JP2001203231A - フリップチップはんだバンプの製造方法 - Google Patents

フリップチップはんだバンプの製造方法

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JP2001203231A
JP2001203231A JP2000375445A JP2000375445A JP2001203231A JP 2001203231 A JP2001203231 A JP 2001203231A JP 2000375445 A JP2000375445 A JP 2000375445A JP 2000375445 A JP2000375445 A JP 2000375445A JP 2001203231 A JP2001203231 A JP 2001203231A
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heat sink
heat
vapor deposition
manufacturing
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Kenichi Obinata
健一 小日向
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 蒸着時におけるウエハとヒートシンクとの密
着性を十分に確保することで、ウエハの放熱効率を高め
てウエハに成膜される蒸着膜(フリップチップはんだバ
ンプ)の品質の向上を図るとともに、ウエハの低温処理
を可能にする。 【解決手段】 ヒートシンク41を備えた処理室11内
のウエハ保持手段21にウエハ51を支持させる工程
と、処理室11内を真空雰囲気にする工程と、処理室1
1内に設置されるるつぼ13から蒸着源91をウエハ5
1に蒸着する工程とからなるフリップチップはんだバン
プの製造方法であって、ヒートシンク41のウエハ接触
面42は凸状曲面で形成されるとともに、ウエハ51の
少なくとも外周部の一部分とヒートシンク41の少なく
とも外周部の一部分とを挟みつける固定治具31を備え
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フリップチップは
んだバンプの製造方法に関し、特にヒートシンクを有す
る真空成膜装置を用いたフリップチップはんだバンプの
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ウエハの大口径化にともなって、いわゆ
るバッチ式処理装置から枚葉式処理装置へと移行する傾
向が強くなっている。枚葉式処理装置では、スループッ
トが遅いという問題があり、これを補うために、例えば
プラズマ処理装置の場合には、プラズマ密度を高くして
高速処理を行うことが一般的になっている。すなわち、
ウエハにとってはより大きな処理エネルギーを受けるこ
とになる。そのため、処理中のウエハ温度の上昇が問題
になってくる。
【0003】例えば、最近のフリップチップ高密度実装
において、はんだバンプを形成するためのはんだ蒸着を
例にして説明する。
【0004】従来の蒸着装置では、図7に示すように、
ウエハ151の外周側を環状支持部材111によって支
持し、ウエハ151の裏面152に接触するようにヒー
トシンク141の平坦に形成されたウエハ接触面142
を接触させて、ヒートシンク141をウエハ151上に
載せていた。したがって、ヒートシンク141の自重を
利用して、ウエハ151にヒートシンク141を押し当
てていた。
【0005】なお、上記環状支持部材111は、ウエハ
151の外径よりも大きい内径を有する環状部本体11
2と、ウエハ151を載置するためのもので環状部本体
112の内周側に設けた内側つば部113と、環状本体
112の外周に設けた外周つば部114とから構成され
ていた。この外周つば部114によって、例えば自公転
プラネタリー131に環状支持部材111を支持してい
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の蒸着装置では、
ウエハの熱を放熱させるためのヒートシンクをウエハに
密着させるには、単に、リング状部材で外周側を支持さ
れているウエハ上にヒートシンクを載せていた。そのた
め、ウエハの外周側とヒートシンクとの密着性は高かっ
たが、ウエハの中央部およびその近傍はヒートシンクの
接触圧が低いために接触効率が低くなっていた。またウ
エハ自体の反りやヒートシンクのウエハ接触面の微小な
凹凸によっても接触効率の低下を来していた。よって、
大きな放熱効果は得られなかった。この結果、ウエハよ
りヒートシンクに伝わる熱量が少なくなり、ウエハの熱
をヒートシンクに十分に逃がすことができなかったの
で、ウエハの温度は上昇することになった。この問題は
ウエハが大口径化になるほど顕在化していた。
【0007】また、ヒートシンク内部に冷却用の冷媒
(例えば冷却水、冷却ガス等)を流そうとしても、ヒー
トシンクが自公転運動をするいわゆるプラネタリー方式
や公転ドーム方式では、冷媒の供給に対応し難かった。
【0008】上記のような蒸着装置を用いて、例えばレ
ジストの厚膜を用いたリフトオフ法によってはんだバン
プを形成した場合には、レジスト膜が処理中の温度上昇
によって変質したり焼き付いたりして、大きな問題とな
っていた。さらに、処理温度が高くなる程、レジスト膜
からの脱ガス量が多くなるので、リフトオフ法における
成膜処理では、放出されたガスが膜内に取り込まれるた
め、膜の品質が低下するという問題の生じていた。例え
ば金属膜の場合には、抵抗値の増加や、密着強度の低下
を招いていた。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するためになされたフリップチップはんだバンプの製
造方法である。
【0010】すなわち、ヒートシンクを備えた処理室内
のウエハ保持手段にウエハを支持させる工程と、前記処
理室内を真空雰囲気にする工程と、前記処理室内に設置
されるるつぼから蒸着源を前記ウエハに蒸着する工程と
からなるフリップチップはんだバンプの製造方法であっ
て、前記ヒートシンクのウエハ接触面は凸状曲面で形成
されるとともに、前記ウエハの少なくとも外周部の一部
分と前記ヒートシンクの少なくとも外周部の一部分とを
挟みつける固定治具が備えられている。
【0011】上記フリップチップはんだバンプの製造方
法では、ヒートシンクのウエハ接触面が凸状曲面で形成
されていることから、およびウエハの少なくとも外周部
の一部分とヒートシンクの少なくとも外周部の一部分と
を挟みつける固定治具を備えていることから、ヒートシ
ンクのウエハ接触面に向かい合うウエハの一面は、ヒー
トシンクの凸状曲面に形成されたウエハ接触面に密着さ
れる。そのため、ウエハで発生する熱は、ヒートシンク
に伝わり易くなるので、ウエハの放熱効果が向上する。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明に係る第1の実施の形態の
一例を図1および図2によって説明する。図1は本発明
のフリップチップはんだバンプの製造方法で用いる蒸着
装置の一例を示す概略構成図であり、図2は図1で示し
た蒸着装置に用いるウエハ保持手段の一例を示す要部概
略断面図である。
【0013】まず、フリップチップはんだバンプの製造
方法に用いる蒸着装置の一例として、公転ドーム型蒸着
装置の概略構成を図1によって説明する。
【0014】図1に示すように、蒸着装置1には処理室
11が備えられている。この処理室11には、真空ポン
プ12が接続され、処理室11の内部を真空雰囲気にす
ることができる。また上記処理室11の内部には、蒸着
源91を収納するるつぼ13が設置されている。このる
つぼ13には、蒸着源91を加熱するための加熱部14
が備えられている。またるつぼ13の上方には、シャッ
ター15が設置されている。図面では、一つのるつぼ1
3、加熱部14、シャッター15しか示していないが、
当然のことながら、るつぼ13、加熱部14、シャッタ
ー15は蒸着源91の種類に応じて設置される。
【0015】さらに処理室11の内部で上記るつぼ13
の開口部上方には、上記シャッター15を介して、ウエ
ハ保持手段21が設けられている。このウエハ保持手段
21は、いわゆる、椀型(ドーム型)に形成されてい
る。このウエハ保持手段21は、駆動軸16を介して、
処理室11の外部に設けた駆動部17に接続されてい
る。すなわち駆動部17を駆動することによって駆動軸
16が回転し、それにともなってウエハ保持手段21が
回転する。
【0016】次に、ウエハ保持に係わる要部を図2によ
って説明する。図2に示すように、上記ウエハ保持手段
21には、開口部22が形成されている。またウエハ5
1の蒸着面とは反対側の面(以下、裏面という)には固
定治具31によってヒートシンク41が密着されてい
る。そしてウエハ51は、固定治具31を介して上記ウ
エハ保持手段21に支持されている。なお、前記図1に
も、開口部22、固定治具31、ヒートシンク41およ
びウエハ51は示した。
【0017】上記ヒートシンク41は、例えば熱伝導性
に優れたアルミニウムで形成され、そのウエハ接触面4
2は凸状曲面に形成されている。そしてウエハ接触面4
2は、例えば曲率半径R=4.6m〜16.1mの範囲
内の曲率半径Rを有する曲面で形成されている。この曲
率半径Rは、好ましくは、R=6.4m〜10.7mの
範囲内に設定する。例えば、ウエハ51の径が150m
mの場合にはヒートシンク41の径は160mmに形成
されている。
【0018】また上記固定治具31は、ウエハ51の外
周部の少なくとも一部分を押さえて、そのウエハ51の
裏面をヒートシンク41のウエハ接触面に押さえ付けて
密着させるものであり、かつ上記ウエハ保持手段21に
支持される構成も有している。
【0019】上記固定治具31は、例えば以下のような
構成を成している。すなわち、ウエハ51の径よりもや
や大きい(例えば、1%〜10%程度大きい)環状本体
部32を有し、環状本体部32の内周側にはウエハ51
の外周部を載せる内周つば部33が形成され、環状本体
部32の外周側には外周つば部34が形成されている。
この外周つば部34は、固定治具31の環状本体部32
の下部を上記ウエハ保持手段21の開口部22に挿入し
た際に、ウエハ保持手段21上に載って固定治具31を
ウエハ保持手段21上に支持するものである。さらに、
上記内周つば部33に、その内周つば部33上に載置し
たウエハ51と、そのウエハ51上に置いたヒートシン
ク41とを挟みつけるようにして固定するクランプ35
が設けられている。
【0020】または、上記クランプ35によって、直接
ヒートシンク41とウエハ51とを挟み付ける構造と
し、クランプ35の外側にウエハ保持手段21に支持可
能な外周つば部34を形成してもよい。
【0021】そして、上記内周つば部33のウエハ載置
面は、例えば、フッ素系樹脂のようなウエハ51への汚
染を防止するような樹脂、またはウエハ51への汚染を
防止するようなセラミックスによってコーティングされ
ていることが好ましい。
【0022】次に、上記図1および図2によって説明し
た蒸着装置1を用いたフリップチップはんだバンプの製
造方法を以下に説明する。
【0023】まず、上記固定治具31によってウエハ5
1の外周部を内周つば部33を介してクランプ35によ
りヒートシンク41に押さえ付けて、そのウエハ51の
裏面をヒートシンク41のウエハ接触面に密着させる。
そして固定治具31をウエハ保持手段21の開口部22
に挿入し、外周つば部34によってウエハ保持手段21
に支持させる。
【0024】次いで処理室11内を真空雰囲気にした
後、処理室11内に設置されたるつぼ13から蒸着源9
1をウエハ51に蒸着する。ここでは、蒸着源91には
んだを用い、蒸着時の処理室11内の圧力を真空蒸着雰
囲気とし、蒸着源91を加熱部14で加熱することによ
り蒸発させてウエハ51の表面にはんだの蒸着膜を形成
した。
【0025】上記蒸着膜を形成する際に、上記蒸着装置
1では、ヒートシンク41のウエハ接触面42が凸状曲
面で形成されていることから、およびウエハ51の少な
くとも外周部の一部分とヒートシンク41の少なくとも
外周部の一部分とを挟みつける固定治具31が備えられ
ていることから、ヒートシンク41のウエハ接触面42
に向かい合うウエハ51の一面52は、ヒートシンク4
1の凸状曲面に形成されたウエハ接触面42に密着した
状態になる。そのため、蒸着時にウエハ51で発生する
熱は、ヒートシンク41に伝わり易くなるので、ウエハ
51の放熱効果が向上する。したがって、従来のよう
に、ヒートシンクの自重によって、ヒートシンクのウエ
ハ接触面をウエハ面に押し当てる方法より、ウエハ51
の一面とヒートシンク41のウエハ接触面との密着性が
高められる。
【0026】なお、上記のように、ウエハ接触面42と
ウエハ51の一面52との密着性が高められているの
で、必要最低限までヒートシンク41を薄くかつ軽くす
ることが可能になる。また、熱によるウエハ51の反り
も吸収することができる。
【0027】次に、上記蒸着装置1におけるウエハ51
の放熱効率を調べた。実験では、ウエハ51に150m
m径のいわゆるベアシリコンウエハを用いた。その結
果、上記ヒートシンク41を用いた場合には、ヒートシ
ンク41を用いない場合に比較して、ウエハ51の温度
を80℃程度低くすることができた。なお、上記ヒート
シンク41は、曲率半径R≒8.00mのものである。
【0028】一方、比較例として、従来のウエハ接触面
が平坦なヒートシンクを用いて、従来のようにヒートシ
ンクをウエハ51の裏面上に単に載せただけの場合に
は、ウエハ51の温度は50℃程度しか低くならなかっ
た。
【0029】したがって、上記ヒートシンク41を用い
た蒸着装置1では、ウエハ処理時のウエハ51の温度を
従来よりも30℃程度低くすることが可能になった。
【0030】上記説明したように、蒸着時のウエハ51
の温度上昇が抑えられたため、リフトオフ法のために用
いているレジストのパターンの変形が抑えられ、またレ
ジスト膜は熱変質(例えば、レジスト膜が剥がれ易くな
る現象)を起こさなくなる。さらに、レジスト膜からの
脱ガスが抑えられることにより、リフトオフ法における
成膜処理では、膜厚の制御性は向上し、ガスの取り込み
によるはんだの抵抗上昇も抑えることができる。このよ
うにウエハ処理の品質の向上が図れる。
【0031】また図3に示すように、上記ヒートシンク
41には、放熱の効率を良くするために、ウエハ接触面
42とは反対側の面に放熱フィン43を設けたものを用
いることも可能である。
【0032】また、上記固定治具31には、一例として
クランプ式のものを用いたが、ウエハ51とヒートシン
ク41とを密着固定するものであれば、どのような構造
のものであっても用いることができる。その一例を図4
によって説明する。図では、上記図1で説明したのと同
様の構成部品には同一符号を付す。
【0033】図4に示すように、ねじ締め式の固定治具
31は、以下のような構成を成している。すなわち、ウ
エハ51の径よりもやや大きい(例えば、1%〜10%
程度大きい)環状本体部32を有し、環状本体部32の
内周側にはウエハ51の外周部を載せる内周つば部33
が形成され、環状本体部32の外周側には外周つば部3
4が形成されている。この外周つば部34は、固定治具
31の環状本体部32の下部を上記ウエハ保持手段21
の開口部22に挿入した際に、ウエハ保持手段21上に
載せて固定治具31をウエハ保持手段21上に支持する
ものである。
【0034】さらに、上記環状本体部32には、内周つ
ば部33上に載置したウエハ51と、そのウエハ上に置
いたヒートシンク41とを挟みつける固定用環状部36
が設けられている。この固定用環状部36の外周径は、
例えば上記環状本体部32の外周径とほぼ同等に形成さ
れ、その内周径はヒートシンク41の外周径よりも小さ
く形成されている。そして環状本体部32に設けた複数
のねじ孔37に対応する位置に貫通孔38が形成されて
いる。さらに貫通孔38を通してねじ孔37にねじ39
をねじ込むことで固定用環状部36を環状本体部32に
締め付けて固定する。したがって、ねじ39を締め付け
ることによってウエハ51とヒートシンク41とは内周
つば部33と固定用環状部36との間に挟まれて固定さ
れる。
【0035】次に、本発明のフリップチップはんだバン
プの製造方法に用いることができる蒸着装置として、前
記図1,2によって説明したものとは別構成の蒸着装置
の一例を、図5によって説明する。図5では、一例とし
て、プラネタリー式の蒸着装置を示す。なお、図5で
は、上記図1で説明した構成部品と同様のものには同一
符号を付す。
【0036】図5に示すように、蒸着装置2には処理室
11が備えられている。この処理室11には、真空ポン
プ12が接続され、処理室11の内部を真空雰囲気にす
ることができる。また上記処理室11の内部には、蒸着
源91a,91bを収納するるつぼ13a,13bが設
置されている。このるつぼ13a,13bには、蒸着源
91a,91bをそれぞれに加熱するための加熱部14
a,14bが備えられている。またるつぼ13a,13
bの上方には、シャッター15a,15bが設置されて
いる。
【0037】さらに処理室11の内部で上記るつぼ13
a,13bの各開口部上方には、上記シャッター15
a,15bを介して、ウエハ保持手段となるプラネタリ
ー25が設けられている。このプラネタリー25は、公
転アーム26と複数の自転ドーム27a,27bとから
なり、公転アーム26は、駆動軸16を介して、処理室
11の外部に設けた駆動部17に接続されている。すな
わち駆動部17を駆動することによって、駆動軸16が
回転し、それにともなって公転26が回転する。一方、
自転ドーム27a,27bは、公転アーム26に設置さ
れた駆動部18a,18bに駆動軸19a,19bを介
して接続されている。すなわち駆動部18a,18bを
それぞれに駆動することによって、駆動軸19a,19
bが回転し、それにともなって自転ドーム27a,27
bが回転する。
【0038】上記プラネタリー25には、ウエハ支持部
(図示省略)が形成されている。このウエハ支持部は、
前記説明したヒートシンク41とウエハ51とを密着さ
せるための固定治具31を保持することにより、間接的
にウエハ51を保持するものである。
【0039】次に、本発明のフリップチップはんだバン
プの製造方法に係る第2の実施の形態の一例を、図6に
よって説明する。なお、図6では、上記図2によって説
明した構成部品と同様のものには同一の符号を付す。
【0040】図6に示すように、ヒートシンク41にウ
エハ51を密着させる際に、ヒートシンク41のウエハ
接触面42に、ウエハ51からの熱をヒートシンク41
に伝える熱伝導シート61を設ける。上記熱伝導シート
61は、例えばシリコンゴム、ボロンナイトライド、グ
ラスファイバーなどで形成されていて、例えば厚さが
0.3mm〜0.45mmの範囲内のものを用いる。
【0041】上記のように、ヒートシンク41とウエハ
51との間に熱伝導シート61を設けた構成では、ウエ
ハ51の裏面の微細な凹凸やヒートシンク41のウエハ
接触面42の微細な凹凸が熱伝導シート61によって吸
収される。そのため、ウエハ51とヒートシンク41と
の接触がさらに十分になり、熱伝導効率が高められる。
【0042】次に、上記蒸着装置1における熱伝導シー
ト61を用いた場合のウエハの放熱効率を調べた。実験
では、ウエハ51に150mm径のいわゆるベアシリコ
ンウエハを用いた。また熱伝導シート61には、厚さが
0.45mmのボロンナイトライド系シリコンゴムシー
トを用いた。その結果、上記ヒートシンク41と熱伝導
シート61とを用いた場合には、ヒートシンク41と熱
伝導シート61とを用いない場合に比較して、ウエハ5
1の温度を100℃程度低くすることができた。
【0043】一方、比較例として、従来のウエハ接触面
が平坦なヒートシンクを用いて、従来のようにウエハ5
1上に単に載せただけの場合には、ウエハ51の温度は
50℃程度しか低くならなかった。
【0044】したがって、本発明のヒートシンク41と
熱伝導シート61とを用いたウエハ処理装置1では、ウ
エハ処理時のウエハ51の温度を従来よりも100℃程
度低くすることが可能になった。また種々のウエハ温度
における実験の結果、ヒートシンク41と熱伝導シート
61とを用いたウエハ処理では、従来のヒートシンクの
みを用いたウエハ処理と比較して、2倍〜3倍程度の放
熱効率の向上を図ることができた。
【0045】次に、上記図1および図2によって説明し
た蒸着装置1を用い、上記図6によって説明した熱伝導
シート61を設けて、ウエハ51の表面にはんだを蒸着
した。蒸着時の処理室11内の圧力を真空蒸着雰囲気と
し、鉛およびスズを加熱してそれぞれを蒸発させてはん
だの蒸着膜を形成した。
【0046】その結果、ヒートシンク41と熱伝導シー
ト61とを用いたことによって、ウエハ51とヒートシ
ンク41との密着性はさらに向上するため、ウエハ51
で発生する熱は、ヒートシンク41により一層伝わり易
くなってウエハ51の放熱効果はさらに向上した。よっ
て、ウエハ51の温度上昇が抑えられたため、リフトオ
フ法のために用いているレジストのパターニングの変形
が抑えられ、またレジスト膜は熱変質(例えば、レジス
ト膜が剥がれ易くなる現象)を起こさなかった。さらに
レジストからの脱ガスが抑えられたことにより、蒸着膜
の膜厚制御性は向上し、ガスの取り込みによるはんだの
抵抗上昇も抑えることができた。このようにウエハ処理
の品質の向上が図れた。
【0047】
【発明の効果】以上、説明したように本発明によれば、
ヒートシンクのウエハ接触面を凸状曲面で形成し、固定
治具によってウエハの少なくとも外周部の一部分とヒー
トシンクの少なくとも外周部の一部分とを挟み付けたの
で、ヒートシンクのウエハ接触面にウエハの一面は密着
する。そのため、ウエハで発生する熱は、ヒートシンク
に伝わり易くなるので、ウエハの放熱効果の向上が図れ
る。よって、ウエハの低温処理が可能となるため、レジ
スト等の耐熱性の低い材料の加工プロセスが可能となっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフリップチップはんだバンプの製造方
法で用いる蒸着装置の一例を示す概略構成図である。
【図2】図1に示した蒸着装置に用いるウエハ保持手段
の一例を示す要部概略断面図である。
【図3】ヒートシンクの一改良例を示す概略構成図であ
る。
【図4】別の固定治具の一例を示す概略構成断面図であ
る。
【図5】本発明のフリップチップはんだバンプの製造方
法で用いる別の蒸着装置の一例を示す概略構成図であ
る。
【図6】本発明のフリップチップはんだバンプの製造方
法に係る第2の実施の形態の一例を示す要部概略断面図
である。
【図7】従来のヒートシンクの一例を示す概略断面図で
ある。
【符号の説明】
1…蒸着装置、11…処理室、13…るつぼ、21…ウ
エハ保持手段、31…固定治具、41…ヒートシンク、
42…ウエハ接触面、51…ウエハ、61…熱伝導シー
ト、91…蒸着源

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒートシンクを備えた処理室内のウエハ
    保持手段にウエハを支持させる工程と、 前記処理室内を真空雰囲気にする工程と、 前記処理室内に設置される蒸発源から前記ウエハに成膜
    する工程とからなるフリップチップはんだバンプの製造
    方法であって、 前記ヒートシンクのウエハ接触面は凸状曲面で形成され
    るとともに、前記ウエハの少なくとも外周部の一部分と
    前記ヒートシンクの少なくとも外周部の一部分とを挟み
    つける固定治具を備えたことを特徴とするフリップチッ
    プはんだバンプの製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のフリップチップはんだバ
    ンプの製造方法において、 前記ヒートシンクのウエハ接触面に、前記ウエハからの
    熱を前記ヒートシンクに伝える熱伝導シートを設けたこ
    とを特徴とするフリップチップはんだバンプの製造方
    法。
JP2000375445A 2000-12-11 2000-12-11 フリップチップはんだバンプの製造方法 Pending JP2001203231A (ja)

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JP2006057185A (ja) * 2004-08-20 2006-03-02 Jds Uniphase Corp 蒸着システム用の基板ホルダ
JP2010147323A (ja) * 2008-12-19 2010-07-01 National Institute Of Advanced Industrial Science & Technology 微細金属バンプの形成装置及び形成方法
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