JP2001207322A - 通気性を有する帽子 - Google Patents

通気性を有する帽子

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JP2001207322A JP2000016092A JP2000016092A JP2001207322A JP 2001207322 A JP2001207322 A JP 2001207322A JP 2000016092 A JP2000016092 A JP 2000016092A JP 2000016092 A JP2000016092 A JP 2000016092A JP 2001207322 A JP2001207322 A JP 2001207322A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 帽子のシルエットを崩すことなく、またどん
な種類の帽子でも、帽子の内部、特に額部周辺の通気性
を向上させ、帽子着用時の暑さによる不快を改善するこ
とを課題とする。 【解決手段】 クラウン部22と、クラウン部22の下
方内周縁23に沿って設けられるスベリ部30とを備え
る帽子であって、上記スベリ部30を介した通気構造2
6により、帽子の内外方向に通気可能とすることで、上
記課題を解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、着用時に通気性を
有する帽子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般的に、帽子を着用していると、直射
日光は遮断できるものの、夏期などは帽子内部が暑く感
じられ、汗ばみやムレを生じ、不快に感じることが多
い。特に額部周辺は、帽子の生地が何枚か逢着されるた
め、帽子外側の生地に通気性があっても空気が通りにく
く、その上、皮膚が直接帽子に接触するため、不快感を
強く感じる。このような不快感を解消するために従来よ
り、幾つかの通気性を有する帽子が提案されてきた。
【0003】例えば、特開平9−137315号公報に
は、くの字形の湾曲を有するメッシュ帯を、キャップ前
部の内側に固定し、着用時に頭部とキャップとの間にで
きる弓形隙間によって通気性を向上する方法が開示され
ている。
【0004】また、図8に示すような貫通孔を有するキ
ャップタイプのものは、キャップ70のクラウン部71
の側面に複数の貫通穴72が設けられており、貫通孔7
2を空気が通過することで、帽子内部に通気性を得よう
とする方法である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開平9−1
37315号公報に示された方法では、帽子内部に張設
されたメッシュ帯が、着用時に頭部に沿って馴染むよう
に伸び、この時、帽子の内縁を内側に引っ張る力が作用
する。従って、庇部が堅く保形性を有するキャップタイ
プのような帽子には利用できるが、ハットタイプや柔ら
かい素材を用いた帽子には、シルエットを損なうため利
用することができないという問題がある。
【0006】また、メッシュ帯は、帯の表裏方向に通気
性は有していても、沿面方向への通気性がないため、メ
ッシュ帯がキャップと頭部の間に密着する部分では、帽
子内外方向への十分な通気性が得られないという問題も
有する。
【0007】一方、図8に示した貫通穴タイプでは、貫
通穴を設けることにより、頭頂部付近の通気性は向上す
るものの、本来もっとも暑く感じられる額部分付近に空
気の流れが生じず、快適性が十分でないという課題を有
している。
【0008】また、貫通穴を設けることで帽子のデザイ
ン性が損なわれるという課題も有する。
【0009】本発明は、このような問題点を考慮してな
されたもので、着用時に、特に額部周辺のムレや暑さが
改善されてきわめて快適であり、帽子の種類が限定され
ない通気性を有する帽子を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
め、本発明に係る通気性を有する帽子は、次のような手
段を採用する。
【0011】すなわち、請求項1では、クラウン部と、
クラウン部の下方内周縁に沿って設けられるスベリ部と
を備える帽子であって、上記スベリ部を介した通気構造
により、帽子の内外方向に通気可能であることを特徴と
する。
【0012】この手段では、額部を含む頭部周りに当接
するように元々帽子に取り付けられるスベリ部を介し
て、内外方向の通気を行うことで、頭部に対する通気が
効果的に作用する。
【0013】また、請求項2では、通気構造は、帽子の
内外方向に空気の吸排気を行う構造であることを特徴と
する。
【0014】この手段では、通気構造を介して、帽子の
外空間から内空間へ、新鮮な空気が吸気されると同時
に、帽子の内空間から外空間へ、温度が上昇した不快な
空気が排気される。
【0015】また、請求項3では、通気構造は、頭部と
部分接触することを特徴とする。
【0016】この手段では、通気構造が、頭部と全面密
着しないので、頭部に対する圧迫感を低減させる。
【0017】また、請求項4では、通気構造は、通気構
造の表裏方向に通気が可能であることを特徴とする。
【0018】この手段では、帽子の内空間に吸気された
空気の流れを多様化させる。特に、帽子のクラウン部が
通気性を有する素材であった場合に、クラウン部を通じ
た通気性の効果を促進する。
【0019】また、請求項5では、通気構造は、通気構
造の沿面方向に通気が可能であることを特徴とする。
【0020】この手段では、帽子の内空間に吸気された
空気の流れを面方向に沿って多様化させる。
【0021】また、請求項6では、通気構造は、スベリ
部に設けられることを特徴とする。
【0022】この手段では、スベリ部自体に通気構造を
設けることで、通気構造を得るために帽子に不要な部材
を付加する必要がなく、また外観や装着感を損なうこと
なく通気性が得られる。
【0023】また、請求項7では、クラウン部を有する
帽子であって、帽子の下方内周縁の少なくとも額の当接
する位置に、帽子の内外方向に通気可能な通気構造が設
けられることを特徴とする。
【0024】この手段では、帽子の種類によって、帽子
を構成する部材や形状、その組み合わせが変わっても、
下方内周縁の少なくとも額部の当接する位置に、通気構
造を設けることで、額部の通気が行われ、帽子着用時に
快適性が備えられる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る通気性を有す
る帽子の基本的な実施の形態について、図を用いて説明
する。図1は、実施の形態(1)の構造を示す断面モデ
ル図で、図2は実施の形態(1)のスベリ部の拡大斜視
図である。
【0026】帽子20は、その下方内周縁23に沿って
スベリ部30が備えられており、スベリ部30を介する
通気構造26により、帽子20の内空間24と外空間2
5との通気を可能としている。
【0027】実施の形態(1)の帽子20は、庇部21
と頭部全体を覆うクラウン部22を有し、下方内周縁2
3には、クラウン部22の折返片22a、庇部21の折
返片21a、及びスベリ部30が配置されるタイプであ
る。スベリ部30は、元々帽子に用いられる構成部材の
一つで、装着感を向上させたりする等の理由により設け
られるものである。そのためスベリ部30は、帽子着用
時に最も内周側で、頭の周りの頭囲14が接する位置に
配置される。そして、このスベリ部30は、その他の帽
子の構成部材に固着されており、固着方法としては一般
的に縫着が用いられる。なお、図では、スベリ部30、
庇部21,クラウン部22の縫着部分は省略されてお
り、また図1では庇部21とクラウン部22の構造は簡
略化している。
【0028】この帽子20では、通気構造26によっ
て、外空間25から内空間24に空気が吸気され、同時
に内空間24から外空間25に空気が排気される。ここ
で言う通気構造26とは、例えば、縦横に糸を組み合わ
せた織布の織り目に存在する微細な隙間による通気とは
区別される概念であり、内外の温度差の解消を目的とし
た空気の移動を伴う通気を意味する。また通気構造26
は、内空間24において、表裏方向と沿面方向の多方向
への通気が可能で、空気の流通を促進する。内空間24
に吸気された空気は、通気構造26を通って帽子内部の
多方向に分散し、外空間25に排気される。
【0029】スベリ部30は、基材34と起毛状素材3
3により構成されており、起毛状素材33は基材34の
内周面32側に部分的に配置されている。この配置パタ
ーンとしては、起毛状素材33が、スベリ部30の上下
方向に畝状に密集するよう配置されている。そして、起
毛状素材33が空気を誘導し、また起毛状素材33が無
い部分が通路となって、通気路31が多数形成されてい
る。この通気路31は、一端が帽子の外空間25に、他
端が内空間24に開放しているため、帽子の内外方向の
吸排気を行う。この通気路31によって、上下方向であ
る矢印ab方向に空気が流通する通気性を有する。
【0030】また、スベリ部30は、表裏方向である矢
印cd方向に空気が流通する通気性を有する。これは、
基材34に設けられた多数の透き目35により得られる
ものである。ここで言う透き目35とは、基材34の表
裏を通して目視可能な程度に貫通する無数の孔群を意味
するものである。
【0031】また、スベリ部30は、斜め方向である矢
印ef方向に空気が流通する通気性を有する。起毛状素
材33は、基材34に立設されているので、一つ一つの
間には隙間が存在する。それ故、密集して立設されても
起毛状素材33の間の空気の流通を可能とする。
【0032】また、通気路31は、内周面32に設けら
れているため、空気は頭囲14の表面を通過する。すな
わち、スベリ部30は、額部11と当接する位置にある
ので、空気は頭髪のない皮膚の表面を通過する。この
時、皮膚表面の汗等を気化するため、気化熱を奪われた
皮膚表面に涼感を与える。
【0033】さらに、内周面32と頭囲14との接触
は、起毛状素材33の配置の有無や、起毛状素材33の
1つ1つの形状的な作用によって、全面接触することが
ないため、頭位14への圧迫感が和らげられる。なお、
この接触は、起毛状素材33が頭囲14の凹凸に沿っ
て、適宜傾倒しながら適度な馴染み性をもって当接する
ため、頭囲14との間に、美観を損なうような幅広い隙
間を開けることはない。
【0034】スベリ部30に設けられた起毛状素材33
の材質は、特徴として適度な剛性を備えている。これ
は、頭部10と当接した時に、起毛状素材33が完全に
横倒しされ、通気路31の機能を損なうことを防止する
ためである。また、適度な柔らかさも備えている。これ
は、頭部10との肌触りを考慮するためである。起毛状
素材33を含む基材34は、全体としてしなやかな可撓
性を備えている。これは、帽子の仕様に合わせた柔軟な
湾曲を可能とするものであり、帽子のシルエットを崩し
たり、装着時の違和感を生じない。なお、基材34は、
上述した透き目35を構成するような織りあるいは編
み、繊維が望ましく、また矢印cd方向以外の通気性を
有するよう構成してもよい。起毛性素材33の形状とし
ては、ループ状、リング状、パイル状等のいずれでもよ
く、具体例としては、微小なループ群を有するマジック
式ファスナーのメス型部のような素材が望ましい。
【0035】なお図2の起毛状素材33の配置パターン
は、スベリ部30の上下方向に対してまっすぐ配置され
ている。しかし、必要に応じて、起毛状素材33の畝状
の密集を、上下に対して斜め方向に配置させてもよい。
例えば、スベリ部30の縫着において、下方端部に曲げ
部分を形成する際に、生地のなじみ易さを考慮すると、
斜めに配置する方が製法上望ましい。また、配置パター
ンは必ずしも、畝状に形成する必要はなく、ab方向の
空気の流通を阻害しなければ、乱雑な配置パターンと
し、空気の多方向への通気性を高めてもよい。
【0036】次に、この実施の形態(1)を頭部に着用
した場合の通気性について、図1のモデル図を用いて説
明する。サイズの適合した帽子20を頭部10に着用す
ると、帽子の下方内周縁23付近を境界として、帽子の
内空間24と外空間25とが隔てられる。帽子の内空間
24は、温度Ti、圧力Piを有し、外空間25は温度
To、圧力Poを有しており、帽子着用直後はTi=T
o、Pi=Poの関係が成り立っている。従来の帽子で
は、内空間24は閉じられた空間であるため、時間の経
過とともに、体温等の諸条件によって温度が上昇し、T
i>Toの関係に変化する。そのため、頭部10は発汗
し、暑苦しさやムレ等で不快な状態となる。特に頭髪の
ない額部11では、発汗が盛んとなりきわめて不快な状
態となる。
【0037】内空間24の温度上昇に伴い、圧力がPi
>Poの関係になると、圧力を緩和するために、内空間
24の空気を外空間25に放出しようとする空気の流れ
が生じる。また、帽子20を着用して歩行したり、正面
から風が来ると、空気が前面部12に当たった後に上昇
する流れを生じる。この双方の空気の流れは、スベリ部
30の通気路31を介して流通することによりバランス
する。そして、前面部12付近の通気路31から内空間
24に吸気された空気が、後頭部13付近の通気路31
から外空間25に排気されるという通気が発生する。こ
れは、スベリ部30が通気構造26を有しているために
生じるもので、従来の帽子にはない空気の流れである。
また、この時、皮膚表面の汗を気化させ、気化熱を奪う
ため体感する快適性はさらに向上する。これにより、特
に汗をかきやすい額部11の着用時の不快感は大幅に軽
減される。また、頭囲14は頭髪の密集度や諸条件で、
部位によりTa、Tb等の温度分布を有する。これによ
り、通気構造26の各部において細かな圧力分布を引き
起こし、空気の吸気・排気が各部位で繰り返され、頭部
10全体に渡って通気性が確保される。
【0038】また、スベリ部30が多方向に空気の流通
が可能であるため、帽子の内空間24に取り込まれた新
鮮な空気は、多方向に分散し、さらに涼感が向上する。
従来の帽子のスベリ部では、クラウン部22に通気性を
有する素材を用いた場合でも、スベリ部において通気性
が阻害されていたため、スベリ部周辺が蒸し暑く感じら
れていた。そのためスベリ部30が、cd方向を初めと
する多方向の通気性を有することで、クラウン部30が
通気性素材の場合その効果を十分に生かすことができ
る。さらに、スベリ部30の内周面32は、頭部10と
部分的に接触するため、頭部10に対する圧迫感が低減
され、涼感だけでなく装着感も向上する。
【0039】このように、本発明の通気構造26は、帽
子20のスベリ部30に設けられているため、見かけ
上、従来の一般的な帽子となんら変わることなく、従来
の帽子では得られなかった快適な通気性を得ることがで
きるものである。また、通気構造26は、従来のスベリ
部と同様に、帽子の仕様に合う柔軟性を有し、また逆に
帽子のシルエットを崩すような影響を及ぼさないので、
帽子の素材や種類が限定されることがない。
【0040】なお、図では、ハット状のクラウン部22
を用いて説明したが、必ずしもクラウン部22が頭部全
体を覆うタイプの帽子に限定されるものではない。クラ
ウン部22の一部あるいは大部分がない、例えばキャッ
プタイプやバイザータイプの帽子のスベリ部に適用し、
快適性を向上させてもよいことは言うまでもない。
【0041】次に、本発明のその他の実施の形態につい
て述べる。実施の形態(2)〜(7)は、スベリ部30
の変形例であるため、実施の形態(1)と同様のスベリ
部30による作用、機能等の説明については、実施の形
態(1)の説明に準じる。
【0042】本発明の実施の形態(2)について、図を
用いて説明する。図3は、実施の形態(2)のスベリ部
を示す拡大斜視図である。
【0043】実施の形態(2)は、通気構造26を有す
るスベリ部30が縫い代部37を有している点を特徴と
している。スベリ部30は、一般的に庇部21やクラウ
ン部22に縫着されるが、その際に縫い方や配置パター
ンによっては、内周面32に設けられた起毛状素材33
が押しつぶされ、通気路31を閉塞し、十分な通気性が
確保されない可能性がある。そのため、縫い代部37と
して、下方に縫着用の部位を設けることで、縫い目が通
気路31と離れた位置に形成され、通気性を損なわれる
心配がない。具体的には、実施の形態(1)の起毛状素
材33を下方付近に設けない配置パターンとすることで
可能となる。なお、縫い代部37は、縫い目の形成に適
した強度が得られるように形成されることが望ましい。
【0044】次に、本発明の実施の形態(3)につい
て、図を用いて説明する。図4は、実施の形態(3)の
スベリ部を示す拡大斜視図である。
【0045】実施の形態(3)の通気構造26は、スベ
リ部30内部の沿面方向に設けられた通気路31から構
成される。この通気路31は、帽子着用時に内空間24
と外空間25を連通するように形成されており、図中の
矢印ab方向への空気の吸気排気を可能とする。また、
内周面32側には、多数の窪み部36が設けられ、内周
面32と頭囲14との接触面積を低減させるように作用
する。さらに、スベリ部30は表裏方向(矢印cd)方
向の通気性も有するよう形成されている。なお、窪み部
36は、スベリ部30の表裏方向(矢印cd方向)の通
気性を得る効果を併せ持つために、表裏に貫通して形成
してもよい。通気路31を通って内空間24に吸気され
た空気は、皮膚、特に額部の気化熱を奪い涼感が得られ
る。また、通気構造26の有する多方向の通気性によ
り、空気の分散が促進され、快適性が向上する。実施の
形態(3)のスベリ部30は、具体例としては立体編み
が望ましい。立体編みとしては、表面部42と裏面部4
3を中間部44で立体的に橋絡するような編み地で、編
み地の疎密、あるいは橋絡構造によって通気路31を内
部に形成する方法等があげられる。立体編みで形成され
たスベリ部30は柔らかく、頭部10との接触感にも優
れるとともに、帽子の仕様に合わせた柔軟性も有する。
なお、立体編みは、編み地によって矢印ef方向を初め
とする多方向への通気が可能である。なお、上述と同様
の構成が可能であれば、編物だけでなく、織物で形成し
てもよい。
【0046】次に、本発明の実施の形態(4)につい
て、図を用いて説明する。図5は、実施の形態(4)の
スベリ部を示す斜視図である。なお、実施の形態(3)
の変形例であるため、同様の説明については詳細を省略
する。
【0047】実施の形態(4)は、通気構造26を有す
るスベリ部30が、実施の形態(2)と同様に縫い代部
37を有している点を特徴としている。実施の形態
(4)のスベリ部30は、実施の形態(3)の中間部4
4とは異なる種類の構成で図示しているが、スベリ部3
0の内部に通気路31を有している点で同様のタイプで
ある。スベリ部30は縫着時に、縫い方や立体編みの構
造によっては、通気路31が閉塞され、十分な通気性が
確保されない可能性がある。そのため、縫い代部37と
して、下方に縫着用の部位を設けることで、縫い目が通
気路31と離れた位置に形成され、通気性を損なわれる
心配がない。具体的には、実施の形態(3)と同様の立
体編みで、裏面部43のみが伸延したような2段構成の
編み地を用いることで可能となる。なお、縫い代部37
は、縫い目の形成に適した強度が得られるように形成さ
れることが望ましい。
【0048】次に、本発明の実施の形態(5)につい
て、図を用いて説明する。図6は、実施の形態(5)の
スベリ部を示す拡大斜視図である。
【0049】実施の形態(5)の通気構造26は、スベ
リ部30の基材34の内周面32側に設けられた突起部
39により構成される。この突起部39は空気を誘導
し、また突起部39が設けられていない部分が通路とな
ることで通気路31が形成される。突起部39は、分散
して配置されているため、通気路31は多方向に自由に
形成され、上下の矢印ab方向だけでなく、矢印ef方
向を初めとする多方向に空気の流れが得られる。また、
基材34がcd方向への通気性を有することでさらに通
気性は向上する。また、突起部39が頭囲14に当接す
ることで、頭部10との接触面積が低減され、圧迫感も
少なく涼感が向上する。この実施の形態(5)のスベリ
部30を形成する具体例としては、不織布をローラー等
で型押しし、突起部を形成する方法などがあり、帽子の
スベリ部として十分な柔軟性を有するとともに、違和感
なく装着される。なお、このスベリ部30にも、実施の
形態(2)または(4)と同様に、縫い代部37を設け
るよう構成してもよいことは言うまでもない。
【0050】次に、本発明の実施の形態(6)につい
て、図を用いて説明する。図7は、実施の形態(6)の
スベリ部を示す拡大斜視図である。
【0051】実施の形態(6)のスベリ部30は、空孔
部材40をメッシュ部材41で被覆した構造を呈してい
る。空孔部材40は、内部に空気が流通可能な大きさの
空孔45を多数有しており、矢印ab方向の通気を初め
とする多方向の通気が可能である。また、メッシュ部材
41で表面を覆うことにより、頭囲14と当接する際の
接触面積が低減され、圧迫感が少なく涼感が向上する。
この実施の形態(6)のスベリ部30を形成する具体例
としては、適度な空孔を有するクッション素材あるいは
不織布等を、メッシュ部材で被覆する形成方法などがあ
り、帽子のスベリ部として十分な柔軟性を有するととも
に、違和感なく装着される。なお、実施の形態(6)の
メッシュ部材41は、頭部との接触面積を低減する目的
で用いており、必要に応じて省略し、空孔部材40のみ
をスベリ部30として用いても、通気構造26として十
分機能する。また、このスベリ部30にも、実施の形態
(2)または(4)と同様に、縫い代部37を設けるよ
う構成してもよいことは言うまでもない。
【0052】なお、実施の形態(1)〜(6)では、ス
ベリ部30自体に通気路31を形成する構成であった。
しかし、スベリ部30を介した通気構造26の意味する
ところとしては、スベリ部30と他部材を複合させて通
気構造26を構成することを含むものであり、例えばス
ベリ部30の表面、または裏面を利用し、スベリ部30
に隣接する他部材に通気路31を設け、スベリ部30と
の間で通気構造26を構成するようにしてもよい。
【0053】次に、本発明の実施の形態(7)につい
て、図を用いて説明する。図8は、実施の形態(7)の
構造を示す斜視図である。なお、実施の形態(1)と異
なる点は、通気構造の配置位置であるため、その他の同
様の説明については詳細を省略する。
【0054】実施の形態(7)では、通気構造26を有
する通気性部材50が、スベリ部30以外の位置に設け
られた例を示している。図8に示す実施の形態(7)の
帽子20は、下方内周縁23に、庇部21の折返片21
aと、クラウン部22の折返片22aと、スベリ部30
が設けられている例である。図8の通気性部材50は、
折返片21aと22aに挟まれた位置に配置されてお
り、通気性部材50の内部の内外方向に多数の通気路3
1が設けられている。そして、通気性部材50の下端が
外空間25に露出する庇部21の上方で、内空間24と
の空気の吸排気を行い、帽子の内外方向(矢印ab方
向)の通気を行う。もちろん、矢印ab方向以外の多方
向の通気性も有するよう構成すると、さらに効果は向上
する。なお、通気性部材50が配置される位置は、図8
に示した位置に限定されるものではなく、下方内周縁2
3の所望の位置で、外空間25と内空間24との通気が
可能な位置であれば、いずれの位置でもよい。帽子は種
類によって、下方内周縁23付近の構成が多様化してお
り、スベリ部30が折返片を有する場合や、各部の折返
片がない場合や、あるいは庇部21がない場合もある。
従って、通気性部材50の配置位置は、例えば、折返片
22aとスベリ部30との間でもよく、また折返片がな
い場合には、クラウン部22の内側に設けてもよく、帽
子の種類に合わせて適宜決められる。
【0055】なお、実施の形態(1)〜(7)の通気構
造26は、帽子内周の全周に渡って設けることで効果が
増すが、帽子の構造等の条件によっては、一部に設けた
り、あるいは間隔をおいて部分的に設けるよう構成して
もよい。
【0056】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る通気性を有
する帽子は、スベリ部を介した通気構造、もしくは帽子
内周縁の所望の位置に設けられた通気構造を備えること
により、従来の帽子にない快適な通気性が得られ、特に
額部周辺における不快感を大幅に改善することができ
る。
【0057】また、帽子のシルエットを崩したり、デザ
インや装着感を損なうことがないため、帽子の素材や種
類が限定されず、広範囲の帽子に利用できるという優れ
た効果も有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態(1)の構造を示す断面モ
デル図である。
【図2】本発明の実施の形態(1)のスベリ部の拡大斜
視図である。
【図3】本発明の実施の形態(2)のスベリ部の拡大斜
視図である。
【図4】本発明の実施の形態(3)のスベリ部の拡大斜
視図である。
【図5】本発明の実施の形態(4)のスベリ部の拡大斜
視図である。
【図6】本発明の実施の形態(5)のスベリ部の拡大斜
視図である。
【図7】本発明の実施の形態(6)のスベリ部の拡大斜
視図である。
【図8】本発明の実施の形態(7)の位置と構造を示す
図である。
【図9】従来例の断面斜視図である。
【符号の説明】
10 頭部 11 額部 12 前面部 13 後頭部 14 頭囲 20 帽子 21 庇部 22 クラウン部 23 下方内周縁 24 内空間 25 外空間 26 通気構造 30 スベリ部 31 通気路 32 内周面 33 起毛状素材 34 基材 35 透き目 36 窪み部 37 縫い代部 39 突起物 40 空孔部材 41 メッシュ部材 42 表面部 43 裏面部 44 中間部 45 空孔 50 通気性部材

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クラウン部と、クラウン部の下方内周縁
    に沿って設けられるスベリ部とを備える帽子であって、
    上記スベリ部を介した通気構造により、帽子の内外方向
    に通気可能であることを特徴とする通気性を有する帽
    子。
  2. 【請求項2】 通気構造は、帽子の内外方向に空気の吸
    排気を行う構造であることを特徴とする請求項1記載の
    通気性を有する帽子。
  3. 【請求項3】 通気構造は、頭部と部分接触することを
    特徴とする請求項1または2記載の通気性を有する帽
    子。
  4. 【請求項4】 通気構造は、通気構造の表裏方向に通気
    が可能であることを特徴とする請求項1から3のいずれ
    かに記載の通気性を有する帽子。
  5. 【請求項5】 通気構造は、通気構造の沿面方向に通気
    が可能であることを特徴とする請求項1から4のいずれ
    かに記載の通気性を有する帽子。
  6. 【請求項6】 通気構造は、スベリ部に設けられること
    を特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の通気性
    を有する帽子。
  7. 【請求項7】 クラウン部を有する帽子であって、帽子
    の下方内周縁の少なくとも額の当接する位置に、帽子の
    内外方向に通気可能な通気構造が設けられることを特徴
    とする通気性を有する帽子。
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