JP2001206880A - ハロゲノアリルフルフリルアルコール類の製造方法 - Google Patents

ハロゲノアリルフルフリルアルコール類の製造方法

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JP2001206880A
JP2001206880A JP2000016910A JP2000016910A JP2001206880A JP 2001206880 A JP2001206880 A JP 2001206880A JP 2000016910 A JP2000016910 A JP 2000016910A JP 2000016910 A JP2000016910 A JP 2000016910A JP 2001206880 A JP2001206880 A JP 2001206880A
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furfuryl alcohol
water
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Kyoji Yoshikawa
享志 吉川
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】一般式(3) (式中、R1は水素原子または低級アルキル基を表わ
し、R2は塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を表わ
す。)で示されるハロゲノアリルフルフリルアルコール
類をさらに収率および選択率よく製造する方法を提供す
ること。 【解決手段】一般式(1) (式中、R1は上記と同一の意味を表わす。)で示され
るフルフラール類と一般式(2) (式中、R2は上記と同一の意味を表わし、Xは塩素原
子、臭素原子またはヨウ素原子を表わす。)で示される
ジハロ化合物を亜鉛の存在下、水または水と有機溶媒の
混合溶媒中で反応させて、一般式(3)で示されるハロ
ゲノアリルフルフリルアルコール類を製造する方法にお
いて、フェノール化合物を共存させて上記反応を実施す
ることを特徴とするハロゲノアリルフルフリルアルコー
ル類の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハロゲノアリルフ
ルフリルアルコール類の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般式(3) (式中、R1およびR2はそれぞれ上記と同一の意味を表
わす。)で示されるハロゲノアリルフルフリルアルコー
ル類は、農薬、防疫薬、医薬、香料等の中間体として有
用である。
【0003】かかるハロゲノアリルフルフリルアルコール類
の製造方法としては、水を主溶媒とする反応溶媒中、亜
鉛の存在下に、ジハロ化合物とフルフラール類を反応さ
せる方法が知られている(特開平2−124882号公
報)。しかしながら、かかる方法は、ハロゲノアリルフ
ルフリルアルコール類の収率および選択率の面で必ずし
も工業的に十分満足のいくものではなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような状況の下、
本発明者らは、さらに収率および選択率よくハロゲノア
リルフルフリルアルコール類を製造する方法について鋭
意検討し、ジハロ化合物とフルフラール類を、亜鉛の存
在下、水または水と有機溶媒の混合溶媒中で反応させる
際、フェノール化合物を共存させることにより、目的と
するハロゲノアリルフルフリルアルコール類の収率およ
び選択率が向上することを見出し、本発明に至った。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、一般
式(1) (式中、R1は水素原子または低級アルキル基を表わ
す。)で示されるフルフラール類と一般式(2) (式中、R2およびXはそれぞれ同一または相異なっ
て、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を表わす。)
で示されるジハロ化合物を、亜鉛の存在下、水または水
と有機溶媒中で反応させて、一般式(3) (式中、R1およびR2はそれぞれ上記と同一の意味を表
わす。)で示されるハロゲノアリルフルフリルアルコー
ル類を製造する方法において、フェノール化合物を共存
させて上記反応を実施することを特徴とするハロゲノア
リルフルフリルアルコール類の製造方法を提供するもの
である。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。 一般式(1) で示されるフルフラール類の式中、R1は水素原子また
は低級アルキル基を表わし、低級アルキル基としては、
例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロ
ピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル
基、tert−ブチル基等の炭素数1〜4の直鎖状もし
くは分枝鎖状の低級アルキル基が挙げられる。
【0007】かかる一般式(1)で示されるフルフラール類
としては、例えばフルフラール、5−メチルフルフラー
ル、5−エチルフルフラール、5−n−プロピルフルフ
ラール、5−イソプロピルフルフラール、5−n−ブチ
ルフルフラール、5−tert−ブチルフルフラール等
が挙げられる。
【0008】一般式(2) で示されるジハロ化合物の式中、R2およびXはそれぞ
れ同一または相異なって、塩素原子、臭素原子またはヨ
ウ素原子を表わし、かかる一般式(2)で示されるジハ
ロ化合物としては、例えば2,3−ジクロル−1−プロ
ペン、2,3−ジブロム−1−プロペン、2,3−ジヨ
ード−1−プロペン、2−クロル−3−ブロム−1−プ
ロペン、2−クロル−3−ヨード−1−プロペン、2−
ブロム−3−クロル−1−プロペン、2−ブロム−3−
ヨード−1−プロペン、2−ヨード−3−クロル−1−
プロペン、2−ヨード−3−ブロム−1−プロペンが挙
げられる。
【0009】一般式(2)で示されるジハロ化合物の使用量
は、一般式(1)で示されるフルフラール類に対して、
通常1〜8モル倍、好ましくは1〜3モル倍である。
【0010】本反応は、水または水と有機溶媒の混合溶媒中
で行われ、有機溶媒としては、例えばテトラヒドロフラ
ン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、トルエン、キシレ
ン等の芳香族炭化水素系溶媒、ジクロロエタン、クロロ
ベンゼン等のハロゲン化炭化水素系溶媒等が挙げられ
る。なお、水と有機溶媒の混合溶媒を用いる場合には、
混合溶媒中の水の含量を50重量%以上とすることが好
ましい。かかる溶媒の使用量は、一般式(1)で示され
るフルフラール類に対して、通常1〜20重量倍、好ま
しくは1〜5重量倍である。
【0011】亜鉛は、粉末状、微粒状等種々の形状のものが
使用でき、粉末状のものが好ましく使用される。その使
用量は、一般式(1)で示されるフルフラール類に対し
て、通常1〜5モル倍、好ましくは1〜3モル倍であ
る。
【0012】本発明は、フェノール化合物の共存下に反応を
実施することが重要である。フェノール化合物として
は、例えば4−tert−ブチルカテコール、3,5−
ジ−tert−ブチルカテコール、2−tert−ブチ
ル−4−メトキシフェノール、2,6−ジ−tert−
ブチル−4−メチルフェノール等のtert−ブチル置
換フェノール、4−メトキシフェノール等が挙げられ
る。なかでもtert−ブチル置換フェノール化合物が
好ましく、とりわけ4−tert−ブチルカテコールが
好ましい。
【0013】かかるフェノール化合物の使用量は、それが少
ないと共存効果が小さいため、一般式(1)で示される
フルフラール類に対して、通常0.1モル%以上、好ま
しくは0.5モル%以上である。その上限は特にない
が、経済面を考慮すると、実用的には、一般式(1)で
示されるフルフラール類に対して、10モル%以下、好
ましくは5モル%以下である。
【0014】反応温度は、それが低いと反応が進行しにく
く、それが高いと生成物等が分解しやすくなるため、通
常−10〜80℃の範囲、好ましくは20〜50℃の範
囲である。
【0015】本発明は、通常フルフラール類、溶媒、亜鉛お
よびフェノール化合物の混合物中に、ジハロ化合物を加
えることにより行なわれる。ジハロ化合物は一括で加え
てもよいし、連続的に加えてもよい。また、亜鉛は、ジ
ハロ化合物とともに加えてもよい。フェノール化合物
は、あらかじめジハロ化合物に加えておいてもよい。
【0016】なお、反応をさらにスムーズに進行させるため
に、酸を添加して反応を実施してもよく、酸としては、
例えば希塩酸、希硫酸等の鉱酸、酢酸、安息香酸等の有
機酸等が挙げられる。その使用量は、反応溶媒中の水に
対して、通常10重量%以下、好ましくは5重量%以下
である。
【0017】また、フェノール化合物とともに、鉛または鉛
塩を共存させて上記反応を実施することにより、さらに
収率および選択率よく目的とする一般式(3) (式中、R1およびR2は上記と同一の意味を表わす。)
で示されるハロゲノアリルフルフリルアルコール類を得
ることができる。
【0018】鉛塩としては、例えば酢酸鉛、四酢酸鉛、塩化
鉛、硫酸鉛、炭酸鉛、酸化鉛、二酸化鉛等が挙げられ
る。かかる鉛塩は水和物であってもよい。かかる鉛また
は鉛塩はそれぞれ単独で用いてもよいし、混合して用い
てもよい。なかでも、鉛、酢酸鉛が好ましく用いられ
る。
【0019】鉛または鉛塩の使用量は、それが少ないと効果
が小さく、それが多いと反応が進行しにくくなるため、
鉛換算で、亜鉛に対して、通常0.01〜1重量%であ
り、好ましくは0.02〜0.5重量%である。かかる
鉛または鉛塩は、予め亜鉛に加えておいてもよい。ま
た、鉛塩はそのまま用いてもよいが、鉛塩が水溶性の場
合には、水に溶かして水溶液として用いることが操作性
等の面で好ましい。前述した酸の水溶液を用いる場合に
は、かかる酸の水溶液に鉛塩を溶解させて用いてもよ
い。
【0020】かくして上記一般式(3)で示されるハロゲノ
アリルフルフリルアルコール類が得られるが、該ハロゲ
ノアリルフルフリルアルコール類は、例えば反応混合物
に塩酸、硫酸等の鉱酸を加え、生成したハロゲン化亜鉛
を溶解し、必要に応じて残存亜鉛等の不溶分を濾別した
後、分液処理し、得られる有機層を濃縮処理することに
より取り出すことができる。分液処理した後の水層中に
ハロゲノアリルフルフリルアルコール類が含まれている
場合には、該水層を水に不溶の有機溶媒で抽出処理すれ
ばよい。取り出した該ハロゲノアリルフルフリルアルコ
ール類は、例えばカラムクロマトグラフィ、蒸留等によ
りさらに精製してもよい。
【0021】かかる一般式(3)で示されるハロゲノアリル
フルフリルアルコール類としては、例えばα−(2−ク
ロロ−2−プロペニル)フルフリルアルコール、5−メ
チル−α−(2−クロロ−2−プロペニル)フルフリル
アルコール、5−エチル−α−(2−クロロ−2−プロ
ペニル)フルフリルアルコール、5−n−プロピル−α
−(2−クロロ−2−プロペニル)フルフリルアルコー
ル、5−イソプロピル−α−(2−クロロ−2−プロペ
ニル)フルフリルアルコール、5−n−ブチル−α−
(2−クロロ−2−プロペニル)フルフリルアルコー
ル、5−イソブチル−α−(2−クロロ−2−プロペニ
ル)フルフリルアルコール、5−sec−ブチル−α−
(2−クロロ−2−プロペニル)フルフリルアルコー
ル、5−tert−ブチル−α−(2−クロロ−2−プ
ロペニル)フルフリルアルコール、
【0022】α−(2−ブロモ−2−プロペニル)フルフリル
アルコール、5−メチル−α−(2−ブロモ−2−プロ
ペニル)フルフリルアルコール、5−エチル−α−(2
−ブロモ−2−プロペニル)フルフリルアルコール、5
−n−プロピル−α−(2−ブロモ−2−プロペニル)
フルフリルアルコール、5−イソプロピル−α−(2−
ブロモ−2−プロペニル)フルフリルアルコール、5−
n−ブチル−α−(2−ブロモ−2−プロペニル)フル
フリルアルコール、5−sec−ブチル−α−(2−ブ
ロモ−2−プロペニル)フルフリルアルコール、5−t
ert−ブチル−α−(2−ブロモ−2−プロペニル)
フルフリルアルコール、α−(2−ヨード−2−プロペ
ニル)フルフリルアルコール、5−メチル−α−(2−
ヨード−2−プロペニル)フルフリルアルコール、5−
エチル−α−(2−ヨード−2−プロペニル)フルフリ
ルアルコール、5−n−プロピル−α−(2−ヨード−
2−プロペニル)フルフリルアルコール、5−イソプロ
ピル−α−(2−ヨード−2−プロペニル)フルフリル
アルコール、5−n−ブチル−α−(2−ヨード−2−
プロペニル)フルフリルアルコール、5−sec−ブチ
ル−α−(2−ヨード−2−プロペニル)フルフリルア
ルコール、5−tert−ブチル−α−(2−ヨード−
2−プロペニル)フルフリルアルコール等が挙げられ
る。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、前記一般式(3)で示
されるハロゲノアリルフルフリルアルコール類をさらに
収率および選択率よく製造することができる。
【0024】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明がこれら実施例に限定されるものでは
ない。
【0025】実施例1 5−メチルフルフラール24.0gを、水76.7gお
よびトルエン72.7gの混合液に加えた後、内温45
℃で、亜鉛末24.2g、予め4−tert−ブチルカ
テコール0.34gを2,3−ジクロロプロペン34.
4gに溶解させた溶液および50重量%酢酸水溶液5.
8gをそれぞれ同時に2時間かけて加えた。内温45℃
でさらに4時間攪拌、保持した後、内温5℃に冷却し
た。反応混合物に、20重量%塩酸水溶液を加え、pH
3.5〜4に調整し、該反応混合物中の亜鉛塩の大部分
を溶解させた後、残存する亜鉛末等の不溶分を濾別し
た。その後、分液処理して、有機層と水層を得、水層は
トルエン18.2gで抽出処理し、得られたトルエン層
を先に得た有機層に混合した。混合後の有機層を、7重
量%炭酸ナトリウム水溶液36.4gで洗浄し、析出し
た塩を濾別した後、分液処理した。得られた有機層を、
無水硫酸マグネシウム8.0gで脱水処理した後、4−
ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン
0.4gを加え、減圧下で濃縮処理して、褐色油状の5
−メチル−α−(2−クロロ−2−プロペニル)フルフ
リルアルコール42.1gを得た(純度:88.1重量
%、収率:91.2%、選択率:92.8%)。
【0026】実施例2 5−メチルフルフラール24.0gを、水76.7gお
よびトルエン72.7gの混合液に加えた後、内温45
℃で、亜鉛末24.2g、予めp−メトキシフェノール
0.34gを2,3−ジクロロプロペン34.4gに溶
解させた溶液および50重量%酢酸水溶液5.8gをそ
れぞれ同時に2時間かけて加えた。内温45℃でさらに
6時間攪拌、保持した後、内温5℃に冷却した。反応混
合物に、20重量%塩酸水溶液を加え、pH3.5〜4
に調整し、該反応混合物中の亜鉛塩の大部分を溶解させ
た後、残存する亜鉛末等の不溶分を濾別した。その後、
分液処理して、有機層と水層を得、水層はトルエン1
8.2gで抽出処理し、得られたトルエン層を先に得た
有機層に混合した。混合後の有機層を、7重量%炭酸ナ
トリウム水溶液36.5gで洗浄し、析出した塩を濾別
した後、分液処理した。得られた有機層を、無水硫酸マ
グネシウム8.8gで脱水処理した後、4−ヒドロキシ
−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン0.4gを
加え、減圧下で濃縮処理して、褐色油状の5−メチル−
α−(2−クロロ−2−プロペニル)フルフリルアルコ
ール40.4gを得た(純度:89.0重量%、収率:
88.3%、選択率:91.2%)。
【0027】実施例3 5−メチルフルフラール24.0gを、水76.7gお
よびトルエン72.7gの混合液に加えた後、内温45
℃で、亜鉛末24.2g、予め3,5−ジ−tert−
ブチルカテコール0.34gを2,3−ジクロロプロペ
ン34.4gに溶解させた溶液および50重量%酢酸水
溶液5.8gをそれぞれ同時に2時間かけて加えた。内
温45℃でさらに6時間攪拌、保持した後、内温5℃に
冷却した。反応混合物に、20重量%塩酸水溶液を加
え、pH3.5〜4に調整し、該反応混合物中の亜鉛塩
の大部分を溶解させた後、残存する亜鉛末等の不溶分を
濾別した。その後、分液処理して、有機層と水層を得、
水層はトルエン18.2gで抽出処理し、得られたトル
エン層を先に得た有機層に混合した。混合後の有機層
を、7重量%炭酸ナトリウム水溶液36.1gで洗浄
し、析出した塩を濾別した後、分液処理した。得られた
有機層を、無水硫酸マグネシウム9.5gで脱水処理し
た後、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル
ピペリジン0.4gを加え、減圧下で濃縮処理して、褐
色油状の5−メチル−α−(2−クロロ−2−プロペニ
ル)フルフリルアルコール40.7gを得た(純度:8
8.8重量%、収率:88.9%、選択率:91.9
%)。
【0028】実施例4 5−メチルフルフラール24.0gを、水76.7gお
よびトルエン72.7gの混合液に加えた後、内温45
℃で、亜鉛末24.2g、予め2−tert−ブチル−
4−メトキシフェノール0.34gを2,3−ジクロロ
プロペン34.4gに溶解させた溶液および50重量%
酢酸水溶液5.8gをそれぞれ同時に2時間かけて加え
た。内温45℃でさらに6時間攪拌、保持した後、内温
5℃に冷却した。反応混合物に、20重量%塩酸水溶液
を加え、pH3.5〜4に調整し、該反応混合物中の亜
鉛塩の大部分を溶解させた後、残存する亜鉛末等の不溶
分を濾別した。その後、分液処理して、有機層と水層を
得、水層はトルエン18.2gで抽出処理し、得られた
トルエン層を先に得た有機層に混合した。混合後の有機
層を、7重量%炭酸ナトリウム水溶液37.6gで洗浄
し、析出した塩を濾別した後、分液処理した。得られた
有機層を、無水硫酸マグネシウム8.6gで脱水処理し
た後、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル
ピペリジン0.4gを加え、減圧下で濃縮処理して、褐
色油状の5−メチル−α−(2−クロロ−2−プロペニ
ル)フルフリルアルコール40.6gを得た(純度:8
9.4重量%、収率:89.2%、選択率:91.7
%)。
【0029】実施例5 5−メチルフルフラール24.0gを、水76.7gお
よびトルエン72.7gの混合液に加えた後、内温45
℃で、亜鉛末24.2g、予め4−tert−ブチルカ
テコール0.34gを2,3−ジクロロプロペン34.
4gに溶解させた溶液および予め酢酸鉛・三水和物0.
022gを50重量%酢酸水溶液5.8gに溶解させた
溶液をそれぞれ同時に2時間かけて加えた。内温45℃
でさらに3時間攪拌、保持した後、内温5℃に冷却し
た。反応混合物に、20重量%塩酸水溶液を加え、pH
3.5〜4に調整し、該反応混合物中の亜鉛塩の大部分
を溶解させた後、残存する亜鉛末等の不溶分を濾別し
た。その後、分液処理して、有機層と水層を得、水層は
トルエン18.2gで抽出処理し、得られたトルエン層
を先に得た有機層に混合した。混合後の有機層を、7重
量%炭酸ナトリウム水溶液37.8gで洗浄し、析出し
た塩を濾別した後、分液処理した。得られた有機層を、
無水硫酸マグネシウム9.7gで脱水処理した後、4−
ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン
0.4gを加え、減圧下で濃縮処理して、褐色油状の5
−メチル−α−(2−クロロ−2−プロペニル)フルフ
リルアルコール42.6gを得た(純度:88.6重量
%、収率:92.7%、選択率:93.9%)。
【0030】比較例1 5−メチルフルフラール24.0gを、水76.6gお
よびトルエン72.7gの混合液に加えた後、内温45
℃で、亜鉛末24.2g、2,3−ジクロロプロペン3
4.4gおよび50重量%酢酸水溶液5.8gを2時間
かけて加えた。内温45℃でさらに1時間攪拌、保持し
た後、内温5℃に冷却した。反応混合物に、20重量%
塩酸水溶液を加え、pH3.5〜4に調整し、該反応混
合物中の亜鉛塩の大部分を溶解させた後、残存する亜鉛
末等の不溶分を濾別した。その後、分液処理して、有機
層と水層を得、水層はトルエン18.2gで抽出処理
し、得られたトルエン層を先に得た有機層に混合した。
混合後の有機層を、7重量%炭酸ナトリウム水溶液3
6.8gで洗浄し、析出した塩を濾別した後、分液処理
した。得られた有機層を、無水硫酸マグネシウム8.3
gで脱水処理した後、4−ヒドロキシ−2,2,6,6
−テトラメチルピペリジン0.5gを加え、減圧下で濃
縮処理して、褐色油状の5−メチル−α−(2−クロロ
−2−プロペニル)フルフリルアルコール40.3gを
得た(純度:86.3重量%、収率:85.3%、選択
率:89.6%)。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1) (式中、R1は水素原子または低級アルキル基を表わ
    す。)で示されるフルフラール類と一般式(2) (式中、R2およびXはそれぞれ同一または相異なっ
    て、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を表わす。)
    で示されるジハロ化合物を亜鉛の存在下、水または水と
    有機溶媒の混合溶媒中で反応させて、一般式(3) (式中、R1およびR2はそれぞれ上記と同一の意味を表
    わす。)で示されるハロゲノアリルフルフリルアルコー
    ル類を製造する方法において、フェノール化合物を共存
    させて上記反応を実施することを特徴とするハロゲノア
    リルフルフリルアルコール類の製造方法。
  2. 【請求項2】フェノール化合物が、tert−ブチル置
    換フェノール化合物である請求項1に記載のハロゲノア
    リルフルフリルアルコール類の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008127940A1 (en) 2007-04-11 2008-10-23 Occidental Chemical Corporation Stabilization of chloropropenes

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WO2008127940A1 (en) 2007-04-11 2008-10-23 Occidental Chemical Corporation Stabilization of chloropropenes

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