JP2001187851A - インクジェット記録用水系インク - Google Patents

インクジェット記録用水系インク

Info

Publication number
JP2001187851A
JP2001187851A JP37493099A JP37493099A JP2001187851A JP 2001187851 A JP2001187851 A JP 2001187851A JP 37493099 A JP37493099 A JP 37493099A JP 37493099 A JP37493099 A JP 37493099A JP 2001187851 A JP2001187851 A JP 2001187851A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
pigment
water
weight
metal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP37493099A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshinori Hama
良典 濱
Takehiro Tsutsumi
武弘 堤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP37493099A priority Critical patent/JP2001187851A/ja
Publication of JP2001187851A publication Critical patent/JP2001187851A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】耐焦げ付き性、印字特性及び分散安定性に優れ
たインクジェット記録用水系インクを提供すること。 【解決手段】顔料を含有するポリマー粒子の水分散体を
含有してなり、Fe、Co、Ni、Cr、Si、Al、
Ca、Na、K、Zr及びTi、それらの金属イオン、
並びにそれらの金属化合物中の金属のインクにおける含
有量が30ppm以下であるインクジェット記録用水系
インク。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記
録用水系インクに関する。更に詳しくは、ノズル詰まり
を発生しがたく、高い印字品質を与えるインクジェット
記録用水系インク及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方式は、非常に微細
なノズルからインク液滴を記録部材に直接吐出し、付着
させて、文字や画像を得る記録方式である。このインク
ジェット記録方式は、使用する装置が低騒音で操作性が
よいという利点を有するのみならず、カラー化が容易で
あり、かつ記録部材として普通紙を使用することができ
るという利点があるため、近年広く用いられている。
【0003】インクジェットプリンタに使用されるイン
クには、ノズルにインクが目詰まりするのを防止するた
めに、水溶性染料及び多価アルコールが用いられてい
る。しかし、このインクには、耐水性や耐光性に劣り、
特に熱ジェット方式のインクに使用した場合には、ヒー
ター面の熱により染料が酸化され、インクがヒーター面
に焦げ付きやすく、吐出性が低下するという欠点があ
る。
【0004】この欠点を解消するために、水系の顔料イ
ンクが提案されている。水系の顔料インクには、界面活
性剤や水溶性ポリマーにより顔料を水中へ分散させた顔
料分散型インクと、水不溶性ポリマーに顔料を含有さ
せ、水中へ分散させた顔料内包型インクがある。
【0005】しかしながら、顔料分散型インクには、耐
水性及び耐光性が不十分であるという欠点がある。ま
た、顔料内包型インクには、顔料分散型インクと比べて
ポリマーの含有量が多く、また顔料表面がポリマーで覆
われているため、顔料が分散媒に均一に分散しがたいと
いう欠点がある。
【0006】ところで、インクジェット記録用水系イン
クを製造する方法として、顔料を分散媒に分散させる際
に、ボールミル、ビーズミル、サンドグラインダー等の
メディア式分散機を用いる方法が提案されている。
【0007】メディア式分散機を用いて顔料内包型イン
クを製造した場合、顔料を分散媒に均一に分散させるこ
とが困難であることから、メディアの充填率や攪拌速度
を高めたり、分散に長時間をかける必要がある。しか
し、これらの操作を採用した場合には、分散機の分散室
内壁、撹拌翼、メディア等の摩耗によってFe、Co、
Ni、Cr、Si、Al、Ca、Na、K、Zr及びT
i、それらの金属イオン、並びにそれらの金属化合物
(以下、「金属類」という)が生成し、この生成した金
属類がインクに混入し、この混入した金属類によってイ
ンクがヒーター面で焦げ付いたり、印字性能が低下した
り、分散安定性が低下するという問題が発生するおそれ
がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、耐焦げ付き
性、印字特性及び分散安定性に優れたインクジェット記
録用水系インクを提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、(1)顔料を
含有するポリマー粒子の水分散体を含有してなり、F
e、Co、Ni、Cr、Si、Al、Ca、Na、K、
Zr及びTi、それらの金属イオン、並びにそれらの金
属化合物中の金属のインクにおける含有量が30ppm
以下であるインクジェット記録用水系インク、(2)顔
料を含有するポリマーを高圧ホモジナイザー、高速撹拌
型分散機又はロールミルで水中に分散させ、得られた顔
料を含有するポリマー粒子の水分散体を用いて水系イン
クを調製する、Fe、Co、Ni、Cr、Si、Al、
Ca、Na、K、Zr及びTi、それらの金属イオン、
並びにそれらの金属化合物中の金属のインクにおける含
有量が30ppm以下であるインクジェット記録用水系
インクの製造方法、並びに(3)前記(2)に記載の製
造方法によって得られたインクジェット記録用水系イン
クに関する。
【0010】
【発明の実施の形態】顔料を含有するポリマー粒子に用
いられるポリマーとしては、顔料を含有することができ
る水不溶性ポリマーを使用することができる。ポリマー
の例としては、ビニル系ポリマー、ポリエステル系ポリ
マー、ポリウレタン系ポリマー等が挙げられる。該ポリ
マーの中では、ビニル系ポリマーが好ましい。ビニル系
ポリマーとしては、スチレン、(メタ)アクリル酸及び
(メタ)アクリル酸エステルからなる群より選ばれた1
種以上のモノマーの重合体が挙げられる。ポリマーの重
量平均分子量は、3000〜50000であることが、
インクがプリンタヘッドに焦げ付くことを防止し、印刷
後のインクの耐久性を高める観点から好ましい。
【0011】顔料は、無機顔料及び有機顔料のいずれで
あってもよい。また、必要により、それらに体質顔料を
併用することもできる。無機顔料としては、カーボンブ
ラック、金属酸化物、金属硫化物、金属塩化物等が挙げ
られ、特に黒色水系インクではカーボンブラックが好ま
しい。カーボンブラックとしては、ファーネスブラッ
ク、サーマルランプブラック、アセチレンブラック、チ
ャンネルブラック等が挙げられる。有機顔料としては、
アゾ顔料、ジアゾ顔料、フタロシアニン顔料、キナクリ
ドン顔料、イソインドリノン顔料、ジオキサジン顔料、
ペリレン顔料、ペリノン顔料、チオインジゴ顔料、アン
ソラキノン顔料、キノフタロン顔料等が挙げられる。体
質顔料としては、シリカ、炭酸カルシウム、タルク等が
挙げられる。
【0012】顔料の量は、印字濃度及びポリマー粒子中
に含有させやすさの観点から、ポリマーの樹脂固形分1
00重量部に対して20〜400重量部、好ましくは5
0〜300重量部であることが望ましい。
【0013】顔料を含有するポリマー粒子の水分散体
は、顔料を含有するポリマーを高圧ホモジナイザー、高
速撹拌型分散機又はロールミルで水中に分散させること
によって製造することができる。より具体的には、ポリ
マーを有機溶媒に溶解させ、これに顔料、水、並びに必
要に応じて中和剤及び界面活性剤を添加、混合し、得ら
れた混合物を高圧ホモジナイザー、高速撹拌型分散機又
はロールミルでポリマーを水中に分散させることによ
り、顔料を含有するポリマー粒子の水分散体を製造する
ことができる。
【0014】有機溶媒としては、アルコール系溶媒、ケ
トン系溶媒及びエーテル系溶媒が好ましく、これらの中
では、親水性を有するものがより好ましい。
【0015】アルコール系溶媒としては、メタノール、
エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、第3
級ブタノール、イソブタノール、ジアセトンアルコール
等が挙げられる。ケトン系溶媒としては、アセトン、メ
チルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチル
ケトン等が挙げられる。エーテル系溶媒としては、ジブ
チルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等が挙
げられる。これらの有機溶媒の中では、イソプロパノー
ル、アセトン及びメチルエチルケトンが好ましい。
【0016】また、必要により、有機溶媒を高沸点親水
性有機溶媒と併用してもよい。高沸点親水性有機溶媒と
しては、フェノキシエタノール、エチレングリコールモ
ノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエ
ーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジ
エチレングリコールジエチルエーテル等が挙げられる。
【0017】中和剤として、塩生成基の種類に応じて酸
又は塩基を使用することができる。酸としては、塩酸、
硫酸等の無機酸、酢酸、プロピオン酸、乳酸、コハク
酸、グリコール酸、グルコン酸、グリセリン酸等の有機
酸が挙げられる。塩基としては、トリメチルアミン、ト
リエチルアミン等の3級アミン類、アンモニア、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられる。
【0018】中和度には、特に限定がない。通常、得ら
れる水分散液の液性が中性、例えば、pHが4.5〜9
であることが好ましい。
【0019】分散処理には、分散機として、高圧ホモジ
ナイザー、高速撹拌型分散機又はロールミルが使用され
る。これらの分散機にはメディアが不要であるので、メ
ディアの使用によって発生する金属類の混入がないイン
クを得ることができる。これらの中では、分散能力及び
作業性を向上させる観点から、高圧ホモジナイザーが好
ましい。
【0020】高圧ホモジナイザーとしては、処理液の流
路が固定されたチャンバーを有する高圧ホモジナイザー
(以下、チャンバー型高圧ホモジナイザーという)及び
均質バルブを有する高圧ホモジナイザー(以下、均質バ
ルブ型高圧ホモジナイザーという)が挙げられる。これ
らの中では、均質バルブ型高圧ホモジナイザーは、処理
液の流路の幅を容易に調節することができるので、操作
時の圧力及び流量を任意に設定することができ、その操
作範囲が広いため、特に好ましい。
【0021】チャンバー型高圧ホモジナイザーとして
は、マイクロフルイダイザー(マイクロフルイディクス
社製、商品名)、ナノマイザー(ナノマイザー社製、商
品名)、アルティマイザー(スギノマシン社製、商品
名)等が挙げられる。
【0022】均質バルブ型高圧ホモジナイザーとして
は、高圧ホモジナイザー(ラニー社製、商品名)、高圧
ホモジナイザー(三丸機械工業(株)製、商品名)、高
圧ホモゲナイザー(イズミフードマシナリ(株)製、商
品名)等が挙げられる。
【0023】高速撹拌型分散機としては、クレアミック
スWモーション(エムテクニック社製、商品名)、フィ
ルミックス(特殊機化工業(株)製、商品名)等が挙げ
られる。ロールミルとしては、2本ロールミル、3本ロ
ールミル等が挙げられる。
【0024】本発明における金属類は、主として、分散
処理工程での高圧ホモジナイザー、高速撹拌型分散機、
ロールミル又はメディア式分散機の容器及び流路の内
壁、ロール表面、撹拌羽根、メディア等の部材から摩耗
や分散処理以外の工程等によって生じるものと、原料に
含有されているものとがある。なお、金属類からは、顔
料、ポリマー、界面活性剤及び分散剤の本体由来の金属
類は除かれる。ここで、本体とは、不純物以外の成分の
ことである。これらの工程での金属類は、金属部材、セ
ラミック部材、ガラス部材等に由来する。金属部材に由
来する金属類としては、Fe、Co、Ni、Cr等の金
属及びそのイオンや金属化合物が挙げられる。また、セ
ラミック部材やガラス部材に由来するものとして、S
i、Al、Ca、Na、K、Zr、Ti等の金属及びそ
のイオンや金属化合物が挙げられる。したがって、本発
明における金属類は、主として、金属及びそのイオンや
金属化合物で構成される。
【0025】本発明で使用される分散機は、高圧ホモジ
ナイザー、高速撹拌型分散機又はロールミルであるの
で、メディアからの金属類、メディアと内壁等との衝突
によって生じる金属類が含まれず、得られるインクにお
ける金属類中の金属のインクにおける含有量を30pp
m以下とするができる。特に、Fe、Co、Ni、C
r、Si、Al、Ca、Ni、Zr及びTiの金属、金
属イオン及び金属化合物中の金属のインクにおける含有
量を25ppm以下とすることができ、またFe、N
i、Cr、Si、Al及びCaの金属、金属イオン及び
金属化合物中の金属のインクにおける含有量を20pp
m以下とすることができる。更に、高圧ホモジナイザー
又は高速攪拌型分散機を使用した場合には、Fe、N
i、Cr、Si、Al及びCaの金属、金属イオン及び
金属化合物中の金属の総含有量を5ppm以下とするこ
とができる。
【0026】かくして得られた顔料を含有するポリマー
粒子の水分散体には、必要により、水を添加し、攪拌後
に、有機溶媒や水を除去し、所望のポリマー粒子の固形
分濃度となるように調整することができる。なお、必要
に応じて、遠心分離、フィルター濾過等により、粗大粒
子を除去することができる。
【0027】なお、顔料を含有するポリマー粒子の粒径
は、水系インクのにじみの発生防止及び分散安定性の観
点から、0.01〜0.50μmが好ましく、0.02
〜0.20μmがより好ましい。
【0028】次に、得られた顔料を含有するポリマー粒
子の水分散体と、必要に応じて湿潤剤、分散剤、消泡
剤、防黴剤、キレート剤等の添加剤とを混合し、得られ
た混合液を適宜、フィルター等で濾過することにより、
水系インクを得ることができる。
【0029】水系インクにおけるポリマー粒子の含有量
は、通常、印字濃度を高くするとともに、吐出安定性を
向上させる観点から、1〜30重量%、好ましくは2〜
15重量%となるように調整することが望ましい。
【0030】
【実施例】製造例 反応容器に、メチルエチルケトン20重量部、スチレン
7.5重量部、n−ドデシルメタクリレート3重量部、
N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート10重量
部、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート
(新中村化学(株)製、商品名:NKエステルM−40
G)20重量部、スチレンマクロマー〔東亜合成(株)
製、商品名:AS−6(スチレン単独重合マクロマー、
数平均分子量:6000、重合性官能基:メタクリロイ
ルオキシ基〕5重量部及びメルカプトエタノール0.2
重量部を仕込み、窒素ガス置換を十分に行なった。
【0031】一方、滴下ロートに、スチレン7.5重量
部、n−ドデシルメタクリレート5重量部、N,N−ジ
メチルアミノエチルメタクリレート15重量部、メトキ
シポリエチレングリコールメタクリレート〔新中村化学
(株)製、商品名:NKエステルM−40G〕20重量
部、スチレンマクロマー〔東亜合成(株)製、商品名:
AS−6〕5重量部、メルカプトエタノール1.8重量
部、メチルエチルケトン60重量部及び2, 2' −アゾ
ビス(2, 4−ジメチルバレロニトリル)1.2重量部
を入れ、十分に窒素置換を行なった。
【0032】窒素雰囲気下、反応容器内の混合溶液を攪
拌しながら65℃まで昇温し、滴下ロート中の混合溶液
を3時間かけて徐々に滴下した。滴下終了から2時間経
過後、2, 2' −アゾビス(2, 4−ジメチルバレロニ
トリル)0.3重量部をメチルエチルケトン5重量部に
溶解した溶液を加え、更に65℃で2時間、70℃で2
時間熟成させ、共重合体溶液を得た。
【0033】得られた共重合体溶液の一部を、減圧下、
105℃で2時間乾燥させ、溶媒を除去することによっ
て単離し、標準物質としてポリスチレン、溶媒としてテ
トラヒドロフランを用いたゲルパーミエーションクロマ
トグラフィーにより重量平均分子量を測定したところ、
15000であった。
【0034】得られた共重合体溶液を減圧乾燥させて得
られた共重合体5重量部を、メチルエチルケトン10重
量部に溶かし、その中に中和剤として50%グルコン酸
水溶液3.1重量部を加えて共重合体の一部を中和し、
更に顔料としてカーボンブラック5重量部を添加し、混
合物Aを得た。
【0035】実施例1 製造例で得られた混合物Aに、イオン交換水25重量部
を添加し、混合した後、チャンバー型高圧ホモジナイザ
ー(マイクロフルイダイザー、マイクロフルイディクス
社製、品番:M−110−EH)で、120MPaで5
回通過させ、分散させた。
【0036】得られた分散体に、イオン交換水30重量
部を添加し、攪拌した後、減圧下で60℃でメチルエチ
ルケトンを除去し、更に一部の水を除去することによ
り、固形分濃度が20重量%の顔料含有ポリマー粒子の
水分散体を得た。更に、平均粒径5μmのフィルター
(アセチルセルロース膜、外径:2.5cm、富士写真
フイルム(株)製)を取り付けた容量50mLの針なし
シリンジ(テルモ(株)製)で濾過し、粗大粒子を除去
した。
【0037】次に、得られた水分散体40重量部、グリ
セリン5重量部、尿素10重量部、アセチレングリコー
ル・ポリエチレンオキサイド付加物(川研ファインケミ
カル(株)製、商品名:アセチレノールEH)1重量部
及びイオン交換水44重量部を混合し、得られた混合液
を平均孔径0.5μmのフィルター(アセチルセルロー
ス膜、外径:2.5cm、富士写真フイルム(株)製)
を取り付けた容量25mLの針なしシリンジ(テルモ
(株)製)で濾過し、粗大粒子を除去し、水系インクを
得た。
【0038】実施例2 実施例1において、均質バルブ型高圧ホモジナイザー
(ラニー社製、品番:GM−1)を用いて100MPa
で7回通過させ、分散させた以外は、実施例1と同様に
して水系インクを得た。
【0039】実施例3 実施例1において、チャンバー型高圧ホモジナイザーの
代わりに高速攪拌型分散機(クレアミックスWモーショ
ン、エムテクニック社製、品番:CLM−1.5/2.
2W)を用いて30分間分散させた以外は、実施例1と
同様にして水系インクを得た。
【0040】実施例4 製造例で得られた混合物Aを、3本ロールミル(ロール
材質:セラミックス)で5回通過させ、分散させた。得
られた分散物に、イオン交換水55重量部を添加し、攪
拌した後、減圧下で60℃で有機溶媒を除去し、更に一
部の水を除去することにより、固形分濃度が20重量%
の顔料含有ポリマー粒子の水分散体を得た。得られた水
分散体を用いて、実施例1と同様にして水系インクを得
た。
【0041】比較例1 実施例1において、チャンバー型高圧ホモジナイザーの
代わりにビーズミル(ダイノーミル、シンマルエンター
プライゼス社製;ベッセル材質:ステンレス鋼、メディ
ア:直径0.5mmのガラスビーズ)を用いて分散させ
た以外は、実施例1と同様にして水系インクを得た。
【0042】比較例2 実施例1において、チャンバー型高圧ホモジナイザーの
代わりにビーズミル(グレンミル、浅田鉄工(株)製;
ベッセル材質:ジルコニア強化アルミナ、メディア:直
径0.5mmのガラスビーズ)を用いて分散させた以外
は、実施例1と同様にして水系インクを得た。
【0043】比較例3 実施例1において、チャンバー型高圧ホモジナイザーの
代わりにビーズミル(ダイノーミル、浅田鉄工(株)
製;ベッセル材質:ジルコニア、メディア:直径0.5
mmのジルコニアビーズ)を用いて分散させた以外は実
施例1と同様にして水系インクを得た。
【0044】実施例1〜4及び比較例1〜3で得られた
水系インクについて、下記方法により物性を評価した。
なお、分散安定性のみ固形分濃度が20%の水分散体に
ついて評価した。その結果を表1に示す。
【0045】(1)金属類中の金属のインクにおける含
有量 ICP(誘導結合プラズマ)発光分析(検出下限:1p
pm)により定量した。
【0046】(2)印字物のヨレ 市販のヒューレット・パッカード(HEWLETT PACKARD )
社製のバブルジェットプリンター(型番:Desk Jet-720
C )用い、罫線を印刷したときのヨレの度合いを目視に
て観察し、以下の評価基準で評価した。
【0047】〔評価基準〕 ◎:ヨレなし ○:殆どヨレなし △:少しヨレあり ×:ヨレあり
【0048】(3)耐焦げ付き性 上記プリンターを用い、市販のA4版コピー用紙にベタ
印字を5枚行い、その後、インクカートリッジ 内の加
熱部を顕微鏡によって観察し、以下の評価基準で評価し
た。 〔評価基準〕 ○:焦げの付着が認められない △:焦げの付着がやや認められる ×:焦げの付着が認められる
【0049】(4)分散安定性 外形16.5mm、全長160mmのネジ口試験管に2
0%水分散体20mLを入れ、密栓して試験管立てに立
てた状態で60℃の恒温槽に1カ月間静置保存した。試
験管内の上層及び下層からサンプルを各1mL採取し、
吸光度計〔(株)島津製作所製、品番:UV−265F
W〕で吸光度を測定し、両者の吸光度比(上層/下層)
を求め、以下の評価基準で評価した。 〔評価基準〕 ○:吸光度比が95%以上 △:吸光度比が85%以上95%未満 ×:吸光度比が85%未満
【0050】
【表1】
【0051】表1に示された結果から、各実施例で得ら
れた金属類中の金属のインクにおける含有量が30pp
m以下の水系インクは、いずれも、印字物のヨレやヒー
ターの焦げ付がなく、更に分散安定性にも優れたもので
あることがわかる。
【0052】
【発明の効果】本発明のインクジェット記録用水系イン
クは、ヒーターの焦げ付がなく、印字特性及び分散安定
性に優れたものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 EA04 FC01 2H086 BA53 BA55 BA59 BA62 4J039 AD03 AD09 AD10 BA04 BA10 BA13 BA16 BA18 BA21 BA23 BA30 BC39 BC60 BE01 CA06 DA02 DA08 EA41 EA42 EA44 GA24

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 顔料を含有するポリマー粒子の水分散体
    を含有してなり、Fe、Co、Ni、Cr、Si、A
    l、Ca、Na、K、Zr及びTi、それらの金属イオ
    ン、並びにそれらの金属化合物中の金属のインクにおけ
    る含有量が30ppm以下であるインクジェット記録用
    水系インク。
  2. 【請求項2】 顔料を含有するポリマーを高圧ホモジナ
    イザー、高速撹拌型分散機又はロールミルで水中に分散
    させ、得られた顔料を含有するポリマー粒子の水分散体
    を用いて水系インクを調製する、Fe、Co、Ni、C
    r、Si、Al、Ca、Na、K、Zr及びTi、それ
    らの金属イオン、並びにそれらの金属化合物中の金属の
    インクにおける含有量が30ppm以下であるインクジ
    ェット記録用水系インクの製造方法。
  3. 【請求項3】 高圧ホモジナイザーが、処理液の流路が
    固定されたチャンバー又は均質バルブを有するものであ
    る請求項2記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項2又は3に記載の製造方法によっ
    て得られたインクジェット記録用水系インク。
JP37493099A 1999-12-28 1999-12-28 インクジェット記録用水系インク Pending JP2001187851A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP37493099A JP2001187851A (ja) 1999-12-28 1999-12-28 インクジェット記録用水系インク

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP37493099A JP2001187851A (ja) 1999-12-28 1999-12-28 インクジェット記録用水系インク

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001187851A true JP2001187851A (ja) 2001-07-10

Family

ID=18504675

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP37493099A Pending JP2001187851A (ja) 1999-12-28 1999-12-28 インクジェット記録用水系インク

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001187851A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005120310A (ja) * 2003-10-20 2005-05-12 Canon Finetech Inc インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクカートリッジおよびインクジェット記録装置
JP2005194326A (ja) * 2003-12-26 2005-07-21 Kao Corp 水系インクの製造法
WO2006043700A1 (ja) * 2004-10-22 2006-04-27 Seiko Epson Corporation インクジェット記録用インク
JP2007045985A (ja) * 2005-08-12 2007-02-22 Kao Corp インクジェット記録用水系インク
JP2008069355A (ja) * 2001-10-18 2008-03-27 Seiko Epson Corp 水性インク、水性インクセット及び分散液の製造方法
US8048939B2 (en) 2005-08-12 2011-11-01 Kao Corporation Water base ink for inkjet recording
US8759417B2 (en) 2001-10-18 2014-06-24 Seiko Epson Corporation Water-based ink, water-based ink set, and process for producing dispersion
US9359514B2 (en) 2010-12-24 2016-06-07 Dic Corporation Ink jet recording water-based ink and method for producing the same
JP2017036432A (ja) * 2015-08-07 2017-02-16 キヤノン株式会社 水性インク、インクカートリッジ、及びインクジェット記録方法

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008069355A (ja) * 2001-10-18 2008-03-27 Seiko Epson Corp 水性インク、水性インクセット及び分散液の製造方法
US8759417B2 (en) 2001-10-18 2014-06-24 Seiko Epson Corporation Water-based ink, water-based ink set, and process for producing dispersion
JP2005120310A (ja) * 2003-10-20 2005-05-12 Canon Finetech Inc インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクカートリッジおよびインクジェット記録装置
JP4510421B2 (ja) * 2003-10-20 2010-07-21 キヤノンファインテック株式会社 インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクカートリッジおよびインクジェット記録装置
JP4549670B2 (ja) * 2003-12-26 2010-09-22 花王株式会社 水系インクの製造法
JP2005194326A (ja) * 2003-12-26 2005-07-21 Kao Corp 水系インクの製造法
WO2006043700A1 (ja) * 2004-10-22 2006-04-27 Seiko Epson Corporation インクジェット記録用インク
US8556400B2 (en) 2004-10-22 2013-10-15 Seiko Epson Corporation Inkjet recording ink
JP2007045985A (ja) * 2005-08-12 2007-02-22 Kao Corp インクジェット記録用水系インク
US8048939B2 (en) 2005-08-12 2011-11-01 Kao Corporation Water base ink for inkjet recording
US9359514B2 (en) 2010-12-24 2016-06-07 Dic Corporation Ink jet recording water-based ink and method for producing the same
JP2017036432A (ja) * 2015-08-07 2017-02-16 キヤノン株式会社 水性インク、インクカートリッジ、及びインクジェット記録方法
US10233343B2 (en) 2015-08-07 2019-03-19 Canon Kabushiki Kaisha Aqueous ink, ink cartridge, and ink jet recording method

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1754759B1 (en) Ink set comprising at least one black and one colour ink; the inks comprise a resin emulsion
JP5198745B2 (ja) インクジェット記録用水系インク
JP3766095B2 (ja) インクジェット記録用水系インク
JP2006282760A (ja) インク組成物、これを用いたインクジェット記録方法及び記録物
JP2007077383A (ja) 水性インク
JP2008266598A (ja) インク組成物、インクジェット記録方法及び記録物
JP2007050652A (ja) インクジェット記録方法及び記録物
JP5198759B2 (ja) インクジェット記録用水系インク
US8021473B2 (en) Process for manufacturing inks and pigment formulations and ink jet inks made by the process
JP5763914B2 (ja) インクジェット記録方法
JP2001187851A (ja) インクジェット記録用水系インク
JP3790542B2 (ja) インクジェット記録用水系インク
JP2006282781A (ja) 水性インク
JP4914087B2 (ja) インクジェット記録用インクセット
JP4784817B2 (ja) ブラックインク組成物、これを用いた記録方法及び記録物
JP2001247800A (ja) 水系インクの製造法
JP5451057B2 (ja) インクジェット記録用水分散体の製造方法
JP2001329200A (ja) 水性インク組成物
JP2001247810A (ja) 顔料含有ポリマー粒子水分散体の製法
CN114080432A (zh) 油墨及喷墨记录方法
JP2004115589A (ja) 水性インク組成物
JP4076999B2 (ja) インクジェット記録用水系インク
JP2007277355A (ja) 水性インク組成物
JP2007126544A (ja) インクジェット記録用水系インク
JP2007099997A (ja) インク組成物、これを用いた記録方法、及び記録物

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060126

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060609

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060807

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070629

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20071025