JP2001190941A - 微粒子用水系分散剤 - Google Patents

微粒子用水系分散剤

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JP2001190941A JP2000002081A JP2000002081A JP2001190941A JP 2001190941 A JP2001190941 A JP 2001190941A JP 2000002081 A JP2000002081 A JP 2000002081A JP 2000002081 A JP2000002081 A JP 2000002081A JP 2001190941 A JP2001190941 A JP 2001190941A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】イオン性物質が共存してもこれにより悪影響を
受けることなく、また環境衛生面や安全面で問題を生じ
ることなく、微粒子を経時的にも安定して水系に分散さ
せることができる微粒子用水系分散剤を提供する。 【解決手段】特定の芳香族非イオン性界面活性剤と特定
の脂肪族非イオン性界面活性剤とを所定割合で用いた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は微粒子用水系分散剤
に関する。近年、食品、医薬品、セメント、金属材料、
塗料、ゴム、プラスチック、磁性材料、化粧品、電子材
料、セラミックス、バイオテクノロジー、超伝導材料等
の広い産業分野で、粒子径の小さい各種の新たな微粒子
が開発され、使用されるようになっている。これらの微
粒子には、無機微粒子、有機微粒子、これらの複合体で
あるハイブリット微粒子等があるが、いずれの微粒子で
も、その粒子径が一層小さくなっているため、これを水
系に分散させた場合、一次粒子としての微粒子が凝集し
て二次粒子となり易く、微粒子本来の特性が阻害され易
い。本発明は、一次粒子としての微粒子を水系に安定分
散させることができる微粒子用水系分散剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上記のような微粒子用水系分散剤
として、1)ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、
ラウリン酸ナトリウムを用いた例(特開昭55−295
46、特開昭55−65269)、2)ポリオキシエチ
レンアルキルアリール硫酸エステル塩、ポリオキシエチ
レンアルキルアリールリン酸エステル塩を用いた例(特
開平9−291298、特開平11−12508、特開
平11−130999)、3)いずれもオキシエチレン
単位の繰り返し数が20以下のポリオキシエチレンモノ
アルキルエーテル、ポリオキシエチレンハロゲン化フェ
ニルエーテル、ポリオキシエチレンナフチルエーテル等
の非イオン性活性剤を用いた例(特開昭55−2954
6、特開平2−8862、特開平8−73788)、
4)スチレン−アクリル酸共重合体、メタクリル酸系重
合体、アクリル酸系重合体等の水溶性重合体に非イオン
性界面活性剤を併用した例(特開平11−61022、
特開平9−194773、特開平8−224953、特
開平8−73788)、5)水溶性重合体と非イオン性
界面活性剤との混合系にアルコール類、ケトン類、アミ
ド類等の水溶性有機溶剤を併用した例(特開平11−1
30999、特開平10−88050)等が提案されて
いる。ところが、これらの従来例には、もともと微粒子
の分散性が悪かったり或は当初はよくても経時的に微粒
子の分散性が悪くなるという欠点があり、なかにはイオ
ン性物質が共存するとこれにより微粒子の分散性が著し
く悪くなったり或は併用する水溶性有機溶剤により環境
衛生面や安全面で問題を生じるという欠点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、イオン性物質が共存してもこれにより悪影
響を受けることなく、また環境衛生面や安全面で問題を
生じることなく、微粒子を経時的にも安定して水系に分
散させることができる分散剤を提供する処にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】しかして本発明者らは、
上記課題を解決するべく研究した結果、特定の芳香族非
イオン性界面活性剤と特定の脂肪族非イオン性界面活性
剤とが所定割合から成るものが正しく好適であることを
見出した。
【0005】すなわち本発明は、微粒子を水系に安定分
散させる分散剤であって、下記の式1で示される芳香族
非イオン性界面活性剤70〜99.5重量%及び下記の
式2で示される脂肪族非イオン性界面活性剤30〜0.
5重量%(合計100重量%)の割合から成ることを特
徴とする微粒子用水系分散剤に係る。
【0006】
【式1】
【式2】
【0007】式1及び式2において、 M:ベンゼン環又はナフタレン環 R1:炭素数1〜18のアルキル基、フェニル基、ベン
ジル基又はスチリル基 R2:水酸基又は炭素数1〜4のアルコキシ基 R3:炭素数8〜14のアルキル基 A:30〜60個のオキシエチレン単位又は合計30〜
60個のオキシエチレン単位とオキシプロピレン単位と
で構成されたポリオキシアルキレン基 B:3〜16個のオキシエチレン単位又は合計3〜16
個のオキシエチレン単位とオキシプロピレン単位とで構
成されたポリオキシアルキレン基 n:Mがベンゼン環の場合は1〜3の整数、Mがナフタ
レン環の場合は0〜3の整数
【0008】式1で示される芳香族非イオン性界面活性
剤にはMがベンゼン環である場合のものとナフタレン環
である場合のものとがある。Mがベンゼン環である場合
のものには、1)ベンゼン環に置換基R1を1〜3個有
するポリオキシアルキレン置換フェニルエーテル、2)
前記1)のポリオキシアルキレン置換フェニルエーテル
のポリオキシアルキレン基の末端をアルコキシ基で封鎖
した末端封鎖ポリオキシアルキレン置換フェニルエーテ
ルがある。またMがナフタレン環である場合のものに
は、3)ナフタレン環に置換基R1を有しないポリオキ
シアルキレン非置換ナフチルエーテル、4)ナフタレン
環に置換基R1を1〜3個有するポリオキシアルキレン
置換ナフチルエーテル、5)前記3)のポリオキシアル
キレン非置換ナフチルエーテルのポリオキシアルキレン
基の末端をアルコキシ基で封鎖した末端封鎖ポリオキシ
アルキレン非置換ナフチルエーテル、6)前記4)のポ
リオキシアルキレン置換ナフチルエーテルのポリオキシ
アルキレン基の末端をアルコキシ基で封鎖した末端封鎖
ポリオキシアルキレン置換ナフチルエーテルがある。な
かでも、Mがナフタレン環である場合のものが好まし
い。かかる芳香族非イオン性界面活性剤それ自体は、公
知の合成方法、例えば特公昭49−14841号公報に
記載されているような合成方法で合成できる。
【0009】式1で示される芳香族非イオン性界面活性
剤において、Mで示されるベンゼン環又はナフタレン環
の置換基R1には、1)メチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、
オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデ
シル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル
基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基
等の炭素数1〜18のアルキル基、2)フェニル基、
3)ベンジル基、4)スチリル基がある。
【0010】式1で示される芳香族非イオン性界面活性
剤において、Aで示されるポリオキシアルキレン基に
は、1)オキシエチレン単位のみで構成されたポリオキ
シエチレン基、2)オキシエチレン単位とオキシプロピ
レン単位とで構成された(ポリ)オキシエチレン(ポ
リ)オキシプロピレン基があるが、1)のポリオキシエ
チレン基が好ましい。2)の場合、オキシエチレン単位
とオキシプロピレン単位の結合様式はランダム状でも或
はブロック状でもよいが、ブロック状であって、ベンゼ
ン環又はナフタレン環にオキシエチレン単位が結合した
ものが好ましい。いずれの場合においてもポリオキシア
ルキレン基を構成するオキシアルキレン単位の合計数は
30〜60とするが、35〜55とするのが好ましい。
【0011】式1で示される芳香族非イオン性界面活性
剤において、Aで示されるポリオキシアルキレン基の末
端を封鎖するR2としては、1)水酸基、2)メトキシ
基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブ
トキシ基等の炭素数1〜4のアルコキシ基がある。
【0012】以上説明した式1で示される芳香族非イオ
ン性界面活性剤においては、ナフタレン環に置換基R1
を有しないポリオキシアルキレンナフチルエーテル、ナ
フタレン環に置換基R1として炭素数1〜6のアルキル
基を1〜3個有するポリオキシアルキレン置換ナフチル
エーテルが好ましく、これらの混合物がより好ましい。
かかる混合物のうちでも、ポリオキシエチレンナフチル
エーテルとポリオキシエチレン置換ナフチルエーテルと
の混合物が好ましく、更に式1中のAが35〜55個の
オキシエチレン単位で構成されたポリオキシエチレン基
であるものの混合物がより好ましく、更にまた式1中の
Aを構成するオキシエチレン単位の数が5以上異なるも
のの混合物が特に好ましい。
【0013】式2で示される脂肪族非イオン性界面活性
剤には、1)炭素数8〜14のアルキル基を有するポリ
オキシエチレンアルキルエーテル、2)炭素数8〜14
のアルキル基を有する(ポリ)オキシエチレン(ポリ)
オキシプロピレンアルキルエーテルがある。かかる脂肪
族非イオン性界面活性剤それ自体は、公知の合成方法、
例えば特公昭49−14841号公報に記載されている
ような合成方法で合成できる。
【0014】式2で示される脂肪族非イオン性界面活性
剤において、R3としては、1)オクチル基、ノニル
基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル
基、テトラデシル基等の、炭素数8〜14の1級アルコ
ールから水酸基を除いた残基である直鎖アルキル基、
2)イソオクチル基、イソノニル基、イソデシル基、イ
ソウンデシル基、イソドデシル基、イソトリデシル基、
イソテトラデシル基等の、炭素数8〜14の2級アルコ
ールから水酸基を除いた残基である分岐アルキル基があ
る。
【0015】式2で示される脂肪族非イオン性界面活性
剤において、Bで示されるオキシアルキレン基には、
1)オキシエチレン単位のみで構成されたポリオキシエ
チレン基、2)オキシエチレン単位とオキシプロピレン
単位とで構成された(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オ
キシプロピレン基があるが、1)のポリオキシエチレン
基が好ましい。2)の場合、オキシエチレン単位とオキ
シプロピレン単位の結合様式は、ランダム状でも或はブ
ロック状でもよいが、ブロック状であって、アルキル基
にオキシエチレン単位が結合したものが好ましい。いず
れの場合においてもポリオキシアルキレン基を構成する
オキシアルキレン単位の合計数は3〜16とするが、4
〜12とするのが好ましい。
【0016】以上説明した式2で示される脂肪族非イオ
ン性界面活性剤においては、式2中のR3が炭素数9〜
13の分岐アルキル基であるものが好ましく、更に式2
中のBが4〜12個のオキシエチレン単位で構成された
ポリオキシエチレン基であるものがより好ましい。
【0017】本発明の微粒子用水系分散剤は、以上説明
した式1で示される芳香族非イオン性界面活性剤と式2
で示される脂肪族非イオン性界面活性剤とから成るもの
であって、前者70〜99.5重量%及び後者30〜
0.5重量%、好ましくは前者80〜99重量%及び後
者20〜1重量%、より好ましくは前者85〜98重量
%及び後者15〜2重量%の割合から成るものである。
【0018】本発明の微粒子用水系分散剤を用いて微粒
子を水系に分散させる場合、微粒子100重量部に対
し、本発明の微粒子用水系分散剤を通常10〜100重
量部、好ましくは30〜60重量部の割合で用いる。本
発明の微粒子用水系分散剤を用いて微粒子を水系に分散
させる場合、ホモミキサー、コロイドミル、超音波分散
機、ビーズミル、ボールミル、ペイントシェイカー、サ
ンドミル等の分散機器を用いるのが好ましい。
【0019】本発明の微粒子用水系分散剤を適用する微
粒子としては、いずれも通常はその粒子径が0.01〜
50μmである、無機微粒子、有機微粒子、これらの複
合体であるハイブリット微粒子が挙げられる。具体的に
は、1)炭酸カルシウム微粒子、シリカ微粒子、フェラ
イト微粒子、アパタイト微粒子、無機金属酸化物微粒
子、セメント微粒子、カーボンブラック微粒子、ゼオラ
イト微粒子、無機金属微粒子、無機炭化物微粒子、無機
窒化物微粒子等の無機微粒子、2)セルロース微粒子、
コラーゲン微粒子、ポリビニル樹脂微粒子、ポリアミド
樹脂微粒子、ポリオレフィン樹脂微粒子、有機酸化物微
粒子等の有機微粒子、3)二酸化チタン/ナイロン樹脂
微粒子、アルミナ/ポリオレフィン樹脂微粒子、シリカ
/ポリビニルIPN樹脂微粒子等のハイブリット微粒子
が挙げられる。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の微粒子用水系分散剤の実
施形態としては、次の1)〜3)が好適例として挙げら
れる。 1)下記の芳香族非イオン性界面活性剤(A−1)60
重量%、下記の芳香族非イオン性界面活性剤(A−2)
37重量%及び下記の脂肪族非イオン性界面活性剤(B
−1)3重量%の割合から成る微粒子用水系分散剤。 芳香族非イオン性界面活性剤(A−1):式1中のMが
ナフタレン環、R2が水酸基、Aが35個のオキシエチ
レン単位で構成されたポリオキシエチレン基、nが0
(したがって置換基としてのR1はなし)である場合の
式1で示される芳香族非イオン性界面活性剤 芳香族非イオン性界面活性剤(A−2):式1中のMが
ナフタレン環、R2が水酸基、Aが45個のオキシエチ
レン単位で構成されたポリオキシエチレン基、nが0
(したがって置換基としてのR1はなし)である場合の
式1で示される芳香族非イオン性界面活性剤 脂肪族非イオン性界面活性剤(B−1):R3がイソオ
クチル基、Bが8個のオキシエチレン単位で構成された
ポリオキシエチレン基である場合の式2で示される脂肪
族非イオン性界面活性剤
【0021】2)前記の芳香族非イオン性界面活性剤
(A−2)45重量%、下記の芳香族非イオン性界面活
性剤(A−3)45重量%、前記の脂肪族非イオン性界
面活性剤(B−1)8重量%及び下記の脂肪族非イオン
性界面活性剤2重量%の割合から成る微粒子用水系分散
剤。 芳香族非イオン性界面活性剤(A−3):式1中のMが
ナフタレン環、R1がメチル基、R2が水酸基、Aが50
個のオキシエチレン単位で構成されたポリオキシエチレ
ン基、nが1である場合の式1で示される芳香族非イオ
ン性界面活性剤 脂肪族非イオン性界面活性剤(B−2):R3がイソウ
ンデシル基、Bが10個のオキシエチレン単位で構成さ
れたポリオキシエチレン基である場合の式2で示される
脂肪族非イオン性界面活性剤
【0022】3)前記の芳香族非イオン性界面活性剤
(A−1)35重量%、前記の芳香族非イオン性界面活
性剤(A−3)55重量%及び下記の脂肪族非イオン性
界面活性剤(B−3)5重量%の割合から成る微粒子用
水系分散剤。 脂肪族非イオン性界面活性剤(B−3):R3がイソト
リデシル基、Bが12個のオキシエチレン単位で構成さ
れたポリオキシエチレン基である場合の式2で示される
脂肪族非イオン性界面活性剤
【0023】以下、実施例及び比較例を挙げて本発明の
構成及び効果をより具体的にするが、本発明が該実施例
に限定されるというものではない。尚、以下の実施例及
び比較例において、部は重量部を、また%は重量%を意
味する。
【0024】
【実施例】試験区分1(芳香族非イオン性界面活性剤の
合成) ・芳香族非イオン性界面活性剤(A−1)の合成 β−ナフトール144g(1モル)及び水酸化カリウム
2.63gをオートクレーブに仕込み、オートクレーブ
内を窒素ガスで置換した後、130℃に加温し、エチレ
ンオキサイド1584g(36モル)を圧入して、反応
させた。1時間の熟成反応後、触媒を吸着剤処理により
除去し、反応物を得た。得られた反応物を分析したとこ
ろ、式1中のMがナフタレン環、R2が水酸基、Aが3
5個のオキシエチレン単位で構成されたポリオキシエチ
レン基、nが0(したがって置換基としてのR1はな
し)である場合の式1で示される芳香族非イオン性界面
活性剤(A−1)であった。
【0025】・芳香族非イオン性界面活性剤(A−2)
〜(A−5),(A−8)〜(A−10),(a−1)
〜(a−3)及び脂肪族非イオン性界面活性剤(B−
1)〜(B−6)の合成 芳香族非イオン性界面活性剤(A−1)の場合と同様に
して、芳香族非イオン性界面活性剤(A−2)〜(A−
5),(A−8)〜(A−10),(a−1)〜(a−
3)及び脂肪族非イオン性界面活性剤(B−1)〜(B
−6)を合成した。
【0026】・芳香族非イオン性界面活性剤(A−6)
の合成 芳香族非イオン界面活性剤(A−1)の場合と同様にし
て合成したポリオキシエチレン(55モル)トリベンジ
ルナフチルエーテル2834g(1モル)及び水酸化カ
リウム108gをオートクレーブに仕込み、オートクレ
ーブ内を窒素ガスで置換した後、100℃に加温し、塩
化メチル81g(1.6モル)を圧入して、反応させ
た。1時間の熟成反応後、反応物を水洗し、脱水して、
反応物を得た。得られた反応物を分析したところ、式1
中のMがナフタレン環、R1がベンジル基、R2がメトキ
シ基、Aが55個のオキシエチレン単位で構成されたポ
リオキシエチレン基、nが3である場合の式1で示され
る芳香族非イオン性界面活性剤(A−6)であった。
【0027】・芳香族非イオン性界面活性剤(A−7)
の合成 芳香族非イオン性界面活性剤(A−6)の場合と同様に
して、芳香族非イオン性界面活性剤(A−7)を合成し
た。以上で合成した各芳香族非イオン性界面活性剤の内
容を表1にまとめて示し、また各脂肪族非イオン性界面
活性剤の内容を表2にまとめて示した。
【0028】
【表1】
【0029】表1において、上段の各記号:式1中の各
記号に相当 数:Aを構成するオキシエチレン単位の数(2段書きの
場合は上段がオキシエチレン単位の数、下段がオキシプ
ロピレン単位の数)
【0030】
【表2】
【0031】表2において、上段の各記号:式2中の各
記号に相当 数:Bを構成するオキシエチレン単位の数(2段書きの
場合は上段がオキシエチレン単位の数、下段がオキシプ
ロピレン単位の数)
【0032】試験区分2(微粒子用水系分散剤の調製) ・実施例1 試験区分1で合成した芳香族非イオン性界面活性剤(A
−1)60部、芳香族非イオン性界面活性剤(A−2)
37部及び脂肪族非イオン性界面活性剤(B−1)3部
を均一混合して、実施例1の微粒子用水系分散剤を調製
した。
【0033】・実施例2〜13及び比較例1〜5 実施例1の微粒子用水系分散剤と同様にして、実施例2
〜13及び比較例1〜5の各微粒子用水系分散剤を調製
した。以上で調製した各例の微粒子用水系分散剤の内容
を表3にまとめて示した。
【0034】試験区分3(微粒子の水系分散液の調製) ・有機微粒子の水系分散液の調製 各例の微粒子用水系分散剤100部を加熱溶融し、これ
を温水400部と均一混合して、微粒子用水系分散剤の
20%水溶液を用意した。この微粒子用水系分散剤の2
0%水溶液10部、電子顕微鏡による平均粒子径1μm
のポリスチレン微粒子20部、イオン交換水80部及び
粒子径0.7mmのガラスビーズ200部をサンドグライ
ンダーミルのポットに仕込み、回転数1000r.p.
m.で3時間処理した後、デカンテーションによりポリ
スチレン粒子の水系分散液を得た。各例の微粒子用水系
分散剤について、同様の水系分散液を5サンプルづつ作
製した。
【0035】・無機微粒子の水系分散液の調製 各例の微粒子用水系分散剤100部を加熱溶融し、これ
を温水400部と均一混合して、微粒子用水系分散剤の
20%水溶液を用意した。この微粒子用水系分散剤の2
0%水溶液10部、電子顕微鏡による平均粒子径0.1
μmのカーボンブラック微粒子20部、イオン交換水8
0部及び粒子径0.7mmのガラスビーズ200部をサン
ドグラインダーミルのポットに仕込み、回転数1000
r.p.m.で3時間処理した後、デカンテーションによ
りカーボンブラックの水系分散液を得た。各例の微粒子
用水系分散剤について、同様の水系分散液を5サンプル
づつ作製した。
【0036】・ハイブリット微粒子の水系分散液の調製 各例の微粒子用水系分散剤100部を加熱溶融し、これ
を温水400部と均一混合して、微粒子用水系分散剤の
20%水溶液を用意した。この微粒子用水系分散剤の2
0%水溶液10部、電子顕微鏡による平均粒子径0.5
μmの酸化チタン/ナイロンハイブリット微粒子20
部、イオン交換水80部及び粒子径0.7mmのガラスビ
ーズ200部をサンドグラインダーミルのポットに仕込
み、回転数1000r.p.m.で3時間処理した後、デ
カンテーションによりカーボンブラックの水系分散液を
得た。各例の微粒子用水系分散剤について、同様の水系
分散液を5サンプルづつ作製した。
【0037】試験区分4(評価) ・水系分散液の経時的な分散安定性の評価 試験区分3で作製した水系分散液100mlを目盛り0.
1mlの共栓付きメスシリンダーに入れ、70℃の恒温槽
に1週間静置した後、沈降量を計測した。各5サンプル
の水系分散液毎に沈降量の平均値を算出し、以下の基準
で評価した。結果を表3にまとめて示した。 ◎:沈降量の平均値が0.1ml未満 ○:沈降量の平均値が0.1ml以上0.5ml未満 △:沈降量の平均値が0.5ml以上1ml未満 ×:沈降量の平均値が1ml以上
【0038】・水系分散液のアニオン性溶液との混合安
定性の評価 試験区分3で作製した無機微粒子の水系分散液100ml
と、アニオン性溶液としてラウリル硫酸ナトリウムの1
0%水溶液10mlとを目盛り0.1mlの共栓付きメスシ
リンダーに入れ、激しく上下に10回振とうした後、2
5℃の恒温槽に1日間静置した後、沈降量を計測した。
各5サンプルの水系分散液毎に沈降量の平均値を算出
し、以下の基準で評価した。結果を表3にまとめて示し
た。 ◎:沈降量の平均値が0.1ml未満 ○:沈降量の平均値が0.1ml以上0.5ml未満 △:沈降量の平均値が0.5ml以上1ml未満 ×:沈降量の平均値が1ml以上
【0039】・水系分散液のカチオン性溶液との混合安
定性の評価 試験区分3で作製した無機微粒子の水系分散液100ml
と、カチオン性溶液としてラウリルトリメチルアンモニ
ウムクロライドの10%水溶液10mlとを目盛り0.1
mlの共栓付きメスシリンダーに入れ、激しく上下に10
回振とうした後、25℃の恒温槽に1日間静置した後、
沈降量を計測した。各5サンプルの水系分散液毎に沈降
量の平均値を算出し、以下の基準で評価した。結果を表
3にまとめて示した。 ◎:沈降量の平均値が0.1ml未満 ○:沈降量の平均値が0.1ml以上0.5ml未満 △:沈降量の平均値が0.5ml以上1ml未満 ×:沈降量の平均値が1ml以上
【0040】
【表3】
【0041】表3において、 使用量:重量部 条件1:有機微粒子の水系分散液の場合 条件2:無機微粒子の水系分散液の場合 条件3:ハイブリット微粒子の水系分散液の場合 条件4:アニオン性溶液を加えた場合 条件5:カチオン性溶液を加えた場合 t−5:ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩 t−6:ポリオキシエチレン(3モル)ラウリル硫酸エ
ステルナトリウム塩 t−7:数平均分子量8000のポリアクリル酸ナトリ
ウム塩 t−8:数平均分子量75000のスチレン−アクリル
酸ナトリウム塩共重合体/ポリオキシエチレン(20モ
ル)ノニルフェニルエーテル=5/95(重量比)の混
合物 *:分散安定性が悪かったので評価しなかった
【0042】
【発明の効果】既に明らかなように、以上説明した本発
明には、イオン性物質が共存してもこれにより悪影響を
受けることなく、また環境衛生面や安全面で問題を生じ
ることなく、微粒子を経時的にも安定して水系に分散さ
せることができるという効果がある。
フロントページの続き Fターム(参考) 4D077 AA02 AA03 AA04 AA09 AC05 BA15 CA03 CA04 CA13 DD32Y DD33Y DE02Y DE04Y DE08Y 4J002 AB011 AD001 BB001 BE011 CH052 CH053 CL001 EC036 FD312 FD313 FD316 HA06 4J037 AA02 AA04 AA10 AA18 AA27 AA29 AA30 CB24 CC25 DD24 EE28 EE43 EE48 FF23 FF29

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微粒子を水系に安定分散させる分散剤で
    あって、下記の式1で示される芳香族非イオン性界面活
    性剤70〜99.5重量%及び下記の式2で示される脂
    肪族非イオン性界面活性剤30〜0.5重量%(合計1
    00重量%)の割合から成ることを特徴とする微粒子用
    水系分散剤。 【式1】 【式2】 (式1及び式2において、 M:ベンゼン環又はナフタレン環 R1:炭素数1〜18のアルキル基、フェニル基、ベン
    ジル基又はスチリル基 R2:水酸基又は炭素数1〜4のアルコキシ基 R3:炭素数8〜14のアルキル基 A:30〜60個のオキシエチレン単位又は合計30〜
    60個のオキシエチレン単位とオキシプロピレン単位と
    で構成されたポリオキシアルキレン基 B:3〜16個のオキシエチレン単位又は合計3〜16
    個のオキシエチレン単位とオキシプロピレン単位とで構
    成されたポリオキシアルキレン基 n:Mがベンゼン環の場合は1〜3の整数、Mがナフタ
    レン環の場合は0〜3の整数)
  2. 【請求項2】 式1で示される芳香族非イオン性界面活
    性剤80〜99重量%及び式2で示される脂肪族非イオ
    ン性界面活性剤20〜1重量%(合計100重量%)の
    割合から成る請求項1記載の微粒子用水系分散剤。
  3. 【請求項3】 式1で示される芳香族非イオン性界面活
    性剤85〜98重量%及び式2で示される脂肪族非イオ
    ン性界面活性剤15〜2重量%(合計100重量%)の
    割合から成る請求項1記載の微粒子用水系分散剤。
  4. 【請求項4】 芳香族非イオン性界面活性剤が、式1中
    のMがナフタレン環であつて、且つnが0である場合の
    ものと、式1中のMがナフタレン環であり、R1が炭素
    数1〜6のアルキル基であって、且つnが1〜3の整数
    である場合のものとの混合物である請求項1、2又は3
    記載の微粒子用水系分散剤。
  5. 【請求項5】 芳香族非イオン性界面活性剤が、式1中
    のAが35〜55個のオキシエチレン単位で構成された
    ポリオキシエチレン基である場合のものである請求項
    1、2、3又は4記載の微粒子用水系分散剤。
  6. 【請求項6】 芳香族非イオン性界面活性剤が、式1中
    のAを構成するオキシエチレン単位の数が5以上異なる
    ものの混合物である請求項5記載の微粒子用水系分散
    剤。
  7. 【請求項7】 脂肪族非イオン性界面活性剤が、式2中
    のR3が炭素数9〜13の分岐アルキル基であり、Bが
    4〜12個のオキシエチレン単位で構成されたポリオキ
    シエチレン基である場合のものである請求項1、2、
    3、4、5又は6記載の微粒子用水系分散剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007039531A (ja) * 2005-08-02 2007-02-15 Ricoh Co Ltd 顔料分散液とインクジェット用インク、これを用いたインクジェットプリンター、インクカートリッジ及び画像形成方法
JP2007291342A (ja) * 2006-03-15 2007-11-08 Clariant Internatl Ltd 高分子電解質カプセル化顔料
JP2013543909A (ja) * 2010-11-10 2013-12-09 エボニック デグサ ゲーエムベーハー 疎水化二酸化ケイ素粒子含有分散液および塗料調製物
JP2019077837A (ja) * 2017-10-27 2019-05-23 サンノプコ株式会社 分散助剤

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