JP2001199065A - インクジェット式記録ヘッド及びインクジェット式記録装置 - Google Patents

インクジェット式記録ヘッド及びインクジェット式記録装置

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JP2001199065A
JP2001199065A JP2000013311A JP2000013311A JP2001199065A JP 2001199065 A JP2001199065 A JP 2001199065A JP 2000013311 A JP2000013311 A JP 2000013311A JP 2000013311 A JP2000013311 A JP 2000013311A JP 2001199065 A JP2001199065 A JP 2001199065A
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Japan
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pressure generating
ink jet
recording head
generating chamber
jet recording
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JP2000013311A
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Hirofumi Teramae
浩文 寺前
Tomoaki Takahashi
智明 高橋
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Seiko Epson Corp
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Seiko Epson Corp
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 色再現性を向上し、製造コストを低減したイ
ンクジェット式記録ヘッド及びインクジェット式記録装
置。 【解決手段】 ノズル開口21A、21Bに連通する圧
力発生室12A、12Bが形成される流路形成基板10
と、振動板30を介して圧力発生室12A、12Bに対
向する領域に設けられて圧力発生室内12A、12Bに
圧力変化を生じさせる圧電素子50とを具備する。副走
査方向に並設された圧力発生室12A、12Bの列の両
側にリザーバ13A、13Bが形成され圧力発生室12
A、12Bのそれぞれは、リザーバ13A、13Bと連
通し、リザーバ13A、13Bとの連通側とは反対側の
端部近傍でノズル開口21A、21Bと連通し圧力発生
室12A、12Bのそれぞれに連通するノズル開口21
A、21Bの副走査方向の位置を同一となるように設け
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インク滴を吐出す
るノズル開口と連通する圧力発生室の一部を振動板で構
成し、この振動板を介して圧電素子を設けて、圧電素子
の変位によりインク滴を吐出させるインクジェット式記
録ヘッド及びインクジェット式記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】インク滴を吐出するノズル開口と連通す
る圧力発生室の一部を振動板で構成し、この振動板を圧
電素子により変形させて圧力発生室のインクを加圧して
ノズル開口からインク滴を吐出させるインクジェット式
記録ヘッドには、圧電素子の軸方向に伸長、収縮する縦
振動モードの圧電アクチュエータを使用したものと、た
わみ振動モードの圧電アクチュエータを使用したものの
2種類が実用化されている。
【0003】前者は圧電素子の端面を振動板に当接させ
ることにより圧力発生室の容積を変化させることができ
て、高密度印刷に適したヘッドの製作が可能である反
面、圧電素子をノズル開口の配列ピッチに一致させて櫛
歯状に切り分けるという困難な工程や、切り分けられた
圧電素子を圧力発生室に位置決めして固定する作業が必
要となり、製造工程が複雑であるという問題がある。
【0004】これに対して後者は、圧電材料のグリーン
シートを圧力発生室の形状に合わせて貼付し、これを焼
成するという比較的簡単な工程で振動板に圧電素子を作
り付けることができるものの、たわみ振動を利用する関
係上、ある程度の面積が必要となり、高密度配列が困難
であるという問題がある。
【0005】一方、後者の記録ヘッドの不都合を解消す
べく、特開平5−286131号公報に見られるよう
に、振動板の表面全体に亙って成膜技術により均一な圧
電材料層を形成し、この圧電材料層をリソグラフィ法に
より圧力発生室に対応する形状に切り分けて各圧力発生
室毎に独立するように圧電素子を形成したものが提案さ
れている。
【0006】これによれば圧電素子を振動板に貼付ける
作業が不要となって、リソグラフィ法という精密で、か
つ簡便な手法で圧電素子を作り付けることができるばか
りでなく、圧電素子の厚みを薄くできて高速駆動が可能
になるという利点がある。なお、この場合、圧電材料層
は振動板の表面全体に設けたままで少なくとも上電極の
みを各圧力発生室毎に設けることにより、各圧力発生室
に対応する圧電アクチュエータを駆動することができ
る。
【0007】このようなインクジェット式記録ヘッド
は、色インクを用いることにより、カラープリンタとし
て一般的に普及し、これに伴って印刷品質及び記録密度
をさらに向上させることが要望されている。
【0008】ここで、印刷品質の向上では、特に色再現
性を向上させることが課題となっており、各色のインク
に加えさらにインク濃度の異なるインクを使用するなど
インクを多色化して、色再現性を向上させるものが効果
的である。
【0009】また、一般的にカラー印刷を行うインクジ
ェット式記録ヘッドは、各色毎にノズル開口をヘッドの
移動方向である主走査方向に交差する方向である副走査
方向に一列に設け、この一列に設けられたノズル列を主
走査方向に沿って並設するものや、各色に対応するノズ
ル列を副走査方向に沿って並設するものなどが実用化さ
れている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、何れの
ノズル開口の配置であっても、インクの多色化に伴って
記録ヘッドが大型となってしまい製造コストが高くなっ
てしまうという問題がある。
【0011】また、後者のノズル開口の配置では、記録
媒体を副走査方向に移動させて色を重ねて2次色の作成
を行うため、記録媒体の副走査方向の送り精度によって
インク滴の着弾位置に誤差が生じ、色調ずれや色むらが
できてしまうという問題がある。また、特に記録媒体の
上下端に印刷する場合には、記録媒体が記録ヘッドの副
走査方向の前後に設けられたローラの一方のみで狭持さ
れた状態で印刷しなければならないため、記録媒体の紙
送り精度が悪くなるので、高精度に印刷可能な範囲が減
少してしまうという問題がある。
【0012】本発明は、このような事情に鑑み、インク
を多色化して色再現性を向上し、且つ記録ヘッドを小型
化すると共に製造コストを低減したインクジェット式記
録ヘッド及びインクジェット式記録装置を提供すること
を課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の第1の態様は、ノズル開口に連通する圧力発生室が
形成される流路形成基板と、前記圧力発生室の一部を構
成する振動板を介して前記圧力発生室に対向する領域に
設けられて前記圧力発生室内に圧力変化を生じさせる圧
電素子とを具備するインクジェット式記録ヘッドにおい
て、ヘッドの移動方向である主走査方向に交差する方向
である副走査方向に並設された前記圧力発生室の列の両
側に各圧力発生室にインクを供給するリザーバが形成さ
れると共に、前記圧力発生室のそれぞれは、並び方向に
交互に長手方向で異なる端部で前記リザーバと連通し且
つ前記リザーバとの連通側とは反対側の端部近傍で前記
ノズル開口と連通しており、隣接して対をなす圧力発生
室のそれぞれに連通するノズル開口の副走査方向の位置
が同一となるように設けられていることを特徴とするイ
ンクジェット式記録ヘッドにある。
【0014】かかる第1の態様では、隣接して対をなす
圧力発生室のそれぞれに異なるインクを配置できると共
にそれぞれに連通するノズル開口の副走査方向の位置が
同一なため、吐出されるインク滴の着弾位置の誤差が抑
えられ、色再現性を保持したまま、小型化、低コスト化
を図ることができる。
【0015】本発明の第2の態様は、第1の態様におい
て、前記隣接して対をなす圧力発生室の一方の圧力発生
室には、長手方向の一端部側で他方の圧力発生室に向か
って延設された延設部が連通すると共に他方の圧力発生
室には長手方向の他端部側で前記一方の圧力発生室に向
かって延設された延設部が連通し、各圧力発生室は当該
延設部を介して前記ノズル開口と連通していることを特
徴とするインクジェット式記録ヘッドにある。
【0016】かかる第2の態様では、延設部を設けるこ
とにより、隣接して対をなす圧力発生室のそれぞれに延
設部を介して各ノズル開口が連通され、各ノズル開口の
副走査方向の位置が同一となる。
【0017】本発明の第3の態様は、第1の態様におい
て、各圧力発生室は、前記隣接して対をなす圧力発生室
のそれぞれに連通する前記ノズル開口の副走査方向の位
置が同一となるようにその長手方向が主走査方向に対し
て傾いて設けられていることを特徴とするインクジェッ
ト式記録ヘッドにある。
【0018】かかる第3の態様では、各圧力発生室の長
手方向を主走査方向に対して傾けて設けることにより、
隣接して対をなす圧力発生室のそれぞれに連通するノズ
ル開口の副走査方向の位置が同一となる。
【0019】本発明の第4の態様は、第1〜3の何れか
の態様において、前記流路形成基板がシリコン単結晶基
板からなり前記圧力発生室及び前記リザーバが異方性エ
ッチングにより形成されていることを特徴とするインク
ジェット式記録ヘッドにある。
【0020】かかる第4の態様では、圧力発生室及びノ
ズル開口を高密度に且つ容易に形成することができる。
【0021】本発明の第5の態様は、第1〜3の何れか
の態様において、前記流路形成基板が複数枚の積層板に
より形成されていることを特徴とするインクジェット式
記録ヘッドにある。
【0022】かかる第5の態様では、圧力発生室及びノ
ズル開口を高密度に且つ容易に形成することができる。
【0023】本発明の第6の態様は、第1〜5の何れか
の態様において、並設された前記圧力発生室の列に対応
して設けられた2列のノズル開口の列には、それぞれ同
色系のインクが配置されることを特徴とするインクジェ
ット式記録ヘッドにある。
【0024】かかる第6の態様では、隣接するノズル列
のそれぞれに同色系のインクが配置されるため、クリー
ニング時等にノズル開口近傍の混色による色調ずれ及び
色むらが抑えられる。
【0025】本発明の第7の態様は、第1〜6の何れか
の態様において、前記振動板に前記圧電素子の端部が当
接して設けられると共に前記圧力発生室の各列に対して
並び方向に列設されていることを特徴とするインクジェ
ット式記録ヘッドにある。
【0026】かかる第7の態様では、各圧力発生室毎に
設けられた縦振動モードの圧電素子の駆動によりインク
滴が吐出される。
【0027】本発明の第8の態様は、第1〜7の何れか
の態様のインクジェット式記録ヘッドを具備することを
特徴とするインクジェット式記録装置にある。
【0028】かかる第8の態様では、ヘッドの色再現性
を向上すると共に高密度化したインクジェット式記録ヘ
ッドを実現することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下に本発明を実施形態に基づい
て詳細に説明する。
【0030】(実施形態1)図1は、本発明の実施形態
1に係るインクジェット式記録ヘッドの分解斜視図、図
2は流路形成基板の上面図、図3は、図2のA−A′断
面図及びB−B′断面図である。
【0031】図示するように、流路形成基板10は、シ
リコン単結晶基板からなり、その一方面側の表層部分に
は、例えば、異方性エッチングによって複数の隔壁11
によって画成された圧力発生室12(12A、12B)
がその幅方向に並設されている。また、各圧力発生室1
2の列の両側には、各圧力発生室12にインクを供給す
るためのリザーバ13(第1リザーバ13A及び第2リ
ザーバ13B)が、圧力発生室12と同様に異方性エッ
チングによって流路形成基板を貫通して形成されてい
る。なお、詳しくは後述するが、圧力発生室12Aは第
1リザーバ13Aと連通し、圧力発生室12Bは第2リ
ザーバ13Bと連通している。
【0032】ここで、異方性エッチングは、ウエットエ
ッチング又はドライエッチングの何れの方法を用いても
よく、シリコン単結晶板を厚さ方向に途中までエッチン
グ(ハーフエッチング)することにより圧力発生室12
は貫通することなく浅く形成されている。なお、ハーフ
エッチングはエッチング時間の調整により行われる。
【0033】また、本実施形態では、圧力発生室12
は、長手方向端部の一方が第1リザーバ13Aもしくは
第2リザーバ13Bと連通し、且つこの一方の端部の幅
方向略中央には島部14(14A、14B)が残るよう
にエッチングにより形成される。
【0034】この島部14を設けることによって、リザ
ーバ13から各圧力発生室12にインクを供給する2つ
のインク供給口15(15A、15B)が画成されてい
る。具体的には、インク供給口15は、並設された各圧
力発生室12に、交互に異なる端部に形成され、このイ
ンク供給口15を介して各圧力発生室12は第1のリザ
ーバ13A及び第2のリザーバ13Bの一方と連通され
ている。すなわち、一つの圧力発生室12の列毎に、半
分ずつの圧力発生室12が第1及び第2のリザーバ13
A、13Bにそれぞれ連通されている。
【0035】ここで、並設された圧力発生室12の列の
隣接して対をなす2つの圧力発生室12A、12Bの形
状を詳しく説明する。
【0036】一方の圧力発生室12Aのインク供給口1
5Aとは反対側の長手方向端部には、流路形成基板の他
方面側まで貫通するインク連通路16Aが形成されてい
る。また、流路形成基板10の他方面側には、インク連
通路16Aに面方向に連通し且つ他方の圧力発生室12
Bに向かって後述するノズル開口21Aに対応する領域
まで延設された延設部17Aが形成されている。この延
設部17Aは、本実施形態では、他方の圧力発生室12
Bに対向する領域まで延設され、他方の圧力発生室12
Bと連通しないように圧力発生室12Aの形成された面
とは反対側から異方性エッチングすることにより浅い凹
部として形成されている。
【0037】また、他方の圧力発生室12Bのインク供
給口15Bとは反対側の長手方向端部には、他方面側ま
で貫通するインク連通路16Bが形成されており、さら
に、他方面側にはインク連通路16Bに面方向に連通し
且つ一方の圧力発生室12Aに対向する領域まで延設さ
れた延設部17Bが延設部17Aと同様に異方性エッチ
ングによって形成されている。なお、インク連通路16
A、16Bも延設部17A、17Bの形成された面から
異方性エッチングすることにより形成される。
【0038】このような対をなす圧力発生室12A、1
2Bが、その幅方向に交互に並設されて圧力発生室12
の列を構成しており、圧力発生室12の列が形成された
流路形成基板10の延設部17A、17B側の面には、
各延設部17A、17Bに連通するノズル開口21A、
21Bが穿設されたノズルプレート20が接着剤や熱溶
着フィルムを介して接着されている。
【0039】ここで、対をなす2つの圧力発生室12
A、12Bの各ノズル開口21A、21Bは、圧力発生
室12A、12Bの幅方向の位置が同一となるように、
圧力発生室12A、12Bに挟まれた隔壁11の幅方向
の略中央に設けられ、並設された圧力発生室12の列に
は、圧力発生室12A及び12Bにそれぞれ連通するノ
ズル開口21A、21Bの列(ノズル列)22A、22
Bが、長手方向に2列設けられる。
【0040】そして、このような並設された圧力発生室
12が圧力発生室12の幅方向の位置が同一となるよう
に複数列設けられ、並設された圧力発生室12に対応し
て設けられた複数の各ノズル列22A、22Bにはそれ
ぞれ異なる色のインクカートリッジからインクが供給さ
れ、各色のインクが吐出されるようになっている。
【0041】一方、流路形成基板10の圧力発生室12
側の面は振動板30で封止され、この振動板30上に
は、さらに図示しない複数インクカートリッジに接続さ
れるインク供給路41を有するヘッドケース40が固定
されており、このインク供給路41と第1及び第2のリ
ザーバ13A、13Bとはそれぞれ振動板30に設けら
れたインク供給連通孔31を介して連通されている。
【0042】さらに、振動板30上の各圧力発生室12
の列に対応する領域には、圧電素子50が各圧力発生室
12毎に圧力発生室12の数だけ列設されている。この
圧電素子50は、その先端が振動板30に設けられたア
イランド部30aに当接されている。これらの圧電素子
50は、圧電材料51と、電極形成材料52及び53と
を縦に交互にサンドイッチ状に挟んで積層され、振動に
寄与しない不活性領域が固定基板60に固着されてい
る。なお、固定基板60と、振動板30、流路形成基板
10及びノズルプレート20とは、ヘッドケース40を
介して一体的に固定されている。
【0043】このように構成されたインクジェット式記
録ヘッドでは、インクカートリッジに連通されるインク
供給路41を介してリザーバ13A、13Bにインクが
供給され、インク供給口15を介して各圧力発生室12
に分配される。実際には、圧電素子50に電圧を印加す
ることにより圧電素子50を収縮させる。これにより、
振動板30が圧電素子50と共に引き上げられて圧力発
生室12の容積が広げられ、圧力発生室12内にインク
が引き込まれる。そして、ノズル開口21A、21Bに
至るまで内部をインクで満たした後、駆動回路からの記
録信号に従い、圧電素子50の電極形成材料52及び5
3に印加していた電圧を解除すると、圧電素子50が伸
張されて元の状態に戻る。これにより、振動板30も変
位して元の状態に戻るため圧力発生室12が収縮され、
内部圧力が高まりノズル開口21A、21Bからインク
滴が吐出される。
【0044】このようなインクジェット式記録ヘッド
は、各ノズル列22A、22Bがヘッドの移動方向であ
る主走査方向に交差する方向である副走査方向に沿うよ
うにインクジェット式記録装置に搭載される。図4は、
そのインクジェット式記録装置の一例を示す概略図であ
る。
【0045】図4に示すように、インクジェット式記録
ヘッドを有する記録ヘッドユニット1A及び1Bは、イ
ンク供給手段を構成するカートリッジ2A及び2Bが着
脱可能に設けられ、この記録ヘッドユニット1A及び1
Bを搭載したキャリッジ3は、装置本体4に取り付けら
れたキャリッジ軸5に軸方向移動自在に設けられてい
る。
【0046】この記録ヘッドユニット1A及び1Bは、
例えば、それぞれブラックインク組成物及び複数色のカ
ラーインク組成物を吐出するものとしている。なお、本
実施形態では、インクジェット式記録ヘッドの圧力発生
室12の列が3列設けられており、全体として6列のノ
ズル列22A、22Bを有し、各ノズル列22A、22
Bは、それぞれ主走査方向に交互に配置されている。
【0047】このように配置されたノズル列22A、2
2Bには、それぞれ異なる色のインクカートリッジ1A
及び1Bからインクが供給され、6色のインク、本実施
形態では、ブラック(B)、イエロー(Y)、シアン
(C)、ライトシアン(LC)、マゼンダ(M)及びラ
イトマゼンダ(LM)の各色が吐出されるようになって
いる。
【0048】また、本実施形態では、これら複数色のカ
ラーインクの内、同色系の濃いインクと淡いインクとが
それぞれ隣接するノズル列22A、22Bのそれぞれか
ら吐出されるようにし、ブラックとイエローとが隣接す
るノズル列22A、22Bのそれぞれから吐出するよう
にしている。
【0049】そして、駆動モータ6の駆動力が図示しな
い複数の歯車およびタイミングベルト7を介してキャリ
ッジ3に伝達されることで、記録ヘッドユニット1A及
び1Bを搭載したキャリッジ3はキャリッジ軸5に沿っ
て移動される。一方、装置本体4にはキャリッジ軸5に
沿ってプラテン8が設けられており、図示しない給紙ロ
ーラなどにより給紙された紙等の記録媒体である記録シ
ートSがプラテン8に巻き掛けられて搬送されるように
なっている。
【0050】なお、本実施形態では、キャリッジ3の移
動方向の端部であるプラテン8の側方にキャップ9が設
けられており、またこのキャップ9には、図示しない吸
引ポンプが連結され、いわゆるクリーニング操作が行わ
れるようになっている。なお、キャップ9はまた、所定
時間以上印刷待機しているインクジェット式記録ヘッド
のヘッド端面をキャッピングしてノズルの乾燥を防止す
る。
【0051】このようなインクジェット式記録装置で
は、カラー印刷を行うために記録シートS上で色を重ね
て2次色を作成するようになっている。本実施形態で
は、各ノズル列22A、22Bのノズル開口21A、2
1Bを副走査方向の位置が同一となるように設けている
ため、キャリッジ3を主走査方向に移動することで2次
色を作成することができ、紙送りによるインクの着弾位
置の誤差による色むら及び色調ずれを防止することがで
きる。
【0052】また、並設された圧力発生室12の隣接し
て対をなす圧力発生室12A、12Bのそれぞれに延設
部17A、17Bを設けることにより、それぞれの圧力
発生室12A、12Bに連通するノズル開口21A、2
1Bの副走査方向の位置を同一とすることができ、色再
現性を向上することができると共にヘッドを小型化で
き、製造コストを低減することができる。
【0053】なお、本実施形態では、延設部17A、1
7Bをそれぞれ対をなす圧力発生室12A、12Bに対
向する領域まで延設したが、隔壁11を厚くすること
で、圧力発生室12A、12Bに対向する領域まで延設
しなくてもよい。この場合、隔壁11の剛性を高めるこ
とができるが、ノズル開口21A、21Bが低密度とな
ってしまう。
【0054】(実施形態2)上述した実施形態1では、
隣接して対をなす圧力発生室12A、12Bのそれぞれ
に延設部17A、17Bを設けることによって、この延
設部17A、18Bに連通するノズル開口21A、21
Bを圧力発生室12の幅方向(副走査方向)の位置が同
一となるようにしたが、本実施形態では、圧力発生室1
2に延設部17A、17Bを設けずに、圧力発生室12
の長手方向を主走査方向に対して傾けて設けることによ
り、対をなす圧力発生室12A、12Bのそれぞれに連
通するノズル開口21A、21Bの副走査方向の位置を
同一となるようにした例である。
【0055】図5は、実施形態2に係るインクジェット
式記録ヘッドの流路形成基板の上面図、図6は、図5の
A−A′断面図及びB−B′断面図である。なお、前述
した実施形態1で説明したものと同様の機能を有する部
材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0056】図示するように、本実施形態の圧力発生室
12は、圧力発生室12の一端部が隣接する圧力発生室
12の他端部と副走査方向の位置が同一となる領域が形
成されるように、各圧力発生室12の長手方向が主走査
方向に対して傾いて設けられている。
【0057】この圧力発生室12の長手方向の傾きは、
主走査方向に対して何れの方向に傾いていてもよく、本
実施形態では、各圧力発生室12の第1リザーバ13A
側の端部が、図中上方向になるように傾いて設けられて
いる。また、傾斜角が大きければ隔壁11を厚くできる
が、圧力発生室12に伴ってノズル開口21が低密度と
なってしまい、傾斜角を小さくすると隔壁11が薄くな
り、隔壁11の剛性の低下及びクロストークが発生して
しまうため、圧力発生室12の傾斜角はノズル開口21
A、21Bの密度及び隔壁11の剛性等によって適宜設
定すればよい。
【0058】このような各圧力発生室12には、上述し
た実施形態と同様に、インク供給口15が、並設された
各圧力発生室12に、交互に異なる端部に形成されてい
る。
【0059】また、隣接して対をなす圧力発生室12
A、12Bのインク供給口15A、15Bとは反対側の
端部近傍には、副走査方向の位置が同一となるように設
けられたノズル開口21A、21Bが連通している。
【0060】このように、本実施形態では、並設された
圧力発生室12の長手方向を主走査方向に対して傾けて
設けることによりそれぞれの圧力発生室12A、12B
に連通するノズル開口21A、21Bの副走査方向の位
置を同一とすることができるため、色再現性を向上する
ことができると共にヘッドを小型化でき、製造コストを
低減することができる。
【0061】(他の実施形態)以上、本発明の各実施形
態を説明したが、インクジェット式記録ヘッドの基本的
構成は上述したものに限定されるものではない。
【0062】例えば、上述した実施形態では、圧電素子
50を縦振動型としたが、これに限定されず、たわみ振
動型の圧電素子としてもよい。
【0063】また、上述した実施形態では、流路形成基
板10に島部14を設けることにより、インク供給口1
5の大きさを調整したが、これに限定されず、例えば、
インク供給口の幅及び深さを小さくしてもよい。
【0064】このような例を図7に示す。なお、図7
は、実施形態1のインク供給口の他の例を示す流路形成
基板の上面図である。
【0065】図7に示すように、本実施形態のインク供
給口15A、15Bは、各圧力発生室12A、12Bと
略同等の深さで、圧力発生室12A、12Bの幅より狭
く形成されている。
【0066】また、上述した実施形態では、流路形成基
板10にシリコン単結晶基板を用いて、これを異方性エ
ッチングすることにより圧力発生室12、インク供給口
15A、15B及びリザーバ13A、13B等を形成し
たが、流路形成基板10を例えば、プレス加工等により
形成した複数の積層板を積層して流路形成基板としても
よい。
【0067】このような例を図8に示す。なお、図8
は、実施形態1の他の例に係るインクジェット式記録ヘ
ッドの断面図である。
【0068】図8に示すように、流路形成基板10は、
圧力発生室12及びインク供給口15となる貫通孔7
1、72が形成された積層板70と、インク連通路16
A、16Bの一部となる貫通孔81が形成された積層板
80と、延設部17A、17Bとなる貫通孔91が形成
された積層板90とを順次積層することにより形成され
ている。また、各積層板70,80及び90にはリザー
バの一部となる貫通孔100が形成されている。この積
層板70、80及び90は、特に限定されないが、例え
ば、SUSからなる3枚の積層板をそれぞれプレス加工
し、積層することにより、各貫通孔71〜91を形成し
ている。
【0069】このように、流路形成基板10を複数の積
層板70、80及び90で形成しても、上述した実施形
態と同様の効果が得られる。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、隣接し
て対をなす圧力発生室のそれぞれに連通するノズル開口
が副走査方向の位置が同一になるように設けられている
ため、並設された圧力発生室の副走査方向に設けられた
各ノズル列のそれぞれから複数色のインクを吐出するこ
とにより、色再現性を向上すると共にヘッドを小型化す
ることができ、製造コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係るインクジェット式記
録ヘッドの分解斜視図である。
【図2】本発明の実施形態1に係るインクジェット式記
録ヘッドの流路形成基板の上面図である。
【図3】本発明の実施形態1に係るインクジェット式記
録ヘッドの断面図である。
【図4】本発明の実施形態1に係るインクジェット式記
録装置の概略斜視図である。
【図5】本発明の実施形態2に係るインクジェット式記
録ヘッドの流路形成基板の上面図である。
【図6】本発明の実施形態2に係るインクジェット式記
録ヘッドの断面図である。
【図7】本発明の実施形態1のインク供給口の他の例を
示す流路形成基板の上面図である。
【図8】本発明の他の実施形態に係るインクジェット式
記録ヘッドの断面図である。
【符号の説明】 10 流路形成基板 12A、12B 圧力発生室 13A 第1リザーバ 13B 第2リザーバ 14A、14B 島部 15A、15B インク供給口 16A、16B インク連通路 17A、17B 延設部 20 ノズルプレート 21A、21B ノズル開口 22A、22B ノズル列 30 振動板 40 ヘッドケース 41 インク供給路 50 圧電素子 60 固定基板
フロントページの続き Fターム(参考) 2C057 AF29 AF91 AF93 AG14 AG33 AG42 AG48 AG53 AG70 AG99 AH13 AN01 AP02 AP22 AP25 AP34 AQ02 BA03 BA14

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノズル開口に連通する圧力発生室が形成
    される流路形成基板と、前記圧力発生室の一部を構成す
    る振動板を介して前記圧力発生室に対向する領域に設け
    られて前記圧力発生室内に圧力変化を生じさせる圧電素
    子とを具備するインクジェット式記録ヘッドにおいて、 ヘッドの移動方向である主走査方向に交差する方向であ
    る副走査方向に並設された前記圧力発生室の列の両側に
    各圧力発生室にインクを供給するリザーバが形成される
    と共に、前記圧力発生室のそれぞれは、並び方向に交互
    に長手方向で異なる端部で前記リザーバと連通し且つ前
    記リザーバとの連通側とは反対側の端部近傍で前記ノズ
    ル開口と連通しており、隣接して対をなす圧力発生室の
    それぞれに連通するノズル開口の副走査方向の位置が同
    一となるように設けられていることを特徴とするインク
    ジェット式記録ヘッド。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記隣接して対をな
    す圧力発生室の一方の圧力発生室には、長手方向の一端
    部側で他方の圧力発生室に向かって延設された延設部が
    連通すると共に他方の圧力発生室には長手方向の他端部
    側で前記一方の圧力発生室に向かって延設された延設部
    が連通し、各圧力発生室は当該延設部を介して前記ノズ
    ル開口と連通していることを特徴とするインクジェット
    式記録ヘッド。
  3. 【請求項3】 請求項1において、各圧力発生室は、前
    記隣接して対をなす圧力発生室のそれぞれに連通する前
    記ノズル開口の副走査方向の位置が同一となるようにそ
    の長手方向が主走査方向に対して傾いて設けられている
    ことを特徴とするインクジェット式記録ヘッド。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3の何れかにおいて、前記流
    路形成基板がシリコン単結晶基板からなり前記圧力発生
    室及び前記リザーバが異方性エッチングにより形成され
    ていることを特徴とするインクジェット式記録ヘッド。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3の何れかにおいて、前記流
    路形成基板が複数枚の積層板により形成されていること
    を特徴とするインクジェット式記録ヘッド。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5の何れかにおいて、並設さ
    れた前記圧力発生室の列に対応して設けられた2列のノ
    ズル開口の列には、それぞれ同色系のインクが配置され
    ることを特徴とするインクジェット式記録ヘッド。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6の何れかにおいて、前記振
    動板に前記圧電素子の端部が当接して設けられると共に
    前記圧力発生室の各列に対して並び方向に列設されてい
    ることを特徴とするインクジェット式記録ヘッド。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7の何れかのインクジェット
    式記録ヘッドを具備することを特徴とするインクジェッ
    ト式記録装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006030801A1 (ja) * 2004-09-14 2006-03-23 Sharp Kabushiki Kaisha インクジェットヘッド及びその製造方法
JP2011131571A (ja) * 2009-11-26 2011-07-07 Ricoh Co Ltd 液体吐出ヘッド及び画像形成装置

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