JP2001192882A - 金属フェルール形成用微細円柱の製法 - Google Patents
金属フェルール形成用微細円柱の製法Info
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Abstract
ールを形成するための微細円柱を製造する方法を提供す
る。 【解決手段】芯線母型に電鋳を施すに際し、抵抗率が5
×10−6Ωcm以下の芯線を使用することを特徴とす
るフェルール形成用微細円柱の製造方法である。また、
芯線に、先ず抵抗率5×10−6Ωcm以下の第一金属
の薄層をメッキし、次いで第二金属を所定径まで電鋳し
てもよい。
Description
ネクタに使用する金属製フェルールを効率よく製造する
方法に関する。特に、本発明は、フェルールの中間体で
あるフェルール形成用微細円柱を効率よく製造する方法
に関するものである。
る。特に、通信分野で使用されるフェルールは図1に示
したように、径が0.126mm程度の細孔を有し、外
径が2.5mmで、長さが12mm程度の微細孔パイプであ
る。
コネクタの構成部品の一部として使用される。光ファイ
バーは細くて折れやすいので、その接続のためには光フ
ァイバーをコネクタに確実に固定する必要がある。この
ための光コネクタ用部品が、フェルールである。即ち、
光コネクターは、0.125mm程度の太さの光ファイ
バーを円筒形の管に通して固定することにより、光ファ
イバーの中心にあるコア同士の位置を正確に合わせて接
続を図るものである。
ニア又はプラスチック製であり、ジルコニア製が主流を
占めている。ジルコニア製のフェルールを製造するに
は、高価な射出成型機、押出成型機、金型を必要とし、
また、成型機、金型の寿命が短い、ジルコニア・樹脂の
成型物を500〜1200℃という高温で処理するため
エネルギーコストが高い、中心部孔の寸法精度をだすた
めに線状のダイヤモンド研磨体で該孔を研磨しなければ
ならない、研磨は作業者の高度の熟練した手作業による
ため生産性が低い、等の問題が指摘されている。外径の
精度を上げるためには、表面の研磨加工を行う。更に、
内径と外径の同軸度の精度を上げるために、ワイヤセン
タレス機による加工を行う。こうした、諸加工を行って
も、内径、外径及び同軸度にバラツキが生じ、一個一個
検査し、寸法による区分分けを行っているのが実状であ
る。
フェルールに代えて電鋳により金属フェルールを効率よ
く製造する方法に関する。電鋳により細孔パイプを製造
することは既に知られている。例えば、特開平11−1
93485号公報には、芯材の表面に金属皮膜を形成
し、形成された金属皮膜を残して芯材を除去する細孔を
有するチューブの製造方法が記載されている。また、特
開昭56−90995号公報、特開平4−311589
号公報には、薬品にて溶解できる芯線の外周面に金属を
電鋳メッキし、所定の寸法に切断後、芯線を薬品で溶解
除去して細径パイプを製造する方法が記載されている。
を製造するに際して、基本的にはこの方法を使用するこ
とができるが、問題は、フェルールの内径は0.126
mm程度のものと極めて細いので、フェルール形成用微
細円柱の中の芯線をエッチング液で溶出するのは極めて
困難である。また、芯線を引き抜く際にも、芯線が断線
し易いという問題があった。
径のステンレス線を使用しこの外表面にニッケル等を電
鋳することにより外径2.5mmのフェルール形成用微
細円柱を作り、これを例えば12mmの長さに切断した
後、これから芯線を引き抜いてフェルールを製造する方
法を考案した。この製法の生産効率を高める為には、芯
線をできるかぎり長くし、例えば30〜40cmにし
て、この外表面に均一な外径となるように電鋳して長さ
30〜40cmのフェルール形成用微細円柱を形成し、
これを所定の長さに切断することで効率的な製造が可能
になる。
長ければ長いほど、その外表面に電鋳により形成された
フェルール形成用微細円柱の外径は、図3(b)に示し
たように電源に近い側の径は大きくなり、電源から遠い
側の径は小さくなるり、外径が不均一な電鋳体が得られ
る傾向がある。これば、電源に近い部分は電流密度は大
きいが、電源から遠ざかる芯線部分ほど芯線の電気抵抗
が大きくなり電流密度が小さくなり、芯線表面への電着
量が少なくなるからである。この結果、電流密度の大き
い電源に近い部分ほど径が大きく、電源から遠い部分ほ
ど径は小さくなる。
6mm程度と小さいフェルール用の微細孔パイプを電鋳
で製造するに際して、外径が均一で小さい内径を有し、
かつ、同軸性の高いフェルールを形成するための微細円
柱を効率よく製造する方法を提供しようとするものであ
る。
母型に電鋳を施すに際し、抵抗率が5×10−6Ωcm
以下の芯線を使用することを特徴とするフェルール形成
用微細円柱の製造方法である。
×10−6Ωcm以下の第一金属の薄層をメッキし、次
いで第二金属を所定径まで電鋳することを特徴とするフ
ェルール形成用微細円柱の製法である。
6mmのステンレス線である請求項2のフェルール形成
用微細円柱の製法である。
銅、アルミニウム及びこれらの金属を主体とする合金の
いずれかからなり、第二金属がニッケル又はニッケルを
主体とする合金からなる請求項1から請求項3のいずれ
か1項のフェルール形成用微細円柱の製法である。
には、例えば、特開平10−335135号公報によれ
ば、まず、クロム芯材に軟磁性薄膜を電気メッキにより
形成する。これをワイヤーソーで所定の長さに切断し、
クロームエッチング液に浸漬してクローム芯材をエッチ
ングして中空の円筒体を得ている。
できるだけ長い芯線に電鋳を施し、しかる後に、所定の
長さに切断する方法が推奨される。
直径0.125mmの断面が円形の線を芯線として使用
して電鋳を行うと(図2参照)、図3(b)に示したよ
うに一端から他端に向かって、外径が次第に小さくなる
外径が不均一な電鋳体が得られる。本発明者等は、この
径の不均一化の問題を解決すべく種々研究の結果、芯線
の抵抗率が径の不均一化に大きく影響することを見出
し、抵抗率が一定の値よりも小さい値をもつ金属を芯線
として使用することにより、長尺の芯線を使用しても均
一な外径を有するフェルール形成用微細円柱の製造が可
能になったのである。
しく、例えば、抵抗率5×10−6Ωcm以下のものを
選択するのが好ましい。抵抗率が、この値よりも大きい
と、長尺の芯線を使用して電鋳を施した場合、外径の均
一な電鋳品は得られ難い。抵抗率が5×10−6Ωcm
以下の物質としては、金、銀、銅、アルミニウム及びこ
れらを主体とする合金があげられる。また、リン青銅は
抵抗率も低く、張力も大きいので、好適に使用できる。
が好ましい。芯線自身、抵抗率が5×10−6Ωcm以
下のものを使用してもよいし、抵抗率の大きい金属、例
えば、ステンレス線に10μm程度の薄い層に抵抗率の
小さい金属をメッキしたものでもよい。これらの芯線を
使用して電鋳を行うことにより、芯線の長さ方向に沿っ
た電着量は均一となり、外径の均一なフェルール形成用
微細円柱を得ることができる。抵抗率の低い第一金属を
メッキする層の厚みは、良好な電気伝導度を確保する厚
みであればよく、数μm〜十数μmが好適に適用され
る。
て説明する。電鋳装置は、図2に示したようなものであ
る。電鋳装置10は、陽極と陰極を含む。陽極15は、
電着すべき金属であって、金属板、金属球等を使用する
ことができる。金属球を使用する場合は、金属球を導電
性を有する袋等に入れた状態で使用することができる。
陽極は電源11、例えば、電池の陽極に接続される。陰
極は、電鋳を施す芯線16であり、例えば、電池の陰極
に接続される。芯線16は、支持枠14に支持されてい
る。芯線16は支持枠14に支持された状態で、電鋳液
18に浸漬され、モータ12で回転されながら、電鋳が
施される。
を選択し、その表面に厚さ10μm程度の銀、金、銅メ
ッキを施したものを芯線に使用することができる。ま
た、基質が金、銀、アルミニウム、銅又はそれらを主体
とする合金を使用することもできる。芯線の表面は平滑
な表面であることが好ましいが、微小な凹凸があること
が多い。表面に抵抗率の低い金属をメッキすることによ
り、芯線の外表面が平滑になるというメリットもある。
また、ステンレス線やリン青銅線は張力が高いので、フ
ェルール形成用微細円柱から芯線を引き抜くのに好都合
である。
によって、決まるものである。電鋳金属としては、ニッ
ケル、鉄、銅、コバルト、タングステン又はこれらの合
金などの電鋳金属を使用することができる。これらの金
属に対応して、それぞれ、電鋳液として、スルフアミン
酸ニッケル、塩化ニッケル、硫酸ニッケル、スルフアミ
ン酸第一鉄、ホウフッ化第一鉄、ピロリン酸銅、硫酸
銅、ホウフッ化銅、ケイフッ化銅、チタンフッ化銅、アル
カノールスルフォン酸銅、硫酸コバルト、タングステン酸
ナトリウムなどの水溶液を主成分とする液を使用するこ
とができる。
ルを主成分とする電鋳液が、電鋳作業の容易性、製品の硬
度などの物性、化学的安定性、溶接の容易性などの面から
好適に使用できる。直流電流7〜10A/dm2程度の
電流密度で、 1日間程通電を行うことにより、 直径3mm
程度に成長した電鋳品を得る。この電鋳品から母型に使
用した線を引き抜き、押し出すなどして、芯線16を除去
する。
面が円形で径が0.126mmで長さが355mmのステン
レス製の線に金(抵抗率2.05×10−6Ωcm)を
10μmメッキした、直径0.136mmの芯線を得
た。この芯線を図2示す様に電鋳用治具にセットした。
一方、スルフアミン酸ニッケルを主成分とする電鋳浴に、
ニッケルの金属板をセットし、電鋳浴に浸漬した。芯線
を陰極、ニッケル板を陽極にして、10A/dm2程度の
電流密度で電鋳を18時間実施した。電鋳により、平均約
2.5mmの直径のニッケル電鋳品を得た。電鋳品は、
長さ方向に沿って外径は2.5mm±0.05mmの範囲
内にあり、均一な電鋳品が得られた。また、真円度、同
軸性も良好なものであった。
2mmに切断し、一方の端を中ぐり加工をした。該加工
品を縦にして、中ぐり加工していない面を上にして、芯
線打ち抜き機にて上から芯線を突起を有するハンマーで
叩き、加工品の下からから頭を出した芯線の一部を引き
抜くことによって、芯線を除去した。端面を研磨してフ
ェルールとした。
−6Ωcm)製の直径0.126mm、長さ355mm
の線を使用したほかは、実施例と同様にして電鋳を行っ
た。得られた電鋳品は、上方の径が大きく下方の径が小
さいものであった。即ち、上方の径は2.77mmで、
下方の径は2.42mm程度であった。このように、芯線
としてステンレス製の芯線を使用した場合は、不均一な
電鋳品しか得られないことがわかる。
以下の物質で被覆するか、芯線として抵抗率5×10
−6Ωcm以下の物質からなるものを使用することによ
り、外径が均一で、真円度、同軸度が高い、そして長尺
のフェルールを形成するための微細円柱を製造すること
ができる。電鋳によるフェルールの製造は、高価な成型
機、金型を必要とせず、設備としては安価な電鋳設備が
あればよい。また、高温で焼成する工程がないため、エ
ネルギーコストが低い。更に、電鋳は寸法転写精度が極
めて良いため、製品の寸法は、寸法の測定により区分分
けする必要はないほど精度の良いものである。
孔 10 電鋳装置 11 電源 12 モータ 13 回転軸 14 支持枠 15 陽極 16 芯線 17 カップリング 18 電鋳液
Claims (4)
- 【請求項1】芯線母型に電鋳を施すに際し、抵抗率が5
×10−6Ωcm以下の芯線を使用することを特徴とす
るフェルール形成用微細円柱の製造方法。 - 【請求項2】芯線に、先ず抵抗率5×10−6Ωcm以
下の第一金属の薄層をメッキし、次いで第二金属を所定
径まで電鋳することを特徴とするフェルール形成用微細
円柱の製法。 - 【請求項3】芯線が、外径0.126mmのステンレス
線である請求項2のフェルール形成用微細円柱の製法。 - 【請求項4】第一金属が、金、銀、銅、アルミニウム及
びこれらの金属を主体とする合金のいずれかからなり、
第二金属がニッケル又はニッケルを主体とする合金から
なる請求項1から請求項3のいずれか1項のフェルール
形成用微細円柱の製法。
Priority Applications (12)
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---|---|---|---|
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US10/169,253 US7090761B2 (en) | 1999-12-28 | 2000-12-27 | Method of producing metal ferrules, and device therefor |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012040102A (ja) * | 2010-08-17 | 2012-03-01 | Hirose Electric Co Ltd | 電気治療器 |
-
1999
- 1999-12-28 JP JP37366599A patent/JP2001192882A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2012040102A (ja) * | 2010-08-17 | 2012-03-01 | Hirose Electric Co Ltd | 電気治療器 |
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