JPH06255188A - プリンタのカッター装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】用紙を位置ずれさせることなくカットできるよ
うにする。 【構成】カッター１１を用紙搬送経路Ｒに対して移動可
能に設けるとともに、用紙カット時にカッター１１がカ
ッター刃部１２に作用する外力により移動された際に連
動して当該カッター刃部１２より用紙搬送方向上流で用
紙Ｐを押圧して位置規制する連動部材１５を設けた構成
である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、レジスタ用プリンタ等
に適用されるカッター装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】例えば、従来のレジスタ用プリンタの概
略構成を図３に示す。図において、１は印字部（印台
２，印字ヘッド３），４はフィードローラ，５はピンチ
ローラ，９はペーパーガイドである。また、１０Ａはカ
ッター装置である。ここで、印字ヘッド３は、印台２の
長手方向（図中紙面と直交する方向）に移動して印台２
に送られてきた用紙部分に文字等を印字可能に形成され
ている。また、フィードローラ４は、図示しない駆動手
段によって図中反時計回り方向に回転駆動される構成と
されている。また、ピンチローラ５は、フィードローラ
４と圧接されつつ時計回り方向に回転可能に構成されて
いる。

【０００３】しかして、ロール用紙（ジャーナル用紙又
はレシート用紙）Ｐは、ペーパーガイド９に案内されつ
つフィードローラ４とピンチローラ５とによって挟持搬
送されて印字部１で印字された後、用紙搬送経路Ｒに沿
って排出される。

【０００４】一方、カッター装置１０Ａは、印字部１よ
り用紙搬送方向下流に配設されたカッター（マニュアル
カッター）１１より形成されている。カッター１１は、
用紙搬送経路Ｒに沿って固設されており、その先端部に
はカッタ刃部１２が形成されている。しかして、オペレ
ータは、印字部１から排出されたロール用紙Ｐを、手で
もってカッター１１のカッター刃部１２に押しつけてカ
ットすることができる。

【０００５】なお、図４に示す如く、ロール用紙Ｐを一
段と確実に搬送できるように、印字部１の下流側に当該
用紙Ｐを挟持搬送可能なサブフィードローラ６とサブピ
ンチローラ７とが配設されたプリンタも従来より使用さ
れている。かかるプリンタでは、サブフィードローラ６
は動力伝達手段８を介してフィードローラ４と連動して
回転駆動されるように形成されている。ここで、サブフ
ィードローラ６は、フィードローラ４より用紙送り量が
多くなるように回転駆動される構成とされている。これ
により、ロール用紙Ｐは、両フィードローラ４，６間で
弛むことが防止され品質よく印字を行うことができる。
また、サブピンチローラ７のピンチ圧は弱めにセットさ
れている。これにより、ロール用紙Ｐが搬送時にサブフ
ィードローラ６およびサブピンチローラ７によって無理
に引っ張られて搬送速度が変動することはなくなる。か
かるプリンタにもカッター装置１０Ａが印字部１より用
紙搬送方向下流に設けられている。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上記したプ
リンタのカッター装置１０Ａにおいて、ロール用紙Ｐを
カッター１１のカッター刃部１２に押しつけ幅方向に捻
ってカットする際、プリンタ内に残るロール用紙Ｐ部分
に幅方向に過大かつ不均一な外力が作用して同方向に位
置ずれすることがある。かかる状態で用紙印字動作を再
開すると、ロール用紙Ｐが用紙搬送経路Ｒ内で正規の姿
勢で搬送されずジャムが発生しやすくなる。

【０００７】本発明の目的は、上記事情に鑑み、簡易な
構成で用紙を位置ずれさせることなくカットすることが
できるようにして用紙ジャム発生を未然防止することが
できるプリンタのカッター装置を提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明に係るプリンタの
カッター装置は、印字部より用紙搬送方向下流に配設さ
れたカッター刃部を有するカッターを備えたプリンタの
カッター装置において、カッターを用紙搬送経路に対し
て移動可能に設けるとともに、用紙カット時にカッター
がカッター刃部に作用する外力により移動された際に連
動して当該カッター刃部より用紙搬送方向上流で用紙を
押圧して位置規制する用紙位置規制手段を設けたことを
特徴とする。

【０００９】

【作用】上記構成による本発明では、印字部によって印
字された用紙をカッターのカッター刃部に押しつけてカ
ットする際、当該カッターはカッター刃部に作用する外
力により移動する。すると、同時的に用紙位置規制手段
が連動してカッター刃部より用紙搬送方向上流で用紙を
押圧して位置規制する。

【００１０】したがって、用紙を格別に位置規制された
状態でカットすることができ、用紙搬送経路に対して位
置ずれしない。その結果、用紙ジャム発生を未然防止す
ることができる。

【００１１】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。本カッター装置１０は、図１に示す如く、従来例
（図４）と同様構成のプリンタに適用されており、用紙
カット時にカッター１１のカッター刃部１２に作用する
外力を駆動力として当該カッター刃部１２より用紙搬送
方向上流側の用紙Ｐ部分を押圧して位置規制する構成と
されている。

【００１２】具体的には、本カッター装置１０は、カッ
ター（マニュアルカッター）１１を用紙搬送経路Ｒに対
して移動可能に設けるとともに、用紙カット時にカッタ
ー１１がカッター刃部１２に作用する外力により移動さ
れた際に連動して当該カッター刃部１２より用紙搬送方
向上流で用紙を押圧して位置規制する用紙位置規制手段
（１５）を設けた構成とされている。なお、従来例（図
４）と共通する構成要素については同一の符号を付し、
その説明を省略もしくは簡略化する。

【００１３】ここで、カッター１１は、後述する連動部
材１５の支軸１６軸心を中心として回動可能に設けられ
ている。

【００１４】また、用紙位置規制手段は、連動部材１５
より構成されている。連動部材１５は、サブピンチロー
ラ７より用紙搬送方向下流部分に支軸１６を介して回動
可能に設けられており、その図１中上端部にはカッター
１１が一体的に設けられかつ図中下端部には押圧部１７
が形成されている。この連結部材１５の押圧部１７は、
常態においてサブピンチローラ７の軸部７ａと軽く接触
し、かつカッター１１のカッター刃部１２に図１中時計
回り方向の外力が作用した場合に当該ローラ軸部７ａを
サブフィードローラ６に強く押圧するように形成されて
いる。

【００１５】次に、作用について説明する。印字部１に
よって印字されたロール用紙Ｐをカッター１１のカッタ
ー刃部１２に押しつけてカットする際、当該カッター１
１は外力により支軸１６軸心を中心として図１中時計回
り方向に回動する。すると、同時的に連動部材１５の押
圧部１７がサブピンチローラ７の軸部７ａをサブフィー
ドローラ６に強く押圧する。

【００１６】これにより、サブピンチローラ７のピンチ
圧が増大しロール用紙Ｐはカッター１１のカッター刃部
１２より用紙搬送方向上流側部分で押圧され位置規制さ
れる。したがって、ロール用紙Ｐを両ローラ６，７で格
別に位置規制した状態でカットすることができ、用紙搬
送経路Ｒに対して位置ずれしない。その結果、用紙印字
作業再開後に用紙ジャムが発生するのが防止される。

【００１７】しかして、この実施例によれば、カッター
１１を支軸１６軸心を中心として回動可能に設けるとと
もに、用紙カット時にカッター１１がカッター刃部１２
に作用する外力により移動された際に連動して当該カッ
ター刃部１２より用紙搬送方向上流でロール用紙Ｐを押
圧して位置規制する用紙位置規制手段（連動部材１５）
を設けた構成としたので、ロール用紙Ｐを位置ずれさせ
ることなくカットすることができ、その結果用紙ジャム
発生を未然防止することができる。

【００１８】また、本カッター装置１０は、カッター１
１のカッター刃部１２に用紙カット時に作用する外力を
駆動力として連動部材１５の押圧部１７でロール用紙Ｐ
を押圧する構成とされているので、用紙押圧用の格別の
駆動源を備える必要はなく一段と構成の簡素化およびコ
スト低減を図ることができる。

【００１９】また、カッター１１と連結部材１５とは一
体的に設けられているので、より一層構成の簡素化およ
びコスト低減を達成できる。

【００２０】なお、上記実施例においては、本カッター
装置１０をサブフィードローラ６およびサブピンチロー
ラ７を備えたプリンタに適用したが、図２に示す如く両
ローラ（６，７）を有さないプリンタに適用してもよ
い。かかるプリンタに適用されるカッター装置１０にお
いては、連結部材１５の押圧部１７は、常態において用
紙搬送経路Ｒを搬送されるロール用紙Ｐと軽く接触（も
しくは無接触）し、かつカッター１１のカッター刃部１
２に図２中時計回り方向の外力が作用した場合に当該ロ
ール用紙Ｐを用紙ガイド面２９に強く押圧するように形
成されている。これにより、ロール用紙Ｐを位置ずれさ
せることなくカットすることができ、その結果用紙ジャ
ム発生を未然防止することができる。

【００２１】また、連結部材１５とカッター１１とを一
体的に設けたが別体としてもよい。また、本カッター装
置１０をレジスタ用プリンタに適用したが、それ以外の
プリンタにも適用可能である。

【００２２】

【発明の効果】本発明によれば、カッターを用紙搬送経
路に対して移動可能に設けるとともに、用紙カット時に
カッターがカッター刃部に作用する外力により移動され
た際に連動して当該カッター刃部より用紙搬送方向上流
で用紙を押圧して位置規制する用紙位置規制手段を設け
た構成としたので、用紙を位置ずれさせることなくカッ
トすることができ、その結果用紙ジャム発生を未然防止
することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例を説明するための図である。

【図２】本カッター装置がサブフィードローラおよびサ
ブピンチローラを有さないプリンタに適用された様子を
示す図である。

【図３】サブフィードローラおよびサブピンチローラを
有さないプリンタに適用された従来のカッター装置を説
明するための図である。

【図４】サブフィードローラおよびサブピンチローラを
備えたプリンタに適用された従来のカッター装置を説明
するための図である。

【符号の説明】

１ 印字部 １０ カッター装置 １１ カッター １２ カッター刃部 １５ 連動部材（用紙位置規制手段）

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 印字部より用紙搬送方向下流に配設され
   たカッター刃部を有するカッターを備えたプリンタのカ
   ッター装置において、 カッターを用紙搬送経路に対して移動可能に設けるとと
   もに、用紙カット時にカッターがカッター刃部に作用す
   る外力により移動された際に連動して当該カッター刃部
   より用紙搬送方向上流で用紙を押圧して位置規制する用
   紙位置規制手段を設けたことを特徴とするプリンタのカ
   ッター装置。