JP2001194750A - 写真用支持体及び熱現像感光材料 - Google Patents

写真用支持体及び熱現像感光材料

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JP2001194750A
JP2001194750A JP2000000615A JP2000000615A JP2001194750A JP 2001194750 A JP2001194750 A JP 2001194750A JP 2000000615 A JP2000000615 A JP 2000000615A JP 2000000615 A JP2000000615 A JP 2000000615A JP 2001194750 A JP2001194750 A JP 2001194750A
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acid
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Kenji Onuma
憲司 大沼
Hidetoshi Ezure
秀敏 江連
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Konica Minolta Inc
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  • Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】熱現像による高温下でも寸法安定性に優れ、さ
らに熱処理を施してもヘーズが低く、色相に優れた印刷
製版用熱現像感光材料およびそれを構成する写真用支持
体を提供する。 【解決手段】ポリエチレンテレフタレートまたはこれを
主体とするポリエステルからなる二軸延伸ポリエステル
写真用支持体であって、該支持体の引張粘弾性測定によ
る0.01Hzでのtanδが、80℃から110℃の
間のTmax(℃)において極大値(Dmax)を持ち、かつ
max(℃)からTmax+100(℃)の間における最小
値(Dmin)と上記Dmaxの差が0.07以上である写真
用支持体、及び該写真用支持体上に、少なくとも1層の
写真構成層を有する熱現像写真感光材料である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は写真用支持体及び熱
現像感光材料に関し、詳しくは多版印刷に好適な印刷製
版用熱現像感光材料及び該材料を提供するための写真用
支持体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来印刷製版の分野では、画像形成材料
の湿式処理に伴う廃液が、作業性の上で問題となってお
り、近年では環境保全、省スペースの観点からも処理廃
液の減量が強く望まれている。そこで、レーザー・イメ
ージセッターにより効率的な露光が可能で、高解像度で
鮮明な黒色画像を形成することができる写真技術用途の
光熱写真材料に関する技術が必要とされている。この技
術として、例えば、米国特許第3,152,904号、
同3,487,075号及びD.モーガン(Morga
n)による「ドライシルバー写真材料(Dry Sil
ver Photographic Material
s)」(Handbook of Imaging M
aterials, Marcel Dekker,I
nc.第48頁,1991)等に記載の方法が良く知ら
れている。これらの感光材料は通常、80℃以上の温度
で現像が行われるので、熱現像感光材料(以下、単に感
光材料ということもある。)と呼ばれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】印刷製版用感光材料
は、カラー印刷をする場合には、通常、各色別に分解さ
れたフィルムを複数枚使用する。それらをそれぞれの刷
版に焼き付け、重ねて印刷する。複数の色別に分解され
たフィルムを重ねたとき、全く同一に重ならないと、印
刷物にした場合に、色がずれてしまうという現象が生ず
る。よって印刷製版用の熱現像感光材料では、熱による
版の寸法変化をいかに抑えるかが重要な課題である。
【0004】感光材料の耐熱寸法安定性の向上させる方
法としては、特開平10−10676号、同10−10
677号公報に、80〜200℃の高温および0.04
〜6kg/cm2の低張力で搬送しながら熱処理し、支
持体の熱収縮を小さくすることで120℃30秒での熱
寸法変化率が0.001〜0.04%になるようにする
技術が開示されている。しかし、このような高温の熱処
理を受けた支持体は、ヘーズが高く、また色相が劣化す
ることが問題となっており、実際の印刷物で色再現性が
悪くなることが分かっている。
【0005】本発明は上記の事情を解決すべく提案され
たものであり、その目的は、熱現像による高温下でも寸
法安定性に優れ、さらに熱処理を施してもヘーズが低
く、色相に優れた印刷製版用熱現像感光材料およびそれ
を構成する写真用支持体を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、下
記構成によって達成される。 1.ポリエチレンテレフタレートまたはこれを主体とす
るポリエステルからなる二軸延伸ポリエステル写真用支
持体であって、該支持体の引張粘弾性測定による0.0
1Hzでのtanδが、80℃から110℃の間のT
max(℃)において極大値(Dmax)を持ち、かつTmax
(℃)からTmax+100(℃)の間における最小値
(Dmin)と上記Dmaxの差が0.07以上であることを
特徴とする写真用支持体。 2.該支持体の色調によるb値が+2以下であることを
特徴とする上記1に記載の写真用支持体。 3.支持体中に含まれる末端カルボキシル基量が50g
eq/t以下であることを特徴とする上記1又は2に記
載の写真用支持体。 4.支持体10cm2中に含まれる50μm以上の大き
さの異物を実質的に含まず、かつ50μm未満の大きさ
の異物が10個以下であることを特徴とする上記1〜3
のいずれかに記載の写真用支持体。 5.上記1〜4のいずれかに記載の写真用支持体上に、
少なくとも1層の写真構成層を有することを特徴とする
熱現像写真感光材料。 6.支持体上の少なくとも一方の面に、ハロゲン化銀微
粒子、還元可能な非感光性の有機銀塩、および銀の還元
剤を含有する感光層を有する熱現像写真感光材料におい
て、該感光材料の引張粘弾性測定による0.01Hzで
のtanδが、80℃から110℃の間の温度T
max(℃)において極大値(Dmax)を持ち、かつTmax
(℃)からTmax+100(℃)の間における最小値
(Dmin)と上記Dmaxの差が0.07以上であることを
特徴とする熱現像写真感光材料。 7.支持体上の少なくとも1層にヒドラジン化合物を含
有することを特徴とする上記5又は6に記載の熱現像写
真感光材料。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明を更に詳しく説明する。 [支持体]本発明の写真用支持体を構成するのに用いら
れる、二軸延伸ポリエステルフィルムは、ポリエチレン
テレフタレート(PET)、またはこれを主体とするポ
リエステルである。ここでいう「これを主体とするポリ
エステル」とは、PETの共重合体およびポリマーブレ
ンド物であっても良く、全体に占めるPETの重量比率
が50重量%以上のものを指す。
【0008】PETはテレフタル酸とエチレングリコー
ルから構成されるが、これらを触媒の存在下で適当な反
応条件下で結合させることによって重合できる。このと
き、適当な1種、または2種以上の第3成分を混合して
も良い。適当な第3成分としては、2価のエステル形成
官能基を有する化合物であればよく、例えば、ジカルボ
ン酸の例として次のようなものが挙げられる。
【0009】イソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタ
レンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、
ジフェニルスルホンジカルボン酸、ジフェニルエーテル
ジカルボン酸、ジフェニルエタンジカルボン酸、シクロ
ヘキサンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフ
ェニルチオエーテルジカルボン酸、ジフェニルケトンジ
カルボン酸、フェニルインダンジカルボン酸などを挙げ
ることができる。
【0010】また、グリコールの例としては、エチレン
グリコール、プロピレングリコール、テトラメチレング
リコール、シクロヘキサンジメタノール、2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス
(4−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、ビス
(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビスフェノール
フルオレンジヒドロキシエチルエーテル、ジエチレング
リコール、ネオペンチルグリコール、ハイドロキノン、
シクロヘキサンジオールなどを挙げることができる。
【0011】また、本発明におけるポリエチレンテレフ
タレートには本発明の効果を損なわない限り、例えばヒ
ドロキシ安息香酸のような芳香族ヒドロキシカルボン酸
もしくは脂肪族ヒドロキシカルボン酸成分をジカルボン
酸およびヒドロキシカルボン酸成分に対して20%モル
以下で共重合させることもできる。
【0012】さらに、本発明におけるポリエチレンテレ
フタレートには実質的に線状である範囲の量であり、か
つ、本発明の効果を損なわない限り、例えば全酸性分に
対し2モル%以下の量で、3官能以上のポリカルボン酸
またはポリヒドロキシ化合物、例えばトリメリット酸、
ペンタエリスリトール等を共重合させることもできる。
【0013】本発明のPETは固有粘度が0.3〜1.
0であることが好ましい。さらに好ましくは0.4〜
0.8であり、特に好ましくは0.5〜0.7である。
また固有粘度の異なるものを混合して使用しても良い。
混合して使用する場合、用いる樹脂の固有粘度差が0.
1以上0.4以下であるものが好ましく、より好ましく
は固有粘度差が0.15以上0.3以下である。
【0014】本発明のPETの合成方法は、特に限定が
あるわけではなく、従来公知のPETの製造方法に従っ
て製造できる。例えば、ジカルボン酸成分をジオール成
分と直接エステル化反応させる直接エステル化法、初め
にジカルボン酸成分としてジアルキルエステルを用い
て、これとジオール成分とでエステル交換反応させ、こ
れを減圧下で加熱して余剰のジオール成分を除去するこ
とにより重合させるエステル交換法を用いることができ
る。
【0015】この際、必要に応じてエステル交換触媒あ
るいは重合反応触媒を用い、あるいは耐熱安定剤を添加
することができる。熱安定剤としては、例えば、リン
酸、亜リン酸、及びそれらのエステル化合物が挙げられ
る。また、合成時の各過程で着色防止剤、結晶核剤、す
べり剤、安定剤、ブロッキング防止剤、紫外線吸収剤、
粘度調節剤、透明化剤、帯電防止剤、pH調整剤、染
料、顔料などを添加させてもよい。
【0016】次に、本発明の写真用支持体の製造方法に
ついて説明する。未延伸シートないしフィルムを得る方
法および縦方向に一軸延伸する方法は、従来公知の方法
で行うことができる。例えば、原料のポリエステルをペ
レット状に成型し、熱風乾燥または真空乾燥した後、溶
融押出し、Tダイよりシート状に押出して、静電印加法
などにより冷却ドラムに密着させ、冷却固化させ、未延
伸シートを得る。次いで、得られた未延伸シートを複数
のロール群および/または赤外線ヒーターなどの加熱装
置を介してポリエステルのガラス転移温度(Tg)から
Tg+100℃の範囲内に加熱し、縦延伸する方法であ
る。延伸倍率は、通常2.5倍〜6倍の範囲である。
【0017】次に、上記の様にして得られた縦方向に一
軸延伸されたポリエステルフィルムを、Tg〜Tg+1
20℃の温度範囲内で、横延伸し、次いで熱固定する。
横延伸倍率は通常3〜6倍であり、また、縦、横延伸倍
率の比は、得られた二軸延伸フィルムの物性を測定し、
好ましい特性を有するように適宜調整される。ついで熱
固定は、その最終横延伸温度より高温で、Tg+180
℃以下の温度範囲内で通常0.5〜300秒間熱固定す
る。このとき、2つ以上の温度で熱固定されることが好
ましい。このように2つ以上の温度で熱固定したフィル
ムは寸法安定性が向上し、熱現像用写真感光材料用の支
持体として有効である。
【0018】また、本発明の写真用支持体は寸法安定性
の点で弛緩処理を行うことが好ましい。弛緩処理は前記
ポリエステルフィルムの延伸製膜工程中の熱固定した
後、横延伸のテンター内、またはテンターを出た後に巻
き取りまでの工程で行われるのが好ましい。弛緩処理
は、処理温度が80℃〜200℃で行われることが好ま
しく、より好ましくは、処理温度が100℃〜180
℃、更に好ましくは、処理温度が120℃〜160℃の
範囲である。また長手方向、幅手方向ともに、弛緩率が
0.1%〜20%の範囲で行われることが好ましく、よ
り好ましくは弛緩率が2〜15%で処理されることであ
る。弛緩処理された写真用支持体は、さらに後述する搬
送熱処理を施すことにより、好ましい熱寸法変化率の写
真用支持体となる。
【0019】本発明の写真用支持体の厚みは特に限定が
ある訳ではないが、寸法変化率の点で厚い方が好まし
く、医用写真感光材料に用いられる場合は取り扱い性も
含めて90〜200μmが好ましく、特に150〜19
0μmであることが好ましい。印刷用写真感光材料に用
いられる場合は、4版を同時に焼き付ける関係で透明性
が求められ、70〜180μm、特に100〜140μ
mであることが好ましい。
【0020】また、本発明の写真用支持体の透明性に関
しては、ヘーズが3%以下であることが好ましい。さら
に好ましくは1%以下である。ヘーズが3%より大きい
とフィルムを印刷用写真感光材料に用いられる場合、画
像が不鮮明になる。上記ヘーズは、ASTM−D100
3−52に従って測定したものである。
【0021】[熱処理]本発明の写真用支持体の熱処理
方法は,支持体のガラス転移温度以上融点以下の高温雰
囲気からガラス転移温度(以下Tgと略す)までの温度
範囲を0.01kg/cm2から30kg/cm2の張力
下で搬送しながら熱処理することが好ましい。特に熱処
理温度は、熱処理時間は、フィルムの搬送速度を変えた
り、熱処理ゾーンの長さを変えたりすることでコントロ
ールできる。この熱処理時間が短すぎると本発明は効果
的でなく支持体の熱寸法安定性が低下してしまう。また
60分以上であると支持体の平面性や透明性の劣化がみ
られ、写真用の支持体としては不適となるので好ましく
ない。
【0022】[搬送張力]熱処理時の搬送張力は支持体
の熱処理による効果、すなわち熱収縮の進行を妨げず
に、その後の熱処理(熱現像)時の寸法変化を小さくす
る点で、できるだけ低張力であることが望ましい。しか
し搬送張力があまり小さいと、熱処理時に支持体の熱収
縮の部分的な差により支持体の平面性が劣化するととも
に、搬送ロールとの摩擦等により細かいキズ等が発生す
る。そのため搬送張力は0.01kg/cm2〜30k
g/cm2以下が好ましい。好ましくは6.0kg/c
2より大きく20kg/cm2以下であり、さらに好ま
しくは4.0kg/cm2より大きく10kg/cm2
下である。なお本発明の搬送張力は、支持体に加えた力
を支持体の断面積(幅×厚み)で割ったものである。熱
処理時の搬送張力の変化は、振動的に変化させても、段
階的に変化させても、また傾斜的に変化させても良い。
好ましくは段階的および傾斜的に変化させる方法であ
り、さらに好ましくは傾斜的に変化させる方法である。
【0023】搬送熱処理の張力の調整は、巻き取りロー
ル及び/または送り出しロールのトルクを調整すること
で容易に達成できる。また工程内にダンサーロールを設
置し、これに加える荷重を調整することでも達成でき
る。熱処理時及び/または熱処理後の冷却時に張力を変
化させる場合、これらの工程前後および/または工程内
にダンサーロールを設置し、それらの荷重を調整するこ
とで所望の張力状態を作製できる。また振動的に搬送張
力を変化させるには熱処理ロール間を小さくすることが
有効である。搬送しながら熱処理する方法としては、特
に限定されないが、例えば、フィルムの両端をピンやク
リップで把持しての搬送方法、複数のロール群によるロ
ール搬送や空気をフィルムに吹き付けて浮揚させるエア
ー搬送などによりフィルムを連続的に搬送させておき、
複数のスリットから加熱空気をフィルム面の片面あるい
は両面に吹き付ける方法、赤外線ヒーターなどによる輻
射熱を利用する方法、加熱した複数のロールと接触させ
る方法などを単独または複数組み合わせて熱処理する方
法が挙げられる。
【0024】上述の熱処理が施されたフィルムは、その
後フィルムが100℃以上の温度で、30秒以上熱せら
れるとその効果が薄れてしまうので注意が必要である。
そこで、本発明の熱処理は、フィルムに下引層を塗布し
乾燥した後から、写真構成層(下引層を除く、写真感光
層等の写真を構成する層)を塗布する前までの間で施さ
れるのが好ましい。具体的には、下引層を塗布・乾燥し
た後に連続して平坦に保持されたままの状態で行っても
よく、あるいは、一度巻き取った後に、必要な搬送設備
と加熱設備を設置して再搬送処理してもよい。更には、
バッキング層、導電層、易滑性層、磁気記録層などの各
種の機能性層(写真構成層、下引層を除く。)を塗布・
乾燥した後に上記と同様な処理を行ってもよい。
【0025】以上のようにして熱処理されたフィルムは
Tg付近から常温まで冷却され巻き取られる。この時の
冷却はフィルムの平面性を保つためには、Tgをまたい
で常温までさげるのに少なくとも−5℃/秒以上の速度
で冷却するのが好ましい。
【0026】このようにして熱処理され常温まで冷却し
て巻き取られた支持体は、次工程に送られるまでの間保
管される際、巻き癖がつきにくいようにできるだけ大き
なコアにまかれて保管されることが望ましく、好ましく
は外径が200mm以上、より好ましくは300mm以
上、さらに好ましくは400mm以上のコアに巻かれて
保管されることである。
【0027】本発明における写真用支持体および熱現像
感光材料は、0.01Hzでの引張粘弾性測定によるt
anδの値が、80℃から110℃において、極大値を
持ち、かつ110℃から160℃において極小値を持
ち、かつその値の差が0.07以上あることが必要であ
る。このtanδの値が0.07未満となると、熱現像
処理時の寸法安定性が実用に耐えうる範囲外となってし
まい好ましくない。特に寸法安定性の観点からtanδ
の極大ピークは熱現像処理を行う温度より高い温度領域
にあるのが好ましい。
【0028】このtanδが上記条件を満たすようにす
るためには、熱現像処理が行われる温度付近において、
支持体を構成する高分子鎖の熱による運動性を低下させ
ればよい。具体的にはその温度付近において剛直な成分
を持つ樹脂を混合する、その温度付近において予め熱処
理(アニーリング)を行い分子鎖の配列度を高める方
法、前記記載の弛緩処理や低張力搬送熱処理を行って熱
収縮させるなどの方法が挙げられるが、tanδが上記
条件を満たすようであればその方法は任意であり、特定
の方法に限定されるものではない。
【0029】本発明における写真用支持体は、色調によ
るb値が+2以下であることが好ましい。より好ましく
は+1以下、さらに好ましくはb値は負の値である。b
値はその値が大きくなるほど支持体の黄色みを増し、汎
用のポリエステルフィルムとしては問題ないが、印刷製
版写真用支持体としては製版時の色再現性が悪くなり好
ましくない。
【0030】本発明における写真用支持体は、支持体1
トンあたりに含まれる末端カルボキシル基量が50g当
量(本明細書において、geq/tと略す)以下である
ことが必要である。末端カルボキシル基量が50geq
/tを超えているということは、製膜時および熱処理時
の熱分解が進行しすぎているという傾向であり、本発明
の熱寸法安定化と色調改良の目的にとって好ましくな
い。
【0031】さらに、本発明における写真用支持体は、
支持体10cm2中に含まれる50μm以上の大きさの
異物を実質的に含まず、かつ50μm未満の大きさの異
物が10個以下であることが好ましい。ここでいう異物
の大きさとは粒径の大きい方の長さ、すなわち長径の大
きさを指す。異物の大きさ、個数が上記範囲を超えると
支持体の透明性や表面性能が著しく損なわれることがあ
る。本発明の熱現像感光材料は上記性能を満たす写真用
支持体を用いることが好ましい。
【0032】熱現像感光材料の詳細は前述のとおり例え
ば米国特許第3,152,904号、同3,457,0
75号、及びD.モーガン(Morgan)による「ド
ライシルバー写真材料(Dry Silver Pho
tographic Material)」やD.モー
ガン(Morgan)とB.シェリー(Shely)に
よる「熱によって処理される銀システム(Therma
lly Processed SilverSyste
ms)」(イメージング・プロセッシーズ・アンド・マ
テリアルズ(Imaging Processes a
nd Materials)Neblette 第8
版、スタージ(Sturge)、V.ウォールワース
(Walworth)、A.シェップ(Shepp)編
集、第2頁、1969年)等に開示されている。
【0033】[有機銀塩]本発明における写真構成層に
用いられる有機銀塩は還元可能な銀源であり、還元可能
な銀イオン源を含有する有機酸及びヘテロ有機酸の銀
塩、特に長鎖(10〜30、好ましくは15〜25の炭
素原子数)の脂肪族カルボン酸及び含窒素複素環が好ま
しい。配位子が、4.0〜10.0の銀イオンに対する
総安定定数を有する有機又は無機の銀塩錯体も有用であ
る。好適な銀塩の例は、Research Discl
osure第17029及び29963に記載されてお
り、次のものがある:有機酸の塩(例えば、没食子酸、
シュウ酸、ベヘン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、ラ
ウリン酸等の塩);銀のカルボキシアルキルチオ尿素塩
(例えば、1−(3−カルボキシプロピル)チオ尿素、
1−(3−カルボキシプロピル)−3,3−ジメチルチ
オ尿素等);アルデヒドとヒドロキシ置換芳香族カルボ
ン酸とのポリマー反応生成物の銀錯体(例えば、アルデ
ヒド類(ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ブチル
アルデヒド等)、ヒドロキシ置換酸類(例えば、サリチ
ル酸、安息香酸、3,5−ジヒドロキシ安息香酸、5,
5−チオジサリチル酸)、チオエン類の銀塩又は錯体
(例えば、3−(2−カルボキシエチル)−4−ヒドロ
キシメチル−4−(チアゾリン−2−チオエン、及び3
−カルボキシメチル−4−チアゾリン−2−チオエ
ン)、イミダゾール、ピラゾール、ウラゾール、1,
2,4−チアゾール及び1H−テトラゾール、3−アミ
ノ−5−ベンジルチオ−1,2,4−トリアゾール及び
ベンゾトリアゾールから選択される窒素酸と銀との錯体
また塩;サッカリン、5−クロロサリチルアルドキシム
等の銀塩;及びメルカプチド類の銀塩。好ましい銀源は
ベヘン酸銀である。
【0034】有機銀塩は好ましくは銀量として3g/m
2以下で含有せしめる。更に好ましくは2g/m2以下で
ある。有機銀塩化合物は、水溶性銀化合物と銀と錯形成
する化合物を混合することにより得られるが、正混合
法、逆混合法、同時混合法、特開平9−127643号
に記載されている様なコントロールドダブルジェット法
等が好ましく用いられる。
【0035】[ハロゲン化銀]本発明における写真構成
層に用いられるハロゲン化銀粒子は光センサーとして機
能するものとして添加される。画像形成後の白濁を低く
抑えるため、及び良好な画質を得るために平均粒子サイ
ズが小さい方が好ましく、平均粒子サイズが0.1μm
以下、より好ましくは0.01μm〜0.1μm、特に
0.03μm〜0.08μmが好ましい。ここでいう粒
子サイズとは、ハロゲン化銀粒子が立方体或いは八面体
のいわゆる正常晶である場合には、ハロゲン化銀粒子の
稜の長さをいう。又、正常晶でない場合、例えば球状、
棒状、或いは平板状の粒子の場合には、ハロゲン化銀粒
子の体積と同等な球を考えたときの直径をいう。また、
ハロゲン化銀は単分散であることが好ましい。ここでい
う単分散とは、下記式で求められる単分散度が40%以
下をいう。更に好ましくは30%以下であり、特に好ま
しくは0.1%以上20%以下となる粒子である。 単分散度(%)=(粒径の標準偏差)/(粒径の平均
値)×100 本発明においては、ハロゲン化銀粒子が平均粒径0.1
μm以下でかつ単分散粒子であることがより好ましく、
この範囲にすることで画像粒状性も向上する。
【0036】ハロゲン化銀粒子の形状については、特に
制限はないが、ミラー指数〔100〕面の占める割合が
高いことが好ましく、この割合が50%以上、更には7
0%以上、特に80%以上であることが好ましい。ミラ
ー指数〔100〕面の比率は増感色素の吸着における
〔111〕面と〔100〕面との吸着依存性を利用した
T.Tani,J.Imaging Sci.,29,
165(1985)により求めることができる。
【0037】またもう一つの好ましいハロゲン化銀の形
状は、平板粒子である。ここでいう平板粒子とは、投影
面積の平方根を粒径rμmとして垂直方向の厚みをhμ
mとした場合のアスペクト比=r/hが3以上のものを
いう。その中でも好ましくはアスペクト比が3以上50
以下である。また粒径は0.1μm以下であることが好
ましく、さらに0.01μm〜0.08μmが好まし
い。これらは米国特許第5,264,337号、同5,
314,798号、同5,320,958号等に記載さ
れており、容易に目的の平板状粒子を得ることができ
る。本発明においてこれらの平板状粒子を用いた場合、
さらに画像の鮮鋭性も向上する。
【0038】ハロゲン組成としては特に制限はなく、塩
化銀、塩臭化銀、塩沃臭化銀、臭化銀、沃臭化銀、沃化
銀のいずれであってもよい。本発明に用いられる写真乳
剤は、P.Glafkides著Chimie et
Physique Photographique(P
aul Montel社刊、1967年)、G.F.D
uffin著 Photographic Emuls
ion Chemistry(The Focal P
ress刊、1966年)、V.L.Zelikman
et al著Making and Coating
Photographic Emulsion(Th
e Focal Press刊、1964年)等に記載
された方法を用いて調製することができる。即ち、酸性
法、中性法、アンモニア法等のいずれでもよく、又可溶
性銀塩と可溶性ハロゲン塩を反応させる形成としては、
片側混合法、同時混合法、それらの組合せ等のいずれを
用いてもよい。このハロゲン化銀はいかなる方法で画像
形成層に添加されてもよく、このときハロゲン化銀は還
元可能な銀源に近接するように配置する。又、ハロゲン
化銀は有機酸銀とハロゲンイオンとの反応による有機酸
銀中の銀の一部又は全部をハロゲン化銀に変換すること
によって調製してもよいし、ハロゲン化銀を予め調製し
ておき、これを有機銀塩を調製するための溶液に添加し
てもよく、又はこれらの方法の組み合わせも可能である
が、後者が好ましい。一般にハロゲン化銀は有機銀塩に
対して0.75〜30重量%の量で含有することが好ま
しい。
【0039】本発明に用いられるハロゲン化銀には、元
素周期律表の6族から10族に属する金属のイオン又は
錯体イオンを含有することが好ましい。上記の金属とし
ては、W,Fe、Co、Ni、Cu、Ru、Rh、P
d、Re、Os、Ir、Pt、Auが好ましく、中でも
印刷製版用感光材料に使用される場合はRh、Re、R
u、Ir、Osから選ばれることが好ましい。
【0040】これらの金属は錯体の形でハロゲン化銀に
導入できる。本発明においては、遷移金属錯体は、下記
一般式で表される6配位錯体が好ましい。 一般式〔ML6m 式中、Mは元素周期表の6〜10族の元素から選ばれる
遷移金属、Lは架橋配位子、mは0、−1、−2又は−
3を表す。Lで表される配位子の具体例としては、ハロ
ゲン化物(弗化物、塩化物、臭化物及び沃化物)、シア
ン化物、シアナート、チオシアナート、セレノシアナー
ト、テルロシアナート、アジド及びアコの各配位子、ニ
トロシル、チオニトロシル等が挙げられ、好ましくはア
コ、ニトロシル及びチオニトロシル等である。アコ配位
子が存在する場合には、配位子の一つ又は二つを占める
ことが好ましい。Lは同一でもよく、また異なっていて
もよい。Mとして特に好ましい具体例は、ロジウム(R
h)、ルテニウム(Ru)、レニウム(Re)及びオス
ミウム(Os)である。
【0041】以下に遷移金属配位錯体の具体例を示す。 1:〔RhCl63- 2:〔RuCl63- 3:〔ReCl63- 4:〔RuBr63- 5:〔OsCl63- 6:〔CrCl64- 7:〔Ru(NO)Cl52- 8:〔RuBr4(H2O)〕2- 9:〔Ru(NO)(H2O)Cl4- 10:〔RhCl5(H2O)〕2- 11:〔Re(NO)Cl52- 12:〔Re(NO)CN52- 13:〔Re(NO)ClCN42- 14:〔Rh(NO)2Cl4- 15:〔Rh(NO)(H2O)Cl4- 16:〔Ru(NO)CN52- 17:〔Fe(CN)63- 18:〔Rh(NS)Cl52- 19:〔Os(NO)Cl52- 20:〔Cr(NO)Cl52- 21:〔Re(NO)Cl5- 22:〔Os(NS)Cl4(TeCN)〕2- 23:〔Ru(NS)Cl52- 24:〔Re(NS)Cl4(SeCN)〕2- 25:〔Os(NS)Cl(SCN)42- 26:〔Ir(NO)Cl52-
【0042】これらの金属のイオン又は錯体イオンは一
種類でもよいし、同種の金属及び異種の金属を二種以上
併用してもよい。これらの金属のイオン又は錯体イオン
の含有量としては、一般的にはハロゲン化銀1モル当た
り1×10-9〜1×10-2モルが適当であり、好ましく
は1×10-8〜1×10-4モルである。これらの金属の
イオン又は錯体イオンを提供する化合物は、ハロゲン化
銀粒子形成時に添加し、ハロゲン化銀粒子中に組み込ま
れることが好ましく、ハロゲン化銀粒子の調製、つまり
核形成、成長、物理熟成、化学増感の前後のどの段階で
添加してもよいが、特に核形成、成長、物理熟成の段階
で添加するのが好ましく、更には核形成、成長の段階で
添加するのが好ましく、最も好ましくは核形成の段階で
添加する。添加に際しては、数回に渡って分割して添加
してもよく、ハロゲン化銀粒子中に均一に含有させるこ
ともできるし、特開昭63−29603号、特開平2−
306236号、同3−167545号、同4−765
34号、同6−110146号、同5−273683号
等に記載されている様に粒子内に分布を持たせて含有さ
せることもできる。好ましくは粒子内部に分布をもたせ
ることができる。これらの金属化合物は、水或いは適当
な有機溶媒(例えば、アルコール類、エーテル類、グリ
コール類、ケトン類、エステル類、アミド類)に溶解し
て添加することができるが、例えば金属化合物の粉末の
水溶液もしくは金属化合物とNaCl、KClとを一緒
に溶解した水溶液を、粒子形成中の水溶性銀塩溶液又は
水溶性ハライド溶液中に添加しておく方法、或いは銀塩
溶液とハライド溶液が同時に混合されるとき第3の水溶
液として添加し、3液同時混合の方法でハロゲン化銀粒
子を調製する方法、粒子形成中に必要量の金属化合物の
水溶液を反応容器に投入する方法、或いはハロゲン化銀
調製時に予め金属のイオン又は錯体イオンをドープして
ある別のハロゲン化銀粒子を添加して溶解させる方法等
がある。特に、金属化合物の粉末の水溶液もしくは金属
化合物とNaCl、KClとを一緒に溶解した水溶液を
水溶性ハライド溶液に添加する方法が好ましい。粒子表
面に添加する時には、粒子形成直後又は物理熟成時途中
もしくは終了時又は化学熟成時に必要量の金属化合物の
水溶液を反応容器に投入することもできる。
【0043】[還元剤]本発明における写真構成層塗布
液に含有する還元剤としては、一般に知られているもの
が挙げられ、例えば、フェノール類、2個以上のフェノ
ール基を有するポリフェノール類、ナフトール類、ビス
ナフトール類、2個以上の水酸基を有するポリヒドロキ
シベンゼン類、2個以上の水酸基を有するポリヒドロキ
シナフタレン類、アスコルビン酸類、3−ピラゾリドン
類、ピラゾリン−5−オン類、ピラゾリン類、フェニレ
ンジアミン類、ヒドロキシルアミン類、ハイドロキノン
モノエーテル類、ヒドロオキサミン酸類、ヒドラジド
類、アミドオキシム類、N−ヒドロキシ尿素類等があ
り、さらに詳しくは例えば、米国特許第3,615,5
33号、同3,679,426号、同3,672,90
4号、同3,751,252号、同3,782,949
号、同3,801,321号、同3,794,488
号、同3,893,863号、同3,887,376
号、同3,770,448号、同3,819,382
号、同3,773,512号、同3,839,048
号、同3,887,378号、同4,009,039
号、同4,021,240号、英国特許第1,486,
148号もしくはベルギー特許第786,086号各明
細書及び特開昭50−36143号、同50−3611
0号、同50−116023号、同50−99719
号、同50−140113号、同51−51933号、
同51−23721号、同52−84727号もしくは
特公昭51−35851号各公報に具体的に例示された
還元剤があり、本発明はこのようなあらゆる種類の還元
剤の中から適宜選択して使用することが出来る。
【0044】上記の還元剤の中で、有機銀塩として脂肪
族カルボン酸銀塩を使用する場合に好ましい還元剤とし
ては、2個以上のフェノール基がアルキレン基又は硫黄
によって連結されたポリフェノール類、特にフェノール
基のヒドロキシ置換位置に隣接した位置の少なくとも一
つにアルキル基(例えばメチル基、エチル基、プロピル
基、t−ブチル基、シクロヘキシル基等)又はアシル基
(例えばアセチル基、プロピオニル基等)が置換したフ
ェノール基の2個以上がアルキレン基又は硫黄によって
連結されたポリフェノール類、例えば1、1−ビス(2
−ヒドロキシ−3、5−ジメチルフェニル)−3、5、
5−トリメチルヘキサン、1、1−ビス(2−ヒドロキ
シ−3−t−ブチル−5−メチルフェニル)メタン、
1、1−ビス(2−ヒドロキシ−3、5−ジ−t−ブチ
ルフェニル)メタン、2−ヒドロキシ−3−t−ブチル
−5−メチルフェニル)−(2−ヒドロキシ−5−メチ
ルフェニル)メタン、6、6’−ベンジリデン−ビス
(2、4−ジ−t−ブチルフェノール)、6、6’−ベ
ンジリデン−ビス(2−t−ブチル−4−メチルフェノ
ール)、6、6’−ベンジリデン−ビス(2、4−ジメ
チルフェノール)、1、1−ビス(2−ヒドロキシ−
3、5−ジメチルフェニル)−2−メチルプロパン、
1、1、5、5−テトラキス(2−ヒドロキシ−3、5
−ジメチルフェニル)−2、4−エチルペンタン、2、
2−ビス(4−ヒドロキシ−3、5−ジメチルフェニ
ル)プロパン、2、2−ビス(4−ヒドロキシ−3、5
−ジ−t−ブチルフェニル)プロパン等の米国特許第
3,589,903号、同4,021,249号もしく
は英国特許第1,486,148号各明細書及び特開昭
51−51933号、同50−36110号、同50−
116023号、同52−84727号もしくは特公昭
51−35727号公報に記載されたポリフェノール化
合物)、米国特許第3,672,904号明細書に記載
されたビスナフトール類、例えば、2、2’−ジヒドロ
キシ−1、1’−ビナフチル、6、6’−ジブロモ−
2、2’−ジヒドロキシ−1、1’−ビナフチル、6、
6’−ジニトロ−2、2’−ジヒドロキシ−1、1’−
ビナフチル、ビス(2−ヒドロキシ−1−ナフチル)メ
タン、4、4’−ジメトキシ−1、1’−ジヒドロキシ
−2、2’−ビナフチル等、更に米国特許第3,80
1,321号明細書に記載されているようなスルホンア
ミドフェノール又はスルホンアミドナフトール類、例え
ば、4−ベンゼンスルホンアミドフェノール、2−ベン
ゼンスルホンアミドフェノール、2、6−ジクロロ−4
−ベンゼンスルホンアミドフェノール、4−ベンゼンス
ルホンアミドナフトール等を挙げることができる。
【0045】本発明における写真構成層塗布液に含有す
る還元剤の量は、有機銀塩や還元剤の種類、その他の添
加剤によって変化するが、一般的には有機銀塩1モル当
たり0.05モル乃至10モル好ましくは0.1モル乃
至3モルが適当である。又この量の範囲内において、上
述した還元剤は2種以上併用されてもよい。本発明にお
いては、前記還元剤を塗布直前に感光溶液(写真構成層
塗布液)に添加混合して塗布した方が、感光溶液の停滞
時間による写真性能変動が小さく好ましい場合がある。
【0046】[硬調化剤]本発明の熱現像感光材料に
は、硬調化剤としてヒドラジン誘導体を含有することが
好ましい。ヒドラジン誘導体としては、下記一般式
〔H〕で表される化合物が好ましい。
【0047】
【化1】 式中、A0はそれぞれ置換基を有してもよい脂肪族基、
芳香族基、複素環基又は−G0−D0基を、B0はブロッ
キング基を表し、A1、A2はともに水素原子、又は一方
が水素原子で他方はアシル基、スルホニル基又はオキザ
リル基を表す。ここで、G0は−CO−基、−COCO
−基、−CS−基、−C(=NG11)−基、−SO−
基、−SO2−基又は−P(O)(G11)−基を表
し、G1は単なる結合手、−O−基、−S−基又は−N
(D1)−基を表し、D1は脂肪族基、芳香族基、複素環
基又は水素原子を表し、分子内に複数のD1が存在する
場合、それらは同じであっても異なってもよい。D0
水素原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基、アミノ基、
アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、ア
リールチオ基を表す。
【0048】一般式〔H〕において、A0で表される脂
肪族基は好ましくは炭素数1〜30のものであり、特に
炭素数1〜20の直鎖、分岐又は環状のアルキル基が好
ましく、例えばメチル基、エチル基、t−ブチル基、オ
クチル基、シクロヘキシル基、ベンジル基が挙げられ、
これらは更に適当な置換基(例えばアリール基、アルコ
キシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリール
チオ基、スルホキシ基、スルホンアミド基、スルファモ
イル基、アシルアミノ基、ウレイド基等)で置換されて
いてもよい。
【0049】一般式〔H〕において、A0で表される芳
香族基は、単環又は縮合環のアリール基が好ましく、例
えばベンゼン環又はナフタレン環が挙げられ、A0で表
される複素環基としては、単環又は縮合環で窒素、硫
黄、酸素原子から選ばれる少なくとも一つのヘテロ原子
を含む複素環が好ましく、例えばピロリジン環、イミダ
ゾール環、テトラヒドロフラン環、モルホリン環、ピリ
ジン環、ピリミジン環、キノリン環、チアゾール環、ベ
ンゾチアゾール環、チオフェン環、フラン環が挙げら
れ、A0で表される−G0−D0基において、G0は−CO
−基、−COCO−基、−CS−基、−C(=NG
11)−基、−SO−基、−SO2−基又は−P(O)
(G11)−基を表す。G1は単なる結合手、−O−
基、−S−基又は−N(D1)−基を表し、D1は脂肪族
基、芳香族基、複素環基又は水素原子を表し、分子内に
複数のD1が存在する場合、それらは同じであっても異
なってもよい。D0は水素原子、脂肪族基、芳香族基、
複素環基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ
基、アルキルチオ基、アリールチオ基を表し、好ましい
0としては水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ア
ミノ基等が挙げられる。A0の芳香族基、複素環基及び
−G0−D0基は置換基を有していてもよい。A0として
特に好ましいものはアリール基及び−G0−D0基であ
る。
【0050】又、一般式〔H〕において、A0は耐拡散
基又はハロゲン化銀吸着基を少なくとも一つ含むことが
好ましい。耐拡散基としてはカプラー等の不動性写真用
添加剤にて常用されるバラスト基が好ましく、バラスト
基としては写真的に不活性であるアルキル基、アルケニ
ル基、アルキニル基、アルコキシ基、フェニル基、フェ
ノキシ基、アルキルフェノキシ基等が挙げられ、置換基
部分の炭素数の合計は8以上であることが好ましい。
【0051】一般式〔H〕において、ハロゲン化銀吸着
促進基としてはチオ尿素、チオウレタン基、メルカプト
基、チオエーテル基、チオン基、複素環基、チオアミド
複素環基、メルカプト複素環基、或いは特開昭64−9
0439号に記載の吸着基等が挙げられる。
【0052】一般式〔H〕において、B0はブロッキン
グ基を表し、好ましくは−G0−D0基であり、G0は−
CO−基、−COCO−基、−CS−基、−C(=NG
11)−基、−SO−基、−SO2−基又は−P(O)
(G11)−基を表す。好ましいG0としては−CO−
基、−COCO−基が挙げられ、G1は単なる結合手、
−O−基、−S−基又は−N(D1)−基を表し、D1
脂肪族基、芳香族基、複素環基又は水素原子を表し、分
子内に複数のD1が存在する場合、それらは同じであっ
ても異なってもよい。D0は水素原子、脂肪族基、芳香
族基、複素環基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオ
キシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基を表し、好ま
しいD0としては水素原子、アルキル基、アルコキシ
基、アミノ基等が挙げられる。A1、A2はともに水素原
子、又は一方が水素原子で他方はアシル基(アセチル
基、トリフルオロアセチル基、ベンゾイル基等)、スル
ホニル基(メタンスルホニル基、トルエンスルホニル基
等)、又はオキザリル基(エトキザリル基等)を表す。
次に一般式〔H〕で表される化合物の具体例を以下に示
すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0053】
【化2】
【0054】
【化3】
【0055】
【化4】
【0056】
【化5】
【0057】
【化6】
【0058】
【化7】
【0059】その他に好ましく用いることのできるヒド
ラジン誘導体は、米国特許第5,545,505号カラ
ム11〜カラム20に記載の化合物H−1〜H−29、
米国特許第5,464,738号カラム9〜カラム11
に記載の化合物1〜12である。これらのヒドラジン誘
導体は公知の方法で合成することができる。
【0060】ヒドラジン誘導体の添加層は、ハロゲン化
銀乳剤を含む感光層及び/又は感光層に隣接した層であ
る。また添加量はハロゲン化銀粒子の粒径、ハロゲン組
成、化学増感の程度、抑制剤の種類等により最適量は一
様ではないが、ハロゲン化銀1モル当たり10-6モル〜
10-1モル程度、特に10-5モル〜10-2モルの範囲が
好ましい。
【0061】[硬調化促進剤]また本発明の熱現像感光
材料には、米国特許第5,545,505号に記載のヒ
ドロキシルアミン化合物、アルカノールアミン化合物や
フタル酸アンモニウム化合物、米国特許第5,545,
507号に記載のヒドロキサム酸化合物、米国特許第
5,558,983号に記載のN−アシル−ヒドラジン
化合物、米国特許第5,545,515号に記載のアク
リロニトリロ化合物、米国特許第5,937,449号
に記載のベンズヒドロールやジフェニルフォスフィンや
ジアルキルピペリジンやアルキル−β−ケトエステルな
どの水素原子ドナー化合物、などの硬調化促進剤を添加
することが好ましい。その中でも下記一般式(P)で表
される4級オニウム化合物及び一般式〔Na〕で表され
るアミノ化合物が好ましく用いられる。
【0062】
【化8】 式中、Qは窒素原子又は燐原子を表し、R1、R2、R3
及びR4は各々、水素原子又は置換基を表し、X-はアニ
オンを表す。尚、R1〜R4は互いに連結して環を形成し
てもよい。
【0063】
【化9】 一般式〔Na〕において、R11、R12及びR13は各々水
素原子、アルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、
置換アルケニル基、アルキニル基、アリール基、置換ア
リール基、又は飽和もしくは不飽和のヘテロ環を表す。
11、R12及びR13で環を形成してもよい。特に好まし
くは脂肪族の3級アミン化合物である。これらの化合物
は分子中に耐拡散性基又はハロゲン化銀吸着基を有する
ものが好ましい。耐拡散性を有するためには分子量10
0以上の化合物が好ましく、さらに好ましくは分子量3
00以上であり、前記一般式〔H〕におけるA0におけ
る耐拡散基と同義のものが挙げられる。また、好ましい
吸着基としては複素環、メルカプト基、チオエーテル
基、チオン基、チオウレア基等が挙げられる。
【0064】一般式〔Na〕で表される造核促進剤より
更に好ましい造核促進剤として下記一般式〔Na2〕で
表される化合物が挙げられる。
【0065】
【化10】 一般式〔Na2〕において、R1、R2、R3及びR4は、
各々水素原子、アルキル基、置換アルキル基、アルケニ
ル基、置換アルケニル基、アルキニル基、置換アルキニ
ル基、アリール基、置換アリール基又は飽和もしくは不
飽和のヘテロ環を表す。これらは互いに連結して環を形
成することができる。又、R1とR2、R 3とR4が同時に
水素原子であることはない。XはS、Se又はTe原子
を表す。L1及びL2は各々2価の連結基を表す。具体的
には以下に示す基又はその組み合わせ及びそれらに適当
な置換基(例えばアルキレン基、アルケニレン基、アリ
ーレン基、アシルアミノ基、スルホンアミド基等)を有
する基が挙げられる。−CH2−、−CH=CH−、−
24−、ピリジンジイル、−N(Z1)−(Z1は水素
原子、アルキル基又はアリール基を表す)、−O−、−
S−、−(CO)−、−(SO2)−、−CH2N−。
又、L1又はL2で表される連結基は、該連結基中に少な
くとも1つ以上の以下の構造を含むことが好ましい。−
〔CH2CH2O〕−、−〔C(CH3)HCH2O〕−、
−〔OC(CH3)HCH2O〕−、−〔OCH2C(O
H)HCH2〕−。
【0066】以下に一般式〔Na〕又は〔Na2〕で表
される造核促進剤の具体例を挙げる。
【0067】
【化11】
【0068】
【化12】
【0069】
【化13】
【0070】
【化14】 一般式(P)において、R1〜R4で表される置換基とし
ては、アルキル基(メチル基、エチル基、プロピル基、
ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基等)、アルケ
ニル基(アリル基、ブテニル基等)、アルキニル基(プ
ロパルギル基、ブチニル基等)、アリール基(フェニル
基、ナフチル基等)、複素環基(ピペリジニル基、ピペ
ラジニル基、モルホリニル基、ピリジル基、フリル基、
チエニル基、テトラヒドロフリル基、テトラヒドロチエ
ニル基、スルホラニル基等)、アミノ基等が挙げられ
る。R1〜R4が互いに連結して形成しうる環としては、
ピペリジン環、モルホリン環、ピペラジン環、キヌクリ
ジン環、ピリジン環、ピロール環、イミダゾール環、ト
リアゾール環、テトラゾール環等が挙げられる。R1
4で表される基はヒドロキシル基、アルコキシ基、ア
リールオキシ基、カルボキシル基、スルホ基、アルキル
基、アリール基等の置換基を有してもよい。R1、R2
3及びR4としては、水素原子及びアルキル基が好まし
い。X−が表すアニオンとしては、ハロゲンイオン、硫
酸イオン、硝酸イオン、酢酸イオン、p−トルエンスル
ホン酸イオン等の無機及び有機のアニオンが挙げられ
る。
【0071】更に好ましくは下記一般式(Pa)、(P
b)又は(Pc)で表される化合物、及び下記一般式
〔T〕で表される化合物である。
【0072】
【化15】
【0073】式中、A1、A2、A3、A4及びA5は、含
窒素複素環を完成させるための非金属原子群を表し、酸
素原子、窒素原子、硫黄原子を含んでもよく、ベンゼン
環が縮合しても構わない。A1、A2、A3、A4及びA5
で構成される複素環は置換基を有してもよく、それぞれ
同一でも異なっていてもよい。置換基としては、アルキ
ル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基、アル
キニル基、ハロゲン原子、アシル基、アルコキシカルボ
ニル基、アリールオキシカルボニル基、スルホ基、カル
ボキシ基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アリールオ
キシ基、アミド基、スルファモイル基、カルバモイル
基、ウレイド基、アミノ基、スルホンアミド基、スルホ
ニル基、シアノ基、ニトロ基、メルカプト基、アルキル
チオ基、アリールチオ基を表す。A1、A2、A3、A4
びA5の好ましい例としては、5〜6員環(ピリジン、
イミダゾール、チオゾール、オキサゾール、ピラジン、
ピリミジン等の各環)を挙げることができ、更に好まし
い例としてピリジン環が挙げられる。
【0074】Bpは2価の連結基を表し、mは0又は1
を表す。2価の連結基としては、アルキレン基、アリー
レン基、アルケニレン基、−SO2−、−SO−、−O
−、−S−、−CO−、−N(R6)−(R6はアルキル
基、アリール基、水素原子を表す)を単独又は組み合わ
せて構成されるものを表す。Bpとして好ましくは、ア
ルキレン基、アルケニレン基を挙げることができる。R
1、R2及びR5は各々、炭素数1〜20のアルキル基を
表す。又、R1及びR 2は同一でも異っていてもよい。ア
ルキル基とは、置換或いは無置換のアルキル基を表し、
置換基としては、A1、A2、A3、A4及びA5の置換基
として挙げた置換基と同様である。R1、R2及びR5
好ましい例としては、それぞれ炭素数4〜10のアルキ
ル基である。更に好ましい例としては、置換或いは無置
換のアリール置換アルキル基が挙げられる。Xp−は分
子全体の電荷を均衡さすに必要な対イオンを表し、例え
ば塩素イオン、臭素イオン、沃素イオン、硝酸イオン、
硫酸イオン、p−トルエンスルホナート、オキザラート
等を表す。npは分子全体の電荷を均衡さすに必要な対
イオンの数を表し、分子内塩の場合にはnpは0であ
る。
【0075】
【化16】 上記一般式〔T〕で表されるトリフェニルテトラゾリウ
ム化合物のフェニル基の置換基R5、R6、R7は水素
原子もしくは電子吸引性度を示すハメットのシグマ値
(σP)が負のものが好ましい。
【0076】フェニル基におけるハメットのシグマ値は
多くの文献、例えばジャーナル・オブ・メディカルケミ
ストリー(Journal of Medical C
hemistry)20巻、304頁、1977年記載
のC.ハンシュ(C.Hansch)等の報文等に見る
ことが出来、特に好ましい負のシグマ値を有する基とし
ては、例えばメチル基(σP=−0.17以下何れもσP
値)、エチル基(−0.15)、シクロプロピル基(−
0.21)、n−プロピル基(−0.13)、iso−
プロピル基(−0.15)、シクロブチル基(−0.1
5)、n−ブチル基(−0.16)、iso−ブチル基
(−0.20)、n−ペンチル基(−0.15)、シク
ロヘキシル基(−0.22)、アミノ基(−0.6
6)、アセチルアミノ基(−0.15)、ヒドロキシル
基(−0.37)、メトキシ基(−0.27)、エトキ
シ基(−0.24)、プロポキシ基(−0.25)、ブ
トキシ基(−0.32)、ペントキシ基(−0.34)
等が挙げられ、これらは何れも一般式〔T〕の化合物の
置換基として有用である。
【0077】nは1或いは2を表し、XTn−で表され
るアニオンとしては、例えば塩化物イオン、臭化物イオ
ン、ヨウ化物イオン等のハロゲンイオン、硝酸、硫酸、
過塩素酸等の無機酸の酸根、スルホン酸、カルボン酸等
の有機酸の酸根、アニオン系の活性剤、具体的にはp−
トルエンスルホン酸アニオン等の低級アルキルベンゼン
スルホン酸アニオン、p−ドデシルベンゼンスルホン酸
アニオン等の高級アルキルベンゼンスルホン酸アニオ
ン、ラウリルスルフェートアニオン等の高級アルキル硫
酸エステルアニオン、テトラフェニルボロン等の硼酸系
アニオン、ジ−2−エチルヘキシルスルホサクシネート
アニオン等のジアルキルスルホサクシネートアニオン、
セチルポリエテノキシサルフェートアニオン等の高級脂
肪酸アニオン、ポリアクリル酸アニオン等のポリマーに
酸根のついたもの等を挙げることができる。
【0078】以下、4級オニウム化合物の具体例を下記
に挙げるが、これらに限定されるものではない。
【0079】
【化17】
【0080】
【化18】
【0081】
【化19】
【0082】
【化20】
【0083】
【化21】
【0084】
【化22】
【0085】
【化23】
【0086】
【化24】
【0087】
【化25】
【0088】
【化26】
【0089】上記4級オニウム化合物は公知の方法に従
って容易に合成でき、例えば上記テトラゾリウム化合物
は Chemical Reviews 55 p.3
35〜483に記載の方法を参考にできる。
【0090】これら4級オニウム化合物の添加量は、ハ
ロゲン化銀1モル当たり1×10-8〜1モル程度、好ま
しくは1×10-7〜1×10-1モルである。これらはハ
ロゲン化銀粒子形成時から塗布までの任意の時期に感光
材料中に添加できる。
【0091】4級オニウム化合物及びアミノ化合物は、
単独で用いても2種以上を適宜併用して用いてもよい。
また感光材料の構成層中のいかなる層に添加してもよい
が、好ましくは感光層を有する側の構成層の少なくとも
1層、更には感光層及び/又はその隣接層に添加する。
【0092】[バインダー]本発明の熱現像感光材料に
好適なバインダーは透明又は半透明で、一般に無色であ
り、天然ポリマー合成樹脂やポリマー及びコポリマー、
その他フィルムを形成する媒体、例えば:ゼラチン、ア
ラビアゴム、ポリ(ビニルアルコール)、ヒドロキシエ
チルセルロース、セルロースアセテート、セルロースア
セテートブチレート、ポリ(ビニルピロリドン)、カゼ
イン、デンプン、ポリ(アクリル酸)、ポリ(メチルメ
タクリル酸)、ポリ(塩化ビニル)、ポリ(メタクリル
酸)、コポリ(スチレン−無水マレイン酸)、コポリ
(スチレン−アクリロニトリル)、コポリ(スチレン−
ブタジエン)、ポリ(ビニルアセタール)類(例えば、
ポリ(ビニルホルマール)及びポリ(ビニルブチラー
ル))、ポリ(エステル)類、ポリ(ウレタン)類、フ
ェノキシ樹脂、ポリ(塩化ビニリデン)、ポリ(エポキ
シド)類、ポリ(カーボネート)類、ポリ(ビニルアセ
テート)、セルロースエステル類、ポリ(アミド)類が
ある。親水性でも疎水性でもよいが、本発明において
は、熱現像後のカブリを低減させるために、疎水性透明
バインダーを使用することが好ましい。好ましいバイン
ダーとしては、ポリビニルブチラール、セルロースアセ
テート、セルロースアセテートブチレート、ポリエステ
ル、ポリカーボネート、ポリアクリル酸、ポリウレタン
などがあげられる。その中でもポリビニルブチラール、
セルロースアセテート、セルロースアセテートブチレー
トは特に好ましく用いられる。また、疎水性のバインダ
ーと親水性のバインダーを併用して用いても良い。
【0093】本発明においては、熱現像の速度を速める
ために感光性層のバインダー量が1.5〜10g/m2
であることが好ましい。さらに好ましくは1.7〜8g
/m2である。1.5g/m2未満では未露光部の濃度が
大幅に上昇し、使用に耐えない場合がある。
【0094】[マット剤]本発明においては、感光層側
にマット剤を含有することが好ましく、熱現像後の画像
の傷つき防止のためには、感光材料の表面にマット剤を
配することが好ましく、そのマット剤を感光層側の全バ
インダーに対し、重量比で0.5〜30%含有すること
が好ましい。また、支持体をはさみ感光層の反対側に非
感光層を設ける場合は、非感光層側の少なくとも1層中
にマット剤を含有することが好ましく、感光材料のすべ
り性や指紋付着防止のためにも感光材料の表面にマット
剤を配することが好ましく、そのマット剤を感光層側の
反対側の層の全バインダーに対し、重量比で0.5〜4
0%含有することが好ましい。マット剤の形状は、定
形、不定形どちらでも良いが、好ましくは定形で、球形
が好ましく用いられる。
【0095】[保護層]感光材料の表面を保護目的や擦
り傷を防止するために、感光層の外側に非感光層を有す
ることができる。これらの非感光層に用いられるバイン
ダーは感光層に用いられるバインダーと同じ種類でも異
なった種類でもよい。通常は擦り傷や相の変形等を防止
するために熱現像感光層を構成するバインダーポリマー
よりも軟化点の高いポリマーが用いられセルロースアセ
テート、セルロースアセテートブチレートがこの目的に
かなっている。
【0096】[その他の層]本発明の熱現像感光材料は
支持体上に少なくとも一層の感光層を有している。支持
体の上に感光層のみを形成しても良いが、感光層の上に
少なくとも1層の非感光層を形成することが好ましい。
感光層に通過する光の量又は波長分布を制御するために
感光層と同じ側にフィルター染料層および/又は反対側
にアンチハレーション染料層、いわゆるバッキング層を
形成しても良いし、感光層に染料又は顔料を含ませても
良い。
【0097】これらの非感光層には前記のバインダーや
マット剤を含有することが好ましく、さらにポリシロキ
サン化合物やワックスや流動パラフィンのようなスベリ
剤を含有してもよい。
【0098】また、本発明の熱現像感光材料には、塗布
助剤として各種の界面活性剤が用いられる。その中でも
フッ素系界面活性剤が、帯電特性を改良したり、斑点状
の塗布故障を防いだりするために好ましく用いられる。
【0099】感光層は複数層にしても良く、また階調の
調節のため感度を高感層/低感層又は低感層/高感層に
しても良い。
【0100】[色調剤]本発明に用いられる好適な色調
剤の例はRD17029号に開示されている。
【0101】[抑制剤]本発明の熱現像材料には現像を
抑制あるいは促進させ現像を制御するため、分光増感効
率を向上させるため、現像前後の保存性を向上させるた
めなどにメルカプト化合物、ジスルフィド化合物、チオ
ン化合物を含有させることができる。
【0102】[かぶり防止剤]本発明の熱現像感光材料
中にはかぶり防止剤が含まれて良い。
【0103】上記各種の添加剤は感光層、非感光層、又
はその他の構成層のいずれに添加しても良い。本発明の
熱現像感光材料には例えば、界面活性剤、酸化防止剤、
安定化剤、可塑剤、紫外線吸収剤、被覆助剤等を用いて
も良い。これらの添加剤及び上述したその他の添加剤は
RD17029(1978年6月p.9〜15)に記載
されている化合物を好ましく用いることができる。
【0104】
【実施例】以下本発明を実施例により具体的に説明する
が、本発明はこれにより限定されるものではない。な
お、以下の実施例に記載されている評価方法は以下の通
りである。
【0105】(1)tanδ セイコーインスツルメンツ社製熱機械的分析装置TMA
/SS6100にて熱応力歪測定を行い、その熱応力−
歪データを同社製粘弾性変換ソフトTMA_Rheoに
て動的粘弾性データに変換した。支持体および熱現像感
光層が塗布されたフィルムを巾4mm長さ20mm(長
手方向)に切り出し、石英製の引張プローブを用いて、
荷重50±25g、測定周波数0.01Hzで、室温か
ら200℃まで2℃/分で昇温しながら熱応力歪測定を
行った。測定された熱応力−歪データをソフトにより変
換し、得られたtanδのチャート(図1)から、T
max、Dmax、Dminの各値(極大値、最小値)を求め
た。Tmax(℃)からTmax+100(℃)までの間にお
いてtanδの値が単純減少、単純増加である場合は、
最小値なしとした。
【0106】(2)支持体の熱収縮率(熱寸法安定性) 熱処理を施した支持体の幅方向中央部を、150mm
(長手方向)×150mm(幅手方向)に切出し、23℃、
55%RHの条件下で1日調湿した後、長手方向に10
0mm間隔の罫書き線を入れる。そして120℃に加熱
したホットプレート(井内盛栄堂社製EC−1200)
に30秒間押しつけ、さらに23℃、55%RHの条件
下で1日調湿した後の罫書き線の間隔を測定する。熱処
理前後の罫書き線の間隔の差を求め、熱処理前の間隔に
対する百分率で表した。なお測定は5枚行ったものの平
均とした。
【0107】(3)末端カルボキシル基量 支持体0.1gをベンジルアルコール適量に添加し、ア
ルコールの沸点温度で加熱溶解後、クロロホルム10m
lと混合し、0.1規定の水酸化カリウム/ベンジルア
ルコール溶液で滴定して求めた。
【0108】(4)色調b値 日立製作所社製、分光光度計U−3200を用いて測定
した。
【0109】(5)異物個数 面積10cm2の支持体の表面をアセトン、酢酸エチ
ル、クロロホルムでよく払拭洗浄し、ヘキサフルオロイ
ソプロパノール/クロロホルム=1/1の混合溶液に溶
かした。溶液を1μmメッシュのフィルターで濾過して
得られた濾物をよく乾燥後、光学顕微鏡にて観察した。
【0110】(6)ヘーズ ASTEM−D1003−52に従って、東京電飾技術
センター製、積分球式光電散乱光度計T−2600DA
型で測定した。
【0111】[実施例1]以下のようにしてPET樹脂
を得た。 (PET樹脂)テレフタル酸ジメチル100重量部、エ
チレングリコール65重量部にエステル交換触媒として
酢酸マグネシウム水和物0.05重量部を添加し、常法
に従ってエステル交換を行った。得られた生成物に、三
酸化アンチモン0.05重量部、リン酸トリメチルエス
テル0.03重量部を添加した。次いで、徐々に昇温、
減圧にし、280℃、0.5mmHgで重合を行い、固
有粘度0.65のポリエチレンテレフタレート(PE
T)樹脂を得た。以上のようにして得られたPET樹脂
を用いて、以下のようにして二軸延伸PETフィルムを
作成した。
【0112】(二軸延伸PETフィルム)PET樹脂を
ペレット化したものを150℃で8時間真空乾燥した
後、285℃でTダイから層状に溶融押しだし、30℃
の冷却ドラム上で静電印加しながら密着させ、冷却固化
させ、未延伸フィルムを得た。この未延伸シートをロー
ル式縦延伸機を用いて、80℃で縦方向に3.3倍延伸
した。得られた一軸延伸フィルムをテンター式横延伸機
を用いて、第一延伸ゾーン90℃で総横延伸倍率の50
%延伸し、さらに第二延伸ゾーン100℃で総横延伸倍
率3.3倍になるように延伸した。次いで、70℃2秒
間、前熱処理し、さらに第一固定ゾーン150℃で5秒
間熱固定し、第二固定ゾーン220℃で15秒間熱固定
した。次いで160℃で横(幅手)方向に5%弛緩処理
し、テンターを出た後に、駆動ロールの周速差を利用し
て、140℃で縦(長手)方向に弛緩処理を行い、室温ま
で60秒かけて冷却し、フィルムをクリップから解放
し、製膜巾手方向中心で2本にスリットし、それぞれ巻
き取り、厚さ125μmの二軸延伸PETフィルムを得
た。この二軸延伸PETフィルムのTgは79℃であっ
た。
【0113】(下引済み写真用支持体の作製)上記のよ
うにして作製した、スリット済み二軸延伸PETフィル
ムの両面にそれぞれ8w/m2・分のコロナ放電処理を
施し、一方の面に下記下引塗布液(下引層塗布液)a−
1を乾燥膜厚0.8μmになるように塗設し乾燥させて
下引層A−1とし、また反対側の面に下記帯電防止加工
した下引塗布液b−1を乾燥膜厚0.8μmになるよう
に塗設し乾燥させて帯電防止加工下引層B−1とした。
【0114】 《下引塗布液a−1》 n−ブチルアクリレート(40重量%)、スチレン(20重量%)、グリシジ ルメタクリレート(40重量%)の共重合体ラテックス液(固形分30%) 40g n−ブチルアクリレート(2重量%)、スチレン(59重量%)、グリシジル メタクリレート(39重量%)の共重合体ラテックス液(固形分30%) 150g シリカ粒子(平均粒径3μm)(C−6) 0.6g 水で1リットルに仕上げる
【0115】 《下引塗布液b−1》 SnO2/Sb(9/1重量比、平均粒径0.18μm) 200mg/m2になる量 n−ブチルアクリレート(30重量%)、スチレン(20重量%)、グリシジ ルアクリレート(40重量%)の共重合体ラテックス液(固形分30%) 270g (C−6) 0.6g 水で1リットルに仕上げる 引き続き、下引層B−1の上表面に、8w/m2・分の
コロナ放電を施し、下引層B−1の上には下記下引上層
塗布液b−2を乾燥膜厚0.4μmになる様に下引上層
B−2として塗設した。
【0116】 《下引上層塗布液b−2》 n−ブチルアクリレート(10重量%)、t−ブチルアクリレート(35重量 %)、スチレン(25重量%)、ヒドロキシメチルメタクリレート(30重量% )の共重合体ラテックス液(固形分30%) 140g シリカ粒子(平均粒径3μm) 0.6g 水で1リットルに仕上げる
【0117】
【化27】
【0118】
【化28】
【0119】(支持体の熱処理)上記のようにして作成
した下引き済み支持体を135℃、10分、搬送張力
4.1kg/cm2にして熱処理を行った。支持体のt
anδ値の差、末端カルボキシル基量、色調におけるb
値を表1に示した。
【0120】[実施例2]熱処理温度を180℃にして
行った以外、実施例1と同じようにして重合、製膜を行
い、支持体を作成した。
【0121】[比較例1]実施例1と同じようにして重
合、製膜を行い、下引層塗設後、温度を120℃、2
分、搬送張力を25kg/cm2で熱処理を行い、支持
体を作成した。
【0122】[比較例2]重合時の温度を305℃にし
て行った以外、実施例1と同じようにして重合、製膜を
行い、支持体を作成した。
【0123】[比較例3]重合時の温度を305℃にし
て行い、実施例1と同じようにして製膜を行い、下引層
塗設後、温度を120℃、2分、搬送張力を25kg/
cm2で熱処理を行い、支持体を作成した。
【0124】
【表1】 表1からtanδ値、末端カルボキシル基量、色調bが
本発明の範囲内である場合、熱寸法安定性、透明性がと
もに良好な支持体が得られることが分かった。
【0125】[実施例3,4、比較例4,5] (熱現像感光材料の作製) (ハロゲン化銀乳剤Aの調製)水900ml中にイナー
トゼラチン7.5g及び臭化カリウム10mgを溶解し
て温度35℃、pHを3.0に合わせた後、硝酸銀74
gを含む水溶液370mlと(60/38/2)のモル
比の塩化ナトリウムと臭化カリウムと沃化カリウム及び
〔Ir(NO)Cl5〕塩を銀1モル当たり1×10-6
モル及び塩化ロジウム塩を銀1モル当たり1×10-6
ル含む水溶液370mlを、pAg7.7に保ちながら
コントロールドダブルジェット法で添加した。その後4
−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラ
ザインデンを添加しNaOHでpHを8、pAg6.5
に調整することで還元増感を行い平均粒子サイズ0.0
6μm、単分散度10%の投影直径面積の変動係数8
%、〔100〕面比率87%の立方体沃臭化銀粒子を得
た。この乳剤にゼラチン凝集剤を用いて凝集沈降させ脱
塩処理後フェノキシエタノール0.1gを加え、pH
5.9、pAg7.5に調整して、ハロゲン化銀乳剤A
を得た。
【0126】(ベヘン酸Na溶液の調製)945mlの
純水にベヘン酸32.4g、アラキジン酸9.9g、ス
テアリン酸5.6gを90℃で溶解した。次に高速で攪
拌しながら1.5Mの水酸化ナトリウム水溶液98ml
を添加した。次に濃硝酸0.93mlを加えた後、55
℃に冷却して30分攪拌させてベヘン酸Na溶液を得
た。
【0127】(ベヘン酸銀とハロゲン化銀乳剤Aのプレ
フォーム乳剤の調製)上記のベヘン酸Na溶液に前記ハ
ロゲン化銀乳剤Aを15.1g添加し水酸化ナトリウム
溶液でpH8.1に調整した後に1Mの硝酸銀溶液14
7mlを7分間かけて加え、さらに20分攪拌し限外濾
過により水溶性塩類を除去した。できたベヘン酸銀は平
均粒子サイズ0.8μm、単分散度8%の粒子であっ
た。分散物のフロックを形成後、水を取り除き、更に6
回の水洗と水の除去を行った後乾燥させた。
【0128】(感光性乳剤の調製)できあがったプレフ
ォーム乳剤を1/2に分割し、それにポリビニルブチラ
ール(平均分子量3000)のメチルエチルケトン溶液
(17重量%)544gとトルエン107gを徐々に添
加して混合した後に、0.5mmサイズZrO2のビー
ズミルを用いたメディア分散機で4000psiで30
℃、10分間の分散を行った。表1に記載の下引層塗布
後に熱処理を施した支持体1,2,3および5に、以下
の各層を乾燥温度80℃の条件で両面同時塗布し、熱現
像感光材料を作製した。それぞれの熱現像感光材料を5
90mm巾のロール形状にし、明室装填用の包装形態と
した。
【0129】(バック面側塗布)支持体のB−1層の上
に以下の組成の液を塗布した。 セルロースアセテートブチレート 15ml/m2 (10%メチルエチルケトン溶液) 染料−A 7mg/m2 染料−B 7mg/m2 マット剤:単分散度15%平均粒子サイズ8μm単分散シリカ 90mg/m2817(CH2CH2O)12817 50mg/m2917−C64−SO3Na 10mg/m2
【0130】
【化29】
【0131】(感光層面側塗布) 感光層1:支持体のA−1層の上に以下の組成の液を塗
布銀量が2.1g/m 2になる様に塗布した。 前記感光性乳剤 240g 増感色素(0.1%メタノール溶液) 1.7ml ピリジニウムプロミドペルブロミド(6%メタノール溶液) 3ml 臭化カルシウム(0.1%メタノール溶液) 1.7ml 酸化剤(10%メタノール溶液) 1.2ml 2,4−クロロベンゾイル安息香酸(12%メタノール溶液)9.2ml 2−メルカプトベンズイミダゾール(1%メタノール溶液) 11ml トリブロモメチルスルホキノリン(5%メタノール溶液) 17ml ヒドラジン誘導体H−26 0.4g 硬調化促進剤P−51 0.3g フタラジン 0.6g 4−メチルフタル酸 0.25g テトラクロロフタル酸 0.2g 平均粒径3μmの炭酸カルシウム 0.1g 1,1−ビス(2−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−2−メチルプ ロパン(20%メタノール溶液) 20.5ml イソシアネート化合物 0.5g (モーベイ社製、DesmodurN3300)
【0132】
【化30】
【0133】表面保護層:以下の組成の液を感光層の上
になるよう同時塗布した。 アセトン 5ml/m2 メチルエチルケトン 21ml/m2 セルロースアセテートブチレート 2.3g/m2 メタノール 7ml/m2 フタラジン 250mg/m2 マット剤:単分散度10%平均粒子サイズ4μm単分散シリカ5mg/m2 CH2=CHSO2CH2CH2OCH2CH2SO2CH=CH2 35mg/m2 フッ素系界面活性剤C1225(CH2CH2O)101225 10mg/m2817−C64−SO3Na 10mg/m2
【0134】
【表2】 表2から本発明の写真用支持体を用いて熱現像感光材料
を作成し、tanδ値が本発明の範囲内である場合、熱
寸法安定性が良好なことが分かる。
【0135】
【発明の効果】本発明の写真用支持体および熱現像感光
材料は、透明性、熱寸法安定性が高く、印刷用熱現像感
材用途に優れていることが分かる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例で求めたtanδのチャート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H023 AA00 CD15 FA01 FA12 2H123 AB00 AB03 AB23 AB28 BA00 BA38 BB00 BB02 BB31 CB00 CB03 EA07

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリエチレンテレフタレートまたはこれを
    主体とするポリエステルからなる二軸延伸ポリエステル
    写真用支持体であって、該支持体の引張粘弾性測定によ
    る0.01Hzでのtanδが、80℃から110℃の
    間のTmax(℃)において極大値(Dmax)を持ち、かつ
    max(℃)からTmax+100(℃)の間における最小
    値(Dmin)と上記Dmaxの差が0.07以上であること
    を特徴とする写真用支持体。
  2. 【請求項2】該支持体の色調によるb値が+2以下であ
    ることを特徴とする請求項1に記載の写真用支持体。
  3. 【請求項3】支持体中に含まれる末端カルボキシル基量
    が50geq/t以下であることを特徴とする請求項1
    又は2に記載の写真用支持体。
  4. 【請求項4】支持体10cm2中に含まれる50μm以
    上の大きさの異物を実質的に含まず、かつ50μm未満
    の大きさの異物が10個以下であることを特徴とする請
    求項1〜3のいずれかに記載の写真用支持体。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれかに記載の写真用支
    持体上に、少なくとも1層の写真構成層を有することを
    特徴とする熱現像写真感光材料。
  6. 【請求項6】支持体上の少なくとも一方の面に、ハロゲ
    ン化銀微粒子、還元可能な非感光性の有機銀塩、および
    銀の還元剤を含有する感光層を有する熱現像写真感光材
    料において、該感光材料の引張粘弾性測定による0.0
    1Hzでのtanδが、80℃から110℃の間の温度
    max(℃)において極大値(Dmax)を持ち、かつT
    max(℃)からTmax+100(℃)の間における最小値
    (Dmin)と上記Dmaxの差が0.07以上であることを
    特徴とする熱現像写真感光材料。
  7. 【請求項7】支持体上の少なくとも1層にヒドラジン化
    合物を含有することを特徴とする請求項5又は6に記載
    の熱現像写真感光材料。
JP2000000615A 2000-01-06 2000-01-06 写真用支持体及び熱現像感光材料 Pending JP2001194750A (ja)

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