JP2001192215A - ガラス成形体の製造方法及び装置 - Google Patents

ガラス成形体の製造方法及び装置

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JP2001192215A JP2000327948A JP2000327948A JP2001192215A JP 2001192215 A JP2001192215 A JP 2001192215A JP 2000327948 A JP2000327948 A JP 2000327948A JP 2000327948 A JP2000327948 A JP 2000327948A JP 2001192215 A JP2001192215 A JP 2001192215A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 上型または下型の成形面に張りついたガラス
成形体を強制離型させる手段を有し、上型及び下型の軸
合わせを容易、かつ確実に行い得るガラス成形体製造装
置及びガラス成形体製造方法、並びにガラス成形体製造
装置の組立方法を提供すること。 【解決手段】 被成形ガラス素材Aを下型にセットし
(a)、下主軸を上昇させてプレス成形する(b)。プ
レス成形時には、離型リング18は、上型12の成形面
より上方に、下スリーブ15の上端面24により押し上
げられ、成形体A′と非接触状態である(c)。このと
き、下スリーブ15の上端面24が離型リング18を押
し上げ、バネ19は縮み付勢力を蓄える。プレス成形終
了後、下型13の下降にともないバネ19の力で、上型
12の成形面より上方に押し上げられていた離型リング
18が下降して角部18aがガラス成形体A′の外周部
と接触し、ガラス成形体A′を確実に上型12の成形面
から剥離させ、下型13上に回収する(d)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプレス成形後に研削
や研磨を必要としない、高精度のレンズ等のガラス成形
体の製造に適した成形用型に関する。さらに、本発明
は、この成形型を用いたガラス成形体の成形方法に関す
る。また、本発明は、高精度のレンズ等のガラス成形体
の製造に適したガラス成形体製造装置の組み立て方法に
関する。本発明により、高い面精度を有するガラス成形
体を高い生産効率で製造することが可能になる。
【0002】
【従来の技術】近年、高精度のレンズ等のガラス成形体
をモールドプレス成形により得る技術が盛んに開発され
てきた。この成形技術は、大きく次の2つに分類され
る。第1の方法は、成形装置の外において、室温で成形
型に被成形ガラス素材をセットし、次いで、被成形ガラ
ス素材をセットした成形型を装置の中に入れ、装置内の
いくつかのセクションを移動させることにより、昇温プ
レス及び降温を行い、しかる後に成形型を装置から取り
出し、装置の外で成形型からガラス成形体を取り出すも
のである。これに対して、第2の方法は、装置内の上下
のプレス軸に上型と下型が予め取り付けられている成形
型を用いるものである。この方法には、室温で被成形ガ
ラス素材を下型成形面上に供給し、その状態で成形型を
加熱することによって、被成形ガラス素材を加熱し、プ
レスし、冷却し、室温まで下げてから装置外に取り出す
方法もある。しかし、好ましい方法として、被成形ガラ
ス素材は成形型とは別に加熱し、成形型に移送してプレ
スし(加熱してプレスする場合もある)、ガラスの転移点
以下まで冷却したら離型し、直ちに成形型からガラス成
形体を取り出す方法が知られている。この方法では成形
型を室温まで下げる必要がないので、成形のサイクルタ
イムが非常に短くすることができ、効率の良い生産が期
待できる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】成形型の温度をガラス
粘度が108〜1012ポアズに対応する温度に加熱するとと
もに、被成形ガラス素材を成形型と等しい温度またはそ
れ以上の温度まで加熱し、被成形ガラス素材を成形型で
プレス成形した後、ガラスの転移点以下まで冷却して離
型し、成形型からガラス成形体を取り出すことによっ
て、高精度のレンズなどのガラス成形体を得るにはいく
つかの要求項目を満足することが必要である。成形型の
成形面は、高い面精度と細かい面粗度に加工され、プレ
ス成形によってガラスと融着しないことが必要とされ
る。レンズとしての性能を得るには、肉厚、外径、面精
度、偏心精度(軸ずれ、傾き)、外観がスペックを満足す
る必要がある。また、ガラスの転移点以下に冷却された
ら直ちに離型するが、その際上型に貼り付くことなく、
円滑な取り出しが可能であることが、連続した安定生産
を行う上で極めて重要である。また、離型の際に、ガラ
スの転移点以下まで冷却することは面精度を得る上で必
要である。一方、ガラス転移点を超える温度で離型する
とヒケが発生し易い。ガラス転移点以下になり、ガラス
が固結してしまえば、このような問題は生じない。更
に、成形のサイクルタイムをできるだけ短くして生産性
を向上させるためには、成形型の昇温および降温を速く
できることが好ましい。
【0004】本発明者らは、このような要求項目を満足
する方法に使用し得る成形型を開発し、提案した(特開
平11-49523号公報)。この成形型の型構造を図9に、ま
た、この成形型を用いた成形方法のスキームを図10に
示す。しかしながら、この成形型を用いた成形方法に
は、型構造に起因する次のような問題が発生し易いこと
が判明した。図9に示すガラス成形体の成形装置は、成
形型110、および、後述するように成形型の下部114を上
下方向に移動するためのシリンダなどからなる駆動機
構、成形型110を構成する上型120及び下型130等の所定
の部材を加熱するためのヒータ、高周波コイルなどを備
える。成形型110は、略円筒状であり、所定の位置に固
定された成形型上部112と、シリンダ(図示せず)によ
り上下方向に移動可能な成形型下部114とから構成され
ている。成形型上部112は、略円盤状の第1の上母型116
と、上母型116の下方に位置し、当該上母型116に固定さ
れた中空円筒状の第2の上母型118と、第2の上母型118
に挿入され中心軸が一致するように配置された上型120
とを備える。さらに、第2の上母型118および上型120と
同心で、かつ、径方向において、これらの間に位置する
上型下降止めリング122および上母型118および上型120
と同心に位置し、上型下降止めリング122よりも上型120
の成形面側に位置するスリーブ124と、上型下降止めリ
ング122とスリーブ124との間にスリーブ124を付勢する
バネ125とを備えている。その一方、成形型下部114は、
その下面にてシリンダ(図示せず)に固定された下母型
126、下母型126の上方に位置し、該下母型126に固定さ
れた中空円筒状の第2の下母型128と、下母型128と同心
に位置し、かつ、その上端面である成形面にて、ガラス
材料を受け入れるようになっている下型130とを備えて
いる。下母型128は突出部148により位置決めされてい
る。
【0005】下型130をスリーブ124に挿入する前の状態
(図10(b)の状態)においては、上型の中心軸と下型の
中心軸は必ずしもぴったりはあっていない。下型をスリ
ーブに挿入した場合でも(図10(c)の状態)、スリーブ
はバネによって上下にぶらぶらであり、またスリーブ12
4と上型120及び上母型180とのクリアランス分、径方向
へのずれが生じ得る。スリーブ124の内側面には、上型
の成形面に張りついた成形体に接触し、掻き落とす為の
突起が設けられている。スリーブ124と上型120の側面と
のクリアランスは、このスリーブ124が上下方向に滑動
し、内側面の突起が、成形体の最外周縁部に接触できる
ように調整される。従って、通常の成形型では、胴型と
成形型とのクリアランスは2〜10μm程度であるが、上
記理由のため、図10に示す成形型では、スリーブ124
と上型120の側面との間隔は、0.1〜5mmの範囲に設定さ
れている。
【0006】このように、スリーブ124はバネによって
ぶらぶらな状態で保持され、しかも上型とのクリアラン
スも大きく、また下型130とスリーブ124との間にも所定
のクリアランスがある。そのため、この状態では、上記
所定のクリアランスの範囲内でスリーブ124に傾きが生
じる場合がある。スリーブ124が傾くことによって下型1
30と上型120との間にも傾きが生じてしまう。この状態
で強引にプレス成形される(図10(d)及び(e)の状態)結
果、得られたレンズは光軸にずれを生じ、偏心精度が得
られなくなる。得られたレンズがレーザー光学系のマイ
クロレンズの場合、コマ収差不良が発生てしまう。ま
た、型が傾いた状態でプレスを行ってしまうと、スリー
ブと上型が噛んでしまいスリーブが自由に上下動できな
くなり、離型の際にスリーブがバネによって下降せず、
その結果、上型に貼り付いたガラス成形体を離型させる
ことができないこともあった。その結果、高い面精度を
有するガラス成形体を高い生産効率で製造することがで
きなかった。
【0007】そこで本発明の目的は、上記問題を解決し
得るガラス成形体の製造用成形装置を提供することにあ
る。即ち、本発明は、プレス成形終了後、上型または下
型の成形面に張りついたガラス成形体の外周縁付近に接
触して強制離型させる手段を有するガラス成形体製造装
置であって、上型及び下型の軸合わせを容易、かつ確実
に行い得る装置を提供することを目的とする。さらに、
本発明の目的は、上記成形型を用いて、高い面精度や偏
心精度を有するガラス成形体を高い生産効率で製造する
ことができる、ガラス成形体の成形方法を提供すること
にある。また、本発明の目的は、上型及び/又は下型
が、胴型等で移動軸が規制されていなくても成形可能な
ように、ガラス成形装置の軸合わせを予め確実に行い得
る方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記本発明の目的は、相
互に離間及び接近が可能な上型及び下型とを備え、前記
上型及び下型は対向する成形面を有するガラス成形体製
造装置であって、前記上型と前記下型とが、ガラス素材
の下型成形面への供給及びガラス成形体の下型成形面か
らの取り出しの際に離間する前記装置において、前記上
型及び前記下型の移動軸が同一線上になるように規制し
得る胴型、成形面に密着したガラス成形体を、ガラス成
形体の周縁部の少なくとも一部と接触することで離型さ
せる強制離型手段、及び前記上型と前記下型とが離間す
る際に、前記強制離型手段がガラス成形体の周縁部の少
なくとも一部と接触し、かつガラス成形体を成形面から
剥離するように、前記強制離型手段を上型または下型に
対して相対的に移動させるための移動手段を有すること
を特徴とする前記装置により達成される。
【0009】さらに本発明は、加熱されたガラス素材を
上型と下型とにより加圧する工程、加圧されてできたガ
ラス成形体を冷却する工程、冷却されたガラス成形体を
離型する工程を含むガラス成形体の製造方法であって、
本発明の装置を用い、前記加圧工程において、ガラス成
形体の外径が上型の成形面の外径より大きくなるように
ガラス素材の加圧を行い、かつ前記離型工程において、
ガラス成形体の周縁部と強制離型手段の一部とが接触
し、かつ上型成形面に密着したガラス成形体を上型成形
面から剥離するように上型と強制離型手段とを相対的に
移動させて、上型成形面に密着したガラス成形体を離型
させることを特徴とする製造方法に関する。
【0010】さらに本発明は、加熱されたガラス素材を
上型と下型とにより加圧する工程、加圧されてできたガ
ラス成形体を冷却する工程、冷却されたガラス成形体を
離型する工程を含むガラス成形体の製造方法であって、
本発明の装置を用い、前記加圧工程において、ガラス成
形体の外径が下型の成形面の外径より大きくなるように
ガラス素材の加圧を行い、かつ前記離型工程において、
ガラス成形体の周縁部と強制離型手段の一部とが接触
し、かつ下型成形面に密着したガラス成形体を下型成形
面から剥離するように、下型と強制離型手段とを相対的
に移動させて、下型成形面に密着したガラス成形体を離
型することを特徴とする製造方法に関する。
【0011】さらに本発明は、相互に離間及び接近が可
能な上型及び下型とを備え、前記上型は上主軸に固定さ
れ、前記下型は下主軸に固定されており、前記上型及び
下型は対向する成形面を有するガラス成形体製造装置を
組み立てる方法であって、前記上型と前記下型の移動軸
が同一線上になるように、芯出しホルダーに収容した状
態で上型を上主軸に、下型を下主軸にそれぞれ直接また
は間接的に固定することを特徴とする方法に関する。
【0012】
【発明の実施の形態】〔本発明のガラス成形体製造装
置〕本発明のガラス成形体製造装置は、相互に離間及び
接近が可能な上型及び下型とを備え、前記上型及び下型
は対向する成形面を有する。さらに、本発明のガラス成
形体製造装置は、前記上型と前記下型とが、ガラス素材
の下型成形面への供給及びガラス成形体の下型成形面か
らの取り出しの際に離間し得る構造を有する。このよう
な構成を有する装置、上型及び下型の材質や構造、並び
にガラス素材の下型成形面への供給及びガラス成形体の
下型成形面からの取り出しの際の上型と下型との離間の
仕方に関しては例えば、特開平11−49523号公報に記載
されている。本発明のガラス成形体製造装置は、後述の
実施例で詳述するように、上型以外に上母型や上スリー
ブ等を有することができ、また下型以外に下母型や下ス
リーブ等を有することができる。
【0013】上型及び下型の材質としては、例えばM
o、W等の金属、WC等の超硬合金、炭化珪素、窒化硅
素、炭化チタン、窒化チタン、窒化アルミニウム、炭化
タングステン等のセラミックス等が挙げられる。さらに
上型及び下型の成形面には、耐酸化性、耐久性及び耐融
着性の向上等を目的として保護膜が形成さていることが
好ましい。保護膜としては、Pt、Rh、Au、Re、
Os、Ir等を含む貴金属材料からなる薄膜、硬質炭素
膜、ダイヤモンドライクカーボン等の炭素系薄膜、Si
C、Si34、炭化チタン、窒化チタン、アルミナ等の
セラミックス材料及びこれらの複合材料等からなる薄膜
等が挙げられる。保護膜は、例えば、スパッタリング
法、イオンプレーティング法、CVD法等により形成で
き、単層膜または異なる材料からなる多層膜であっても
よい。本発明の装置により成形されるガラス成形体は、
例えば、光学素子であることができ、より具体的には、
凹レンズ、凸レンズ、メニスカスレンズ等の非球面レン
ズ、シリンドリカルレンズ等の各種光学素子を挙げこと
ができる。また、ガラス成形体は、例えば、ディスク用
基板等であることもできる。
【0014】本発明のガラス成形体製造装置の特徴の1
つは、後述の強制離型手段及び移動手段を有する装置に
おいて、上型及び下型の移動軸が同一線上になるように
規制し得る強制離型手段とは別個の胴型を有することで
ある。前述のように従来技術の装置では、ガラス成形体
の強制離型手段であるスリーブが傾くことによって下型
と上型との間にも傾きが生じてしまい、結果的に、得ら
れたガラス成形体(例えば、レンズ)は光軸にずれを生
じ、偏心精度が得られない場合があった。それに対し
て、本発明の装置では、下型及び上型の上下動を直接ま
たは間接に規制し、上型及び下型の軸合わせを確実に行
うことができる。その結果的、得られたガラス成形体
(例えば、レンズ)は光軸にずれを生じることなく、高い
偏心精度が得られる。胴型による下型及び上型の上下動
の規制は、胴型と下型及び上型とが部分的な接触を維持
しつつ互いに摺動し得るような直接的な規制であること
ができるほか、他の部材を介しての間接的な規制である
こともできる。また、胴型は、強制離型手段の上下動も
同時に規制することができる。胴型が上型及び下型の上
下動を直接規制する場合、胴型と上型及び下型との間隔
が、上型及び下型の軸合わせを容易かつ確実に行うとい
う観点から、2〜10μmの範囲、好ましくは、2〜6
μmの範囲となる内周を有する胴型を用いることが適当
である。
【0015】さらに本発明のガラス成形体製造装置は、
成形面に密着したガラス成形体を離型させる強制離型手
段及び強制離型手段を上型または下型に対して相対的に
移動させるための移動手段を有する。強制離型手段は、
成形面に密着したガラス成形体を、ガラス成形体の周縁
部の少なくとも一部と接触することで離型させるもので
ある。強制離型手段と成形面に密着したガラス成形体の
周縁部の少なくとも一部との接触は、後述の移動手段の
作用により、強制離型手段を上型または下型に対して相
対的に移動させることで行われる。さらに、この移動
は、強制離型手段と接触したガラス成形体が成形面から
剥離するように行われる。即ち、前記強制離型手段は、
ガラス成形体が成形面から剥離する程度の距離を、上型
または下型に対して相対的に移動させる。強制離型手段
のガラス成形体剥離時の動作は、後述の移動手段の説明
で詳述する。また、強制離型手段は、上型と下型とがガ
ラス素材を加圧するために接近した際に、下型により直
接的または間接的に押し上げられるか、または上型によ
り直接的または間接的に押し下げられて、加圧により形
成されたガラス成形体との非接触状態となり得るもので
あることができる。これにより、ガラス素材を加圧して
ガラス成形体に成形する間は強制離型手段とガラス成形
体とは非接触状態にあり、ガラス成形体の成形を妨げる
ことがない。そして、ガラス成形体を離型する為に上型
と下型とが離間したときに初めてガラス成形体は強制離
型手段と接触して成形面から剥離される。
【0016】強制離型手段は、より具体的には、上型成
形面に密着したガラス成形体を、ガラス成形体の周縁部
の少なくとも一部と接触することで離型させるためのも
の、または下型成形面に密着したガラス成形体を、ガラ
ス成形体の周縁部の少なくとも一部と接触することで下
型成形面から離型させるためのものであることができ
る。上型成形面に密着したガラス成形体のための強制離
型手段は、例えば、筒状であり、かつ上型成形面に密着
したガラス成形体の周縁部の少なくとも一部と接触し得
るように上型に外嵌されているものであることができ
る。また、下型成形面に密着したガラス成形体のための
強制離型手段は、筒状であり、かつ下型成形面に密着し
たガラス成形体の周縁部の少なくとも一部と接触し得る
ように下型に外嵌されているものであることができる。
【0017】強制離型手段のガラス成形体との接触部と
上型または下型との間隔は、前記接触部分がガラス成形
体の最外周縁部付近と接触できるように設定されること
が適当である。例えば、強制離型手段のガラス成形体と
の接触部と上型の成形面の外周部とのクリアランスは、
前記接触部分がガラス成形体の最外周縁部付近と接触で
きるように設定されることが適当である。また、強制離
型手段のガラス成形体との接触部分と下型の成形面の外
周部とのクリアランスは、前記接触部分がガラス成形体
の最外周縁部付近と接触できるように設定されることが
適当である。具体的には、強制離型手段のガラス成形体
との接触部と上型または下型の成形面の外周部とのクリ
アランスは、例えば、0.015〜0.1mmの範囲と
することが適当である。
【0018】移動手段は、上型と下型とが離間する際
に、強制離型手段がガラス成形体の周縁部の少なくとも
一部と接触し、かつガラス成形体を成形面から剥離する
ように、強制離型手段を上型または下型に対して相対的
に移動させるためののものである。強制離型手段が上型
成形面に密着したガラス成形体を離型させるためのもの
である場合、移動手段は、強制離型手段が下型により直
接的または間接的に押し上げられることで圧縮されて付
勢力を蓄える付勢手段であることができる。下型による
強制離型手段の押し上げは、ガラス素材を加圧する際
に、上型と下型とが接近し、それとともに強制離型手段
も下型と接近することで起こる。強制離型手段の下型に
よる押し上げは、成形装置の構造(構成部材)応じて、下
型と当接しながら直接行うことも、下母型等を介して間
接的に行うこともできる。このような付勢手段は、上型
と下型とが離間する際に、強制離型手段を下型に追動さ
せることができる。付勢手段により下型に追動する強制
離型手段は、追動の途中で、上型成形面に密着したガラ
ス成形体と接触し、さらにこれを剥離することができ
る。
【0019】また、強制離型手段が下型成形面に密着し
たガラス成形体を下型成形面から離型させるものである
場合、移動手段は、強制離型手段が上型により直接的ま
たは間接的に押し下げられることで、圧縮されて付勢力
を蓄える付勢手段であることができる。上型による強制
離型手段の押し下げは、ガラス素材を加圧する際に、上
型と下型とが接近し、それとともに強制離型手段も上型
と接近することで起こる。強制離型手段の上型による押
し下げは、成形装置の構造(構成部材)応じて、上型と当
接しながら直接行うことも、上母型等を介して間接的に
行うこともできる。このような付勢手段は、上型と下型
とが離間する際に、強制離型手段を上型に追動させるこ
とができる。付勢手段により上型に追動する強制離型手
段は、追動の途中で、下型成形面に密着したガラス成形
体と接触し、さらにこれを剥離することができる。
【0020】上記付勢手段、例えば、スプリング、棒状
バネ、板バネ等の弾性体であることができる。移動手段
は付勢手段以外の手段であることもできるが、付勢手段
とすることで、取付や装置の構成を簡素化できるという
利点がある。強制離型手段は、耐熱性素材、例えばSU
S(ステンレス鋼)やタングステン合金等で構成するこ
とができる。また、付勢手段は、耐熱性素材、例えばジ
ルコニア等のセラミックスからなる弾性体であり得る。
【0021】本発明の装置は、上記のように強制離型手
段及び移動手段を有することで、上型又は下型の成形面
からのガラス成形体の離型を確実に行うことができる。
このため、ガラス成形体の生産性を維持することが可能
となる。
【0022】〔本発明のガラス成形体の製造方法〕以
下、本発明のガラス成形体の製造方法について説明す
る。本発明の第1の製造方法は、上型成形面に密着した
ガラス成形体を離型させるための強制離型手段を有する
本発明の装置(請求項1〜8に記載)を用いるものであ
る。加圧工程において、ガラス成形体の外径が上型の成
形面の外径より大きくなるようにガラス素材の加圧を行
う。離型工程において、ガラス成形体が上型成形面に密
着していた場合、成形面の外径の外側にはみ出したガラ
ス成形体の部分(周縁部)は、強制離型手段と接触す
る。さらに、強制離型手段が上型に対して相対的に移動
する間に、上型成形面に密着していたガラス成形体は上
型成形面から剥離され、離型されたガラス成形体は、下
型成形面上から適宜回収される。このように、上型成形
面に密着したガラス成形体を、特別の工程を付加するこ
となく、上型及び下型の上下動のみで確実に離型させる
ことができるので、ガラス成形体の生産性を維持するこ
とが可能になる。
【0023】本発明の第2の製造方法は、下型成形面に
密着したガラス成形体を下型成形面から離型させる強制
離型手段を有する本発明の装置(請求項1及び9〜14
に記載)を用いるものである。加圧工程において、ガラ
ス成形体の外径が下型の成形面の外径より大きくなるよ
うにガラス素材の加圧を行う。離型工程において、ガラ
ス成形体が下型成形面に密着していた場合、成形面の外
径の外側にはみ出したガラス成形体の部分(周縁部)
は、強制離型手段と接触する。さらに、強制離型手段が
下型に対して相対的に移動する間に、下型成形面に密着
していたガラス成形体は下型成形面から剥離され、剥離
されたガラス成形体は、適宜の方法で容易に回収するこ
とができる。このように、下型成形面に密着したガラス
成形体を強制的に下型成形面から離型することで、ガラ
ス成形体の生産性を維持することが可能になる。
【0024】本発明の第1及び第2のいずれの製造方法
も、ガラス素材を上型と下型とにより加圧する工程、加
圧されたガラス成形体を冷却する工程、冷却されたガラ
ス成形体を離型する工程を含む。このように、ガラス素
材の加圧工程、冷却工程及び離型工程を含むガラス成形
体の製造方法や、ガラス素材の種類や各工程の条件等
は、例えば、特開平11-49523号公報に記載の方法をその
まま利用することができる。また、本発明の製造方法に
より製造されるガラス成形体は、例えば、光学素子であ
ることができ、より具体的には、凹レンズ、凸レンズ、
メニスカスレンズ、凹メニスカスレンズ等の非球面レン
ズ、シリンドリカルレンズ等の各種光学素子を挙げこと
ができる。また、ガラス成形体は、例えば、ディスク用
基板等の電子デバイス用基板であることもできる。
【0025】〔本発明のガラス成形体製造装置の組立方
法〕本発明のガラス成形体製造装置の組立方法は、相互
に離間及び接近が可能な上型及び下型とを備え、上型は
上主軸に固定され、下型は下主軸に固定されており、上
型及び下型は対向する成形面を有するガラス成形体製造
装置を組み立てる方法である。本発明の組立方法を適用
し得る装置としては、例えば、「上型及び前記下型の移
動軸が同一線上になるように規制し得る胴型」を有しな
い以外は、上記本発明のガラス成形体製造装置と同様の
装置を挙げることができる。この装置は、強制離型手段
及び移動手段を有する。強制離型手段は、成形面に密着
したガラス成形体を、ガラス成形体の周縁部の少なくと
も一部と接触することで離型させる手段である。移動手
段は、上型と下型とが離間する際に、強制離型手段がガ
ラス成形体の周縁部の少なくとも一部と接触し、かつガ
ラス成形体を成形面から剥離するように、強制離型手段
を上型または下型に対して相対的に移動させるための手
段である。
【0026】本発明の組立方法は、上記のような強制離
型手段及び移動手段を有するガラス成形体製造装置を構
成する上型と下型とを含む成形型の組み立ての際に用い
られる。本発明の組立方法においては、上型と下型と
を、上型と下型の移動軸が同一線上になるように芯出し
ホルダーに収容し、この状態で上型を上主軸に、下型を
下主軸にそれぞれ直接または間接的に固定する。上型を
上主軸に、下型を下主軸にそれぞれ直接固定することが
できる他、上型を上主軸に直接固定し、下型を下主軸に
間接的に、例えば、他の部材を介して固定するか、また
は上型を上主軸に間接的に、例えば、他の部材を介して
直接固定し、下型を下主軸に直接固定することもでき
る。あるいは、上型及び下型のいずれをも、それぞれ間
接的に上主軸及び下主軸に固定することもできる。
【0027】まず、上型及び下型を上主軸及び下主軸に
それぞれ直接固定する場合の例について説明する。下主
軸の所定の位置に下型を設置し、必要により下主軸と下
型とを仮止めし、さらに下型の外周に芯出しホルダーの
一方(下方)の開口が貫入するように芯出しホルダーを置
載する。次いで、芯出しホルダーの他方(上方)の開口か
ら上型を貫入させる。このようにして、上型と下型と
を、上型と下型の移動軸が同一線上になるように芯出し
ホルダーに収容した後に、上型を上主軸に対して固定す
る。また、下型も下主軸に対して固定する。上型及び下
型を上主軸及び下主軸にそれぞれ間接的に固定する場合
の例について説明する。下主軸に他の部材、例えば、型
支持体を固定し、さらにこの型支持体の所定の位置に下
型を設置し、必要により型支持体と下型とを仮止めし、
さらに下型の外周に芯出しホルダーの一方(下方)の開口
が貫入するように芯出しホルダーを置載する。次いで、
芯出しホルダーの他方(上方)の開口から上型を貫入させ
る。このようにして、上型と下型とを、上型と下型の移
動軸が同一線上になるように芯出しホルダーに収容した
後に、上型を上主軸に固定された他の部材、例えば、型
支持体に対して固定する。また、下型も下主軸に固定し
た上記型支持体対して固定する。
【0028】本発明の方法で組み立てる装置において
は、上主軸及び下主軸の移動軸は同一線上になるように
予め設定されている。このような装置の移動軸が同一線
上に設定されている上主軸及び下主軸に対して、移動軸
が同一線上になるように上型と下型を固定することで、
例えば、強制離型手段がスリーブ形状であり、上型と下
型の移動軸をある程度は規制し得るが厳密な規制ができ
ず、軸ずれを生じ得る場合であっても、上型及び下型の
軸を一定に維持しつつガラス成形体製造を行うことがで
きる。
【0029】
【実施例】以下、添付図面を参照して、本発明の実施の
形態につきさらに説明を加える。 実施例1 図1に本発明のガラス成形体製造装置の組立方法を示
す。図1の(a)は成形型をプレス軸(図示せず)にセット
する状況を示す。上型1、下型2はバインダーレス超硬合
金からなり、成形面には保護膜としてPt-Rh-Au-Ir合金
薄膜を被覆してある。上主軸3と下主軸4は高精度に軸合
わせされている。尚、上主軸3と下主軸4 は主軸そのも
のでなく、成形型(上型1または下型2)と主軸をつなぐ型
支持体であってもよい。即ち、図1は上型1を上主軸3に
直接固定し、下型2を下主軸4に直接固定する場合である
が、上型1と上主軸3との間、または下型2と下主軸4との
間に、型支持体が存在し、成形型と主軸とが間接的に固
定される場合であってもよい。上主軸3の下面5と下主軸
4の上面6は高精度に平行度が出されている。胴型である
芯出しホルダー7内に上下型を入れることにより、上型
1、下型2の芯を出した状態で、まず下型2を下主軸4に不
図示のボルトでセットした。次に下主軸4を上昇させて
上主軸3と成形型がぶつかったところまたはそのわずか
に手前で止め、上型1を上主軸3に不図示のボルトでセッ
トした。下主軸4を下降し、芯出しホルダー7を取り除い
た。このようにして、上型1及び下型2を芯出しした状態
でプレス軸にセットした。次に、図2の(a)に示すよう
に、強制離型手段である離型リング8と移動手段(付勢手
段)であるバネ9を収容した離型リング止め10を上主軸3
に取り付けた。ここに、離型リングおよび離型リング止
めばステンレス製で、バネはジルコニア製である。
【0030】上記のようにして組み立てられた成形体製
造装置を非酸化性雰囲気にし、成形型の周囲に設けた高
周波誘導加熱コイル(図示せず)で成形型を加熱した。下
型2を降下させて、下型2と上型1とを離間させ、成形装
置とは別の場所で所定の温度に加熱されて軟化した被成
形ガラス素材をガラス材料を保持する治具(付図示)によ
り下型2の成形面上に移送した。この実施の形態におい
て、前記ガラス素材の加熱軟化は、該ガラス素材体を気
流により浮上させながら行うことができ、加熱軟化した
ガラス素材は、ヒータ(図示せず)により所定の温度に
予熱された下型2に移送される。
【0031】ガラス素材が、その自重によって変形する
程の低粘性域においては、加熱の際にガラス素材を保持
する治具とガラスの融着を防止するのは非常に困難であ
る。これに対して、治具の内部よりガスを噴出すること
により、ガラス素材を気流により浮上させることで、治
具面とガラス両面にガスのレイヤーを形成し、その結
果、治具とガラスが反応することなく、加熱軟化するこ
とが好ましい。さらに、ガラス素材がプリフォームの場
合、プリフォームの形状を維持しつつ加熱軟化すること
ができる。また、ガラス素材がガラスゴブであり、不規
則な形状で表面にシワ等の表面欠陥がある場合でも、加
熱軟化しながら気流により浮上させることで、形状を整
え、表面欠陥を消去することも可能である。
【0032】上述した、ガラス素材の浮上や加熱軟化し
たガラス素材の予熱した成形型への移送は、たとえば、
特開平8−133758号公報に開示されている。ガラ
ス素材の加熱は、常温から所定温度に加熱する場合、あ
る程度の温度のガラス素材を用いてさらに加熱する場
合、さらに所定温度に既に加熱されているガラス素材を
用いる場合を含む。たとえば、ガラス素材がガラスゴブ
の場合、溶融ガラスから作製されたガラスゴブを冷却す
ることなく用いることもできる。
【0033】このようにしてガラス素材が下型2の成形
面上に搬送されて、下型を上昇させてプレス成形を行っ
た(本実施例ではプレス径が20mmの凸メニスカスレンズ
を成形)。図2(a)はプレス成形の直前の状態を示す。下
型2の成形面上にガラス素材Aが配置されている。また、
離型リング8はバネ9により押し下げられているが離型リ
ング止め10で止められている。図2 (b)はプレス成形中
の状態である。このとき、離型リング止め10で止められ
ていた離型リング8の下面8aが下型2上面(成形面)の周辺
部とぶつかることによって押し上げられ、離型リング8
の段部11は、成形の際に押し出されるガラス成形体の周
辺部と接触しない位置である上型1の成形面より上方に
移動する。また、離型リング8の押し上げによりバネ9は
圧縮され、付勢力を蓄える。プレスによってガラス成形
体A'の外径は図2 (b)に示すように上型1の成形面の外径
よりわずかに大きくなる。プレス時には、離型リング8
の段部11は図2 (b)のように上型1の外周に位置し、ガラ
ス成形体の外周部より上方にあるので、離型リング8の
段部11とガラス成形体A'とは非接触状態である。尚、プ
レス開始条件は、成形型の温度が108〜1012ポアズのガ
ラス粘度に対応する温度で、被成形ガラス素材の温度が
成形型と等しい温度またはそれ以上の温度を適宜選択し
て行い、100kg/cm2の圧力で所定の肉厚より約0.02mm厚
いところまで加圧し、減圧して断電冷却し(ガスで強制
冷却してもよい)、30kg/cm2の圧力で残りの0.02mmを伸
ばした。
【0034】成形型の温度がガラスの転移点以下になっ
たところで、図2(c)に示すように下型2を下方に移動し
て離型した。このとき、下型2の下降と同時にバネ9の力
で離型リング8は下降する。下降する離型リング8の段部
11は、ガラス成形体A'が上型1の成形面に密着している
場合、その外周部と接触し、さらには押し下げることに
よりガラス成形体A'は上型1の成形面から離型される。
(尚、比較のために離型リング8なしで上記と同様に成形
操作を行った場合はガラス成形体A'は上型に貼り付いて
いた。) 離型後、下型2をさらに下降させ、吸着パッド
でガラス成形体A'を下型2上から取り出した。ガラス成
形体A'を下型2上から取り出した後に、成形型の温度を
高周波誘導加熱により直ちに回復させ、次の成形を行っ
た。得られたガラス成形体は肉厚、面精度、軸ずれ、傾
きのいずれもが極めて良好であった。外径については後
工程で心取りして、最終製品にすることができる。
【0035】実施例2 図3に実施例2に使用した成形装置を示す。実施例1で使
用した成形装置と、図3に示す成形装置との違いはバネ9
の設置位置である。図2に示す成形装置では、バネ9は離
型リング8と上型1の間に設置されているのに対し、図3
に示す装置では、バネ9は離型リング8と上主軸3との間
に設置されている。本実施例では、実施例1と同様に、
図3に示す装置を用いて、プレス径が20mmの凸メニスカ
スレンズを成形した。得られたガラス成形体は肉厚、面
精度、軸ずれ、傾きのいずれもが極めて良好であった。
外径については後工程で心取りして、最終製品にするこ
とができる。
【0036】実施例3 本実施例では、図4に示す成形装置を用いてレーザー光
学系マイクロレンズ(対物レンズ)を成形した。このレン
ズの外径は、プレス成形で決める。図4に示す成形装置
は、略円筒状であり、主に上型12、上スリーブ14及び上
プレート16からなる上型成形ユニットと下型13、下スリ
ーブ15及び下プレート17からなる下型成形ユニットとか
ら構成されている。下型13と下スリーブ15は一体構造で
あってもよい。また、上スリーブ14が、胴型に相当す
る。上型成形ユニットは、詳細には、円盤状の上プレー
ト16と、上プレート16の下方に位置し、当該上プレート
16に固定された中空円筒状の上スリーブ14と、上スリー
ブ14に挿入され、上スリーブ14と同心に位置し、その下
端の成形面にてガラス材料を押圧成形する上型12と、上
スリーブ14および上型12と同心であり、上スリーブ14の
内側であり、上型12の外周部に位置する強制離型手段で
ある離型リング18と、上型12と離型リング18との間に離
型リング18を付勢するためのに配設された移動手段(付
勢手段)であるバネ19とを備えている。下型成形ユニッ
トは、その下面にてシリンダ(図示せず)に固定された
下プレート17、下プレート17の上方に位置し、該下プレ
ート17に固定され、下型13を包容し得る形状の中空円筒
状下スリーブ15と、下スリーブ15と同心に位置し、か
つ、その上端面である成形面にて、ガラス材料を受け入
れるようになっている下型13とを備えている。
【0037】上型12、下型13、上スリーブ14、下スリー
ブ15、上プレート16、下プレート17はバインダーレス超
硬合金からなる。上型12と下型13の成形面、および下ス
リーブ15の押圧成形されたレンズ外周部と接触する内周
面は保護膜としてPt-Rh-Au-Ir合金薄膜を被覆してあ
る。上型12、下型13、上スリーブ14及び下スリーブ15
は、たとえば、炭化ケイ素、ケイ素、窒化ケイ素、炭化
タングステン、酸化アルミニウムや炭化チタンのサーメ
ット、或いは、これらの表面にダイヤモンド、耐熱金
属、貴金属合金、炭化物、窒化物、硼化物、酸化物など
のセラミックスなどを被覆したものから構成され得る。
特に、炭化ケイ素焼結体上にCVD法により炭化ケイ素
膜を形成して、仕上がり形状に加工した後、イオンプレ
ーティング法等によりi−カーボン膜等の非晶質及び/
又は結晶質のグラファイト及び/又はダイヤモンドの単
一成分層又は混合層からなる炭素膜を形成したものが好
ましい。その理由は、成形型温度を比較的高温にして成
形しても、融着が起こらないこと及び、離型性がよいた
め比較的高温で容易に離型できることによる。
【0038】成形装置は、プレス機にセットする前に図
4(b)のような状態に組み、上スリーブ14と上プレート1
6、および、下スリーブ15と下プレート17はそれぞれボ
ルトで固定される。但し、上型12と上プレート16、およ
び、下型13と下プレート17は固定しない。これにより上
型12は成形体A'の冷却による体積収縮に追従することが
できる。冷却工程において、上型をガラス成形体の熱収
縮に追随して上型成形面がガラス成形体との接触を維持
するように移動させることにより、得られたガラス成形
体の面精度をより高くすることが可能となる。尚、各部
品の各平面間の平行度によって傾きが防止されている。
上スリーブ14の上部内径20と上型12のフランジ部外径21
のクリアランス、および上スリーブの下部内径22と下ス
リーブの外径23のクリアランスをそれぞれ小さくするこ
とにより軸ずれが防止されている。下型13と下スリーブ
15は一体構造であることが好ましいが、下型13と下スリ
ーブ15は別部材であってもよい。
【0039】プレス機へのセットは実施例1に準じる(芯
出しホルダーは不要である)。実施例1と同様にして被成
形ガラス素材(ここでは球形状)Aを下型にセットし、下
主軸を上昇させてプレス成形する。図4(a)の段階でバネ
19によって上型12のフランジ部25は押し付けられ、上型
12の上面26は上プレート16の下面27と面接触した状態と
なる。そして、図4(b) に示すように、下スリーブ15
が、その上部外周面23が上スリーブ14の内周面22と向か
い合うように挿入されることにより、上型12と下型23と
が接近し、ガラス素材Aはプレス成形される。このと
き、下スリーブ15の上端面24が離型リング18を押し上
げ、バネ19は縮み付勢力を蓄える。下スリーブ15の上面
28と上スリーブ15の下端面29がぶつかることにより中心
肉厚が一定のガラス成形体となる。成形体A'周辺部の拡
大図を図4(c)に示す。プレス成形時には、離型リング18
は、上型12の成形面より上方に、下スリーブ15の上端面
24により押し上げられ、成形体A'と非接触状態である。
本発明の装置では下スリーブ15が、その外周面23が上ス
リーブ14の内周面22と向かい合うように挿入されるた
め、特開平11-49523号公報に記載した装置で生じたよう
な上型の傾きが発生することはない。
【0040】プレス成形終了後直ちに、成形型をガラス
の転移点以下まで冷却する。冷却過程で、ガラスは収縮
するが、バネ19の力は比較的弱いため上型12とガラス成
形体A'の密着性が強い間は上型12がガラス成形体A'の収
縮に追随する。ガラス成形体の温度が転移点以下になる
と、バネ19の力が上型成形面とガラス成形体との密着力
に勝るようになるため、上型12はバネ19により押し上げ
られ、型は開放される。図4(d)に示すように、下型13の
下降にともないバネ19の力で、上型12の成形面より上方
に押し上げられていた離型リング18が下降し、離型リン
グ18の角部18aがガラス成形体A'の外周部と接触し、さ
らに下方へ押し下げることにより、ガラス成形体A'を確
実に上型12の成形面から剥離させ、下型13上に回収する
ことができる。
【0041】特開平11-49523号公報に記載の装置では、
スリーブが強制離型手段であると同時に上、下型の軸合
わせ手段であった。それに対して、本実施例では強制離
型手段(離型リング18)と軸合わせ手段(上スリーブ14)が
分離され、独立しており、さらに、上型12の成形面外周
部と離型リング18の内周部の間には相当のクリアランス
が設けられているので、バネ19により離型リング18に揺
動があっても上型12が径方向にずれる恐れはない。得ら
れたガラス成形体は肉厚、外径、面精度が極めて良好で
あり、軸ずれ及び傾きに対する対策を講じたため、コマ
性能が非常に良好だった。なお、冷却中にガラスの収縮
に対して上型が追随できないように上型と上プレートを
固定した場合は面精度が不十分だった。本実施例では取
り扱い易さなどの点で上、下のプレートを使用したが、
このプレートは使用せずに直接、上、下の主軸(または
型支持体)に取り付けることもできる。
【0042】実施例4 本実施例では、図5に断面形状を示す装置を用いた。図5
に示す装置は、図4に示す装置とは成形型の材料が異な
るとともに、上スリーブ32の外周に上母型34を設けた。
上型30、下型31、スリーブ32は炭化ケイ素で構成され、
少なくとも上、下型の成形面はCVD法で作られたもので
ある。成形面には保護膜として硬質炭素膜を被覆した。
33は高さを調整するためのスペーサーで、炭化ケイ素ま
たはステンレスを用いた。上母型34、下母型35、上プレ
ート36、下プレート37はタングステン合金である。離型
リング39はステンレス、バネ40はジルコニアで構成され
ている。構成材料としては、実施例3と基本的には同じ
であるが、炭化ケイ素等は高周波誘導加熱されないた
め、タングステン合金からなる母型を誘導加熱し、それ
によって炭化ケイ素で構成される上型30、下型31、スリ
ーブ32を間接加熱した。昇温スピードを速くする上で高
周波加熱は極めて有利である。また、高周波加熱の場
合、成形型の周囲にはコイルしかなく、保温するものが
ないので、降温スピードも速くできる。特開平11-49523
号公報に記載の装置では、スリーブが強制離型手段であ
ると同時に上、下型の軸合わせ手段であった。それに対
して、本実施例では強制離型手段(離型リング39)と軸合
わせ手段(スリーブ)が分離され、独立しており、さら
に、上型30の成形面外周部38と離型リング39の内周部41
の間には相当のクリアランスが設けられているので、バ
ネ40により離型リング39に揺動があっても上型30が径方
向にずれる恐れはない。その結果、得られたガラス成形
体は肉厚、外径、面精度が極めて良好であり、コマ性能
も非常に良好だった。
【0043】実施例5 本実施例では、図6に示す成形装置を用いた。図6に示す
成形装置は、図4に示す装置と、離型リングの形状が異
なり、型構造及び材質等の基本構造は同じである。本実
施例では、実施例1と同様の凸メニスカスレンズ(プレス
径20mm)を成形した。成形条件等は実施例3と基本的に同
じである。他の実施例と同様に、良好な結果が得られ
た。
【0044】実施例6 本実施例では、図7に示す成形装置を用いた。図7に示す
成形装置は、図5に示す装置と、離型リングの形状が異
なり、型構造及び材質等の基本構造は同じである。本実
施例では、実施例1と同様の凸メニスカスレンズ(プレス
径20mm) を成形した。成形条件等は実施例4と基本的に
同じである。他の実施例と同様に、良好な結果が得られ
た。
【0045】実施例7 本実施例では、図8に示す成形装置を用いた。図8に示す
成形装置は、スリーブ32と上スリーブ34との間にバネ41
が設けられており、スリーブ32がバネ41で押し上げられ
る構造を有する以外は、図7に示す装置と型構造及び材
質等の基本構造は同じである。本実施例では、実施例1
と同様の凸メニスカスレンズ(プレス径20mm) を成形し
た。成形条件等は実施例4と基本的に同じである。他の
実施例と同様に、良好な結果が得られた。尚、図8に示
す成形装置では、スリーブ32が上プレート36に対して一
旦傾いても、バネ41で押し上げられるため、スリーブ32
の傾きが修正され、結局、スリーブ32の上面と上プレー
ト36の下面は一致(当接)することになる。その結果、下
型31がスリーブ32に挿入される際に、スリーブ32と下型
31との間の軸ズレを防止することができ、スリーブ32と
下型31との衝突及び上下型の軸ズレを防止できるという
利点がある。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、生産性を維持しつつ、
面精度のより優れたガラス成形体の成形方法及び成形装
置を提供することが可能となる。即ち、本発明のガラス
成形体製造装置によれば、上型及び下型の軸ずれを防止
でき、その結果、この装置を用いてレンズ等のガラス成
形体を製造する場合、レンズの偏心を抑制することがで
きる。また、本発明のガラス成形体製造装置によれば、
上型又は下型の成形面へのガラス成形体の張りつきを防
止でき、その結果、ガラス成形体の生産性を向上させる
ことができる。尚、本発明のガラス成形体製造装置を用
いるガラス成形体の製造方法においては、ガラス成形体
のガラス転移点以下まで行う冷却を、成形型を開放する
ことなく行うことで、面精度(転写精度)を向上させるこ
ともできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1で使用したガラス成形体の成形装置
の略断面図である。
【図2】 実施例1におけるガラス成形体の成形装置の
作動を示す図である。
【図3】 実施例2で使用したガラス成形体の成形装置
の略断面図である。
【図4】 実施例3で使用したガラス成形体の成形装置
の略断面図である。
【図5】 実施例4で使用したガラス成形体の成形装置
の略断面図である。
【図6】 実施例5で使用したガラス成形体の成形装置
の略断面図である。
【図7】 実施例6で使用したガラス成形体の成形装置
の略断面図である。
【図8】 実施例7で使用したガラス成形体の成形装置
の略断面図である。
【図9】 特開平11-49523号公報に記載された成形型の
型構造の略断面図である。
【図10】 特開平11-49523号公報に記載された成形型
を用いた成形方法のスキームである。
【符号の説明】
1、12、30 上型 2、13、31 下型 3 上主軸 4 下主軸 7 芯出しホルダー 8、18、39 離型リング 9、19、40、41 バネ 10 離型リング止め 14、34 上スリーブ 15、35 下スリーブ 16、36 上プレート 17、37 下プレート 32 スリーブ

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相互に離間及び接近が可能な上型及び下
    型とを備え、前記上型及び下型は対向する成形面を有す
    るガラス成形体製造装置であって、前記上型と前記下型
    とが、ガラス素材の下型成形面への供給及びガラス成形
    体の下型成形面からの取り出しの際に離間する前記装置
    において、前記上型及び前記下型の移動軸が同一線上に
    なるように規制し得る胴型、成形面に密着したガラス成
    形体を、ガラス成形体の周縁部の少なくとも一部と接触
    することで離型させる強制離型手段、及び前記上型と前
    記下型とが離間する際に、前記強制離型手段がガラス成
    形体の周縁部の少なくとも一部と接触し、かつガラス成
    形体を成形面から剥離するように、前記強制離型手段を
    上型または下型に対して相対的に移動させるための移動
    手段を有することを特徴とする前記装置。
  2. 【請求項2】強制離型手段が、上型成形面に密着したガ
    ラス成形体を、ガラス成形体の周縁部の少なくとも一部
    と接触することで上型成形面から離型させるためのもの
    である請求項1に記載の装置。
  3. 【請求項3】強制離型手段は、上型と下型とが接近した
    際に、下型により直接的または間接的に押し上げられ
    て、ガラス成形体と非接触状態を形成する請求項2に記
    載の装置。
  4. 【請求項4】強制離型手段のガラス成形体との接触部分
    と上型の成形面の外周部とのクリアランスは、前記接触
    部分がガラス成形体の最外周縁部付近と接触できるよう
    に設定される請求項2または3に記載の装置。
  5. 【請求項5】移動手段は、強制離型手段が下型により直
    接的または間接的に押し上げられることで圧縮されて付
    勢力を蓄える付勢手段である請求項2〜4のいずれか1
    項に記載の装置。
  6. 【請求項6】付勢手段は、上型と下型とが離間する際
    に、強制離型手段を下型に追動させる請求項5に記載の
    装置。
  7. 【請求項7】強制離型手段は、筒状であり、かつ上型成
    形面に密着したガラス成形体の周縁部の少なくとも一部
    と接触し得るように上型に外嵌されている請求項2〜6
    のいずれか1項に記載の装置。
  8. 【請求項8】胴型は、強制離型手段の上下動も規制する
    請求項1〜7のいずれか1項に記載の装置。
  9. 【請求項9】強制離型手段が、下型成形面に密着したガ
    ラス成形体を、ガラス成形体の周縁部の少なくとも一部
    と接触することで下型成形面から離型させるためのもの
    である請求項1に記載の装置。
  10. 【請求項10】強制離型手段は、上型と下型とが接近し
    た際に、上型により直接的または間接的に押し下げられ
    て、ガラス成形体と非接触状態を形成する請求項9に記
    載の装置。
  11. 【請求項11】強制離型手段のガラス成形体との接触部
    分と下型の成形面の外周部とのクリアランスは、前記接
    触部分がガラス成形体の最外周縁部付近と接触できるよ
    うに設定される請求項9または10に記載の装置。
  12. 【請求項12】移動手段は、強制離型手段が上型により
    直接的または間接的に押し下げられることで、圧縮され
    て付勢力を蓄える付勢手段である請求項9〜11のいず
    れか1項に記載の装置。
  13. 【請求項13】付勢手段は、上型と下型とが離間する際
    に、強制離型手段を上型に追動させる請求項12に記載
    の装置。
  14. 【請求項14】強制離型手段は、筒状であり、かつ下型
    成形面に密着したガラス成形体の周縁部の少なくとも一
    部と接触し得るように下型に外嵌されている請求項9〜
    13のいずれか1項に記載の装置。
  15. 【請求項15】胴型は、強制離型手段の上下動も規制す
    る請求項1及び9〜14のいずれか1項に記載の装置。
  16. 【請求項16】 加熱されたガラス素材を上型と下型と
    により加圧する工程、加圧されてできたガラス成形体を
    冷却する工程、冷却されたガラス成形体を離型する工程
    を含むガラス成形体の製造方法であって、請求項1〜7
    のいずれか1項に記載された装置を用い、前記加圧工程
    において、ガラス成形体の外径が上型の成形面の外径よ
    り大きくなるようにガラス素材の加圧を行い、かつ前記
    離型工程において、ガラス成形体の周縁部と強制離型手
    段の一部とが接触し、かつ上型成形面に密着したガラス
    成形体を上型成形面から剥離するように上型と強制離型
    手段とを相対的に移動させて、上型成形面に密着したガ
    ラス成形体を離型させることを特徴とする製造方法。
  17. 【請求項17】 加熱されたガラス素材を上型と下型と
    により加圧する工程、加圧されてできたガラス成形体を
    冷却する工程、冷却されたガラス成形体を離型する工程
    を含むガラス成形体の製造方法であって、請求項1及び
    8〜13のいずれか1項に記載された装置を用い、前記
    加圧工程において、ガラス成形体の外径が下型の成形面
    の外径より大きくなるようにガラス素材の加圧を行い、
    かつ前記離型工程において、ガラス成形体の周縁部と強
    制離型手段の一部とが接触し、かつ下型成形面に密着し
    たガラス成形体を下型成形面から剥離するように、下型
    と強制離型手段とを相対的に移動させて、下型成形面に
    密着したガラス成形体を離型することを特徴とする製造
    方法。
  18. 【請求項18】冷却工程において、上型成形面がガラス
    成形体との接触を維持するように上型をガラス成形体の
    熱収縮による体積変化に追随可能に移動させる請求項1
    6または17に記載の製造方法。
  19. 【請求項19】 相互に離間及び接近が可能な上型及び
    下型とを備え、前記上型は上主軸に固定され、前記下型
    は下主軸に固定されており、前記上型及び下型は対向す
    る成形面を有するガラス成形体製造装置を組み立てる方
    法であって、前記上型と前記下型の移動軸が同一線上に
    なるように、芯出しホルダーに収容した状態で上型を上
    主軸に、下型を下主軸にそれぞれ直接または間接的に固
    定することを特徴とする方法。
  20. 【請求項20】ガラス成形体製造装置が、相互に離間及
    び接近が可能な上型及び下型とを備え、前記上型及び下
    型は対向する成形面を有し、前記上型と前記下型とが、
    ガラス素材の下型成形面への供給及びガラス成形体の下
    型成形面からの取り出しの際に離間する装置であって、
    さらに成形面に密着したガラス成形体を、ガラス成形体
    の周縁部の少なくとも一部と接触することで離型させる
    強制離型手段、及び前記上型と前記下型とが離間する際
    に、前記強制離型手段がガラス成形体の周縁部の少なく
    とも一部と接触し、かつガラス成形体を成形面から剥離
    するように、前記強制離型手段を上型または下型に対し
    て相対的に移動させるための移動手段を有する装置であ
    る請求項19に記載の方法。
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