JP2001187832A - 塩素含有樹脂組成物 - Google Patents
塩素含有樹脂組成物Info
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Abstract
も電気絶縁性が向上した塩素含有樹脂組成物を提供する
ものである。 【解決手段】 熱安定性及び着色性に優れ、しかも電気
絶縁性が向上した塩素含有樹脂組成物とは、板面径が
0.1〜1.0μmであり、厚みが0.02〜0.08
μmであって、カルシウムをMg及びAlの合計モル数
に対してモル比で0.01〜0.20含有しているMg
−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末を塩素含有樹脂
安定剤として含む塩素含有樹脂組成物である。
Description
性に優れ、しかも電気絶縁性が向上した塩素含有樹脂組
成物を提供するものである。
等の他、種々の化合物が存在するが、その内、ハイドロ
タルサイト等の層状複水酸化物(Layered Do
uble Hydroxide)は、層間に種々のイオ
ンや分子等を挿入できる構造を有しているのでアニオン
交換機能を発現させることができる。
本化学会誌、1995(8)、p622〜628に記載
されている通り、「 〔M2+ 1−xM3+ x(OH)
2〕x +〔An− x/n・yH2O〕x − ここでM2+
は、Mg2+、Co2+、Ni2+、Zn2+などの二
価金属イオン、M3+は、Al3+、Fe3+、Cr
3+などの三価金属イオン、An−は、OH−、C
l−、CO3 2−、SO4 2−などのn価の陰イオン
で、xは一般に0.2〜0.33の範囲である。結晶構
造は、正の電荷をもつ正八面体のbrucite単位が
並んだ二次元基本層と負の電荷を持つ中間層からなる積
層構造をとっている。」とされている。
機能を生かした様々な用途への展開、例えば、イオン交
換材、吸着剤、脱臭剤等の用途に使用されてきた。ま
た、ポリエチレン、ポリプロピレン及び塩素含有樹脂
(代表例として、塩化ビニル樹脂)等の樹脂の安定剤、
更には、塗料、各種触媒、農業用フィルム、インキなど
多種多様な用途に用いられている。
でも、二価金属イオンとしてMg2 +、三価金属イオン
としてAl3+を有するMg−Al系ハイドロタルサイ
ト型粒子粉末は、安定であるため、最も注目されている
ものである。また、ハイドロタルサイト型粒子粉末とし
ては、鉄系のハイドロタルサイト型粒子粉末も挙げられ
る(特開平9−227127号公報)が、鉄を有してい
ることから樹脂に練り込んだ場合に着色した樹脂とな
り、Mg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末に比べ
て塩素含有樹脂の安定化剤として用いた場合に熱安定性
が十分とは言い難いものである。
本層を構成する二価金属イオン及び三価金属イオンとを
含む金属塩水溶液と、中間層を構成する炭酸イオンを含
む炭酸塩水溶液とを混合して、温度、pH値等を制御し
て共沈反応により得る方法が一般的である。また、常圧
での反応以外にも、オートクレーブを使用しての水熱反
応により得る方法も知られている。
子粉末としては、樹脂練り込み時の分散性を考慮して、
板面径が大きく、適度な厚みを有する粒子粉末が要求さ
れているが、板面径が大きなハイドロタルサイト型粒子
粉末の製造には、水熱合成などの特殊な反応条件が必要
とされている。
記各種用途の中でも塩素含有樹脂安定剤として注目され
ている。塩素含有樹脂は、良好な物理的、化学的性質を
有しているので多岐にわたる用途に用いられている。特
に、塩素含有樹脂は、優れた電気絶縁性、耐アーク性、
耐トラッキング性、耐電圧性を有していることから、ゴ
ム、ポリオレフィン等に比較して、電線被覆材料として
広く用いられている。
劣化を受けやすく、長期間使用している間に伸びが低減
する等、諸特性の低下をきたし、電線被覆材料として使
用に耐えなくなるという欠点があった。
定剤としては、三塩基性硫酸鉛、ステアリン酸鉛等の鉛
系の化合物が多用されてきた。しかしながら、環境への
配慮が求められている近年は、毒性のある金属が含まれ
ていないものが望まれており、毒性がほとんどなく、安
定剤としての機能も優れるハイドロタルサイト型粒子粉
末を塩素含有樹脂の安定剤として使用することが提案さ
れている(特開昭55−80445号公報、特開昭57
−80444号公報、特開昭57−147552号公
報、特開昭58−122951号公報)。
は、熱安定性に優れ、且つ、電気絶縁性が高いことが要
求されている。また、白色系や淡色系の電線被覆用にお
いては、加工時の熱変色が少ない、即ち着色性が良好で
あることが要求される。上記諸特性を満足する塩素含有
樹脂組成物の安定剤として、ハイドロタルサイト型粒子
粉末は、板面径が大きく、適度な厚みを有し、しかも、
塩素イオンを捕捉する能力がより高いことが必要とされ
ている。
優れ、しかも、電気絶縁性が向上した塩素含有樹脂組成
物は現在最も要求されているところであるが、この要求
を満たすような塩素含有樹脂組成物は未だ得られていな
い。
有樹脂安定剤として、ハイドロタルサイト類と、亜鉛化
合物、β―ジケトン類、多価アルコール化合物、過塩素
酸塩等を併用して含有させた、塩素含有樹脂組成物にお
いて、熱安定性、着色性及び電気絶縁性等を改善しよう
としたものである。しかしながら、満足のいく安定化効
果は得られておらず、熱安定性、着色性及び電気絶縁性
ともに十分とは言い難いものであった。
れ、しかも、電気絶縁性が高い塩素含有樹脂組成物を得
ることを技術的課題とする。
りの本発明によって達成できる。
μmであり、厚みが0.02〜0.08μmであって、
カルシウムをMg及びAlの合計モル数に対してモル比
で0.01〜0.20含有しているMg−Al系ハイド
ロタルサイト型粒子粉末であって、該粒子粉末を下記測
定方法で測定した耐熱時間が4時間以上であることを特
徴とするMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末を
塩素含有樹脂安定剤として含む塩素含有樹脂組成物であ
る。 塩化ビニル樹脂中にハイドロタルサイト型粒子粉末及
び添加剤を下記の組成割合で混合し、得られた混合物5
0gを熱間ロールを用いて練り込み、練り込みシートを
得た。練り込む条件は、練り込み温度155℃、ロール
間隙0.75mm、練り込み時間3minである。 ハイドロタルサイト型粒子粉末: 3重量部、 塩化ビニル樹脂(重合度1300) (商品名:TK−1300、信越化学製): 100重量部、 フタル酸ジエチルヘキシル(DOP、大八化学製): 50重量部、 ステアリン酸カルシウム(一級試薬): 2重量部、 ステアリン酸亜鉛(一級試薬): 0.4重量部、 1、3ジフェニル−1、3プロパンジオン(一級試薬): 0.2重量部、 亜リン酸ジエチル(一級試薬): 0.5重量部。 得られた練り込みシートを熱間プレスで加圧処理し、
シート片(厚さ1.5mm)を作成した。加圧条件は、
プレス温度160℃、プレス圧100kg/cm 2、プ
レス時間1分、プレス間隙1.5mm、処理量35gで
ある。 得られたシート片(20mm×20mm)を空気中1
80℃のオーブンに入れ、耐熱テストを行う。シート片
全体が黒変した時間を耐熱時間とする。
部に対して、前記塩素含有樹脂安定剤を1.5〜10重
量部配合した電線被覆用塩素含有樹脂組成物である。
通りである。
ロタルサイト型粒子粉末について述べる。
サイト型粒子粉末は、板状であって、板面径が0.1〜
1.0μm、厚みが0.02〜0.08μmである。
サイト型粒子粉末の板面径が0.1μm未満の場合に
は、樹脂に練り込む際の分散性が不十分である。1.0
μmを超える場合には、工業的に生産することが困難で
ある。好ましくは0.2〜0.8μmである。
サイト型粒子粉末の厚みが0.02μm未満の場合に
は、樹脂に練り込む際の分散性が不十分である。0.0
8μmを超える場合には、工業的に生産することが困難
である。好ましくは0.025〜0.075μmであ
る。
サイト型粒子粉末は、カルシウムをMg及びAlの合計
モル数に対してモル比で0.01〜0.20含有する。
サイト型粒子粉末のカルシウム含有量が、Mg及びAl
の合計モル数に対してモル比で0.01未満の場合及び
0.20を超える場合には、Mg−Al系ハイドロタル
サイト型粒子粉末の板面径を十分に大きくすることがで
きない。カルシウム含有量の好ましい範囲は、Mg及び
Alの合計モル数に対してモル比で0.03〜0.15
である。
サイト型粒子粉末は、該粒子粉末を塩化ビニル樹脂10
0重量部に対して3重量部混合して作成した樹脂シート
を180℃で加熱した場合の耐熱時間が4時間以上であ
る。この耐熱時間が4時間未満のものは、塩素含有樹脂
の安定剤とした場合に該樹脂の耐熱性が十分とは言い難
いものとなる。好ましくは5時間以上のものである。
サイト型粒子粉末の組成式は下記の通りである。
An− p・mH2O 0.2≦z/(x+z)≦0.6、 0.01≦y/(x+z)≦0.20、 x+y+z=1 p=(2(x+y−1)+3z)/n、 A:n価のアニオン、m>0。
サイト型粒子粉末のMgとAl含有量の割合は、Al/
(Mg+Al)=z/(x+z)とした場合に、z/
(x+z)は0.2〜0.6である。z/(x+z)が
0.2未満の場合(Mg:Al=4:1)及び0.6を
超える場合(Mg:Al=2:3)には、ハイドロタル
サイト型粒子粉末の単相が得られにくい。z/(x+
z)の好ましい範囲は、0.2〜0.56である。
サイト型粒子粉末に含有されているアニオン(An−)
の種類は、水酸イオン(OH−)、炭酸イオン(CO3
2−)及び硫酸イオン(SO4 2−)などであり、特に
好ましくは、炭酸イオンである。
サイト型粒子粉末は、板状比(板面径/厚み)が2〜1
5が好ましく、より好ましくは2〜13であり、BET
比表面積値は8〜90m2/gが好ましく、より好まし
くは8〜70m2/gである。
ロタルサイト型粒子粉末の製造法について述べる。
サイト型粒子粉末は、アニオンを含有したアルカリ性水
溶液とマグネシウム塩水溶液とアルミニウム塩水溶液と
を混合し、混合水溶液にカルシウム塩水溶液を添加し、
pH値が10〜14、60〜105℃の温度範囲で、2
〜24時間熟成することにより得ることができる。
水溶液としては、アニオンを含む水溶液と水酸化アルカ
リ水溶液との混合アルカリ水溶液が好ましい。
リウム水溶液が好ましい。水酸化アルカリ水溶液として
は、水酸化ナトリウム水溶液が好ましい。
ては、硫酸マグネシウム水溶液、塩化マグネシウム水溶
液及び硝酸マグネシウム水溶液などを使用することがで
き、好ましくは硫酸マグネシウム水溶液、塩化マグネシ
ウム水溶液である。
ては、硫酸アルミニウム水溶液、塩化アルミニウム水溶
液及び硝酸アルミニウム水溶液などを使用することがで
き、好ましくは硫酸アルミニウム水溶液、塩化アルミニ
ウム水溶液である。
ネシウム塩水溶液及びアルミニウム塩水溶液の混合順序
は、特に限定されるものではなく、また、各水溶液を同
時に混合してもよい。好ましくは、アニオンを含有する
アルカリ水溶液に、あらかじめマグネシウム塩水溶液と
アルミニウム塩水溶液を混合した水溶液を添加する。
溶液を一度に添加する場合、2回以上に分割して添加す
る場合又は連続的に滴下する場合のいずれで行ってもよ
い。
ニオンを含有したアルカリ性水溶液、マグネシウム塩水
溶液及びアルミニウム塩水溶液との混合溶液に添加す
る。
は、塩化カルシウム水溶液、硝酸カルシウム水溶液など
を使用することができ、好ましくは塩化カルシウム水溶
液である。
Alの合計モル数に対してモル比で0.01〜0.20
であり、好ましくは0.03〜0.15である。
リ水溶液、マグネシウム塩水溶液、アルミニウム塩水溶
液及びカルシウム塩水溶液を混合した反応溶液中の濃度
は、マグネシウム塩は0.1〜1.5mol/lが好ま
しく、より好ましくは0.1〜1.2mol/l、アル
ミニウム塩が0.03〜1.0mol/lが好ましく、
より好ましくは、0.04〜0.8mol/l、カルシ
ウム塩が0.001〜0.2mol/lが好ましく、よ
り好ましくは、0.01〜0.15mol/l、アニオ
ンが0.05〜1.4mol/lが好ましく、より好ま
しくは、0.06〜1.2mol/l、水酸化アルカリ
水溶液が0.5〜8mol/lが好ましく、より好まし
くは0.8〜6mol/lである。
105℃であり、好ましくは80〜105℃である。6
0℃未満の場合にもハイドロタルサイト型粒子粉末は生
成するが、板面径の大きなハイドロタルサイト型粒子粉
末を得ることができない。105℃を越える場合には、
オートクレーブ等の耐圧容器が必要となり経済的ではな
い。
〜14であり、好ましくは11〜14である。pH値が
10未満の場合、板面径が大きく、適度な厚みを有した
ハイドロタルサイト型粒子粉末が得られない。
24時間が好ましい。熟成時間が2時間未満の場合に
は、板面径が大きく、適度な厚みを有したハイドロタル
サイト型粒子粉末が得られ難い。24時間を超える熟成
は経済的ではない。
洗、乾燥をすれば、Mg−Al系ハイドロタルサイト型
粒子粉末が得られる。
ついて述べる。
性は、JIS K 6723に従って測定した場合に2
00分以上である。好ましくは、400分〜1000分
である。熱安定性が200分未満の場合には、塩素含有
樹脂組成物として好ましくない。
縁性は、JIS K 6723に従って測定した体積抵
抗率が、5.0×1013〜1.0×1016Ω・cm
である。体積抵抗率が5.0×1013未満の場合に
は、電線被覆用途の塩素含有樹脂組成物として好ましく
ない。
含有樹脂100重量部に対して、前記Mg−Al系ハイ
ドロタルサイト型粒子粉末を1.5〜10重量部、可塑
剤を30〜90重量部、その他安定剤及び添加剤を含有
する。
ては、必要によりケイ素の水酸化物又はケイ素の酸化
物、ロジン類、有機シラン化合物、高級脂肪酸から選ば
れる少なくとも一種からなる表面被覆物によって表面被
覆したものを使用してもよい。表面被覆物で表面処理し
たハイドロタルサイト型粒子粉末は塩素含有樹脂中での
分散性が向上する。
る被覆量は、Mg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉
末に対してSiO2換算で0.05〜50重量%が好ま
しく、より好ましくは0.05〜45重量%である。
イドロタルサイト型粒子粉末に対してC換算で0.2〜
25.0重量%である。
Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末に対してC換算で
0.2〜18.0重量%である。
ハイドロタルサイト型粒子粉末に対してC換算で0.2
〜20.0重量%である。
ビニル、塩化ビニルを主成分とする共重合体、塩素化ポ
リエチレン、ポリ塩化ビニリデン、塩素化ポリプロピレ
ン、塩素化ポリ塩化ビニル及びこれらの混合物が挙げら
れ、ポリ塩化ビニルが好ましい。ポリ塩化ビニルの重合
度は1000〜1500が好ましい。
1.5重量部未満の場合には、安定剤としての効果が低
い。10重量部を超える場合には、効果が飽和するため
必要以上に添加する意味がない。また、ハイドロタルサ
イト型粒子粉末を必要以上に多量に添加すると、発泡が
起こる危険性があり、電気絶縁性ほか要求特性に有害な
影響を及ぼす場合があるので注意が必要である。
ル系可塑剤、フタル酸エステル系可塑剤、ポリエステル
系可塑剤等が好ましい。
は、トリオクチルトリメリテート、トリ−n−オクチル
−n−デシルトリメリテート等が挙げられる。
ソノニル・フタレート、ジ−2−エチルヘキシル・フタ
レート、ジノニル・フタレート等が挙げられる。
ピレン・アジペート、ポリプロピレン・セバケート等が
挙げられる。
は、電線被覆用途としての柔軟性を満足した樹脂組成物
が得られない。90重量部を超える場合には、柔軟性を
付与する効果が飽和するため、必要以上に添加する意味
がない。
ジケトン類、フォスファイト類、多価アルコール系化合
物、高級脂肪酸、エポキシ系化合物等が好ましい。ハイ
ドロタルサイト型粒子粉末との相乗効果を考慮すると、
特に亜鉛化合物が好ましい。
ラウリン酸亜鉛、リシノール酸亜鉛等が使用できる。好
ましくは、ステアリン酸亜鉛である。
重量部に対して、0.2〜2.5重量部が好ましい。
タン、ステアロイルベンゾイルメタン、デヒドロ酢酸等
が挙げられる。
ルフォスフェート、トリアルキルフォスフェート等が挙
げられる。
タエリスリトール、ペンタエリスリトール、グリセリ
ン、ジグリセリン、トリメチロールプロパン等が挙げら
れる。
リン酸、オレイン酸等が使用できる。好ましくは、ステ
アリン酸である。
マニ油、エポキシ化大豆油等が挙げられる。
気抵抗向上剤、ゲル化促進剤、増量剤、難燃剤、滑剤及
び防カビ剤等が使用される。
物、アミン系化合物、りん酸系化合物等が使用できる。
−ターシャルブチル−パラクレゾール、2,4,6−ト
リ−第3ブチルフェノール、スチレン化フェノール等が
挙げられる。
ナフチルアミン、N,N´−ジフェニル−p−フェニレ
ンジアミン等が挙げられる。
ォスファイト、ジフェニルデシルフォスファイト、フェ
ニルイソデシルフォスファイト等が挙げられる。
カ、酸化アルミニウム、チタン酸バリウム等が挙げられ
る。
端をOH基に変えたもの、アクリロニトリル−スチレン
コポリマー、メタクリル酸メチルスチレンコポリマー等
が挙げられる。
カ、ガラスビーズ、マイカ、ガラス繊維等が挙げられ
る。
化アルミニウム、ほう酸亜鉛等の無機難燃剤、含臭素有
機系難燃剤、含ハロゲンリン酸エステル系難燃剤等が挙
げられる。
ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸バリウム等が
挙げられる。
サイド、サンアイゾール100、サンアイゾール300
等が挙げられる。
により着色する場合には、顔料を添加してもよい。
について述べる。
製造法によって得ることができるが、例えば、電線被覆
用途の練り込みシートを得る場合には、塩素含有樹脂、
ハイドロタルサイト型粒子粉末及び上記各種安定剤、添
加剤を所定量混合し、該混合物を熱間ロールを用いて練
り込み、練り込みシートを得た後、熱間プレスで加圧処
理することによって得られる。熱間ロールの練り込み温
度は、145〜180℃が好ましい。熱間プレスのプレ
ス温度は150〜190℃が好ましい。
の通りである。
電子顕微鏡写真から測定した数値の平均値で示したもの
である。
みは、「X線回折装置RAD−2A(理学電機(株)
製)」(管球:Fe、管電圧:40kV、管電流:20
mA、ゴニオメーター:広角ゴニオメーター、サンプリ
ング幅:0.010°、走査速度:0.5°/min、
発散スリット:1°、散乱スリット:1°、受光スリッ
ト:0.30mm)を使用し、ハイドロタルサイト粒子
の(003)結晶面の回折ピーク曲線から、シェラーの
式を用いて計算した値で示したものである。
線回折測定で行った。X線回折測定は、前記X線回折装
置を使用し、回折角2θが5〜90°で測定した。
末における組成式 [MgxCay]・Alz・(OH)2・An− p・m
H2O における指数x、y及びzは、Mg−Al系ハイドロタ
ルサイト型粒子粉末を酸で溶解し、「プラズマ発光分光
分析装置 SPS4000(セイコー電子工業
(株))」で測定して求めた。
2−用いた場合の炭素含有量(重量%)は、カーボン・
サルファーアナライザー:EMIA−2200(HOR
IBA製)により測定した。
末の塩化ビニル樹脂中の耐熱時間は前記の方法で評価し
た。
造法において、熱間ロール温度160℃、熱間プレス温
度160℃で、厚さ1mmのシートを作製し、JIS
K6723に従って測定した。
シートについて、JIS K 6723に従って、体積
抵抗率を測定することにより評価した。
トの色調を目視により観察し、判定した。なお、着色性
の評価は次の通りである。 A:極めて優れる B:優れる C:やや劣る D:劣る
粉末の製造>CO3 2−イオン濃度が0.875mol
/lの炭酸ナトリウム水溶液500mlと5.308m
ol/lの水酸化ナトリウム水溶液3l(pH値=1
4.2)を混合し、60℃に保持して、反応容器中で撹
拌しておく。これに3.75mol/lの硫酸マグネシ
ウム水溶液500mlと0.625mol/lの硫酸ア
ルミニウム水溶液500mlの混合溶液を添加した後、
0.75mol/lの塩化カルシウム水溶液200ml
を添加し、全量を5lとした。反応容器内を撹拌しなが
らpH値が12.5、95℃で18時間熟成して白色沈
殿物を生成した。この白色沈殿物を濾過、水洗の後、6
0℃にて乾燥することにより白色粒子粉末を得た。この
白色粒子粉末を同定した結果、ハイドロタルサイト型粒
子粉末であることが認められた。
型粒子粉末は、平均板面径が0.40μm、厚みが0.
0605μmであり、BET比表面積が11.6m2/
gであった。
子粉末3重量部を請求項1記載の組成割合で混合し練り
込みシートを作成した。得られたシート片の180℃で
の耐熱時間は6時間であった。
樹脂中に上記Mg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉
末及び添加剤を下記の組成割合で混合し、得られた混合
物50gを熱間ロールを用いて練り込み、練り込みシー
トを得た。練り込む条件は、練り込み温度160℃、ロ
ール間隙0.75mm、練り込み時間3minである。 ハイドロタルサイト型粒子粉末: 4.6重量部、 塩化ビニル樹脂(重合度1300) (商品名:カネビールS1003、鐘淵化学工業製): 100重量部、 トリオクチルトリメリテート: 48重量部、 ステアリン酸亜鉛(一級試薬): 0.8重量部、 ステアリン酸(一級試薬): 0.4重量部、 ジベンゾイルメタン: 0.2重量部、 ジペンタエリスリトール: 0.2重量部、 ステアリン酸カルシウム(一級試薬): 0.1重量部、 フェノール系酸化防止剤: 0.5重量部、 炭酸カルシウム(一級試薬): 16重量部、 三酸化アンチモン(一級試薬): 5重量部、 ゲル化促進剤: 2重量部。 得られた練り込みシートを熱間プレスで加圧処理するこ
とによって、電線被覆用途の練り込みシートを作製す
る。加圧条件は、プレス温度160℃、プレス圧100
kg/cm2、プレス時間1分、プレス間隙1.0m
m、処理量35gである。
1分、目視による着色性評価はA、体積抵抗率は12.
8×1013Ω・cmであった。
含有樹脂組成物が電線被覆用塩素含有樹脂組成物として
熱安定性、着色性及び電気絶縁性に優れることである。
性に優れる理由について本発明者は、本発明に係るMg
−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末が高い塩素捕捉
能を有していることから、該ハイドロタルサイト型粒子
粉末を含有した塩素含有樹脂組成物も高い熱安定性を有
するものと考えている。
タルサイト型粒子粉末は、ジンクバーニングを起こしに
くい特徴を持っている。従って、塩素含有樹脂組成物中
に、亜鉛化合物を多量に配合できる。ステアリン酸亜鉛
等の亜鉛化合物は熱安定性向上効果が高く、安価である
ため、多量に配合できることは有利である。また、亜鉛
化合物は、バリウム塩、カルシウム塩との併用により、
相乗効果を示し、着色性が改善される。
縁性に優れる理由については未だ明らかではないが、本
発明に係るMg−Al系ハイドロタルサイト粒子粉末の
アニオン交換能が高いため、該塩素含有樹脂組成物から
放出された、電荷のキャリアとなる分解物アニオンが該
ハイドロタルサイト型粒子粉末に吸収され、電気抵抗を
向上させている、と本発明者は推定している。
ロタルサイト型粒子粉末を得た。
粒子粉末を含有する懸濁液1.5l(濃度:56.7g
/l)を加熱して70℃とし、3号水ガラス8.9gを
徐々に加え、添加終了後、60分間熟成した。次いで、
濾別、水洗、乾燥、粉砕して、表面がケイ素の水酸化物
又はケイ素の酸化物で被覆されたMg−Al系ハイドロ
タルサイト型粒子粉末を得た。
の酸化物で被覆されたMg−Al系ハイドロタルサイト
型粒子粉末500gと天然ロジン15gをヘンシェルミ
キサーに入れ、5分間粉砕混合して、粒子表面が更に天
然ロジンで被覆されたMg−Al系ハイドロタルサイト
型粒子粉末を得た。
の酸化物で被覆されたMg−Al系ハイドロタルサイト
型粒子粉末500gとデシルトリメトキシシラン2.5
gをヘンシェルミキサーに入れ、5分間粉砕混合して、
粒子表面が更にデシルトリメトキシシランで被覆された
Mg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末を得た。
度、炭酸ナトリウムの濃度、アルカリ水溶液の濃度、カ
ルシウム塩の添加量、カルシウム塩の濃度、熟成温度、
表面処理剤の種類、添加量を種々変化させた以外は、実
施例3,4と同様にして、粒子表面が各種表面処理剤で
被覆されたMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末
を得た。なお、比較例5はオートクレーブを使用してM
g−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末を得た。
タルサイト型粒子粉末(板面径0.25μm、厚み0.
0610μm、板状比4.1、比表面積9.2m2/
g)、アルカマイザー1(商品名、協和化学工業株式会
社製)である。
g−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末の諸特性を表
2に示した。
ルサイト型粒子粉末を使用し、ハイドロタルサイト型粒
子粉末の添加量、ステアリン酸亜鉛の添加量、ステアリ
ン酸カルシウムの添加量、ジペンタエリスリトールの添
加量を種々変化させた以外は、前記発明の実施の形態と
同様にして、電線被覆用途の塩化ビニル樹脂練り込みシ
ートを得た。該練り込みシートの配合組成及び評価結果
を表3に示した。なお、配合組成の数値は重量部数を表
す。
ルサイト型粒子粉末及び添加剤を下記の組成割合で混合
し、可塑剤としてジイソノニル・フタレートを使用し
て、前記実施の形態と同様にして、電線被覆用途の塩化
ビニル樹脂練り込みシートを得た。 ハイドロタルサイト型粒子粉末: 3.5重量部、 塩化ビニル樹脂(重合度1300) (商品名:カネビールS1003、鐘淵化学工業製): 100重量部、 ジイソノニル・フタレート: 50重量部、 ステアリン酸亜鉛(一級試薬): 1.2重量部、 ジベンゾイルメタン: 0.2重量部、 フェノール系酸化防止剤: 0.2重量部、 クレー: 0重量部 炭酸カルシウム(一級試薬): 16重量部、
粉末を使用し、ハイドロタルサイト型粒子粉末の添加
量、ステアリン酸亜鉛の添加量、クレーの添加量、炭酸
カルシウムの添加量を種々変化させた以外は、実施例2
3と同様にして、電線被覆用途の塩化ビニル樹脂練り込
みシートを得た。該練り込みシートの配合組成及び評価
結果を表4に示した。なお、配合組成の数値は重量部数
を表す。
安定性、着色性に優れ、しかも電気絶縁性に優れること
から、電線被覆用途の塩素含有樹脂組成物として好適で
ある。
Claims (2)
- 【請求項1】 板面径が0.1〜1.0μmであり、厚
みが0.02〜0.08μmであって、カルシウムをM
g及びAlの合計モル数に対してモル比で0.01〜
0.20含有しているMg−Al系ハイドロタルサイト
型粒子粉末であって、該粒子粉末を下記測定方法で測定
した耐熱時間が4時間以上であるMg−Al系ハイドロ
タルサイト型粒子粉末を塩素含有樹脂安定剤として含む
塩素含有樹脂組成物。 塩化ビニル樹脂中にハイドロタルサイト型粒子粉末及
び添加剤を下記の組成割合で混合し、得られた混合物5
0gを熱間ロールを用いて練り込み、練り込みシートを
得た。練り込む条件は、練り込み温度155℃、ロール
間隙0.75mm、練り込み時間3minである。 ハイドロタルサイト型粒子粉末: 3重量部、 塩化ビニル樹脂(重合度1300) (商品名:TK−1300、信越化学製): 100重量部、 フタル酸ジエチルヘキシル(DOP、大八化学製): 50重量部、 ステアリン酸カルシウム(一級試薬): 2重量部、 ステアリン酸亜鉛(一級試薬): 0.4重量部、 1、3ジフェニル−1、3プロパンジオン(一級試薬): 0.2重量部、 亜リン酸ジエチル(一級試薬): 0.5重量部。 得られた練り込みシートを熱間プレスで加圧処理し、
シート片(厚さ1.5mm)を得た。加圧条件は、プレ
ス温度160℃、プレス圧100kg/cm2、プレス
時間1分、プレス間隙1.5mm、処理量35gであ
る。 得られたシート片(20mm×20mm)を空気中1
80℃のオーブンに入れ、耐熱テストを行う。シート片
全体が黒変した時間を耐熱時間とする。 - 【請求項2】 塩素含有樹脂100重量部に対して、請
求項1記載の塩素含有樹脂安定剤を1.5〜10重量部
配合した電線被覆用塩素含有樹脂組成物。
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