JP2001198720A - ピンミラーカッタ - Google Patents

ピンミラーカッタ

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JP2001198720A
JP2001198720A JP2000010689A JP2000010689A JP2001198720A JP 2001198720 A JP2001198720 A JP 2001198720A JP 2000010689 A JP2000010689 A JP 2000010689A JP 2000010689 A JP2000010689 A JP 2000010689A JP 2001198720 A JP2001198720 A JP 2001198720A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カッタ本体の周面に装着された第1のチップ
のカッタ軸方向に対する取付剛性を高め、ビビリの解消
及び寸法精度の安定化を図る。 【解決手段】 円環状をなすカッタ本体22の周面22
Cの両端面22A,22B側に、第1のチップ取付座2
3を周方向に沿って千鳥状配置となるように形成した。
また、カッタ本体22の両端面22A,22Bの周面2
2C側に第2のチップ取付座25を周方向に沿って第1
のチップ取付座23と略並列配置となるように形成し
た。そして、第1のチップ取付座23は、これに装着さ
れた第1のチップ4aをカッタ軸方向に支持するための
受け部31を備えた構成とした。また、受け部31は、
カッタ径方向視にて第2のチップ4bと重複するまでカ
ッタ軸方向に延在させておく。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば往復動式内
燃機関のクランクシャフトを加工するピンミラーカッタ
に関する。
【0002】
【従来の技術】往復動式内燃機関のクランクシャフトを
加工する工具としては、例えば、図4に示すようなピン
ミラーカッタが知られている。このピンミラーカッタ1
は、円環状をなすカッタ本体2の内周部に、切刃3を有
する複数のスローアウェイチップ(以下、「チップ」と
略記する。)4a,4bが、周方向に沿って取付ボルト
5により着脱可能に取り付けられてなる。
【0003】ピンミラーカッタ1は、図7に示す加工機
6のカッタ取付部7に、軸線が主軸(図示略)と一致す
るように取り付けられ、チャック8,9に掛け渡された
クランクシャフト(図示略)を内空部に貫通させた状態
で、クランクシャフトの軸線方向に移動しながら自身の
軸線回りに自転すると共にクランクシャフトの軸線回り
を公転することにより、クランクシャフトを所定形状に
加工する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図4に示すピンミラー
カッタ1にあっては、図5及び図6にその一部を拡大し
て示すように、カッタ本体2の周面2Cの両端面2A,
2B側に、第1のチップ取付座11が円周方向に沿って
千鳥状配置となるように形成され、また、カッタ本体2
の両端面2A,2Bの周面2C側に、第2のチップ取付
座12が円周方向に沿って第1のチップ取付座11と略
並列するように形成され、これら第1及び第2のチップ
取付座11,12に、ピン刃(切刃3)を有するチップ
4a及びウェイブ刃(切刃3)を有するチップ4bがそ
れぞれ装着されている。
【0005】この構成において、チップ4bが装着され
る第2のチップ取付座12は、カッタ本体2の端面2
A,2B及び周面2Cに開口するため、チップ4bのカ
ッタ径方向内方側、即ち、周面22C側にはカッタ本体
2のボディ部分がない。このため、第1のチップ取付座
11に装着されたチップ4aのカッタ軸方向に対する受
けが少なくなって強度不足を招き、これがビビリの発生
やピン刃の寸法不良の原因となっていた。
【0006】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、カッタ本体の周面に装着
された第1のチップのカッタ軸方向に対する取付剛性を
高め、ビビリの解消及び寸法精度の安定化を図ることに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明は、以下の構成を採用した。すなわち、請求
項1記載の発明は、円環状をなすカッタ本体の周面の両
端面側に第1のチップ取付座が周方向に沿って千鳥状配
置となるように形成され、かつ前記両端面の前記周面側
に第2のチップ取付座が周方向に沿って前記第1のチッ
プ取付座と略並列配置となるように形成され、これら第
1のチップ取付座および第2のチップ取付座にチップが
着脱可能に装着されてなるピンミラーカッタにおいて、
前記第1のチップ取付座は、これに装着されたチップを
カッタ軸方向に支持する受け部を備えることを特徴とし
ている。
【0008】この構成では、カッタ径方向視にてカッタ
本体の周面に第1のチップと第2のチップとが略並列配
置されたために第1のチップのカッタ軸方向に対する受
けが少なくなり得る構成のピンミラーカッタであって
も、受け部において第1のチップを有効に支持し得るた
め、カッタ軸方向に対する第1のチップの取付剛性が高
められる。
【0009】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載のピンミラーカッタにおいて、前記受け部は、カッタ
径方向視にて前記第2のチップ取付座に装着されたチッ
プと重複するまで前記カッタ軸方向に延びていることを
特徴としている。
【0010】この構成では、受け部をカッタ径方向視に
て第2のチップと重複するまで延ばすことにより、受け
部の肉厚をカッタ軸方向に沿って増加させているから、
カッタ軸方向に対する第1のチップの取付剛性をより一
層高めることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図3を用いて、本発
明の一実施の形態について説明する。図1は本実施の形
態によるピンミラーカッタの要部を示す平面図、図2は
図1の一部を拡大した平面図、図3は図2のA方向矢視
図である。また、これらの図中、符号21はピンミラー
カッタ、22はカッタ本体であり、上述の従来技術と同
様の構成要素には、適宜同一の符号を用いてその説明を
省略する。
【0012】カッタ本体22は円環状をなしており、そ
の内周面22Cには、円周方向に沿って等間隔、かつ、
両端面22A,22B間において千鳥状配置となるよう
に、第1のチップ取付座23が形成されている。これら
第1のチップ取付座23のカッタ回転方向(図1〜図3
の矢印R)の前方には、カッタ本体22の内周面22C
が凹状に取り除かれてなるチップポケット24が形成さ
れている。
【0013】また、カッタ本体22の両端面22A,2
2Bの内周側には、円周方向に沿って等間隔、かつ、両
端面22A,22B間において第1のチップ取付座23
と略並列配置となるように第2のチップ取付座25が形
成されており、これら第2のチップ取付座25の回転方
向前方にも、上記と同様にチップポケット26が形成さ
れている。
【0014】そして、第1のチップ取付座23には、ピ
ン刃(切刃)を有する第1のチップ4aが、また、第2
のチップ取付座25には、ウェイブ刃(切刃)を有する
第2のチップ4bが、取付ボルト5により着脱可能とな
るように装着されている。
【0015】第1のチップ取付座23は、カッタ本体2
2の一方(他方)の端面22A(22B)及び周面22
Cの双方に開口するように形成されており、カッタ本体
22の他方(一方)の端面22B(22A)側には、装
着された第1のチップ4aをカッタ軸方向に支持するた
めの受け部31を備えている。この受け部31は、図3
に示すカッタ径方向視にて、第2のチップ4bと重複す
るまでカッタ軸方向に延びている。
【0016】別言すれば、第2のチップ取付座25に装
着された第2のチップ4bのカッタ径方向内方を向く内
側面4Dが、図3に示すカッタ径方向視にて、全面的に
露出してしまうのではなく、第2のチップ4bよりもカ
ッタ径方向内方に位置する受け部31によって、第2の
チップ4bの内側面4Dの一部(カッタ回転方向後方
側)が隠れるように、受け部31のカッタ軸方向の肉厚
が設定されている。
【0017】以上より、第1のチップ取付座23に第1
のチップ4aが装着されると、装着された第1のチップ
4aは、その底面4A,カッタ回転方向後方側を向く後
面4B,及びカッタ本体22の他方(一方)の端面22
B(22A)側を向く他側面4Cの計3つの面が、チッ
プ取付座25をなすカッタ本体22のボディ部分に当接
して支持されることになる。
【0018】他方、第2のチップ取付座25は、カッタ
本体22の一方(他方)の端面22A(22B)及び周
面22Cの双方に開口するように形成されている点で、
第1のチップ取付座23と共通する構成となっている。
【0019】しかるに、本実施の形態に係るピンミラー
カッタ21によれば、第1のチップ取付座23がこれに
装着された第1のチップ4aをカッタ軸方向に支持する
受け部31を備えるから、カッタ径方向視にてカッタ本
体22の周面22Cに第1のチップ4aと第2のチップ
4bとが略並列配置された構成であっても、受け部31
において第1のチップ4aを有効に支持し得ることにな
り、カッタ軸方向に対する第1のチップ4aの取付剛性
が高められている。
【0020】しかも、受け部31を、カッタ径方向視に
て第2のチップ取付座25に装着された第2のチップ4
bと重複するまでカッタ軸方向に延在させることによ
り、受け部31の肉厚をカッタ軸方向に沿って増加させ
ているから、カッタ軸方向に対する第1のチップ4aの
取付剛性をより一層高めることが可能となり、効果的に
ビビリの解消及び寸法精度の安定化を図ることができ
る。
【0021】なお、本実施の形態では、カッタ本体22
の内周側に第1のチップ4a及び第2のチップ4bを配
列した、いわゆるインターナル型のピンミラーカッタ2
1について説明したが、カッタ本体22の外周側にこれ
ら第1のチップ4a及び第2のチップ4bを配列した、
いわゆるエクスターナル型のピンミラーカッタにも本発
明の適用が可能であることはもとよりである。
【0022】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、次のような効果を奏することができる。 (1)請求項1記載のピンミラーカッタでは、第1のチ
ップ取付座がこれに装着された第1のチップをカッタ軸
方向に支持する受け部を備えるから、カッタ径方向視に
てカッタ本体の周面に第1のチップと第2のチップとが
略並列配置された構成であっても、受け部において第1
のチップを有効に支持し得る。よって、カッタ軸方向に
対する第1のチップの取付剛性を高めることが可能とな
り、ビビリの解消及び寸法精度の安定化を図ることがで
きる。
【0023】(2)請求項2記載のピンミラーカッタで
は、受け部をカッタ径方向視にて第2のチップ取付座に
装着された第2のチップと重複するまでカッタ軸方向に
延ばしたから、受け部の肉厚をカッタ軸方向に沿って増
加させ得て、カッタ軸方向に対する第1のチップの取付
剛性をより一層高めることが可能となる。よって、更な
るビビリの解消及び寸法精度の安定化を図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態によるピンミラーカッ
タの要部を示す平面図である。
【図2】 図1の一部を拡大した平面図である。
【図3】 図2のA方向矢視図である。
【図4】 ピンミラーカッタの一従来例の要部を示す平
面図である。
【図5】 図4の一部を拡大した平面図である。
【図6】 図5のB方向矢視図である。
【図7】 加工機の一例を示す概略構成図である。
【符号の説明】
4a 第1のチップ(スローアウェイチップ) 4b 第2のチップ(スローアウェイチップ) 21 ピンミラーカッタ 22 カッタ本体 22A、22B 端面 22C 周面 23 第1のチップ取付座 25 第2のチップ取付座 31 受け部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円環状をなすカッタ本体の周面の両端面
    側に第1のチップ取付座が周方向に沿って千鳥状配置と
    なるように形成され、かつ前記両端面の前記周面側に第
    2のチップ取付座が周方向に沿って前記第1のチップ取
    付座と略並列配置となるように形成され、これら第1の
    チップ取付座および第2のチップ取付座にスローアウエ
    イチップが着脱可能に装着されてなるピンミラーカッタ
    において、 前記第1のチップ取付座は、これに装着されたスローア
    ウェイチップをカッタ軸方向に支持する受け部を備える
    ことを特徴とするピンミラーカッタ。
  2. 【請求項2】 前記受け部は、カッタ径方向視にて前記
    第2のチップ取付座に装着されたスローアウェイチップ
    と重複するまで前記カッタ軸方向に延びていることを特
    徴とする請求項1記載のピンミラーカッタ。
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