JP2001207139A - 半導体ウエハ加工用粘着シート - Google Patents
半導体ウエハ加工用粘着シートInfo
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Abstract
優れたエキパンド性を示し、かつ耐チッピング特性に優
れた半導体ウエハ加工用粘着シートを提供すること。 【解決手段】 紫外線及び/又は電子線に対し透過性を
有するフィルム基材面上にベースポリマーと放射線重合
性化合物と放射線重合性重合開始剤からなる粘着剤層を
塗布してなる半導体ウエハ加工用粘着シートにおいて、
該フィルム基材がポリプロピレン20〜80重量部と、
少なくとも2個のビニル芳香族化合物を主体とする末端
重合体からなるブロックAと、少なくとも1個の共役ジ
エン化合物を主体とする中間重合体ブロックBとからな
るブロック共重合体を水素添加してなるブロック共重合
体80〜20重量部との混合物からなる半導体ウエハ加
工用粘着シート。
Description
ムヒ素などの半導体ウエハを加工する際に使用するウエ
ハ加工用の粘着シートに関するものであって、加工時に
塩素イオン等の不純物の発生がない半導体ウエハ加工用
粘着シートに関するものである。
グ、エキスパンティング等を行い、次いで該半導体ウエ
ハをピックアップすると同時にマウンティングする際に
用いる半導体ウエハ加工用シートとして、紫外線及び/
又は電子線に対し透過性を有する基材上に紫外線及び/
又は電子線により重合硬化反応をする粘着剤層が塗布さ
れた粘着シートを用い、ダイシング後に紫外線及び/又
は電子線を粘着剤層に照射し、粘着剤層を重合硬化反応
をさせ、粘着力を低下せしめて半導体ウエハ(チップ)
をピックアップする方法が知られている。この問題を解
決するために、すでに軟質ポリ塩化ビニル(PVC)を基材
フィルムとして使用するものが実用化されているが、最
近の環境問題で焼却が難しいことやポリ塩化ビニル樹脂
は塩素系樹脂であり、しかも鉛をはじめとする金属化合
物からなる安定剤や可塑剤などが接着層に移行して半導
体ウエハの表面を汚染とする原因となることがあった。
このような課題を解決するためにポリオレフィンを主体
とした基材の使用が検討されている。(例えば、特開昭
62−69640号公報、特開昭62−121781号
公報、特開平1−249877号公報、特開平1−25
2684号公報)
ド時に必要とされる応力・伸び特性などの検討について
は不十分のままである。
としてエチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・メタ
クリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重
合体を用い、エキスパンドの際の応力・伸び特性につい
て評価を行っているが、ピックアップ時の際のウエハの
欠け等のチッピング特性については検討がされていな
い。
体ウエハ加工に際して、不純物の少ない優れたエキパン
ド性を示し、かつ耐チッピング特性に優れた半導体ウエ
ハ加工用粘着シートを提供することにある。
又は電子線に対し透過性を有するフィルム基材面上にベ
ースポリマーと放射線重合性化合物と放射線重合性重合
開始剤からなる粘着剤層を塗布してなる半導体ウエハ加
工用粘着シートにおいて、該フィルム基材がポリプロピ
レン20〜80重量部と、少なくとも2個のビニル芳香
族化合物を主体とする末端重合体からなるブロックA
と、少なくとも1個の共役ジエン化合物を主体とする中
間重合体ブロックBとからなるブロック共重合体を水素
添加してなるブロック共重合体80〜20重量部との混
合物からなる半導体ウエハ加工用粘着シートである。好
ましくは、フィルム基材の10%伸長時の引っ張り強度
が10〜125kg/cm2であり、且つ20%伸長後180
秒保持した後応力を解放した際の基材長の復元率が75
%以上である前記半導体ウエハ加工用粘着シートであ
る。
本発明に用いられる基材としては、20〜80重量部、
好ましくは40〜60重量部部のポリプロピレン樹脂
(PP)と、80〜20重量部、好ましくは60〜40
重量部の少なくとも2個のビニル芳香族化合物を主体と
する末端重合体からなるブロックAと、少なくとも1個
の共役ジエン化合物を主体とする中間重合体ブロックB
とからなるブロック共重合体を水素添加してなるブロッ
ク共重合体との混合物である。本発明に使用するフィル
ム基材の10%伸長時の引っ張り強度が10〜125kg
/cm2であり、且つ20%伸長後180秒保持した後応力
を解放した際の基材長の復元率が75%以上であること
が好ましい。10%引っ張り強度が10kg/cm2未満であ
ると、柔らかすぎてハンドリングが難しくなり、またチ
ッピング性が悪く、チップをピックアップした後のシー
ト上にウエハの欠けが存在する。また、125kg/cm2を
超えると硬すぎて延びず、エキスパンドが難しくなる。
弾性回復率が75%未満であると、エキスパンド後のタ
ルミが多くなり、次の工程に移送する際にウエハボック
スに収納する際に収納できなかったり、あるいは収納さ
れたウエハ同士が接したりし、汚染の原因になるという
問題点がある。
剤層は、紫外線及び/又は電子線により重合硬化反応を
起こせばよく、粘着剤層には、ベースポリマー、放射線
重合性化合物、放射線重合性重合開始剤等を含有してい
る。
ためにロジン樹脂、テルペン樹脂、クマロン樹脂、フェ
ノール樹脂、スチレン樹脂、脂肪族系石油樹脂、芳香族
系石油樹脂、脂肪族芳香族共重合系石油樹脂等の粘着付
与剤等を添加しても構わない。ただし、これらは塩化ビ
ニル樹脂に加えられるような可塑剤を含まないのが望ま
しい。
及び/又は電子線による硬化反応前には半導体ウエハに
対して十分な粘着力を有し、硬化反応後には粘着力が低
下し半導体ウエハ(チップ)のピックアップを容易に行
うことができ、しかも高い凝集力を保つために5000
以上と1000以下の分子量を持つ多官能アクリレート
モノマーまたは2種類以上のアクリレートモノマーとを
混合することが好ましい。
ンアクリレートを用いることで、硬化反応前の粘着剤層
に十分な凝集力を付与することができ、エキスパンディ
ング時にアルミリング等の専用治具から粘着シートが剥
離、脱落する恐れがなくなる。しかも蛍光灯下に長時間
暴露しても粘着力を安定することができ、更に硬化反応
後の粘着剤層にも十分な凝集力を付与することができ、
ダイシング時にチッピングやチップの飛散を抑えること
ができる
ウレタンアクリレートのみでは粘度が高く取扱が困難
で、硬化後の粘着力の低下が十分でなくチップのピック
アップが困難になる。これを調整するために1000以
下の分子量を持つ多官能のアクリレートモノマーを併用
すると粘着物性のバランスが好適になる。
中の多官能ウレタンアクリレートとしては、ジイソシア
ネート、ポリオール及びヒドロキシ(メタ)アクリレー
トとにより合成される化合物であり、好ましくは2個の
アクリロイル基を有するウレタンアクリレートである。
レートモノマーとしては、例えばトリメチロールプロパ
ントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリ
レート、ペンタエリスリトールトテトラアクリレート、
ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレ
ート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等を
挙げることができる。
に限定されるものではないが、5〜35μm程度である
のが好ましい。本発明において、前記粘着剤層を前記基
材上に形成し、半導体ウエハ加工用粘着紙とを製造する
には、粘着剤層を構成する成分をそのまま、または適当
な有機溶剤により溶液化し、塗布又は散布等により基材
上に塗工し、例えば80〜100℃、30秒〜10分程
度加熱処理等により乾燥させることにより得ることがで
きる。
使用するには公知の方法を用いることができ、例えば半
導体ウエハ加工用粘着シートを半導体ウエハに貼り付け
て固定した後、回転丸刃で半導体ウエハを素子小片(以
下チップという)に切断する。その後、前記加工用粘着
シートの基材側から紫外線及び/又は電子線を照射し、
次いで専用治具を用いて前記ウエハ加工用粘着シート放
射状に拡大しチップ間を一定間隔に広げた後、チップを
ニードル等で突き上げるとともに、真空コレット、エア
ピンセット等で吸着する方法等によりピックアップする
と同時にマウンティングすればよい。
に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定するもので
はない。 《実施例1》ポリプロピレンXF7700(チッソ(株)社製
R-PP)75重量部とタフテックH1052(旭化成工
業(株)製SEBS)25重量部の配合のものを十分に
ドライブレンドした後、二軸混練機を用いて樹脂温18
0〜270℃になるような条件で溶融混練し、押出し後
ペレット化した。その後、押出し機で厚み90μmのシ
ートにした。アクリル酸2−エチルヘキシル50重量部
とアクリル酸ブチル10重量部、酢酸ビニル37重量
部、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル3重量部とを共
重合して得られた重量平均分子量500000の共重合
体100重量部に対し、放射線重合化合物として分子量
が11000の2官能ウレタンアクリレートと分子量が
500の5官能アクリレートモノマーが、それぞれ35
重量部、65重量部、光重合開始剤として2,2−ジメ
トキシ−2−フェニルアセトフェノンを放射性重合化合
物100重量部に対して8.3重量部、ポリイソシアネ
ート系架橋剤をアクリル共重合体100重量部に対し
て、6重量部を配合した粘着剤層となる樹脂溶液を、剥
離処理した厚さ38μmのポリエステルフィルムに乾燥
後の厚さが10μmになるように塗工し、80℃で5分
間乾燥した。その後、基材のシートをラミネートし、半
導体加工用粘着シートを作製した。得られた半導体加工
用粘着シートを室温で7日以上成熟後、 各項目の評価
を行った。その結果を表1に示す。
材がポリプロピレンXF7700、50重量部とタフテックH
1052、50重量部の配合であること以外は、実施例
1と同様の方法で試料を作製し、実施例1と同様の項目
について試験した。その結果を表1に示す。 《実施例3》実施例1で用いたシートの基材がポリプロ
ピレンXF7700、25重量部とタフテックH1052、7
5重量部の配合であること以外は、実施例1と同様の方
法で試料を作製し、実施例1と同様の項目について試験
した。その結果を表1に示す。 《比較例1》実施例1で用いたシートの基材がポリプロ
ピレンXF7700、0重量部とタフテックH1052、10
0重量部の配合であること以外は、実施例1と同様の方
法で試料を作製し、実施例1と同様の項目について試験
した。その結果を表1に示す。 《比較例2》実施例1で用いたシートの基材がポリプロ
ピレンXF7700、100重量部とタフテックH1052、
0重量部の配合であること以外は、実施例1と同様の方
法で試料を作製し、実施例1と同様の項目について試験
した。その結果を表1に示す。
法を用いた。 (1)引っ張り試験 JIS C 2813準拠。 (2)弾性回復率 20%延伸、3分保持の後、評価した。 (3)エキスパンド性 エキスパンダー(ヒューグル製)を使用し、20mmのス
トロークで10分間エキスパンドを行い評価した。 評価基準 ○:エキスパンド時にシートに裂けがないもの ×:エキスパンド時にシートに裂けが認められるもの (4)エキスパンド後のタルミ エキスパンダー(ヒューグル製)を使用し、20mmのス
トロークで10分間エキスパンドを行い、1時間後のタ
ルミ量を測定することで評価した。 評価基準 ○:10mm以下 △:10〜15mm ×:15mm以上 (5)チッピング特性 半導体ウエハを、粘着シートに保持固定し、ダイシング
ソー(DISCO製 DAD-2H6M)を用いてスピンドル回転数3
0,000rpm、カッティングスピード120mm/
min.でチップサイズにカット後、チップを粘着シー
トより剥離しその裏面の欠けの状態を実体顕微鏡で観察
することにより評価した。 評価基準 ○:チップの欠けの幅が最大で30mm以下のもの △:チップの欠けの幅が最大で30〜50mmのもの ×:チップの欠けの幅が最大で50mm以上のもの (6)硬度 JIS K 6253準拠。
して優れたエキパンド性を示し、かつ耐チッピング特性
に優れた半導体ウエハ加工用粘着シートが得られる。
Claims (2)
- 【請求項1】 紫外線及び/又は電子線に対し透過性を
有するフィルム基材面上にベースポリマーと放射線重合
性化合物と放射線重合性重合開始剤からなる粘着剤層を
塗布してなる半導体ウエハ加工用粘着シートにおいて、
該フィルム基材がポリプロピレン20〜80重量部と、
少なくとも2個のビニル芳香族化合物を主体とする末端
重合体からなるブロックAと、少なくとも1個の共役ジ
エン化合物を主体とする中間重合体ブロックBとからな
るブロック共重合体を水素添加してなるブロック共重合
体80〜20重量部との混合物からなることを特徴とす
る半導体ウエハ加工用粘着シート。 - 【請求項2】 該フィルム基材の10%伸長時の引っ張
り強度が10〜125kg/cm2であり、且つ20%伸長後
180秒保持した後応力を解放した際の基材長の復元率
が75%以上である請求項1記載の半導体ウエハ加工用
粘着シート。
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---|---|---|---|
JP2000017713A JP4145455B2 (ja) | 2000-01-26 | 2000-01-26 | 半導体ウエハ加工用粘着シート |
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JP4145455B2 JP4145455B2 (ja) | 2008-09-03 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008147341A (ja) * | 2006-12-08 | 2008-06-26 | Gunze Ltd | ダイシング用基体フイルム |
-
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