JP2005194326A - 水系インクの製造法 - Google Patents

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Abstract

【課題】分散安定性に優れ、ヘッドの目詰まりがなく、優れた印字特性(光沢度)を有する水系インクを提供すること。
【解決手段】分散媒と、顔料と、水不溶性ポリマーを混合した混合液を高圧ホモジナイザーにより1.2×108 Pa以上の処理圧力でかつ9パス以上の分散処理を行う分散工程を有する水系インクの製造法。
【選択図】なし

Description

本発明は、水系インクの製造法に関する。更に詳しくは、インクジェット記録用水系インク等に好適に使用しうる水系インクの製造法に関する。
インクジェット記録方式は、カラー化が容易であり、記録部材として普通紙を使用することができるので、近年広く用いられている。
インクジェットに使用されるインクには、ノズルにインクが目詰まりするのを防止するために、水溶性染料及び多価アルコールが用いられている。しかし、このインクには、耐水性や耐光性に劣り、特に熱ジェット方式のインクとして使用した場合には、ヒーター面の熱により染料が酸化され、インクがヒーター面に焦げつきやすく、吐出性が低下するという欠点がある。
この欠点を解消するために、顔料インクが提案されている。顔料インクが目詰まりを起こさず安定した吐出特性を有するものとするためには、分散液中で顔料が沈降しないように、その粒径を十分小さいものにして分散させる必要がある。
一般に、顔料の分散は、分散液の製造法を利用して行なわれており、撹拌機によるミキシングは、通常、10Pa程度の低せん断応力で行なわれている。しかし、このような低せん断応力では、分散不良を生じたり、インク特性が悪くなるという欠点がある。
また、分散させる際には、ビーズミル、サンドミル、ボールミル等の分散機によるメディアを用いた分散方法も提案されている。しかし、この分散方法は、メディアとベッセルやメディア同士の衝突によって発生する無機不純物量が多く、吐出速度が低下する等の欠点があるため、機能面から好ましくない。
前記欠点を解消するために、高圧ホモジナイザーを用いた顔料インクの製造法、例えば、分散剤及び顔料を少なくとも含む混合物を複数のオリフィスを有するチャンバーを通過させ、処理液同士を衝突させて微粒子化する顔料インクの製造法(例えば、特許文献1参照)が提案されている。この製造法により、顔料の分散は大きく改善される。しかし、この方法における処理条件では、処理圧力が低く、パス回数も少ないため、経時的にインクの粘度が変化し、安定に印字できなくなる場合があり、この方法で得られた分散体よりも更に分散安定性の良好な分散体が望まれている。
また、分散媒と顔料と水不溶性ポリマーを混合し、1.0×105 Pa 以上のせん断応力で分散する顔料インクの製造法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。この製造法により、顔料の分散は大きく改善される。しかし、この方法では、高い処理圧力で顔料インクを分散されているが、パス回数が少なく、経時的にインクの粘度が変化し、安定に印字できなくなる場合があり、この方法で得られた分散体よりも更に分散安定性の良好な分散体が望まれている。
また、分散剤及び顔料を少なくとも含む混合物を単一のせん断管路をもつ液−壁衝突式高圧ホモジナイザーで分散する顔料インクの製造法が提案されている(例えば、特許文献3参照)。この製造法により、顔料の分散は大きく改善される。しかし、この方法では、パス回数は多いが、処理圧力が低いため、経時的にインクの粘度が変化し、安定に印字できなくなる場合があり、この方法で得られた分散体よりも、更に分散安定性の良好な分散体が望まれている。
また、分散剤及び顔料を少なくとも含む混合物を複数のオリフィスを有するチャンバーを通過させ、処理液同士を衝突させて微粒子化する顔料インクの製造法が提案されている(例えば、特許文献4参照)。この製造法により、顔料の分散は大きく改善される。しかし、この方法では、種々の処理圧力及び種々のパス回数での分散処理条件が記載されているが、処理圧力とパス回数の両方を満足する様な条件ではなく、経時的にインクの粘度が変化し、安定に印字できなくなる場合があり、この方法で得られた分散体よりも、更に分散安定性の良好な分散体が望まれている。
特公平8−30158号公報 特開2002−249690号公報 特開平8−109344号公報 特開平8−41395号公報
本発明は、分散安定性に優れ、ヘッドの目詰まりがなく、優れた印字特性(光沢度)を有する水系インクを提供することを課題とする。
本発明は、分散媒と、顔料と、水不溶性ポリマーを混合した混合液を高圧ホモジナイザーにより1.2×108 Pa以上の処理圧力でかつ9パス以上の分散処理を行う分散工程を有する水系インクの製造法に関する。
本発明の製造方法によって得られる水系インクは、分散安定性に優れ、更にヘッドの目詰まりがなく、優れた印字特性(光沢度)を有するという効果を奏する。
顔料は、無機顔料及び有機顔料のいずれであってもよい。また、必要により、この顔料と体質顔料とを併用することもできる。
無機顔料としては、カーボンブラック、金属酸化物、金属硫化物、金属塩化物等が挙げられる。これらの中では、特に黒色系インクでは、カーボンブラックが好ましい。カーボンブラックとしては、ファーネスブラック、サーマルブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等が挙げられる。
有機顔料としては、アゾ顔料、ジアゾ顔料、フタロシアニン顔料、キナクリドン顔料、イソインドリノン顔料、ジオキサジン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、チオインジゴ顔料、アンソラキノン顔料、キノフタノン顔料等が挙げられる。
体質顔料としては、シリカ、炭酸カルシウム、タルク等が挙げられる。
分散媒は、水を必須とし、水単独であってもよく、あるいは水と有機溶媒とを併用してもよい。
有機溶媒の中では、アルコール系溶媒、ケトン系溶媒、エーテル系溶媒、芳香族炭化水素系溶媒、脂肪族炭化水素系溶媒及びハロゲン化脂肪族炭化水素系溶媒が好ましい。
アルコール系溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、第3級ブタノール、イソブタノール、ジアセトンアルコール等が挙げられる。ケトン系溶媒としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン等が挙げられる。エーテル系溶媒としては、例えば、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等が挙げられる。芳香族炭化水素系溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン等が挙げられる。脂肪族炭化水素系溶媒としては、例えば、ヘプタン、ヘキサン、シクロヘキサン等が挙げられ。ハロゲン化脂肪族炭化水素系溶媒としては、例えば、塩化メチレン、1,1,1 −トリクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2 −ジクロロエタン等が挙げられる。これらの有機溶媒の中では、イソプロパノール、アセトン及びメチルエチルケトンが好ましい。
水不溶性ポリマーとしては、水不溶性の、ビニル系ポリマー、ポリエステル系ポリマー、ポリウレタン系ポリマー等が挙げられる。これらの水不溶性ポリマーの中では、水不溶性ビニル系ポリマーが好ましい。水不溶性ビニル系ポリマーとしては、スチレン、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル及び(メタ)アクリル酸アミドからなる群より選ばれた1種以上のモノマーの重合体が挙げられる。
水不溶性ポリマーの重量平均分子量は、吐出性、プリンタヘッドの焦げ付きの防止、印刷後のインクの耐久性及び溶液又は分散液の安定性の観点から、3000〜200000、好ましくは10000〜100000であることが望ましい。
なお、水不溶性ポリマーは、塩生成基を有し、さらに中和剤で中和されていることが分散安定性の観点から好ましい。
中和剤として、塩生成基の種類に応じて酸又は塩基を使用することができる。酸としては、塩酸、硫酸等の無機酸、及び酢酸、プロピオン酸、乳酸、コハク酸、グリコール酸、グルコン酸、グリセリン酸、ポリエチレングリコール酸等の有機酸が挙げられる。塩基としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン等の3級アミン類、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられる。
水不溶性ポリマーの中和度は、特に制限されないが、通常、顔料含有ポリマー粒子の水分散体の液性が中性、例えば、pH4.5〜10となるように調整することが好ましい。
水不溶性ポリマーの量は、印字濃度及び吐出安定性の観点から、顔料100重量部に対して、5〜400重量部、好ましくは10〜150重量部であることが望ましい。
また、分散媒の量は、混合物の粘度の観点から、顔料と水不溶性ポリマーとの合計量100重量部に対して、100〜2000重量部、好ましくは150〜1000重量部であることが望ましい。
本発明においては、まず、分散媒と、顔料と、水不溶性ポリマーとを混合する。これらの成分の混合の程度には特に限定がなく、これらの成分が単に混ざり合っていてもよく、あるいは均一な組成となるように混合されていてもよい。
混合の際には、プロペラ式攪拌装置等の通常の混合撹拌装置を用いることができる。混合撹拌装置の中では、ディスパー等の高速撹拌混合装置が好ましい。
次に、分散媒と、顔料と、水不溶性ポリマーとの混合物は分散工程に供される。この分散工程では、顔料及び水不溶性ポリマーを分散媒中に分散させる。分散工程では、高圧ホモジナナイザーを使用する。高圧ホモジナイザーとして、高圧ホモゲナイザー〔(株)イズミフードマシナリ製、商品名〕、ミニラボ8.3H型〔ラニー(Rannie)社製、商品名〕に代表されるホモバルブ式の高圧ホモジナイザー、マイクロフルイダイザー〔マイクロフルイディクス(Microfluidics)社製、商品名〕、ナノマイザー〔ナノマイザー(株)製、商品名〕、アルティマイザー〔スギノマシン(株)製、商品名〕、ジーナスPY〔白水化学(株)製、商品名〕、DeBEE2000〔日本ビーイーイー(株)製、商品名〕等のチャンバー式の高圧ホモジナイザー等が挙げられる。これらの中では、作業性及び高せん断応力が容易に得られる観点から、チャンバー式の高圧ホモジナイザーがより好ましい。
チャンバー式高圧ホモジナイザーに用いられる分散チャンバーとして、液−液衝突型チャンバーと液−壁衝突型チャンバーとが知られている。
液−液衝突型チャンバーの一例を図1に示す。図1に示されているように、液−液衝突型チャンバーは、複数の液体の流入管路1、流入管路と同じ数のせん断管路2及び単一の流出管路3が順次連結され、複数のせん断管路の流出管路に近い方の端が1カ所で接続されており、該接続箇所での液体流同士の衝突で分散させるものである。
次に、液−壁衝突型チャンバーの一例を図2に示す。図2に示されている液−壁衝突形チャンバーは、各々単一の、液体の流入管路1、せん断管路2及び流出管路が順次連結され、せん断管路と流出管路のなす角度が通常45〜135度であり、せん断管路3の液体流を流出管路の内壁に衝突させるものである。液−壁衝突型チャンバーは、チャンバーの構造が単純なことから、チャンバー内での処理液の目詰まりが少なく、チャンバーの寿命が延びるという利点を有する。また、液−壁衝突型チャンバーの他の例を図3に示す。図3に示されている液−壁衝突型チャンバーは、単一の流入管路1、複数のせん断管路2及び単一の流出管路が順次連結されているものであり、大量の液体を処理する場合に好適である。
分散処理圧力及びパス回数は、分散体の分散安定性の観点から分散処理圧力は、120×106 Pa以上でかつパス回数は9パス以上である。なお、分散処理圧力は、150×106 Pa以上がより好ましい。また、上限は分散体の耐久性観点から250×106 Pa以下が好ましく、220×106 Pa以下がより好ましい。一方、パス回数の上限は分散体の耐久性や生産性の観点から50パス以下であり、好ましくは40パス以下、より好ましくはくは20パス以下である。
分散処理における分散液のパス方法としては、例えば、図4に示されるように、単一の分散槽Aと高圧ホモジナイザーを用いて、分散液を循環させて処理する方法(パス回数は〔高圧ホモジナイザーを通過した分散液体積〕÷〔分散処理した分散液体積〕で算出する)、図5に示されるように、高圧ホモジナイザーと複数の分散槽A及びBを用いて、分散槽Aの分散液を高圧ホモジナイザー処理した後、別の分散槽Bへ入れ、一旦、分散槽Aの分散液の全量を処理した後、同様の処理を分散槽Bから分散槽A、次いで分散槽Aから分散槽Bへと分散液を移動させる処理繰り返して行う方法(以下、キャッチボール方式という)等が挙げられる。これらの方法の中では、キャッチボール方式が、効率的に処理をすることができる観点から好ましい。
分散処理中の分散液の温度は、分散液の増粘を抑制し、安定した分散液を得る観点から、好ましくは5℃以上、より好ましくは10℃以上であり、また凝集を抑制し、分散安定性の良好な分散体を得る観点から、好ましくは50℃以下、より好ましくは30℃以下である。これらの観点から、分散処理中の分散液の温度は、5〜50℃が好ましく、10〜30℃がより好ましい。
なお、分散工程において高圧ホモジナイザーを用いる場合、流路径の異なる複数の高圧ホモジナイザーを用いて、まず流路径の大きい高圧ホモジナイザーで1パス以上分散処理した後、流路径の小さい高圧ホモジナイザーで処理することもできる。このような方法を用いることにより、流路径の小さい高圧ホモジナイザーの流路の閉塞を防止することができる。
以上のようにして、分散媒と、顔料と、水不溶性ポリマーを混合した混合液を高圧ホモジナイザーにより120×106 Pa以上の処理圧力でかつ9パス以上の分散処理で分散させることにより、顔料及びポリマーが微細化され、所望の平均粒子径を有する顔料含有ポリマー粒子の分散体得ることができる。
なお、顔料含有ポリマー粒子の平均粒子径は、分散安定性及び印字特性の観点から、0.05〜1μmが好ましく、0.05〜0.2μmがより好ましい。平均粒子径は、レーザー粒子解析システム〔大塚電子(株)製、ELS−8000〕によって測定したときの値である。
顔料含有ポリマー粒子の水分散体に有機溶媒が含まれている場合には、減圧蒸留等により、有機溶媒を除去して水系とすることができる。
次に、顔料含有ポリマー粒子の水分散体に、必要に応じて湿潤剤、分散剤、消泡剤、キレート剤、防黴剤等の添加剤を適量で添加することにより、水系インクを得ることができる。
また、必要に応じて、湿潤剤、分散剤、消泡剤、キレート剤、防黴剤等の添加剤を添加することができる。
製造例1
反応容器内に、メチルエチルケトン20重量部及び重合連鎖移動剤(2- メルカプトエタノール)0.03 重量部を入れ、モノマーとして、スチレンマクロマー〔東亜合成(株)製、商品名:AS-6S、数平均分子量:6000 、重合性官能基:メタクロイルオキシ基〕10重量部、ポリエチレングリコールモノメタクリレート〔エチレンオキシド9モル付加、新中村化学(株)製、商品名:NK エステルM-90G 〕10重量部、ポリプロピレングリコールモノメタクリレート〔アルドリッチジャパン(株)製、数平均分子量:375〕10重量部、メタクリル酸12重量部及びスチレンモノマー58重量部のそれぞれの10重量%ずつを入れて混合し、窒素ガス置換を十分に行い、混合溶液を得た。
一方、滴下ロートに、前記各モノマーの残りの90重量%の量を仕込み、重合連鎖移動剤(2- メルカプトエタノール)0.27 重量部、メチルエチルケトン60重量部及び2,2'- アゾビス(2,4- ジメチルバレロニトリル)1.2重量部を入れて混合し、十分に窒素ガス置換を行い、混合溶液を得た。
窒素雰囲気下、反応容器内の混合溶液を攪拌しながら65℃まで昇温し、滴下ロート中の混合溶液を3時間かけて徐々に滴下した。滴下終了から65℃で2時間経過後、2,2'- アゾビス(2,4- ジメチルバレロニトリル)0.3重量部をメチルエチルケトン5重量部に溶解した溶液を加え、更に65℃で2時間、70℃で2時間熟成させた後、メチルエチルケトン135 重量部を加えて濃度を調整し、ポリマー溶液(以下、ポリマーAという)を得た。
得られたポリマー溶液の一部を、減圧下、105 ℃で2時間乾燥させ、溶媒を除去することによって単離した。得られた塩生成基を有する水不溶性ポリマーの重量平均分子量を測定したところ、74000 であった。
〔シアン色材〕
実施例1
ポリマーA4. 8重量部に、5規定の水酸化ナトリウム水溶液0. 48重量部、メチルエチルケトン1 .5重量部、イオン交換水7. 6重量部、銅フタロシアニン顔料〔大日本インキ化学工業(株)製、商品名:TGR−SD〕2. 5重量部を添加し、ディスパー槽内で3時間混合した。
得られた混合液をチャンバー式の高圧ホモジナイザー〔マイクロフルイディクス社製、商品名:マイクロフルイダイザーM−210C、Z型チャンバー(液−壁衝突型チャンバー)〕を用い、以下の条件で分散体を得た。
・処理圧力:180×106 Pa
・パス回数:10パス(キャッチボール方式)
・チャンバーオリフィス径:87μm
実施例2
パス回数を20パスとした以外は、実施例1と同じ様に処理した。
・処理圧力:180×106 Pa
・パス回数:20パス(キャッチボール方式)
・チャンバーオリフィス径:87μm
実施例3
パス回数を30パスとした以外は、実施例1と同じ様に処理した。
・処理圧力:180×106 Pa
・パス回数:30パス(キャッチボール方式)
・チャンバーオリフィス径:87μm
比較例1
パス回数を3パスで処理した以外は、実施例1と同様にして処理した。
実施例1〜3及び比較例1それぞれ得られた分散体に、イオン交換水35重量部を加え、撹拌した後、減圧下で60℃でメチルエチルケトンを除去し、更に一部の水を除去することにより、固形分濃度が25重量%の顔料含有ポリマー粒子の水分散体を得た。
それぞれ得られた顔料含有ポリマー粒子の分散体30重量部、グリセリン10重量部、プロピレングリコールモノブチルエーテル7重量部、サーフィノール465〔エアプロダクツジャパン(株)製、商品名〕0. 3重量部及びイオン交換水52. 7重量部を混合し、得られた混合液を0. 5μmのフィルター〔アセチルセルロース膜、外径:2. 5cm、富士写真フィルム(株)製〕を取り付けた容量25mLの針なしシリンジ〔テルモ(株)製〕で濾過し、粗大粒子を除去し、水系インクを得た。
得られた水系インクについて、分散安定性を調べた。その結果を表1に示す。
〔マゼンタ色材〕
実施例4
ポリマーA1. 5重量部に、5規定の水酸化ナトリウム水溶液0. 17重量部及びイオン交換水1. 0重量部を添加し、ディスパー翼で30分間混合した後、容量10Lの加圧式ニーダー〔(株)モリヤマ製〕に仕込んだ。
次に、キナクリドン顔料〔大日本インキ化学工業(株)、商品名:ファストゲンスーパーマゼンタRG〕3. 0重量部をこれに加えた。その際の固形分濃度は、67重量%であった。
このニーダーに蓋をし、密閉状態にして、ジャケットに1℃の冷却水を流し、25℃で2時間混練して混練物を得た。混練物1kgあたりの積算動力値は、0. 8kWhであった。
得られた混練物5. 6重量部に、イオン交換水2. 2重量部を加えながら、3本ロールミルで混練した後、イオン交換水7. 2重量部を加えて希釈した。
得られた混練物の希釈液をチャンバー式の高圧ホモジナイザー(マイクロフルイディクス社製、商品名:マイクロフルイダイザーM−210C、Z型チャンバー)を用い、以下の条件で分散体を得た。
・処理圧力:200×106 Pa
・パス回数:10パス(キャッチボール方式)
・チャンバーオリフィス径:87μm
実施例5
実施例4において、パス回数を20パスとした以外は、実施例4と同じ様に処理した。
・処理圧力:200×106 Pa
・パス回数:20パス(キャッチボール方式)
・チャンバーオリフィス径:87μm
比較例2
実施例4において、パス回数を5パスとした以外は、実施例4と同じ様に処理した。
・処理圧力:200×106 Pa
・パス回数:5パス(キャッチボール方式)
・チャンバーオリフィス径:87μm
実施例4、5及び比較例2により、それぞれ得られた水分散体に、イオン交換水15重量部加え、撹拌した後、減圧下で60℃でメチルエチルケトンを除去し、更に一部の水を除去することにより、固形分濃度が20重量%の顔料含有ポリマー粒子の水分散体を得た。
それぞれ得られた顔料含有ポリマー粒子の分散体30重量部、グリセリン10重量部、プロピレングリコールモノブチルエーテル7重量部、サーフィノール465〔エアプロダクツジャパン(株)製、商品名〕0. 3重量部及びイオン交換水52. 7重量部を混合し、得られた混合液を0. 5μmのフィルター〔アセチルセルロース膜、外径:2. 5cm、富士写真フィルム(株)製〕を取り付けた容量25mLの針なしシリンジ〔テルモ(株)製〕で濾過し、粗大粒子を除去し、水系インクを得た。
得られた水系インクについて、分散安定性を調べた。その結果を表1に示す。
(イエロー色材)
実施例6
ポリマーA160重量部に、5規定の水酸化ナトリウム水溶液0. 48重量部、メチルエチルケトン11重量部、イオン交換水407重量部及びピグメントイエロー顔料〔大日本精化(株)、商品名:ファーストエロー031〕144重量部を添加し、ディスパー槽内で1.5時間混合した。
得られた混合液をチャンバー式の高圧ホモジナイザー(マイクロフルイディクス社製、商品名:マイクロフルイダイザーM−210C、Z型チャンバー)で、予めオリフィス径の大きい(φ550μm)Z型チャンバーで処理圧力:50×106 Pa、パス回数:2パス(キャッチボール方式)で処理された予備高圧分散体を、さらに以下の条件による本分散で分散体を得た。
・処理圧力:150×106 Pa
・パス回数:10パス(キャッチボール方式)
・チャンバーオリフィス径:87μm
実施例7
パス回数を20パスとした以外は、実施例6と同じ様に処理した。
・処理圧力:150×106 Pa
・パス回数:20パス(キャッチボール方式)
・チャンバーオリフィス径:87μm
比較例3
パス回数を7パスとした以外は、実施例6と同じ様に処理した。
・処理圧力:150×106 Pa
・パス回数:7パス(キャッチボール方式)
・チャンバーオリフィス径:87μm
比較例4
パス回数を10パス、分散圧力を100×106 Paとした以外は、実施例6と同じ様に処理した。
・処理圧力:100×106 Pa
・パス回数:10パス(キャッチボール方式)
・チャンバーオリフィス径:87μm
実施例6〜7及び比較例3〜4で得られた各分散体に、イオン交換水240重量部を加え、撹拌した後、減圧下で60℃でメチルエチルケトンを除去し、更に一部の水を除去することにより、固形分濃度が20重量%の顔料含有ポリマー粒子の分散体を得た。
それぞれ得られた顔料含有ポリマー粒子の分散体30重量部、グリセリン10重量部、プロピレングリコールモノブチルエーテル7重量部、サーフィノール465〔エアプロダクツジャパン(株)製、商品名〕0. 3重量部及びイオン交換水52. 7重量部を混合し、得られた混合液を0. 5μmのフィルター〔アセチルセルロース膜、外径:2. 5cm、富士写真フィルム(株)製〕を取り付けた容量25mLの針なしシリンジ〔テルモ(株)製〕で濾過し、粗大粒子を除去し、水系インクを得た。
次に、各実施例及び各比較例で得られた水系インクを、温度70℃で恒温槽に保存し、保存から1日経過後及び30日経過後における各粘度をE型粘度計(ローター:8°34′×R24、20℃)で測定した。水系インクの[粘度保持率]を以下の式に基づいて求め、以下の評価基準にしたがって評価した。その結果を表1に示す。
〔粘度保持率〕
=〔(保存30日経過後の粘度)÷(保存1日経過後の粘度)〕×100
〔評価基準〕
○:粘度保持率が90%以上、110%以下
×:粘度保持率が110%を超えるか又は90%未満
また、実施例4、実施例5及び比較例2で得られた水系インクを用いて、インクジェットプリンター[セイコーエプソン(株)製、型番:EM900C]で、市販のMC光沢紙にベタ印字し、25℃で1時間放置後、光沢度を光沢度計[日本電飾(株)製、商品名:HANDYGLOSSMETER、品番:PG−1]で測定し、以下の基準に基づいて評価した。その結果を表1に示す。
〔評価基準〕
○:28以上
△:25以上28未満
×:25未満
Figure 2005194326
表1に示された結果から、実施例4及び5で得られたインクジェット記録用水系インクは、いずれも、専用紙を使用した場合に高い光沢の印字が得られ、更には分散安定性にも優れたものであることがわかる。
本発明の製造法で得られた水系インクは、例えば、インクジェット記録用水系インク等に好適に使用しうるものである。
本発明に用いることができる液−液衝突型チャンバーの一実施態様を示す概略説明図である。 本発明に用いることができる単一のせん断管路をもつ液−壁衝突型チャンバーの一実施態様を示す概略説明図である。 本発明に用いることができる複数のせん断管路をもつ液−壁衝突型チャンバーの一実施態様を示す概略説明図である。 本発明において、高圧ホモジナイザーで分散液を循環させて処理する方法の概略説明図である。 本発明において、複数の分散槽を用いてキャッチボール方式で高圧ホモジナイザーで分散液を循環させて処理する方法の概略説明図である。
符号の説明
1 流入管路
2 せん断管路
3 流出管路

Claims (4)

  1. 分散媒、顔料及び水不溶性ポリマーを混合した混合液を高圧ホモジナイザーにより120×106 Pa以上の処理圧力でかつ9パス以上の分散処理を行う分散工程を有する水系インクの製造法。
  2. 前記混合液の全量を高圧ホモジナイザーにより処理した後、該処理液を再度高圧ホモジナイザーにより処理することを繰り返す請求項1記載の水系インクの製造法。
  3. 高圧ホモジナイザーが、液―壁衝突型チャンバーを有する請求項1又は2記載の水系インクの製造法。
  4. 処理圧力が250×106 Pa以下でかつパス回数が50パス以下である請求項1〜3いずれかの項記載の水系インクの製造法。
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