JP2001206581A - 用紙搬送装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従動ロールが位置固定で回転自在に支持され
ている装置への適用を可能にするとともに、一方のロー
ラ部の動きが他方のローラ部の動きに影響を与えること
を防止して、スキューの発生を防止すること。 【解決手段】 搬送ロールとしての駆動ロール１と位置
固定の従動ロール２の間に用紙を挾んで搬送する用紙搬
送装置１０において、複数の駆動ロール部１１、１２を
備えた前記駆動ロール１が、揺動自在に配設された揺動
部材４に配設されるとともに、前記従動ロール２に対し
て押圧力を付与するように構成されている用紙搬送装
置。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、駆動ロールと従動
ロールの間に用紙を挾んで搬送する用紙搬送装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来の記録装置（特開平７−２５０９
７）は、図４に示されるように紙送りローラＲの一端か
ら他端へ至る１つの紙送りローラ支持部材Ｂを支軸Ａを
支点として回動自在に軸支し、紙送りローラ支持部材Ｂ
により紙送りローラＲの両端を軸支し、紙送りローラＲ
をバネＳにより、モータＭによって回転駆動されるピン
チローラＰに押しつけるように構成されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記従来の記録装置
は、紙送りローラＲの一端から他端へ至る１つの紙送り
ローラ支持部材Ｂを支軸Ａを支点として回動自在に軸支
し、紙送りローラ支持部材Ｂにより紙送りローラＲの両
端を軸支し、紙送りローラＲをバネＳにより、モータＭ
によって回転駆動されるピンチローラＰに押しつけるも
のであるので、従動ロールが位置固定で回転自在に支持
されている装置には適用出来ないという問題があった。

【０００４】また上記従来の記録装置は、支軸Ａを支点
として回動自在に軸支された前記紙送りローラＲの一端
から他端へ至る１つの前記紙送りローラ支持部材Ｂによ
って、複数のローラ部ＲＰが配設された前記紙送りロー
ラＲのシャフトの両端を軸支するものであるため、一方
のローラ部ＲＰの動きが前記ローラ支持部材Ｂを介して
他方のローラ部ＲＰの動きに影響を与えるため、スキュ
ーが発生するという問題があった。

【０００５】そこで本発明者は、駆動ロールと従動ロー
ルの間に用紙を挾んで搬送する用紙搬送装置において、
前記駆動ロールが、揺動自在に配設された揺動部材に配
設されるとともに、前記従動ロールに対して押圧力を付
与するという本発明の技術的思想に着眼し、更に研究開
発を重ねた結果、従動ロールが位置固定で回転自在に支
持されている装置への適用を可能にするとともに、一方
のローラ部の動きが他方のローラ部の動きに影響を与え
ることを防止して、スキューの発生を防止するという目
的を達成する本発明に到達した。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明（請求項１に記載
の第１発明）の用紙搬送装置は、駆動ロールと従動ロー
ルの間に用紙を挾んで搬送する用紙搬送装置において、
前記駆動ロールが、揺動自在に配設された揺動部材に配
設されるとともに、前記従動ロールに対して押圧力を付
与するように構成されているものである。

【０００７】本発明（請求項２に記載の第２発明）の用
紙搬送装置は、前記第１発明において、前記揺動部材
が、前記駆動ロールが配設されたシャフトの両端を回転
自在に支持している左右一対の揺動部材によって構成さ
れ、前記シャフトの両端に配設された左右一対のギヤが
それぞれ回転連絡機構によって回転駆動されるように構
成されているものである。

【０００８】本発明（請求項３に記載の第３発明）の用
紙搬送装置は、前記第２発明において、前記左右一対の
揺動部材には、それぞれ前記駆動ロールを前記従動ロー
ルに対して押圧する左右一対のバネ部材が配設されてい
るものである。

【０００９】本発明（請求項４に記載の第４発明）の用
紙搬送装置は、前記第３発明において、前記用紙走行中
に抵抗力が発生した場合、前記左右一対の揺動部材の揺
動中心回りに半時計方向のモーメントが作用するように
構成されているものである。

【００１０】

【発明の作用および効果】上記構成より成る第１発明の
用紙搬送装置は、駆動ロールと従動ロールの間に用紙を
挾んで搬送する用紙搬送装置において、前記駆動ロール
が、揺動自在に配設された揺動部材に配設されるととも
に、前記従動ロールに対して押圧力を付与するので、前
記従動ロールが位置固定で回転自在に支持されている装
置への適用を可能にするという効果を奏する。

【００１１】上記構成より成る第２発明の用紙搬送装置
は、前記第１発明において、前記揺動部材を構成する前
記左右一対の揺動部材によって、前記駆動ロールが配設
されたシャフトの両端が回転自在に支持され、前記シャ
フトの両端に配設された左右一対のギヤがそれぞれ回転
連絡機構によって回転駆動されるので、一方のローラ部
の動きが他方のローラ部の動きに影響を与えることを防
止して、スキューの発生を防止することを可能にすると
いう効果を奏する。

【００１２】上記構成より成る第３発明の用紙搬送装置
は、前記第２発明において、前記左右一対の揺動部材に
それぞれ配設された前記左右一対のバネ部材によって、
前記駆動ロールを前記従動ロールに対して押圧するの
で、一方のローラ部の動きが他方のローラ部の動きに影
響を与えることを防止して、スキューの発生を防止する
という効果を奏する。

【００１３】上記構成より成る第４発明の用紙搬送装置
は、前記第３発明において、前記用紙走行中に抵抗力が
発生した場合、前記左右一対の揺動部材の揺動中心回り
に半時計方向のモーメントが作用するので、前記駆動ロ
ールによる前記従動ロールに対する押圧力を付加するた
め、用紙の走行を安定させるとともに、スキューの発生
を防止するという効果を奏する。

【００１４】

【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態につき、
図面を用いて説明する。

【００１５】（実施形態）本実施形態の用紙搬送装置
は、図１ないし図３に示されるように搬送ロールとして
の駆動ロール１と位置固定の従動ロール２の間に用紙３
を挾んで搬送する用紙搬送装置１０において、前記駆動
ロール１が、揺動自在に配設された揺動部材４に配設さ
れるとともに、前記従動ロール２に対して押圧力を付与
するように構成されているものである。

【００１６】本実施形態における用紙搬送装置１０は、
一例として図２に示されるように給紙装置としての前記
用紙３としての多数の封筒が積み重ねられ、封筒を搬送
する複数の上下フィードローラ１４１を備えた封筒フィ
ーダー１４と、前記従動ロール２が位置固定で回転自在
に支持されているピンチロールによって構成され、前記
従動ロール２の下流側に上下フィードローラ１５１を備
え、搬送された封筒をフィードローラ１５１によって搬
送してプリントアウトするプリンタ本体としてのイメー
ジアウトプットターミナル１５との間に介挿されるもの
である。

【００１７】前記揺動部材４が、搬送ロールとしての前
記駆動ロール１を構成する複数の駆動ロール部１１、１
２が配設されたシャフト１３の両端を回転自在に支持す
るとともに、左右一対の固定ブラケット４３、４４の先
端を支点として揺動する左右一対の揺動部材４１、４２
によって構成されている。

【００１８】前記シャフト１３の両端に配設された左右
一対のギヤ１３１がそれぞれ複数のギヤ列によって構成
される回転連絡機構５によって回転駆動されるように構
成されている。

【００１９】前記回転連絡機構５において、第１の左右
一対のギヤ５１が、左右一対の揺動部材４１、４２に回
転自在に支持されるとともに、左右一対の前記固定ブラ
ケット４３、４４の先端に回転自在に支持されることに
より、前記支点を構成するシャフト５１１の両端に配設
され、反時計方向に回転する。

【００２０】第２のギヤ５２が前記第１のギヤ５１に噛
合する小ギヤ５２１と大ギヤ５２２が一体に形成され前
記固定ブラケット４３に回転自在に支持され時計方向に
回転し、第３のギヤ５３が前記第２のギヤ５２の大ギヤ
５２２に噛合して前記固定ブラケット４３に回転自在に
支持され反時計方向に回転する。

【００２１】第４のギヤ５４が前記第３のギヤ５３に噛
合して前記固定ブラケット４３に回転自在に支持され、
前記封筒フィーダー１４のフィードローラ１４１と一体
的に反時計方向に回転する駆動ギヤ１４２に噛合してい
る。

【００２２】したがって前記封筒フィーダー１４の前記
駆動ギヤ１４２に噛合している前記第４のギヤ５４は時
計方向に回転し、前記第４のギヤ５４に噛合している前
記第３のギヤ５３は反時計方向に回転し、前記第３のギ
ヤ５３に噛合している前記第２のギヤ５２の大ギヤ５２
２は時計方向に回転し、前記第２のギヤ５２の前記大ギ
ヤ５２２と一体的に形成された前記小ギヤ５２１に噛合
している前記第１のギヤ５１は反時計方向に回転し、前
記第１のギヤ５１に噛合している前記ギヤ１３１および
駆動ローラ１は時計方向に回転することになる。

【００２３】前記駆動ローラ１と下方の従動ローラ２と
の間に介挿される用紙としての封筒を図２中左方に搬送
して、前記イメージアウトプットターミナル１５内に搬
送され、前記フィードローラ１５１によってさらに図２
中左方に搬送されるように構成されている。

【００２４】前記左右一対の揺動部材４１、４２の上端
と前記固定ブラケット４３、４４の上端との間には、そ
れぞれ前記駆動ロール１を前記従動ロール２に対して押
圧する左右一対のバネ部材６１，６２が介挿され、前記
左右一対の揺動部材４１、４２が、反時計方向に揺動す
るように構成されている。

【００２５】前記用紙３としての封筒の走行中に抵抗力
μＦが発生した場合、図３に示されるように前記左右一
対の揺動部材４１、４２の揺動中心すなわち前記シャフ
ト５１１の軸心回りに半時計方向のモーメントが作用す
るように構成されている。

【００２６】上記構成より成る本実施形態の用紙搬送装
置１０は、図２に示されるように給紙装置としての前記
封筒フィーダー１４において、前記複数の上下フィード
ローラ１４１によって前記用紙３としての積み重ねられ
た多数の封筒を、図中左方に搬送する。

【００２７】前記封筒フィーダー１４によって、図２中
左方に搬送された封筒は、イメージアウトプットターミ
ナル１５に配設された前記従動ロール２を構成する位置
固定で回転自在に支持されている前記ピンチロールを押
圧する前記左右一対の揺動部材４１、４２の先端に配設
された前記回転連絡機構５を介して回転駆動されている
前記駆動ロール１によって、図２中左方に搬送される。

【００２８】前記駆動ロール１によって、図２中左方に
搬送された封筒は、さらに前記従動ロール２の下流側に
配設された前記上下フィードローラ１５１によって左方
に搬送されるとともに、所定のプリントアウトが行われ
る。

【００２９】上記作用を奏する本実施形態の用紙搬送装
置は、前記駆動ロール１と前記従動ロール２の間に前記
用紙３としての封筒を挾んで搬送する用紙搬送装置１０
において、前記駆動ロール１が、揺動自在に配設された
前記揺動部材４に配設されるとともに、前記従動ロール
２に対して押圧力を付与するので、前記従動ロール２が
位置固定で回転自在に支持されている装置への適用を可
能にするという効果を奏する。

【００３０】また本実施形態の用紙搬送装置は、前記揺
動部材４を構成する前記左右一対の揺動部材４１、４２
によって、前記駆動ロール１が配設された前記シャフト
１３の両端が回転自在に支持され、前記シャフト１３の
両端に配設された左右一対のギヤ１３１がそれぞれ回転
連絡機構５を介して独立に回転駆動されるので、一方の
ローラ部１１または１２の動きが他方のローラ部１２ま
たは１１の動きに影響を与えることを防止して、スキュ
ーの発生を防止することを可能にするという効果を奏す
る。

【００３１】すなわち前記駆動ロール１の軸１３を両側
駆動することにより、搬送ロールとしての前記駆動ロー
ル１のゴムロール２ケに均等に押し付け力が作用して、
スキューを防止することが出来るものである。

【００３２】さらに本実施形態の用紙搬送装置は、前記
左右一対の揺動部材４１、４２にそれぞれ配設された前
記左右一対のバネ部材６１、６２によって、前記駆動ロ
ール１を前記従動ロール２に対して押圧するので、一方
のローラ部１１または１２の動きが他方のローラ部１２
または１１の動きに影響を与えることを防止して、スキ
ューの発生を有効に防止するという効果を奏する。

【００３３】すなわち本実施形態の用紙搬送装置は、前
記駆動ロール１と前記従動ロール２の間に用紙としての
封筒を挾んで搬送する用紙搬送装置において、前記駆動
ロール１の軸１３をその両端で２つの揺動ブラケット４
１、４２で支持し、揺動ブラケット４１、４２を前記駆
動ロール１に動力を伝える前記第１のギア５１の回転軸
５１１まわりに摺動可能に支持され、前記第１のギア５
１を回転軸５１１の両端に設けて前記駆動ロール１の軸
１３の両側から動力を伝え、前記揺動ブラケット４１、
４２に取付けた前記バネ６１、６２により前記駆動ロー
ル１を前記従動ロール２に押しつけるので、一体型のブ
ラケットにより駆動ロールを従動ロールに押しつけて用
紙を搬送する上記従来装置に比べて、スキュー防止効果
が確実である。

【００３４】また本実施形態の用紙搬送装置は、前記用
紙としての封筒の走行中に抵抗力が発生した場合、前記
左右一対の揺動部材４１、４２の揺動中心回りに半時計
方向のモーメントが作用するので、前記駆動ロール１に
よる前記従動ロール２に対する押圧力を付加するので、
用紙としての封筒の走行を安定させるとともに、スキュ
ーの発生を防止するという効果を奏する。

【００３５】すなわち図３に示されるように用紙として
の封筒の走行中に用紙の搬送方向の逆方向の抵抗力（μ
×Ｆ、μは摩擦係数）が発生した場合、前記左右一対の
揺動部材４１、４２の揺動支点（揺動中心）まわりに半
時計方向（ＣＣＷ）のモーメントが発生するので、半時
計方向（ＣＣＷ）のモーメントが発生することにより、
Ｎｉｐ力Ｆが増加し、用紙搬送力がアップするととも
に、上述したように抵抗力がアップするとそれに伴い搬
送力もアップするので、用紙および封筒の走行が安定す
る。

【００３６】上述の実施形態は、説明のために例示した
もので、本発明としてはそれらに限定されるものでは無
く、特許請求の範囲、発明の詳細な説明および図面の記
載から当業者が認識することができる本発明の技術的思
想に反しない限り、変更および付加が可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施形態の用紙搬送装置を示す斜視図
である。

【図２】本実施形態の用紙搬送装置を適用する給紙装置
およびプリンタ本体との関係を示す側面図である。

【図３】本実施形態における用紙走行中に抵抗が発生し
た場合の揺動部材に作用するモーメントを説明するため
の説明図である。

【図４】従来の記録装置を示す斜視図である。

【符号の説明】

１ 駆動ロール ２ 従動ロール ３ 用紙 ４ 揺動部材 １０ 用紙搬送装置 １１、１２ 駆動ロール部

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 駆動ロールと従動ロールの間に用紙を挾
   んで搬送する用紙搬送装置において、 前記駆動ロールが、揺動自在に配設された揺動部材に配
   設されるとともに、前記従動ロールに対して押圧力を付
   与するように構成されていることを特徴とする用紙搬送
   装置。
2. 【請求項２】 請求項１において、 前記揺動部材が、前記駆動ロールが配設されたシャフト
   の両端を回転自在に支持している左右一対の揺動部材に
   よって構成され、 前記シャフトの両端に配設された左右一対のギヤがそれ
   ぞれ回転連絡機構によって回転駆動されるように構成さ
   れていることを特徴とする用紙搬送装置。
3. 【請求項３】 請求項２において、 前記左右一対の揺動部材には、それぞれ前記駆動ロール
   を前記従動ロールに対して押圧する左右一対のバネ部材
   が配設されていることを特徴とする用紙搬送装置。
4. 【請求項４】 請求項３において、 前記用紙走行中に抵抗力が発生した場合、前記左右一対
   の揺動部材の揺動中心回りに半時計方向のモーメントが
   作用するように構成されていることを特徴とする用紙搬
   送装置。