JP2881200B2

JP2881200B2 - プリンタの紙送り機構

Info

Publication number: JP2881200B2
Application number: JP21427890A
Authority: JP
Inventors: 博之原口
Original assignee: Fujitsu Ltd
Current assignee: Fujitsu Ltd
Priority date: 1990-08-15
Filing date: 1990-08-15
Publication date: 1999-04-12
Anticipated expiration: 2014-04-12
Also published as: JPH0497869A

Description

【発明の詳細な説明】〔概要〕押し込み式トラクタあるいはスプロケットと、用紙に
適度な張力を付与し印字後の用紙を排出させるためのベ
イルローラとを備えた連単兼用プリンタの紙送り機構に
関し、各種厚さの単票及び連帳用紙を精度良く円滑に搬送し
かつ効率の良い印字が行われるようにすることを目的と
し、用紙の送り穴に係合して該用紙をプラテンに搬送する
押し込み式搬送手段と、用紙に適度な張力を付与するよ
うに印字部の後段において前記プラテンに圧接するベイ
ルローラとを備えた連単兼用プリンタにおいて、前記ベ
イルローラを連帳使用時のみ前記プラテンからベイルロ
ーラの支持機構と作用するカムにより周期的に退避させ
る退避手段を設けた構成とする。

〔産業上の利用分野〕

本発明は、押し込み式トラクタあるいはスプロケット
と、用紙に適度な張力を付与し印字後の用紙を排出させ
るためのベイルローラとを備えた連単兼用プリンタの紙
送り機構に関するものである。

〔従来の技術〕

第３図は本発明の対象となる連単兼用プリンタの構造
概要を示す側面図で、図中、１はプラテン、２は印字ヘ
ッド、３はフィードローラ、４は押し込み式トラクタ
（またはスプロケット）、５はベイルローラである。単
票使用時には、カットシートフィーダ等から矢印で示す
ようにプラテン１とフィードローラ３の間に供給される
単票101Aを、プラテン１の時計方向の回転により、プラ
テン１にベイルローラ５が対向する位置を所定量通過す
るまで搬送し、ベイルローラ５を図示のように閉じる
（ベイルローラ５が単票101Aを介しプラテン１に圧
接）。このように用紙セットを完了した状態で、印字ヘ
ッド２による印字が行われ、印字を終えた単票101Aは矢
印で示すように排出される。この単票処理時には、連単
切り替えレバー（図示せず）の操作により、トラクタ４
は停止している。連帳使用時には、連単切り替えレバー
を操作してトラクタ４を作動させる。これにより、トラ
クタ４の歯4aと送り穴が係合する連帳101Bが矢印のよう
に搬送され、印字ヘッド２による印字が行われる。この
場合、用紙の適度の張力を付与するために、トラクタ４
の送り速度よりも、プラテン１とベイルローラ５の部分
が過送りになっている。

一方、用紙は種々の厚さのものが使用される。厚い単
票を使用する場合は、プラテン１に対するベイルローラ
５の圧接力を大きくすることが紙送り精度を良くする上
で必要である。しかし、この圧接力が大きいと、薄紙帳
票を使用する場合、上記過送りのために連帳の送り穴が
がれてしまう。

この問題を解決するために、第４図に示すベイルロー
ラが用いられている。第４図（ａ）において、６はベイ
ルローラで、該ベイルローラ６は、第４図（ｂ）に示す
ように一部をカットしたＤ型ローラ７とこれと同一外径
の円筒状のローラ８とを同軸上で一体化して構成され、
シャフト９に摺動自在に支持されて軸線方向の位置調整
が可能である。このような構成のベイルローラ６は、両
ローラ7,8の間に連帳101Bの側端がくるように連帳幅に
応じ半掛け状態に位置決めして使用される。連帳101B
は、Ｄ型ローラ７のカット部7a以外の部分が連帳101Bに
当接している間は該Ｄ型ローラ７によりプラテン１に押
し付けられているが、カット部7aがプラテン１に対向す
るときはプラテン１に押し付けられない。このとき、ロ
ーラ８はプラテン１に当接していてプラテン１の回転は
Ｄ型ローラ７に伝達するので、Ｄ型ローラ７は間もなく
連帳101Bをプラテン１に押し付ける。従って、ベイルロ
ーラ６の１回転中のある時間だけ連帳101Bに対するベイ
ルローラ６の連帳101Bに対する当接力はなくなり、過送
りが一時に解除されるので、送り穴がれは防止される。

しかし、オペレータの操作ミス等によりベイルローラ
６の位置決めを正しく行わずにローラ８が連帳101Bに当
接した状態で印字を続けると、過送りが一時的に解除さ
れることがなくなるために、送り穴のがれが発生する。

この問題を解決するために、本出願人は新たな媒体過
送り防止機構を提案した（特願昭62−318640＝特開平１
−160664号公報）。この機構を第5,6図により説明する
と次の通りである。

第５図において、11は１対のローラガイド、12はカー
ドガイドである。

ローラガイド11は、第６図に示すように、支軸14を支
点として回動可能な左右１対のベイルレバー15にシャフ
ト16を介し支持されてプラテン17に沿ったキャリア移動
方向に移動可能で、円筒状のベイルローラ18を回転自在
に支持している。19はベイルレバー15を第６図の反時計
方向に賦勢するスプリングで、ベイルローラ18は、この
スプリング19の賦勢力と自重によって、搬送手段により
プラテン17上に送られる媒体に当接して該媒体をプラテ
ン17に密着させる。

カードガイド12は、印字ヘッド20の前面に配置されて
該印字ヘッド20とともにキャリアに搭載されている。こ
のカードガイド12には、ローラガイド11と関連して媒体
過送り防止機構を構成する突起21が設けられており、該
突起21は、キャリアの左右マージン位置への移動時にロ
ーラガイド11の係合部11a（第６図参照）と係合し、ベ
イルレバー15をスプリング19の賦勢力に抗し第６図の時
計方向に回動させてベイルローラ18をプラテン17から退
避させる。

このように、キャリアのマージン位置への移動毎にベ
イルローラ18がプラテンから退避して過送りが一時的に
解消されるようになっており、第４図の場合のような面
倒なベイルローラ半掛け操作を必要とせずに媒体過送り
による送り穴のがれを確実に防止することができる。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかし、この第5,6図の機構では、媒体過送りを防止
するためには、突起21がローラガイド11と係合する位置
までキャリアを移動させる必要があった。従って、突起
21がローラガイド11に係合しない短かい範囲の印字を続
けて行うような場合には媒体過送り防止動作が行われな
くなる。この場合、媒体過送り動作を行わせるために
は、突起21がローラガイド11に係合する位置までキャリ
アを移動させる無駄な動きが必要で、効率の良い印字が
行われなくなる。

本発明は、各種厚さの単票及び連帳用紙を精度良く円
滑に搬送しかつ効率の良い印字が行われるようにするこ
とのできるプリンタの紙送り機構を提供することを目的
としている。

〔課題を解決するための手段〕

上述の目的を達成するため、本発明のプリンタの紙送
り機構は、用紙の送り穴に係合して該用紙をプラテンに
搬送する押し込み式搬送手段と、用紙に適度な張力を付
与するように印字部の後段において前記プラテンに圧接
するベイルローラとを備えた連単兼用プリンタの紙送り
機構において、前記ベイルローラを連帳使用時のみ前記
プラテンからベイルローラの支持機構と作用するカムに
より周期的に退避させる退避手段を設けて構成される。

また、上記構成において、退避手段が、連単切り替え
スイッチの連帳側への操作と連動して作動するようにし
た構成とする。

〔作用〕

ベイルローラ使用時には、退避手段が作動し、ベイル
ローラは周期的にプラテンから退避する。従って、プラ
テンに対するベイルローラの圧接力を、厚い単票を精度
良く送るために大きくしても、薄い連帳用紙を使用する
場合の送り穴のがれは防止される。これは、上述のプラ
テンからのベイルローラの周期的な退避によって張力が
周期的に解放され、適度な張力が得られるためである。

また、本方式では、第5,6図の従来の場合のようなキ
ャリアの無駄な動かを必要とせず、効率の良い印字が可
能になる。

〔実施例〕

以下、第１図及び第２図に関連して本発明の実施例を
説明する。

第１図は本例のプリンタの紙送り機構の構造説明図
で、図中、21はプラテン、22は押し込み式トラクタ（押
し込み式搬送手段）、23はベイルローラ、24はプラテン
21,トラクタ22に共通の駆動源であるステッピングモー
タ、25は退避手段である。

ベイルローラ23は、支持軸26に回動自在に支持される
ベイルアーム27の一端27aに支持され、通常は、ベイル
アーム27を付勢するスプリング28の付勢力によって、印
字部（イ）の後段においてプラテン21に圧接する。

退避手段25は、ギア29と、該ギア29と同軸に固定され
たカム30とより成る。ギア29は連単切り替え用アイドル
ギア31と噛合し、カム30はベイルアーム27の他端27bと
係合可能である。アイドルギア31は、第２図（ａ）に示
すように軸線方向に移動可能で、その軸線方向の位置決
めは、連単切り替えレバーの操作と連動して行われるよ
うになっている。

38は各ギアを支持するフレームである。

単票使用時にモータ24を駆動すると、該モータ24の回
転は、モータギア32,該モータギア32と噛合するアイド
ルギア33,該アイドルギア33と同軸のギア34,プラテン21
と同軸に設けられてギア34と噛合するプラテンギア35に
伝達されてプラテン21は時計方向に回転する。このとき
は、アイドルギア31は第２図（ａ）の実線の位置にあっ
てプラテンギア35と噛合せず、プラテンギア35からアイ
ドルギア31への駆動力伝達は行われない。また、この状
態では、ベイルローラ23はベイルアーム27を付勢するス
プリング28の付勢力によってプラテン21に圧接し、プラ
テン21に供給される用紙に適度な張力を付与して用紙送
り精度を向上させる。

連帳使用時には、連単切り替えレバーを連帳位置に移
動させる。

この連単切り替えレバーの動きと連動して、アイドル
ギア31は第２図（ａ）の点線の位置に位置決めされてプ
ラテンギア35と噛合する。

このように連単切り替えレバーの操作と連動してアイ
ドルギア31がプラテンギア35と噛合する位置に位置決め
されると、モータ24を作動させたときの該モータ24の回
転はプラテンギア35を介しアイドルギア31に伝達されて
該アイドルギア31を反時計方向に回転させる。このアイ
ドルギア31の回転は、第２図（ｂ）に示すようにギア36
に伝えられて該ギア36を介しトラクタ22の駆動ギア37の
伝達され、トラクタ22が作動して連帳用紙を印字部
（イ）に搬送する。一方、アイドルギア31の回転はギア
29にも伝達されて該ギア29は時計方向に回転する。そこ
で、該ギア29と同軸のカム30も同方向に回転し、該カム
30はベイルアーム27の他端27bと係合してベイルアーム2
7をスプリング28の付勢力に抗し反時計方向に回動させ
る。この回動はギア29の１回転ごとに周期的に行われ、
これにより、ベイルローラ23は周期的にプラテン21から
退避して用紙の張力を周期的に解放する。従って、プラ
テン21に対するベイルローラ23の圧接力を、厚い単票を
精度良く送るために大きくしても、薄い連帳用紙を使用
する場合の穴がれは防止され、各種厚さの単票及び連帳
用紙を精度良く円滑に搬送することが可能になる。ま
た、本方式では、従来の第5,6図の場合のようなキャリ
アの無駄な動きを必要とせず、効率の良い印字が可能に
なる。

〔発明の効果〕

以上述べたように、本発明によれば、単両の厚紙を正
確に搬送するためにベイルローラの圧接力をあげても薄
い連帳用紙を使用する場合の穴がれは防止することがで
き、各種厚さの単票及び連帳用紙を精度良く円滑に搬送
することが可能になる。

また、従来のようなキャリアの無駄な動きを必要とせ
ず、効率の良い印字が可能になる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例の、プリンタの紙送り機構の構
造説明図、第２図（ａ），（ｂ）は同、連単切り替え用アイドルギ
アの作用説明図、第３図は連単兼用プリンタの構造概要を示す側面図、第４図（ａ），（ｂ）は従来のベイルローラの形状，作
用説明図、第５図は従来の媒体過送り防止機構を示す斜視図、第６図は同側面図で、図中、 21はプラテン、 22は押し込み式トラクタ（押し込み式搬送手段）、 23はベイルローラ、 25は退避手段である。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) B41J 11/48 B41J 13/02 B41J 15/04

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】用紙の送り穴に係合して該用紙をプラテン
（21）に搬送する押し込み式搬送手段（22）と、用紙に
適度な張力を付与するように印字部の後段において前記
プラテン（21）に圧接するベイルローラ（23）とを備え
た連単兼用プリンタの紙送り機構において、前記ベイルローラ（23）を連帳使用時のみ前記プラテン
（21）からベイルローラ（23）の支持機構と作用するカ
ム（30）により周期的に退避させる退避手段（25）を設
けたことを特徴とするプリンタの紙送り機構。
【請求項２】請求項１記載のプリンタの紙送り機構にお
いて、前記退避手段（25）が、連単切り替えスイッチの連帳側
への操作と連動して作動するようにしたことを特徴とす
るプリンタの紙送り機構。