JP4429446B2 - 微粒子用水系分散剤 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は微粒子用水系分散剤に関する。近年、食品、医薬品、セメント、金属材料、塗料、ゴム、プラスチック、磁性材料、化粧品、電子材料、セラミックス、バイオテクノロジー、超伝導材料等の広い産業分野で、粒子径の小さい各種の新たな微粒子が開発され、使用されるようになっている。これらの微粒子には、無機微粒子、有機微粒子、これらの複合体であるハイブリット微粒子等があるが、いずれの微粒子でも、その粒子径が一層小さくなっているため、これを水系に分散させた場合、一次粒子としての微粒子が凝集して二次粒子となり易く、微粒子本来の特性が阻害され易い。本発明は、一次粒子としての微粒子を水系に安定分散させることができる微粒子用水系分散剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、上記のような微粒子用水系分散剤として、1)ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウムを用いた例(特開昭55−29546、特開昭55−65269)、2)ポリオキシエチレンアルキルアリール硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールリン酸エステル塩を用いた例(特開平9−291298、特開平11−12508、特開平11−130999)、3)いずれもオキシエチレン単位の繰り返し数が20以下のポリオキシエチレンモノアルキルエーテル、ポリオキシエチレンハロゲン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレンナフチルエーテル等の非イオン性活性剤を用いた例(特開昭55−29546、特開平2−8862、特開平8−73788)、4)スチレン−アクリル酸共重合体、メタクリル酸系重合体、アクリル酸系重合体等の水溶性重合体に非イオン性界面活性剤を併用した例(特開平11−61022、特開平9−194773、特開平8−224953、特開平8−73788)、5)水溶性重合体と非イオン性界面活性剤との混合系にアルコール類、ケトン類、アミド類等の水溶性有機溶剤を併用した例(特開平11−130999、特開平10−88050)等が提案されている。ところが、これらの従来例には、もともと微粒子の分散性が悪かったり或は当初はよくても経時的に微粒子の分散性が悪くなるという欠点があり、なかにはイオン性物質が共存するとこれにより微粒子の分散性が著しく悪くなったり或は併用する水溶性有機溶剤により環境衛生面や安全面で問題を生じるという欠点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、イオン性物質が共存してもこれにより悪影響を受けることなく、また環境衛生面や安全面で問題を生じることなく、微粒子を経時的にも安定して水系に分散させることができる分散剤を提供する処にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
しかして本発明者らは、上記課題を解決するべく研究した結果、特定の芳香族非イオン性界面活性剤と特定の脂肪族非イオン性界面活性剤とが所定割合から成るものが正しく好適であることを見出した。
【0005】
すなわち本発明は、微粒子を水系に安定分散させる分散剤であって、下記の式1で示される芳香族非イオン性界面活性剤70〜99.5重量%及び下記の式2で示される脂肪族非イオン性界面活性剤30〜0.5重量%(合計100重量%)の割合から成ることを特徴とする微粒子用水系分散剤に係る。
【0006】
【式1】
Figure 0004429446
【式2】
Figure 0004429446
【0007】
式1及び式2において、
M:ベンゼン環又はナフタレン環
1:炭素数1〜18のアルキル基、フェニル基、ベンジル基又はスチリル基
2:水酸基又は炭素数1〜4のアルコキシ基
3:炭素数8〜14のアルキル基
A:30〜60個のオキシエチレン単位又は合計30〜60個のオキシエチレン単位とオキシプロピレン単位とで構成されたポリオキシアルキレン基
B:3〜16個のオキシエチレン単位又は合計3〜16個のオキシエチレン単位とオキシプロピレン単位とで構成されたポリオキシアルキレン基
n:Mがベンゼン環の場合は1〜3の整数、Mがナフタレン環の場合は0〜3の整数
【0008】
式1で示される芳香族非イオン性界面活性剤にはMがベンゼン環である場合のものとナフタレン環である場合のものとがある。Mがベンゼン環である場合のものには、1)ベンゼン環に置換基R1を1〜3個有するポリオキシアルキレン置換フェニルエーテル、2)前記1)のポリオキシアルキレン置換フェニルエーテルのポリオキシアルキレン基の末端をアルコキシ基で封鎖した末端封鎖ポリオキシアルキレン置換フェニルエーテルがある。またMがナフタレン環である場合のものには、3)ナフタレン環に置換基R1を有しないポリオキシアルキレン非置換ナフチルエーテル、4)ナフタレン環に置換基R1を1〜3個有するポリオキシアルキレン置換ナフチルエーテル、5)前記3)のポリオキシアルキレン非置換ナフチルエーテルのポリオキシアルキレン基の末端をアルコキシ基で封鎖した末端封鎖ポリオキシアルキレン非置換ナフチルエーテル、6)前記4)のポリオキシアルキレン置換ナフチルエーテルのポリオキシアルキレン基の末端をアルコキシ基で封鎖した末端封鎖ポリオキシアルキレン置換ナフチルエーテルがある。なかでも、Mがナフタレン環である場合のものが好ましい。かかる芳香族非イオン性界面活性剤それ自体は、公知の合成方法、例えば特公昭49−14841号公報に記載されているような合成方法で合成できる。
【0009】
式1で示される芳香族非イオン性界面活性剤において、Mで示されるベンゼン環又はナフタレン環の置換基R1には、1)メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基等の炭素数1〜18のアルキル基、2)フェニル基、3)ベンジル基、4)スチリル基がある。
【0010】
式1で示される芳香族非イオン性界面活性剤において、Aで示されるポリオキシアルキレン基には、1)オキシエチレン単位のみで構成されたポリオキシエチレン基、2)オキシエチレン単位とオキシプロピレン単位とで構成された(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシプロピレン基があるが、1)のポリオキシエチレン基が好ましい。2)の場合、オキシエチレン単位とオキシプロピレン単位の結合様式はランダム状でも或はブロック状でもよいが、ブロック状であって、ベンゼン環又はナフタレン環にオキシエチレン単位が結合したものが好ましい。いずれの場合においてもポリオキシアルキレン基を構成するオキシアルキレン単位の合計数は30〜60とするが、35〜55とするのが好ましい。
【0011】
式1で示される芳香族非イオン性界面活性剤において、Aで示されるポリオキシアルキレン基の末端を封鎖するR2としては、1)水酸基、2)メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4のアルコキシ基がある。
【0012】
以上説明した式1で示される芳香族非イオン性界面活性剤においては、ナフタレン環に置換基R1を有しないポリオキシアルキレンナフチルエーテル、ナフタレン環に置換基R1として炭素数1〜6のアルキル基を1〜3個有するポリオキシアルキレン置換ナフチルエーテルが好ましく、これらの混合物がより好ましい。かかる混合物のうちでも、ポリオキシエチレンナフチルエーテルとポリオキシエチレン置換ナフチルエーテルとの混合物が好ましく、更に式1中のAが35〜55個のオキシエチレン単位で構成されたポリオキシエチレン基であるものの混合物がより好ましく、更にまた式1中のAを構成するオキシエチレン単位の数が5以上異なるものの混合物が特に好ましい。
【0013】
式2で示される脂肪族非イオン性界面活性剤には、1)炭素数8〜14のアルキル基を有するポリオキシエチレンアルキルエーテル、2)炭素数8〜14のアルキル基を有する(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシプロピレンアルキルエーテルがある。かかる脂肪族非イオン性界面活性剤それ自体は、公知の合成方法、例えば特公昭49−14841号公報に記載されているような合成方法で合成できる。
【0014】
式2で示される脂肪族非イオン性界面活性剤において、R3としては、1)オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基等の、炭素数8〜14の1級アルコールから水酸基を除いた残基である直鎖アルキル基、2)イソオクチル基、イソノニル基、イソデシル基、イソウンデシル基、イソドデシル基、イソトリデシル基、イソテトラデシル基等の、炭素数8〜14の2級アルコールから水酸基を除いた残基である分岐アルキル基がある。
【0015】
式2で示される脂肪族非イオン性界面活性剤において、Bで示されるオキシアルキレン基には、1)オキシエチレン単位のみで構成されたポリオキシエチレン基、2)オキシエチレン単位とオキシプロピレン単位とで構成された(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシプロピレン基があるが、1)のポリオキシエチレン基が好ましい。2)の場合、オキシエチレン単位とオキシプロピレン単位の結合様式は、ランダム状でも或はブロック状でもよいが、ブロック状であって、アルキル基にオキシエチレン単位が結合したものが好ましい。いずれの場合においてもポリオキシアルキレン基を構成するオキシアルキレン単位の合計数は3〜16とするが、4〜12とするのが好ましい。
【0016】
以上説明した式2で示される脂肪族非イオン性界面活性剤においては、式2中のR3が炭素数9〜13の分岐アルキル基であるものが好ましく、更に式2中のBが4〜12個のオキシエチレン単位で構成されたポリオキシエチレン基であるものがより好ましい。
【0017】
本発明の微粒子用水系分散剤は、以上説明した式1で示される芳香族非イオン性界面活性剤と式2で示される脂肪族非イオン性界面活性剤とから成るものであって、前者70〜99.5重量%及び後者30〜0.5重量%、好ましくは前者80〜99重量%及び後者20〜1重量%、より好ましくは前者85〜98重量%及び後者15〜2重量%の割合から成るものである。
【0018】
本発明の微粒子用水系分散剤を用いて微粒子を水系に分散させる場合、微粒子100重量部に対し、本発明の微粒子用水系分散剤を通常10〜100重量部、好ましくは30〜60重量部の割合で用いる。本発明の微粒子用水系分散剤を用いて微粒子を水系に分散させる場合、ホモミキサー、コロイドミル、超音波分散機、ビーズミル、ボールミル、ペイントシェイカー、サンドミル等の分散機器を用いるのが好ましい。
【0019】
本発明の微粒子用水系分散剤を適用する微粒子としては、いずれも通常はその粒子径が0.01〜50μmである、無機微粒子、有機微粒子、これらの複合体であるハイブリット微粒子が挙げられる。具体的には、1)炭酸カルシウム微粒子、シリカ微粒子、フェライト微粒子、アパタイト微粒子、無機金属酸化物微粒子、セメント微粒子、カーボンブラック微粒子、ゼオライト微粒子、無機金属微粒子、無機炭化物微粒子、無機窒化物微粒子等の無機微粒子、2)セルロース微粒子、コラーゲン微粒子、ポリビニル樹脂微粒子、ポリアミド樹脂微粒子、ポリオレフィン樹脂微粒子、有機酸化物微粒子等の有機微粒子、3)二酸化チタン/ナイロン樹脂微粒子、アルミナ/ポリオレフィン樹脂微粒子、シリカ/ポリビニルIPN樹脂微粒子等のハイブリット微粒子が挙げられる。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の微粒子用水系分散剤の実施形態としては、次の1)〜3)が好適例として挙げられる。
1)下記の芳香族非イオン性界面活性剤(A−1)60重量%、下記の芳香族非イオン性界面活性剤(A−2)37重量%及び下記の脂肪族非イオン性界面活性剤(B−1)3重量%の割合から成る微粒子用水系分散剤。
芳香族非イオン性界面活性剤(A−1):式1中のMがナフタレン環、R2が水酸基、Aが35個のオキシエチレン単位で構成されたポリオキシエチレン基、nが0(したがって置換基としてのR1はなし)である場合の式1で示される芳香族非イオン性界面活性剤
芳香族非イオン性界面活性剤(A−2):式1中のMがナフタレン環、R2が水酸基、Aが45個のオキシエチレン単位で構成されたポリオキシエチレン基、nが0(したがって置換基としてのR1はなし)である場合の式1で示される芳香族非イオン性界面活性剤
脂肪族非イオン性界面活性剤(B−1):R3がイソオクチル基、Bが8個のオキシエチレン単位で構成されたポリオキシエチレン基である場合の式2で示される脂肪族非イオン性界面活性剤
【0021】
2)前記の芳香族非イオン性界面活性剤(A−2)45重量%、下記の芳香族非イオン性界面活性剤(A−3)45重量%、前記の脂肪族非イオン性界面活性剤(B−1)8重量%及び下記の脂肪族非イオン性界面活性剤2重量%の割合から成る微粒子用水系分散剤。
芳香族非イオン性界面活性剤(A−3):式1中のMがナフタレン環、R1がメチル基、R2が水酸基、Aが50個のオキシエチレン単位で構成されたポリオキシエチレン基、nが1である場合の式1で示される芳香族非イオン性界面活性剤
脂肪族非イオン性界面活性剤(B−2):R3がイソウンデシル基、Bが10個のオキシエチレン単位で構成されたポリオキシエチレン基である場合の式2で示される脂肪族非イオン性界面活性剤
【0022】
3)前記の芳香族非イオン性界面活性剤(A−1)35重量%、前記の芳香族非イオン性界面活性剤(A−3)55重量%及び下記の脂肪族非イオン性界面活性剤(B−3)5重量%の割合から成る微粒子用水系分散剤。
脂肪族非イオン性界面活性剤(B−3):R3がイソトリデシル基、Bが12個のオキシエチレン単位で構成されたポリオキシエチレン基である場合の式2で示される脂肪族非イオン性界面活性剤
【0023】
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明の構成及び効果をより具体的にするが、本発明が該実施例に限定されるというものではない。尚、以下の実施例及び比較例において、部は重量部を、また%は重量%を意味する。
【0024】
【実施例】
試験区分1(芳香族非イオン性界面活性剤の合成)
・芳香族非イオン性界面活性剤(A−1)の合成
β−ナフトール144g(1モル)及び水酸化カリウム2.63gをオートクレーブに仕込み、オートクレーブ内を窒素ガスで置換した後、130℃に加温し、エチレンオキサイド1584g(36モル)を圧入して、反応させた。1時間の熟成反応後、触媒を吸着剤処理により除去し、反応物を得た。得られた反応物を分析したところ、式1中のMがナフタレン環、R2が水酸基、Aが35個のオキシエチレン単位で構成されたポリオキシエチレン基、nが0(したがって置換基としてのR1はなし)である場合の式1で示される芳香族非イオン性界面活性剤(A−1)であった。
【0025】
・芳香族非イオン性界面活性剤(A−2)〜(A−5),(A−8)〜(A−10),(a−1)〜(a−3)及び脂肪族非イオン性界面活性剤(B−1)〜(B−6)の合成
芳香族非イオン性界面活性剤(A−1)の場合と同様にして、芳香族非イオン性界面活性剤(A−2)〜(A−5),(A−8)〜(A−10),(a−1)〜(a−3)及び脂肪族非イオン性界面活性剤(B−1)〜(B−6)を合成した。
【0026】
・芳香族非イオン性界面活性剤(A−6)の合成
芳香族非イオン界面活性剤(A−1)の場合と同様にして合成したポリオキシエチレン(55モル)トリベンジルナフチルエーテル2834g(1モル)及び水酸化カリウム108gをオートクレーブに仕込み、オートクレーブ内を窒素ガスで置換した後、100℃に加温し、塩化メチル81g(1.6モル)を圧入して、反応させた。1時間の熟成反応後、反応物を水洗し、脱水して、反応物を得た。得られた反応物を分析したところ、式1中のMがナフタレン環、R1がベンジル基、R2がメトキシ基、Aが55個のオキシエチレン単位で構成されたポリオキシエチレン基、nが3である場合の式1で示される芳香族非イオン性界面活性剤(A−6)であった。
【0027】
・芳香族非イオン性界面活性剤(A−7)の合成
芳香族非イオン性界面活性剤(A−6)の場合と同様にして、芳香族非イオン性界面活性剤(A−7)を合成した。
以上で合成した各芳香族非イオン性界面活性剤の内容を表1にまとめて示し、また各脂肪族非イオン性界面活性剤の内容を表2にまとめて示した。
【0028】
【表1】
Figure 0004429446
【0029】
表1において、
上段の各記号:式1中の各記号に相当
数:Aを構成するオキシエチレン単位の数(2段書きの場合は上段がオキシエチレン単位の数、下段がオキシプロピレン単位の数)
【0030】
【表2】
Figure 0004429446
【0031】
表2において、
上段の各記号:式2中の各記号に相当
数:Bを構成するオキシエチレン単位の数(2段書きの場合は上段がオキシエチレン単位の数、下段がオキシプロピレン単位の数)
【0032】
試験区分2(微粒子用水系分散剤の調製)
・実施例1
試験区分1で合成した芳香族非イオン性界面活性剤(A−1)60部、芳香族非イオン性界面活性剤(A−2)37部及び脂肪族非イオン性界面活性剤(B−1)3部を均一混合して、実施例1の微粒子用水系分散剤を調製した。
【0033】
・実施例2〜13及び比較例1〜5
実施例1の微粒子用水系分散剤と同様にして、実施例2〜13及び比較例1〜5の各微粒子用水系分散剤を調製した。
以上で調製した各例の微粒子用水系分散剤の内容を表3にまとめて示した。
【0034】
試験区分3(微粒子の水系分散液の調製)
・有機微粒子の水系分散液の調製
各例の微粒子用水系分散剤100部を加熱溶融し、これを温水400部と均一混合して、微粒子用水系分散剤の20%水溶液を用意した。この微粒子用水系分散剤の20%水溶液10部、電子顕微鏡による平均粒子径1μmのポリスチレン微粒子20部、イオン交換水80部及び粒子径0.7mmのガラスビーズ200部をサンドグラインダーミルのポットに仕込み、回転数1000r.p.m.で3時間処理した後、デカンテーションによりポリスチレン粒子の水系分散液を得た。各例の微粒子用水系分散剤について、同様の水系分散液を5サンプルづつ作製した。
【0035】
・無機微粒子の水系分散液の調製
各例の微粒子用水系分散剤100部を加熱溶融し、これを温水400部と均一混合して、微粒子用水系分散剤の20%水溶液を用意した。この微粒子用水系分散剤の20%水溶液10部、電子顕微鏡による平均粒子径0.1μmのカーボンブラック微粒子20部、イオン交換水80部及び粒子径0.7mmのガラスビーズ200部をサンドグラインダーミルのポットに仕込み、回転数1000r.p.m.で3時間処理した後、デカンテーションによりカーボンブラックの水系分散液を得た。各例の微粒子用水系分散剤について、同様の水系分散液を5サンプルづつ作製した。
【0036】
・ハイブリット微粒子の水系分散液の調製
各例の微粒子用水系分散剤100部を加熱溶融し、これを温水400部と均一混合して、微粒子用水系分散剤の20%水溶液を用意した。この微粒子用水系分散剤の20%水溶液10部、電子顕微鏡による平均粒子径0.5μmの酸化チタン/ナイロンハイブリット微粒子20部、イオン交換水80部及び粒子径0.7mmのガラスビーズ200部をサンドグラインダーミルのポットに仕込み、回転数1000r.p.m.で3時間処理した後、デカンテーションによりカーボンブラックの水系分散液を得た。各例の微粒子用水系分散剤について、同様の水系分散液を5サンプルづつ作製した。
【0037】
試験区分4(評価)
・水系分散液の経時的な分散安定性の評価
試験区分3で作製した水系分散液100mlを目盛り0.1mlの共栓付きメスシリンダーに入れ、70℃の恒温槽に1週間静置した後、沈降量を計測した。各5サンプルの水系分散液毎に沈降量の平均値を算出し、以下の基準で評価した。結果を表3にまとめて示した。
◎:沈降量の平均値が0.1ml未満
○:沈降量の平均値が0.1ml以上0.5ml未満
△:沈降量の平均値が0.5ml以上1ml未満
×:沈降量の平均値が1ml以上
【0038】
・水系分散液のアニオン性溶液との混合安定性の評価
試験区分3で作製した無機微粒子の水系分散液100mlと、アニオン性溶液としてラウリル硫酸ナトリウムの10%水溶液10mlとを目盛り0.1mlの共栓付きメスシリンダーに入れ、激しく上下に10回振とうした後、25℃の恒温槽に1日間静置した後、沈降量を計測した。各5サンプルの水系分散液毎に沈降量の平均値を算出し、以下の基準で評価した。結果を表3にまとめて示した。
◎:沈降量の平均値が0.1ml未満
○:沈降量の平均値が0.1ml以上0.5ml未満
△:沈降量の平均値が0.5ml以上1ml未満
×:沈降量の平均値が1ml以上
【0039】
・水系分散液のカチオン性溶液との混合安定性の評価
試験区分3で作製した無機微粒子の水系分散液100mlと、カチオン性溶液としてラウリルトリメチルアンモニウムクロライドの10%水溶液10mlとを目盛り0.1mlの共栓付きメスシリンダーに入れ、激しく上下に10回振とうした後、25℃の恒温槽に1日間静置した後、沈降量を計測した。各5サンプルの水系分散液毎に沈降量の平均値を算出し、以下の基準で評価した。結果を表3にまとめて示した。
◎:沈降量の平均値が0.1ml未満
○:沈降量の平均値が0.1ml以上0.5ml未満
△:沈降量の平均値が0.5ml以上1ml未満
×:沈降量の平均値が1ml以上
【0040】
【表3】
Figure 0004429446
【0041】
表3において、
使用量:重量部
条件1:有機微粒子の水系分散液の場合
条件2:無機微粒子の水系分散液の場合
条件3:ハイブリット微粒子の水系分散液の場合
条件4:アニオン性溶液を加えた場合
条件5:カチオン性溶液を加えた場合
t−5:ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩
t−6:ポリオキシエチレン(3モル)ラウリル硫酸エステルナトリウム塩
t−7:数平均分子量8000のポリアクリル酸ナトリウム塩
t−8:数平均分子量75000のスチレン−アクリル酸ナトリウム塩共重合体/ポリオキシエチレン(20モル)ノニルフェニルエーテル=5/95(重量比)の混合物
*:分散安定性が悪かったので評価しなかった
【0042】
【発明の効果】
既に明らかなように、以上説明した本発明には、イオン性物質が共存してもこれにより悪影響を受けることなく、また環境衛生面や安全面で問題を生じることなく、微粒子を経時的にも安定して水系に分散させることができるという効果がある。

Claims (7)

  1. 微粒子を水系に安定分散させる分散剤であって、下記の式1で示される芳香族非イオン性界面活性剤70〜99.5重量%及び下記の式2で示される脂肪族非イオン性界面活性剤30〜0.5重量%(合計100重量%)の割合から成ることを特徴とする微粒子用水系分散剤。
    【式1】
    Figure 0004429446
    【式2】
    Figure 0004429446
    (式1及び式2において、
    M:ベンゼン環又はナフタレン環
    1:炭素数1〜18のアルキル基、フェニル基、ベンジル基又はスチリル基
    2:水酸基又は炭素数1〜4のアルコキシ基
    3:炭素数8〜14のアルキル基
    A:30〜60個のオキシエチレン単位又は合計30〜60個のオキシエチレン単位とオキシプロピレン単位とで構成されたポリオキシアルキレン基
    B:3〜16個のオキシエチレン単位又は合計3〜16個のオキシエチレン単位とオキシプロピレン単位とで構成されたポリオキシアルキレン基
    n:Mがベンゼン環の場合は1〜3の整数、Mがナフタレン環の場合は0〜3の整数)
  2. 式1で示される芳香族非イオン性界面活性剤80〜99重量%及び式2で示される脂肪族非イオン性界面活性剤20〜1重量%(合計100重量%)の割合から成る請求項1記載の微粒子用水系分散剤。
  3. 式1で示される芳香族非イオン性界面活性剤85〜98重量%及び式2で示される脂肪族非イオン性界面活性剤15〜2重量%(合計100重量%)の割合から成る請求項1記載の微粒子用水系分散剤。
  4. 芳香族非イオン性界面活性剤が、式1中のMがナフタレン環であつて、且つnが0である場合のものと、式1中のMがナフタレン環であり、R1が炭素数1〜6のアルキル基であって、且つnが1〜3の整数である場合のものとの混合物である請求項1、2又は3記載の微粒子用水系分散剤。
  5. 芳香族非イオン性界面活性剤が、式1中のAが35〜55個のオキシエチレン単位で構成されたポリオキシエチレン基である場合のものである請求項1、2、3又は4記載の微粒子用水系分散剤。
  6. 芳香族非イオン性界面活性剤が、式1中のAを構成するオキシエチレン単位の数が5以上異なるものの混合物である請求項5記載の微粒子用水系分散剤。
  7. 脂肪族非イオン性界面活性剤が、式2中のR3が炭素数9〜13の分岐アルキル基であり、Bが4〜12個のオキシエチレン単位で構成されたポリオキシエチレン基である場合のものである請求項1、2、3、4、5又は6記載の微粒子用水系分散剤。
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