物1は、各階におい
て建物ユニット10, 20の長辺同士が接するように、建物
ユニット10, 20を配列したものである。ここで、建物ユ
ニット10,20は、骨組み11に設けられた短辺天井梁13B
同士および短辺床梁14B 同士を隣接させて隣り合ってい
る。
【0017】さらに界壁3について説明すると、界壁3
は、二階建物ユニット20A の天井面材15の裏側から屋根
5を形成する野地板5Cまでの屋根裏に設けられる屋根裏
界壁31と、各建物ユニット10, 20の居室となる内部に設
けられる居室界壁32と、二階建物ユニット20と一階建物
ユニット10との間に設けられる天井裏界壁33と、床下に
設けられている床下界壁35とを連続させたものである。
このうち、界壁31〜33の各表面には、その大きさに応じ
た、図示しない壁面材21,22,23が張り付けられている。
【0018】このうち、天井裏界壁33は、図4ないし図
7に示されるように、一階建物ユニット10の天井面材15
から、二階建物ユニット20の床面材17まで延びる一対の
壁面材23を備えるとともに、互いに交差する短辺延出部
33A と、長辺延出部33B とを有するものとなっている。
天井裏界壁33の短辺延出部33A について、具体的に説明
すると、一階建物ユニット10の骨組み11は、図4および
図6に示されるように、天井小梁16のうち、天井裏界壁
33の短辺延出部33A が形成される平面位置に設けられた
天井小梁16が界壁支持用小梁16A となっている。この界
壁支持用小梁16A と、その最寄りの別の天井小梁16B と
の間には、その端部近傍を連結する一対の受け材16C が
架け渡されている。また、界壁支持用小梁16A と天井小
梁16B との間には、当該天井小梁16A, 16Bに沿って延び
る追加小梁16D が設けられ、この追加小梁16D の両端
は、一対の受け材16C で支持されている。
【0019】一方、二階建物ユニット20の骨組み11は、
図4および図7に示されるように、根太18のうち、天井
裏界壁33の短辺延出部33A が形成される平面位置に設け
られた根太18が界壁支持用根太18A となっている。この
界壁支持用根太18A と、その最寄りの別の根太18B との
間には、その端部近傍を連結する一対の受け材18C が架
け渡されている。また、界壁支持用根太18A と根太18B
との間には、当該根太18A, 18Bに沿って延びる追加根太
18D が設けられ、この追加根太18D の両端は、一対の受
け材18Cで支持されている。
【0020】短辺延出部33A の両面に設けられる一対の
壁面材23のうち、一方は、界壁支持用小梁16A および界
壁支持用根太18A に架け渡された状態で配置され、天井
側調整材16E および床側調整材18E を介して、それぞれ
界壁支持用小梁16A および界壁支持用根太18A に取り付
けられている。天井裏界壁33の壁面材23のうちの他方
は、追加小梁16D および追加根太18D に架け渡された状
態で配置され、天井側調整材16E および床側調整材18E
を介して、それぞれ追加小梁16D および追加根太18D に
取り付けられている。
【0021】天井裏界壁33の長辺延出部33B について、
具体的に説明すると、一階建物ユニット10の骨組み11
は、図5、図6および図8に示されるように、天井裏界
壁33の長辺延出部33B に沿って延びる小梁間下地材26A
を備えている。これらの小梁間下地材26A の各々は、複
数の天井小梁16の側面間に架け渡され、これらの天井小
梁16に支持されているものである。二階建物ユニット20
の骨組み11は、図5、図7および図8の如く、天井裏界
壁33の長辺延出部33B に沿って延びる根太間下地材28A
を備えている。これらの根太間下地材28A の各々は、複
数の根太18の側面間に架け渡され、これらの根太18に支
持されているものである。長辺延出部33B の両面に設け
られる壁面材23の各々は、小梁間下地材26A および根太
間下地材28A に架け渡された状態で配置され、これらの
小梁間下地材26Aおよび根太間下地材28A に取り付けら
れている。
【0022】ここで、長辺延出部33B を形成する壁面材
23同士の間には、隙間23B が複数形成されている(図8
参照)。これらの隙間23B の各々は、断熱性能、遮音性
能および耐火性能に優れ、かつ、柔軟性に富んだ軟質耐
火材であるロックウール40で塞がれている。また、界壁
33を形成する壁面材23の裏面側には、断熱性能、遮音性
能および耐火性能に優れ、かつ、柔軟性に富んだ軟質耐
火材であるロックウール40が充填されている。さらに、
一階建物ユニット10の天井面材15は、界壁33の周辺に設
けられている一部分が、他の部分と別体となった天井面
材15B とされている。そして、一階建物ユニット10の骨
組み11の天井部分には、長辺延出部33B に沿って延びる
際野縁24が設けられている(図6参照)。天井面材15B
は、複数に分割されている。このうち、短辺延出部33A
近傍に配置された天井面材15B は、長手方向に沿った両
端縁が、界壁支持用小梁16A と、この界壁支持用小梁16
A の両側に配置された天井小梁16B および天井小梁16F
とに支持されている。一方、長辺延出部33B 近傍に配置
された天井面材15B は、両端が際野縁24に支持されてい
る。また、天井面材15の上面には、軟質耐火材であるロ
ックウール40が敷き詰められている。
【0023】居室界壁32は、図4および図5に示される
ように、天井側の第1下地材15A および床側の第2下地
材17A に架け渡されて取り付けられている壁面材22を備
えたものである。すなわち、天井面材15の下面には、界
壁支持用小梁16A 、追加小梁16D および小梁間下地材26
A のそれぞれに沿って延びる複数の第1下地材15A が設
けられている。床面材17の上面には、各第1下地材15A
と対向するとともに各第1下地材15Aに沿って延びる一
対の第2下地材17A が設けられている。居室界壁32を形
成する壁面材22は、第1下地材15A および第2下地材17
A に架け渡されて配置されている。壁面材22の上端縁
は、居室側調整材15C を介して第1下地材15A に取り付
けられている。壁面材22の下端縁は、第2下地材17A に
直接取り付けられている。このような居室界壁32を形成
する壁面材22と、前述の天井裏界壁33を形成する壁面材
23とは、天井面材15を挟んで、その表面が互いに連続す
る位置に設けられている。ここで、壁面材22の裏面は、
断熱性能、遮音性能および耐火性能に優れ、かつ、柔軟
性に富んだ軟質耐火材であるロックウール40で覆われて
いる。また、壁面材22の上端縁は、裏面側が凹んだ段付
部32B となっており、この段付部32B には、天井面材15
と壁面材22との間の隙間を塞ぐ耐火材41が充填されてい
る。
【0024】床下界壁35は、床下空間を住戸1A, 1Bの境
界線に沿って仕切るものであり、基礎2の立ち上がり部
2Aと、中間床梁35A とを相互に接続したものである。す
なわち、一階建物ユニット10A の骨組み11の床部分に
は、居室界壁32に設けられた各壁面材22に応じてクラン
ク状に折れ曲がった一対の中間床梁35A が設けられてい
る。これらの中間床梁35A は、断面コ字形の溝型鋼から
なり、互いの開口を対向させて配置されている。基礎2
の立ち上がり部2Aは、床下界壁35の下半分を形成するた
めに形成されたものであり、居室界壁32に応じてクラン
ク状に折れ曲がっている。なお、立ち上がり部2Aには、
中間床梁35A を介して建物ユニット10A の重力荷重を受
ける機能は不要である。基礎2の立ち上がり部2Aと中間
床梁35A との間には、耐火目地材42が介装されている。
また、床面材17の下面全面は、軟質耐火材であるロック
ウール40で覆われている。
【0025】屋根裏界壁31は、小屋裏空間を住戸1A, 1B
の境界線に沿って仕切るものであり、前述したように二
階建物ユニット20の天井面材15から屋根5の野地板5Cま
で達する一対の壁面材21を備えている。まず、屋根裏界
壁31の短辺延出部31A について図4を参照して説明す
る。二階建物ユニット20の骨組み11は、一階建物ユニッ
ト10の骨組み11と同様に、天井小梁16のうち、屋根裏界
壁31の短辺延出部31A が形成される平面位置に設けられ
た天井小梁16A が界壁支持用小梁となっている。この界
壁支持用小梁16A と、その最寄りの別の天井小梁16B と
の間には、その端部近傍を連結する一対の受け材16C が
架け渡されている。また、界壁支持用小梁16A と天井小
梁16B との間には、当該天井小梁16A, 16Bに沿って延び
る追加小梁16D が設けられ、この追加小梁16D の両端
は、一対の受け材16C で支持されている。なお、界壁支
持用小梁16A および追加小梁16D の各々の壁面材21側の
面には、天井側調整材16E が取り付けられている。
【0026】一方、屋根5の野地板5Cは、屋根5を形成
するための屋根パネル5Dの一部であり、屋根パネル5Dに
設けられている下地フレーム5Eに支持されている。屋根
パネル5Dは、図示しない屋根パネル用ブラケットおよび
束により二階建物ユニット20の上に傾斜配置されてい
る。二階建物ユニット20の上に配置された屋根パネル5D
の下地フレーム5Eのうち、界壁支持用小梁16A に応じた
平面位置に設けられた下地フレーム5Eは、界壁支持用フ
レーム5Fとなっている。この界壁支持用フレーム5Fの壁
面材21側の面には、調整材31B が固定されている。ま
た、二階建物ユニット20の上に配置された屋根パネル5D
の野地板5Cには、下方の追加小梁16D に応じて屋根裏側
下地材31C が固定されている。
【0027】屋根裏界壁31を形成する一対の壁面材21
は、一方が二階建物ユニット20の界壁支持用小梁16A お
よび屋根パネル5Dの界壁支持用フレーム5Fに架け渡され
た状態で取り付けられている。一対の壁面材21の他方
は、二階建物ユニット20の追加小梁16D および屋根パネ
ル5Dの屋根裏側下地材31C に架け渡された状態で取り付
けられている。ここで、壁面材21の裏面側は、断熱性
能、遮音性能および耐火性能に優れ、かつ、柔軟性に富
んだ軟質耐火材であるロックウール40で覆われている。
【0028】次に、屋根裏界壁31の長辺延出部31B につ
いて図5を参照して説明する。二階建物ユニット20の骨
組み11は、一階建物ユニット10の骨組み11と同様に、屋
根裏界壁31の長辺延出部31B に沿って延びる小梁間下地
材26B を備えている。なお、小梁間下地材26B は、一階
建物ユニット10における上下方向に長い縦断面を有する
小梁間下地材26A を横倒しにして設置したものである。
これらの小梁間下地材26B の各々は、図示しない複数の
天井小梁16の側面間に架け渡され、これらの天井小梁16
に支持されているものである。一方、屋根5の野地板5C
には、小梁間下地材26B と対応する位置に屋根裏側下地
材31D が固定されている。屋根裏界壁31の長辺延出部31
B を形成する壁面材21は、二階建物ユニット20の小梁間
下地材26B および屋根パネル5D側の屋根裏側下地材31D
に架け渡された状態で取り付けられている。ここで、壁
面材21の裏面側は、断熱性能、遮音性能および耐火性能
に優れ、かつ、柔軟性に富んだ軟質耐火材であるロック
ウール40で覆われている。
【0029】この際、二階建物ユニット20の天井面材15
は、一階建物ユニット10の天井面材15と同様に、界壁31
の周辺に設けられている一部分が、他の部分と別体とな
った天井面材15B とされている。そして、天井面材15B
は、複数に分割され、このうち、短辺延出部31A 近傍に
配置された天井面材15B は、長手方向に沿った両端縁
が、界壁支持用小梁16A と、この界壁支持用小梁16A の
両側に配置された天井小梁16B および天井小梁16Fとに
支持されている。一方、長辺延出部31B 近傍に配置され
た天井面材15B は、両端が際野縁24に支持されている。
また、天井面材15の上面には、軟質耐火材であるロック
ウール40が敷き詰められている。
【0030】ここにおいて、ユニット式建物1の界壁30
は、上述のような界壁31〜33,35により、地面から屋根
5まで連続して形成され、隣接する住戸1A,1Bの延焼を
相互に防止する耐火性能が確保されるようになってい
る。まお、壁面材21〜23および天井面材15,15Bは、いず
れも二枚重ねの石膏ボードからなるものである。また、
耐火材41としては、吉野石膏株式会社製の商品名「ジプ
タイト」が採用でき、耐火目地材42としては、ニチアス
株式会社製の商品名「リトフレックス」が採用できる。
【0031】以下に、本実施形態のユニット式建物1の
組立手順について説明する。まず、建物ユニット10, 20
および屋根パネル5Dを工場で製造する。この際、工場で
は、建物ユニット10および建物ユニット20に対し、壁面
材22, 23、第1下地材15A 、天井面材15B 、天井側調整
材16E 、床側調整材18E 、小梁間下地材26Aおよび根太
間下地材28A 等の取り付けは行わないでおく。また、工
場では,屋根パネル5Dに対して、調整材31B および屋根
裏側下地材31C, 31D等の取り付けは行わないでおく。
【0032】次に、建築現場で建物ユニット10, 20を上
下に組み合わせ、一階建物ユニット10と、二階建物ユニ
ット20との接合作業、ならびに、配線および配管の接続
作業が完了したら、天井小梁16A および根太18A ならび
に追加小梁16D および追加根太18D に、天井側調整材16
E および床側調整材18E をそれぞれ取り付けるととも
に、天井小梁16A および根太18A の各側面間に、小梁間
下地材26A および根太間下地材28A をそれぞれ取り付け
る。この後、天井小梁16A および根太18A ならびに追加
小梁16D および追加根太18D のそれぞれに、短辺延出部
31A 側の壁面材23を架け渡した状態で取り付け、この取
付作業と前後して、小梁間下地材26A および根太間下地
材28A に長辺延出部31B 側の壁面材23を架け渡した状態
で取り付け、これにより、天井裏界壁33の組立を完了す
る。続いて、建物ユニット10の天井の所定箇所に天井面
材15B を取り付ける。天井面材15B が取り付けられた
ら、第1下地材15A を所定位置に取り付け、この第1下
地材15A に居室側調整材15C を取り付けた後、壁面材22
を第1下地材15A と第2下地材17A とに架け渡した状態
で取り付ける。これにより、一階の居室界壁32の組立を
完了する。なお、ロックウール40は、必要な時期に所定
の箇所にそれぞれ取り付けておく。
【0033】一方、天井裏界壁33および一階の居室界壁
32の設置作業と前後して、屋根裏界壁31の設置作業を行
う。すなわち、建築現場で建物ユニット20の上に屋根パ
ネル5Dを組み合わせて、小屋裏が完成したら、建物ユニ
ット20の天井小梁16A および追加小梁16D に天井側調整
材16E を取り付けるとともに、天井小梁16の側面間に小
梁間下地材26B を取り付ける。また、屋根パネル5Dの下
地フレーム5Fに調整材29B を取り付けるとともに、屋根
パネル5Dの野地板5Cの所定位置に屋根裏側下地材29C, 2
9D を取り付ける。この後、天井小梁16A および下地フ
レーム5Fならびに追加小梁16D および屋根裏側下地材29
C のそれぞれに、短辺延出部31A 側の壁面材21を架け渡
した状態で取り付け、この取付作業と前後して、小梁間
下地材26B および屋根裏側下地材29D に、長辺延出部31
B 側の壁面材21を架け渡した状態で取り付ける。これに
より、屋根裏界壁31の組立を完了する。続いて、建物ユ
ニット20の所定箇所に天井面材15B を取り付ける。天井
面材15B が天井面に取り付けられたら、第1下地材15A
を所定位置に取り付けた後、壁面材22を第1下地材15A
と第2下地材17A とに架け渡した状態で取り付ける。こ
れにより、二階の居室界壁32の組立を完了する。なお、
一階の居室や天井裏と同様に、ロックウール40は、必要
な時期に所定の箇所にそれぞれ取り付けておく。
【0034】このような本実施形態によれば、次のよう
な効果が得られる。すなわち、工場で建物ユニット10,
20を製造するにあたり、界壁3の短辺延出部3Aを形成す
べき平面位置に設けられる界壁支持用小梁16A と、その
最寄りの別の天井小梁16B との間に一対の受け材16C を
取り付け、この受け材16C の間に追加小梁16D を取り付
けておき、界壁支持用小梁16A および追加小梁16D の各
々に壁面材21, 23を張り付けることで、建物ユニット1
0, 20の完成後においても、界壁3の短辺延出部3Aの形
成が容易に行えるようにし、かつ、工場で建物ユニット
10, 20を製造する際に、その骨組み11に設けられた複数
の天井小梁16の側面間に小梁間下地材26A, 26Bを架け渡
しておき、界壁3の長辺延出部3Bを形成する壁面材21,
23を小梁間下地材26A, 26Bに張り付けることで、建物ユ
ニット10, 20の完成後においても、界壁3の長辺延出部
3Bの形成が容易に行えるようにしたので、平面視でクラ
ンク形に折れ曲がった折れ曲がり部分を界壁3が有して
いても、当該界壁3の形成を建築現場でも容易に行うこ
とができる。
【0035】また、上階建物ユニット20の界壁支持用根
太18A および追加根太18D と、下階建物ユニット10の界
壁支持用小梁16A および追加小梁16D とに、壁面材23を
架け渡して取り付けることで、上階建物ユニット20と下
階建物ユニット10との間に設けられる天井裏界壁33の短
辺延出部33A を容易に形成可能とし、かつ、上階建物ユ
ニット20の根太間下地材28Aと、下階建物ユニット10の
小梁間下地材26A とに壁面材23を架け渡して取り付ける
ことにより、上階建物ユニット20と下階建物ユニット10
との間に形成される天井裏界壁33の長辺延出部33B を容
易に形成可能としたので、建築現場で上階建物ユニット
20と下階建物ユニット10との連結作業や、天井裏に設け
られた配線および配管の接続作業を完了した後に、L字
形に折れ曲がった折れ曲がり部分を有する天井裏界壁33
の形成を行うことができ、ユニット式建物1に界壁3を
形成しても、現場作業を著しく遅延させず、ユニット式
建物1のメリットを何ら損なうことがない。
【0036】また、天井裏界壁33を形成する壁面材23お
よび居室界壁32を形成する壁面材22の表面同士が天井面
材15を挟んで連続するようにしたので、隣り合う住戸1
A, 1Bの境界面全体に広がる界壁3の形成を容易とでき
るうえ、その耐火性能をも充分確保できる。しかも、天
井裏界壁33の形成作業、天井の形成作業、および、居室
界壁32の形成作業を、上方から順に作業を進められるよ
うにしたので、建物ユニット10,20との接合作業や、天
井裏に設けられた配線および配管の接続作業を完了し、
天井面材15B で天井部分の開口を塞いだ後に、居室界壁
32の形成作業が行え、ユニット式建物1の組立作業の便
宜を図ることができる。
【0037】さらに、前記壁面材21〜23の裏面側に軟質
耐火材40を設けるとともに、軟質耐火材40として、断熱
性能、遮音性能および耐火性能に優れたロックウールを
採用したので、隣接する住戸1A, 1Bを仕切る界壁に対
し、断熱性能、遮音性能および耐火性能を充分確保する
ことができる。
【0038】また、壁面材21,23を設けた後、界壁31、
33の周辺に設けられる天井面材15Bを取り付けるように
したので、建物ユニット10, 20の接合作業が完了し、接
合部分を壁面材23で覆った後、天井面材15B で天井部分
の開口を塞ぐようになるので、ユニット式建物1の組立
作業の便宜を図ることができる。
【0039】以上において、前記壁面材を設けた後、前
記界壁の周辺に設けられる天井面材を取り付けることが
望ましい。このようにすれば、建物ユニットの接合作業
が完了し、接合部分を壁面材で覆った後、天井面材で天
井部分の開口を塞ぐようになるので、ユニット式建物の
組立作業の便宜が図れるようになる。
【0040】なお、本発明は前記一実施形態に限定され
るものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等
を含み、次の変形などをも含むものである。すなわち、
軟質耐火材としては、ロックウールに限らず、アスベス
ト等の耐火性能および遮音性能の良好なものでもよい
が、前記実施形態のようにロックウールを採用すれば、
作業者や居住者の健康を損なうことがない。
【0041】また、天井裏界壁を形成する壁面材として
は、上階建物ユニット側の床側下地材と、下階建物ユニ
ット側の天井下地材とに架け渡して取り付けられるもの
に限らず、上階建物ユニット側の床側下地材および下階
建物ユニット側の天井下地材の一方に取り付けられるも
のでもよい。
【0042】さらに、前記実施形態では、天井側調整材
16E 、床側調整材18E 、調整材31Bおよび屋根裏側下地
材31C, 31Dを建築現場で取り付けたが、これらの天井側
調整材16E 、床側調整材18E 、調整材31B および屋根裏
側下地材31C, 31Dは、工場で建物ユニット10,20および
屋根パネル5Dに取り付けられるものとしてもよい。
【0043】また、界壁としては、平面視で一つの建物
ユニット内に全体が納まってしまうものに限らず、複数
の建物ユニットに分割された部分が連結され、これら複
数の建物ユニットまたがって形成されるものでもよく、
さらに、平面視でクランク状に折れ曲がったものに限ら
ず、L字形状に折れ曲がったものでもよく、要するに、
界壁としては、建物ユニットの短辺方向および長辺方向
にそれぞれに向かって延びる短辺延出部および長辺延出
部を備えたものであればよい。
【0044】
【発明の効果】以上に説明したように、請求項1に記載
の発明によれば、工場で建物ユニットを製造するにあた
り、界壁の短辺延出部を形成すべき平面位置に設けられ
る天井小梁(界壁支持用小梁)と、その最寄りの別の天
井小梁との間に一対の受け材を取り付け、この受け材の
間に追加小梁を取り付けておけば、界壁支持用小梁およ
び追加小梁の各々に壁面材を張り付けることで、建物ユ
ニットの完成後においても、界壁の短辺延出部の形成を
容易に行うことができる。また、工場で建物ユニットを
製造する際に、その骨組みに設けられた複数の天井小梁
の側面間に小梁間下地材を架け渡しておけば、界壁の長
辺延出部を形成する壁面材を小梁間下地材に張り付ける
ことで、建物ユニットの完成後においても、界壁の長辺
延出部の形成を容易に行うことができる。そして、これ
らの短辺延出部および長辺延出部の形成が容易となるこ
とから、L字形に折れ曲がった折れ曲がり部分を界壁が
有していても、当該界壁の形成を建築現場でも容易に行
うことができる。
【0045】また、請求項2に記載の発明によれば、上
階建物ユニットの界壁支持用根太および追加根太と、下
階建物ユニットの界壁支持用小梁および追加小梁とに、
壁面材を架け渡して取り付けることで、上階建物ユニッ
トと下階建物ユニットとの間に設けられる天井裏界壁の
短辺延出部を容易に形成することが可能となる。さら
に、上階建物ユニットの根太間下地材と、下階建物ユニ
ットの小梁間下地材とに壁面材を架け渡して取り付ける
ことにより、上階建物ユニットと下階建物ユニットとの
間に形成される天井裏界壁の長辺延出部を容易に形成す
ることが可能となる。このため、建築現場で上階建物ユ
ニットと下階建物ユニットとの連結作業や、天井裏に設
けられた配線および配管の接続作業を完了した後に、L
字形に折れ曲がった折れ曲がり部分を有する天井裏界壁
の形成を行うことができ、ユニット式建物に界壁を形成
しても、現場作業を著しく遅延させず、ユニット式建物
のメリットが何ら損なわれない。
【0046】さらに、請求項3に記載の発明によれば、
天井面材を挟んで天井裏界壁と居室界壁とが連続するよ
うになり、隣り合う住戸の境界面全体に広がる界壁が容
易に形成され、その耐火性能を充分確保できる。しか
も、天井裏界壁の形成作業、天井の形成作業、および、
居室界壁の形成作業と、上方から順に作業を進められる
ので、建物ユニットとの接合作業や、天井裏に設けられ
た配線および配管の接続作業を完了し、天井面材で天井
部分の開口を塞いだ後に、居室界壁の形成作業が行え、
ユニット式建物の組立作業の便宜を図ることができる。
【0047】また、請求項4に記載の発明によれば、隣
接する住戸を仕切る界壁に、断熱性能、遮音性能および
耐火性能を充分確保することができる。
【0048】さらに、請求項5に記載の発明によれば、
工場において、上階建物ユニットに界壁支持用根太、追
加根太および根太間下地材を取り付けるとともに、下階
建物ユニットに界壁支持用小梁、追加小梁および小梁間
下地材を取り付けておくことにより、建築現場で、上階
建物ユニットおよび下階建物ユニットを接合した後に、
界壁支持用根太と界壁支持用小梁との間、および、追加
根太と追加小梁との間にそれぞれ壁面材を架け渡して設
けることで、天井裏界壁の短辺延出部の形成が容易に行
え、根太間下地材と小梁間下地材との間に壁面材を架け
渡して設けることで、天井裏界壁の長辺延出部の形成を
容易に行うことができる。このため、建築現場で上階建
物ユニットと下階建物ユニットとの連結作業や、天井裏
に設けられた配線および配管の接続作業を完了した後
に、天井裏界壁の形成を行うことができ、ユニット式建
物に界壁を形成しても、現場作業を著しく遅延させず、
ユニット式建物のメリットが何ら損なわれない。
【0049】また、請求項6に記載の発明によれば、建
物ユニットの接合作業が完了し、接合部分を壁面材で覆
った後、天井面材で天井部分の開口を塞ぐようになるの
で、ユニット式建物の組立作業の便宜を図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係るユニット式建物を
示す正面図である。
【図2】前記実施形態に係るユニット式建物を示す伏せ
図である。
【図3】前記実施形態に係る建物ユニットの骨組みを示
す斜視図である。
【図4】前記実施形態に係る界壁の短辺延出部を示す断
面図である。
【図5】前記実施形態に係る界壁の長辺延出部を示す断
面図である。
【図6】図4のVI−VI線における断面図である。
【図7】図4のVII−VII線における断面図である。
【図8】前記実施形態に係る屋根裏界壁の長辺延出部を
示す斜視図である。
【符号の説明】
1 ユニット式建物 3 界壁 3A 短辺延出部 3B 長辺延出部 10, 20 建物ユニット 11 骨組み 12 柱 13 天井梁 14 床梁 15 天井面材 15A 第1下地材 15B 界壁の周辺に設けられる天井面材 16 天井小梁 16A 界壁支持用小梁 16B 最寄りの別の天井小梁 16D 追加小梁 16C 受け材 17 床面材 17A 第2下地材 18 根太 18A 界壁支持用根太 18B 最寄りの別の床根太 18D 追加根太 18C 受け材 21 〜23 壁面材 26A, 26B 小梁間下地材 28A 根太間下地材 32 居室界壁 33 天井裏界壁 40 軟質耐火材としてのロックウール

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】直方体状の骨組みを有する複数の建物ユニ
    ットを上下左右に組み合わせて構成されるとともに、前
    記建物ユニットの内部空間を二つに仕切る界壁が設けら
    れたユニット式建物であって、 前記骨組みは、四隅に立設される柱と、これらの柱の上
    端間および下端間を相互に連結する天井梁および床梁
    と、その天井部分に対向配置された前記天井梁の間に架
    け渡された複数の天井小梁とを備え、 前記界壁は、平面視で前記直方体状の骨組みの短辺方向
    に延びる短辺延出部と、当該骨組みの長辺方向に延びる
    長辺延出部とを交差させて相互接続したものであり、 前記天井小梁のうち、前記界壁の前記短辺延出部が形成
    される平面位置に設けられた天井小梁は、界壁支持用小
    梁とされ、この界壁支持用小梁と、その最寄りの別の天
    井小梁との間に、これらの天井小梁に沿って延びる追加
    小梁が設けられ、この追加小梁は、その両側の前記天井
    小梁の間に架け渡された受け材に、その両端が支持さ
    れ、前記界壁の前記短辺延出部の両面に設けられる一対
    の壁面材は、一方が前記界壁支持用小梁に取り付けら
    れ、他方が前記追加小梁に取り付けられ、 前記複数の天井小梁の側面間には、小梁間下地材が架け
    渡され、前記小梁間下地材には、前記界壁の前記長辺延
    出部を形成する壁面材が取り付けられていることを特徴
    とするユニット式建物。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のユニット式建物におい
    て、 前記骨組みは、その床部分に対向配置された前記床梁の
    間に架け渡された複数の根太を備え、 上下に配置された建物ユニットのうち、上階建物ユニッ
    トは、前記界壁の短辺延出部が形成される平面位置に設
    けられた根太が界壁支持用根太とされ、この界壁支持用
    根太と、その最寄りの別の根太との間に、これらの根太
    に沿って延びる追加根太が設けられ、この追加根太は、
    その両側の前記根太の間に架け渡された受け材に、その
    両端が支持され、 前記複数の根太の側面間には、根太間下地材が架け渡さ
    れ、 前記界壁のうち、上階建物ユニットと下階建物ユニット
    とにまたがって設けられる天井裏界壁は、当該天井裏界
    壁の前記短辺延出部の両面を形成する一対の壁面材の一
    方が上階建物ユニットの前記界壁支持用根太および下階
    建物ユニットの前記界壁支持用小梁に架け渡された状態
    で取り付けられ、他方が上階建物ユニットの前記追加根
    太および下階建物ユニットの前記追加小梁に架け渡され
    た状態で取り付けられ、 当該天井裏界壁の前記長辺延出部を形成する壁面材が上
    階建物ユニットの前記根太間下地材および下階建物ユニ
    ットの前記小梁間下地材に架け渡された状態で取り付け
    られていることを特徴とするユニット式建物。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2に記載のユニット
    式建物において、 前記建物ユニットには、天井を形成する天井面材および
    床を形成する床面材が設けられ、前記天井面材の下面に
    は、前記界壁支持用小梁および前記追加小梁のそれぞれ
    に沿って延びる一対の第1下地材が設けられ、前記床面
    材の上面には、前記一対の第1下地材のそれぞれと対向
    するとともに前記第1下地材に沿って延びる一対の第2
    下地材が設けられ、 前記界壁のうち、居室内に設けられる居室界壁を形成す
    る壁面材は、前記第1下地材および前記第2下地材に架
    け渡されて取り付けられ、 前記天井裏界壁を形成する壁面材と、前記居室界壁を形
    成する壁面材とは、前記天井面材を挟んで、その表面が
    互いに連続する位置に設けられていることを特徴とする
    ユニット式建物。
  4. 【請求項4】請求項1ないし請求項3のいずれかに記載
    のユニット式建物において、 前記壁面材の裏面側には、軟質耐火材が設けられている
    ことを特徴とするユニット式建物。
  5. 【請求項5】四隅に立設される柱と、これらの柱の上端
    間および下端間を相互に連結する天井梁および床梁と、
    その天井部分に対向配置された前記天井梁の間に架け渡
    された複数の天井小梁と、その床部分に対向配置された
    前記床梁の間に架け渡された複数の根太とを備えた直方
    体状の骨組みを有する複数の建物ユニットを上下左右に
    組み合わせて構成されるとともに、前記建物ユニットの
    内部空間を二つに仕切る界壁が設けられたユニット式建
    物の組立方法であって、 前記界壁は、平面視で前記直方体状の骨組みの短辺方向
    に延びる短辺延出部と、当該骨組みの長辺方向に延びる
    長辺延出部とを交差させて相互接続したものであり、 前記天井小梁のうち、前記界壁の短辺延出部が形成され
    る平面位置に設けられた天井小梁を界壁支持用小梁と
    し、この界壁支持用小梁と、その最寄りの別の天井小梁
    との間に、これらの天井小梁に沿って延びる追加小梁
    と、この追加小梁の両端を支持するために、その両側の
    前記天井小梁の間に架け渡された受け材とを設けるとと
    もに、前記根太のうち、前記界壁の短辺延出部が形成さ
    れる平面位置に設けられた根太を界壁支持用根太とし、
    この界壁支持用根太と、その最寄りの別の根太との間
    に、これらの根太に沿って延びる追加根太と、この追加
    根太の両端を支持するために、その両側の前記根太の間
    に架け渡された受け材とを設け、かつ、前記複数の天井
    小梁の側面間に小梁間下地材を架け渡すとともに、前記
    複数の根太の側面間に根太間下地材を架け渡した後に、 前記界壁のうち上階建物ユニットと下階建物ユニットと
    の間に設けられる天井裏界壁の短辺延出部の両面に設け
    られる一対の壁面材のうち、一方を前記界壁支持用小梁
    および前記界壁支持用根太に架け渡した状態で取り付
    け、他方を前記追加小梁および前記追加根太に架け渡し
    た状態で取り付け、天井裏界壁の長辺延出部に設けられ
    る壁面材を上階建物ユニットの前記根太間下地材および
    下階建物ユニットの前記小梁間下地材に架け渡した状態
    で取り付けることを特徴とするユニット式建物の組立方
    法。
  6. 【請求項6】請求項5に記載のユニット式建物の組立方
    法において、 前記壁面材を設けた後、前記界壁の周辺に設けられる天
    井面材を取り付けることを特徴とするユニット式建物の
    組立方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010126945A (ja) * 2008-11-26 2010-06-10 Toyota Home Kk ユニット式建物の界壁構造
JP2011084864A (ja) * 2009-10-13 2011-04-28 Misawa Homes Co Ltd 建物ユニットおよびユニット式建物

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