JP2001202489A - Icカードおよびその製造方法 - Google Patents

Icカードおよびその製造方法

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JP2001202489A
JP2001202489A JP2000011653A JP2000011653A JP2001202489A JP 2001202489 A JP2001202489 A JP 2001202489A JP 2000011653 A JP2000011653 A JP 2000011653A JP 2000011653 A JP2000011653 A JP 2000011653A JP 2001202489 A JP2001202489 A JP 2001202489A
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card
line
insulating layer
lines
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JP2000011653A
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Masafumi Kamiya
雅史 神谷
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Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ICカードにおいて、回路シートにコイルや
このコイルをICチップに接続するための回路パターン
をスクリーン印刷によって形成する場合、断線や短絡を
生ずるおそれがなく、安定した印刷状態を得る。 【解決手段】 直線がスキージの移動方向と直角になっ
ていると、線の縁から髭状のはみ出し部を生じ、複数の
直線が小さな間隔で存在する場合、そのはみ出し部によ
って線間が短絡されるおそれがある。また、細い直線が
スキージの移動方向と直角になっていると、その細い直
線がかすれた状態になって断線状態になり易い。そこ
で、コイル15のターン線、回路パターン17,18の
うち、最も細い直線であるICチップ実装線19a,2
0a,21a,21bをスキージの移動方向と同方向と
なるように定め、また、コイル15を楕円形にしてター
ン線15aがスキージの移動方向と直角になる直線がな
いようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ICカードの基板
にコイルや回路パターンを導電ペーストを用いたスクリ
ーン印刷によって形成するICカードおよびその製造方
法に係り、特に安定した印刷状態を得ることができるよ
うにしたものに関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】非接触型のICカード
は、外部機器であるリーダライタとの間で電波信号を送
受するためのアンテナ用のコイルを備えている。このア
ンテナ用のコイルおよび当該コイルをICチップに接続
するための回路パターンは、ICカードの基板にスクリ
ーン印刷によって形成される。
【0003】ところが、従来、コイルや回路パターンを
スクリーン印刷によって形成したICカードには、それ
らコイルや回路パターンに断線や短絡を生ずるものがあ
り、安定した印刷状態を得ることが困難であった。そこ
で、本発明の目的は、コイルや回路パターンに断線や短
絡を生ずるおそれがなく、安定した印刷状態を得ること
ができるICカードおよびその製造方法を提供するにあ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】スクリーン印刷では、図
12および図13に示すように、スクリーン1の裏側に
コイルや回路パターンのネガ版2を取り付け、スクリー
ン1の表側からスキージ3により導電ペースト4を掃く
ようにして塗布する。すると、導電ペースト4が基板5
にネガ版2の孔6を通して被着され、基板5上にコイル
や回路パターン7が印刷される。
【0005】本発明者は、断線や短絡の発生が回路パタ
ーンの線の太さやスクリーン印刷時のスキージ3の移動
方向と関連していることを究明した。即ち、細い直線が
スキージ3の移動方向と直角になっていると、その細い
直線が断線状態になり易く、また、スキージ3の移動方
向に直角の直線どうしが小間隔で接近していると、それ
ら直線間で短絡状態になり易いことを究明し、その理由
を考察した。
【0006】細い直線が断線状態になり易い理由は、ネ
ガ版2の孔6のうち、スキージ3の移動方向に延びる直
線状の孔は導電ペースト4が良好に入り込むので良い
が、スキージ3の移動方向と直角の方向に延びる直線状
の孔に対しては、導電ペースト4が入り込み難いからで
あり、そのために、細い直線がスキージ3の移動方向と
直角になっている場合には、図12に示すように、その
細い直線が部分的にかすれたような状態に印刷され易
く、断線状態となるのである。
【0007】また、スキージ3の移動方向に直角の直線
どうしが小間隔で接近していると、それら直線間で短絡
状態になり易い理由は、図13に示すように、孔6内に
入り込んだ導電ペースト4が、その後のスキージ3の移
動により更に孔6内に押し込まれて該孔6の側縁から版
2の下側に入り込み、その結果、直線の縁からスキージ
3の移動方向に髭状に延びるはみ出し部を生ずるからで
ある。そして、複数の直線が小間隔で並ぶ場合には、当
該はみ出し部が隣の直線まで延び、短絡状態になるので
ある。
【0008】本発明は上記のような研究の結果なされた
ものであり、請求項1によれば、スクリーン印刷時のス
キージの移動方向、回路パターンのうちの最も細い直線
の延びる方向に定めたので、細い線であっても良好に印
刷でき、回路パターンの断線を効果的に防止することが
できる。また、請求項2によれば、コイルを回路パター
ンのうちの最も細い直線部に対して直角となる直線部が
ない形態にしたので、断線状態や短絡状態となることな
く、良好に印刷できる。
【0009】ところで、ICチップはフリップチップ実
装により接続される。フリップチップ実装とは、回路面
を下にしてバンプにより接続する方法である。ICチッ
プの実装部を構成する複数の線は、小さなICチップの
バンプを直接接続する部分であるから、できるだけ細く
形成することが好ましく、また、ICチップの各バンプ
に良好に接続するためには、線の高さ(導電ペーストの
盛り上がり高さ)をできるだけ均一にすることが望まれ
る。
【0010】請求項3によれば、ICチップの実装部分
を構成する複数の線は、第1に、スキージの移動方向に
延びるように互いに平行な直線とされているから、細く
ても導電ペーストが入り込み易く、断線や短絡を生じ難
く、第2に、それら直線は平行である上に同じ線幅に形
成されるので、各線について導電ペーストの付着量、ひ
いては盛り上が高さが同等となり、各直線にICチップ
のバンプを良好に接続できる。
【0011】請求項4によれば、一部回路パターン(例
えばコイル)の一部を覆うように形成される絶縁層を、
接続部に接する両端がそれぞれ接続部を形成する一部回
路パターンに重なるように形成したので、ジャンパ線を
形成する部分に大きな段差が生ずることがなく、ジャン
パ線をかすれ(断線)などを生ずることなく良好に印刷
することができる。
【0012】また、上記絶縁層のスクリーン印刷時、当
該絶縁層の外縁にスキージの移動方向に直角の直線が存
在すると、基板に対する絶縁ペーストの付着性の関係で
外縁から1mm以内の箇所にボイドを生じ易くなる。し
かしながら、請求項5によれば、絶縁層は、外縁がジャ
ンパ線の形成部から1mm以内に、スクリーン印刷時の
スキージの移動方向と直角になる直線部のない形態に形
成されるので、ジャンパ線がボイドの発生部分に印刷さ
れるおそれがなく、従って、ジャンパ線がコイルのター
ン線に接触して短絡状態となるおそれがない。
【0013】請求項6によれば、ジャンパ線は、スクリ
ーン印刷時のスキージの移動方向と直角になる部分がな
い形態に形成されるので、細いジャンパ線を、かすれな
どを生ずることなく、良好に印刷することができる。
【0014】請求項7によれば、実装部パターンの複数
の直線が、同じ線幅で平行になっているから、それら直
線の延びる方向をスキージの移動方向と定めることで、
前記請求項3と同様に、各直線を、断線や短絡を生じ難
く状態で良好に印刷できると共に、各直線について導電
ペーストの盛り上が高さが同等となるように印刷でき
る。
【0015】請求項8によれば、絶縁層を、その両端が
接続部を形成する一部回路パターンに重なるように形成
するので、請求項5と同様に、ジャンパ線を形成する部
分に大きな段差が生ずることがなく、ジャンパ線をかす
れ(断線)などを生ずることなく良好に印刷することが
できる。
【0016】請求項9によれば、絶縁層の外縁がジャン
パ線の形成部から1mm以内に、スクリーン印刷時のス
キージの移動方向と直角になる直線部のない形態に形成
されるので、請求項5と同様に、ジャンパ線がボイドの
発生部分に印刷されるおそれがない。
【0017】請求項10によれば、ジャンパ線にスクリ
ーン印刷時のスキージの移動方向と直角になる部分がな
いので、請求項6と同様に、細いジャンパ線をかすれな
どを生ずることなく、良好に印刷することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1実施例を図1
〜図9に基づいて説明する。この実施例のICカード1
1は非接触型のもので、図2に示すように、基板として
の回路シート12と、接着シート13と、カバーシート
14とからなる3層構造となっている。そして、回路シ
ート12は、例えばPETなどのポリエステル系プラス
チック製のシートからなり、その上面には、図1に示す
アンテナ用のコイル15が形成されていると共に、この
コイル15の外周側に位置して当該コイル15の両端部
に接続されたICチップ16が搭載されている。
【0019】上記接着シート13は、熱せられると流動
性を帯びる熱溶融性をもった例えばホットメルト接着剤
により構成されている。この接着シート13は、コイル
15やICチップ16を保護すると共に、回路シート1
2およびカバーシート14を接着する機能を有してい
る。また、上記カバーシート14は、比較的軟質の接着
シート13を保護するためのもので、回路シート12と
同様にPETなどのポリエステル系プラスチック製のシ
ートからなる。
【0020】さて、前記回路シート12上には、図1に
示すように、回路パターンとして、上述したコイル15
の他に、当該コイル15の両端をICチップ16に接続
するための接続用回路パターン17および使用検出用回
路パターン18が形成されており、それら回路パターン
は銀ペーストなどの導電ペーストを用いたスクリーン印
刷によって形成されている。ここで、コイル15は外部
機器と信号を送受するためのもので、このコイル15、
接続用回路パターン17、使用検出用回路パターン18
の一つ一つが請求項にいう一部回路パターンに相当す
る。そして、この実施例では、コイル15、接続用回路
パターン17、使用検出用回路パターン18は全てスク
リーン印刷によって形成されたものである。ただし、そ
のうちの一部はスクリーン印刷以外の手段によって形成
したものであっても良い。
【0021】なお、このICカード11では、使用者が
使用を開始する際に当該ICカード11の角部Cを切り
取るようになっており、この角部Cの切り取りによって
使用検出用回路パターン18が断線状態になるように構
成されている。そして、ICチップ16は、使用検出用
回路パターン18が断線状態になっていることを検出す
ると、使用と判断して所定の動作を実行するようになっ
ている。
【0022】上記接続用回路パターン17は2本の導電
線19,20から構成され、使用検出用回路パターン1
8はICカード11の切取部Cでループ状に連なる2本
の導電線21,22から構成されている。そして、接続
用回路パターン17の導電線19,20の一方の端部1
9a,20aおよび使用検出用回路パターン18の導電
線21,22の端部21a,22aは、ICチップ16
の実装部パターン23を構成している。
【0023】この実装部パターン23を構成する4本の
線19a,20a,21a,22aは、いずれも同じ幅
wの直線にされて回路シート12の図1における左右両
側の辺と平行になるように揃えて形成されていて、互い
に平行となっている。また、ICチップ16が小形で、
その裏側のバンプ16aも小間隔で設けられていること
から、実装部パターン23を構成する4本の直線(以
下、ICチップ実装線)19a,20a,21a,22
aの幅wは小さく設定されていると共に、それらの間隔
eも小さく設定されている。この場合、各ICチップ実
装線19a,20a,21a,22aの幅wは、コイル
15を構成するターン線15aの幅、各回路パターン1
7,18のうち実装部パターン23を除く他の部分の幅
よりも小さく定められていて、回路シート12上に形成
される回路パターンのうちで最も細い線になっている。
【0024】一方、コイル15は、楕円形のターン線1
5aをICチップ実装線19a,20a,21a,22
aに対し傾けた渦巻き状に巻回した形態になっており、
その内周側端部15bおよび外周側端部15cのうち、
外周側端部15cは接続用回路パターン17の一方の導
電線19に連続している。そして、ターン線15aを楕
円形としたことにより、コイル15は、回路シート12
上の回路パターンのうち最も細い直線である直線19
a,20a,21a,22aと直角となる直線がない形
態となっている。
【0025】また、コイル15の内周側端部15bと、
この内周側端部15bと電気的に独立した接続用回路パ
ターン17の導電線20の先端部との間には、コイル1
5のターン線15aを跨ぐようにして絶縁層24が形成
されている。この場合、絶縁層24の外縁のうち、導電
線20の先端部側の端縁24aは、回路シート12上の
回路パターンのうち最も細い直線であるICチップ実装
線19a,20a,21a,22aと平行となってお
り、コイル15の内周側端部15b側の端縁24bは上
記ICチップ実装線19a,20a,21a,22aに
対し傾いている。また、絶縁層24の外縁のうち、両端
縁間の両側縁24cおよび24dは円弧状になってい
る。従って、絶縁層24は、その外縁において、ICチ
ップ実装線19a,20a,21a,22aと直角の直
線部がない形態となっている。このような絶縁層24上
には、コイル15の内周側端部15bと導電線20の先
端部との間を接続するジャンパ線25が形成されていて
該ジャンパ線25の両端はコイル15の内周側端部15
bの一部である接続部D1と導電線20の先端部の一部
である接続部Eとに接続されている(図7(a)参
照)。このジャンパ線25は、絶縁層24の側縁24
c,24dの円弧に倣うように円弧状に形成されていて
ICチップ実装線19a,20a,21a,22aと直
角の直線がない形態に形成されている。
【0026】ここで、絶縁層24は、図6(a)にも示
すように、一方の端縁24aから他方の端縁24bに向
かって次第に幅狭になるように形成されている。そし
て、幅広側の端縁24aは、ジャンパ線25から絶縁層
25の一方の側縁24cまでの寸法fおよびジャンパ線
25から絶縁層25の他方の側縁24dまでの寸法gが
1mm以上となるような幅寸法に形成されている。ま
た、絶縁層25の最小幅部分である幅狭側の端縁24b
は、ジャンパ線25から絶縁層25の一方の側縁24c
までの寸法hおよびジャンパ線25から絶縁層25の他
方の側縁24dまでの寸法iが0.2mmm以上となる
ような幅寸法に形成されている。
【0027】次に上記構成のICカード11の製造方法
につき説明する。まず、第1工程では、図8(a)に示
すように、回路シート12上にコイル15、接続用回路
パターン17および使用検出用回路パターン18をスク
リーン印刷手段によって形成する。スクリーン印刷は、
図9に示すように、スクリーン26の裏側にコイル1
5、両回路パターン17,18を孔27として形成した
ネガ版28を取り付け、スクリーン26の表側からスキ
ージ29により導電ペースト30を掃くようにして塗布
することによって行う。
【0028】この場合、スキージ29の移動方向が、図
1に矢印Aで示すように、回路パターンのうち最も細い
直線であるICチップ実装線19a,20a,21a,
22aの延びる方向と同方向となるように、ネガ版28
をスクリーン26に取り付けてスクリーン印刷を実行す
るものである。そして、上記スクリーン印刷において、
スキージ29が矢印A方向に移動すると、導電ペースト
30がネガ版28の孔27を通して回路シート12に被
着され、コイル15、両回路パターン17,18として
形成される。
【0029】次の第2工程では、第1工程とは別のスク
リーン印刷装置(図示せず)を用いて絶縁ペーストを回
路シート12に被着し、図8(b)に示すように絶縁層
24を形成する。この後の第3工程では、更に別のスク
リーン印刷装置(図示せず)を用いて導電ペーストを回
路シート12に被着し、図8(c)に示すようにジャン
パ線25を形成する。これら、第2および第3工程にお
いても、スキージの移動方向は、ICチップ実装線19
a,20a,21a,22aの延びる方向と同方向とな
るように定めるものである。
【0030】そして、第4工程で、図4(a)に示すよ
うに、実装部パターン23上に異方導電性接着剤31を
被着し、その上にICチップ16を載せて接着する。こ
れにより、ICチップ16が回路シート12上に接着さ
れると共に、バンプ16aがICチップ実装線19a,
20a,21a,22aに接続される。
【0031】その後、回路シート12上に接着シート1
3およびカバーシート14を順に重ね、全体を図示しな
い熱プレス装置により熱圧着する。すると、接着シート
13が溶融し、流動性を帯びるようになるため、溶融状
態となったホットメルト接着剤がコイル15、両回路パ
ターン17,18、ICチップ16などを隙間なく覆
う。以上により、図2に示すICカード11が製造され
る。
【0032】このように本実施例によれば、スクリーン
印刷時のスキージ29の移動方向を回路パターンのうち
で最も細い直線の延びる方向に定めたので、その細線を
良好に印刷でき、断線状態になったり、隣の細線に接触
する短絡状態になったりすることを極力防止することが
できる。
【0033】即ち、本実施例では、ICチップ実装線1
9a,20a,21a,22aが回路パターンのうちで
最も細い直線となるが、これらICチップ実装線19
a,20a,21a,22aを互いに平行な直線とし、
スクリーン印刷時のスキージ29の移動方向をその直線
の延びる方向に定めている。
【0034】ネガ版28に明けられた孔27のうち、ス
キージ29の移動方向と同方向に延びる孔に対しては、
その孔の幅が狭くとも、良好に導電ペースト30が入り
込んで良好に印刷することができると共に、導電ペース
トが孔の縁からネガ版28の裏側に入り込むことがな
い。このため、ICチップ実装線19a,20a,21
a,22aをスクリーン印刷によって良好に印刷でき、
かすれたり、髭状のはみ出し部分が生じたりすることな
く、良好に印刷することができる。
【0035】特に、ICチップ16が小さいことから、
ICチップ実装線19a,20a,21a,22aは細
く、且つ小間隔で密に設けられるので、かすれたり、髭
状のはみ出し部分を生ずることなく良好に印刷できるこ
とは、その細い線が断線したり、隣の線と短絡状態にな
ったりするおそれのないことを意味し、不良率の低減化
にとって効果的である。
【0036】また、本実施例では、コイル15は楕円形
をなしていて、最も細い直線であるICチップ実装線1
9a,20a,21a,22aと直角となる直線、即ち
スキージ29の移動方向と直角になる直線がなく、ジャ
ンパ線25もスキージ29の移動方向と直角となる直線
部分を持たないように円弧状に形成したので、それらコ
イル15やジャンパ線25を、かすれや髭状のはみ出し
部分が生じないように良好に印刷することができ、コイ
ル15のターン線15aやジャンパ線25が断線状態に
なったり、ターン線15aどうしが接触する短絡状態に
なったりすることを極力防止できる。
【0037】ところで、ICチップ16の複数のバンプ
16aの突出量は全て同じであるから、そのバンプ16
aを接続するICチップ実装線19a,20a,21
a,22aの高さ(導電ペースト30の盛り上がり高
さ)jは全て同一であることが好ましい。例えば、図4
(b)に示すように、ICチップ実装線19a,20
a,21a,22aの高さjが高低様々であると、バン
プ16aがICチップ実装線19a,20a,21a,
22aに接続できなかったり、不安定な接続になって良
好に接続できなくなる。
【0038】ここで、図5(a)は、同図(b)に示す
ように、4本の線を全て同じ幅で同じ方向(平行)にし
てスクリーン印刷によって形成したサンプルと、同図
(c)に示すように、4本の線を2本ずつ幅と方向を異
ならせてスクリーン印刷によって形成したサンプルとに
ついて各線の高さ(導電ペーストの盛り上がり高さ)を
測定した結果を示す。なお、サンプルはそれぞれについ
て6個ずつとした。
【0039】この図5(a)から明らかなように、4本
の線を2本ずつ幅と方向を異ならせた場合には、線間で
の高さのばらつきは大きいが、4本の線を全て同じ幅で
同じ方向にした場合には、線間での高さのばらつき程度
は小さい。従って、ICチップ実装線19a,20a,
21a,22aを全て同じ幅で互いに平行な直線とした
本実施例では、それら各線の高さは同程度となり、IC
チップ16のバンプ16aを良好に接続することができ
るものである。
【0040】一方、絶縁層24を構成する絶縁ペースト
は、回路シート12と材質的になじまない。このため、
図6(b)に示すように、絶縁層Iにスキージ29の移
動方向と直角になる外縁が存在すると、絶縁層Iには、
そのスキージ29の移動方向と直角の外縁Ia,Ib近
くにボイドBが生じ、そのボイドBにジャンパ線25が
乗ると、導電ペースト30がボイド内に浸入してコイル
15のターン線15aに接触するようになる。
【0041】このようなボイドBは、スキージ29の移
動方向と直角になる直線の外縁から1mm以内の範囲に
限られ、スキージ29の移動方向と直角になる直線の外
縁が存在しなければ発生しない、ということが発明者の
実験により確かめられている。このことを考慮すると、
絶縁層24の外縁に、スキージ29の移動方向と直角に
なる直線部が存在しない本実施例では、絶縁層24にボ
イドが発生するおそれがなく、ジャンパ線25がコイル
15のターン線15aと短絡状態になるおそれがないも
のである。
【0042】この場合、本実施例では、絶縁層24の外
縁にスキージ29の移動方向と直角になる直線の外縁は
存在しないが、両側縁24c,24dのうち、一方の端
縁24a近くがスキージ29の移動方向と直角に近くな
るので、万一を考えてジャンパ線25を端縁24a近く
で両側縁24c,24dから1mm以上離れるようにし
た。このため、ジャンパ線25がターン線15aに短絡
することを、より確実に防止することができる。
【0043】また、本実施例では、絶縁層24の両端が
接続部D,Eを構成するコイル15の内周側端部15b
と導電線20の端部に重なるように形成したので、ジャ
ンパ線25をスクリーン印刷する場合、ジャンパ線25
の形成部分における段差を小さくでき、ジャンパ線25
を断線することなく形成することができる。
【0044】即ち、絶縁層24の両端がコイル15の内
周側端部15bと導電線20の端部にまで延びておら
ず、図7(b)に示すように、回路シート12上で終わ
っていた場合には、ジャンパ線25の形成部分の段差が
大きくなり、ジャンパ線25をスクリーン印刷する場合
に、コイル15の内周側端部15bと最内周のターン線
15aとの間の最大高低差部分、および最外周のターン
線15aと導電線20の端部との間の最大高低差部分で
導電ペースト30の回路シート12側への被着性が低下
し、そこでかすれを生じて断線状態になるおそれがあ
る。
【0045】しかしながら、本実施例では、図7(a)
にも示すように、絶縁層24の両端が接続部D,Eを構
成しているコイル15の内周側端部15bおよび導電線
20の端部にまで延びているので、ジャンパ線25の形
成部分での段差が小さくなり、ジャンパ線25を良好に
印刷することができ、断線状態となることを効果的に防
止できる。
【0046】図10は本発明の第2実施例を示す。この
実施例が上記第1実施例と異なるところは、コイル32
のターン線32aを矩形状とし、このコイル32を回路
シート12の4辺に対し傾けて形成することにより、該
コイル32のターン線32aを、回路パターン中、最も
細い直線であるICチップ実装線19a,20a,21
a,22aの延びる方向に対して傾けることにより、当
該ICチップ実装線19a,20a,21a,22aと
直角になる直線が生じないように構成したものである。
【0047】図11は本発明の第3実施例を示すもの
で、上記第1実施例と異なるところは、絶縁層33の両
側縁33c,33dのうち、導電線20側の一方の端縁
33a近くの部分については、スキージ29の移動方向
Aと直角の直線となるように形成し、ジャンパ線25を
その直線部分から1mm以上離れた位置に形成したとこ
ろにある。なお、絶縁層33は、両側縁33c,33d
のうち、スキージ29の移動方向Aと直角の直線となっ
ている部分から他方の端縁33bにかけての部分は、ス
キージ29の移動方向Aに対して傾けられており、その
傾斜する両側縁33c,33d間では、絶縁層33の幅
を狭くしてジャンパ線25の形成位置が両側縁33c,
33dから0.2mm程度離れた位置となるようにして
いる。
【0048】なお、本発明は上記し且つ図面に示す実施
例に限定されるものではなく、以下のような拡張或いは
変更が可能である。ICカード11としては、3層構造
のものに限らない。ICチップ実装線19a,20a,
21a,22aより細い線がある場合には、その線の延
びる方向をスキージ29の移動方向に定めるものであ
る。図6(a)の例では、絶縁層24の端縁24bは端
縁24aに比べて幅狭な形態となっているが、端縁24
aと同じ幅であっても良い。ICカードとしては、アン
テナ用コイルがあるものに限らない(外部機器との信号
送受する手段はコイルに限らない)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す回路シートの平面図
【図2】ICカード全体の断面図
【図3】ICチップ実装線の拡大図
【図4】ICチップ実装線にICチップを接続した状態
を示し、(a)は一実施例の断面図、(b)は比較例の
断面図
【図5】(a)はICチップ実装線の形成形態による線
の高さのばらつきを示すグラフ、(b)は一実施例のI
Cチップ実装線の形成形態を示す平面図、(c)は比較
例のICチップ実装線の形成形態を示す平面図
【図6】(a)は一実施例のジャンパ線形成部分の平面
図、(b)はジャンパ線を形成する絶縁層の比較例の形
態を示す平面図
【図7】(a)は一実施例のジャンパ線形成部分の断面
図、(b)は比較例のジャンパ線形成部分の断面図
【図8】導電パターンの形成手順を示す平面図
【図9】スクリーン印刷装置の概略を示す斜視図
【図10】本発明の第2実施例を示す回路シートの平面
【図11】本発明の第3実施例を示す絶縁層部分の平面
【図12】従来の問題点を説明するためのもので、
(a)はスクリーン印刷時の断面図(b)は印刷された
線の平面図
【図13】従来の他の問題点を説明するためのもので、
(a)は図12(a)相当図、(b)は図12(b)相
当図
【符号の説明】
図中、11はICカード、12は回路シート(基板)、
13は接着シート、14はカバーシート、15はコイル
(一部回路パターン)、16はICチップ、17は接続
用回路パターン(一部回路パターン)、18は使用検出
用回路パターン(一部回路パターン)、19はICチッ
プ実装部、23は実装部パターン、24は絶縁層、25
はジャンパ線、26はスクリーン、28はネガ版、29
はスキージ、30は導電ペースト、32はコイル、33
は絶縁層、D,Eは接続部である。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板に、外部機器との間で信号を送受す
    るための回路パターンと、この回路パターンに接続され
    るICチップとを設けて構成されるICカードであっ
    て、 前記回路パターンの少なくとも一部を、導電ペーストを
    スクリーン印刷により前記基板上に塗布することによっ
    て形成するICカードの製造方法において、 前記スクリーン印刷によって形成される回路パターンの
    うち最も細い線を直線とし、前記スクリーン印刷時に、
    前記導電ペーストを塗布するためのスキージの移動方向
    を、前記回路パターンのうち前記直線とされた最も細い
    線の延びる方向に定めたことを特徴とするICカードの
    製造方法。
  2. 【請求項2】 前記外部機器との間で信号を送受するた
    めの回路パターンはコイルからなり、当該コイルは、前
    記回路パターンのうち前記最も細い直線に対して直角と
    なる直線がない形態に形成されていることを特徴とする
    請求項1記載のICカードの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記回路パターンのうち、前記ICチッ
    プを実装する部分は複数の直線で構成され、それら実装
    部分の複数の直線は、同じ線幅で且つ前記スキージの移
    動方向に延びるように互いに平行に形成されていること
    を特徴とする請求項1または2記載のICカードの製造
    方法。
  4. 【請求項4】 基板に、外部機器との間で信号を送受す
    るための回路パターンと、この回路パターンに接続され
    るICチップとを設けて構成されるICカードであっ
    て、 前記回路パターンは少なくとも複数の一部回路パターン
    とこの一部回路パターンどうしを接続部にて接続するジ
    ャンパ線とからなり、前記回路パターンのうち少なくと
    も一部を、導電ペーストをスクリーン印刷により前記基
    板上に塗布することによって形成するICカードの製造
    方法において、 電気的に独立した複数の前記一部回路パターンを前記基
    板上に形成する第1工程と、 前記一部回路パターンの一部を覆うようにして絶縁層を
    形成する第2工程と、 前記絶縁層上に前記ジャンパ線を形成する第3工程とか
    らなり、 前記絶縁層は、前記接続部に接する両端がそれぞれ前記
    接続部を構成する前記一部回路パターンに重なるように
    形成することを特徴とするICカードの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記絶縁層は、外縁が前記ジャンパ線の
    形成部から1mm以内に、スクリーン印刷時のスキージ
    の移動方向と直角になる直線部のない形態に形成される
    ことを特徴とする請求項4記載のICカードの製造方
    法。
  6. 【請求項6】 前記ジャンパ線は、スクリーン印刷時の
    スキージの移動方向と直角になる直線部がない形態に形
    成されることを特徴とする請求項4または5記載のIC
    カードの製造方法。
  7. 【請求項7】 基板に、外部機器との間で信号を送受す
    るための回路パターンと、この回路パターンに接続され
    るICチップとを設けて構成されると共に、前記回路パ
    ターンのうち少なくともICチップに接続する実装部パ
    ターンは導電ペーストからなり、前記ICチップは前記
    実装部パターンにフリップフロップ接続により構成され
    るICカードにおいて、 前記実装部パターンは、前記ICチップに接続する複数
    の直線からなり、この複数の直線は同じ線幅で平行な直
    線となっていることを特徴とするICカード。
  8. 【請求項8】 基板に、外部機器との間で信号を送受す
    るための回路パターンと、この回路パターンに接続され
    るICチップとを設けて構成されるICリップであっ
    て、 前記回路パターンは、少なくとも複数の一部回路パター
    ンと、この一部回路パターンどうしを接続部にて接続す
    るジャンパ線と、このジャンパ線のうち前記接続部以外
    の部分を前記一部回路パターンと電気的に絶縁する絶縁
    層からなり、前記回路パターンとジャンパ線が導電ペー
    ストからなるICカードにおいて、 前記絶縁層は、前記接続部に接する両端がそれぞれ接続
    部を形成する前記一部回路パターンに重なるように形成
    されていることを特徴とするICカード。
  9. 【請求項9】 前記絶縁層は、外縁が前記ジャンパ線形
    成部から1mm以内に、前記一部回路パターン中で最も
    細い直線と直角になる直線部のないことを特徴とする請
    求項8記載のICカード。
  10. 【請求項10】 前記ジャンパ線は、前記一部回路パタ
    ーン中で最も細い直線と直角になる直線部のないことを
    特徴とする請求項8または9記載のICカード。
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