JP2001204828A - 心臓ペースメーカ用電磁波シールド材 - Google Patents

心臓ペースメーカ用電磁波シールド材

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JP2001204828A
JP2001204828A JP2000019559A JP2000019559A JP2001204828A JP 2001204828 A JP2001204828 A JP 2001204828A JP 2000019559 A JP2000019559 A JP 2000019559A JP 2000019559 A JP2000019559 A JP 2000019559A JP 2001204828 A JP2001204828 A JP 2001204828A
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wave shielding
shield material
cardiac pacemaker
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Kenji Komori
研二 古森
Zenichi Ueda
善一 上田
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Nitto Denko Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 体表内に装着されている心臓ペースメーカ
を、外部からの電磁波によって生じる誤動作から保護す
るために用いる心臓ペースメーカ用電磁波シールド材を
提供するものである。 【解決手段】 心臓ペースメーカが埋め込まれた体表面
を被覆するための電磁波シールド材であって、電磁波シ
ールド材が矩形状であり、シールドすべき電波領域の電
磁波の波長λと、シールド材の短辺および長辺の長さと
の関係が特定の関係式を満足するように設計される。短
辺長は波長λの1/4以上、3/4以下に設定し、長辺
長は波長λの2/5以上、3/4以下に設定する。電磁
波シールド材は金属箔もしくは金属被覆した繊維からな
る織布を用いることが好ましい。電磁波シールド材は、
体表面に貼着固定するための粘着剤層を具備することが
好ましく、皮膚面に直接貼付したり、肌着などの衣服に
貼付して使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は体表内に装着されて
いる心臓ペースメーカを、電磁波によって生じる誤動作
から保護するために使用する心臓ペースメーカ用電磁波
シールド材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年の電磁環境の悪化に伴い、各種電子
機器並びに電子医療機器の誤動作報告は増加の一途をた
どっており、各方面で不要な電磁波を出さない、または
受けないようにする技術が研究されている。このような
状況の下、治療用の医療機器、特に心臓ペースメーカは
誤動作を起こすと直接生命に係わるので、誤動作を起こ
すことが許されない医療機器の代表であって、電磁波に
よる誤動作防止対策が求められている。
【0003】一方、情報化社会の発展に伴い、各種OA
機器、通信機器の普及は目覚ましく、携帯電話の普及は
老若男女を問わず、一人一台の時代の到来が予想され
る。特に、携帯電話においては発生する電磁波による人
体への影響も各研究機関で調査されているが、その中で
も携帯電話などから発生する電磁波が心臓ペースメーカ
を誤動作させることが報告されている。そこで、郵政省
は心臓ペースメーカの22cm以内に携帯電話を近づけ
ないように指針を示している。
【0004】しかし、現代の世の中で社会生活を営むに
おいて、エレベータや満員電車、雑踏などを容易に避け
られるものではなく、心臓ペースメーカを装着する患者
は常に不安に苛まれているのが実情である。一方で、現
代の食生活の変化や生活習慣の変化に伴い、成人病患者
の数も増大しており、当然ながら心臓ペースメーカ装着
の患者数も増大している。
【0005】このように電子機器、特に携帯電話などか
ら発生する電磁波が心臓ペースメーカに及ぼす影響は極
めて深刻なものである。
【0006】心臓ペースメーカは、本体との間をペース
メーカ・リードで接続し、このリードを用いてペーシン
グと心臓活動電位の検出とを行なって動作するものであ
る。ペースメーカの電磁波ノイズによる誤動作は、リー
ド部分およびリード部分と本体との接続部で電磁波ノイ
ズを受け、電子回路に電気信号ノイズが伝播することに
よって生じ、しかも心臓活動電位は数mVと小さいの
で、他の電子機器よりも電磁波ノイズの影響が大きいと
いう問題がある。
【0007】このような実情の下、外部から到来する電
磁波ノイズから心臓ペースメーカの誤動作を防止する方
法として、各種シールド材が提案されている。例えば、
特開平2−221402号公報には電磁波シールド用の
エプロンや衣服などが記載されている。また、特許第2
850954号公報や特開平11−244399号公報
には、金属メッキした繊維からなる生地の片面に直接粘
着剤層を積層してシールド用粘着シートとし、これを皮
膚や衣服に貼付するという方法も開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
電磁波シールド用エプロンや衣服の場合には、シールド
機能的には問題はないが、縫製が必要となったり素材自
体が高価であったりして、経済性の点で問題があると共
に、エプロンや衣服の場合には脱いでしまうと効果がな
くなるので、常時着用しなければならず、発汗の多い夏
場の暑い時期には通気性などの点から問題がある。
【0009】一方、後者のシールド用粘着シートの場合
には、シールド性能のみを追求すれば、その大きさは大
きければ大きいほど好ましいが、衣服に貼付して使用し
た場合、身体の動きによって衣服に貼付したシールド用
粘着シートとペースメーカとのシールド位置にずれが生
じて充分な効果が発揮できない場合がある。また、衣服
の種類によってはシールド用粘着シートと心臓ペースメ
ーカとの間に、電磁波の回りこみが生じることもある。
【0010】さらに、後者のシールド用粘着シートを皮
膚面に直接貼付した場合、シールド性能のみを追求する
と大きければ大きいほど好ましいが、実用上、貼付する
皮膚面 (胸部)の大きさに制限があること、シールド
用粘着シートを皮膚面に直接貼付するので、皮膚刺激性
も考慮しなければならず、皮膚刺激性の点からは貼付面
積は小さいほど好ましい。従って、皮膚面に貼付するシ
ールド用粘着シートの場合には、その大きさはシールド
性能を満足する必要最小限の大きさにする必要がある。
【0011】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは心
臓ペースメーカ用電磁波シールド材について、上記課題
を解決するために鋭意検討を重ねた結果、シールドすべ
き電波領域の電磁波の波長と、矩形状シールド材の短辺
および長辺の長さとの関係を特定の関係にすることによ
って、皮膚面へ貼付したときの皮膚刺激性を極力抑える
と共に、心臓ペースメーカを外部からの電磁波ノイズか
ら有効に防御することができることを見い出し、本発明
を完成するに至った。
【0012】即ち、本発明は心臓ペースメーカが埋め込
まれた体表面を被覆するための電磁波シールド材であっ
て、該電磁波シールド材が矩形状であり、シールドすべ
き電波領域の電磁波の波長λとシールド材の短辺および
長辺の長さとの関係が、下記関係式を満たすことを特徴
とする心臓ペースメーカ用電磁波シールド材を提供する
ものである。
【0013】
【数2】
【0014】特に、電磁波シールド材が、金属箔もしく
は金属被覆した繊維からなる織布であることが好まし
く、また、貼付操作の簡便性のためには、電磁波シール
ド材は体表面に固定するための粘着剤層を具備してなる
ものであることが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の心臓ペースメーカ用電磁
波シールド材として要求されるシールド性能は、20d
B以上が必要である。その根拠としては、心臓ペースメ
ーカに影響を与える可能性が最も大きいものの一つとし
ての携帯電話は、心臓ペースメーカから22cm以上離
して使用するように郵政省から指針が出されている。
【0016】この場合の心臓ペースメーカの位置での電
界強度は、携帯電話が最も接近したときの同じ位置での
電界強度に対して、約−20dBの大きさになるからで
ある。従って、最も携帯電話が接近した位置で、ペース
メーカに到達する電磁波ノイズをシールド材によって2
0dB以上減衰させれば、ペースメーカの誤動作を防止
できることになるのである。
【0017】本発明の電磁波シールド材にはシートの表
面抵抗が0.2Ω/□以下、好ましくは0.1Ω/□以
下の導電材を用いる。本発明の電磁波シールド材では電
磁波発信体から直接シールド材を通過してくる電磁波
は、40dB以上の減衰を受けるので、シールド材の周
縁部から回り込んでくる電磁波の強度が心臓ペースメー
カの誤動作に影響を及ぼしていることになる。
【0018】従って、本発明において、このような電磁
波シールド材の周縁部を回り込んで到達する電磁波の大
きさを−20dB以下にすることを目的としており、本
発明の矩形状電磁波シールド材においては、電磁波ノイ
ズの波長をλとすると、短辺の長さをλ/4以上にし、
長辺の長さを2λ/5以上にすることが必要である。一
方、短辺および長辺の各長さが3/4λを超えると、シ
ールド性能が飽和して、それ以上のシールド性能の向上
を望めないので、本発明では皮膚刺激性の低減を実現す
るためには3λ/4以下にすることが必要である。
【0019】本発明における電磁波シールド材は導電材
を含むものであり、この導電材としては、具体的には導
電性を有する素材からなるシート状のものであれば限定
されるものではなく、例えば、銅、アルミニウム、ニッ
ケル、鉄、銀、スズ、ステンレス鋼などからなる金属箔
や、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリエステル、ポリエーテル、ポリアミ
ド、ポリ塩化ビニル、エチレン/酢酸ビニル共重合体、
ポリウレタン、レーヨン、アクリル樹脂、シリコーン樹
脂などからなる各種プラスチックフィルムに金属箔を積
層したもの、真空蒸着やメッキなどの手段で表面に金属
層を形成したプラスチックフィルム、金属からなる繊維
を用いてなる布帛、プラスチック繊維からなる布帛に金
属被覆したものなどを用いることができる。なお、導電
材を金属箔や金属蒸着したプラスチックフィルムから形
成する場合には、切れ目を設けることによって柔軟性を
付与することができる。これらのうち、柔軟性の点から
プラスチック繊維からなる布帛に金属被覆したものを用
いることが好ましい。
【0020】また、上記導電材の厚さは、皮膚に密着さ
せるためには柔軟性が必要であり、通常5〜500μm
のものが良く、好ましくは30〜200μmがよい。さ
らに、本発明では前記したようにシールドすべき電磁波
の波長λと短辺長および長辺長との関係を特定の関係に
することが必要であるが、充分な電磁波シールド性を発
揮させるために、大きさは10×10cm(100cm
2 )以上、好ましくは15×15cm(225cm2
以上とする。また、貼付する身体の部位(胸部)の大き
さから、20×20cm(400cm2 )以下の大きさ
にすることが好ましい。
【0021】さらに、上記導電材をそのまま用いずに基
材シートの片面に積層したり、袋状の基材シート内に導
電材を内包させて用いる場合、導電材自体の柔軟性を阻
害すると体表面に充分に密着させることができないの
で、伸縮性の基材シートを用いることによって柔軟性を
付与することができる。
【0022】基材シートを用いる場合、本発明の心臓ペ
ースメーカ用電磁波シールド材を体表面に貼付した場合
でも身体の動きに充分に追従できる柔軟性を有するもの
が好ましく、また、厚みを20〜1000μm、好まし
くは30〜500μm程度とする。基材シートを形成す
る具体的な材料としては、例えばポリエステル、ポリプ
ロピレン、ポリエチレン、ポリエーテル、ポリアミド、
ポリ塩化ビニル、エチレン/酢酸ビニル共重合体、ポリ
ウレタン、レーヨン、綿、絹、麻などが挙げられる。
【0023】また、これらの基材シート材料は、フィル
ムもしくはシート状、織布や不織布、編布などの布帛状
に成形される。なお、材料自体が柔軟性に乏しい場合に
は、織布や不織布などの布帛にすることによって柔軟性
を付与することができることは云うまでもない。
【0024】さらに、上記基材シートは体表面に貼付し
た場合に、蒸れなどを防止するために、通気性を付与す
ることがさらに好ましい。通気性(透湿度)の程度は3
00g/m2 ・24h以上、好ましくは500g/m2
・24h以上とすることが望ましい。
【0025】上記基材シートの片面に導電材を積層する
方法としては、粘着剤や接着剤で貼り合わせる方法や、
両面テープでの固定、粘着シートでのオーバーラップ、
糸などでの縫合などの方法を用いることができる。ま
た、粘着剤や接着剤を用いて貼り合わせる場合、全面に
これら粘着剤や接着剤を塗布する必要はなく、基材シー
トと導電材が離れないようにすれば良いので、部分的に
塗布して積層しても良いことは云うまでもない。
【0026】また、導電材の側縁部(エッジ部)の金属
が皮膚面に接触して金属アレルギーを生じる患者に本発
明の電磁波シールド材を用いる場合には、上記基材シー
トを袋状にしてその中に導電材を内包させればよいが、
基材シートの片面に導電材を積層した場合、導電材が皮
膚面に接触しないようにするために、基材シートの大き
さを導電材の大きさよりも大きくして導電材の周縁部か
らはみ出すように積層することが好ましい。この場合、
導電材の周縁部から約0.1〜3cm、好ましくは0.
3〜2cm程度はみだすように基材シートを積層するこ
とが好ましい。0.1cmに満たない場合には、導電材
が皮膚面に接触することを充分に防止しがたく、3cm
を超えると、取り扱い性に劣る傾向がある。
【0027】本発明の心臓ペースメーカ用電磁波シール
ド材を体表面に装着する方法としては、市販の医療用粘
着テープで固定したり、導電材に粘着剤層を設けてこの
粘着剤層を介して体表面に貼着する方法などが挙げられ
る。体表面や衣服に電磁波シールド材を装着する場合、
シールド材の周縁部が体表面から浮き上がらないように
固定することが重要である。
【0028】また、本発明の電磁波シールド材の矩形長
辺が人体に対して縦方向になるように装着することが、
電磁波シールド性能の点から好ましい。このように装着
すると、本発明の電磁波シールド材の周縁部から回り込
んでくる電磁波の強度を低減するために有効である。つ
まり、電磁波ノイズの発生源として最も深刻な携帯電話
のアンテナは、通常、人体に対して縦方向を向いてお
り、この状態で心臓ペースメーカ装着者に接近するから
である。
【0029】上記構成からなる本発明の電磁波シールド
用粘着シートは、体表面または衣服(例えば肌着)に貼
付して使用することができる。
【0030】本発明の電磁波シールド材を体表面もしく
は衣服に貼着する際に用いる前記粘着剤層は、導電材や
基材シートの片面、即ち、貼付対象物側に形成される。
用いることができる粘着剤としては、従来から医療用粘
着剤として公知のものが使用でき、例えば、アクリル系
粘着剤、シリコーン系粘着剤、ビニルエーテル系粘着
剤、合成ゴム系粘着剤、半合成ゴム系粘着剤、天然ゴム
系粘着剤などを用いることができる。これらの粘着剤の
厚みは、通常、20〜80μm程度とする。
【0031】また、上記粘着剤層は導電材や基材シート
の片面全面に形成することもできるが、導電材や基材シ
ートが通気性を有する場合には、その通気性をできるだ
け阻害せず、また、体表面に貼付した場合の皮膚刺激性
をできるだけ少なくするために、パターン塗工して形成
することが好ましい。パターン塗工としては、具体的に
は筋状、ドット状、格子状など所望のパターンを任意に
選択することができ、また、形成する基材シートの周縁
部にのみ形成することもできる。
【0032】本発明において上記粘着剤層は、導電材や
基材シートに直接形成してもよいが、プラスチックシー
トや布帛などの支持基材の両面に粘着剤層を形成した、
所謂両面粘着シートを予め作製しておき、これを導電材
や基材シートの片面に貼着して粘着剤層を間接的に形成
することもできる。この場合には、導電材や基材シート
の伸縮性や通気性を阻害しないように、布帛を支持基材
として用いた両面粘着シートを用いることが好ましい。
【0033】上記粘着剤層には使用するまでの粘着剤層
面の保護のために、例えばポリエチレンやポリプロピレ
ンなどのプラスチックフィルムや紙、紙の片面または両
面にポリプロピレンなどのプラスチックフィルムを積層
してなる積層フィルムなどの片面もしくは両面にシリコ
ーン樹脂やフッ素樹脂、または長鎖アルキル系の剥離処
理剤を塗布してなるセパレータを貼り合わせておくこと
が好ましい。
【0034】
【実施例】以下、本発明の心臓ペースメーカ用電磁波シ
ールド材を実施例に基づいて具体的に説明する。なお、
云うまでもなく本発明はこれらの実施例に限定されるも
のではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で変
更することができるものである。
【0035】<実施例1〜7および比較例1〜3>電磁
波シールド材における導電材として、厚さ100μmの
ポリエチレンテレフタレート製の不織布に銅およびニッ
ケルをメッキしたものを用いた。この不織布のシート抵
抗は、0.05Ω/□であり、KEC法(KEC:関西
電子振興協会)でシールド性能を調べたところ、10M
Hz〜1GHzの周波数範囲で70dB以上のシールド
効果を示すものであった。
【0036】上記金属メッキした不織布からなる導電材
を長方形状に表1および表2に示す種々の大きさに裁断
して、これを本発明の心臓ペースメーカ用電磁波シール
ド材として、図1に示す評価装置を用いてシールド効果
を測定した。
【0037】図1に示す評価装置は人体モデル1であ
り、短軸8.9cm、長軸14.2cmの断面が楕円筒
状であり、寒天とポリエチレン粉末と食塩水からなり含
水ゲルからなるものである。この人体モデルは人体の筋
肉の電気定数の略2/3の値に相当する比誘電率(3
5.8)と導電率(0.6s/m)になるように調整し
た。
【0038】図1に示すように、上記人体モデルの前面
3cmの位置に送信用のダイナポールアンテナ2を置
き、発信機(図示省略)から800MHzの電気信号を
給電することで送信アンテナ2から電磁波を放射させ
た。
【0039】一方、送信アンテナ2と対向する位置で、
人体モデル内部1cmの深さに受信アンテナ3を設置し
た。次いで、作製した電磁波シールド材を、受信アンテ
ナがシールド材4の中心位置になるようにように人体モ
デル表面に貼り付けた。シールド効果(SE)は、シー
ルド材を貼付しないときの受信電界強度E0 と、シール
ド材を貼り付けたときの受信電界強度Eの値から下記式
によって算出した。結果を表1に示した。
【0040】
【数3】
【0041】皮膚刺激性については以下の判定基準にて
評価した。 〇:8時間貼付しても、皮膚面に発赤が認められなかっ
た。 ×:8時間貼付したところ、皮膚面に発赤が認められ
た。
【0042】<実施例8〜14および比較例4〜5>上
記実施例において、発信機から周波数1.5GHzの電
気信号を給電した以外は、上記実施例と同様の測定を行
なった。その結果を表2に示した。
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】
【0045】上記表1および表2の結果から明らかなよ
うに、20dB以上のシールド効果を得るためには、シ
ールド材の縦方向の長さを2λ/5以上、横方向の長さ
をλ/4以上にする必要があり、さらに、各辺の長さは
3λ/4以上でシールド効果に変化はなく、飽和してい
るので、3λ/4以下にすれば皮膚刺激を低減すること
が判明した。
【0046】
【発明の効果】本発明の心臓ペースメーカ用電磁波シー
ルド材は、上記のような構成からなるので、従来のシー
ルド用エプロンや衣服と比べて安価で簡便に使用でき、
確実にシールドできると共に、たとえ携帯電話がペース
メーカの真上に身体に密着して置かれた場合であって
も、ペースメーカが誤動作を起こすことがなく、また、
皮膚刺激性も小さいので長時間の装着でも違和感なく使
用することができ、心臓ペースメーカ装着者が安心して
実生活で使用できるものである。
【0047】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の心臓ペースメーカ用電磁波シールド材
の一実施例を用いたシールド効果を測定する方法を示す
模式図である。
【符号の説明】
1 人体モデル 2 送信アンテナ 3 受信アンテナ 4 電磁波シールド材

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 心臓ペースメーカが埋め込まれた体表面
    を被覆するための電磁波シールド材であって、該電磁波
    シールド材が矩形状であり、シールドすべき電波領域の
    電磁波の波長λとシールド材の短辺および長辺の長さと
    の関係が、下記関係式を満たすことを特徴とする心臓ペ
    ースメーカ用電磁波シールド材。 【数1】
  2. 【請求項2】 電磁波シールド材が、金属箔もしくは金
    属被覆した繊維からなる織布である請求項1記載の心臓
    ペースメーカ用電磁波シールド材。
  3. 【請求項3】 電磁波シールド材が体表面に固定するた
    めの粘着剤層を具備してなる請求項1または2記載の心
    臓ペースメーカ用電磁波シールド材。
  4. 【請求項4】 電磁波シールド材が体表面に固定して外
    来の電磁波雑音を抑制するためのものである請求項1〜
    3の何れかに記載の心臓ペースメーカ用電磁波シールド
    材。
  5. 【請求項5】 体表面または肌着に貼付して使用するこ
    とを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の心臓ペー
    スメーカ用電磁波シールド材。
JP2000019559A 2000-01-28 2000-01-28 心臓ペースメーカ用電磁波シールド材 Pending JP2001204828A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115487430A (zh) * 2022-10-18 2022-12-20 哈尔滨医科大学 一种起搏器放疗防护装置
WO2024185659A1 (ja) * 2023-03-09 2024-09-12 株式会社 Mtg 電気刺激装置

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