JP2001187631A - 物品移載装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高さ方向にずれて設けられた少なくとも２つ
のコンベアの搬送方向が、上方から見て重ならない場合
でも、また、一直線状に並ばない場合であっても、それ
らコンベア間での物品の授受を行なうことが出来るよう
にする。 【解決手段】 コンベア１からの物品が移載コンベア８
に完全に乗ると移載コンベア８は一旦停止する。その
後、昇降台７は上昇し、移載コンベア８の搬送面をコン
ベア２の搬送面と等しい又はほぼ等しい高さとすると、
停止する。その間に移載コンベア８は９０度水平旋回し
ており、移載コンベア８の搬送方向をコンベア２の搬送
方向と一致させている。その後、移載コンベア８が物品
をコンベア２に送るように駆動するので、物品はコンベ
ア２に送り出される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は物品移載装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の物品移載装置として以下
の如きものは知られている。高さ方向にずれて設けられ
ると共に、上方から見て重なるか又は一直線状に並ぶよ
うになされた少なくとも２つの受け渡しステーション間
での物品の授受を行なう物品移載装置であって、マスト
に沿って昇降する昇降台と、昇降台に設けられた、前記
受け渡しステーションに搬送方向を向けた移載コンベア
とを有するものは知られている。

【０００３】

【従来技術の欠点】前記従来の物品移載装置には以下の
如き欠点があった。前記従来の物品移載装置は、高さ方
向にずれて設けられる少なくとも２つの受け渡しステー
ションの位置に制限を加えるものであったため、商品価
値が低かった。

【０００４】

【前記欠点を解消するための手段】本発明は前記欠点を
解消するために以下の如き手段を採用した。 請求項１の発明は、高さ方向にずれて設けられた少な
くとも２つの受け渡しステーション間での物品の授受を
行なう物品移載装置であって、マストに沿って昇降する
昇降台と、昇降台に設けられた、所望の方向から物品を
受け、所望の方向に向けて物品を渡すことが出来るよう
になされた移載コンベアとを有するものである。 請求項２の発明は、前記移載コンベアが昇降台に水平
旋回自在に設けられたコンベアである請求項１記載のも
のである。 請求項３の発明は、前記移載コンベアが、少なくとも
１本の第１の水平回転軸と、前記第１の水平回転軸と直
交する少なくとも１本の第２の水平回転軸と、これら水
平回転軸に設けられた複数の回転体とを有し、回転体
が、本体と、本体の外周部に水平回転軸の軸心と直交す
る仮想垂直面内に軸心が位置するようにして回転自在に
設けられた複数のローラーとを有し、水平回転軸端面側
から見た、ローラーの外周面の包絡線が、水平回転軸の
中心を中心とする円となされ、更に、回転体の、上方に
位置するローラーの上端部が、同一の仮想水平面内に位
置するようになされている請求項１記載のものである。

【０００５】

【発明の効果】本発明は前記した如き構成によって以下
の如き効果を奏する。 請求項１の発明によれば、高さ方向にずれて設けられ
る少なくとも２つの受け渡しステーションの位置が、上
方から見て重ならない場合でも、また、一直線状に並ば
ない場合であっても、それら受け渡しステーションの間
での物品の授受を行なうことが出来る。 請求項２の発明によれば、物品移載装置をシンプルで
且つ安価な構造とすることが出来る。 請求項３の発明によれば、第２の実施の形態で説明す
るごとく、相互に直交する水平回転軸の回転速度を調節
することにより、即ち、コンベアを昇降台に対して水平
旋回させるものでないので、移載コンベアと、高さ方向
にずれて設けられた受け渡しステーションに設けられる
コンベアなどとの突き合う部の取り合い調節が行ないや
すい。

【０００６】

【発明の実施の形態】以下に、２つの発明の実施の形態
を説明する。なお、これらの説明において同一の部材は
同一の符号で示す。

【０００７】 ［発明の第１の実施の形態］（図１及び図２参照） なお、この説明において、前とは図１上側を、後とは同
図下側をいい、左とは図１左側を、右とは同図右側をい
う。

【０００８】高さ方向にずれて設けられた少なくとも２
つ、この実施の形態では２つのコンベア１及びコンベア
２間での物品の授受を行なう物品移載装置５は、マスト
６に沿って昇降する昇降台７と、この昇降台７に設けら
れた、所望の方向から物品を受け、所望の方向に向けて
物品を渡すことが出来るようになされた移載コンベア８
とを有している。

【０００９】前記下側のコンベア１は搬送方向を前後方
向に向けており、上側のコンベア２は搬送方向を左右方
向に向けており、コンベア１の前端及びコンベア２の左
端は物品移載装置５に対向しており、コンベア１、物品
移載装置５及びコンベア２は、平面図において略Ｌ字状
となるように配置されている。前記コンベア１の前端部
が下側の受け渡しステーションを構成しており、コンベ
ア２の左端部が上側の受け渡しステーションを構成して
いる。前記コンベア１、２は、ローラーコンベア、ベル
トコンベア、チェーンコンベア等からなる正逆駆動自在
な駆動コンベアである。前記昇降台７は公知の昇降駆動
装置（図示略）によって昇降させられるようになされて
いる。

【００１０】前記移載コンベア８は昇降台７に軸心を上
下方向に向けた回転軸１０を介して水平旋回自在に設け
られた、ローラーコンベア、ベルトコンベア、チェーン
コンベア等からなる正逆駆動自在な駆動コンベアで構成
されている。移載コンベア８は昇降台７に設けられた公
知の旋回駆動装置（図示略）によって、正逆に旋回させ
られるようになされている。なお、コンベア１及びコン
ベア２によって移載コンベア８の旋回が阻害されること
ながないように、移載コンベア８の形状やコンベア１、
２の位置が調節されている。

【００１１】［発明の第１の実施の形態の作用］次に、
第１の実施の形態の作用を説明する。なお、以下の作動
は、光電スイッチ等の物品検知器やマイクロコンピュー
ター等を使用して自動で行なわれる。昇降台７は、移載
コンベア８の搬送面をコンベア１の搬送面と等しい又は
ほぼ等しい高さとする位置で停止して待機しており（図
２参照）、移載コンベア８は搬送方向をコンベア１の搬
送方向に一致させた状態で停止している（図１参照）。
その状態で、コンベア１を搬送されて来た物品が、コン
ベア１の前端部に近付くと、移載コンベア８が物品を前
方に送るべく駆動するので、物品は移載コンベア８に乗
り移る。その後、物品が移載コンベア８に完全に乗る
と、移載コンベア８は一旦停止する。その後、昇降台７
は上昇して、移載コンベア８の搬送面をコンベア２の搬
送面と等しい又はほぼ等しい高さとすると停止する。

【００１２】なお、その間において、移載コンベア８は
９０度水平旋回して、移載コンベア８の搬送方向をコン
ベア２の搬送方向と一致させている。また、昇降台７が
昇降すると、コンベア１の前端に設けられた、物品通路
に突出・退入自在となされたストッパー（図示略）が物
品通路に突出する。このストッパーは、昇降台７が、移
載コンベア８の搬送面をコンベア１の搬送面と等しい又
はほぼ等しい高さとする位置で停止すると、物品通路か
ら退入するようになされている。

【００１３】その後、移載コンベア８が物品を右に送る
ように駆動するので、物品はコンベア２に送り出され
る。

【００１４】 ［発明の第２の実施の形態］（図３及び図４参照） なお、この説明において、前とは図３上側を、後とは同
図下側をいい、左とは図３左側を、右とは同図右側をい
う。

【００１５】昇降台７に設けられた移載コンベア１６
は、昇降台７の前後端に設けられた軸受１７に回転自在
に渡された少なくとも１本、この実施の形態では左右方
向に所定間隔をあけて配された２本の第１の水平回転軸
１８と、前記第１の水平回転軸１８と直交する、昇降台
７の左右端に設けられた軸受１７に回転自在に渡された
少なくとも１本、この実施の形態では前後方向に所定間
隔で配された５本の第２の水平回転軸１８と、これら水
平回転軸１８に設けられた複数の回転体２２とを有して
いる。第１の水平回転軸１８には、前後方向に所定間隔
で６個の回転体２２が取り付けられ、第２の水平回転軸
１８には左右方向に所定間隔で３個の回転体２２（中央
のものは図３において図示は省略されている）が取り付
けられている。なお、第１及び第２の水平回転軸１８及
び回転体２２の数は特に限定されず、これらの数を多く
することにより、物品を所望の方向へより安定して移動
させることが可能となる。

【００１６】前記第１の水平回転軸１８は、相互に連動
回転するように動力伝達機構で連結され、いずれか一方
の第１の水平回転軸１８が正逆回転自在なモーター（図
示略）（昇降台７の底面に取り付けられている）によっ
て回転させられるようになされている。前記第２の水平
回転軸１８は、相互に連動回転するように動力伝達機構
で連結され、いずれか一つの第２の水平回転軸１８が正
逆回転自在なモーター（図示略）（昇降台７の底面に取
り付けられている）によって回転させられるようになさ
れている。なお、第１の水平回転軸１８と第２の水平回
転軸１８とが衝突・干渉しないように、第１の水平回転
軸１８に対して第２の水平回転軸１８が上方にずれて位
置している。

【００１７】前記回転体２２は、水平回転軸１８に固定
された本体２３と、この本体２３の外周部に水平回転軸
１８の軸心と直交する仮想垂直面内に軸心が位置するよ
うにして回転自在に設けられた複数のローラー２４（後
で詳述する）とを有し、水平回転軸１８の端面側から見
た、ローラー２４の外周面の包絡線が、水平回転軸１８
の中心を中心とする円となされ、更に、回転体２２の、
上方に位置するローラー２４の上端部が、同一の仮想水
平面内に位置するようになされている。図４に示すごと
く、ローラー２４は支持軸２５によって本体２３に回転
自在に支持されている。前記回転体２２のローラー２４
は２つの群を構成しており、一方の群は水平回転軸１８
の軸心と直交する仮想垂直面内に軸心が位置するように
して、且つ、１２０度おきに設けられた３つのローラー
２４を有し、他方の群は、前記の群と同様の構成である
が水平回転軸１８の中心を中心として前記の群に対して
６０度ずれると共に水平回転軸１８の軸心方向にも所定
長さだけずれている。

【００１８】このような構成により、第１の水平回転軸
１８が回転すると、それに設けられた回転体２２は全体
として回転してコロのように物品を送る作用をなす。他
方、回転を停止した第１の水平回転軸１８の軸心と平行
な方向に物品が移動する際は、上部のローラー２４がフ
リーローラーとしての機能を発揮して、物品の移動を助
ける。また、第２の水平回転軸１８が回転すると、それ
に設けられた回転体２２は全体として回転してコロのよ
うに物品を送る作用をなす。他方、回転を停止した第２
の水平回転軸１８の軸心と平行な方向に物品が移動する
際は、上部のローラー２４がフリーローラーとしての機
能を発揮して、物品の移動を助ける。

【００１９】上記の次第であるから、第１の水平回転軸
１８の回転速度・回転方向と第２の水平回転軸１８の回
転速度・回転方向とを調節することにより（一方を全く
回転させないことも含む）、物品を前後・左右の所望の
方向に移動させることが出来る。

【００２０】この実施の形態では、コンベア１から物品
を受ける際は、第２の水平回転軸１８が物品を前方に送
るべく回転し、他方、コンベア２に物品を送り出す際
は、第１の水平回転軸１８が物品を右方に送るべく回転
するものである。

【００２１】

【変形例等】以下に変形例等について説明を加える。 （１）回転体２２のローラー２４の数は、実施の形態の
数に限定されない。 （２）第１及び第２の水平回転軸１８は、いずれも少な
くとも１本あればよい。 （３）コンベア１の搬送方向とコンベア２の搬送方向と
がなす、上方から見た角度は任意である。 （４）高さ方向にずれて設けられる、コンベアの数は３
つ以上であってもよい。 （５）高さ方向にずれて設け
られる少なくとも２つの受け渡しステーションにはコン
ベア以外のものを設置してもよい。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施の形態を示す簡略平面図で
ある。

【図２】図１のＩＩ−ＩＩ線断面図である。

【図３】本発明の第２の実施の形態を示す要部平面図で
ある。

【図４】図３のＩＶ−ＩＶ線拡大断面図である。

【符号の説明】

１ コンベア ２ コンベア ５ 物品移載装置 ６ マスト ７ 昇降台 ８ 移載コンベア １０ 回転軸 １６ 移載コンベア １８ 水平回転軸 ２２ 回転体 ２３ 本体 ２４ ローラー ２５ 支持軸

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 高さ方向にずれて設けられた少なくとも
   ２つの受け渡しステーション間での物品の授受を行なう
   物品移載装置であって、マストに沿って昇降する昇降台
   と、昇降台に設けられた、所望の方向から物品を受け、
   所望の方向に向けて物品を渡すことが出来るようになさ
   れた移載コンベアとを有する物品移載装置。
2. 【請求項２】 前記移載コンベアが昇降台に水平旋回自
   在に設けられたコンベアである請求項１記載の物品移載
   装置。
3. 【請求項３】 前記移載コンベアが、少なくとも１本の
   第１の水平回転軸と、前記第１の水平回転軸と直交する
   少なくとも１本の第２の水平回転軸と、これら水平回転
   軸に設けられた複数の回転体とを有し、回転体が、本体
   と、本体の外周部に水平回転軸の軸心と直交する仮想垂
   直面内に軸心が位置するようにして回転自在に設けられ
   た複数のローラーとを有し、水平回転軸端面側から見
   た、ローラーの外周面の包絡線が、水平回転軸の中心を
   中心とする円となされ、更に、回転体の、上方に位置す
   るローラーの上端部が、同一の仮想水平面内に位置する
   ようになされている請求項１記載の物品移載装置。