JP4269463B2 - ピンミラーカッタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば往復動式内燃機関のクランクシャフトを加工するピンミラーカッタに関する。
【0002】
【従来の技術】
往復動式内燃機関のクランクシャフトを加工する工具としては、例えば、図4に示すようなピンミラーカッタが知られている。
このピンミラーカッタ1は、円環状をなすカッタ本体2の内周部に、切刃3を有する複数のスローアウェイチップ(以下、「チップ」と略記する。)4a,4bが、周方向に沿って取付ボルト5により着脱可能に取り付けられてなる。
【0003】
ピンミラーカッタ1は、図7に示す加工機6のカッタ取付部7に、軸線が主軸(図示略)と一致するように取り付けられ、チャック8,9に掛け渡されたクランクシャフト(図示略)を内空部に貫通させた状態で、クランクシャフトの軸線方向に移動しながら自身の軸線回りに自転すると共にクランクシャフトの軸線回りを公転することにより、クランクシャフトを所定形状に加工する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
図4に示すピンミラーカッタ1にあっては、図5及び図6にその一部を拡大して示すように、カッタ本体2の周面2Cの両端面2A,2B側に、第1のチップ取付座11が円周方向に沿って千鳥状配置となるように形成され、また、カッタ本体2の両端面2A,2Bの周面2C側に、第2のチップ取付座12が円周方向に沿って第1のチップ取付座11と略並列するように形成され、これら第1及び第2のチップ取付座11,12に、ピン刃(切刃3)を有するチップ4a及びウェイブ刃(切刃3)を有するチップ4bがそれぞれ装着されている。
【0005】
この構成において、チップ4bが装着される第2のチップ取付座12は、カッタ本体2の端面2A,2B及び周面2Cに開口するため、チップ4bのカッタ径方向内方側、即ち、周面22C側にはカッタ本体2のボディ部分がない。
このため、第1のチップ取付座11に装着されたチップ4aのカッタ軸方向に対する受けが少なくなって強度不足を招き、これがビビリの発生やピン刃の寸法不良の原因となっていた。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、カッタ本体の周面に装着された第1のチップのカッタ軸方向に対する取付剛性を高め、ビビリの解消及び寸法精度の安定化を図ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明は、以下の構成を採用した。すなわち、請求項1記載の発明は、円環状をなすカッタ本体の周面の両端面側に第1のチップ取付座が周方向に沿って千鳥状配置となるように形成され、かつ前記両端面の前記周面側に第2のチップ取付座が周方向に沿って前記第1のチップ取付座と略並列配置となるように形成され、これら第1のチップ取付座および第2のチップ取付座にチップが着脱可能に装着されてなるピンミラーカッタにおいて、前記第1のチップ取付座は、これに装着されたチップをカッタ軸方向に支持する受け部を備え、前記受け部は、カッタ径方向視にて前記第2のチップ取付座に装着されたスローアウェイチップの内側面のカッタ回転方向後方側の一部が隠れるように、この第2のチップ取付座に装着されたスローアウェイチップと重複するまで前記カッタ軸方向に延びていることを特徴としている。
【0008】
この構成では、カッタ径方向視にてカッタ本体の周面に第1のチップと第2のチップとが略並列配置されたために第1のチップのカッタ軸方向に対する受けが少なくなり得る構成のピンミラーカッタであっても、受け部において第1のチップを有効に支持し得るため、カッタ軸方向に対する第1のチップの取付剛性が高められる。
【0010】
また、受け部をカッタ径方向視にて第2のチップの内側面のカッタ回転方向後方側の一部が隠れるように、この第2のチップと重複するまで延ばすことにより、受け部の肉厚をカッタ軸方向に沿って増加させているから、カッタ軸方向に対する第1のチップの取付剛性をより一層高めることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図3を用いて、本発明の一実施の形態について説明する。
図1は本実施の形態によるピンミラーカッタの要部を示す平面図、図2は図1の一部を拡大した平面図、図3は図2のA方向矢視図である。
また、これらの図中、符号21はピンミラーカッタ、22はカッタ本体であり、上述の従来技術と同様の構成要素には、適宜同一の符号を用いてその説明を省略する。
【0012】
カッタ本体22は円環状をなしており、その内周面22Cには、円周方向に沿って等間隔、かつ、両端面22A,22B間において千鳥状配置となるように、第1のチップ取付座23が形成されている。
これら第1のチップ取付座23のカッタ回転方向(図1〜図3の矢印R)の前方には、カッタ本体22の内周面22Cが凹状に取り除かれてなるチップポケット24が形成されている。
【0013】
また、カッタ本体22の両端面22A,22Bの内周側には、円周方向に沿って等間隔、かつ、両端面22A,22B間において第1のチップ取付座23と略並列配置となるように第2のチップ取付座25が形成されており、これら第2のチップ取付座25の回転方向前方にも、上記と同様にチップポケット26が形成されている。
【0014】
そして、第1のチップ取付座23には、ピン刃(切刃)を有する第1のチップ4aが、また、第2のチップ取付座25には、ウェイブ刃(切刃)を有する第2のチップ4bが、取付ボルト5により着脱可能となるように装着されている。
【0015】
第1のチップ取付座23は、カッタ本体22の一方(他方)の端面22A(22B)及び周面22Cの双方に開口するように形成されており、カッタ本体22の他方(一方)の端面22B(22A)側には、装着された第1のチップ4aをカッタ軸方向に支持するための受け部31を備えている。
この受け部31は、図3に示すカッタ径方向視にて、第2のチップ4bと重複するまでカッタ軸方向に延びている。
【0016】
別言すれば、第2のチップ取付座25に装着された第2のチップ4bのカッタ径方向内方を向く内側面4Dが、図3に示すカッタ径方向視にて、全面的に露出してしまうのではなく、第2のチップ4bよりもカッタ径方向内方に位置する受け部31によって、第2のチップ4bの内側面4Dの一部(カッタ回転方向後方側)が隠れるように、受け部31のカッタ軸方向の肉厚が設定されている。
【0017】
以上より、第1のチップ取付座23に第1のチップ4aが装着されると、装着された第1のチップ4aは、その底面4A,カッタ回転方向後方側を向く後面4B,及びカッタ本体22の他方(一方)の端面22B(22A)側を向く他側面4Cの計3つの面が、チップ取付座25をなすカッタ本体22のボディ部分に当接して支持されることになる。
【0018】
他方、第2のチップ取付座25は、カッタ本体22の一方(他方)の端面22A(22B)及び周面22Cの双方に開口するように形成されている点で、第1のチップ取付座23と共通する構成となっている。
【0019】
しかるに、本実施の形態に係るピンミラーカッタ21によれば、第1のチップ取付座23がこれに装着された第1のチップ4aをカッタ軸方向に支持する受け部31を備えるから、カッタ径方向視にてカッタ本体22の周面22Cに第1のチップ4aと第2のチップ4bとが略並列配置された構成であっても、受け部31において第1のチップ4aを有効に支持し得ることになり、カッタ軸方向に対する第1のチップ4aの取付剛性が高められている。
【0020】
しかも、受け部31を、カッタ径方向視にて第2のチップ取付座25に装着された第2のチップ4bと重複するまでカッタ軸方向に延在させることにより、受け部31の肉厚をカッタ軸方向に沿って増加させているから、カッタ軸方向に対する第1のチップ4aの取付剛性をより一層高めることが可能となり、効果的にビビリの解消及び寸法精度の安定化を図ることができる。
【0021】
なお、本実施の形態では、カッタ本体22の内周側に第1のチップ4a及び第2のチップ4bを配列した、いわゆるインターナル型のピンミラーカッタ21について説明したが、カッタ本体22の外周側にこれら第1のチップ4a及び第2のチップ4bを配列した、いわゆるエクスターナル型のピンミラーカッタにも本発明の適用が可能であることはもとよりである。
【0022】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、次のような効果を奏することができる。
(1)請求項1記載のピンミラーカッタでは、第1のチップ取付座がこれに装着された第1のチップをカッタ軸方向に支持する受け部を備えるから、カッタ径方向視にてカッタ本体の周面に第1のチップと第2のチップとが略並列配置された構成であっても、受け部において第1のチップを有効に支持し得る。
よって、カッタ軸方向に対する第1のチップの取付剛性を高めることが可能となり、ビビリの解消及び寸法精度の安定化を図ることができる。
【0023】
(2)また、請求項1記載のピンミラーカッタでは、受け部をカッタ径方向視にて第2のチップ取付座に装着された第2のチップの内側面のカッタ回転方向後方側の一部が隠れるように、この第2のチップと重複するまでカッタ軸方向に延ばしたから、受け部の肉厚をカッタ軸方向に沿って増加させ得て、カッタ軸方向に対する第1のチップの取付剛性をより一層高めることが可能となる。よって、更なるビビリの解消及び寸法精度の安定化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態によるピンミラーカッタの要部を示す平面図である。
【図2】 図1の一部を拡大した平面図である。
【図3】 図2のA方向矢視図である。
【図4】 ピンミラーカッタの一従来例の要部を示す平面図である。
【図5】 図4の一部を拡大した平面図である。
【図6】 図5のB方向矢視図である。
【図7】 加工機の一例を示す概略構成図である。
【符号の説明】
4a 第1のチップ(スローアウェイチップ)
4b 第2のチップ(スローアウェイチップ)
21 ピンミラーカッタ
22 カッタ本体
22A、22B 端面
22C 周面
23 第1のチップ取付座
25 第2のチップ取付座
31 受け部
Claims (1)
- 円環状をなすカッタ本体の周面の両端面側に第1のチップ取付座が周方向に沿って千鳥状配置となるように形成され、かつ前記両端面の前記周面側に第2のチップ取付座が周方向に沿って前記第1のチップ取付座と略並列配置となるように形成され、これら第1のチップ取付座および第2のチップ取付座にスローアウエイチップが着脱可能に装着されてなるピンミラーカッタにおいて、
前記第1のチップ取付座は、これに装着されたスローアウェイチップをカッタ軸方向に支持する受け部を備え、前記受け部は、カッタ径方向視にて前記第2のチップ取付座に装着されたスローアウェイチップの内側面のカッタ回転方向後方側の一部が隠れるように、この第2のチップ取付座に装着されたスローアウェイチップと重複するまで前記カッタ軸方向に延びていることを特徴とするピンミラーカッタ。
Priority Applications (1)
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JP2001198720A JP2001198720A (ja) | 2001-07-24 |
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Family Applications (1)
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2000
- 2000-01-19 JP JP2000010689A patent/JP4269463B2/ja not_active Expired - Lifetime
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