JP2001192540A - ポリエステル樹脂組成物及びその製造方法 - Google Patents

ポリエステル樹脂組成物及びその製造方法

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JP2001192540A
JP2001192540A JP2000005604A JP2000005604A JP2001192540A JP 2001192540 A JP2001192540 A JP 2001192540A JP 2000005604 A JP2000005604 A JP 2000005604A JP 2000005604 A JP2000005604 A JP 2000005604A JP 2001192540 A JP2001192540 A JP 2001192540A
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polyester resin
antioxidant
resin composition
polyethylene wax
polymerization
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JP2000005604A
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English (en)
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Tatsuya Saito
達也 斉藤
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Polyplastics Co Ltd
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Polyplastics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた成形加工性及び熱安定性を有し、成形
品の引張伸び特性を改善できるポリエステル樹脂組成物
を得る。 【解決手段】 ポリエステル樹脂組成物は、ポリアルキ
レンテレフタレートおよびポリアルキレンナフタレート
から選択された少なくとも一種のポリエステル樹脂
(A)と、ポリエチレンワックス(B)と、分子量50
0以上、融点130℃以下である酸化防止剤(C)とで
構成されており、前記酸化防止剤(C)をポリエステル
樹脂(A)に対して0.03〜1重量%含む。前記酸化
防止剤は、ヒンダードフェノール系酸化防止剤などであ
ってもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、引張伸び特性に優
れた成形品を得る上で有用なポリエステル樹脂組成物と
その製造方法、前記ポリエステル樹脂組成物で形成され
た成形品、並びに成形品の引張伸び特性を改善する方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】結晶性熱可塑性ポリエステル樹脂(例え
ば、ポリブチレンテレフタレート樹脂など)は、機械的
性質、電気的性質、その他物理的・化学的特性に優れて
いるため、エンジニアリングプラスチックとして自動
車、電気・電子機器などの広汎な用途で成形材料として
使用されている。そして、用途の拡大、多様化に伴い、
さらに高度な性能、用途に応じた特殊性能や高度な品質
が求められることが多くなってきている。例えば、射出
成形により精密機械部品を成形する場合には、成形サイ
クルを短縮させ、生産性を高めるだけでなく、射出成形
ショット間およびショット内において、個々の成形品の
寸法均一性及び重量均一性を達成させることが要求され
る。しかし、ポリブチレンテレフタレート樹脂などのポ
リエステル樹脂単独では、このような要件をすべて充分
に満足させることはできない。
【0003】ポリブチレンテレフタレート樹脂の成形加
工性を改良する手段として、離型剤により成形品の離型
を改善する方法、核剤によりポリブチレンテレフタレー
ト樹脂の結晶性を高める方法などが知られているが、こ
れらの方法では成形性を充分に改良できない。例えば、
特公昭47−48894号公報、特公昭47−3243
5号公報、特公昭48−4097号公報、特開昭51−
39756号公報(特公昭58−8966号公報)に
は、ポリエステル樹脂に、脂肪酸エステル、金属石鹸、
パラフィンなどを配合又は混合する方法が開示されてい
る。しかし、これらの方法では、射出成形機内において
樹脂が溶融状態で熱劣化を受けやすい、静電気の発生に
より成形上の不具合が生じる、成形機に供給するペレッ
ト同士が添加物により塊となって正常な成形の妨げとな
る、添加物の耐熱性が劣るためポリエステル樹脂(母
材)にも悪影響を与えるなどの欠点があり、諸特性にお
いて充分満足のいく結果を得ることができない。
【0004】特公昭64−1493号公報には、成形サ
イクルを向上させ、かつ成形品の寸法安定性及び品質安
定性を得るため、ポリブチレンテレフタレートの重合が
完結するまでの任意の段階で、反応生成混合物に、分子
量500〜12000のポリエチレンワックスを添加
し、ポリブチレンテレフタレート成形材料を製造する方
法が提案されている。しかし、この方法では、添加する
ポリエチレンワックスが耐熱性に劣るため、得られるポ
リブチレンテレフタレート成形材料の長期熱特性(熱安
定性)が著しく低下する。
【0005】特開平10−310689号公報には、ポ
リブチレンテレフタレートなどのポリエステル樹脂
(A)に、予め混合したポリエチレンワックス及び酸化
防止剤の混合物(B)を添加することにより、成形性と
ともに、長期熱特性(熱安定性)が改善されたポリエス
テル樹脂組成物が開示されている。この文献には、ポリ
エステル樹脂(A)とポリエチレンワックス(C)と
を、前者/後者(重量比)=98.0/2.0〜99.
99/0.01の割合で使用すること、及び酸化防止剤
をポリエチレンワックス100重量部に対して、0.0
02〜1重量部で用いることが記載されている。しか
し、このような樹脂組成物から得られた成形品は、長期
熱特性に優れるものの、引張伸び特性が未だ十分でな
い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、成形加工性および熱安定性に優れるとともに、成形
品の引張伸び特性を大きく改善できるポリエステル樹脂
組成物およびその製造方法を提供することにある。
【0007】本発明の他の目的は、酸化防止剤の使用量
が多くとも、円滑に製造でき、成形品の引張伸び特性を
改善できるポリエステル樹脂組成物の製造方法を提供す
ることにある。
【0008】本発明のさらに他の目的は、寸法精度が高
く、成形加工性及び長期熱特性に優れるとともに、引張
伸び特性にも優れたポリステル樹脂成形品を提供するこ
とにある。
【0009】本発明の別の目的は、薄肉成形品などの成
形品の引張伸び特性を改善する方法を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するため鋭意検討を重ねた結果、ポリエステル樹脂
と、ポリエチレンワックスと、酸化防止剤とで構成され
た樹脂組成物において、特定の酸化防止剤を使用するこ
とにより、成形加工性及び熱安定性を向上できるばかり
か、成形品の引張伸び特性を大きく改善できることを見
いだし、本発明を完成した。
【0011】すなわち、本発明のポリエステル樹脂組成
物は、ポリアルキレンテレフタレートおよびポリアルキ
レンナフタレートから選択された少なくとも一種のポリ
エステル樹脂(A)と、ポリエチレンワックス(B)
と、分子量500以上、融点130℃以下である酸化防
止剤(C)とで構成されており、ポリエステル樹脂
(A)に対する酸化防止剤(C)の含有量が、0.03
〜1重量%である。酸化防止剤(C)には、ヒンダード
フェノール系酸化防止剤などが含まれる。ポリエステル
樹脂(A)のアルキレングリコール成分は、エチレング
リコール、1,4−ブタンジオールなどから選択でき
る。ポリエチレンワックス(B)の含有量は、ポリエス
テル樹脂(A)に対して0.05〜3重量%程度であっ
てもよい。ポリエチレンワックスの分子量は、500〜
12000程度であってもよい。
【0012】本発明の方法では、前記ポリエステル樹脂
(A)と、ポリエチレンワックス(B)と、酸化防止剤
(C)とを混合することによりポリエステル樹脂組成物
を製造する。さらに、本発明には、前記ポリエステル樹
脂組成物で形成されたポリエステル樹脂成形品、ならび
に成形品の引張伸び特性を改善する方法も含まれる。
【0013】
【発明の実施の形態】[ポリエステル樹脂A]ポリエス
テル樹脂(A)は、テレフタル酸,ナフタレンジカルボ
ン酸(2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフ
タレンジカルボン酸など)及びそれらのエステル形成性
誘導体で構成されたジカルボン酸成分と、アルキレング
リコールで構成されたジオール成分との重縮合により得
ることができ、ホモポリエステル及びコポリエステルの
いずれであってもよい。
【0014】ジカルボン酸成分は、ポリエステル樹脂の
特性を損なわない範囲で、他のジカルボン酸(例えば、
フタル酸、イソフタル酸、ジフェニルジカルボン酸、ジ
フェニルエーテルジカルボン酸、ジフェニルメタンジカ
ルボン酸、ジフェニルエタンジカルボン酸などの芳香族
ジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸などの脂肪族ジ
カルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環族
ジカルボン酸など)又はそのエステル形成性誘導体を含
んでいてもよい。ジカルボン酸は、アルキル基(C1-4
アルキル基など)、アルコキシ基(C1-4アルコキシ基
など)、ハロゲン原子などの置換基を有していてもよ
い。ジカルボン酸は単独で又は2種以上使用できる。
【0015】前記エステル形成性誘導体としては、ジメ
チルエステル、ジエチルエステル、ジイソプロピルエス
テルなどの低級C1-4アルキルエステル、ジフェニルエ
ステルなどのジアリールエステル、ギ酸、酢酸、プロピ
オン酸などのC1-4脂肪族カルボン酸などとの酸無水物
(ジアシル化物)などが挙げられる。
【0016】さらに、ジカルボン酸成分は、分岐又は架
橋構造を有するポリエステル樹脂を形成するため、必要
により、少量の多価カルボン酸(トリメリット酸、トリ
メシン酸、ピロメリット酸などの芳香族多価カルボン酸
など)を含んでいてもよい。前記多価カルボン酸は、単
独で又は2種以上混合して使用できる。
【0017】好ましいジカルボン酸成分は、テレフタル
酸,ナフタレンジカルボン酸又はそれらの誘導体であ
る。
【0018】ジオール成分としては、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、
1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、
1,6−ヘキサンジオールなどの脂肪族ジオール(例え
ば、C2-10(好ましくはC2-6)アルキレングリコール
など)、シクロペンタンジオール、シクロヘキサンジオ
ール、シクロヘキシレンジメタノールなどの脂環族ジオ
ール、ハイドロキノン、レゾルシン、ジヒドロキシビフ
ェニル、ナフタレンジオール、ジヒドロキシジフェニル
エーテル、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プ
ロパン、ジエトキシ化ビスフェノールAなどの芳香族ジ
オール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリ
コールなどのポリオキシC2-4アルキレングリコールな
どが例示でき、これらのジオールはアルキル基(C1-4
アルキル基など)、アルコキシ基(C1-4アルコキシ基
など)、ハロゲン原子などの置換基を有していてもよ
い。これらのジオール成分は単独で又は二種以上組み合
わせて使用できる。
【0019】好ましいジオール成分は、エチレングリコ
ール、1,4−ブタンジオールなどのC2-6アルキレン
グリコール、特にC2-4アルキレングリコール、中でも
1,4−ブタンジオールである。
【0020】ジオール成分は、必要により、グリセリ
ン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールな
どの多価アルコールを含んでいてもよい。
【0021】好ましいポリエステル樹脂には、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなど
のポリアルキレンテレフタレート;ポリエチレンナフタ
レート、ポリブチレンナフタレートなどのポリアルキレ
ンナフタレート;ポリシクロヘキシレンジメチレンテレ
フタレートなどが含まれる。特に、ポリブチレンテレフ
タレート、ポリブチレンナフタレートなどが好ましい。
これらのポリエステル樹脂は単独で又は二種以上使用で
きる。
【0022】ポリエステル樹脂(A)の分子量は、固有
粘度として、0.6〜1.8、好ましくは0.7〜1.
5程度である。
【0023】ポリエステル樹脂(A)の末端ヒドロキシ
ル基濃度は、樹脂1kg当たり5〜120ミリモル、好
ましくは10〜100ミリモル、さらに好ましくは20
〜80ミリモル程度である。また、ポリエステル樹脂
(A)の末端カルボキシル基濃度は、樹脂1kg当たり
0〜70ミリモル、好ましくは0〜50ミリモル、さら
に好ましくは0〜30ミリモル程度である。
【0024】ポリエステル樹脂(A)の製造には、ポリ
エステル樹脂の慣用の製造法が利用できる。例えば、ジ
カルボン酸成分又はその誘導体とジオール成分とを、適
当な触媒の存在下、エステル化又はエステル交換反応さ
せ、減圧下、反応で副生する水などの脱離成分や過剰の
モノマーを留去しつつ重縮合することによりポリエステ
ル樹脂を得ることができる。重合は、溶融重合、溶液重
合などの慣用の重合法で行うことができ、反応温度は、
例えば150〜280℃程度である。ポリエステル樹脂
の分子量を高めるため、ある程度重合が進行した後、固
相重合してもよい。固相重合は、例えば、真空条件下ま
たは不活性ガス雰囲気下、適当な時間、粒子が融着しな
い程度の高温で処理することにより行われる。このよう
に、予備重合の後、固相重合を行うことにより、成形品
の引張伸び特性をより大きく改善できる。
【0025】触媒としては、ポリエステル樹脂の重縮合
反応に用いられる慣用の触媒、例えば、テトラブトキシ
チタンなどのテトラアルコキシチタン;シュウ酸チタン
カリウムなどのシュウ酸チタン金属塩;ジブチルスズオ
キサイド、ジブチルスズラウレートなどのスズ化合物;
酢酸亜鉛、酢酸鉛、酢酸マンガン、酢酸カルシウムなど
の酢酸金属塩;三酸化アンチモンなどのアンチモン化合
物などが例示できる。触媒は単独で又は二種以上組み合
わせて使用できる。
【0026】[ポリエチレンワックスB]ポリエチレン
ワックス(B)としては、ワックス状のエチレンホモポ
リマー、エチレン共重合体、これらの混合物などが使用
できる。前記エチレン共重合体には、エチレンとエチレ
ンに対して共重合可能なモノマーとのランダム共重合
体、ブロック共重合体、グラフト共重合体やこれらの混
合体が含まれる。エチレンと共重合可能なモノマーとし
ては、例えば、オレフィン(プロピレン、ブテン−1、
ヘキセン−1、デセン−1、4−メチルブテン−1、4
−メチルペンテン−1などのα−オレフィンなど)、不
飽和カルボン酸又はその酸無水物(無水マレイン酸、
(メタ)アクリル酸など)、(メタ)アクリル酸エステ
ル(アクリル酸メチル、アクリル酸エチルなどの(メ
タ)アクリル酸C1-6アルキルエステルなど)などの重
合性モノマーなどが挙げられる。ポリエチレンワックス
(B1)は、酸化変性物などであってもよい。好ましいポ
リエチレンワックスは、エチレンホモポリマーである。
【0027】ポリエチレンワックスの分子量は、例え
ば、500〜12000程度、好ましくは1000〜8
000程度である。ポリエチレンワックスの分子量が小
さいと、離型性が低下し、ポリエステル樹脂組成物成形
品が変形するおそれがあり、ポリエチレンワックスの分
子量が大きすぎると、分散性が低下し、成形品におい
て、剥離などが生じ易くなる。
【0028】ポリエチレンワックスは慣用の方法で製造
することができる。例えば、エチレン、又はエチレンと
共重合性モノマーとを、好ましくはラジカル開始剤の存
在下、例えば120〜150℃程度の温度で重合させる
ことにより得られる。
【0029】ポリエチレンワックスの含有量は、ポリエ
ステル樹脂(A)に対して0.05〜3重量%、好まし
くは0.1〜2.5重量%、さらに好ましくは0.5〜
2重量%程度である。
【0030】[酸化防止剤C]酸化防止剤(C)として
は、樹脂組成物の酸化を防止するために通常用いられる
広範囲の酸化防止剤を使用できる。酸化防止剤には、例
えば、フェノール系、アミン系、ヒドロキノン系、ヒド
ロキシアミン系、硫黄系、リン系酸化防止剤などが含ま
れる。
【0031】フェノール系酸化防止剤として、例えば、
2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチル
フェノール)、1,6−ヘキサンジオールビス[3−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネート]、ペンタエリスリチルテトラキス[3
−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネート]メタン、トリエチレングリコール
ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロ
キシフェニル)プロピオネート]、1,3,5−トリメ
チル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、n−オクタデシル
−3−(4’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチ
ルフェノール)プロピオネート、4,4’−メチレンビ
ス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、4,4’−
ブチリデンビス(6−t−ブチル−3−メチルフェノー
ル)、2,2’−チオジエチルビス[3−(3,5−ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト]、ジステアリル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシベンジルホスホネート、2−t−ブチル−6−
(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシベンジ
ル)−4−メチルフェニルアクリレートなどが挙げられ
る。
【0032】アミン系酸化防止剤として、N,N’−ジ
(2−ナフチル)−p−フェニレンジアミン、N−フェ
ニルナフチルアミンなどが挙げられる。ヒドロキノン系
酸化防止剤には、2,5−ジ(t−アミル)ヒドロキノ
ン、2,5−ジ(t−ブチル)ヒドロキノンなどが含ま
れる。硫黄系酸化防止剤として、ジラウリルチオジプロ
ピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート、ラウ
リルステアリルチオジプロピオネート、ジミリスチルチ
オジプロピオネートなどが挙げられる。
【0033】これらの酸化防止剤は単独で又は二種以上
組合わせて使用できる。
【0034】好ましい酸化防止剤としては、フェノール
系酸化防止剤が含まれ、例えば、ペンタエリスリチルテ
トラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシフェニル)プロピオネート]メタン、トリエチレン
グリコールビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,6−
ヘキサンジオールビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、n−オ
クタデシル−3−(4’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ
−t−ブチルフェノール)プロピオネート、2,2’−
チオジエチルビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]などが挙げら
れる。特に好ましい酸化防止剤としては、ペンタエリス
リチルテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、トリ
エチレングリコールビス[3−(3−t−ブチル−5−
メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]な
どのヒンダードフェノール系酸化防止剤が挙げられる。
【0035】酸化防止剤の分子量は、500以上(例え
ば、500〜2000)、好ましくは520〜1800
(例えば、530〜1600)、さらに好ましくは55
0〜1500(例えば、560〜1300)程度である
のが好ましい。分子量が小さすぎると、酸化防止剤が反
応系外へ留出し易く、長期熱安定性及び引張伸び特性を
十分に改善できない場合がある。また、酸化防止剤の融
点は、130℃以下(例えば、50〜130℃)、好ま
しくは60〜128℃、さらに好ましくは65〜125
℃(例えば、65〜120℃)程度であるのが好まし
い。なお、ポリエステル樹脂の重合過程で、融点の高い
酸化防止剤を多量に添加すると、重合装置(例えば、冷
却塔など)に酸化防止剤が付着して閉塞し、重合運転を
継続できない場合がある。
【0036】上記範囲の分子量及び/又は融点を有する
酸化防止剤を使用すると、ポリブチレンテレフタレート
やポリブチレンナフタレートなどのポリエステル樹脂
(A)又はポリエステル樹脂(A)を構成する単量体
(例えば、1,4−ブタンジオールなどのジオール成分
やジカルボン酸成分など)との分散性(又は溶解性)に
優れるためか、成形品の引張伸び特性をより大きく改善
できる。
【0037】酸化防止剤(C)の使用量は、ポリエステ
ル樹脂(A)に対して、0.03〜1重量%、好ましく
は0.05〜0.8重量%、さらに好ましくは0.1〜
0.5重量%、特に、0.15〜0.4重量%程度であ
る。酸化防止剤(C)の量が少なすぎると、成形品の引
張伸び特性を改善できない。
【0038】本発明の特色は、ポリエステル樹脂(A)
と、ポリエチレンワックス(B)とともに、特定量の酸
化防止剤(C)を使用することにある。特定量の酸化防
止剤(C)を含有させると、高い成形性を確保しつつ、
長時間の熱履歴に対して安定であるとともに、成形品の
引張伸び特性を大きく改善できる。
【0039】[他の成分]本発明の樹脂組成物は、その
目的を阻害しない範囲で他の熱可塑性樹脂を含んでいて
もよい。このような熱可塑性樹脂には、熱安定性の高い
樹脂、例えば、ポリアミド、ポリスチレンなどのスチレ
ン系樹脂、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリフェ
ニレンオキシド、ポリフェニレンサルファイド、ポリブ
タジエン、ブチルゴムなどのゴム、ポリメタクリル酸メ
チルなどのアクリル系樹脂などが含まれる。これらの樹
脂は、ホモポリマー、共重合体(多層グラフト共重合体
を含む)のいずれであってもよい。
【0040】本発明の樹脂組成物には、さらに、その目
的に応じて所望の特性を付与するため、一般に熱可塑性
樹脂及び熱硬化性樹脂に添加される各種添加剤を配合し
てもよい。このような添加剤としては、紫外線吸収剤な
どの安定剤、帯電防止剤、難燃剤、染料や顔料などの着
色剤、潤滑剤、可塑剤、結晶化促進剤、結晶核剤などが
挙げられる。
【0041】[ポリエステル樹脂組成物の製造]本発明
のポリエステル樹脂組成物は、例えば、ポリエステル樹
脂(A)と、ポリエチレンワックス(B)と、特定量の
酸化防止剤(C)とを混合することにより製造でき、各
成分の混合は、ポリエステル樹脂(A)の製造過程での
任意の工程およびポリエステル樹脂(A)の製造後に行
ってもよい。
【0042】すなわち、ポリエステル樹脂組成物は、
(1)ポリエステル樹脂(A)の重合工程の任意の工程
において、重合系[例えば、重合反応完結前又は完結後
など重合反応混合物(重合反応開始前の反応成分混合液
を含む)]に、ポリエチレンワックス(B)と特定量の
酸化防止剤(C)とを添加し、重合を完結させる方法、
又は(2)予め得られたポリエステル樹脂(A)と、ポ
リエチレンワックス(B)と特定量の酸化防止剤(C)
とを混合する方法などにより製造できる。
【0043】ポリエステル樹脂(A)の重合過程で、重
合反応混合物に、ポリエチレンワックス(B)と酸化防
止剤(C)とを添加する前記方法(1)において、前記
ポリエチレンワックス(B)と、酸化防止剤(C)の添
加方法は特に限定されず、例えば、ジオール成分などの
モノマーや溶媒に分散させた混合液として添加する方
法、ポリエチレンワックスや酸化防止剤の融点又は軟化
点以上の温度で軟化又は溶融させて添加する方法、粉末
状などの固体状で添加する方法などのいずれであっても
よい。なお、前記(1)の方法では、重合反応完結前の
重合反応混合物に、ポリエチレンワックス(B)と酸化
防止剤(C)とを添加するのが有利である。
【0044】重合反応終了後、慣用の分離方法により重
合体を回収し、必要に応じて、押出成形機などにより成
形(例えば、ペレット化)したり、粉砕機などにより粉
末化することにより、ポリエステル樹脂組成物を得るこ
とができる。
【0045】なお、前記(1)の方法では、酸化防止剤
(C)の重合系に対する相溶性(又は溶解性)が高いた
めか、得られた樹脂組成物は成形品の引張伸び特性をよ
り大きく改善できるとともに、酸化防止剤の量が多くて
も、樹脂組成物の製造を円滑に行うことができる。
【0046】前記(2)の製造方法において、前記ポリ
エステル樹脂(A)と前記ポリエチレンワックス(B)
と、酸化防止剤(C)との混合は、通常、溶融下、慣用
の混合手段(例えば、混合機、ニーダ、押出機など)を
用いて行うことができる。混合において各成分は、それ
ぞれ、種々の形態、例えば、粉末状、ペレット状などの
形態でも使用でき、各成分を均一に混合するため、少な
くともポリエステル樹脂(A)を微粉末状にして混合す
る場合が多い。また、ポリエチレンワックス(B)と酸
化防止剤(C)とを予め混合し、ポリエステル樹脂
(A)と混合してもよい。混合後、樹脂組成物は、必要
に応じて、押出成形機などにより成形(例えば、ペレッ
ト化)してもよく、粉砕手段により粉末化してもよい。
【0047】本発明のポリエステル樹脂組成物は、成形
加工性、成形時安定性及び熱安定性に優れるとともに、
成形品の引張伸び特性を大きく改善できので、寸法精度
に優れ、かつ長期熱特性及び引張伸び特性に優れた成形
品を得ることができる。そのため、各種ポリエステル樹
脂成形品、特に、薄肉成形品(例えば、厚み0.1〜1
0mm、好ましくは0.3〜5mm、さらに好ましくは
0.5〜3mm程度の成形品)を製造する上で有用であ
る。このような成形品は、種々の用途(電子・電化製品
や自動車用部品、特に、家庭用電化製品・オフィスオー
トメーション機器)に利用できる。上記ポリエステル樹
脂成形品は、前記ポリエステル樹脂組成物から、慣用の
成形法、例えば、射出成形、押出成形、ブロー成形など
により製造できる。
【0048】本発明の成形品の調製には、慣用の設備お
よび方法が採用できる。例えば、各成分を混合した
後、押出し機により練込み押出してペレットを調製した
後、成形する方法、一旦組成の異なるペレットを調製
した後、ペレットを所定量混合して成形に供し、目的組
成の成形品を得る方法、成形機に各成分を直接仕込ん
で成形する方法などが利用できる。なお、樹脂成分の一
部を細かい粉体とし、他の樹脂成分と混合すると、樹脂
成分を均一に配合する上で有利である。
【0049】
【発明の効果】本発明では、ポリエステル樹脂組成物の
成形加工性および熱安定性を向上できるとともに、成形
品の引張伸び特性を著しく改善できる。そのため、長期
熱特性に優れるとともに、引張伸び特性に優れたポリエ
ステル樹脂成形品(特に薄肉成形品など)を得るのに有
用である。
【0050】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0051】なお、実施例、比較例における引張伸度評
価は、以下の方法に従って行った。
【0052】[引張伸度評価]ASTM D638に準
拠し、試験片の初期の伸度、150℃で500時間加熱
処理した後の伸びを測定した。すなわち、実施例及び比
較例で得られたペレットから、インライン射出成形機
(東芝(株)製、IS80EPN)を用いて、下記の条
件で、ASTM D638の方法に準拠した試験片サン
プル(タイプIV型;厚み1mm)を成形し、初期の引張
伸度を測定すると共に、別の試験片を150℃に設定し
たギヤーオーブン中に入れ、熱風循環下で500時間加
熱処理した後、引張伸度を測定した(測定温度:23
℃)。
【0053】(成形条件) シリンダー温度:250℃(ノズル)、240℃(C
1)、230℃(C2)、210℃(C3) 金型温度 :65(℃) 実施例1 ジメチルテレフタレート100重量部に1.3倍モルの
1,4−ブタンジオールを添加し、さらに触媒としてチ
タン酸テトラ−n−ブチル0.1重量部を添加し、窒素
雰囲気下、170℃で2時間、エステル交換反応を行っ
た。続いて、反応系を徐々に減圧し、最終的に245℃
および1.0mmHgの減圧下、2時間重縮合反応を行
った。この重合反応混合物に、ポリエチレンワックス
[三井ハイワックス210P(商品名)、三井石油化学
(株)製、分子量2000]を生成する理論ポリマー量
に対し1重量%を添加し、さらに10分後、酸化防止
剤、ペンタエリスリチルテトラキス[3−(3,5−ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト](分子量1178、融点120℃)を、生成する理
論ポリマー量に対し0.2重量%添加して、さらに30
分間重縮合反応を行い、ポリブチレンテレフタレート樹
脂組成物を得た。重合終了後冷却塔の閉塞は見られなか
った。この樹脂組成物をペレット化し、得られたペレッ
トを140℃で3時間乾燥した後、射出成形機を用いて
前記の成形条件にて試験片を成形し、引張伸度を測定し
た。熱処理前と処理後とを比較したときの引張伸び率の
低下は35%であった。
【0054】実施例2 ポリエチレンワックスとして、三井ハイワックス410
P(商品名)[三井石油化学(株)製、分子量400
0]を使用する以外は実施例1と同様の操作により樹脂
組成物を製造し、実施例1と同様にして引張伸度を測定
した。重合終了後冷却塔の閉塞は見られなかった。熱処
理前と処理後とを比較したときの引張伸び率の低下は3
1%であった。
【0055】実施例3 酸化防止剤として、トリエチレングリコールビス[3−
(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネート](分子量587、融点78℃)を
使用する以外は実施例2と同様の操作により樹脂組成物
を製造し、実施例1と同様にして引張伸度を測定した。
重合終了後冷却塔の閉塞は見られなかった。熱処理前と
処理後とを比較したときの引張伸び率の低下は39%で
あった。
【0056】実施例4 酸化防止剤添加量を、生成する理論ポリマー量に対し
0.07重量%用いる以外は実施例3と同様の操作によ
り樹脂組成物を製造し、実施例1と同様にして引張伸度
を測定した。重合終了後冷却塔の閉塞は見られなかっ
た。熱処理前と処理後とを比較したときの引張伸び率の
低下は28%であった。
【0057】実施例5 実施例3の重合操作で得られた樹脂組成物を、窒素気流
下195℃10時間固相重合を行い、実施例1と同様に
して引張伸度を測定した。熱処理前と処理後とを比較し
たときの引張伸び率の低下は45%であった。
【0058】比較例1 生成する理論ポリマー量に対し0.01重量%の酸化防
止剤と、生成される理論ポリマー量に対し1重量%のポ
リエチレンワックスとを予め混合し、この混合物を重合
開始後2時間後に重合反応混合物に添加する以外は、実
施例1と同様の操作により樹脂組成物を製造し、実施例
1と同様にして引張伸度を測定した。重合終了後冷却塔
の閉塞は見られなかったが、熱処理前と処理後とを比較
したときの引張伸び率の低下は12%であった。
【0059】比較例2 酸化防止剤を添加しない以外は、実施例1と同様の操作
により樹脂組成物を製造し、実施例1と同様にして引張
伸度を測定した。重合終了後冷却塔の閉塞は見られなか
ったが、熱処理前と処理後とを比較したときの引張伸び
率の低下は8%であった。
【0060】比較例3 酸化防止剤として、イソオクチル−3−(3,5−ジ−
t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート
(分子量391、融点−10℃)を用いる以外は実施例
1と同様の操作により樹脂組成物を製造し、実施例1と
同様にして引張伸度を測定した。重合終了後冷却塔の閉
塞は見られなかったが、熱処理前と処理後とを比較した
ときの引張伸び率の低下は11%であった。
【0061】比較例4 酸化防止剤として、1,3,5−トリメチル−2,4,
6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
ベンジル)ベンゼン(分子量775、融点240℃)を
使用する以外は、実施例1と同様の操作により樹脂組成
物を製造し、実施例1と同様にして引張伸度を測定し
た。酸化防止剤添加後、重合機の真空度が悪化していく
現象が見られた。重合終了後冷却塔の内部に酸化防止剤
が主成分と見られる白色物の付着による閉塞が見られ、
その後の連続運転は困難であった。熱処理前と処理後と
を比較したときの引張伸び率の低下は25%であった。
【0062】比較例5 比較例2の重合操作で得られた樹脂組成物を、窒素気流
下195℃10時間固相重合を行い、実施例1と同様に
して引張伸度を測定した。熱処理前と処理後とを比較し
たときの引張伸び率の低下は15%であった。
【0063】比較例6 酸化防止剤として、N,N'−ヘキサメチレンビス
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシ
ンナマミド)(分子量637、融点160℃)に変更す
る以外は、実施例1と同様の操作により樹脂組成物を製
造し、実施例1と同様にして引張伸度を測定した。熱処
理前と処理後とを比較したときの引張伸び率の低下は2
0%であった。前記樹脂組成物を得た後、さらに溶融重
合の連続運転を行ったところ、3回目の重合から真空度
が悪化していく現象が見られた。5回の重合終了後冷却
塔の内部に酸化防止剤が主成分と見られる白色物の付着
による閉塞が見られ、その後の連続運転は困難であっ
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) //(C08L 67/02 (C08L 67/02 91:06) 91:06) Fターム(参考) 4F071 AA15 AA45 AA46 AA81 AA88 AC11 AC12 AC13 AE05 AF21 AH07 AH12 BC07 4J002 BB032 BB052 BB072 BB082 BB092 BG042 BG052 CF031 CF041 CF051 CF081 CF121 CH023 EE056 EH086 EJ036 EJ046 EN066 EN076 EV096 EW126 FD076 GQ00 4J029 AA03 AB04 AB07 AC01 AE01 BA02 BA03 BA05 BA08 BA09 BA10 BB05A BB09A BB13A BB13B BC05A BD02 BD03A BD06A BF14A BF25 CB06A CB06B CC05A CC05B HA01 HB01 JB193 JC053 JC313 JE043 JE182 KB24 KD07 KD09 KE12

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリアルキレンテレフタレート及びポリ
    アルキレンナフタレートから選択された少なくとも一種
    のポリエステル樹脂(A)と、ポリエチレンワックス
    (B)と、分子量が500以上であり、融点が130℃
    以下である酸化防止剤(C)とで構成されたポリエステ
    ル樹脂組成物であって、ポリエステル樹脂(A)に対す
    る酸化防止剤(C)の含有量が、0.03〜1重量%で
    あるポリエステル樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 ポリエステル樹脂(A)のアルキレング
    リコール成分が、エチレングリコール及び1,4−ブタ
    ンジオールから選択された少なくとも一種である請求項
    1記載のポリエステル樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 酸化防止剤(C)がヒンダードフェノー
    ル系酸化防止剤である請求項1記載のポリエステル樹脂
    組成物。
  4. 【請求項4】 ポリエチレンワックス(B)の含有量
    が、ポリエステル樹脂(A)に対して0.05〜3重量
    %である請求項1記載のポリエステル樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 ポリエチレンワックス(B)の分子量
    が、500〜12000である請求項1記載のポリエス
    テル樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 ポリアルキレンテレフタレート及びポリ
    アルキレンナフタレートから選択された少なくとも一種
    のポリエステル樹脂(A)と、ポリエチレンワックス
    (B)と、酸化防止剤(C)とを混合するポリエステル
    樹脂組成物の製造方法であって、ポリエステル樹脂
    (A)に対して、0.03〜1重量%の酸化防止剤
    (C)を用いる製造方法。
  7. 【請求項7】 ポリアルキレンテレフタレート及びポリ
    アルキレンナフタレートから選択された少なくとも一種
    のポリエステル樹脂(A)の重合過程において、ポリエ
    チレンワックス(B)及び酸化防止剤(C)を重合系に
    添加する請求項6記載の製造方法。
  8. 【請求項8】 予備重合の後、固相重合を行う請求項6
    記載の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項1に記載のポリエステル樹脂組成
    物で形成されたポリエステル樹脂成形品。
  10. 【請求項10】 成形体が、電子・電化製品又は自動車
    用部品である請求項9記載の成形品。
  11. 【請求項11】 ポリアルキレンテレフタレートおよび
    ポリアルキレンナフタレートから選択された少なくとも
    一種のポリエステル樹脂(A)と、ポリエチレンワック
    ス(B)と、酸化防止剤(C)とを混合し、ポリエステ
    ル樹脂(A)で構成された成形品の引張伸び特性を改善
    する方法であって、ポリエステル樹脂(A)に対して、
    0.03〜1重量%の酸化防止剤(C)を用いる方法。
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