JP2001191886A - 座席装置 - Google Patents

座席装置

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JP2001191886A
JP2001191886A JP2000004800A JP2000004800A JP2001191886A JP 2001191886 A JP2001191886 A JP 2001191886A JP 2000004800 A JP2000004800 A JP 2000004800A JP 2000004800 A JP2000004800 A JP 2000004800A JP 2001191886 A JP2001191886 A JP 2001191886A
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headrest
airbag
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seat
seat back
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Kazuhiro Abe
和宏 安部
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Takata Corp
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Takata Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両後突時等に乗員の頭部及び背部のシート
バックと離隔した部位をバックアップして乗員の首等に
かかる衝撃負荷を軽減する座席装置を提供する。 【解決手段】 座席装置1は、ヘッドレスト4及びシー
トバック3の内部に、ヘッドレスト4からシートバック
3の上部にかけて延在する単一のバッグよりなるエアバ
ッグ50を備えている。エアバッグ50はダクト52を
介してインフレータ54と接続されている。車両後突時
等にインフレータ54が作動すると、エアバッグ50は
乗員の頭部及び背部のシートバックと離隔した部位に向
かって膨張し、各部位をバックアップする。これによ
り、乗員の頭部の後屈及び背部の反り返りを防ぐと共に
衝撃を吸収して乗員の首等にかかる負荷を軽減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両の後突(後方か
らの衝突)時等に車両乗員を保護するための座席装置に
関するものであり、特に、乗員の背部の上部及び頭部の
後側に膨張可能なエアバッグを備えた座席装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、通常の姿勢で自動車等の車両を
運転している場合、乗員の頭部とヘッドレストとは離隔
した状態となっている。このとき、車両後方から、例え
ば後面衝突等による衝撃を受けた場合、乗員の頭部は慣
性力によって後方へ大きく反るように移動する。
【0003】このような乗員の頭部の過度の後屈は、乗
員の首等に激しく負荷を与え、いわゆるむちうち等の傷
害を引き起こす主要因になっていると考えられている。
【0004】また、通常の運転姿勢においては、乗員の
頭部とヘッドレストとが離隔しているのに加え、乗員の
背部とシートバックの上部とが離隔していることも多
く、このような場合において車両の後突等による後方か
らの衝撃を受けると、頭部と共に、乗員の背部も慣性力
によって後方へ移動する。この乗員の背部の移動、とり
わけ、この背部の移動に伴う背骨(胸椎)の挙動が、車
両の後突時において乗員の首等に生じる傷害と密接に関
連していることも明らかとなっている。
【0005】以下、第5,6図を参照してむちうち等の
傷害の発生のメカニズムについて説明する。第5図は、
通常の着席時における乗員の頚椎から腰椎にかけての背
骨の態様とシートバックとの関連を示す透視図であり、
第6図(a)〜(d)は車両の後突時における乗員の頭
部及び背部の一連の挙動を示す説明図である。
【0006】第5図に示すように、通常の着席姿勢にお
いては、普通、背骨の構造上、乗員の背部は、胸椎第1
0番周辺部から下側の部位(以下、下半部位と称す。)
はシートバックSと接触し、背骨が前方に湾曲している
胸椎第10番周辺部より上側の部位(以下、上半部位と
称す。)はシートバックSと離隔した状態となってお
り、頭部もまたヘッドレストHから離隔した状態となっ
ている。
【0007】このような状態で車両の後突等により後方
から衝撃を受けると、乗員の背部のシートバックSと接
触している下半部位はシートバックSに拘束されたまま
前方に押圧され、該背部のシートバックSと離隔してい
る上半部位及び頭部は慣性力により相対的に後方へ移動
する(第6図(a))。このとき、胸椎には前述の第1
0番周辺部を支点として第5,6図時計回りの回転モー
メントが作用し、背部上半部位が後方へ移動するのに伴
って、前方に湾曲している乗員の胸椎の第10番より上
方の部位が順次シートバックSに沿って直線状に反るよ
うに撓んでいく。この際、胸椎は直線状に反ると同時に
上方へ伸展し、胸椎の上方に延在している頚椎を突き上
げる(第6図(b))。
【0008】胸椎全体が直線状に反り、背部上半部位が
シートバックSに当接してそれ以上の移動が阻止される
と、胸椎の上半部位を伝播するように作用していた回転
モーメントは、胸椎の移動が阻止されたことにより、頚
椎第7番周辺部において、回転半径が短くかつより強い
回転モーメントとして頚椎に作用する。
【0009】一方、乗員の頭部は慣性力による後方への
移動を依然として続けており、乗員の胴体部分がシート
バックSによって移動を阻止されたことにより、該頭部
は胴体に対して相対的に急激に後方へ移動し、頚椎(特
に第5番と第6番との椎間)に剪断方向の負荷を生じさ
せる(第6図(c))。
【0010】その後、頚椎に作用していた強い回転モー
メントを受けて頭部が大きく後方へ反るように移動し、
これに伴って頚椎全体が強く後屈する(第6図
(d))。
【0011】このような車両後突時の乗員の挙動に鑑み
て、乗員保護用の座席装置として幾つかのものが提案さ
れている。
【0012】この座席装置の1つはリアインパクトエア
バッグシステムと通称されるものである。このリアイン
パクトエアバッグシステムは、シートバック下端部から
シートバック上部に配置されたヘッドレストにかけて延
在するエアバッグと、このエアバッグを膨張させるガス
源として、車両の後方からの衝撃を感知して作動し、ガ
スを発生させるインフレータとを備えている。
【0013】このリアインパクトエアバッグシステムを
備えた車両に対して後突等による車両後方からの衝撃が
加えられると、インフレータが作動してガスを発生さ
せ、エアバッグが膨張する。この際、エアバッグは乗員
の腰部から頭部にかけての部位を一様に受承するように
展開する。これにより、腰部から頭部にかけての広い範
囲にわたってほぼ同時期に乗員をバックアップし、むち
うち等の主要因とされる乗員の頭部の過度の後屈を防
ぎ、各部位の後方への移動速度を減少させて衝撃を吸収
する。
【0014】また、もう1つの座席装置はアクティブヘ
ッドレストシステムと通称されるものである。このアク
ティブヘッドレストシステムは、着席した乗員の背部と
シートバックとの接触面の後方に位置するように配置さ
れ、かつ該接触面を後方へ押圧することによって後方へ
の移動が可能となっている作動プレートと、この作動プ
レートとヘッドレストとを連結する、リンク機構を備え
たステーとを有している。このステーは、そのリンク機
構によりテコの如く作用し、このステーの下端に接続さ
れた作動プレートの退動に呼応して、ステーの上端に接
続されたヘッドレストを前方に移動させる。
【0015】このように構成されたアクティブヘッドレ
ストシステムを備えた車両において、このアクティブヘ
ッドレストシステムに乗員が着席した状態で後突等によ
る衝撃が加えられると、乗員の上体部は慣性力により相
対的に後方へ移動し、シートバックとの接触面において
シートバックを後方へ押圧する。このシートバックへの
押圧力を受けて作動プレートが退動を開始し、これに対
応するようにヘッドレストが前方へ移動する。この際、
作動プレートの退動に伴って乗員の背部がシートバック
内部に向かって沈み込むように後方へ移動し続け、ヘッ
ドレストが乗員の頭部を受承するまで作動プレートを退
動させる。その後、ヘッドレストが乗員の頭部を受承す
ることにより、乗員の背部による作動プレートの押圧と
該頭部によるヘッドレストの押圧とが釣り合い、作動プ
レートの退動及びヘッドレストの前進が停止する。
【0016】この結果、このアクティブヘッドレストシ
ステムにあっても、乗員の背部及び頭部はほぼ同時期に
バックアップされ、乗員の頭部の過度の後屈が防止され
る。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
リアインパクトエアバッグシステムでは、エアバッグが
膨張すると、通常の着席姿勢における乗員の背部に向か
って、シートバックと接触している部位とシートバック
から離隔している部位とに関わらず、一様にエアバッグ
が展開する。このため、あらかじめシートバックと接触
していた背部の下半部位がエアバッグによって前方に押
圧され、乗員の背部の上半部位がシートバックとの接触
面を支点にして反り返り、頚椎を突き上げて首等に大き
な負荷を与える恐れがある。
【0018】また、アクティブヘッドレストシステムに
あっては、乗員の背部においてシートバックと接触して
いない上半部位の後方への移動をバックアップする手段
を有しておらず、シートバックとの接触面を支点として
背部の上半部位が反り返り、前述のリアインパクトエア
バッグシステムと同様に、頚椎を突き上げて大きな負荷
を与える恐れがある。また、頭部とヘッドレストとの離
隔距離に関わらずヘッドレストが前進するため、ヘッド
レストで後頭部を強打する恐れもある。
【0019】本発明は、車両の後突等により衝撃を加え
られた際に、乗員の頭部及び背部のシートバックと離隔
した部位を速やかにバックアップして乗員の頭部の後屈
や背部の反り返りを防止し、乗員の背部から頭部にかけ
て生じる負荷を軽減することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明の座席装置は、車
両に設置される座席装置において、シートバックと、ヘ
ッドレストと、乗員の頭部を受承するための、ヘッドレ
ストに設けられた上部エアバッグと、乗員の背部を受承
するための、シートバックに設けられた下部エアバッグ
と、車両の後突時にガスを発生させ、これらの上部エア
バッグ及び下部エアバッグを膨張させるインフレータ
と、を備え、下部エアバッグは、シートバック上部にお
ける乗員の背部とシートバックとが接触しない領域に配
置されていることを特徴とするものである。
【0021】かかる本発明の座席装置にあっては、該イ
ンフレータは車両後突時に作動してガスを発生させ、該
エアバッグは、このインフレータからのガスにより、乗
員の頭部及び背部のシートバックと離隔した部位に向か
って膨張し、乗員の該シートバックと離隔した部位をバ
ックアップする。これにより、乗員の頭部の過度の後屈
や、背部の反り返りによる頚椎の突き上げ等を防止して
乗員の背部から頭部にかかる負荷を軽減する。
【0022】本発明の座席装置は、上部エアバッグを膨
張させるための複数のインフレータが設置されており、
乗員の頭部とヘッドレストとの距離を測定するための測
距センサからの距離信号に応じて該複数個のインフレー
タの作動個数を決定する制御手段を備えていることが好
ましい。
【0023】この制御装置は、例えば、乗員の頭部とヘ
ッドレストとの離隔距離が小さい時には1個のインフレ
ータを作動させ、乗員の頭部とヘッドレストとの離隔距
離が大きい時にはこの距離に応じてインフレータを複数
個作動させるようにインフレータを制御する。これによ
り、例えば、エアバッグの過膨張によってエアバッグが
乗員の頭部を強打したりすることを防止できる。
【0024】本発明の一態様にあっては、上部エアバッ
グ及び下部エアバッグは、座席のヘッドレストからシー
トバックの上部にかけて延在する単一のバッグからな
る。このように構成することにより、エアバッグ膨張時
に乗員の頭部及び背部のシートバックと離隔した部位を
一様に受け止めて背部の反り返り及び頭部の後屈を防ぐ
ことが可能となる。また、構成がシンプルなものとな
り、コストの上昇を抑えることができる。
【0025】本発明の別の態様にあっては、上部エアバ
ッグと下部エアバッグとが別体である。このとき、座席
装置は上部エアバッグが膨張を開始し、次いで下部エア
バッグが膨張を開始するようにガス発生を制御する手段
を備えていてもよい。この手段は、上部エアバッグと下
部エアバッグが同時に膨張を開始するようにガス発生を
制御するものであってもよい。また、上部エアバッグは
ヘッドレストに対し着脱自在に配置されていてもよい。
【0026】この態様の座席装置にあっては、上部エア
バッグはインフレータの作動により膨張して乗員の頭部
をバックアップし、一方、下部エアバッグはインフレー
タの作動により膨張して乗員の背部のシートバックと離
隔した部位をバックアップする。そして、該上部エアバ
ッグが下部エアバッグより先に、或いは下部エアバッグ
と同時に膨張して各部位を受承することにより、乗員の
頭部が胴体に比して大きくのけ反るように移動すること
を阻止し、いわゆるむちうちを防ぐことができる。ま
た、上部エアバッグを着脱自在とした場合には、例え
ば、ワンボックスタイプのRV車等で多く採用されてい
る、シートバックからヘッドレストを取り外してシート
バックを後倒させ、車内に略面一な床面を形成させるよ
うに設計された座席装置にも本発明を適用することが可
能となる。
【0027】さらに、本発明の座席装置はシートクッシ
ョンとシートバックの交叉隅部において膨張する腰部保
護用のエアバッグを備えてもよい。これにより、車両後
突時に乗員の背部の下部から腰部にかけてバックアップ
して衝撃を吸収することができ、さらに乗員への負荷を
減少させることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明に実
施の形態について説明する。第1図は本発明の第1の実
施の形態に係る座席装置を示す断面図であり、第2図は
この座席装置のインフレータ作動時における断面図であ
る。
【0029】この座席装置1は、座席支持部材(図示
略)を介して車両床面上に配置されるシートクッション
2と、シートクッション2の後端部(第1図右方向端
部。なお、この右方向は車両の後方でもある。)から上
方に延在するシートバック3と、このシートバック3の
最上部に高さ調節可能に接続されたヘッドレスト4とを
備えている。
【0030】シートバック3は、シートバックフレーム
32を有し、このシートバックフレーム32の最上部に
は、ヘッドレスト4が接続される、図示しない高さ調節
機構を有するヘッドレスト接続部34が設けられてい
る。また、シートバック3は、シートバックフレーム3
2の前面に、このシートバックフレーム32に沿って延
在するシートバックパッド36を有している。このシー
トバックパッド36は、上方の部分が後述のエアバッグ
50の膨張により押圧されて前方に移動し、乗員の背部
のシートバック3と離隔した部位をバックアップして衝
撃を吸収する。シートバック3の表面はシートバックカ
バー38によって被覆されている。このシートバックカ
バー38はシートバックパッド36に被さっており、エ
アバッグ50の膨張によってシートバックパッド36が
前方へと移動するのに伴って開裂するように構成されて
いる。シートバックカバー38の側周面には、このシー
トバックカバー38の開裂を促進するためのシーム部
(図示略)が設けられている。
【0031】ヘッドレスト4は、ヘッドレストフレーム
42を有している。このヘッドレストフレーム42の下
部は、ヘッドレスト4の下方に延出し、図示しない高さ
調節機構を介してシートバック3のヘッドレスト接続部
34に接続されるヘッドレスト支持部44となってい
る。また、ヘッドレスト4は、ヘッドレストフレーム4
2の前面に、このヘッドレストフレーム42に沿って延
在するヘッドレストパッド46を有している。このヘッ
ドレストパッド46は、シートバックパッド36と同様
に、エアバッグ50の膨張により押圧されて前方に移動
し、乗員の頭部をバックアップして衝撃を吸収する。
【0032】さらに、ヘッドレスト4には、乗員の頭部
とヘッドレスト4との間の離隔距離を計測する測距セン
サ(図示略)が設けられている。この測距センサは後述
のインフレータ制御手段に接続されている。測距センサ
により計測された距離信号は該インフレータ制御手段に
入力され、この距離信号を基にインフレータ54のガス
発生量を制御してエアバッグ50の膨張量を調節し、ヘ
ッドレストパッド46の前方への移動量及び移動速度を
適切なものとする。
【0033】このヘッドレスト4の表面はヘッドレスト
カバー48によって被覆されている。このヘッドレスト
カバー48は、シートバックカバー38と同様に、ヘッ
ドレストパッド46に被さっており、エアバッグ50の
膨張によってヘッドレストパッド46が前方へと移動す
るのに伴って開裂するように構成されている。ヘッドレ
ストカバー48の側周面には、このヘッドレストカバー
48の開裂を促進するためのシーム部(図示略)が設け
られている。
【0034】第1図に示すように、この座席装置1は、
シートバック3の上部からヘッドレスト4にかけて延在
する単一のバッグよりなるエアバッグ50を備えてい
る。このエアバッグ50の上半部はヘッドレスト4内部
においてヘッドレストフレーム42とヘッドレストパッ
ド46との間に介在するように配置されている。エアバ
ッグ50の下半部は、シートバック3の上部においてシ
ートバックフレーム32とシートバックパッド36との
間に介在し、エアバッグ50の膨張時に、シートバック
パッド36が、乗員の背部とシートバック3とが離隔し
ている領域をバックアップするように配置されている。
なお、エアバッグ50が膨張時に乗員の背部とシートバ
ック3との接触面を押圧することを防ぐために、エアバ
ッグ50の下端は、膨張部の下端部がシートクッション
2とシートバック3の境界部から40cm以上、好まし
くは35cm以上の高さ(平均身長170cm基準)に
位置するように配置される。
【0035】エアバッグ50にはエアバッグ50内部に
連通するガス導入用のダクト52の一端が接続されてい
る。このダクト52の他端は、シートバックフレーム3
2に設置されたガス供給用のインフレータ54に接続さ
れている。このインフレータ54は、後突等による車両
後方からの衝撃を感知して作動し、ガスを発生させ、前
記ダクト52を通じてエアバッグ50にガスを供給す
る。
【0036】なお、インフレータ54は、前述のヘッド
レスト4に設けられた測距センサ(図示略)からの距離
信号を基にガス発生量を制御するインフレータ制御手段
(図示略)を備えている。このインフレータ制御手段
は、例えば、シートバック3に複数個のインフレータ5
4を設置し、ヘッドレスト4に設けられた測距センサか
らの距離信号に応じて作動させるインフレータの個数を
決定するように構成される。このように構成されたイン
フレータ制御手段にあっては、例えば、乗員の頭部とヘ
ッドレスト4との離隔距離が小さい時には1個のインフ
レータ54を作動させ、乗員の頭部とヘッドレスト4と
の離隔距離が大きい時にはこの距離に応じてインフレー
タ54を複数個作動させる。これにより、例えば、エア
バッグ50の過膨張によってヘッドレストパッド46が
乗員の頭部を強打したりすることを防止できる。
【0037】エアバッグ50には、ガスを流出させるた
めのベントホール(図示略)が設けられている。膨張し
たエアバッグ50に乗員が押し付けられると、このベン
トホールからガスが徐々に流出し、乗員に加えられる衝
撃が吸収される。
【0038】ヘッドレスト支持部44は上下方向摺動可
能にヘッドレスト支持部34に接続されており、前記図
示しない高さ調節機構を操作することによってヘッドレ
スト4の高さを調節し、所望の高さにてヘッドレスト4
を固定することができる。そして、エアバッグ50は、
この高さ調節機構を操作してヘッドレスト4を所定の最
大高さとしたときに、シートバック3とヘッドレスト4
との間において若干のたるみが生じるように構成されて
いる。
【0039】このように構成された座席装置1の作動に
ついて、以下に説明する。
【0040】この座席装置1を備えた車両にあっては、
乗員はヘッドレスト4の高さ調節機構(図示略)を操作
しながらヘッドレスト4を上下動させ、座席装置1に着
席した状態で頭部を後方へ反らせたときに頭部がヘッド
レスト4に当接し、適度に拘束されるようにヘッドレス
ト4の高さを調節することができる。
【0041】このようにヘッドレスト4の高さを調節し
た座席装置1に乗員が着席した状態で、車両後方から、
例えば後面衝突等により衝撃が加えられると、インフレ
ータ54が作動し、ガスが発生する。この際、ヘッドレ
スト4に設けられた測距センサ(図示略)は予め乗員の
頭部とヘッドレストとの離隔距離を計測し、インフレー
タ54に設けられたインフレータ制御装置(図示略)に
距離信号を入力する。この測距センサから入力された距
離信号を基に、インフレータ制御装置は適宜インフレー
タ54の作動個数を決定し、インフレータ54を作動さ
せる。
【0042】インフレータ54から発生したガスはダク
ト52を通じてエアバッグ50内に供給され、エアバッ
グ50を膨張させる。このエアバッグ50の膨張に伴っ
て、シートバックパッド36とヘッドレストパッド46
はエアバッグ50から押圧力を受けて前方へと移動す
る。このとき、シートバックパッド36とヘッドレスト
パッド46とを覆っているシートバックカバー38及び
ヘッドレストカバー48は、それらの側周面にそれぞれ
設けられたシーム部(図示略)が応力により開裂する。
これにより、シートバックパッド36及びヘッドレスト
パッド46は速やかに前方へ向かって移動し、乗員の頭
部及び背部のシートバック3と離隔した部位を受承して
急激な背部の反り返り及び頭部の後屈を防止する。そし
て、乗員の背部と頭部とを受け止めると共に、エアバッ
グ50のベントホール(図示略)からガスが徐々に流出
することにより背部の上部及び頭部が徐々に後退し、衝
撃が吸収される。
【0043】なお、この座席装置の第1の態様にあって
は、座席装置1は、シートバックカバー38及びヘッド
レストカバー48にシーム部を設け、エアバッグ50の
膨張によって押圧されたシートバックパッド36及びヘ
ッドレストパッド46が前方に移動するのに伴ってこれ
らのシーム部が開裂し、速やかにシートバックパッド3
6及びヘッドレストパッド46が前方へと移動するよう
に構成しているが、このシーム部は省略されてもよい。
この場合、シートバックカバー38及びヘッドレストカ
バー48は伸長性に富んだ素材にて構成されるのが好ま
しい。
【0044】また、エアバッグ50の膨張並びにシート
バックパッド36及びヘッドレストパッド46の前方へ
の移動を容易ならしめるために、シートバックパッド3
6及びヘッドレストパッド46に開裂促進用のテアライ
ン(線状の低強度部)を設けてもよく、これらシートバ
ックパッド36及びヘッドレストパッド46を伸長性に
富んだ素材により構成してもよい。
【0045】この座席装置1においては、エアバッグ5
0を、その下半部をシートバックフレーム32とシート
バックパッド36との間に配置し、上半部をヘッドレス
トフレーム42とヘッドレストパッド46との間に配置
し、エアバッグ50膨張時にはシートバックパッド36
及びヘッドレストパッド46を介して乗員をバックアッ
プするように構成しているが、このエアバッグ50をシ
ートバック3及びヘッドレスト4の前面に配置してシー
トバックカバー38及びヘッドレストカバー48に縫合
し、エアバッグ50が直接的に乗員の頭部及び背部のシ
ートバック3と離隔した部位をバックアップするように
してもよい。
【0046】このように、この実施の形態に係る座席装
置にあっては、座席装置1は、ヘッドレスト4及びシー
トバック3の内部に、ヘッドレスト4からシートバック
3にかけて延在する単一のバッグよりなるエアバッグ5
0を備え、車両後突時等にインフレータによってこのエ
アバッグ50を膨張させるようにしたことにより、慣性
力による乗員の頭部及び背部のシートバック3と離隔し
た部位の後方への移動を一様に受け止めることができ、
これらの身体部位に加えられる負荷を軽減して、いわゆ
るむちうちを防止することが可能となる。また、構成が
シンプルであることから、比較的廉価に製造することが
できる。
【0047】また、この実施の形態に係る座席装置にあ
っては、ヘッドレスト4はシートバック3に対して図示
しない高さ調節機構を介して上下方向摺動可能に接続さ
れ、かつ、エアバッグ50は、この図示しない高さ調節
機構を操作してヘッドレスト4を最大高さとした時に、
シートバック3とヘッドレスト4との間において若干の
たるみが生じるように構成されている。これにより、座
席装置1は、エアバッグ50の作動を損うことなく自在
にヘッドレスト4の高さを調節することが可能となる。
【0048】次に、第3図及び第4図を参照して本発明
の第2の実施の形態に係る座席装置について説明する。
第3図は第2の実施の形態に係る座席装置を示す断面
図、第4図はこの座席装置のインフレータ作動時の断面
図である。
【0049】この座席装置100も、前述の実施の形態
と同様に、座席支持部材(図示略)を介して車両床面上
に配置されるシートクッション120と、シートクッシ
ョン120の後端部から上方に延在するシートバック1
30と、このシートバック130の最上部に高さ調節可
能に接続されたヘッドレスト140とを備えている。
【0050】シートバック130は、シートバックフレ
ーム132を有している。このシートバックフレーム1
32の最上部には、ヘッドレスト140が接続される、
図示しない高さ調節機構を有するヘッドレスト接続部1
34が設けられている。また、シートバック130は、
シートバックフレーム132の前面に、このシートバッ
クフレーム132を覆うように延在するシートバックパ
ッド136を有している。
【0051】このシートバックパッド136の上部は、
後述の下部エアバッグ160の膨張により押圧されて前
方に移動し、乗員の背部のシートバック130と離隔し
た部位をバックアップして衝撃を吸収する。シートバッ
ク130の表面はシートバックカバー138によって被
覆されている。このシートバックカバー138はシート
バックパッド136に被さっており、下部エアバッグ1
50の膨張によってシートバックパッド136が前方へ
と移動するのに伴って開裂するように構成されている。
シートバックカバー138の側周面には、このシートバ
ックカバー138の開裂を促進するためのシーム部(図
示略)が設けられている。
【0052】ヘッドレスト140は、ヘッドレストフレ
ーム142と、このヘッドレストフレーム142の前面
にあってヘッドレストフレーム142を覆うように延在
するヘッドレストパッド144を有しており、このヘッ
ドレストパッド144は、後述の上部エアバッグ150
の膨張に伴って前方へ移動し、乗員の頭部をバックアッ
プして衝撃を吸収する。
【0053】さらに、ヘッドレスト140には、乗員の
頭部とヘッドレスト140との間の離隔距離を計測する
測距センサ(図示略)が設けられている。この測距セン
サは後述のインフレータ制御手段に接続されている。測
距センサにより計測された距離信号は該インフレータ制
御手段に入力され、この距離信号を基に第1のインフレ
ータ170のガス発生量を制御して上部エアバッグ15
0の膨張量を調節し、ヘッドレストパッド144の前方
への移動量及び移動速度を適切なものとする。
【0054】このヘッドレスト140の表面はヘッドレ
ストカバー146によって被覆されている。このヘッド
レストカバー146は、シートバックカバー138と同
様に、上部エアバッグ150の膨張によってヘッドレス
トパッド144が前方へと移動するのに伴って開裂する
ように構成されている。ヘッドレストカバー146の側
周面には、このヘッドレストカバー146の開裂を促進
するためのシーム部(図示略)が設けられている。
【0055】また、ヘッドレストフレーム142には、
ヘッドレスト140の下方に延出する管状のヘッドレス
ト支持部148が設けられている。このヘッドレスト支
持部148は、シートバック最上部に設けられたヘッド
レスト接続部134に対し、挿抜及び挿抜方向摺動可能
に、かつ高さ調節機構(図示略)を介して接続されてい
る。そして、この高さ調節機構そ操作することにより、
乗員はヘッドレスト140を上下動させて所望の高さに
てヘッドレスト140を固定したり、或いは、シートバ
ック130からヘッドレスト140を自在に脱着させる
ことができる。
【0056】第3図及び第4図に示されるように、この
座席装置100は、ヘッドレスト140内に配置された
上部エアバッグ150と、この上部エアバッグ150と
は別体の、シートバック130内の上部に配置された下
部エアバッグ160とを備えている。
【0057】上部エアバッグ150は、ヘッドレスト1
40内において、ヘッドレストフレーム142とヘッド
レストパッド144との間に介在するように配置されて
いる。この上部エアバッグ150は、そのガス導入口が
管状のヘッドレスト支持部148に気密に連結されてお
り、上部エアバッグ150は、管状ヘッドレスト支持部
148の内部のガス流路152と連通している。
【0058】なお、ヘッドレスト接続部134に接続さ
れた管状のヘッドレスト支持部148の先端部は、該ヘ
ッドレスト接続部134に連なるガス流路連結部154
に連結される。このガス流路連結部154は、ダクト1
56を介して第1のインフレータ170(図示略)に接
続されている。このインフレータ170は、前述の実施
の形態のインフレータ54と同様に、ヘッドレスト14
0に設けられた測距センサ(図示略)からの距離信号を
基にガス発生量を制御するインフレータ制御手段(図示
略)を備えている。このインフレータ制御手段は、例え
ば、シートバック130に複数個の第1のインフレータ
170を設置し、ヘッドレスト140に設けられた測距
センサからの距離信号に応じて作動させるインフレータ
の個数を決定するように構成される。このように構成さ
れたインフレータ制御手段にあっては、例えば、乗員の
頭部とヘッドレスト140との離隔距離が小さい時には
1個の第1のインフレータ170を作動させ、乗員の頭
部とヘッドレスト140との離隔距離が大きい時にはこ
の距離に応じて第1のインフレータ170を複数個作動
させる。これにより、例えば、上部エアバッグ150の
過膨張によってヘッドレストパッド144が乗員の頭部
を強打したりすることを防止できる。
【0059】ヘッドレスト支持部148の先端部はガス
流路連結部154に対して気密に、かつ挿抜及び挿抜方
向摺動可能に連結されており、前述のヘッドレストの高
さ調節機構(図示略)を操作してヘッドレストを上下動
させても上部エアバッグ150と第1のインフレータ1
70(図示略)とを結ぶガス供給路が損われることはな
く、ヘッドレスト140をシートバック130から自在
に脱着させることもできる。
【0060】下部エアバッグ160は、シートバック1
30の上部においてシートバックフレーム132とシー
トバックパッド136との間に介在し、この下部エアバ
ッグ160の膨張時に、シートバックパッド136が、
乗員の背部とシートバック130とが離隔している領域
をバックアップするように配置されている。なお、下部
エアバッグ160が膨張時に乗員の背部とシートバック
130との接触面を押圧することを防ぐために、下部エ
アバッグ160の下端は、膨張部の下端部がシートクッ
ション120とシートバック130の境界部から40c
m以上、好ましくは35cm以上の高さ(平均身長17
0cm基準)に位置するように配置される。
【0061】この下部エアバッグ160は、ダクト16
2を介して第2のインフレータ172に接続されてい
る。この第2のインフレータ172は、シートバックフ
レーム132に取り付けられている。これらのインフレ
ータ170,172はそれぞれ制御回路によって作動さ
れる。
【0062】なお、エアバッグ150,160にはそれ
ぞれベントホール(図示略)が設けられている。
【0063】このように構成された座席装置100の作
動について、以下に説明する。
【0064】この座席装置100を備えた車両にあって
は、乗員はヘッドレスト140の高さ調節機構(図示
略)を操作しながらヘッドレスト140を上下動させ、
座席装置100に着席した状態で頭部を後方へ反らせた
ときに頭部がヘッドレスト140に当接し、適度に拘束
されるようにヘッドレスト140の高さを調節すること
ができる。
【0065】このようにヘッドレスト140の高さを調
節した座席装置100に乗員が着席した状態で、車両後
方からの衝突等により衝撃が加えられると、第1のイン
フレータ170(図示略)が作動し、ガスが発生する。
この際、ヘッドレスト140に設けられた測距センサ
(図示略)は予め乗員の頭部とヘッドレスト140との
離隔距離を計測し、第1のインフレータ170に設けら
れたインフレータ制御装置(図示略)に距離信号を入力
する。この測距センサから入力された距離信号を基に、
インフレータ制御装置は適宜第1のインフレータ170
の作動個数を決定し、第1のインフレータ170を作動
させる。
【0066】インフレータ170から発生したガスは、
ダクト156、ガス流路連結部154、ガス流路152
を経てヘッドレストフレーム142とヘッドレストパッ
ド144との間に介在した上部エアバッグ150に供給
される。
【0067】これにより、該上部エアバッグ150は膨
張を開始し、ヘッドレストパッド144を押圧して前方
へ移動させる。このとき、この上部エアバッグ150に
よって押圧されるヘッドレストパッド144の前面を覆
っているヘッドレストカバー146は、ヘッドレストパ
ッド144が前方に移動するのに伴ってヘッドレストカ
バー146の側周面に設けられたシーム部(図示略)が
応力により開裂する。これにより、ヘッドレストパッド
144は速やかに前方へ向かって移動し、乗員の頭部に
当接して、該乗員の頭部をバックアップする。
【0068】第1のインフレータ170の作動開始と同
時に、またはそれよりも所定時間経過後に第2のインフ
レータ172が作動し、下部エアバッグ160が膨張を
開始する。この下部エアバッグ160はシートバックパ
ッド136を押圧して前方へ移動させる。このとき、こ
の下部エアバッグ160によって押圧されるシートバッ
クパッド136の前面を覆っているシートバックカバー
138は、シートバックパッド136が前方に移動する
のに伴ってシートバックカバー138の側周面に設けら
れたシーム部(図示略)に応力が集中してこのシーム部
が開裂する。これにより、シートバックパッド136は
速やかに前方へ向かって移動し、乗員の背部のシートバ
ックと離隔した部位を受承する。
【0069】このように、この第2の実施の形態にあっ
ても、座席装置100は、ヘッドレスト140及びシー
トバック130にそれぞれエアバッグ150,160を
備えたことにより、前述の第1の態様と同様、車両衝突
時等に乗員の頭部及び背部のシートバックと離隔した部
位をバックアップして乗員の背部の反り返り及び頭部の
後屈を防ぐと共に、エアバッグのベントホールからガス
が徐々に流出することにより衝撃を吸収することがで
き、乗員身体への衝撃負荷を軽減することが可能とな
る。
【0070】この第2の実施の形態にあっては、座席装
置100は、ヘッドレスト140とシートバック130
とにそれぞれ別体のバッグからなる上部エアバッグ及び
下部エアバッグ150,160を有し、ヘッドレスト1
40とシートバック130とを前記図示しないヘッドレ
ストの高さ調節機構を介して接続すると共に、該上部エ
アバッグ150と第1のインフレータ170とを連通す
る一連のガス流路を気密に、かつ挿抜及び挿抜方向摺動
可能に連結するガス流路連結部154を備えたことによ
り、上部エアバッグ150の作動を損うことなく該高さ
調節機構を操作して自在にヘッドレスト140の高さを
調節することができる。また、ヘッドレスト140をシ
ートバック130から脱着することも可能となってい
る。
【0071】これにより、本発明の座席装置は、ワンボ
ックスタイプのRV車等で多く採用されている、シート
バックからヘッドレストを取り外してシートバックを後
倒させ、車内に略面一な床面を形成するよう設計された
座席装置にも適用することが可能となる。なお、この第
2の実施の形態にあっても、前述の第1の態様と同様
に。座席装置100は、シートバックカバー138及び
ヘッドレストカバー146にシーム部を設けているが、
このシーム部は省略されてもよい。この場合、シートバ
ックカバー138及びヘッドレストカバー146は伸長
性に富んだ素材にて構成されるのが好ましい。
【0072】また、上部エアバッグ及び下部エアバッグ
150,160の膨張並びにシートバックパッド136
及びヘッドレストパッド144の前方への移動を容易な
らしめるために、シートバックパッド136及びヘッド
レストパッド144に開裂促進用のテアラインを設けて
もよく、また、伸長性に富んだ素材により構成してもよ
い。
【0073】さらに、この座席装置100においては、
上部エアバッグ及び下部エアバッグ150,160がそ
れぞれヘッドレストフレーム142とヘッドレストパッ
ド144との間及びシートバックフレーム132とシー
トバックパッド136との間に配置しているが、これら
上部エアバッグ及び下部エアバッグ150,160をヘ
ッドレスト140及びシートバック130の前面に配置
してヘッドレストカバー146及びシートバックカバー
138に縫合し、該上部エアバッグ及び下部エアバッグ
150,160がそれぞれ直接的に乗員の頭部及び背部
のシートバックと離隔した部位をバックアップするよう
にしてもよい。
【0074】この座席装置100においても、さらにシ
ートクッション及びシートバックの交叉隅部において腰
部保護用のエアバッグを備えていてもよく、これによ
り、車両後突時等に乗員の頭部から背部及び腰部にかけ
ての広い範囲にわたって乗員に加えられる衝撃を吸収す
ることが可能となる。
【0075】
【発明の効果】以上、詳述した通り、本発明の座席装置
によると、座席のシートバック及びヘッドレスト内部に
エアバッグを配置したので、車両後突時に乗員の頭部及
び背部のシートバックと離隔した部位をバックアップし
て乗員の背部の反り返り及び頭部の後屈を防ぎ、乗員の
背部から頭部にかかる負荷を軽減することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る座席装置を示す断面図
である。
【図2】図1の座席装置のインフレータ作動時における
断面図である。
【図3】第2の実施の形態に係る座席装置を示す断面図
である。
【図4】図3の座席装置のインフレータ作動時における
断面図である。
【図5】通常の着席時における乗員の頚椎から腰椎にか
けての背骨の態様とシートバックとの関連を示す説明図
である。
【図6】車両の後突時における乗員の頭部及び背部の一
連の挙動を示す説明図である。
【符号の説明】
1 座席装置 2 シートクッション 3 シートバック 4 ヘッドレスト 32 シートバックフレーム 34 ヘッドレスト接続部 36 シートバックパッド 38 シートバックカバー 42 ヘッドレストフレーム 44 ヘッドレスト支持部 46 ヘッドレストパッド 48 ヘッドレストカバー 50 エアバッグ 52 ダクト 54 インフレータ 100 座席装置 120 シートクッション 130 シートバック 132 シートバックフレーム 134 ヘッドレスト接続部 136 シートバックパッド 138 シートバックカバー 140 ヘッドレスト 142 ヘッドレストフレーム 144 ヘッドレストパッド 146 ヘッドレストカバー 148 ヘッドレスト支持部 150 上部エアバッグ 152 ガス流路 154 ガス流路連結部 156 ダクト 160 下部エアバッグ 162 ダクト 172 第2のインフレータ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両に設置される座席装置において、 シートバックと、 ヘッドレストと、 乗員の頭部を受承するための、該ヘッドレストに設けら
    れた上部エアバッグと、 乗員の背部を受承するための、該シートバックに設けら
    れた下部エアバッグと、 車両の後突時にガスを発生させ、該上部エアバッグ及び
    下部エアバッグを膨張させるインフレータと、を備え、
    該下部エアバッグは、該シートバック上部における乗員
    の背部と該シートバックとが接触しない領域に配置され
    ていることを特徴とする座席装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記上部エアバッグ
    を膨張させるための複数のインフレータが設置されてお
    り、 乗員の頭部とヘッドレストとの距離を測定するための測
    距センサからの距離信号に応じて該複数個のインフレー
    タの作動個数を決定する制御手段を備えていることを特
    徴とする座席装置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、該上部エアバッグ及
    び下部エアバッグは、座席のヘッドレストからシートバ
    ックの上部にかけて延在する単一のバッグからなること
    を特徴とする座席装置。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2において、該上部エアバ
    ッグと該下部エアバッグとが別体であることを特徴とす
    る座席装置。
  5. 【請求項5】 請求項4において、該上部エアバッグは
    ヘッドレストに対し着脱自在に配置されていることを特
    徴とする座席装置。
  6. 【請求項6】 請求項4において、該上部エアバッグが
    膨張を開始し、次いで該下部エアバッグが膨張を開始す
    るようにガス発生を制御する手段を備えたことを特徴と
    する座席装置。
  7. 【請求項7】 請求項4において、該上部エアバッグと
    該下部エアバッグが同時に膨張を開始するようにガス発
    生を制御する手段を備えたことを特徴とする座席装置。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし7のいずれか1項におい
    て、さらにシートクッションとシートバックの交叉隅部
    において膨張する腰部保護用のエアバッグを備えている
    ことを特徴とする座席装置。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011126305A (ja) * 2009-12-15 2011-06-30 Honda Motor Co Ltd 乗員保護装置
JP2013154867A (ja) * 2012-01-05 2013-08-15 Santo Kogyo:Kk ヘッドレスト用のエアバック
JP2015067186A (ja) * 2013-09-30 2015-04-13 富士重工業株式会社 車両用シートエアバッグシステム
US9248766B2 (en) 2009-10-29 2016-02-02 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Headrest stay and active headrest
KR101792428B1 (ko) * 2016-07-05 2017-11-20 연세대학교 산학협력단 충격 흡수 시트장치
US11021127B2 (en) 2019-04-17 2021-06-01 Ford Global Technologies, Llc Vehicle airbag that forces a head restraint to a forward position during inflation of the airbag

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