JP2001194220A - 計量装置 - Google Patents

計量装置

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JP2001194220A
JP2001194220A JP2000006671A JP2000006671A JP2001194220A JP 2001194220 A JP2001194220 A JP 2001194220A JP 2000006671 A JP2000006671 A JP 2000006671A JP 2000006671 A JP2000006671 A JP 2000006671A JP 2001194220 A JP2001194220 A JP 2001194220A
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weighing
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corrected
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JP2000006671A
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English (en)
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Kenshin Son
建新 孫
Koichi Ono
耕一 小野
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Yamato Scale Co Ltd
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Yamato Scale Co Ltd
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  • Weight Measurement For Supplying Or Discharging Of Specified Amounts Of Material (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 被計量物の質量を高精度、高速で計量するこ
とができ、ロードセルのばね定数kを求める必要がな
く、任意の振動数の振動成分を除去することができるよ
うにすること。 【解決手段】 被計量物の重量を受けてこの重量に対応
する計量信号ν(j) を生成し(ステップ100)、計量
信号ν(j) に対して第2差分(2階微分)を行ない第2
差分信号ν”(j) を算出する差分演算手段(ステップ1
02)と、計量信号ν(j) の差分と第2差分信号ν”
(j) の差分とに基づいて補正係数c1 を算出する補正係
数演算手段(ステップ104)と、計量信号ν(j) か
ら、第2差分信号ν”(j) に補正係数c1 を乗算して得
られた補正済み第2差分信号c1 ν”(j) を減算する等
の演算を行ない補正済み計量信号m(j) =(ν(j) −c
1 ν”(j) )/(Eg)を算出する計量値演算手段(ス
テップ106)とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、計量装置の荷重
検出部を構成するロードセル等のばね定数を使用するこ
となく、自由振動(固有振動)や強制振動中において物
品の質量又は重量を正確に計量することができる計量装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の計量装置は、図4に示すように、
載台1、ロードセル2、増幅器3、A/D変換器(アナ
ログ・デジタル変換器)4、CPU5、及び表示部6を
備えている。この載台1に被計量物(図示せず)を載せ
ると、ロードセル2に設けられている歪みゲージ(図示
せず)が被計量物の重量を検出してアナログ計量信号を
生成し、このアナログ計量信号が増幅器3、及びA/D
変換器4を通ってデジタル計量信号(計量時系列)に変
換されてCPU5に入力する。CPU5は、計量信号を
処理して被計量物の質量(又は重量)を表示部6に表示
することができる。
【0003】しかし、被計量物が載台1上に載せられる
際に、その衝撃によりロードセル2に振動が生じ、計量
信号にその振動の成分が含まれることとなる。従って、
被計量物の質量を安定して表示部6に表示させるために
は、この振動成分を除去する信号処理が必要である。一
般に、この信号処理には、ローパスフィルタ等がよく使
用されている。しかし、周知のように、ローパスフィル
タによりこのような比較的低周波数の振動成分を除去し
て比較的高い計量精度を得るには、約100ms、又は
それ以上の比較的長い計量時間を必要としているので、
高い計量精度を維持しながら計量速度の向上を図ること
が課題となっている。
【0004】そこで、被計量物及び載台1を含むロード
セル2の固有振動モデル式(1)を使用して高速計量を
実現する手段が採られている。
【0005】 mx”(t) +kx(t) =mg (1)
【0006】式(1)において、mはロードセル2の負
荷質量(被計量物の質量mk を含む。)、kはロードセ
ル2及び載台1から成る荷重検出部7のばね定数、gは
重力加速度、x(t) 、x”(t) は負荷質量の絶対変位と
その加速度、tは時間である。計量信号ν1(t)は、 ν1(t)=Ekx(t) (2) と表すことができ、この計量信号ν1(t)を時間tに対し
て2階微分すると、
【0007】 ν1 ”(t) =Ekx”(t) (3)
【0008】が得られる。ただし、Eはロードセル2の
出力感度である。そして、式(1)〜(3)から次式
(4)を求めて、この式(4)により負荷質量mを算出
することができる。このようにして、比較的低周波数の
振動成分を含む計量信号ν1(t)を演算処理して、負荷質
量mを高精度で高速に求めることができる。そして、負
荷質量mから風袋質量m0 を減算することにより被計量
物の質量mk を算出することができる。
【0009】 m=ν1(t)/{Eg−(ν1 ”(t) /k)} (4)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、式(4)の演
算を行う為には、ロードセル2及び載台1から成る荷重
検出部7のばね定数kを求める必要があり、このばね定
数kを正確に求めることは、非常に困難であり面倒であ
るという問題がある。また、高速計量が要求される計量
装置の多くは、その荷重検出部7に例えば搬送コンベア
やホッパのような風袋部が取り付けられているので、こ
のような搬送コンベア等を含む荷重検出部7のばね定数
kを正確に求めるのは更に困難なことである。しかも、
搬送コンベア等は、これを構成する部材等のばらつきが
存在しているので、製造されたそれぞれの荷重検出部ご
とにばね定数kを求める必要があり非常に面倒である。
【0011】そして、従来の計量装置では、床振動の影
響を受ける場合があるし、ロードセル2に設けられてい
る搬送コンベアのプーリや駆動モータの回転による影響
を受ける場合もあり、これら強制振動による振動成分も
計量信号ν1(t)に含まれることとなり、これら強制振動
も除去する必要がある。しかし、式(4)は、荷重検出
部7の固有振動モデル式を使用して負荷質量mを求めて
いるので、固有振動数以外の振動成分を除去することが
できないという問題がある。
【0012】本発明は、被計量物の質量又は重量を高精
度、高速で計量することができる計量装置であって、荷
重変換手段のばね定数kを求める必要がなく、任意の振
動数の振動成分を除去することができる計量装置を提供
することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】第1の発明に係る計量装
置は、被計量物の重量を受けてこの重量に対応する計量
信号を生成する荷重変換手段と、上記計量信号に対して
2階微分を行ない2階微分信号を算出する微分演算手段
と、上記計量信号の差分と上記2階微分信号の差分とに
基づいて補正係数を算出する補正係数演算手段と、上記
計量信号から、上記2階微分信号に上記補正係数を乗算
して得られた補正済み2階微分信号を減算して補正済み
計量信号を算出する計量値演算手段と、を具備すること
を特徴とするものである。
【0014】第2の発明に係る計量装置は、被計量物の
重量を受けてこの重量に対応する計量信号を生成する荷
重変換手段と、上記計量信号に対して2階微分を行ない
2階微分信号を算出する微分演算手段と、上記計量信号
に含まれている振動成分の振動数に基づいて補正係数を
算出する補正係数演算手段と、上記計量信号から、上記
2階微分信号に上記補正係数を乗算して得られた補正済
み2階微分信号を減算して補正済み計量信号を算出する
計量値演算手段と、を具備することを特徴とするもので
ある。
【0015】第3の発明に係る計量装置は、被計量物の
重量を受けてこの重量に対応する計量信号を生成する荷
重変換手段と、上記計量信号に対して2階微分を行ない
2階微分信号を算出する微分演算手段と、上記計量信号
の差分、上記2階微分信号の差分、及び下記計量値演算
手段により所定の微少時間前に算出された当該被計量物
の補正済み計量信号に基づいて補正係数を算出する補正
係数演算手段と、上記計量信号を、上記2階微分信号に
上記補正係数を乗算して得られた補正済み2階微分信号
によって除算して補正済み計量信号を算出する計量値演
算手段と、を具備することを特徴とするものである。
【0016】第4の発明に係る計量装置は、被計量物の
重量を受けてこの重量に対応する計量信号を生成する荷
重変換手段と、上記計量信号に対して2階微分を行ない
2階微分信号を算出する微分演算手段と、上記計量信号
に含まれている振動成分の振動数、及び下記計量値演算
手段により所定の微少時間前に算出された当該被計量物
の補正済み計量信号に基づいて補正係数を算出する補正
係数演算手段と、上記計量信号を、上記2階微分信号に
上記補正係数を乗算して得られた補正済み2階微分信号
によって除算して補正済み計量信号を算出する計量値演
算手段と、を具備することを特徴とするものである。
【0017】第1の発明に係る計量装置によると、荷重
変換手段が被計量物の重量を受けて計量信号を生成する
と、微分演算手段がこの計量信号に対して2階微分を行
ない2階微分信号を算出することができ、そして、補正
係数演算手段が計量信号の差分と2階微分信号の差分と
に基づいて補正係数を算出することができる。計量値演
算手段は、計量信号から、2階微分信号に補正係数を乗
算して得られた補正済み2階微分信号を減算して、補正
済み計量信号を算出することができる。このようにし
て、振動成分を含む計量信号からその振動成分を除去し
た補正済み計量信号を得ることができる。
【0018】第2の発明に係る計量装置の補正係数演算
手段は、計量信号に含まれている振動成分の振動数に基
づいて補正係数を算出することができる。従って、第2
の発明によると、計量信号に含まれている振動成分の振
動数が既知である場合、第1の発明のように、計量信号
の差分及び2階微分信号の差分を使用せずに、この振動
数を使用して補正済み計量信号を算出することができ
る。補正係数演算手段以外は、第1の発明と同様に作用
する。
【0019】第3の発明に係る計量装置によると、荷重
変換手段が被計量物の重量を受けて計量信号を生成する
と、微分演算手段がこの計量信号に対して2階微分を行
ない2階微分信号を算出することができ、そして、補正
係数演算手段が計量信号の差分、2階微分信号の差分、
及び計量値演算手段により所定の微少時間前に算出され
た当該被計量物の補正済み計量信号に基づいて補正係数
を算出することができる。計量値演算手段は、計量信号
を、2階微分信号に補正係数を乗算して得られた補正済
み2階微分信号によって除算して補正済み計量信号を算
出することができる。このようにして、振動成分を含む
計量信号からその振動成分を除去した補正済み計量信号
を得ることができる。
【0020】第4の発明に係る計量装置の補正係数演算
手段は、計量信号に含まれている振動成分の振動数、及
び計量値演算手段により所定の微少時間前に算出された
当該被計量物の補正済み計量信号に基づいて補正係数を
算出することができる。従って、第4の発明によると、
計量信号に含まれている振動成分の振動数が既知である
場合、第3の発明のように、計量信号の差分及び2階微
分信号の差分を使用せずに、この振動数を使用して補正
済み計量信号を算出することができる。補正係数演算手
段以外は、第3の発明と同様に作用する。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明に係る計量装置の第1実施
形態を各図を参照して説明する。この実施形態の計量装
置は、図4に示す従来の計量装置に設けられているCP
U5に代えて、別のCPUを設けたものである。このC
PU5以外の載台1、ロードセル2、増幅器3、A/D
変換器4、及び表示部6は従来のものと同等であるの
で、同等部分の詳細な説明を省略する。この実施形態の
計量装置は、被計量物が載台1上に載せられる際に、そ
の衝撃によりロードセル2に生じる比較的低周波数の振
動に基づく振動成分Acos(ωt+B)を計量信号ν(j)
から除去した補正済み負荷質量m(j) を算出し、この補
正済み負荷質量m(j) から被計量物の質量mk を表すm
k (j) を算出することができるものである。この計量信
号ν(j) は、
【0022】 ν(j) =Emg+Acos(jωT+B) (5)
【0023】によって表すことができるものである。た
だし、計量信号ν(j) は、CPUに入力する計量信号ν
1(j)に対して所定の処理を行うことによって得られる信
号である。そして、Eはロードセル2の出力感度、mは
ロードセル2に掛かる負荷質量、gは重力加速度、Em
gは計量しようとする直流成分であり、Acos(jωT+
B)は除去しようとする振動成分である。そして、ω、
A、Bはそれぞれ振動成分の角振動数、振幅及び位相で
あり、これらの各値は不明とする。そして、ロードセル
2及び載台1から成る荷重検出部7のばね定数kも不明
とする。振動成分Acos(jωT+B)は、振動成分Aco
s(ωt+B)を時系列で表したものである。Tはサンプ
リング周期である。
【0024】なお、CPUには、A/D変換器4から出
力された計量信号ν1(j)が入力するが、この計量信号ν
1(j)には、振動成分Acos(jωT+B)以外にも、例え
ば床Fから伝達されてくる比較的高周波数の振動の成分
が含まれているが、この比較的高周波数の振動成分は、
遮断周波数の高い従来公知のローパスフィルタ(このロ
ーパスフィルタはCPUに設けてある。)により除去す
るように構成してある。従って、計量信号ν(j) は、C
PUに入力する計量信号ν1(j)を上記ローパスフィルタ
によって処理を行うことによって得られた信号である。
このように、この計量装置は、計量信号ν1(j)に含まれ
ている比較的高周波数の振動成分を遮断周波数の高い従
来のローパスフィルタによって高速に除去することがで
き、比較的低周波数の振動成分Acos(jωT+B)を本
発明の演算処理により高速に除去することができるもの
である。
【0025】次に、本発明の特徴とするCPUを説明す
る。このCPUは、記憶部(図示せず)に記憶されてい
る所定のプログラムに従って各種演算処理を行うもので
あり、差分演算手段、補正係数演算手段、計量値演算手
段、及び風袋引き手段を備えている。差分演算手段は、
特許請求の範囲に記載の微分演算手段であり、計量信号
ν(j) の時系列に対して第2差分を行ない第2差分信号
ν”(j) を算出する手段である。このように、計量信号
ν(j) の時系列に対して第2差分を行ない第2差分信号
ν”(j) を算出することは、計量信号ν(j) の時系列に
対して2階微分を行い2階微分信号ν”(j) を算出する
ことを意味している。この第2差分信号ν”(j) は、
【0026】 ν”(j) =−ω2 Acos(jωT+B) (6)
【0027】として表すことができる。補正係数演算手
段は、計量信号ν(j) の差分Δν(j) を第2差分信号
ν”(j)の差分Δν”(j) により除算して補正係数c1
を算出する手段である。補正係数c1 は、
【0028】 c1 =Δν(j) /Δν”(j) (7)
【0029】として表すことができる。ただし、Δは、
差分演算子を表す。計量値演算手段は、計量信号ν(j)
から、第2差分信号ν”(j) に補正係数c 1 を乗算して
得られた補正済み第2差分信号c1 ν”(j) を減算し
て、この減算値(ν(j) −c1 ν”(j) )をEgで除算
して補正済み計量信号m(j) を算出する手段である。補
正済み計量信号m(j) は、
【0030】 m(j) =(ν(j) −c1 ν”(j) )/(Eg) (8)
【0031】として表すことができる。m(j) は演算し
て得られた負荷質量mの計量結果である。風袋引き手段
は、補正済み計量信号m(j) から荷重検出部7の風袋質
量m0 を減算して被計量物の質量mk を表すmk (j) を
算出して出力する手段である。この被計量物の質量mk
(j) が表示部6に表示される。
【0032】次に、式(7)で表される補正係数c1
算出する手順を説明する。まず、Δν(j) 、Δν”(j)
を、
【0033】 Δν(j) =ν(j) −ν(j−1) (9) Δν”(j) =ν”(j) −ν”(j−1) (10)
【0034】のようにして差分演算を行なう。ただし、
サンプリングインデックスj=0、1、2、3、・・・
・である。そして、Δν”(j) が0でない時系列とΔν
(j) を式(7)に代入して補正係数c1 を算出すること
ができる。勿論、補正係数c1をより正確に求めるため
には、補正係数c1 の時系列の平均値を使用すればよ
い。
【0035】次に、上記のように構成された計量装置を
使用して被計量物の質量を計量するときのCPUの演算
処理を、図1に示すフローチャートを参照して説明す
る。まず、計量装置の電源をONにして載台1上に被計
量物を載せると、ロードセル2がその被計量物の重量を
受けてこの重量に対応する計量信号を生成して計量信号
ν1 (j) がCPUに入力する。この計量信号ν1 (j) に
は、被計量物が載台1上に載せられる際に、その衝撃に
よりロードセル2に生じる比較的低周波数の固有振動
(自由振動)に基づく振動成分Acos(jωT+B)や、
床F等から伝達されてくる比較的高周波数の強制振動の
振動成分が含まれているが、この比較的高周波数の振動
成分は、CPUに設けられている遮断周波数の高いロー
パスフィルタにより除去することができる。これによ
り、このローパスフィルタは、式(5)に示すように、
振動成分Acos(jωT+B)と直流成分Emgを含む計
量信号ν(j) を生成する(ステップ100)。次に、差
分演算手段が式(6)の差分演算を行ない、第2差分信
号ν”(j) を算出する(ステップ102)。そして、補
正係数演算手段が式(9)、(10)の差分演算を行っ
てΔν(j) 、Δν”(j) を求め、このΔν(j) 、Δν”
(j) を式(7)に代入して演算を行ない補正係数c 1
算出する(ステップ104)。そして、計量値演算手段
が計量信号ν(j) 、第2差分信号ν”(j) 、補正係数c
1 、及びEgを式(8)に代入して演算を行ない、補正
済み計量信号m(j) を算出する(ステップ106)。そ
して、図には示さないが、補正済み計量信号m(j) から
荷重検出部7の風袋質量m0 を減算して被計量物の質量
k を表すmk (j) を算出して出力し、この被計量物の
質量m k (j) を表示部6に表示することができる。
【0036】この計量装置によると、計量信号ν(j)
と、この計量信号ν(j) の第2差分信号ν”(j) と、計
量信号の差分Δν(j) 及び第2差分信号の差分Δν”
(j) と、を使用して被計量物の質量mk を表す質量信号
k (j) を算出することができるので、被計量物の質量
k を高精度、高速で計量することができる。そして、
載台1を含むロードセル2のばね定数kを求める必要が
ないので、ばね定数kを求めるための手間が掛からず、
ばね定数kに含まれている誤差に基づく計量誤差も発生
せず、これによる計量精度の低下を防止することができ
る。また、載台1に被計量物を載せた状態で振動するロ
ードセル2の振動数を使用せずに被計量物の質量mk
算出することができるので、この振動数を求めるための
手間が掛からず、振動数に含まれている誤差に基づく計
量誤差も発生しない。
【0037】次に、本発明に係る計量装置の第2実施形
態を説明する。第2実施形態と第1実施形態の計量装置
の相違するところは、CPUの補正係数演算手段及び計
量値演算手段が相違するところである。従って、第2実
施形態の計量装置は、図4に示す載台1、ロードセル
2、増幅器3、A/D変換器4、表示部6を備えてい
る。そして、第2実施形態のCPUは、第1実施形態の
CPUに設けられている差分演算手段及び風袋引き手段
を備えている。これら第1実施形態と同等部分の説明を
省略する。第2実施形態の補正係数演算手段は、計量信
号ν(j) の差分Δν(j) を第2差分信号ν”(j) の差分
Δν”(j) により除算して補正係数c1 を算出し(式
(7)参照)、この補正係数c1 を、所定の微少時間
前、即ち1つ前のサンプリング(j−1)においてこの
実施形態の計量値演算手段より算出された補正済み計量
信号m(j-1)により除算して補正係数c2 (j) を算出す
る手段である。補正係数c2 (j) は、
【0038】 c2 (j) =c1 /m(j-1) (11)
【0039】として表すことができる。ただし、m(j)
の初期値m(0)は適当な値、例えば荷重検出部7の風袋
質量m0 を使用することができる。計量値演算手段は、
第2差分信号ν”(j) に補正係数c2 (j) を乗算して得
られた補正済み第2差分信号c2 (j) ν”(j) にEgを
加算して、計量信号ν(j)をこの加算値(Eg+c2 (j)
ν”(j) )で除算して補正済み計量信号m(j) を算出
する手段である。補正済み計量信号m(j) は、
【0040】 m(j) =ν(j) /(Eg+c2 (j) ν”(j) ) (12)
【0041】として表すことができる。m(j) は演算し
て得られた負荷質量mの計量結果である。
【0042】次に、上記のように構成された計量装置を
使用して被計量物の質量を計量するときのCPUの演算
処理を、図2に示すフローチャートを参照して説明す
る。まず、計量装置の電源をONにして載台1上に被計
量物を載せると、ロードセル2がその被計量物の重量を
受けてこの重量に対応する計量信号を生成して計量信号
ν1 (j) がCPUに入力する。この計量信号ν1 (j) に
は、第1実施形態で説明したように、被計量物が載台1
上に載せられる際に、その衝撃によりロードセル2に生
じる比較的低周波数の固有振動に基づく振動成分Acos
(jωT+B)や、床F等から伝達されてくる比較的高
周波数の強制振動の振動成分が含まれているが、この比
較的高周波数の振動成分は、第1実施形態と同様に、C
PUに設けられている遮断周波数の高いローパスフィル
タにより高速に除去することができる。これにより、こ
のローパスフィルタは、式(5)に示すように、振動成
分Acos(jωT+B)と直流成分Emgを含む計量信号
ν(j) を生成する(ステップ200)。次に、差分演算
手段が式(6)の演算を行ない、第2差分信号ν”(j)
を算出する(ステップ202)。そして、補正係数演算
手段がΔν(j) 、Δν”(j) を求め、このΔν(j) 、Δ
ν”(j) を式(7)に代入して演算を行ない補正係数c
1 を算出し、そして、この補正係数c1 を、1つ前のサ
ンプリング(j−1)において計量値演算手段より算出
された補正済み計量信号m(j-1)を除算して補正係数c
2 (j) を算出する(ステップ204)。そして、計量値
演算手段が計量信号ν(j) 、第2差分信号ν”(j) 、補
正係数c2 (j) 、及びEgを式(12)に代入して演算
を行ない補正済み計量信号m(j) を算出する(ステップ
206)。そして、図には示さないが、補正済み計量信
号m(j) から載台1を含むロードセル2の風袋質量m0
を減算して被計量物の質量mk を表すmk (j) を算出し
て出力し、この被計量物の質量mk (j) を表示部6に表
示することができる。
【0043】この計量装置によると、計量信号ν(j)
と、第2差分信号ν”(j) と、計量信号の差分Δν(j)
及び第2差分信号の差分Δν”(j) と、補正済み計量信
号m(j-1)と、を使用して被計量物の質量mk を表す質
量信号mk (j) を算出することができるので、被計量物
の質量mk を高精度、高速で計量することができる。そ
して、第1実施形態と同様に、荷重検出部7のばね定数
kを求める必要がないので、ばね定数kを求めるための
手間が掛からず、ばね定数kに含まれている誤差に基づ
く計量誤差も発生しない。また、第1実施形態と同様
に、載台1に被計量物を載せた状態で振動するロードセ
ル2の振動数を使用せずに被計量物の質量mk を算出す
ることができるので、この振動数を求めるための手間が
掛からず、振動数に含まれている誤差に基づく計量誤差
も発生しない。
【0044】ただし、第1及び第2の各実施形態では、
式(7)に示すように、補正係数演算手段がc1 =Δν
(j) /Δν”(j) の演算を行うことにより補正係数c1
を算出したが、c1 =−1/ω2 の演算を行うことによ
り補正係数c1 を算出してもよい。ただし、ωは荷重検
出部7の角振動数(固有振動数)である。つまり、荷重
検出部7の角振動数ωの正確な値が得られている場合
は、この角振動数ωを使用することにより極めて正確に
被計量物の質量mk を算出することができる。なお、c
1 =−1/ω2 は、式(5)、(6)を式(8)に代入
して計算することにより得ることができる。そして、第
1及び第2の各実施形態では、差分演算手段により、計
量信号ν(j) の時系列に対して第2差分(2階微分)を
行ない第2差分信号ν”(j) を算出したが、これに代え
て、ロードセル2に加速度計を設け、この加速度計によ
り測定して得られたロードセル2に伝わる振動の鉛直方
向の加速度時系列を使用して第2差分信号ν”(j) を算
出してもよい。
【0045】また、第1及び第2の各実施形態では、被
計量物が載台1上に載せられる際に、その衝撃によりロ
ードセル2に生じる比較的低周波数の固有振動に基づく
振動成分Acos(jωT+B)を除去する例を示したが、
この振動成分Acos(jωT+B)が例えば床Fから伝わ
ってくる比較的低周波数の強制振動、又はロードセル2
に取り付けられる搬送コンベアのプーリや駆動モータの
回転によって生じる比較的低周波数の強制振動に基づく
ものである場合でも、上記各実施形態と同様にしてこの
振動成分Acos(jωT+B)を高速に除去して被計量物
の質量mk を高精度で計量することができる。
【0046】次に、図3を参照して、式(12)の収束
性と、被計量物の質量mk を高速、高精度で計量するこ
とができることと、を表すシミュレーションの一例を説
明する。このシミュレーションの計量信号ν(j) の時系
列は、
【0047】 ν(j) =9.8m+0.5mcos(jωT) (13)
【0048】としてある。従って、このシミュレーショ
ンでは、比較的低周波数の振動成分0.5mcos(jω
T)をロードセル2に強制的に付与している。ここで、
負荷質量m=1(kg)、ばね定数k=35000(N
/m)、角振動数ω=2πf、周波数f=29.775
(Hz)、サンプリング周期T=0.001(s)とし
てあり、m(j) の初期値m(0) は0.5(kg)として
ある。しかし、実際の計量では、負荷質量mは求めよう
とするものであり未知であり、ばね定数k、角振動数
ω、及び周波数fも式(12)で使用していないので実
際に求める必要がない。
【0049】図3に示す曲線aは、式(13)で表され
る計量信号ν(j) を第2実施形態で説明したように各種
演算処理して、更に式(12)を演算することにより求
められた補正済み計量信号m(j) (被計量物の質量mk
と風袋質量m0 の合計質量)を示す図である。曲線b
は、計量信号ν(j) を従来の遮断周波数が比較的低いロ
ーパスフィルタに通して振動成分0.5mcos(jωT)
を除去する補正を行なった補正済み計量信号mL (j) を
示す図である。図3から分かるように、載台1に負荷質
量m=1(kg)が印加された時からこの負荷質量m=
1(kg)を略同じ計量精度で表示部6が表示するまで
の時間は、第2実施形態の計量装置を使用した場合は、
約0.006秒の時間が掛かり、従来のローパスフィル
タを使用した場合は、約0.1秒の時間が掛かってい
る。このように、略同じ計量精度で負荷質量mを計量し
た場合、従来の約6/100(=0.006秒/0.1
秒)という短時間で計量を行うことができる。なお、図
3に示す曲線aは、式(13)で表される計量信号ν
(j) を使用して第2実施形態の式(12)を演算するこ
とにより求められた補正済み計量信号m(j) を示す図で
あるが、式(13)で表される計量信号ν(j) を使用し
て第1実施形態の式(8)を演算することにより求めた
補正済み計量信号m(j) もこの曲線aと略同一の曲線で
表されるものとなる。従って、第1実施形態の計量装置
によっても、従来の遮断周波数が比較的低いローパスフ
ィルタを使用した場合と比較して、約6/100の短時
間で略同じ計量精度の計量を行うことができる。更に、
上記各実施形態では、被計量物の質量mk を算出した
が、この質量mkに重量加速度gを乗算して、被計量物
の重量mk gを算出するようにしてもよい。
【0050】
【発明の効果】本発明に係る計量装置によると、計量信
号と、この計量信号の2階微分信号と、計量信号の差分
及び2階微分信号の差分と、を使用して被計量物の質量
又は重量を表す補正済み計量信号を算出することによ
り、計量信号に振動成分が混入している場合でも被計量
物の質量等を高精度、高速で計量することができる。そ
して、荷重変換手段のばね定数kを求める必要がないの
で、ばね定数kを求めるための手間が掛からず、ばね定
数kに含まれている誤差に基づく計量誤差も発生しない
という効果がある。また、ばね定数kを使用せずに補正
済み計量信号を算出することができるので、荷重変換手
段の固有振動(自由振動)に限らず、任意の振動数の振
動成分を除去することができる。そして、第1の発明に
係る計量装置の補正係数演算手段によると、計量信号に
含まれている振動成分の振動数を使用せずに、計量信号
の差分と2階微分信号の差分とに基づいて補正係数を算
出することができるので、振動数を求めるための手間が
掛からず、振動数に含まれている誤差に基づく計量誤差
も発生しない。
【0051】第2の発明に係る計量装置の補正係数演算
手段によると、計量信号の差分と2階微分信号の差分を
使用せずに、計量信号に含まれている振動成分の振動数
を使用して補正係数を算出することができるので、例え
ば振動の発生源が搬送コンベアの駆動モータ等のよう
に、振動数を正確に求めることができる場合は、被計量
物の質量又は重量を極めて正確に算出することができ
る。
【0052】第3の発明に係る計量装置の補正係数演算
手段によると、計量信号に含まれている振動成分の振動
数を使用せずに、計量信号の差分、2階微分信号の差
分、及び計量値演算手段により所定の微少時間前に算出
された当該被計量物の補正済み計量信号に基づいて補正
係数を算出することができるので、第1の発明と同様
に、振動数を求めるための手間が掛からず、振動数に含
まれている誤差に基づく計量誤差も発生しない。
【0053】第4の発明に係る計量装置の補正係数演算
手段によると、第2の発明と同様に、計量信号に含まれ
ている振動成分の振動数を使用して補正係数を算出する
ことができるので、例えば振動の発生源が搬送コンベア
の駆動モータ等のように、振動数を正確に求めることが
できる場合は、被計量物の質量又は重量を極めて正確に
算出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施形態に係る計量装置の演算
の手順を示すフローチャートである。
【図2】同発明の第2実施形態に係る計量装置の演算の
手順を示すフローチャートである。
【図3】同第2実施形態の計量装置が生成する負荷質量
の計量信号、及び従来のローパスフィルタを通過して生
成された負荷質量の計量信号を示す図である。
【図4】従来の計量装置の構成を示すブロック図であ
る。
【符号の説明】
1 載台 2 ロードセル 5 CPU 6 表示部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被計量物の重量を受けてこの重量に対応
    する計量信号を生成する荷重変換手段と、上記計量信号
    に対して2階微分を行ない2階微分信号を算出する微分
    演算手段と、上記計量信号の差分と上記2階微分信号の
    差分とに基づいて補正係数を算出する補正係数演算手段
    と、上記計量信号から、上記2階微分信号に上記補正係
    数を乗算して得られた補正済み2階微分信号を減算して
    補正済み計量信号を算出する計量値演算手段と、を具備
    することを特徴とする計量装置。
  2. 【請求項2】 被計量物の重量を受けてこの重量に対応
    する計量信号を生成する荷重変換手段と、上記計量信号
    に対して2階微分を行ない2階微分信号を算出する微分
    演算手段と、上記計量信号に含まれている振動成分の振
    動数に基づいて補正係数を算出する補正係数演算手段
    と、上記計量信号から、上記2階微分信号に上記補正係
    数を乗算して得られた補正済み2階微分信号を減算して
    補正済み計量信号を算出する計量値演算手段と、を具備
    することを特徴とする計量装置。
  3. 【請求項3】 被計量物の重量を受けてこの重量に対応
    する計量信号を生成する荷重変換手段と、上記計量信号
    に対して2階微分を行ない2階微分信号を算出する微分
    演算手段と、上記計量信号の差分、上記2階微分信号の
    差分、及び下記計量値演算手段により所定の微少時間前
    に算出された当該被計量物の補正済み計量信号に基づい
    て補正係数を算出する補正係数演算手段と、上記計量信
    号を、上記2階微分信号に上記補正係数を乗算して得ら
    れた補正済み2階微分信号によって除算して補正済み計
    量信号を算出する計量値演算手段と、を具備することを
    特徴とする計量装置。
  4. 【請求項4】 被計量物の重量を受けてこの重量に対応
    する計量信号を生成する荷重変換手段と、上記計量信号
    に対して2階微分を行ない2階微分信号を算出する微分
    演算手段と、上記計量信号に含まれている振動成分の振
    動数、及び下記計量値演算手段により所定の微少時間前
    に算出された当該被計量物の補正済み計量信号に基づい
    て補正係数を算出する補正係数演算手段と、上記計量信
    号を、上記2階微分信号に上記補正係数を乗算して得ら
    れた補正済み2階微分信号によって除算して補正済み計
    量信号を算出する計量値演算手段と、を具備することを
    特徴とする計量装置。
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